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発明の名称 自動車におけるラゲージフロア体の上下移動装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−91105(P2007−91105A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2005−284724(P2005−284724)
出願日 平成17年9月29日(2005.9.29)
代理人 【識別番号】100083954
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 輝夫
発明者 大科 正人 / 斉藤 昌之
要約 課題
ラゲージフロア体の上下移動を片手で可能になるように構成した。

解決手段
自動車1のラゲージルーム2の床面部3に凹設した収容凹部4上に位置するラゲージフロア5を上下移動可能にするために、ラゲージフロア体5の自動車前部側左右両側部にローラー8a付きの摺動ヒンジ軸8を設け、摺動ヒンジ軸8をラゲージルーム2の左右両側壁2a側に形成したガイド溝9内に挿入することにより、ラゲージフロア体5の自動車後方側を上下移動可能に装着しており、ガイド溝9が、摺動ヒンジ軸8のローラー8aを摺動させて、ラゲージフロア体5を収納凹部4を閉塞している状態から自動車上方に移動させるべく直線状の溝形状により構成した。
特許請求の範囲
【請求項1】
自動車のラゲージルームを構成するラゲージフロア体の上下移動装置であって、
前記ラゲージフロア体の自動車前部側左右両側部に摺動ヒンジ軸を設け、該摺動ヒンジ軸を前記ラゲージルームの左右両側壁側に形成したガイド溝内に挿入することにより、前記ラゲージフロア体を前記ラゲージルームの床面部に装着しており、
前記ガイド溝は、直線状の溝形状により構成し、前記摺動ヒンジ軸を摺動させることによって、前記ラゲージフロア体が、前記収納凹部を閉塞すべく自動車下部側に位置させた状態と、当該状態より自動車上部側に位置させた状態とを、選択的に可能に構成したことを特徴とする自動車におけるラゲージフロア体の上下移動装置。
【請求項2】
自動車のラゲージルームを構成するラゲージフロア体の上下移動装置であって、
前記ラゲージフロア体の自動車前部側左右両側部に摺動ヒンジ軸を設け、該摺動ヒンジ軸を前記ラゲージルームの左右両側壁側に形成したガイド溝内に挿入することにより、前記ラゲージフロア体の自動車後方側を上下開閉可能に装着しており、
前記ガイド溝が、自動車前方側から後部側に昇り勾配に傾斜して延在して前記ラゲージフロア体を自動車後方上部に移動案内する後方上部傾斜溝部と、該後方上部傾斜溝部の中途部から自動車前方側に昇り勾配にて傾斜するように延在連続する前方上部傾斜溝部と、該前方上部傾斜溝部及び前記後方上部傾斜溝部の各上端部が中途部でそれぞれ連続されるように自動車前後方向に延在形成した水平案内溝部とで構成しており、
且つ、前記後方上部傾斜溝部と前記水平案内溝部とが連通する第1の連通部位を、前記摺動ヒンジ軸が後方上部傾斜溝部から前記水平案内溝部側へのみ通過するのを許容すると共に、前記前方上部傾斜溝部と前記水平案内溝部とが連通する第2の連通部位において、該第2の連通部位を常時開放すると共に、前記摺動ヒンジ軸における前記水平案内溝部における自動車後方から前方側へのみ摺動するのを許容すべく枢着された摺動ヒンジ軸案内片を有し、
前記摺動ヒンジ軸が前記後方上部傾斜溝部における最下端部に存して、自動車下部側に位置させた状態と、前記摺動ヒンジ軸が前記水平案内溝部における自動車前端部側に存して、前記ラゲージフロア体を自動車上部側に位置させた状態とを、選択的に可能に構成したことを特徴とする自動車におけるラゲージフロア体の上下移動装置。
【請求項3】
前記後方上部傾斜溝部の最下端部及び前記水平案内溝部の後端部に、それぞれ押しばねを装着しことを特徴とする請求項2に記載の自動車におけるラゲージフロア体の上下移動装置。
【請求項4】
前記後方上部傾斜溝部が連通する直前における前記前方上部傾斜溝部の壁部に板状ばね片を取着して、該板状ばね片の先端を前記後方上部傾斜溝部側に傾斜突出させたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の自動車におけるラゲージフロア体の上下移動装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のラゲージルームを構成するラゲージフロア体の上下移動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の従来技術は、特許文献1に記載されているように、自動車のシート後方に中央に収容凹部が形成され底板が設けられたトランクフロアにおいて、相対向する2つの側壁の同じ所定の高さにそれぞれ段部を設け、一方の側壁の前記段部より下方を略垂直な壁面とし、他方の側壁の前記段部を壁面より突出した水平な突条で形成し、前記両段部より下方の対向する両側壁間の幅に略等しい幅の板状のフロアリッド(ラゲージフロア体)を備えて構成するものであった(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平10−44872号公報。
【0003】
そして、かかる構成において、板状のフロアリッドは、前記段部より下方の対向する側壁間の幅に略等しい幅長を有するので、前記収容凹部を塞いでフロア底板上に載置することも、また前記相対する段部上に架設することもでき、段部上に架設した場合は、前倒しにしたシートバックの上面と同一の水平面に形成することができることになり、1枚のフロアリッドを上下いずれの位置にも簡単に移動設置できるものである。
【0004】
しかしながら、かかる従来技術のフロアリッドは、比較的広い収容凹部を塞ぐものであることから、1枚構成にして、例えば、自動車のリヤゲート開口から乗員が持ち上げながら上下移動させるには、相当高重量物を乗員が支えることになって、乗員に大変な作業を課すことになる。
【0005】
そこで、上記従来の技術を改良すべく案出されたものとして、図17及び図18に記載したものが知られている。
【0006】
図17及び図18によれば、自動車のラゲージルームfの床面部aにスペアタイヤなどを収容する収容凹部bを設け、収容凹部bを開閉するラゲージフロア体cを上記従来の技術と同様に1枚物として構成しているも、ラゲージフロア体cは、図17に示す収容凹部bを閉塞した状態から、図18に示すように、前倒しにしたシートバックdの上面と同一の水平面に移動させるために、ラゲージフロア体cの自動車前端部両側に摺動軸ピンeを突設し、摺動軸ピンeを、ラゲージルームfの左右側壁に自動車の後部側に凸となる半円弧状の摺動溝h内に収納可能に挿入すると共に、揺動片iの一端側に植設している。
【0007】
揺動片iは、その他端側に回動ピンjが植設されており、回動ピンjをラゲージルームfの左右側壁gに枢着することによって、他端側を自動車の上下方向に回転可能に構成している。
【0008】
また、揺動片iの中央部に、ばね片kの一端側を取着するとともにばね片kの他端側をラゲージルームfの左右側壁gに取着して、揺動片iはばね片kにより付勢されている。
【0009】
このように構成した結果、図17に示す収容凹部bをラゲージフロア体cにより閉塞した状態では、揺動片iは、ばね片iの付勢力によって回動ピンjを中心に一端側が下向きに付勢されて、ラゲージフロア体cを収容凹部を閉塞すべく下段側に保持している。
【0010】
このような状態より、ラゲージフロア体cの自動車後端側に手を掛けて摺動軸ピンeを中心に自動車の後方側に回動させると、揺動片iがばね片kの付勢力に抗して回動ピンjを中心に揺動する。
【0011】
このように揺動片iが揺動して図18の二点鎖線で示すように略水平状態になった状態で、ラゲージフロア体cを自動車の前方方向に押し込むことによって、ばね片kの付勢力を反転させる。
【0012】
この結果、揺動片iは、ばね片kの付勢力によって今度は自動車の前方側に揺動することになって、これにつれて、摺動軸ピンeが摺動溝h内を摺動溝hの上部側溝壁に当接するまで摺動し、ラゲージフロア体cを二点鎖線視するように上部側に回転させながら移動させることになって、この状態でラゲージフロア体cの自動車後端側をラゲージルームfの後部側壁mに形成した段部nに載せることによって、ラゲージフロア体cは、その前後端部をばね片kの付勢力と段部nによって、自動車の上段側に移動して、前倒しされたシートバックdの上面と同一の水平面に保持されるようになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、図17及び図18に示す従来の技術においても、ラゲージフロア体cが、例えば収納凹部bを閉塞している自動車下部に存する状態から、上部側に移動させるには、摺動軸ピンeを半円弧状の摺動溝h内において摺動させることになるが、摺動溝hが半円弧状に形成されているために、ラゲージフロア体cの後部側をもって回転させながら自動車後方側に引き込んでいく動作が必要となり、また、この状態から収納凹部bを閉塞させるためには、やはりラゲージフロア体cの後部側をもって先とは逆側に回転させる動作を行いながら、自動車前方側に押し込んでいく動作が必要となって、相当高重量の一枚物のラゲージフロア体を片手でスムーズに操作するのは非常に難しく、例えば、一方の手でラゲージフロア体cの下面側を支えながら、もう一方の手を使って上記操作を行なっていく必要があり、これらの操作には相当慣れを要することになる。
【0014】
そこで、本発明は、かかる点に鑑み、ラゲージフロア体の上下移動を片手で可能になるように構成した自動車のラゲージフロア体の上下移動装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明に係る請求項1に記載の自動車におけるラゲージフロア体の上下移動装置は、自動車のラゲージルームを構成するラゲージフロア体の上下移動装置であって、前記ラゲージフロア体の自動車前部側左右両側部に摺動ヒンジ軸を設け、該摺動ヒンジ軸を前記ラゲージルームの左右両側壁側に形成したガイド溝内に挿入することにより、前記ラゲージフロア体を前記ラゲージルームの床面部に装着しており、前記ガイド溝は、直線状の溝形状により構成し、前記摺動ヒンジ軸を摺動させることによって、前記ラゲージフロア体が、前記収納凹部を閉塞すべく自動車下部側に位置させた状態と、当該状態より自動車上部側に位置させた状態とを、選択的に可能に構成したことを特徴とする。
【0016】
かかる構成により、ラゲージフロア体の上下移動は、直線状の溝形状から構成するガイド溝内を摺動ヒンジ軸を摺動させながら行なうので、ラゲージフロア体を自動車前後方向に直線的に引っ張る操作、或いは押し込む操作のみで行なうことができ、ラゲージフロア体の操作力を軽減させ、片手操作を可能にしている。
【0017】
本発明に係る請求項2に記載の自動車におけるラゲージフロア体の上下移動装置は、自動車のラゲージルームを構成するラゲージフロア体の上下移動装置であって、前記ラゲージフロア体の自動車前部側左右両側部に摺動ヒンジ軸を設け、該摺動ヒンジ軸を前記ラゲージルームの左右両側壁側に形成したガイド溝内に挿入することにより、前記ラゲージフロア体の自動車後方側を上下開閉可能に装着しており、前記ガイド溝が、自動車前方側から後部側に昇り勾配に傾斜して延在して前記ラゲージフロア体を自動車後方上部に移動案内する後方上部傾斜溝部と、該後方上部傾斜溝部の中途部から自動車前方側に昇り勾配にて傾斜するように延在連続する前方上部傾斜溝部と、該前方上部傾斜溝部及び前記後方上部傾斜溝部の各上端部が中途部でそれぞれ連続されるように自動車前後方向に延在形成した水平案内溝部とで構成しており、且つ、前記後方上部傾斜溝部と前記水平案内溝部とが連通する第1の連通部位を、前記摺動ヒンジ軸が後方上部傾斜溝部から前記水平案内溝部側へのみ通過するのを許容すると共に、前記前方上部傾斜溝部と前記水平案内溝部とが連通する第2の連通部位において、該第2の連通部位を常時開放すると共に、前記摺動ヒンジ軸における前記水平案内溝部における自動車後方から前方側へのみ摺動するのを許容すべく枢着された摺動ヒンジ軸案内片を有し、前記摺動ヒンジ軸が前記後方上部傾斜溝部における最下端部に存して、自動車下部側に位置させた状態と、前記摺動ヒンジ軸が前記水平案内溝部における自動車前端部側に存して、前記ラゲージフロア体を自動車上部側に位置させた状態とを、選択的に可能に構成したことを特徴とする。
【0018】
かかる構成により、ラゲージフロア体の上下移動は、いずれも後方上部傾斜溝部、前方上部傾斜溝部及び水平案内溝部から構成するガイド溝内において、摺動ヒンジ軸を摺動させながら行なうので、ラゲージフロア体を自動車前後方向に引っ張る操作、或いは押し込む操作のみで行なうことができ、ラゲージフロア体の操作力を軽減させ、片手操作を可能にしている。
【0019】
更に、ラゲージフロア体は、自動車上部側に位置している状態では、摺動ヒンジ軸が水平案内溝部における自動車前端部側に位置して支えられることによって、略平面状に自動車上部側に位置させことができることから、せいぜい、ラゲージフロア体の後端部を支持する段部をラゲージルームの後壁部側に形成するくらいで、前倒しにしたシートバックの上面と同一の水平面に保持させることができることになり、リヤシートバックとラゲージルームとの間の小スペースにラゲージフロア体を支持するための受け面等を設ける必要がない。
【0020】
本発明にかかる請求項3に記載の自動車におけるラゲージフロア体の上下移動装置は、前記後方上部傾斜溝部の最下端部及び前記水平案内溝部の後端部に、それぞれ押しばねを装着したことを特徴とするものである。
【0021】
かかる構成によれば、摺動ヒンジ軸が後方上部傾斜溝部の最下端部及び水平案内溝部の後端部に当接する衝撃の緩和と共に打音を防止することができる。
【0022】
本発明にかかる請求項4に記載の自動車におけるラゲージフロア体の上下移動装置は、前記後方上部傾斜溝部が連通する直前における前記前方上部傾斜溝部の壁部に板状ばね片を取着して、該板状ばね片の先端を前記後方上部傾斜溝部側に傾斜突出させたことを特徴とするものである。
【0023】
かかる構成により、ラゲージフロア体の自重により摺動ヒンジ軸が前方上部傾斜溝部から後方上部傾斜溝部に摺動してきた際の衝撃の緩和と共に打音を防止して、ラゲージフロア体の操作フィーリングの向上が期待できる。
【発明の効果】
【0024】
上記のように構成する本発明によれば、ラゲージフロア体の上下移動は、直線状の溝形状から構成するガイド溝内を摺動ヒンジ軸を摺動させながら行なうので、ラゲージフロア体を自動車前後方向に直線的に引っ張る操作、或いは押し込む操作のみで行なうことができ、ラゲージフロア体の操作力を軽減させ、片手操作を可能にしている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
次に、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。
【0026】
図1は本発明にかかる実施の形態を採用した自動車の後部側を描画した斜視図,図2は図1のラゲージルームからラゲージフロア体を取出して描画した分解斜視図、図3は図1のラゲージルームからラゲージフロア体を取出し、ラゲージフロア体が収納凹部を閉塞している自動車下部側に位置した状態を描画した斜視図、図4は同じく図3に示す状態からラゲージフロア体を自動車の上部側に移動させる途中状態を描画した斜視図、図5は同じラゲージフロア体を自動車の上部側に移動させた状態を描画した斜視図、図6は図2のA円内を拡大して描画した斜視図、図7は図2のA円内におけるガイド溝付近を拡大して描画した分解斜視図、図8は図3のB−B断面図、図9は図5のC−C断面図である。
【0027】
先ず、図1によれば、自動車1の後部には、前方側が車室1a側に後方側がリヤゲート開口部1bに連続するように、ラゲージルーム2が設けられており、ラゲージルーム2における車室1aとの境界部に、リヤシートバック1cが位置している。
【0028】
ラゲージルーム2の下部側に位置する床面部3には、上部が開口して不図示のスペヤタイヤ等を収納する収納凹部4が凹設されており、収納凹部4は、ラゲージフロア体5により開閉されるように構成されている。
【0029】
次に、図2乃至図9によれば、ラゲージフロア体5は、床面部3上において収納凹部4を囲繞する状態でラゲージルーム2の左右側壁部2a、後部側壁部2b、前部側壁部2c及び床面部3に取り囲まれて設置された有底箱体状の取付け体7内に、床面部3側に近接する下方位置とリヤシートバック1cが前倒れした際にシートバック1cの上面と同一の水平面に保持させた上方位置とに選択的に上下動可能に設置されている。
【0030】
そして、ラゲージフロア体5の自動車1の前部側左右両側部5aには、取付け突部5bが形成され、取り付け突部5bには、摺動ヒンジ軸8が取付け体7側に突出するように設置され、摺動ヒンジ軸8には要すればローラー8aが枢着されており、摺動ヒンジ軸8のローラー8aは、ラゲージルーム2の左右両側壁2aに対向する取付け体7の左右側部7aに形成したガイド溝9内に挿入され摺動することによって、ラゲージフロア体5を上下移動可能になるように取付け体7に装着している。
【0031】
ガイド溝9は、自動車1の前方側から後部側に昇り勾配に傾斜して延在してラゲージフロア体5を自動車1の後方上部に移動案内する直線状の後方上部傾斜溝部9aと、後方上部傾斜溝部9aの中途部から自動車1の前方側に昇り勾配にて傾斜するように延在連続する直線状の前方上部傾斜溝部9bと、前方上部傾斜溝部9b及び後方上部傾斜溝部9aの各上端部が中途部でそれぞれ連続されるように自動車1の前後方向に延在形成した直線状の水平案内溝部9cとで構成されている。
【0032】
後方上部傾斜溝部9a及び水平案内溝部が連通する第1の連通部位9dと、前方上部傾斜溝部9b及び水平案内溝部9cが連通する第2の連通部位9eとの間における断面三角形状の台座部9f上には、ばね性薄板製のヒンジ軸案内片10が揺動可能に枢着されている。
【0033】
ヒンジ軸案内片10は、摺動ヒンジ軸8のローラー8aが第1の連通部位9dにおいて後方上部傾斜溝部9aから水平案内溝部9c側へのみ通過するのを許容する略水平状の第1の案内片部10aと、摺動ヒンジ軸8のローラー8aが第2の連通部位9eにおいて水平案内溝部9cの自動車1の後方から前方側へのみ摺動するのを許容すべく第1の案内片部10aに対して自動車1の前方に昇り勾配で傾斜する第2の案内片部10bとを一体に形成して構成されており、第1の案内片部10aと第2の案内片部10bとが連続する折曲部10cにおいて、ヒンジ軸案内片10の揺動中心部となっている。
【0034】
そして、第2の連通部位9eにおいて、前方上部傾斜溝部9bと水平案内溝部9cとは、常時開放連結している。
【0035】
上記のように構成するガイド溝9を取付け体7に形成するには、図7に示すように、先ず、薄板にて形成された取付け体7に、厚板製の中間材7−1を介在させて、薄板材製の当て板7−2をビス7−3にて一体的に重合することによっておこなっており、取付け体7側と中間材7−1とに形成した溝形状により、ある程度溝幅を有したガイド溝9を構成し、当て板7−2側には、ヒンジ軸案内片10が揺動可能に装着した台座部9装着されている。
【0036】
なお、水平案内溝部9cは、上側略中央部が開口して、摺動ヒンジ軸8のローラー8aを上部側から挿入組立て可能に構成されている。
【0037】
かかる構成において、ラゲージフロア体5は、図8及び図10に示す通常状態では、摺動ヒンジ軸8のローラー8aが後方上部傾斜溝部9aの自動車前方における最下端部に位置して、図3に示すように、床面部3に近接する位置である下位側位置に存して、収納凹部4を閉塞している。
【0038】
このような状態より、ラゲージフロア体5を図5に示すような自動車上方に移動させるには、先ず、図4に示すように、ラゲージフロア体5の自動車後端部側に設けた孔状ハンドル部5cを持って、ラゲージフロア体5の後端部側を持ち上げ気味に引っ張り操作を行なうことになる。
【0039】
この結果、摺動ヒンジ部8は、後方傾斜溝部9aの自動車後方上部側に摺動して、ラゲージフロア体5を徐々に上昇させて行き、第1連通部位9bまで到達すると、ヒンジ軸案内片10の第1案内片部10aに当接し、ヒンジ軸案内片10を反時計回りに揺動させて、図11図に示すように、水平案内溝部9cを臨む位置に移動する。
【0040】
この状態より、更に、ラゲージフロア体5を自動車1の後方側へ引っ張り操作すると、図12に示すように、摺動ヒンジ軸8のローラー8aを水平案内溝部9cの自動車後端部に到達する。
【0041】
この時、ヒンジ軸案内片10は時計方向に自重で揺動して元の位置に復帰しているので、ラゲージフロア体5を今度は自動車1の前方側に押し込めば、摺動ヒンジ軸8のローラー8aが図13の2点鎖線に示すようにヒンジ軸案内片10上において水平案内溝部9cの自動車前方側へ摺動し、ヒンジ軸案内片8の第2案内片部10bに当接すると、強制的にヒンジ軸案内片8を反時計方向に揺動させて、図13に示すように、第2案内片部10bが第2の連通部位9eを閉塞することになる。
【0042】
この状態より、更に、ラゲージフロア体5を自動車1の前方側に押し込めると、摺動ヒンジ軸8のローラー8aが、図14に示すように、ヒンジ軸案内片10の第2の案内片部10bを通過して、水平案内溝部9cにおける自動車1の前方端部に到達する。
【0043】
この状態において、ラゲージフロア体5は、図5及び図9に示すように、自動車1の上部に移動して前倒しされたリヤシート1cの上面と同一平面になることになる。
【0044】
この時、ラゲージフロア体5の後端部側は、取付け体7の後側壁7bに形成した段部7c上に支持されている。
【0045】
そして、従動ヒンジ軸8が水平案内溝部9cにおける自動車1の前方端部に到達した時点で、ヒンジ軸案内片10は自重で時計方向に揺動して、第2連通部位9eの閉塞が解除される。
【0046】
従って、この状態より、ラゲージフロア体5の後端部を持ち上げると共に自動車1の後方に引き込むことによって、図15に示すように摺動ヒンジ軸8のローラー8aは、矢印で示すように、ラゲージフロア体5の自重により第2連通部位9eから前方上部傾斜溝部9bを通って、後方上部傾斜溝部9aの最下端部まで移動して、図3及び図8に示すように、ラゲージフロア体5を自動車の下方に移動させた状態に復帰することになる。
【0047】
上記のように構成する本発明に係る実施の形態においては、ラゲージフロア体5の上下移動の選択は、いずれも直線状の溝形状から構成する後方上部傾斜溝部9a、前方上部傾斜溝部9b及び水平案内溝部9cから構成するガイド溝9内において、摺動ヒンジ軸8のローラー8aを摺動させながら行なうので、ラゲージフロア体5を自動車1の前後方向に直線的に引っ張る操作、或いは押し込む操作のみで行なうことができ、ラゲージフロア体5の操作力を軽減させ、片手操作を可能にしている。
【0048】
更に、ラゲージフロア体5は、自動車1の上部側に位置している状態では、摺動ヒンジ軸8のローラー8aが水平案内溝部9cにおける自動車1の前端部側に位置して支えられることによって、略平面状に自動車1の上部側に位置させことができることから、せいぜい、ラゲージフロア体5の後端部を支持する段部7cをラゲージルーム2の後壁部側における取付け体7の後側壁7bに形成するくらいで、前倒しにしたリヤシートバック1cの上面と同一の水平面に保持させることができることになり、リヤシートバック1cとラゲージルーム2との間の小スペースにラゲージフロア体5を支持するための受け面等を設ける必要がない。
【0049】
なお、上記説明においては、取付け体7を介して、ラゲージルーム2の左右側壁2aにラゲージフロア体5を設置するように構成したが、これに限定されるものではなく、ラゲージルーム2の左右側壁2aに直接設置するようにしてもよい。この場合、ガイド溝9は、直接ラゲージルーム2の左右側壁部2aに形成されることになる。
【0050】
また、上記説明においては、ガイド溝9公報状部傾斜溝9a或いは前方上部傾斜溝部9bを直線状に形成したが、必ずしもこれに限定されるものでなく、若干曲線状を呈していてもよい。
【0051】
図16は本発明にかかる他の実施の形態を示すものである。
【0052】
図16によれば、後方上部傾斜溝部9aの最下端部及び水平案内溝部9cの後端部に、それぞれ押しばね11,12を装着して、摺動ヒンジ軸8のローラー8aが当接する衝撃の緩和と共に打音を防止していると共に、後方上部傾斜溝部9aが連通する直前における前方上部傾斜溝部9bの壁部に板状ばね片13を取着して、板状ばね片13の先端を後方上部傾斜溝部9a側に傾斜突出させて、ラゲージフロア体5の自重により摺動ヒンジ軸8のローラー8aが前方上部傾斜溝部9bから後方上部傾斜溝部9aに摺動してきた際の衝撃の緩和と共に打音を防止して、ラゲージフロア体5の操作フィーリングの向上を図ったものであり、その他の構成は上記実施の形態と同様である。
【0053】
上記全ての実施の形態においては、ラゲージルーム2の下部側に位置する床面部3には、上部が開口して不図示のスペヤタイヤ等を収納する収納凹部4が凹設されているものとしているが、これに限定されるものではなく、収納凹部4を凹設しない場合もある。
【産業上の利用可能性】
【0054】
以上説明したように、本発明は、ラゲージフロア体の上下移動は、直線状の溝形状から構成するガイド溝内を摺動ヒンジ軸を摺動させながら行なうので、ラゲージフロア体を自動車前後方向に直線的に引っ張る操作、或いは押し込む操作のみで行なうことができ、ラゲージフロア体の操作力を軽減させ、片手操作を可能にしているために、自動車のラゲージフロア部に凹設した収容凹部を開閉するラゲージフロア体における前記ラゲージフロア部に対する上下位置を移動可能とする自動車のラゲージフロア体の上下移動装置等に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明にかかる実施の形態を採用した自動車の後部側を描画した斜視図である。
【図2】図1のラゲージルームからラゲージフロア体を取出して描画した分解斜視図である。
【図3】図1のラゲージルームからラゲージフロア体を取出し、ラゲージフロア体が収納凹部を閉塞している自動車下部側に位置した状態を描画した斜視図である。
【図4】同じく図3に示す状態からラゲージフロア体を自動車の上部側に移動させる途中状態を描画した斜視図である。
【図5】同じラゲージフロア体を自動車の上部側に移動させた状態を描画した斜視図である。
【図6】図2のA円内を拡大して描画した斜視図である。
【図7】図2のA円内におけるガイド溝付近を拡大して描画した分解斜視図である。
【図8】図3のB−B断面図である。
【図9】図5のC−C断面図である。
【図10】本発明の実施形態の作動説明図で、ラゲージフロア体が収納凹部の閉塞状態である下方位置の状態を示している。
【図11】同じく、ラゲージフロア体を後方に引き込んで摺動ヒンジ軸が摺動ヒンジ軸案内片を回転させて水平案内溝を臨んだ状態を示している。
【図12】同じく、ラゲージフロア体を自動車後方に更に引き込んで摺動ヒンジ軸が水平案内溝の後端部に到達した状態を示している。
【図13】同じく、ラゲージフロア体を自動車前方に押し込んで摺動ヒンジ軸が摺動ヒンジ軸案内片を回転させた状態を示している。
【図14】同じく、ラゲージフロア体を更に自動車前方に押し込んで摺動ヒンジ軸を水平案内溝の前端部まで到達させ、ラゲージフロア体を自動車の上方に移動させた状態を示している。
【図15】同じく、ラゲージフロア体を再び自動車下方に移動するために摺動ヒンジピンを第2の連通部位に臨ませた状態を示している。
【図16】本発明にかかる他の実施の形態における要部断面図である。
【図17】従来におけるラゲージフロア体の移動装置を描画した要部断面図であり、ラゲージフロア体が収納凹部の閉塞状態を示している。
【図18】同じく、従来におけるラゲージフロア体の移動装置を描画した要部断面図であり、ラゲージフロア体が上方に更に移動して前倒れしたリヤシートの上面と同一の水平面に保持させた状態を示している。
【符号の説明】
【0056】
1 自動車
2 ラゲージルーム
2a 左右側壁部
3 ラゲージフロア部
4 収容凹部
5 ラゲージフロア体
5a 左右両側部
8 摺動ヒンジ軸
9 ガイド溝
9a 後方上部傾斜溝部
9b 前方上部傾斜溝部
9c 水平案内溝部
9d 第1連通部位
9e 第2連通部位
10 ヒンジ軸案内片
11,12 押しばね
13 板状ばね片




 

 


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