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発明の名称 電動パワーステアリング装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−145221(P2007−145221A)
公開日 平成19年6月14日(2007.6.14)
出願番号 特願2005−343863(P2005−343863)
出願日 平成17年11月29日(2005.11.29)
代理人 【識別番号】100067840
【弁理士】
【氏名又は名称】江原 望
発明者 田巻 明宏
要約 課題
ラックケースにモータの制御基板を収容するハウジングを有し、その組立ての作業効率に優れた電動パワーステアリング装置を供する。

解決手段
モータを駆動制御する制御基板40が収容されるハウジング2b側には前記モータから延出するモータ側接続端子16が、棒状をなして内部からハウジング2bの開口に向けて突設され、制御基板40側にはモータ側接続端子16に対応する筒状をなす基板側接続端子46が、ハウジング2bへの挿入方向に一方の開口を向けて固着されるとともに、基板側接続端子46のハウジング2bへの挿入方向に向いた開口に連続したラッパ状に先開きしたガイド部材46bが設けられ、制御基板40がハウジング2bへ挿入されると、同時にモータ側接続端子16が制御基板40側のガイド部材46bに案内されて基板側接続端子46に嵌入して互いに接触して電気的に接続される電動パワーステアリング装置。
特許請求の範囲
【請求項1】
ステアリング側に連結された操舵ピニオンと噛合うラック軸の摺動により操舵輪が転舵されるとともにステアリング側の操舵トルクに応じて駆動制御されるモータの動力を前記ラック軸の摺動に伝達し操舵が補助される電動パワーステアリング装置において、
前記ラック軸が摺動自在に収容されるラックケースまたはステアリングギヤボックスの一部に前記モータが収容され、
前記モータを駆動制御する制御基板が収容されるハウジングが前記ラックケースまたはステアリングギヤボックスに形成され、
前記ハウジング側には前記モータから延出するモータ側接続端子が、棒状をなして内部から前記ハウジングの開口に向けて突設され、
前記制御基板側には前記モータ側接続端子に対応する筒状をなす基板側接続端子が、前記ハウジングへの挿入方向に一方の開口を向けて固着されるとともに、前記筒状の基板側接続端子の前記ハウジングへの挿入方向に向いた開口に連続したラッパ状に先開きしたガイド部材が設けられ、
前記制御基板が前記ハウジングへ挿入されると、同時に前記棒状のモータ側接続端子が前記制御基板側のガイド部材に案内されて前記筒状の基板側接続端子に嵌入して互いに接触して電気的に接続されることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
【請求項2】
前記ガイド部材は、前記筒状の基板側接続端子が延出して構成されたものであることを特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
【請求項3】
前記モータ側接続端子は丸棒状をなし、
前記基板側接続端子は円筒状をなし、
前記ガイド部材は円錐状をなすことを特徴とする請求項1または請求項2記載の電動パワーステアリング装置。


発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の特にラック・ピニオン式の操舵伝達機構を備える電動パワーステアリング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ラック・ピニオン式の操舵伝達機構を備える電動パワーステアリング装置であって、モータを駆動制御する制御基板がラックケースに設けられたコントローラケース内に収容される構造のものは、特許文献1に開示されている。
【特許文献1】特開平11−171028号公報(段落[0020])
【0003】
同特許文献1には、モータがラックケースに突設されるもので、同モータからリード線がコントローラケースの側面に形成された孔に延び、コントローラケース内の制御基板から延出して同孔に臨むバスバーのプレート状部分に接続される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
バスバーのプレート状部分とリード線との接続方法は開示されていないが、通常半田付け、溶接またはビス止めなどで結合されることになる。
したがって、組立ての作業効率が悪い。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、ラックケースにモータの制御基板を収容するハウジングを有し、その組立ての作業効率に優れた電動パワーステアリング装置を供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本請求項1記載の発明は、ステアリング側に連結された操舵ピニオンと噛合うラック軸の摺動により操舵輪が転舵されるとともにステアリング側の操舵トルクに応じて駆動制御されるモータの動力を前記ラック軸の摺動に伝達し操舵が補助される電動パワーステアリング装置において、前記ラック軸が摺動自在に収容されるラックケースまたはステアリングギヤボックスの一部に前記モータが収容され、前記モータを駆動制御する制御基板が収容されるハウジングが前記ラックケースまたはステアリングギヤボックスに形成され、前記ハウジング側には前記モータから延出するモータ側接続端子が、棒状をなして内部から前記ハウジングの開口に向けて突設され、前記制御基板側には前記モータ側接続端子に対応する筒状をなす基板側接続端子が、前記ハウジングへの挿入方向に一方の開口を向けて固着されるとともに、前記筒状の基板側接続端子の前記ハウジングへの挿入方向に向いた開口に連続したラッパ状に先開きしたガイド部材が設けられ、前記制御基板が前記ハウジングへ挿入されると、同時に前記棒状のモータ側接続端子が前記制御基板側のガイド部材に案内されて前記筒状の基板側接続端子に嵌入して互いに接触して電気的に接続される電動パワーステアリング装置とした。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の電動パワーステアリング装置において、前記ガイド部材は、前記筒状の基板側接続端子が延出して構成されたものであることを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の電動パワーステアリング装置において、前記モータ側接続端子が丸棒状をなし、前記基板側接続端子が円筒状をなし、前記ガイド部材が円錐状をなすことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の電動パワーステアリング装置によれば、ラックケースまたはステアリングギヤボックスに形成されたハウジング内に制御基板を挿入すると同時に、棒状をなすモータ側接続端子がラッパ状に先開きしたガイド部材に案内されて筒状の基板側接続端子に嵌入して互いに接触して電気的に接続されるので、溶接などをしないでよく簡単な作業で確実に接続され、組立ての作業効率が極めて良い。
【0010】
請求項2記載の電動パワーステアリング装置によれば、筒状の基板側接続端子が延出してガイド部材が構成されているので、基板側接続端子の製造でガイド部分まで同時に製造することは容易であり、前記制御基板への取り付けも簡単で、コストの低減を図ることができる。
【0011】
請求項3記載の電動パワーステアリング装置によれば、モータ側接続端子が丸棒状をなし、基板側接続端子が円筒状をなし、ガイド部材が円錐状をなすので、モータ側接続端子、基板側接続端子、ガイド部材の製造が容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の一実施の形態について図1ないし図16に基づき説明する。
本実施の形態に係る電動パワーステアリング装置1の全体正面図を図1に、上面図を図2に、同内部構造を示す正面図を図3に示す。
【0013】
電動パワーステアリング装置1は、車両の左右方向(図1,図2,図3において左右は逆になっている)に指向した略円筒状のラックケース2内にラック軸3が左右軸方向に摺動自在に収容されている。
【0014】
ラックケース2の両端開口から突出したラック軸3の両端部にそれぞれジョイント4,4を介してタイロッド5,5が動かされ、さらに転舵機構を介して車両の転舵輪が転舵される。
【0015】
ラックケース2の右端(図1ないし図3において左端)近傍にステアリングギヤボックス6が設けられている。
同ステアリングギヤボックス6には、ステアリングホイール(図示せず)が一体に取付けられたステアリング軸にジョイントを介して連結される入力軸7が軸受を介して回動自在に軸支されており、入力軸7はステアリングギヤボックス6内でトーションバー8を介して相対的なねじり可能に操舵ピニオン軸9と連結されている。
【0016】
この操舵ピニオン軸9のはす歯9aがラック軸3のラック歯3aと噛合してラック・ピニオン機構が構成されている。
したがって、ステアリングホイールの回動操作により入力軸7に伝達された操舵力は、トーションバー8を介して操舵ピニオン軸9を回動して操舵ピニオン軸9のはす歯9aとラック歯3aの噛合によりラック軸3を左右軸方向に摺動させる。
【0017】
一方で、ラックケース2の拡径した中央部はモータケース2aとなっており、モータ10が収容されている。
該モータ10は、ボールネジ3bが刻設されたラック軸3の外周を環状のインナロータ11が回転し、その外側にアウタステータ12がモータケース2aの内周面に周設されて設けられている。
【0018】
環状のインナロータ11の内周面に圧入された接続スリーブ13が左方(図3の右方)に延出し、モータケース2aの内周に軸受15を介して回転自在に支持されたボールナット部材14と一体に結合されている。
【0019】
ボールナット部材14は、ラック軸3のボールネジ3bにボールを介して螺合している。
したがって、モータ10が駆動されインナロータ11が回転すると、一体にボールナット部材14が回転し、ボールナット部材14とボールを介して螺合するラック軸3を左右に摺動して操舵力をアシストすることができる。
【0020】
ラックケース2のモータケース2aとステアリングギヤボックス6との間の部分にモータ10を駆動制御する制御基板を収容するハウジング2bがラック軸3の前方に形成されている。
【0021】
ハウジング2bは前方に向けて大きく略横長矩形の前面開口20を有して、その周縁は開口20を閉塞する前面カバー30を取付ける合わせ面21が矩形枠状に形成され、合わせ面21にはシール部材32を嵌め込む溝21aが形成され、溝21aの外側4隅にネジ穴21bが設けられている(図8参照)。
【0022】
ハウジング2bの開口20に対向する底面22は、背後にラック軸3が左右方向に走る中央高さ位置が浅く、上下が深い形状をしており、底面22の左(図8の右)上隅に特に深い凹部23を有する。
【0023】
同ハウジング2bの底面22には、図8に示す所定4ヶ所から取付ボス24が突出形成されている。
4つの取付ボス24は、制御基板40を取り付けるために、その先端面は同一面に形成され、それぞれネジ穴24aが形成されている。
【0024】
図4ないし図7を参照して、開口20を閉塞する前面カバー30は、アルミダイカスト,ステンレス鋼板等のプレス成形品で、合わせ面21に対向する矩形周縁部30aの内側が若干外側に膨出した平板部30bをなし、平板部30bには前記ハウジング2bの底面22から突出した4つの取付ボス24に対向したそれぞれの位置に内側の取付ボス24に向けて所定長さ膨出した突起31が形成されている。
なお、前面カバー30の矩形周縁部30aの4隅にはネジ穴21bに対応して取付孔30cが穿孔されている。
【0025】
図7に示すように、ハウジング2bの合わせ面21の溝21aにゴムリングであるシール部材32を嵌め込み、前面カバー30をハウジング2bの前面開口20に被せ、矩形周縁部30aを合わせ面21に合わせてネジ33を取付孔30cに貫通しネジ穴21bに螺合することで前面カバー30を固着しハウジング2bの前面開口20を液密に閉塞する。
【0026】
また、ハウジング2bは、上側壁にハウジング2b内を上方から覗けるように覗き用開口25が穿設されている。
この覗き用開口25の周縁は同覗き用開口25を閉塞する上面カバー35を取り付ける合わせ面26が形成され、同合わせ面26にはシール部材38を嵌め込む溝26aが矩形枠状に形成され、その溝26aの外側左右2ヵ所にネジ穴26bが設けられている。
【0027】
図7を参照して、覗き用開口25を閉塞する上面カバー35は、アルミダイカスト,ステンレス鋼板等のプレス製で、略長方形状の合わせ面26に対応した矩形平板部35aの中央が若干外側に膨出して膨出部35bを有し、膨出部35bの右側にコネクタ36が突出形成されている。
【0028】
そして、上面カバー35の裏面左側所定位置から左右1対の挟持片37,37が2対並んで突出形成されている。
1対の挟持片37,37は後述する円柱状をした制御基板40から突出するコンデンサ44の筒状部を左右から挟みつけて挟持することができる。
上面カバー35の矩形平板部35aの左右にはネジ穴26bに対応して取付孔35cが穿孔されている。
なお、上面カバー35を絶縁樹脂により一体成型することもできる。
【0029】
図7に示すように、ハウジング2bの上側壁の合わせ面26の溝26aにゴムリングであるシール部材38を嵌め込み、上面カバー35をハウジング2bの覗き用開口25に被せ、矩形平板部35aを合わせ面26に合わせてネジ39を取付孔35cに貫通しネジ穴26bに螺合することで上面カバー35を固着しハウジング2bの覗き用開口25を液密に閉塞することができる。
【0030】
図6および図8に示すように、ハウジング2b内にはその左側のモータケース2a側からモータ10に電力を供給する電力線の導電性板片16a,16aが一対突出している。
各導電性板片16a,16aの先端近傍に丸棒状のモータ側接続端子16,16がハウジング2bの開口に向けて(上方に)突設されている。
【0031】
ハウジング2b内に収容される制御基板40は、ハウジング2bの前面開口20を一回り小さくした略長方形状をしており、プリント配線された基板の表裏には種々の機能素子が配設されている。
【0032】
搭載される機能素子の主なものは、図10ないし図12に図示するように、制御基板40の表面に、CPU41が略中央に搭載され、裏面は中央を空けて前後に分かれて、主に前側にFET(電界効果トランジスタ)42が4個ヒートシンクである支持基台43に取り付けられ、後側にコンデンサ44が2個突設されるとともにパワーリレー45aとファイルセーフリレー45bが配設されている。
【0033】
また、制御基板40の裏面の後端縁に沿ってコネクタ49が固着されている。
ステアリングギヤボックス6内に設けられるトルクセンサ60からの信号線の端部はステアリングギヤボックス6内から露出することなくコネクタにまとめられ、同コネクタが制御基板40のコネクタ49に接続される構成である。
【0034】
制御基板40の左側中央に基板側接続端子46,46が前後に並んで2個配設されており、同基板側接続端子46,46は、モータケース2a側からハウジング2bの開口に向けて突出している前記モータ電力線のモータ側接続端子16,16にそれぞれ対応している。
基板側接続端子46は、図13に示すように、円筒本体部46aと同円筒本体部46aのモータ側接続端子16に向いた開口端からラッパ状に先開きした円錐形をしたガイド部46bとからなり、円筒本体部46aの内径は丸棒状のモータ側接続端子16の外径に等しい。
【0035】
そして、前記ハウジング2bの前面開口20から底面22に対向して挿入される制御基板40には、ハウジング2bの底面22から突出した4つの取付ボス24に対応したそれぞれの位置に取付孔47が形成されている(図10参照)。
【0036】
したがって、図7を参照して、制御基板40は、ハウジング2bの前面開口20から底面22に対向して挿入され、底面22から突出した4つの取付ボス24に対して所定位置関係に合わせて当接され、ネジ48を制御基板40の取付孔47に貫通させて取付ボス24のネジ孔24aに螺合して取付けられる。
なお、制御基板40のハウジング2b内への挿入に際しては、予めトルクセンサ60からの信号線とコネクタ49を接続しておく。
【0037】
この制御基板40の取付けに際し、制御基板40を4つの取付ボス24に当接するときに、ハウジング2bの開口に向けて突出したモータ側接続端子16,16に対して制御基板40の基板側接続端子46,46が対向し、丸棒状のモータ側接続端子16,16がラッパ状に先開きした基板側接続端子46,46のガイド部46b,46bに案内されて円筒本体部46a,46aに嵌入して図14に示すように互いに接触が維持されて電気的に接続される。
【0038】
このように、ラックケース2に形成されたハウジング2b内に制御基板40を挿入して取付ボス24に当接すると同時に、モータ側接続端子16と基板側接続端子46が互いに接触して電気的に接続されるので、溶接などをしないでよく組立ての作業効率が極めて良い。
【0039】
基板側接続端子46は、モータ側接続端子16が嵌入される側の開口がラッパ状に先開きしたガイド部46bとなっているので、モータ側接続端子16はガイド部46bに案内されて円滑に円筒本体部46aに嵌入され、組立て性が非常に良い。
【0040】
制御基板40がハウジング2b内に取付けられた後、前面カバー30がハウジング2bの前面開口20を覆って前記したようにシール部材32を介してネジ33によって取付けられる。
前面カバー30は、飛石などが当たるおそれがあり、そのときに制御基板40に影響を与えないように、図5および図6に示すように、前面カバー30と制御基板40との間をある程度広くとって緩衝空間Sを形成している。
【0041】
そして、前面カバー30には、ハウジング2bの底面22から突出した4つの取付ボス24に対向した位置に内側に向けて所定長さ膨出した突起31が形成されているので、図5および図6に図示するように、4本の突起31は制御基板40を固定したネジ48に向けて緩衝空間内を突出しネジ48の頭部に近接した位置まで達している。
【0042】
このように、前面カバー30が前面開口20を覆ってハウジング2bに取付けられると、前面カバー30の4本の突起31が制御基板40を固定した4個のネジ48にそれぞれ近接して位置するので、制御基板40を固定するネジ48が緩むようなことがあっても突起31に直ぐに当たってそれ以上緩むことはなく、ネジ48が外れて制御基板40上への脱落による電気的ショートなどを回避することができる。
【0043】
飛石等の影響を制御基板40が受けないように緩衝空間Sを広くとると、制御基板40を固定するネジ48が脱落するおそれがあるが、上記のように突起31によりネジ48の脱落は回避される。
突起31は前面カバー30に形成されていて、前面カバー30をハウジング2bに取付けることで、突起31がネジ48の脱落を防止するので、部品点数も少なく組付け作業が簡単である。
【0044】
制御基板40の裏面に搭載された比較的大きいコンデンサ44は、制御基板40の取付けに際しハウジング2bの底面22の上側に形成されたさらに凹んだ凹部23に半分程挿入されるが、耐振性および放熱性を確保するために、コンデンサ44の挿入される半部に硬化型熱伝導性シリコーン50を適量塗布しておくことにより、制御基板40を取付ボス24に取付けたときに、硬化型熱伝導性シリコーン50を介してコンデンサ44をハウジング2bの凹部23に一体に固定する(図5参照)。
【0045】
コンデンサ44は、比較的大きく重量のある素子であるので、上記のように硬化型熱伝導性シリコーン50によってハウジング2bの凹部23に一体に固定することで、振動により外れることが防止されるとともに、発生した熱を硬化型熱伝導性シリコーン50を通じてラックケース2に伝えて放熱することができる。
【0046】
硬化型熱伝導性シリコーン50のコンデンサ44への塗布量が適量であるか否かは、ハウジング2bの凹部23にコンデンサ44が挿入されたときの様子で判断することができるが、この凹部23にコンデンサ44が挿入された状態を前面開口20からは制御基板40が邪魔になって見ることはできない。
【0047】
そこで、本ラックケース2のハウジング2bには、上側壁に覗き用開口25が設けられていて、図15に示すように、同覗き用開口25から凹部23にコンデンサ44が挿入された状態を覗き見ることがで、硬化型熱伝導性シリコーン50のコンデンサ44への塗布量が適量かどうかを観測することができる。
【0048】
硬化型熱伝導性シリコーン50の塗布量が少ないときは、覗き用開口25から硬化型熱伝導性シリコーン50を補給塗布し、多過ぎるときは削り取ればよい。
【0049】
この覗き用開口25は、上面カバー35によって前記したように閉塞されるが、上面カバー35は裏面に2対の挟持片37を備えており、覗き用開口25を塞ぐと同時に、2対の挟持片37がハウジング2bの凹部23に先端側半部を挿入した2個のコンデンサ44の基端側半部をそれぞれ挟みつけて挟持する。
【0050】
上面カバー35はネジ39によりハウジング2bに固着されるので、コンデンサ44はハウジング2bに固定され、硬化型熱伝導性シリコーン50による固定と相俟ってコンデンサ44は確固としてハウジング2bに一体化さる。
【0051】
したがって、振動によりコンデンサ44が制御基板40から外れることは防止されるとともに、発生した熱を挟持片37を通じて上面カバー35さらにラックケース2に伝えて放熱することができ、耐振性と放熱性に優れている。
【0052】
また、上面カバー35は、外部からの電力供給や信号の入出力のためのコネクタ36を一体に備えており、上記コンデンサ44の保持機能とともにコネクタの機能も有することで、部品点数を削減し、組立て作業も簡素化するとともに、コストの削減を図ることができる。
【0053】
ハウジング2b内に収容される制御基板40の回路構成を図16に示し、簡単に説明する。
4個のFET42は、ブリッジ回路を構成し、同ブリッジ回路のプラス側をパワーリレー45aを介して電源であるバッテリ61に接続し、マイナス側をアースしている。
【0054】
プラス側FET42とマイナス側FET42を接続する1対の接続線54a,54b間にフェイルセーフリレー45bと電流センサ55を介してモータ10が接続される。
FET42のブリッジ回路のプラス側とマイナス側との間にコンデンサ44が介装されている。
【0055】
そして、各FET42はCPU41によりスイッチング制御される構成であり、CPU41にはトルクセンサ60からの信号およびその他の検出信号が入力される。
【0056】
CPU41による各FET42のスイッチング制御で、モータ10の正転と逆転を切り換えることができ、ブリッジ回路と並列に介装されるコンデンサ44により瞬間的に大電流が流れても電圧降下することなくFET42に電流を流し、モータ10の応答遅れを防止することができる。
【0057】
モータ10に異常電流が流れるときは、電流センサ55がこれを検知してフェールセーフリレー45bをオフするとともに、制御基板40への異常電流に対してはパワーリレー45aがオフする。
【0058】
制御基板40への外部からの接続は、モータ10との接続に前記モータ側接続端子16と基板側接続端子46の接合があり、トルクセンサ60との接続に前記コネクタ49の接合がある。
そして、バッテリ61およびその他の検出信号との接続は、上面カバー35のコネクタ36を介して行われる。
【0059】
本実施の形態においてハウジング2b内に制御基板40を取付ける際に、モータ電力線の丸棒状のモータ側接続端子16と制御基板40側の基板側接続端子46の円筒状の円筒本体部46aが接続されるようになっているが、モータ側接続端子を角柱状とし基板側接続端子46の本体部を角筒状としてもよい。
【0060】
また、基板側接続端子46の一部が延出してガイド部46bを構成したが、ラッパ状のガイド部材を別部材で構成してもよく、例えば図17に示すように、制御基板70の円筒状の基板側接続端子75が嵌着される部分のモータ側接続端子に向いた側が部分的に厚く形成されて円錐状にガイド部71が形成されている。
ガイド部71の円錐面が基板側接続端子75の円筒内面に連続している。
【0061】
したがって、制御基板70をハウジング開口から挿入して取り付ける際に、丸棒状のモータ側接続端子が制御基板70の円錐状のガイド部71に案内されて円筒状の基板側接続端子75に、容易に嵌入して互いに接触が維持されて電気的に接続され、組立て性が非常に良い。
【0062】
なお、以上の実施の形態では、ラックケースの一部にモータが設けられていたが、ステアリングギヤボックスの一部にモータが設けられるものについても、本発明は適用可能であり、また、制御基板が収容されるハウジングがステアリングギヤボックスに形成されるものについても本発明は適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の全体正面図である。
【図2】同平面図である。
【図3】該電動パワーステアリング装置の内部構造を示す一部省略した正面図である。
【図4】要部拡大正面図である。
【図5】図4におけるV−V線で切断した断面図である。
【図6】図4におけるVI−VI線で切断した断面図である。
【図7】同要部分解斜視図である。
【図8】ラックケースのハウジングの正面図である。
【図9】ハウジング内に制御基板を取付けた状態を示す要部正面図である。
【図10】制御基板の裏面図である。
【図11】同側面図である。
【図12】別の角度から見た側面図である。
【図13】モータ側接続端子と基板側接続端子の斜視図である。
【図14】同モータ側接続端子と基板側接続端子が接続された状態を示す断面図である。
【図15】上面カバーを外して覗き用開口を見た要部上面図である。
【図16】制御基板の回路構成を示す図である。
【図17】別の実施の形態に係る基板側接続端子を示す断面図である。
【符号の説明】
【0064】
1…電動パワーステアリング装置、2…ラックケース、2a…モータケース、2b…ハウジング、3…ラック軸、4…ジョイント、5…タイロッド、6…ステアリングギヤボックス、7…入力軸、8…トーションバー、9…操舵ピニオン軸、
10…モータ、11…インナロータ、12…アウタステータ、13…接続スリーブ、14…ボールナット部材、15…軸受、16…雄端子、
20…前面開口、21…合わせ面、22…底面、23…凹部、24…取付ボス、25…覗き用開口、26…合わせ面、
30…前面カバー、31…突起、32…シール部材、33…ネジ、35…上面カバー、36…コネクタ、37…挟持片、38…シール部材、39…ネジ、
40…制御基板、41…CPU、42…FET、43…支持基台、44…コンデンサ、45…リレー、46…雌端子、47…取付孔、48…ネジ、49…コネクタ、
50…硬化型熱伝導性シリコーン、54…接続線、55…電流センサ、
60…トルクセンサ、61…バッテリ、
70…制御基板、71…ガイド部、75…基板側接続端子。




 

 


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