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発明の名称 ワイパ装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−245809(P2007−245809A)
公開日 平成19年9月27日(2007.9.27)
出願番号 特願2006−69023(P2006−69023)
出願日 平成18年3月14日(2006.3.14)
代理人 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
発明者 小林 文雄
要約 課題
ワイパ装置においてピボット軸回りの防水を確実にする。

解決手段
ワイパ装置1は、ワイパアームが固定される第1ピボット軸31を有し、第1ピボット軸31の摺動面付近の雨水を排出する排水部38が設けられている。排水部38は、下側に設けられた第1の排水口73と、第1の排水口73よりも高い位置に設けられた排水溝75に連なる第2の排水口76とを有する。雨水は、主に第1の排水口73から排出され、第1の排水口73が枯葉などで詰まった場合や、雨水の量が多い場合には、うすいが排水溝75に流入して第2の排水口76から排出される。
特許請求の範囲
【請求項1】
モータの回転力を伝達するリンク機構と、前記リンク機構に連結されたピボット軸と、前記ピボット軸を回動自在に支持するシャフト支持部および車体に固定される取付脚部とを有するピボットホルダと、前記ピボット軸を揺動自在に回動させることで前記ピボット軸の先端に取り付けられるワイパアームを揺動させるワイパ装置において、
前記ピボットホルダには、前記シャフト支持部から離間した位置に設けられるガイド壁と、前記ガイド壁でガイドされた水を前記ピボットホルダの一方の側部から排出する第1の排水口と、前記ピボットホルダの他方の側部側に配置され、前記ガイド壁でガイドされた水を排出可能な第2の排水口と、を備えることを特徴とするワイパ装置。
【請求項2】
前記第2の排水口は、前記ピボットホルダに凹設された排水溝に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用のワイパ装置。
【請求項3】
前記排水溝は、前記シャフト支持部の外周に近傍した位置の前記ピボットホルダの上面を凹設して形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワイパ装置。
【請求項4】
前記第2の排水口の下端は、前記ピボットホルダが車体に対して固定されたときの姿勢で前記リンク機構よりも下側に位置していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のワイパ装置。
【請求項5】
複数の前記ガイド壁の間で、かつ前記ピボット軸を中心とする円周上に、複数のリブが離間して配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のワイパ装置。
【請求項6】
前記第1の排水口は、車体に取り付けたときに前記ピボット軸の軸心よりも下側に配置されるように設けられており、前記第1の排水口と前記ピボット軸との間に前記リブが配設されていることを特徴とする請求項5に記載のワイパ装置。
【請求項7】
前記第1の排水口と前記第2の排水口の少なくとも一方は、前記ピボットホルダを車体に固定するために延設された取付脚部を伝って水を排出するように開口していることを特徴とする請求項1に記載のワイパ装置。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のガラス面などを払拭するために用いられるワイパ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両に用いられるワイパ装置としては、ワイパモータの回転によって回動するピボット軸を有し、ピボット軸に取り付けたワイパアームを揺動させ、ワイパアームの先端のワイパブレードでガラス面を払拭するように構成されている。
【0003】
ここで、ワイパ装置が多量の雨水に晒されたときには、ピボット軸を支持するシャフト支持部の周囲に雨水が滞留することがある。この場合に、雨水の一部がピボット軸とシャフト支持部の間に侵入すると、摺動面に塗布されたグリースを洗い流してしまうので、従来のワイパ装置ではピボット軸の摺動部に雨水が侵入しないように、ピボット軸に防水キャップを被せたものがある。防水キャップは、ピボット軸に装着される筒部から傘部と排水口が一体に形成されている。さらに、排水口からは、パイプ部がピボット軸と平行に延設されている。雨水は、傘部によって受け止められ、防水キャップの下方側に配置された排水口に導かれ、パイプ部を通って排水される(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−127874号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のワイパ装置を車体に固定すると、防水キャップのパイプ部がピボット軸と共に垂直方向に対して傾斜して配置されるので、防水キャップに枯葉等の異物が雨水と共に入り込んだときに枯葉等が直接に排水口に流れ込んで排水口を塞いだり、パイプ部を詰まらせたりすることがある。このような場合には、防水キャップの周縁部から雨水が溢れ出してしまうので、リンク等の他の構成要素を被水させてしまう可能性がある。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ワイパ装置においてピボット軸回りの防水を確実にすることを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決する本発明の請求項1に係る発明は、モータの回転力を伝達するリンク機構と、前記リンク機構に連結されたピボット軸と、前記ピボット軸を回動自在に支持するシャフト支持部および車体に固定される取付脚部とを有するピボットホルダと、前記ピボット軸を揺動自在に回動させることで前記ピボット軸の先端に取り付けられるワイパアームを揺動させるワイパ装置において、前記ピボットホルダには、前記シャフト支持部から離間した位置に設けられるガイド壁と、前記ガイド壁でガイドされた水を前記ピボットホルダの一方の側部から排出する第1の排水口と、前記ピボットホルダの他方の側部側に配置され、前記ガイド壁でガイドされた水を排出可能な第2の排水口と、を備えることを特徴とするワイパ装置とした。
このワイパ装置では、ピボット軸近傍に侵入した水は第1の排水口を主に使用して排水される。第1の排水口からの排水が困難になったときには、略反対側に形成されている第2の排水口から水が排水される。
【0006】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のワイパ装置において、前記第2の排水口は、前記ピボットホルダに凹設された排水溝に設けられていることを特徴とする。
このワイパ装置では、排水溝を通して第2の排水口に水を導くので、所望の位置に第2の排水口を設けることができる。さらに、排水溝に水を流入させることで、シャフト支持部回りの水位の急激な上昇が防止される。
【0007】
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載のワイパ装置において、前記排水溝は、前記シャフト支持部の外周に近傍した位置の前記ピボットホルダの上面を凹設して形成されていることを特徴とする。
このワイパ装置は、シャフト支持部の周囲に進入した水を排水溝に導いて排出させることができ、リンク機構などが被水することを防止する。
【0008】
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のワイパ装置において、前記第2の排水口の下端は、前記ピボットホルダが車体に対して固定されたときの姿勢で前記リンク機構よりも下側に位置していることを特徴とする。
このワイパ装置は、第2の排水口から排出される水にリンク機構が晒されることがないので、リンク機構の摺動面が被水されないようになる。
【0009】
請求項5に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のワイパ装置において、複数の前記ガイド壁の間で、かつ前記ピボット軸を中心とする円周上に、複数のリブが離間して配置されていることを特徴とする。
このワイパ装置では、リブが円周上に離間して配置されることで、水を排出する流路を確保しつつ、異物を堰き止めて、排水口が塞がれないようにする。
【0010】
請求項6に係る発明は、請求項5に記載のワイパ装置において、前記第1の排水口は、車体に取り付けたときに前記ピボット軸の軸心よりも下側に配置されるように設けられており、前記第1の排水口と前記ピボット軸との間に前記リブが配設されていることを特徴とする。
このワイパ装置では、第1の排水口に水が導かれ易くなり、リブが第1の排水口が塞がれないように作用する。
【0011】
請求項7に係る発明は、請求項1に記載のワイパ装置において、前記第1の排水口と前記第2の排水口の少なくとも一方は、前記ピボットホルダを車体に固定するために延設された取付脚部を伝って水を排出するように開口していることを特徴とする。
このワイパ装置では、取付脚部を伝って水が排出されるので、所望の経路で水を排出できる。例えば、リンク機構の摺動面などが被水しない経路を選択できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ピボット軸の周囲に侵入した水を第1、第2の排水口のいずれか一方又は両方から排水できるので、一方の排水口が枯葉等によって詰まった場合などでも確実に排水できる。このため、ピボット軸の摺動面が被水することを確実に防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1及び図2にワイパ装置の全体構成を示す。ワイパ装置1は、アルミ等の金属製で細長のフレーム2を有する。フレーム2は、車体に固定されるモータブラケット3が一端部に一体に形成されたフレーム部材4(第1のフレーム部材)と、フレーム部材4の他端部にボルトで固定されたパイプ部材5(第2のフレーム部材)とからなる。なお、フレーム2は、1つの部材から構成しても良い。
【0014】
モータブラケット3は、2つの取付脚部10,11(第2の取付脚部)が車体の形状に合わせて一体に延設されている。各取付脚部10,11には、スリット12が1つずつ設けられており、スリット12の各々に防振ゴム13が1つずつ挿入されている。図3に示すように、防振ゴム13は、中央に貫通孔14が形成されると共に、外周に嵌合溝15が環状に凹設されており、嵌合溝15がスリット12の縁部に圧入される。防振ゴム13の貫通孔14の内側には、カラー部材16が圧入されている。カラー部材16は、ボルトを挿入する貫通孔17が形成された円筒の一端をフランジ状に拡径した形状を有する。
また、モータブラケット3には、駆動軸20を回転自在に通す貫通孔21が形成されている。駆動軸20は、モータブラケット3の裏面にネジ止めされる減速装置22に軸支されると共に、減速装置22のカバーに固定されるワイパモータ23の出力軸(不図示)に減速機構を介して連結されている。減速装置22は、ワイパモータ23の出力軸を回転させると所定の減速比で駆動軸20が回転するようになっている。
【0015】
フレーム部材4の他端部には、第1のピボットホルダ30が一体に形成されている。第1のピボットホルダ30には、第1ピボット軸31のシャフト支持部32が形成されている。シャフト支持部32は、第1のピボットホルダ30の一部を突出させて製造されており、貫通孔33が形成されている。貫通孔33には、ブッシュ(不図示)を圧入した上で第1ピボット軸31が回転自在に挿通されている。第1ピボット軸31の先端部及び基端部は、それぞれシャフト支持部32から突出している。第1のピボットホルダ30の前面側に突出する第1ピボット軸31の先端部には、ワイパアームの基端がネジ止め等によって固定される。このワイパアームは、前面ガラスの運転席側を払拭するように構成されている。第1のピボットホルダ30の裏面側に突出する第1ピボット軸31の基端部には、第1駆動レバー35の一端部が固定されている。第1駆動レバー35は、第1ピボット軸31の軸線L1に略直交する方向に延びている。
【0016】
また、第1のピボットホルダ30には、車体に固定される取付脚部36(第3の取付脚部)が一体に延設されている。取付脚部36には、ボルトを挿通可能な取付孔37が1つ形成されている。さらに、第1のピボットホルダ30には、ワイパアームを伝う雨水などを排出するための排水部38が設けられている。排水部38の詳細については後に説明する。
【0017】
パイプ部材5の端部には、車体に固定される第2のピボットホルダ40が取り付けられている。第2のピボットホルダ40は、パイプ部材5とは別体で構成されたアルミ等の金属製の部材であるが、一体に形成しても良い。図1及び図3に示すように、第2のピボットホルダ40には、3つの取付脚部41,42,43(第1の取付脚部)が一体に延設されている。各取付脚部41,42,43のそれぞれの端部41a,42a,43aは、車体の形状に合わせて屈曲させられている。さらに、各端部41a〜43aのそれぞれには、当接部46,47,48が1つずつ凸設されている。各端部41a〜43aには、対応する当接部46〜48の略中央を通るように取付孔49が形成されている。なお、図3は、後述する平行リンクや第2ピボット軸を設ける前の状態が示されている。
【0018】
第2のピボットホルダ40は、第2ピボット軸51を通すシャフト支持部52が設けられている。シャフト支持部52は、第2のピボットホルダ40の一部を突出させて製造されており、貫通孔53が形成されている。貫通孔53には、ブッシュ(不図示)を圧入した上で第2ピボット軸51が回転自在に挿通されている。第2ピボット軸51の先端部及び基端部は、それぞれシャフト支持部52から突出している。第2のピボットホルダ40の前面側に突出する第2ピボット軸51の先端部には、ワイパアームの基端がネジ止め等によって固定される。このワイパアームは、前面ガラスの助手席側を払拭するように構成されている。第2のピボットホルダ40の裏面側に突出する第2ピボット軸51の基端部には、第2駆動レバー54の一端部が固定されている。第2駆動レバー54は、第2ピボット軸51の軸線L2に略直交する方向に延びている。第2のピボットホルダ40には、ワイパアームを伝う雨水などを排出するための排水部55が設けられている。排水部55の詳細については後に説明する。
【0019】
ここで、駆動軸20の軸線L3は、各ピボット軸31,51の軸線L1,L2に略平行になっている。さらに、モータブラケット3の前面に突出する駆動軸20の先端部には、クランクアーム60が固定されている。クランクアーム60は、駆動軸20の軸線L3に略直交する方向に延び、その先端部には、コネクティングロッド61の一端部がボールジョイント62で回動自在に連結されている。コネクティングロッド61は、細長形状を有してフレーム部材4の湾曲部分に交差するように延び、その他端部は、第1駆動レバー35の他端部にボールジョイント64で回動自在に連結されている。第1駆動レバー64の他端部には、ボールジョイント64よりも第2のピボットホルダ40側の位置にボールジョイント66が設けられており、ボールジョイント66を介してリンクロッド65の一端部が回動自在に連結されている。リンクロッド65は、細長形状を有し、その他端部はボールジョイント67で第2駆動レバー54の他端部に回動自在に連結されている。このように、各駆動レバー35,54及びリンクロッド65でリンク機構である平行リンクが形成されている。
【0020】
次に、排水部38,55の構成に説明する。図4及び図5に示すように、第1のピボットホルダ30に設けられた排水部38は、シャフト支持部32を囲むように立設されたガイド壁71,72を有する。各ガイド壁71,72の一方の端部は、取付脚部36に向けて延びている。取付脚部36は、第1のピボットホルダ30の一部を起き上がるように屈曲させることでガイド壁71,72の高さ方向の上端面よりも突出した位置に配置されており、ガイド壁72は取付脚部36の起き上がった部分36aに連結されている。ガイド壁71と取付脚部36との間には、所定の隙間が設けられており、この隙間が第1の排水口73になっている。第1の排水口73は、第1のピボットホルダ30の一方の側部30Aに配置されており、ワイパ装置1が車体に固定されたときに、第1ピボット軸31の軸心よりも下側、つまり第1ピボット軸31の先端部分からみて斜め下向きの位置に配置される。また、2つのガイド壁71,72の間で、シャフト支持部32から第1の排水口73に至るまでの間には、第1のピボットホルダ30の上面30Cから3つのリブ74が立設されている。3つのリブ74は、第1ピボット軸31の軸線L1(図1参照)を中心とする円周上に離間して配置されており、各リブ74の間、リブ74とガイド壁71又はガイド壁72の間に、雨水の流路が形成されている。
【0021】
また、一対のガイド壁71,72は、第1の排水口73側と反対側で、第1のピボットホルダ30の他方の側部30B側も開放されており、ここに排水溝75が凹設されている。図2に示すように、排水溝75は、第1のピボットホルダ30の上面30Cよりも下がるように凹設されており、フレーム部材4の長さ方向に沿ってモータブラケット3側に向けて所定長さで延設されている。排水溝75の端部には、フレーム部材4の裏面側に貫通する第2の排水口76が形成されている。第2の排水口76は、図2で示す方向でフレーム部材4よりも下方に突出している。さらに、図1に示すように、第2の排水口76は、コネクティングロッド61や平行リンク(第1の駆動レバー35)の移動範囲外に設けられている。なお、第2の排水口76は、ワイパ装置1を車体に取り付けたとき、コネクティングロッド61や平行リンクよりも下側に開口するように配置されている。
【0022】
図1及び図3に示すように、第2ピボット軸51の排水部55は、シャフト支持部52を囲むように立設された一対のガイド壁81,82で区画され、ガイド壁81,82の端部同士が形成する隙間が第1の排水口83と第2の排水口84になっている。第1の排水口83は、第2ピボット軸51の一方の側部40Aで、ワイパ装置1を車体に取り付けたときに第2ピボット軸51の軸心よりも下側、つまり第2ピボット軸51の先端部分からみて斜め下向きの位置に配置されている。第1の排水口83から先は、取付脚部43に連なっている。さらに、第1の排水口83には、1つのリブ85がガイド壁81,82との間に所定の隙間を形成しつつ立設している。第2の排水口84は、第2ピボット軸51の他方の側部40Bで、シャフト支持部52を中心にして第1の排水口83の略反対側に配置されている。第2の排水口84から先は、取付脚部42に連なっている。第2の排水口84には、4つのリブ86がガイド壁81,82や、リブ86同士との間に所定の間隔をあけて配置されている。このように第1の排水口83、第2の排水口84のそれぞれに対応して配置された複数のリブ85,86は、第2ピボット軸51の軸線L2を中心とする円周上に配置されている。
【0023】
この実施の形態の作用について説明する。
ワイパ装置1を不図示の車体に固定するときには、車体側に形成された複数の取付孔を用いる。モータブラケット3側は、取付脚部10,11の防振ゴム13に挿入したカラー部材16の貫通孔17と、車体の運転席側の取付孔を一致させてボルトで固定する。第1ピボットホルダ30側の取付脚部36は、取付孔49にボルトを通して車体の助手席側に固定する。取付脚部36と車体とは、金属同士で面接触する。第2のピボットホルダ40側の取付脚部41〜43は、各取付孔49にボルトを通して車体に固定する。このとき、当接部46〜48のみが車体に当接して金属同士で面接触し、他の部分は車体には接触しない。このようにしてワイパ装置1を車体に固定すると、第1ピボット軸31が車体の幅方向の中央付近に配置され、第2ピボット軸51が車体の幅方向の中央よりも助手席寄りの位置に配置される。
【0024】
なお、図6に概略を示すように、第1のピボットホルダ30の第1の排水口73が下側に配置される。第1ピボット軸31の先端部は、車体側のカウル90,91が形成する隙間92から外部に突出し、ワイパアーム94が固定される。ワイパアーム94は、筒状のスカート部94aが第1ピボット軸31を囲むように延設されており、スカート部94aの下端部はシャフト支持部32の上端を越えて延びている。
【0025】
前面ガラスを払拭するときには、ワイパモータ23の出力軸を回転させる。出力軸は、減速機構を介して駆動軸20を回転させ、駆動軸20に固定されたクランクアーム60が駆動軸20回りに回転する。クランクアーム60の端部は、仮想円C1に示すように回転する。ここで、クランクアーム60の端部にボールジョイント62で回動自在に連結されているコネクティングロッド61は、平行リンクの第1駆動レバー35に連結されているので、駆動軸20の回転(仮想円C1)がコネクティングロッド61の直線運動に変換される。
コネクティングロッド61の直線運動によって第1駆動レバー35が第1ピボット軸31を支点にして仮想線F1に示すように所定角度で揺動する。その結果、第1駆動レバー35に固定されている第1ピボット軸31が回動し、第1ピボット軸31に固定されているワイパアームが所定角度の範囲内で揺動して前面ガラスの運転席側を払拭する。
同様に、コネクティングロッド61の直線運動によって、リンクロッド65を介して連結されている第2駆動レバー54が第2ピボット軸51を支点にして仮想線F2に示すように所定角度で揺動する。その結果、第2駆動レバー54に固定されている第2ピボット軸51が回動し、第2ピボット軸51に固定されているワイパアームが所定角度の範囲内で揺動して前面ガラスの助手席側を払拭する。
【0026】
ここで、第1ピボット軸31の近辺でカウル90,91の隙間92や、ワイパアーム94を伝って雨水が侵入した場合、ワイパアーム94からは、スカート部94aを伝って排水部38に滴下するが、スカート部94aの下端がシャフト支持部32の上端よりも低い位置にあるので、第1ピボット軸31とシャフト支持部32との間に雨水が侵入することはない。排水部38では、矢印R1に示すように、リブ74の間を通って第1の排水口73から雨水が排出される。雨水と共に枯葉などの異物が排水部に入り込んだときには、枯葉はリブ74に引っ掛かり、雨水のみが第1の排水口73から排出される。このため、第1の排水口73は異物によって詰まり難い。
【0027】
多数の枯葉等がリブ74にさらに引っ掛かると、リブ74の間の流路や、リブ74とガイド壁71,72の間の流路が殆ど塞がってしまうことがある。このような場合には、排水部38に溜まった雨水が相対的に高い位置、つまり第1のピボットホルダ30のリブ74の略反対側に設けられている排水溝75に流れ込む。排水溝75の位置は、第1ピボット軸31とシャフト支持部32の上端部の隙間から第1ピボット軸31がシャフト支持部32に摺接する部分に雨水が入り込む水位よりも低い水位で雨水が流入するように設定されている。また、排水溝75はシャフト支持部32の外周面の上端側(図4の左側)に隣接させて設定しているので、雨水が溜まる量をより少なくすることができる。なお、排水溝75は、排水部38に溜まった雨水を上側から排出するので、枯葉等によって詰まることはない。
【0028】
ガイド壁71,72から溢れ出す前に排水溝75に流入した雨水は、第2の排水口76から排出される。第2の排水口76は、フレーム部材4よりも突出しているので、排水がフレーム部材4を伝って第1ピボット軸31の基端部からシャフト支持部22内の摺動面に入り込むことはない。さらに、第2の排水口76は、第1の駆動レバー35の移動範囲を避けるように下方に突出しているので、第2の排水口76からの排水が第1の駆動レバー35に付着し、ボールジョイント64,66を被水させることはない。
【0029】
なお、図1及び図3に示すような第2のピボットホルダ40では、下側に配置された第1の排水口83から主に雨水が排出される。排出された雨水は、取付脚部43を伝って排出される。枯葉等はリブ85で堰き止められるが、第1の排水口83が枯葉等で塞がれたときには、相対的に高い位置、つまり第2のピボットホルダ40の反対側に配置されている第2の排水口84から雨水が流出する。雨水は、取付脚部42の形状の沿って流れ、第2の駆動レバー54の移動範囲を避けて排水される。
【0030】
この実施の形態では、ピボットホルダ30,40に雨水を排出する構成を設けたので、防水キャップを別途設ける必要なく、ピボット軸31,51の被水を防止できる。第1のピボットホルダ30では、第1の排水口73側に第1ピボット軸31の軸線L1を中心にしてリブ74を円弧状に配置したので、枯葉等を堰き止めつつ、雨水の流路を確保することができる。また、第1の排水口73よりも上側に排水溝75及び第2の排水口76を設けたので、第1の排水口73から排水できなくなった場合には、雨水が排水部38から溢れ出る前に、排水溝75を通して第2の排水口76から排出することができる。これによって、排水部38から溢れた雨水で第1ピボット軸31の摺動面が被水されることを防止でき、ワイパ装置1の長寿命化が図れる。
第2の排水口76は、フレーム部材4から離れた位置で、かつ第1の駆動レバー35よりも下側に配置されているので、フレーム部材4や第1の駆動レバー35の被水を防止できる。第1ピボット軸31やボールジョイント64,66のグリースの流出などが防止され、ワイパ装置1の長寿命化が図れる。
【0031】
同様に、第2のピボットホルダ40側にも2つの排水口83,86を第2ピボット軸51を中心にして下側と上側とに設けたので、同様の効果が得られる。各排水口83,86からは排出された雨水が取付脚部42,43を伝って排水されるようにしたので、雨水の排水経路をコントロールすることができる。第2ピボット軸51やボールジョイント67のグリースの流出などを防止でき、ワイパ装置1の長寿命化が図れる。
【0032】
なお、この発明は前記した実施の形態に限定されずに広く応用することができる。
例えば、防振ゴム13は、公知の弾性部材であれば、ゴムに限定されない。
第1ピボットホルダ30の取付脚部36にも当接部を凸設しても良い。
取付脚部10,11,36,41〜43は、各ブラケット3,30,40と別体に構成しても良い。また、取付脚部36,41〜43は、弾性変形が実質的にゼロとみなせる硬質の部材であれば良く、金属製に限定されない。
排水口は、1つのピボットホルダに対して3つ以上でも良い。
第2のピボットホルダ40のリブ85,86は、各排水口83,84よりもシャフト支持部52寄りに配置されても良い。第1のピボットホルダ30のリブ74は、第1の排水口73と略一致する位置に設けられても良い。
第1のピボット軸31に対する第1の排水口73と第2の排水口76の位置関係を実施の形態と反対にして配置しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施の形態に係るワイパ装置の構成を示す正面図である。
【図2】ワイパ装置の側面図であって、モータブラケットの近傍を示す図である。
【図3】図1のA矢視図であって、ピボット軸や平行リンクを取り付ける前の状態を示す図である。
【図4】第1のピボットホルダにおける排水部の構成を示す平面図である。
【図5】図4のB矢視図である。
【図6】ワイパ装置を車体に取り付けた際の排水部の作用を説明するための図である。
【符号の説明】
【0034】
1 ワイパ装置
2 フレーム
3 モータブラケット
4 フレーム部材(第1のフレーム部材)
5 パイプ部材(第2のフレーム部材)
10,11 取付脚部(第1の取付脚部)
23 ワイパモータ
30 第1のピボットホルダ
31 第1ピボット軸
35 第1の駆動レバー(リンク機構)
36 取付脚部(第3の取付脚部)
40 第2のピボットホルダ
41,42,43 取付脚部(第1の取付脚部)
51 第2ピボット軸
54 第2の駆動レバー(リンク機構)
65 リンクロッド(リンク機構)
73,83 第1の排水口
74,85,86 リブ
75 排水溝
76,84 第2の排水口





 

 


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