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発明の名称 搬送用台車及びこれを用いた搬送システム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−45287(P2007−45287A)
公開日 平成19年2月22日(2007.2.22)
出願番号 特願2005−230584(P2005−230584)
出願日 平成17年8月9日(2005.8.9)
代理人 【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
発明者 下津 利仁
要約 課題
親台車とスキッドとの間で子台車をスムーズに移動させることが可能な搬送用台車及びこれを用いた搬送システムを提供することを目的とする。

解決手段
レール軌道2上を走行する親台車11と、この親台車11上にその走行方向と交差する方向に沿って設けられる台車レール12と、この台車レール12上を移動する子台車13とを設ける。親台車11を、台車レール12の設けられた台車本体21と、台車本体21を、台車レール12の設置位置よりも下方に離間した位置を支点として、走行方向と交差する方向に傾斜させる傾斜装置23とを有する構成とする。
特許請求の範囲
【請求項1】
レール軌道上を走行する親台車と、
該親台車上にその走行方向と交差する方向に沿って設けられる台車レールと、
該台車レール上を移動する子台車とを有し、
前記親台車が、前記台車レールの設けられた台車本体と、
該台車本体を、前記台車レールの設置位置よりも下方に離間した位置を支点として、前記走行方向と交差する方向に傾斜させる傾斜装置とを有している搬送用台車。
【請求項2】
前記親台車の車輪と前記台車本体とを相対的に変位させる間隔調整装置を有し、
該間隔調整装置が前記傾斜装置を構成している請求項1記載の搬送用台車。
【請求項3】
前記親台車の停止を検出する停止検出装置を有しており、
前記傾斜装置が、前記停止検出装置によって前記親台車の停止が検出されている間のみ、前記台車本体を水平面に対して傾斜可能とされている請求項1または2に記載の搬送用台車。
【請求項4】
前記台車本体上の台車レールと前記子台車が移動される地上レールとの相対位置を検出する位置検出装置を有しており、
前記傾斜装置は、前記位置検出装置の検出情報に基づいて、前記台車レールの前記地上レール側の端部が前記地上レールと同じ高さに位置するように前記台車本体の傾斜量を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の搬送用台車。
【請求項5】
レール軌道と、
該レール軌道上を走行する請求項1から4のいずれかに記載の搬送用台車と、
前記レール軌道に隣接配置されるスキッドと、
該スキッド上に設けられて前記子台車を案内する地上レールとを有している搬送システム。
【請求項6】
前記スキッドが、
前記傾斜装置によって傾斜させられた前記台車本体または前記台車レールを、該台車レールの前記地上レール側の端部が前記地上レールと同一高さとなるように位置決めする位置決め部を有している請求項4記載の搬送システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼板コイル等の重量物の搬送に用いられる搬送用台車及び搬送用台車を用いた搬送システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
このような搬送用台車としては、例えば、後記の特許文献1に記載の搬送用台車が知られている。
この搬送用台車は、荷積み位置と荷降ろし位置とを結ぶレール軌道上を走行する親台車と、この親台車上に設けられて搬送物が載置される子台車とを有する、いわゆる二段台車である。
【0003】
親台車上には、親台車の走行方向に略直交する方向に沿って、子台車を走行させるための台車レールが設けられている。
また、この搬送用台車の荷積み位置や荷降ろし位置には、レール軌道に隣接して、スキッドが設けられている。このスキッド上には、レール軌道に略直行する方向に沿って、地上レールが設けられている。
この搬送用台車を用いた搬送システムでは、親台車をスキッドに隣接する位置に停車させ、この親台車を固定装置によってレール軌道に固定したのちに、親台車上の台車レールとスキッド上に設けられた地上レールとの間で子台車を移動させることで、積荷の荷積みや荷降ろしが行われる。
【0004】
【特許文献1】特開平9−301167号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この搬送システムでは、レール軌道上を走行する搬送用台車とスキッドとが干渉しないように、これらの間にはクリアランスが確保されている。このため、スキッドに隣接させて停車した親台車上の台車レールとスキッド上の地上レールとの間には、隙間が形成される。
この隙間が大きいと、親台車とスキッドとの間で移動する子台車の車輪が隙間を通過する際に、衝撃が生じやすい。特に、子台車に鋼板コイル(重量10t程度)の重量物が搭載されている状態では、わずかな隙間であっても大きな衝撃が発生するので、子台車のスムーズな移動が阻害される場合がある。
【0006】
そこで、従来は、搬送用台車とスキッドとの間のクリアランスを極力少なくして子台車の移動をスムーズに行うことができるよう、レール軌道やスキッドの施工時に、これらの位置や形状を、ミリ単位かもしくはそれ以下の単位で管理している。
しかし、このように厳密な施工管理を行うと、搬送用台車を用いた搬送システムの施工期間が長くなり、また施工コストも高くなってしまう。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、親台車とスキッドとの間で子台車をスムーズに移動させることが可能な搬送用台車及びこれを用いた搬送システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提供する。
すなわち、本発明は、レール軌道上を走行する親台車と、該親台車上にその走行方向と交差する方向に沿って設けられる台車レールと、該台車レール上を移動する子台車とを有し、前記親台車が、前記台車レールの設けられた台車本体と、該台車本体を、前記台車レールの設置位置よりも下方に離間した位置を支点として、前記走行方向と交差する方向に傾斜させる傾斜装置とを有している搬送用台車を提供する。
【0009】
このように構成される搬送用台車では、親台車をレール軌道上のスキッドに隣接する位置に停車させ、親台車の固定を行ってから、親台車とスキッドとの間での子台車の移動を行う。
子台車の移動に先立って、搬送用台車に設けられた傾斜装置によって、親台車の台車本体を、スキッド側の端部が下降する向きに傾斜させる。
傾斜装置は、台車レールの設置位置よりも下方に離間した位置を支点として、台車本体を傾斜させる。これにより、台車本体上の台車レールが、台車本体とともにスキッド上の地上レールに近接し、これらの間の隙間が低減または解消される。
このように、この搬送用台車では、傾斜装置が台車本体を傾斜させることで、台車本体上の台車レールとスキッド上の地上レールとの間の隙間が低減または解消されるので、この状態で親台車とスキッドとの間での子台車の移動を行うことで、子台車の移動をスムーズに行うことができる。
【0010】
この搬送用台車が、前記親台車の車輪と前記台車本体とを相対的に変位させる間隔調整装置を有し、該間隔調整装置が前記傾斜装置を構成していてもよい。
このように構成される搬送用台車では、間隔調整装置によって親台車の車輪と台車本体とを相対的に変位させることによって、台車本体の姿勢を制御することができる。
間隔調整装置は、例えば、油圧シリンダの一端が台車本体に接続され他端に車輪が回転可能にして設けられた油圧シリンダ機構によって構成することができる。
【0011】
また、この搬送用台車が、前記親台車の停止を検出する停止検出装置を有しており、前記傾斜装置が、前記停止検出装置によって前記親台車の停止が検出されている間のみ、前記台車本体を水平面に対して傾斜可能とされていてもよい。
このように構成される搬送用台車では、傾斜装置が、停止検出装置によって親台車の停止が検出されている間にのみ、台車本体の水平面に対する傾斜動作が可能とされている。
これにより、この搬送用台車では、親台車が走行している状態では、台車本体が略水平に保たれるので、子台車を安定して搬送することができる。
ここで、停止検出装置としては、例えば親台車の動きを検出する加速度センサを用いて親台車の停止を検出する装置や、親台車をレール軌道上に固定する固定装置の作動を検出するセンサを用いて親台車の停止を検出する装置等を用いることができる。
【0012】
この搬送用台車を、前記の間隔調整装置を有する構成とし、この間隔調整装置が、親台車の走行時には、親台車の全ての車輪に略均等に荷重が加わるように台車本体と各車輪との相対位置を変位させる構成としてもよい。
この場合には、間隔調整装置が、親台車の車輪の浮き上がりを防止する輪重抜け防止装置として機能するので、レール軌道に凹凸がある場合にも、親台車の安定した走行が可能となる。
【0013】
このことは、言い換えれば、本発明の搬送用台車は、親台車の車輪と台車本体とを相対的に変位させて台車本体の姿勢を制御する輪重抜け防止装置を有する搬送用台車を用いて容易に製造することができるということである。
具体的には、既存の搬送用台車に対して、停止検出装置と、停止検出装置の出力に基づいて輪重抜け防止装置の動作を制御する制御装置とを設けて、この制御装置を、停止検出装置が親台車の停止を検出していない状態では軸抜け防止装置を通常どおり動作させ、停止検出装置が親台車の停止を検出している状態では軸抜け防止装置による台車本体の水平面に対する傾斜動作を許容する構成とすることで、本発明の搬送用台車を作成することができる。
このように、本発明の搬送用台車は、既存の搬送用台車を用いて容易に製造することができるので、製造コストが低い。
【0014】
また、上記の搬送用台車が、前記台車本体上の台車レールと前記子台車が移動される地上レールとの相対位置を検出する位置検出装置を有しており、前記傾斜装置は、前記位置検出装置の検出情報に基づいて、前記台車レールの前記地上レール側の端部が前記地上レールと同じ高さに位置するように前記台車本体の傾斜量を制御する構成とされていてもよい。
【0015】
このように構成される搬送用台車では、傾斜装置が、実際の台車レールと地上レールとの位置関係に基づいて、台車レールの地上レール側の端部と地上レールとが同じ高さになるように台車本体の傾斜量を調整するので、台車レールの地上レール側の端部と地上レールとの間の段差が高精度に解消される。
これにより、この搬送用台車では、子台車が台車レールと地上レールとの間をスムーズに移動することができる。
【0016】
また、本発明は、レール軌道と、該レール軌道上を走行する前記の本発明に係る搬送用台車と、前記レール軌道に隣接配置されるスキッドと、該スキッド上に設けられて前記子台車を案内する地上レールとを有している搬送システムを提供する。
このように構成される搬送システムでは、親台車とスキッドとの間で子台車を移動させる際に、子台車の移動をスムーズに行うことができる。
【0017】
この搬送システムにおいて、前記スキッドが、前記傾斜装置によって傾斜させられた前記台車本体または前記台車レールを、該台車レールの前記地上レール側の端部が前記地上レールと同一高さとなるように位置決めする位置決め部を有していてもよい。
このように構成される搬送システムでは、傾斜装置によって台車本体を傾斜させた際に、台車本体または台車レールが、スキッド上に設けられた位置決め部に受けられて、台車レールの地上レール側の端部が地上レールと同一高さとなるように位置決めされる。
このため、この搬送システムでは、台車レールの地上レール側の端部と地上レールとの段差を確実に解消することができ、子台車が台車レールと地上レールとの間をスムーズに移動することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る搬送用台車及びこれを用いた搬送システムによれば、親台車上の台車レールとスキッド上の地上レールとの間の隙間を低減または解消することができるので、子台車の移動をスムーズに行うことができる。
また、このように搬送用台車自体の機能によって台車レールと地上レールとの隙間を低減または解消することができるので、レール軌道やスキッドの厳密な施工管理が不要となり、搬送システムの施工期間や施工コストを大幅に低減させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態について、図面を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る搬送システム1は、平行配置された一対のレール2aを有するレール軌道2と、レール軌道2上を走行する搬送用台車3と、レール軌道2上の、搬送用台車3の荷積みまたは荷降ろしが行われる荷役位置に隣接配置されるスキッド4とを有している。
【0020】
この搬送システム1においても、レール軌道2上を走行する搬送用台車3とスキッド4とが干渉しないように、これらの間にはクリアランスが確保されている。
スキッド4は、レール軌道2の敷設位置よりも上方に突出して設けられるプラットホームであって、その上面には、レール軌道2に略直交する方向に沿って、地上レール6が設けられている。本実施形態では、地上レール6は、一対の平行レールによって構成されている。
【0021】
図1及び図2に示すように、搬送用台車3は、レール軌道2上を走行する親台車11と、親台車11上にその走行方向と交差する方向に沿って設けられる台車レール12と、台車レール12上を移動する子台車13とを有している。
本実施形態では、台車レール12は、地上レール6と同じ間隔で配置される一対の平行レールによって構成されている。
また、図2に示すように、親台車11には、親台車11をレール軌道2上の所定位置に固定する固定装置14が設けられている。固定装置14としては、例えばレール軌道2を構成する部材(例えばレール2aや枕木等)、もしくはレール軌道2上に設置されるアンカーと係合する係合装置を用いることができる。
【0022】
図2に示すように、親台車11は、上面に台車レール12の設けられた台車本体21と、台車本体21を支持しつつレール2a上を転動する車輪22と、台車本体21を、台車レール12の設置位置よりも下方に離間した位置を支点として、走行方向と交差する方向に傾斜させる傾斜装置23とを有している。
台車本体21の下方には、レール軌道2の各レール2aに対応させて、車輪22が設けられている。本実施形態では、台車本体21の底部の四隅のそれぞれに、それぞれ軸線回りに回転可能にして車輪22が設けられている。
【0023】
これら車輪22には、それぞれ独立した駆動装置が設けられていて、各車輪22が独立して駆動されるようになっている。言い換えれば、各車輪22は、それぞれ駆動装置によって非同期で駆動されていて、一方のレール2aに対応する車輪22の回転速度と他方のレール2aに対応する車輪22の回転速度との間に差を生じさせることができるようになっている。これにより、この搬送用台車3は、レール軌道2において、直線部のみならず、曲線部についても、スムーズな走行が可能となっている。
【0024】
各車輪22のうち、少なくとも一方のレール2a上を転動する車輪22は、台車本体21に対して、車輪22と台車本体21とを相対的に変位させる間隔調整装置24を介して接続されている。
本実施形態では、車輪22のうち、一方のレール2a上を転動する車輪22が、それぞれ間隔調整装置24を介して台車本体21と接続され、他方のレール2a上を転動する車輪22が、それぞれステー等を介して台車本体21に固定的に設けられている。
【0025】
ここで、このように一方のレール2a上を転動する車輪22のみを間隔調整装置24によって台車本体21に接続した場合には、台車レール12の端部のうち台車本体21において他方のレール2a上を転動する車輪22側の端部が、スキッド4上の地上レール6と同じかそれ以上の高さに位置するように、他方のレール2a上を転動する車輪22と台車本体21との間隔が設定される。
特に、レール軌道2上においてスキッド4が他方のレール2a側に配置される場合には、台車レール12の端部のうち台車本体21において他方のレール2a上を転動する車輪22側の端部が、スキッド4上の地上レール6よりも高い位置に位置するように、他方のレール2a上を転動する車輪22と台車本体21との間隔が設定される。
【0026】
間隔調整装置24は、例えば油圧シリンダ機構によって構成されるものである。
本実施の形態では、間隔調整装置24として、一端が台車本体21と接続され他端に車輪22が設けられる油圧シリンダ25と、この油圧シリンダ25を駆動する油圧回路26とが設けられている。
油圧シリンダ25は、シリンダ本体27と、シリンダ本体27内に軸線方向の一端28aを露出した状態で収納されてシリンダ本体27に対して軸線方向に相対変位可能にして設けられるピストン28とを有している。
これらシリンダ本体27とピストン28の一端28aとのうちのいずれか一方が台車本体21に接続され、他方に車輪22が設けられている。
【0027】
ピストン28の他端には、シリンダ本体27内を台車本体21側の領域27aと車輪22側の領域27bとに仕切る拡径部28bが設けられている。
油圧回路26は、油圧シリンダ25の台車本体21側の領域27a内及び車輪22側の領域27b内への作動油の出し入れを制御することによって油圧シリンダ25を伸縮させるものである。本実施形態に示す搬送用台車3では、この油圧回路26を用いてピストン28の伸縮動作を制御することで、台車本体21と車輪22との間隔を調整することができるようになっている。
【0028】
また、本実施形態では、油圧回路26は、親台車11の進行方向に位置する間隔調整装置24の油圧シリンダ25と進行方向後方に位置する間隔調整装置24の油圧シリンダ25とのうち、一方の油圧シリンダ25に作用する圧縮力が他方の油圧シリンダ25に作用する圧縮力を下回った場合に、他方の油圧シリンダ25の台車本体21側の領域27a内の作動油を、一方の油圧シリンダ25の台車本体21側の領域27a内に送り込む構成とされている。すなわち、一方の油圧シリンダ25に加わる荷重が他方の油圧シリンダ25に加わる荷重を下回った場合に、一方の油圧シリンダ25のピストン28の拡径部28bを車輪22側に押し出して、この一方の油圧シリンダ25のピストン28を伸張させてレル2aに押し付け、この一方の油圧シリンダ25に接続された車輪22にも荷重を分担させる構成とされている。
【0029】
これにより、この搬送用台車3では、レール軌道2のレール2aに凹凸があるなどしていずれかの車輪22に加わる輪重が他の車輪22に加わる輪重よりも小さくなった場合に、この車輪22に十分な輪重が加わるように輪重バランスの調整が行われるので、親台車11の安定した走行が可能である。
このように、本実施形態では、間隔調整装置24は、傾斜装置23の役割と、輪重抜け防止装置の役割とを兼ねている。上記の駆動装置及び傾斜装置23(間隔調整装置24の油圧回路26)の動作は、制御装置29によって制御されている。
【0030】
また、この搬送用台車3には、親台車11の停止を検出する停止検出装置30が設けられている。本実施形態では、制御装置29及び固定装置14が停止検出装置30を構成している。
具体的には、制御装置29は、固定装置14によって親台車11が固定されたことをもって親台車11の停止を検出し、親台車11の停止が検出されている間のみ、台車本体21を水平面に対して傾斜可能とする構成とされている。
これにより、搬送用台車3が走行している状態では、台車本体21が略水平に保たれるので、子台車13を安定して搬送することができる。
【0031】
このように構成される搬送システム1では、レール軌道2に隣接配置されるスキッド4との間で子台車13の受け渡しを行うにあたって、まず、搬送用台車3をレール軌道2上の目的のスキッド4に隣接する位置に停車させ、固定装置14によって親台車11の固定を行う。
これにより、制御装置29が、傾斜装置23による台車本体21の水平面に対する傾斜動作を許容する。
前記のように、この搬送システム1では、搬送用台車3とスキッド4との間にクリアランスが確保されているので、図2に示すように、親台車11上の台車レール12とスキッド4上の地上レール6との間には、隙間Dが形成されている。
【0032】
この状態で、傾斜装置23によって、台車本体21を、スキッド4側の端部が下降する向きに傾斜させる。
台車本体21において間隔調整装置24が設けられる側にスキッド4が位置している場合には、図3に示すように、各間隔調整装置24の油圧シリンダ25を収縮させる。
すると、台車本体21は、スキッド4とは遠い側のレール2aと車輪22との接触部、すなわち台車レール12の設置位置よりも下方に離間した位置を支点として、スキッド4側の端部が下降する向きに傾斜する。
これにより、台車本体21上の台車レール12が、台車本体21とともにスキッド4上の地上レール6に近接し、これらの間の隙間Dが低減または解消される。
【0033】
また、台車本体21において間隔調整装置24が設けられる側とは反対側にスキッド4が位置している場合には、図4に示すように、各間隔調整装置24の油圧シリンダ25を伸張させる。すると、台車本体21は、スキッド4とは遠い側のレール2aと車輪22との接触部を支点として、スキッド4側の端部が下降する向きに傾斜する。
これにより、台車本体21上の台車レール12が、台車本体21とともにスキッド4上の地上レール6に近接し、これらの間の隙間Dが低減または解消される。
【0034】
このように、この搬送システム1では、搬送用台車3に設けられた傾斜装置23が台車本体21を傾斜させることで、台車本体21上の台車レール12とスキッド4上の地上レール6との間の隙間Dが低減または解消される。
さらに、このように台車本体21を傾斜させることで、台車レール12のスキッド4側の端部と地上レール6の搬送用台車3側の端部の高さ方向の段差を低減または解消することができる。
このため、この搬送システム1では、親台車11とスキッド4との間での子台車13の移動をスムーズに行うことができる。
【0035】
そして、このように搬送用台車3自体の機能によって台車レール12と地上レール6との隙間D及び高低差を低減または解消することができるので、レール軌道2やスキッド4の厳密な施工管理が不要となり、搬送システム1の施工期間や施工コストを大幅に低減させることができる。
【0036】
ここで、本実施形態に示す搬送用台車3では、一方のレール2aに対応する車輪22と台車本体21との間にのみ間隔調整装置23を設けた例を示したが、これに限られることなく、図5に示す搬送用台車3aのように、上記搬送用台車3において他方のレール2aに対応する車輪22と台車本体21との間にも間隔調整装置23を設けてもよい。
この場合には、一方のレール2a側の間隔調整装置23と他方のレール2a側の間隔調整装置23をともに収縮または伸張させることで、台車本体21の姿勢を変えずに、その高さ方向の位置を調整することができる。
これにより、台車レール12と地上レール6との高さ方向の段差をより高精度に解消することができ、子台車13の移動をよりスムーズに行うことができる。又、台車本体21を傾斜させることにより隙間Dの低減解消も可能である。
【0037】
また、本実施形態に示す搬送用台車3は、親台車の車輪と台車本体とを相対的に変位させて台車本体の姿勢を制御する輪重抜け防止装置を有する搬送用台車を用いて容易に製造することができる。
具体的には、既存の搬送用台車に対して、停止検出装置と、停止検出装置の出力に基づいて輪重抜け防止装置の動作を制御する制御装置とを設けて、この制御装置を、停止検出装置が親台車の停止を検出していない状態では軸抜け防止装置を通常どおり動作させ、停止検出装置が親台車の停止を検出している状態では軸抜け防止装置による台車本体の水平面に対する傾斜動作を許容する構成とすることで、本発明の搬送用台車を作成することができる。
このように、本実施形態に示す搬送用台車は、既存の搬送用台車を用いて容易に製造することができるので、製造コストが低い。
【0038】
[第二実施形態]
以下、本発明の第二実施形態について、図面を用いて説明する。
本実施形態に係る搬送システム31は、第一実施形態で示した搬送システム1において、スキッド4の代わりに、スキッド4に、傾斜装置23によって傾斜させられた台車本体21または台車レール12を、台車レール12の地上レール6側の端部が地上レール6のレール軌道2側の端部と同一高さとなるように位置決めする位置決め部34aを設けたスキッド34を用いたものである。
以下、本実施形態に係る搬送システム31において、第一実施形態で示した搬送システム1と同一または同様の部材については同じ符号を用いて示し、詳細な説明を省略する。
【0039】
本実施形態では、搬送用台車3は、台車レール12の端部12aを台車本体21の側部から突出させて設けられている。
スキッド34は、地上レール6のレール軌道2側の端部を、上面34aのうち、レール軌道2側の端部よりも奥側に後退して配置したものである。
このスキッド34は、上面のうち、地上レール6の端部よりもレール軌道2側に位置する領域が、地上レール6の上面よりも台車レール12の高さ分だけ下方に位置する略水平面とされている。この略水平面が、台車レール12の先端下部を受けて位置決めする位置決め面34aを構成している。
【0040】
この搬送システム31では、傾斜装置23によって台車本体21を傾斜させた際に、前記のように台車レール12のスキッド34端部が地上レール6の端部に近接または当接させられるとともに、台車レール12のスキッド34側の端部が、スキッド34の位置決め面34aに受けられる。
前記のように、位置決め面34aは、地上レール6の上面よりも台車レール12の高さ分だけ下方に位置する水平面であるので、台車レール12は、そのスキッド34側の端部上面を、地上レール6の上面と同一高さとなるように位置決めされる。
このため、この搬送システム31では、台車レール12の地上レール6側の端部と地上レール6との段差を確実に解消することができ、子台車13が台車レール12と地上レール6との間をスムーズに移動することができる。
【0041】
ここで、実際には、台車レール12は位置決め面34aに対して傾斜した状態で受けられるので、位置決め面34aからこの位置決め面34aに受けられた台車レール12の端部上面までの高さは、台車レール12の高さよりも高くなる。しかし、台車レール12の傾斜角度はごくわずかであるため、この高さ方向の誤差は許容範囲内である。また、搬送システム31の設計情報から、台車レール12の実際の傾斜角度は予測することができるので、この予測に基づいて、実際の台車レール12の端部上面が地上レール6の上面と同一高さとなる位置決め面34aの位置を算出し、この位置に実際の位置決め面34aを形成することで、高さ方向の誤差を最小限にすることができる。
【0042】
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について、図面を用いて説明する。
本実施形態に係る搬送システム41は、第一実施形態で示した搬送システム1において、搬送用台車3の代わりに、搬送用台車3に、台車本体21上の台車レール12と子台車13が移動される地上レール6との相対位置を検出する位置検出装置43を設け、傾斜装置23を、位置検出装置43の検出情報に基づいて、台車レール12の地上レール6側の端部が地上レール6と同じ高さに位置するように、台車本体21の傾斜量を制御する構成としたものである。
以下、本実施形態に係る搬送システム41において、第一実施形態で示した搬送システム1と同一または同様の部材については同じ符号を用いて示し、詳細な説明を省略する。
【0043】
本実施形態では、台車本体21には、台車レール12の側方で、台車レール12のスキッド4側の端部よりもわずかに先端側の位置まで伸びるステー46が設けられている。
このステー46のスキッド4側の先端には、台車レール12のスキッド4側の端部よりもわずかに先端側の位置に向けて、非接触式の測距装置47が設けられている。
測距装置47としては、超音波式のものや、光学式のものなど、非接触検出型であれば任意の構成のものを採用することができる。
これらステー46及び測距装置47が、位置検出装置43を構成しており、制御装置29は、この位置検出装置43によって、台車レール12の地上レール6側の端部上面と同じ高さに物体が位置するまで、傾斜装置23による台車本体21の傾斜動作を行う。
【0044】
すなわち、この搬送システム41では、傾斜装置23によって台車本体21を傾斜させた際に、傾斜装置23が、実際の台車レール12と地上レール6との位置関係に基づいて、台車レール12の地上レール6側の端部と地上レール6とが同じ高さになるように台車本体21の傾斜量を調整するので、台車レール12の地上レール6側の端部と地上レール6との間の段差が高精度に解消される。
これにより、この搬送システム41では、子台車13が台車レール12と地上レール6との間をスムーズに移動することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の第一実施形態に係る搬送システムの構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係る搬送用台車の構成を示す側面図である。
【図3】本発明の第一実施形態に係る搬送用台車の動作を示す図である。
【図4】本発明の第一実施形態に係る搬送用台車の動作を示す図である。
【図5】本発明の第一実施形態に係る搬送用台車の他の形態例を示す図である。
【図6】本発明の第二実施形態に係る搬送システムの構成を示す正面図である。
【図7】本発明の第三実施形態に係る搬送システムの構成を示す正面図である。
【符号の説明】
【0046】
1,31,41 搬送システム
2 レール軌道
3,42 搬送用台車
4,34 スキッド
6 地上レール
11 親台車
12 台車レール
13 子台車
15 固定装置
21 台車本体
23 傾斜装置
23 間隔調整装置
30 停止検出装置
34a 位置決め面
43 位置検出装置




 

 


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