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発明の名称 車載電子制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−22298(P2007−22298A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−206945(P2005−206945)
出願日 平成17年7月15日(2005.7.15)
代理人 【識別番号】100073759
【弁理士】
【氏名又は名称】大岩 増雄
発明者 岩上 祐希 / 山下 学 / 橋本 光司
要約 課題

簡易な出荷調整設備を用いて、車載電子制御装置に内蔵された定電圧電源回路部の出力電圧を高精度に調整し、AD変換精度を向上する。

解決手段
特許請求の範囲
【請求項1】
外部ツールを介して転送書込みされる制御プログラムと制御定数とを格納した不揮発性のプログラムメモリと、学習データが格納保存される不揮発性の第一のデータメモリと、演算処理用RAMメモリとを有するマイクロプロセッサを備えた車載電子制御装置であって、
上記車載電子制御装置は更に、定電圧電源回路部と出力電圧調整回路部と多チャンネルAD変換器とを備えると共に、上記プログラムメモリは更に、外部測定電圧読出記憶手段と補正データ演算・転送手段と校正確認手段となるプログラムを包含し、
上記定電圧電源回路部は車載バッテリからパワートランジスタを介して給電制御されて所定の定電圧出力Vccを発生し、少なくとも上記マイクロプロセッサと多チャンネルAD変換器と、該多チャンネルAD変換器に接続されたアナログセンサ群に給電するものであり、
上記出力電圧調整回路部は基準電圧Vsを発生する基準電圧生成回路と、上記パワートランジスタの出力電圧に比例した電圧と上記基準電圧Vsとの大小関係を比較する比較増幅回路と、該比較増幅回路の少なくとも一方の入力に付加されて比較入力電圧を微調整する抵抗回路網と、該抵抗回路網の合成抵抗値を変更する複数の開閉素子を選択導通する不揮発性の第二のデータメモリとによって構成されていて、上記比較増幅回路の出力によって上記パワートランジスタの導通状態が制御され、上記出力電圧が上記基準電圧Vsに比例した所定の定電圧出力Vccとなるように負帰還制御されるものであり、
上記多チャンネルAD変換器は上記アナログセンサ群の検出電圧が入力され、AD変換器のアナログ入力電圧が上記定電圧電源回路部から供給された基準電圧Vrefに等しくなったときに所定分解能の最大デジタル出力を発生すると共に、多数のアナログ入力に対するデジタル変換値を選択的に上記マイクロプロセッサに入力するものであり、
上記外部測定電圧読出記憶手段は上記定電圧電源回路部の出力電圧を上記車載電子制御装置の外部に設けられた高精度電圧計によって測定し、該測定電圧を上記外部ツールを介して車載電子制御装置内のRAMメモリに転送して仮記憶する手段であり、
上記補正データ演算・転送手段は上記外部測定電圧読出記憶手段によって読出記憶された外部測定電圧V0と、上記出力電圧の目標値との偏差電圧が過大であるときに作用して、該偏差電圧の値に応動して出力電圧補正データを算出し、上記第二のデータメモリに対して転送書込みする手段であり、
上記校正確認手段は上記第二のデータメモリに出力電圧補正データが書き込まれている状態で、再度上記高精度電圧計による外部測定電圧V10を読出して、該外部測定電圧V10と上記出力電圧の目標値との偏差が許容誤差範囲に補正されたかどうかを確認する手段であり、
上記外部測定電圧読出記憶手段と補正データ演算・転送手段と校正確認手段とは車載電子制御装置の調整運転段階で実行される校正制御手段となるものであることを特徴とする車載電子制御装置。
【請求項2】
上記試験検査設備である高精度電圧計は上記第二のデータメモリによって調整可能な出力電圧の最小単位に比べて同等以上の精度を有する電圧計であって、該高精度電圧計による測定電圧は上記外部ツールを介してデジタルデータとして上記外部測定電圧読出記憶手段によって上記RAMメモリに読出し仮記憶されるものであることを特徴とする請求項1に記載の車載電子制御装置。
【請求項3】
上記抵抗回路網による出力電圧の調整幅は、少なくとも各回路部品の特性値の固体バラツキ変動に基づく出力電圧の最大変動幅を超える調整帯域幅となっていて、上記第二のデータメモリに格納されるデータがいかなる値であっても上記定電圧電源回路部の出力電圧は所定の目標電圧の近傍の値となるよう上記調整帯域幅が制限されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車載電子制御装置。
【請求項4】
上記出力電圧調整回路部は少なくとも通信制御回路部を包含した一体化回路部品として構成され、
上記通信制御回路部は上記マイクロプロセッサとの間でシリアル通信回路を介して接続されるものであると共に、上記出力電圧調整回路部の部品検査段階にあっては外部検査ツールから上記シリアル通信回路を介して出力電圧調整回路部内の第二のデータメモリに対してデータの転送が行えるよう構成されており、
上記外部検査ツールは上記出力電圧調整回路部と併用される上記パワートランジスタに相当した代替パワートランジスタと該代替パワートランジスタによって給電される代替負荷回路と代替パワートランジスタの出力電圧を測定する高精度電圧計とを備えていて、上記外部検査ツールは少なくとも上記第二のデータメモリに対して所定のデフォルト値を転送する初期転送手段と、該デフォルト値に対応した上記高精度電圧計の測定値が所定の電圧範囲となっていることを確認する合否判定手段とを備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車載電子制御装置。
【請求項5】
上記補正データ演算手段は上記第二のデータメモリに対して第一・第二の出力電圧補正データDaj1・Daj2を転送したときに、上記外部測定電圧読出記憶手段によって読出記憶された外部測定電圧V01・V02と、上記出力電圧の目標値との偏差電圧ΔV1・ΔV2を算出し、各補正データDaj1・Daj2に対応した偏差電圧ΔV1・ΔV2の値から補間演算して、偏差電圧が0になるときの出力電圧補正データDajを算出するものであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の車載電子制御装置。
【請求項6】
上記校正制御手段の一部である校正確認手段は更に、再転送手段と補正値制限手段又は補正回数制限手段の少なくとも一方の制限手段と異常報知手段とを備え、
上記再転送手段は上記校正確認手段による目標偏差が過大であったときに作用して、上記外部測定電圧読出記憶手段によって更新読出仮記憶された外部測定電圧V10と、上記出力電圧の目標値との偏差電圧に応動して再度出力電圧補正データを算出し、上記第二のデータメモリに対して新たな出力電圧補正データを書換え転送する手段であり、
上記補正値制限手段は上記補正データ演算手段によって算出された補正値が所定の許容
値範囲を逸脱したときに校正動作を停止する手段であり、
上記補正回数制限手段は上記再転送手段による補正演算と更新転送の回数が所定回数を
超過しても依然として外部測定電圧V10と上記出力電圧の目標値との偏差が許容誤差範
囲に補正されないときに校正動作を停止する手段であり、
上記異常報知手段は上記補正値制限手段又は補正回数制限手段が校正動作を停止したと
きに作用して、上記外部ツールに対して校正不可能状態を警報・表示する手段である
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の車載電子制御装置。
【請求項7】
上記プログラムメモリは更に、バックアップデータ保存手段と第一・第二の転送手段とを備え、
上記バックアップデータ保存手段は上記第二のデータメモリに転送される出力電圧補正データを上記調整運転段階において上記第一のデータメモリに対してもバックアップデータとして書込保存しておく手段であり、
上記第一の転送手段は上記第二のデータメモリに格納されている出力電圧補正データと上記第一のデータメモリに格納されているバックアップデータとの比較結果が不一致であったときに作用して、上記第一のデータメモリに関するビット照合結果が正常であって、しかも上記バックアップデータが所定の許容範囲内の値であるときに上記バックアップデータを第二のデータメモリに転送する手段であり、
上記第二の転送手段は上記第二のデータメモリに格納されている出力電圧補正データと上記第一のデータメモリに格納されているバックアップデータとの比較結果が不一致であったときに作用して、上記第一のデータメモリに関するビット照合結果が異常であるか、又は上記バックアップデータが所定の許容範囲外の値であるときに所定のデフォルト値を第二のデータメモリに転送する手段であり、
上記第一・第二の転送手段は車載電子制御装置の実用運転段階において、電源投入直後又は電源遮断前又は運転中の適時に実行されるものであり、
上記ビット照合はサムチェック又は反転照合チェック等によるビット情報の混入・欠落の有無を判定する手段であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の車載電子制御装置。
【請求項8】
上記プログラムメモリは更に、パリティビット付加手段とビット異常判定手段と初期値転送手段とを備え、
上記パリティビット付加手段は上記第二のデータメモリに転送される出力電圧補正データに対して上記調整運転段階においてパリティビットを付加して上記第二のデータメモリに書込保存しておく手段であり、
上記ビット異常判定手段は上記第二のデータメモリに対するパリティチェック異常の有無又は第二のデータメモリに格納されている出力電圧補正データの値が所定の帯域閾値を逸脱していないかどうかを判定する少なくとも一方の手段であり、
上記初期値転送手段は上記ビット異常判定手段が異常判定を行ったときに実行され、所定のデフォルト値を第二のデータメモリに転送する手段であり、
上記ビット異常判定手段と初期値転送手段は車載電子制御装置の実用運転段階において、電源投入直後又は電源遮断前又は運転中の適時に実行されるものであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の車載電子制御装置。
【請求項9】
上記出力電圧調整回路部は少なくとも通信制御回路部を包含した一体化回路部品として構成されていて、
上記通信制御回路部は更に、補助マイクロプロセッサと協働する補助プログラムメモリと補助RAMメモリとを包含し、
上記補助プログラムメモリには上記外部測定電圧読出記憶手段と校正確認手段と補正データ演算・転送手段と再転送手段と補正値制限手段と補正回数制限手段と異常報知手段とバックアップデータ保存手段と第一・第二の転送手段とパリティビット付加手段とビット異常判定手段と初期値転送手段となるプログラムの一部又は全部のプログラムが格納され、これらのプログラムは上記マイクロプロセッサに代わって補助マイクロプロセッサによって実行されるものであることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の車載電子制御装置。
【請求項10】
上記通信制御回路部と出力電圧調整回路を包含した一体化回路部品は更に、少なくとも上記マイクロプロセッサの一部の入出力信号に対する入出力情報の送受信機能と入出力インタフェース回路部を包含した併用制御回路部を構成し、上記マイクロプロセッサと協働して車載電気負荷の制御を行うものであることを特徴とする請求項4又は請求項9に記載の車載電子制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばエンジン制御装置、或いは変速機制御装置等の車載電子制御装置に内蔵された定電圧制御装置であって、車載バッテリから給電されて所定の定電圧出力を発生する定電圧制御回路部の出力電圧の変動誤差を低減するように改良された車載電子制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車載電子制御装置において、内蔵された定電圧電源回路部の定電圧制御精度を高めることは、例えば多チャンネルAD変換器におけるAD変換精度の向上や各種比較基準電圧の生成精度を向上するために重要である。
しかし、使用部品の固体バラツキ変動が不可避である一方で、過度に高精度な定電圧出力を得ようとすると定電圧電源回路部が高価となる問題点がある。
この問題点を回避するために、期待値よりも低い定電圧制御精度の定電圧電源装置を使用して、定電圧制御精度の低下を補正する補助手段を付加することによって定電圧制御精度を向上する手段が用いられている。
【0003】
例えば特許文献1「回路装置及び回路装置の調整データ設定方法」によれば、半導体センサや車両用のエンジン制御装置(ECU)の一部として構成される定電圧発生回路において、バンドギャップレギュレータによって構成された基準電圧発生回路の出力電圧である基準電圧VBGRをオペアンプで増幅して、所定の定電圧出力Vccを得ると共に、基準電圧VBGRの固体バラツキ変動を補正するために調整データをEPROMメモリに書き込んで、この調整データによってオペアンプの増幅率を増減させて所定の定電圧出力Vccを得ようとするものとなっている。
なお、特許文献1によるものは、単に定電圧制御精度を向上させるだけのものではなく、リセット回路の閾値についても上記調整データと連動させて調整する機能が付加されている。
【0004】
また、特許文献2「電圧/電流レギュレータ回路」によれば、例えば温度補償発振器に使用され、基準電圧源と検出電圧とを差動増幅して出力する定電圧レギュレータ回路であって、差動増幅比を決定する抵抗回路としてROMデータによって抵抗値が決定される抵抗回路網を使用し、上記ROMデータによって安定化電圧を微調整しようとするものとなっている。
【0005】
【特許文献1】特開2002-366238号公報(段落0009、図5)
【特許文献2】特開平9-297623号公報(図3、要約)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
(1)従来技術の課題の説明
上記特許文献1による回路装置及び回路装置の調整データ設定方法や、特許文献2による電圧/電流レギュレータ回路の場合には、いずれも抵抗回路網の合成抵抗を可変設定するためのデータメモリが使用されているが、このデータメモリに対してどのようにして出力電圧補正データを書き込むのかについては論及されていない。
また、定電圧電源回路部の異常は多くの回路部品の損傷に至る危険性があって、たとえ定電圧制御精度を向上するためとは言え、回路部品を追加することに対しては信頼性が低下しないように万全の対策を施す必要がある。
【0007】
(2)発明の目的の説明
この発明の第一の目的は、簡易な製品検査設備と協働して安価で高精度な出力電圧を確保することができる定電圧電源回路部を備えた車載電子制御装置を提供することである。
この発明の第二の目的は、出力電圧精度を向上するために付加された回路部品の異常に対する信頼性の低下を防止することができる車載電子制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明による車載電子制御装置は、外部ツールを介して転送書込みされる制御プログラムと制御定数とを格納した不揮発性のプログラムメモリと、学習データが格納保存される不揮発性の第一のデータメモリと、演算処理用RAMメモリとを有するマイクロプロセッサを備えた車載電子制御装置であって、上記車載電子制御装置は更に、定電圧電源回路部と出力電圧調整回路部と多チャンネルAD変換器とを備えると共に、上記プログラムメモリは更に、外部測定電圧読出記憶手段と補正データ演算・転送手段と校正確認手段となるプログラムを包含している。
上記定電圧電源回路部は車載バッテリからパワートランジスタを介して給電制御されて所定の定電圧出力Vccを発生し、少なくとも上記マイクロプロセッサと多チャンネルAD変換器と、該多チャンネルAD変換器に接続されたアナログセンサ群に給電するものとなっている。
【0009】
上記出力電圧調整回路部は基準電圧Vsを発生する基準電圧生成回路と、上記パワートランジスタの出力電圧に比例した電圧と上記基準電圧Vsとの大小関係を比較する比較増幅回路と、該比較増幅回路の少なくとも一方の入力に付加されて比較入力電圧を微調整する抵抗回路網と、該抵抗回路網の合成抵抗値を変更する複数の開閉素子を選択導通する不揮発性の第二のデータメモリとによって構成されていて、上記比較増幅回路の出力によって上記パワートランジスタの導通状態が制御され、上記出力電圧が上記基準電圧Vsに比例した所定の定電圧出力Vccとなるように負帰還制御されるものとなっている。
上記多チャンネルAD変換器は上記アナログセンサ群の検出電圧が入力され、AD変換器のアナログ入力電圧が上記定電圧電源回路部から供給された基準電圧Vrefに等しくなったときに所定分解能の最大デジタル出力を発生すると共に、多数のアナログ入力に対するデジタル変換値を選択的に上記マイクロプロセッサに入力するものとなっている。
【0010】
上記外部測定電圧読出記憶手段は上記定電圧電源回路部の出力電圧を上記車載電子制御装置の外部に設けられた高精度電圧計によって測定し、該測定電圧を上記外部ツールを介して車載電子制御装置内のRAMメモリに転送して仮記憶する手段となっている。
上記補正データ演算・転送手段は上記外部測定電圧読出記憶手段によって読出記憶された外部測定電圧V0と、上記出力電圧の目標値との偏差電圧が過大であるときに作用して、該偏差電圧の値に応動して出力電圧補正データを算出し、上記第二のデータメモリに対して転送書込みする手段となっている。
上記校正確認手段は上記第二のデータメモリに出力電圧補正データが書き込まれている状態で、再度上記高精度電圧計による外部測定電圧V10を読出して、上記外部測定電圧V10と上記出力電圧の目標値との偏差が許容誤差範囲に補正されたかどうかを確認する手段であり、上記外部測定電圧読出記憶手段と補正データ演算・転送手段と校正確認手段とは車載電子制御装置の調整運転段階で実行される校正制御手段となるものである。
【発明の効果】
【0011】
この発明による車載電子制御装置によれば、定電圧電源回路部の出力電圧が多チャンネルAD変換器の基準電圧として使用されていることによって、定電圧電源回路部の出力電圧の検出が出来ない構成であっても、出荷調整段階において外部接続された高精度電圧計と外部ツールを用いて高精度な校正情報を読み込んで、車載電子制御装置内のマイクロプロセッサによって出力電圧のバラツキ変動を補正するための出力電圧補正データを算出し、出力電圧の微調整を行う不揮発性の第二のデータメモリに格納するようになっている。
従って、回路部品の固体バラツキ変動があっても出力電圧補正データによって補正され、しかもこの補正データは車載電子制御装置内で演算されるので、出荷調整設備が簡略化され、各種仕様の車載電子制御装置に対して標準化された外部ツールを使用することができる効果がある。
また、この補正データは車載バッテリの接続が切れても停電保持されるようになっているので、一旦出荷調整が行われると再度高精度電圧計等の外部設備を用いる必要がなく、車載電子制御装置の運転中においてマイクロプロセッサの制御負担を増加させることがない効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
発明の実施の形態1
(1)実施形態1の構成の詳細な説明
以下この発明の第一実施例装置の全体ブロック図を示す図1について説明する。
図1において、車載電子制御装置100aは図示しない密閉筐体に収納された1枚の電子基板上に実装され、図示しない脱着コネクタを介して以下に述べる外部入出力機器と接続されるようになっている。
車載バッテリ101aは例えばDC12Vの直流電圧を発生して、キースイッチ等の電源スイッチ102aを介して車載電子制御装置100aに給電する。
開閉センサ群103aは例えばエンジン回転センサ、クランク角センサ、車速センサ等の比較的高頻度な動作を行う開閉スイッチ群であり、開閉センサ群103bは例えば変速機用のシフトレバーの選択位置に応動するシフトスイッチやアクセルペダルの復帰状態を検出するペダルスイッチ等の比較的低頻度な動作を行う開閉スイッチとなっている。
アナログセンサ群104にはアクセルペダルの踏込み度合いを検出するアクセルポジションセンサ、スロットルポジションセンサ、吸気スロットル弁のエアフローセンサ、冷却水温センサ、変速機用の油圧センサ、油温センサ等のアナログセンサが含まれている。
【0013】
電気負荷群105aは例えばエンジンの点火コイル、燃料噴射用電磁弁の駆動用電磁コイル等の比較的高頻度な動作を行う電気負荷であり、電気負荷群105bは例えば自動変速機の変速段を制御する電磁弁駆動用電磁コイルや空調用コンプレッサ駆動用の電磁クラッチ等の比較的低頻度な動作を行う電気負荷となっている。
外部ツール107aは車載電子制御装置100aの製造ラインにおける出荷検査や自動車の製造ラインにおける出荷検査、或いはサービス店での保守点検を行うときに車載電子制御装置100aに対して接続される設定・表示機器である。
次に、車載電子制御装置100aの内部の構成として、マイクロプロセッサ110aはフラッシュメモリ等による不揮発性のプログラムメモリ120a、演算処理用のRAMメモリ121、不揮発性の第一のデータメモリ122a、多チャンネルAD変換器124とを備えた集積回路素子となっている。
【0014】
なお、上記第一のデータメモリ122aはプログラムメモリ120aの一部の分割領域が使用されるか、EEPROMメモリが使用されるものである。
入力インタフェース回路113aは開閉センサ群103aとマイクロプロセッサ110aの入力ポート間に接続され、ノイズフィルタ回路や信号電圧レベルの変換回路などを包含する回路となっている。
入力インタフェース回路113bは開閉センサ群103bと後述の通信制御回路部140aの入力ポート間に接続され、ノイズフィルタ回路や信号電圧レベル変換回路などを包含する回路となっている。
アナログインタフェース回路114はアナログセンサ群104とマイクロプロセッサ110aアナログ入力ポートを介して多チャンネルAD変換器124のアナログ入力端子に接続されるノイズフィルタ回路となっている。
出力インタフェース回路115aは電気負荷群105aとマイクロプロセッサ110aの出力ポート間に接続されたパワートランジスタ回路であり、出力インタフェース回路115bは電気負荷群105bと後述の通信制御回路部140aの出力ポート間に接続されたパワートランジスタ回路となっている。
【0015】
定電圧電源回路部は車載バッテリ101aから給電されるパワートランジスタ131aと出力電圧制御回路部130aによって構成され、例えばDC5Vの定電圧出力Vccを発生してマイクロプロセッサ110aや多チャンネルAD変換器124、或いは上記の各種入出力インタフェース回路に給電するようになっている。
なお、上記プログラムメモリ120a、RAMメモリ121、第一のデータメモリ122aの電源としては上記定電圧出力Vccを用いてもよいが、一般には図示しない第二の定電圧電源回路によって生成される例えばDC3.3Vの安定化電圧が使用されるものであって、この第二の定電圧電源回路の出力電圧はさほど高精度な安定化電圧を必要とするものではない。
また、RAMメモリ121は図示しない第三の定電圧電源回路によって生成された例えばDC2.7Vの安定化電圧からも給電されるようになっていて、この第三の定電圧電源回路は車載バッテリ101aから直接給電されていて、電源スイッチ102aが開路されてもRAMメモリ121の記憶内容が保持されるように構成されている。
【0016】
出力電圧調整回路部130aの構成要素として、トランジスタ133はベース抵抗132を介してパワートランジスタ131の導通状態を制御するものとなっている。
第二のデータメモリ134aは電気的に読書が可能な不揮発性のメモリであって、例えば8ビットのデータを扱うことができるようになっている。
基準電圧生成回路135は例えばバンドギャップレギュレータによって構成され、2V以上の電源電圧が供給されたときに1.25Vの基準電圧Vsを発生する回路となっている。
抵抗回路網136aは1:2:4:8・・・の倍率で変化する複数の調整抵抗と該調整抵抗に直列接続された開閉素子によって構成されていて、該開閉素子は第二のデータメモリ134aの各出力ビットの論理レベルによって閉路又は開路するように接続されている。
比較増幅回路137の出力端子はトランジスタ133のベース端子に接続され、非反転入力端子には基準電圧生成回路135によって生成された基準電圧Vsが印加され、反転入力端子にはパワートランジスタ131aの出力電圧に比例した電圧が印加されるようになっている。分圧抵抗138a・138bは比較増幅回路137の反転入力端子に印加される電圧の比例係数Kを定める基準値となるものである。
【0017】
なお、分圧抵抗138bに対しては抵抗回路網136aによる調整抵抗が並列接続されているので、抵抗回路網136aの合成抵抗を変更することによって比例係数Kを微調整することができるようになっている。
通信制御回路部140aはマイクロプロセッサ110aに内蔵された親局となる直並列変換器とシリアル接続され、子局となって信号交信を行う直並列変換器とRAMメモリ151とその他の図示しない論理回路部を包含し、マイクロプロセッサ110aから第二のデータメモリ134aに対して出力電圧補正データを転送書込みするようになっている。
通信制御回路部140aはまた、開閉センサ群103bによるON/OFF情報をマイクロプロセッサ110aに送信したり、マイクロプロセッサ110aによる出力制御信号によって電気負荷群105bをON/OFF制御するようになっている。
【0018】
なお、上記入力インタフェース回路113a・113bとアナログインタフェース回路114と出力インタフェース回路115a・115bのうちで、大型抵抗・パワートランジスタ等の発熱部品と大型コンデンサを除く小型回路部品とシリアルインタフェース117は通信制御回路部140aと出力電圧調整回路部130aと共に一体化された集積回路素子として構成されており、通信制御回路部140aは開閉センサ群103bから得られる監視入力情報をマイクロプロセッサ110aに送信すると共に、マイクロプロセッサ110aが発生する制御出力信号を受信して電気負荷群105bを駆動制御するようになっていて、全体としてはマイクロプロセッサ110aと協働する併用制御回路部を構成するものとなっている。
【0019】
以下に図1のものの校正制御ブロック図を示す図2について説明する。
図2において、車載バッテリ101aに相当する外部電源101bは電源スイッチ102bを介して調整運転を行うときの車載電子制御装置100aに給電する設備機器となっている。
また、調整運転用の設備機器である高精度電圧計200は車載電子制御装置100a内のパワートランジスタ131aの出力電圧を測定し、外部ツール107aとシリアルインタフェース117とマイクロプロセッサ110aと介して測定電圧のデジタル値をRAMメモリ121に送信するようになっている。
なお、マイクロプロセッサ110aと協働する多チャンネルAD変換器124の基準電圧Vrefは定電圧電源回路部の定電圧出力Vccがそのまま使用されている。
従って、多チャンネルAD変換器124のある入力端子に印加された入力電圧がAiであるときに、この入力電圧Aiに対するデジタル変換値Diは次式で示されるものである。
Di=(Ai/Vref)×K=(Ai/Vcc)×K ・・・・・・(1)
K=2n−1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
但し、指数nは多チャンネルAD変換器124の分解能となるビット数であり、例えば10
ビット分解能のものであればK=1023となる。
(1)式で明らかなとおり、このように構成された多チャンネルAD変換器124によって定電圧出力Vccをデジタル変換することは無意味であって、仮に定電圧出力Vccを多チャンネルAD変換器124の一つの入力端子に接続してAD変換を行うと、定電圧出力Vccがいかに大きく変動しようともそのデジタル変換値は常に一定値Kを示すことになる。
【0020】
マイクロプロセッサ110aと協働する不揮発メモリ120aは図3において後述する校正制御手段となるプログラムと図4において詳述する第一・第二の転送手段となるプログラムとを包含している。なお、これらのプログラムや参考定数データは不揮発性のメモリである第一のデータメモリ122aに格納するようにしてもよいが、第一のデータメモリ122aは一般には車載電子制御装置100aの動作中に書込・更新される学習記憶データを中心にして扱うようになっている。
マイクロプロセッサ110aと協働する第一のデータメモリ122aには少なくとも後述の第二のデータメモリ134aに格納される出力電圧補正データと同じデータがバックアップデータとして格納されている。
また、第一のデータメモリ122aには上記バックアップデータ以外にビットの混入・欠落の有無を判定するための照合用データが格納されており、この照合用データは例えば上記バックアップデータの各ビットの論理を反転させた反転論理データであったり、第一のデータメモリ122aに格納されるその他の多数のデータのバイナリ加算値に対する補数データであったり、各種照合方式に応じた様々な照合データとなっている。
出力電圧調整回路部130aに設けられた第二のデータメモリ134aにはマイクロプロセッサ110aから通信制御回路部140aを介して出力電圧補正データが転送されるようになっており、この出力電圧補正データは図3に示す要領でマイクロプロセッサ110aによって算出されるものである。
【0021】
(2)実施形態1の作用・動作の詳細な説明
次に、図2のとおり構成された校正制御ブロックにおける動作説明用のフローチャートである図3について説明する。
なお、調整運転に先立って、マイクロプロセッサ110aと協働する図示しないブートプログラムによって外部ツール107aからプログラムメモリ120aに対して各種のプログラムが転送され、ここで転送されるプログラムは通信制御プログラムや入出力制御プログラムや制御定数データ等の基礎情報に加えて、校正制御手段や第一・第二の転送手段となるプログラムとなっている。
図3において、工程300は電源スイッチ102bが閉路したことに伴ってマイクロプロセッサ110aが調整運転動作を開始するステップ、続く工程301は外部ツール107aが接続されて調整モードが設定されているかどうかを判定し、調整モードでなければ動作終了工程309へ移行し、調整モードであれば工程302へ移行する判定ステップとなっている。
工程302は後述の工程308で校正フラグがセットされているかどうかを判定し、校正フラグが既に動作しておれば動作終了工程309へ移行し、校正フラグがまだ動作していなければ工程303へ移行する判定ステップとなっている。
【0022】
工程303では高精度電圧計200の測定電圧を外部ツール107aを介してRAMメモリ121に読出仮記憶するステップ、続く工程304aは工程303によって読出仮記憶された外部測定電圧V0と定電圧出力Vccの真の目標値である例えばDC5Vとの偏差電圧ΔVが所定の閾値以内の正常値であるかどうかを判定し、正常値であれば工程307へ移行し、正常でなければ工程305aへ移行する判定ステップとなっている。
工程305aは偏差電圧ΔV=(V0−5)に対応して出力電圧補正データ(以下補正値
Dajという)を算出するステップである。
なお、抵抗回路網136aに設けられた調整抵抗が例えば6本で、第二のデータメモリ134aに6ビットの補正値Dajを書き込むものとすれば、補正値Dajの値は0〜63の範囲となり、設計理論値としては偏差電圧ΔV=(V0−5)が0Vのときには補整値Daj=30を選択し、偏差電圧ΔV=(V0−5)が増加すれば補整値Dajを減少させて抵抗回路網136aの合成抵抗を増加させ、偏差電圧ΔV=(V0−5)が減少すれば補整値Dajを増加させて抵抗回路網136aの合成抵抗を減少させ、比較増幅回路137の反転入力端子に印加される負帰還電圧を増減させるようになっている。
実際には、分圧抵抗138a・138bや抵抗回路網136a内の調整抵抗の抵抗値のバラツキ変動があるので、多数の製品について予め実験測定して、偏差電圧ΔV=(V0−5)に対応した適正な補整値Dajの値を統計値として算出し、データテーブルとしてプログラムメモリ120aに格納しておくことによって、実際の偏差電圧ΔV=(V0-5)に対応した補正値Dajを決定するようになっている。
【0023】
工程305aに続いて実行される工程306aは、工程305aで算出された補正値Dajが例えば2〜61の適正範囲を逸脱していないかどうかを判定し、逸脱しておれば工程306cへ移行し、逸脱していなければ工程305bへ移行する判定ステップとなっており、製品異常がなければ補正値Dajが2〜61を逸脱することはないように回路定数が設計されている。
工程305bは工程305aで算出された補正値Dajを第二のデータメモリ134aに転送するステップであり、続く工程304bは工程305bによって転送された補正値Dajに基づく外部測定電圧V10と定電圧出力Vccの真の目標値である例えばDC5Vとの偏差電圧が所定の閾値以内の正常値であるかどうかを判定し、正常値であれば工程307へ移行し、正常でなければ工程306bへ移行する判定ステップとなっている。
工程306bは工程305aによる補正回数が所定回数を超過したかどうかを判定し、超過していなければ工程305aに復帰し、超過しておれば工程306cへ移行する判定ステップであり、工程306cでは外部ツール107aに対して異常警報・表示指令を発生してから動作終了工程309へ移行するようになっている。
【0024】
工程307は工程304a・304bの判定がYESであって外部測定電圧と定電圧出力Vccの真の目標値である例えばDC5Vとの偏差電圧が所定の閾値以内の正常値あったときに実行され、最終的に第二のデータメモリ134aに転送された補正値Dajの値がバックアップデータとして第一のデータメモリ122aにも転送されるようになっている。
続いて実行される工程308では校正フラグをセットして校正完了状態であることを記憶し、続く動作終了工程309ではマイクロプロセッサ110aのその他の制御プログラムの実行待機を行ってから再度動作開始工程300が活性化され、続く工程が繰返し実行されるようになっている。
以上で説明した調整運転の動作フローを概括説明すると、工程303は外部測定電圧読出記憶手段、工程304bは校正確認手段、工程305aは補正データ演算手段、工程305bは補正データ転送手段、工程306aは補正値制限手段、工程306bは再転送手段(補正回数制限手段)、工程306cは異常報知手段、工程307はバックアップデータ保存手段となっている。
【0025】
次に、図1のとおり構成された車載電子制御装置100aにおける運転動作説明用のフローチャートである図4について説明する。
なお、運転動作に先立っては、外部ツール107aからプログラムメモリ120aに対して各種のプログラムが転送され、図3で示す調整運転を行ってから外部ツール107aの接続は切り離しておくか、又は外部ツール107a内のキーボードの操作によって調整運転モードを解除してモニタモードに切り替えておくようになっている。
図4において、工程400は電源スイッチ102aが閉路したことに伴ってマイクロプロセッサ110aが第二のデータメモリ134aに格納されている出力電圧補正データが正常記憶されているかどうかについてデータ確認動作を開始するステップ、続く工程401は外部ツール107aが接続されているかどうか又は接続されていてもモニタモードになっているかどうかを判定し、外部ツール107aが接続されてモニタモードになっていなければ動作終了工程409へ移行し、外部ツール107aが接続されていないか、接続されていてもモニタモードになっておれば工程402へ移行する判定ステップとなっている。
工程402はデータ確認時期であるかどうかを判定するステップであり、確認時期でなければ動作終了工程409へ移行し、確認時期であれば工程403へ移行する判定ステップとなっている。
【0026】
なお、工程402における確認時期の判定においてYESの判定が行われるのは、例えば電源スイッチ102aが閉路した直後の初回動作時、又は電源スイッチ102aが閉路してから所定時間以上が経過してしかもエンジン回転速度がアイドル回転状態にあるとき、又は電源スイッチ102aが開路したことによってエンジンが停止し、図示しない遅延遮断回路によって車載電子制御装置100aに対して暫時給電が行われている時点であって、運転中のマイクロプロセッサ110aの制御負担を軽減するように制限されたタイミングとなっている。
工程403は図3の工程307において第一のデータメモリ122aに格納されたバックアップデータと第二のデータメモリ134aに格納されている出力電圧補正データとが一致しているかどうかを判定し、一致していなければ工程404へ移行し、一致しておれば動作終了工程409へ移行する判定ステップとなっている。
【0027】
工程404は第一のデータメモリ122aにビット情報の混入・欠落異常が発生していないかどうかを判定するステップであり、ビット異常があれば工程407へ移行し、ビット異常がなければ工程405へ移行するようになっている。
なお、工程404における判定手段としては第一のデータメモリ122aに格納されている照合データの内容によって例えば反転照合チェック、サムチェック又は両者の組合せによるチェックが行われる。
工程405は第一のデータメモリ122aに格納されているバックアップデータの値が例えば2〜61の正常範囲であるかどうかを判定するステップであり、正常範囲外であれば工程407へ移行し、正常範囲であれば工程406へ移行するようになっている。
工程406は第一のデータメモリ122aに格納されているバックアップデータを第二のデータメモリ134aに転送するステップであり、工程407は第二のデータメモリ134aに対して所定のデフォルト値である例えば30の値を書き込むステップであり、続く工程408は図示しない警報・表示器に対して異常報知信号を発生して運転手に報知するステップである。
【0028】
工程406・408に続いて移行する動作終了工程409ではマイクロプロセッサ110aはその他の制御動作の実行待機を行い、やがて動作開始工程400が活性化されて続く工程が繰返して実行されるようになっている。
以上で説明したデータ確認の動作フローを概括説明すると、工程406は第一のデータメモリ122aに格納されているバックアップデータの値と第二のデータメモリ134aに格納されている出力電圧補正データに不一致が発生しているときに、バックアップデータの方を信頼してこれを第二のデータメモリ134aに書換え転送する第一の転送手段となってい
る。
同様に、工程407は第一のデータメモリ122aに格納されているバックアップデータの値と第二のデータメモリ134aに格納されている出力電圧補正データに不一致が発生していて、しかもバックアップデータも異常であるときに第二のデータメモリ134aに対して所定のデフォルト値を書換え転送する第二の転送手段となっている。
【0029】
(3)実施形態1の構成と特徴の説明
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施形態1による車載電子制御装置100aは、外部ツール107aを介して転送書込みされる制御プログラムと制御定数とを格納した不揮発性のプログラムメモリ120aと第一のデータメモリ122aと、演算処理用RAMメモリ121とを有するマイクロプロセッサ110aを備えており、上記車載電子制御装置100aは更に、定電圧電源回路部と出力電圧調整回路部130aと多チャンネルAD変換器124とを備えると共に、上記プログラムメモリ120aは更に、外部測定電圧読出記憶手段303と補正データ演算・転送手段305a・305bと校正確認手段304bとなるプログラムを包含している。
上記定電圧電源回路部は車載バッテリ101aからパワートランジスタ131aを介して給電制御されて所定の定電圧出力Vccを発生し、少なくとも上記マイクロプロセッサ110aと多チャンネルAD変換器124と、該多チャンネルAD変換器124に接続されたアナログセンサ群104に給電するものとなっている。
【0030】
上記出力電圧調整回路部130aは基準電圧Vsを発生する基準電圧生成回路135と、上記パワートランジスタ131aの出力電圧に比例した電圧と上記基準電圧Vsとの大小関係を比較する比較増幅回路137と、該比較増幅回路137の反転入力に付加されて比較入力電圧を微調整する抵抗回路網136aと、該抵抗回路網136aの合成抵抗値を変更する複数の開閉素子を選択導通する不揮発性の第二のデータメモリ134aとによって構成されていて、上記比較増幅回路137の出力によって上記パワートランジスタ131aの導通状態が制御され、上記出力電圧が上記基準電圧Vsに比例した所定の定電圧出力Vccとなるように負帰還制御されるようになっている。
上記多チャンネルAD変換器124は上記アナログセンサ群104の検出電圧が入力され、AD変換器のアナログ入力電圧が上記定電圧電源回路部から供給された基準電圧Vrefに等しくなったときに所定分解能の最大デジタル出力を発生すると共に、多数のアナログ入力に対するデジタル変換値を選択的に上記マイクロプロセッサ110aに入力するものとなっている。
【0031】
上記外部測定電圧読出記憶手段303は上記定電圧電源回路部の出力電圧を上記車載電子制御装置100aの外部に設けられた高精度電圧計200によって測定し、該測定電圧を上記外部ツール107aをを介して車載電子制御装置100a内のRAMメモリ121に転送して仮記憶する手段となっている。
上記補正データ演算・転送手段305a・305bは上記外部測定電圧読出記憶手段303によって読出記憶された外部測定電圧V0と、上記出力電圧の目標値との偏差電圧が過大であるときに作用して、該偏差電圧の値に応動して出力電圧補正データDajを算出し、上記第二のデータメモリ134aに対して転送書込みする手段でとなっている。
上記校正確認手段304bは上記第二のデータメモリ134aに出力電圧補正データDajが書き込まれている状態で、再度上記高精度電圧計200による外部測定電圧V10を読出して、該外部測定電圧V10と上記出力電圧の目標値との偏差が許容誤差範囲に補正されたかどうかを確認する手段となっていて、上記外部測定電圧読出記憶手段303と補正データ演算・転送手段305a・305bと校正確認手段304bとは車載電子制御装置100aの調整運転段階で実行される校正制御手段となるものである。
【0032】
上記試験検査設備である高精度電圧計200は上記第二のデータメモリ134aによって調整可能な出力電圧の最小単位に比べて同等以上の精度を有する電圧計であって、該高精度電圧計200による測定電圧は上記外部ツール107aを介してデジタルデータとして上記外部測定電圧読出記憶手段303によって上記RAMメモリ121に読出し仮記憶されるようになっている。
従って、十分な分解能を有するデジタルデータを元にして、高精度な出力電圧補正データDajを算出することができる特徴がある。
【0033】
上記抵抗回路網136aによる出力電圧の調整幅は、少なくとも各回路部品の特性値の固体バラツキ変動に基づく出力電圧の最大変動幅を超える調整帯域幅となっていて、上記第二のデータメモリ134aに格納されるデータがいかなる値であっても上記定電圧電源回路部の出力電圧は所定の目標電圧の近傍の値となるよう上記調整帯域幅が制限されてい
る。
従って、低ビット数の出力電圧補正データDajであっても高精度な補正が行えると共に、第二のデータメモリ134aの内容に異常が発生しても出力電圧の変動が過大・過小にならず、負荷部品の損傷等の重大事故を惹起するおそれがない特徴がある。
【0034】
上記校正制御手段の一部である校正確認手段は更に、再転送手段306bと補正値制限手段306a又は補正回数制限手段の少なくとも一方の制限手段と異常報知手段306cとを備えている。
上記再転送手段306bは上記校正確認手段304bによる目標偏差が過大であったときに作用して、上記外部測定電圧読出記憶手段303によって更新読出仮記憶された外部測定電圧V10と、上記出力電圧の目標値との偏差電圧に応動して再度出力電圧補正データDajを算出し、上記第二のデータメモリ134aに対して新たな出力電圧補正データDajを書換え転送する手段となっている。
上記補正値制限手段306aは上記補正データ演算手段305aによって算出された補正値ΔVが所定の許容値範囲を逸脱したときに校正動作を停止する手段となっている。
上記補正回数制限手段は上記再転送手段306bによる補正演算と更新転送の回数が所定回数を超過しても依然として外部測定電圧V10と上記出力電圧の目標値との偏差が許容誤差範囲に補正されないときに校正動作を停止する手段となっている。
上記異常報知手段306cは上記補正値制限手段306a又は補正回数制限手段が校正動作を停止したときに作用して、上記外部ツール107aに対して校正不可能状態を警報・表示する手段となっている。
従って、正常な出力電圧に調整できない製品は出荷調整段階で検出・除去することができる特徴がある。
【0035】
上記プログラムメモリは更に、バックアップデータ保存手段307と第一・第二の転送手段406・407とを備えている。
上記バックアップデータ保存手段307は上記第二のデータメモリ134aに転送される出力電圧補正データDajを上記調整運転段階において上記第一のデータメモリ122aに対してもバックアップデータとして書込保存しておく手段となっている。
上記第一の転送手段406は上記第二のデータメモリ134aに格納されている出力電圧補正データDajと上記第一のデータメモリ122aに格納されているバックアップデータとの比較結果が不一致であったときに作用して、上記第一のデータメモリ122aに関するビット照合結果が正常であって、しかも上記バックアップデータが所定の許容範囲内の値であるときに上記バックアップデータを第二のデータメモリ134aに転送する手段となっている。
【0036】
上記第二の転送手段407は上記第二のデータメモリ134aに格納されている出力電圧補正データDajと上記第一のデータメモリ122aに格納されているバックアップデータとの比較結果が不一致であったときに作用して、上記第一のデータメモリ122aに関するビット照合結果が異常であるか、又は上記バックアップデータが所定の許容範囲外の値であるときに所定のデフォルト値を第二のデータメモリ134aに転送する手段となっていて、上記第一・第二の転送手段406・407は車載電子制御装置100aの実用運転段階において、電源投入直後又は電源遮断前又は運転中の適時に実行されるものであり、上記ビット照合はサムチェック又は反転照合チェック等によるビット情報の混入・欠落の有無を判定する手段となっている。
従って、出力電圧補正データDajの保存状態に異常が発生しても、バックアップデータによって回復が可能であると共に、万一バックアップデータも異常であった場合であっても安全な出力電圧に切り替えることができる特徴がある。
【0037】
発明の実施の形態2
(1)実施形態2の構成の詳細な説明
以下この発明の第二実施例装置の全体ブロック図を示す図5について、図1のものとの相違点を中心に説明する。
図5において、車載電子制御装置100bは車載バッテリ101aから電源スイッチ102aを介して給電され、開閉センサ群103a・103bのON/OFF状態とアナログセンサ104の信号レベルに応じて電気負荷群105a・105bを制御するようになっており、外部ツール107bは車載電子制御装置100bの製造ラインにおける出荷検査や自動車の製造ラインにおける出荷検査、或いはサービス店での保守点検を行うときに車載電子制御装置100bに対して接続される設定・表示機器となっている。
マイクロプロセッサ110bは不揮発性のプログラムメモリ120bと演算処理用のRAMメモリ121と不揮発性の第一のデータメモリ122bと多チャンネルAD変換器124と協働し、車載電子制御装置100bの制御動作の主体を構成するものとなっている。
【0038】
出力電圧設定回路部130bは抵抗回路網136bを備え、この抵抗回路網136bは基準電圧生成回路135の出力電圧を分圧する分圧抵抗135a・135bの内の、分圧抵抗135bに対して並列接続され、その分圧電圧は比較増幅回路137の非反転入力に印加されるようになっている。
トランジスタ133、ベース抵抗132を介してパワートランジスタ131aの導通状態を制御する比較増幅回路137の反転入力にはパワートランンジスタ131aの出力電圧に比例した電圧が印加され、その比例係数は分圧抵抗138a・138bによって決定されるようになっている。
抵抗回路網136bは順次2倍の抵抗値を持つ複数の調整抵抗と、該調整抵抗と直列接続された開閉素子を備えていて、この開閉素子は不揮発メモリである第二のデータメモリ134bに格納されている出力電圧補正データ(以下補正値Dajという)の値によって選択導通されるようになっている。
【0039】
なお、抵抗回路網136bに設けられた調整抵抗が例えば6本で、第二のデータメモリ134bに6ビットの補正値Dajを書き込むものとすれば、補正値Dajの値は0〜63の範囲となり、設計理論値としては偏差電圧ΔV=(V0−5)が0Vのときには補整値Daj=30を選択し、偏差電圧ΔV=(V0−5)が増加すれば補整値Dajを増加させて抵抗回路網136bの合成抵抗を減少させ、偏差電圧ΔV=(V0−5)が減少すれば補整値Dajを減少させて抵抗回路網136bの合成抵抗を増加させ、比較増幅回路137の反転入力端子に印加される設定電圧を減少・増加して調整するようになっている。
【0040】
通信制御回路部140bは補助マイクロプロセッサSCPUを主体として構成され、マスク
ROMメモリ等の不揮発性の補助プログラムメモリ150と演算処理用の補助RAMメモリ151とを包含し、図示しない一対の直並列変換器を介してマイクロプロセッサ110bとシリアル
接続されている。
なお、この実施形態では後述の図7・図8で説明する各種プログラムは補助プログラムメモリ150に格納されていて、マイクロプロセッサ110bに代わって補助マイクロプロセッサSCPUが図7の校正制御と図8のデータ確認制御を実行するようになっている。
通信制御回路部140bはマイクロプロセッサ110bから送信された出力電圧補正データを第二のデータメモリ134bに対して転送書込みしたり、開閉センサ群103bによるON/OFF情報をマイクロプロセッサ110bに送信したり、マイクロプロセッサ110bによる出力制御信号によって電気負荷群105bをON/OFF制御するようになっている。
入力インタフェース回路113a・113b、アナログインタフェース回路114、出力インタフェース回路115a・115b、シリアルインタフェース117は図1のものと同様に構成され、開閉センサ群103a・103b、アナログセンサ群104、電気負荷群105a・105b、外部ツール107bとマイクロプロセッサ110a又は通信制御回路部140bとの間に接続されている。
【0041】
次に、図5のものの部品検査ブロック構成図である図6について説明する。
図6において、併用制御回路部160は通信制御回路部140bと出力電圧調整回路部130bを主体にして構成された集積回路素子であるが、該併用制御回路部160には入力インタフェース回路113a・113bとアナログインタフェース回路114と出力インタフェース回路115a・115bのうちで、大型抵抗・パワートランジスタ等の発熱部品と大型コンデンサを除く小型回路部品とシリアルインタフェース117が包含されている。
ベース抵抗132を有する代替パワートランジスタ131bはパワートランジスタ131aに相当した位置に接続され、車載バッテリ101aに相当する外部電源101bから電源スイッチ102bを介して給電されるよう構成されている。
代替負荷回路106は車載電子制御装置100bにおけるパワートランジスタ131aの平均的な負荷電流に相当した電流を代替パワートランジスタ131bに通電するための負荷抵抗と
なっている。
高精度電圧計200は代替パワートランジスタ131bの出力電圧を測定し、外部検査ツール107cに送信するようになっている。
【0042】
部品検査段階における制御の主体は外部検査ツール107cにあり、電源スイッチ102bが閉路されると外部検査ツール107cは通信制御回路部140bを介して第二のデータメモリ134bに対してデフォルト値を送信し、そのときの高精度電圧計200の測定電圧が所定のバラツキ範囲にあるかどうかによって合否判定を行うようになっている。
なお、上記の合否判定として、第二のデータメモリ134bに送信する出力電圧補正データを最小値と最大値に変更して、その時点における高精度電圧計200による測定電圧が所定の調整帯域幅となっているかどうかを検査するような機能を付加することも可能である。
このようにして部品検査段階で所定のデフォルト値が書き込まれた併用制御回路部160は車載電子制御装置100bに組み込まれ、実際のパワートランジスタ131aや各種の実負荷に接続された状態で図7で示した校正処理が行われ、車載電子制御装置100bの運転中においては図8で示したデータ確認が適時に行われるものである。
【0043】
(2)実施形態2の作用・動作の詳細な説明
次に、図5のとおり構成されたものの校正制御動作説明用のフローチャートである図7について説明する。
なお、調整運転に先立って、マイクロプロセッサ110bと協働する図示しないブートプログラムによって外部ツール107bからプログラムメモリ120bに対して各種のプログラムが転送され、ここで転送されるプログラムは通信制御プログラムや入出力制御プログラムや制御定数データ等の車載電子制御装置100bとしての固有の制御プログラムや制御定数となっていて、図7・図8で示す校正制御プログラムやデータ確認プログラムは補助プログラムメモリ150に予め格納されている。
図7において、工程700は車載電子制御装置100bに給電されたことに伴って補助マイクロプロセッサSCPUが調整運転動作を開始するステップ、続く工程701は外部ツール107bが接続されて調整モードが設定されているかどうかを判定し、調整モードなければ動作終
了工程719へ移行し、調整モードであれば工程702へ移行する判定ステップとなってい
る。
工程702は後述の工程718で校正フラグがセットされているかどうかを判定し、校正フラグが既に動作しておれば動作終了工程719へ移行し、校正フラグがまだ動作していなければ工程703aへ移行する判定ステップとなっている。
【0044】
工程703aは第一の出力電圧補正データである補正値Daj1を第二のデータメモリ134bへ転送するステップ、続く工程704aは補正値Daj1に基づく高精度電圧計200の測定値である外部測定電圧V01をRAMメモリ151に読出仮記憶するステップ、続く工程705aは上記外部測定電圧V01と定電圧電源回路部の目標出力電圧である例えば5Vとの偏差電圧ΔV1=V01−5を算出するステップである。
工程705aに続いて実行される工程703bは第二の出力電圧補正データである補正値Daj2を第二のデータメモリ134bへ転送するステップ、続く工程704bは補正値Daj2に基づく高精度電圧計200の測定値である外部測定電圧V02をRAMメモリ151に読出仮記憶するステップ、続く工程705bは上記外部測定電圧V02と定電圧電源回路部の目標出力電圧である例えば5Vとの偏差電圧ΔV2=V02−5を算出するステップである。
工程705bに続いて実行される工程706は上記第一・第二の補正値Daj1・Daj2に対応した偏差電圧ΔV1・ΔV2の値から補間演算して、偏差電圧が0になるときの出力電圧補
正データである補正値Dajを算出するステップ、続く工程707は工程706で算出された補正値Dajを第二のデータメモリ134bに更新書込みするステップである。
【0045】
工程707に続いて実行される工程710は高精度電圧計200による外部測定電圧V0と定電圧出力Vccの真の目標値である例えばDC5Vとの偏差電圧ΔVが所定の閾値以内の正常値であるかどうかを判定し、正常値であれば工程717へ移行し、正常でなければ工程
711へ移行する判定ステップとなっている。
工程711は偏差電圧ΔV=(V0−5)に対応して出力電圧補正データである補正値Dajを修正算出するステップである。
なお、工程711による修正演算は工程707による補正値Dajに基づく偏差電圧ΔVと工程705a又は工程705bによって算出偏差電圧ΔV1又はΔV2を参照して補間演算を行い、目標値に接近したデータに基づく補間演算によってより精度の高い補正値を得るためのものとなっている。
【0046】
工程711に続いて実行される工程712は、工程711で算出された補正値Dajが例えば2〜61の適正範囲を逸脱していないかどうかを判定し、逸脱しておれば工程716へ移行し、逸脱していなければ工程713へ移行する判定ステップとなっており、製品異常がなければ補正値Dajが2〜61を逸脱することはないように回路定数が設計されている。
工程713は工程711で算出された補正値Dajの修正値を第二のデータメモリ134bに転送するステップであり、続く工程714は工程713によって転送された補正値Dajの修正値に基づく外部測定電圧V10と定電圧出力Vccの真の目標値である例えばDC5Vとの偏差電圧が所定の閾値以内の正常値であるかどうかを判定し、正常値であれば工程717へ移行し、正常でなければ工程715へ移行する判定ステップとなっている。
工程715は工程711による修正回数が所定回数を超過したかどうかを判定し、超過していなければ工程711に復帰し、超過しておれば工程716へ移行する判定ステップであり、工程716では外部ツール107bに対して異常警報・表示指令を発生してから動作終了工程719へ移行するようになっている。
【0047】
工程717は工程710・714の判定がYESであって外部測定電圧と定電圧出力Vccの真の目標値である例えばDC5Vとの偏差電圧が所定の閾値以内の正常値あったときに実行され、最終的に第二のデータメモリ134bに転送された出力電圧補正データに対してパリティビットを付加して第二のデータメモリ134bに書込み保存するステップである。
続いて実行される工程718では校正フラグをセットして校正完了状態であることを記憶し、続く動作終了工程719では補助マイクロプロセッサSCPUのその他の制御プログラムの実行待機を行ってから再度動作開始工程700が活性化され、続く工程が繰返し実行されるようになっている。
以上で説明した調整運転の動作フローを概括説明すると、工程704a・704bは外部測定電圧読出記憶手段、工程706は補正データ演算手段、工程707は補正データ転送手段、工程710・714は校正確認手段、工程712は補正値制限手段、工程713は再転送手段、工程715は補正回数制限手段、工程716は異常報知手段、工程717はパリティビット付加手段となっている。
【0048】
次に、図5のとおり構成された車載電子制御装置100bにおける運転動作説明用のフローチャートである図8について説明する。
なお、運転動作に先立っては、外部ツール107bからプログラムメモリ120bに対して各種のプログラムが転送され、図7で示す調整運転を行ってから外部検査ツール107cや外部ツール107bの接続は切り離しておくか、又は外部ツール107b内のキーボードの操作によって調整運転モードを解除してモニタモードに切り替えておくようになっている。
図8において、工程800は電源スイッチ102aが閉路したことに伴って補助マイクロプロセッサSCPUが第二のデータメモリ134bに格納されている出力電圧補正データが正常記憶されているかどうかについてデータ確認動作を開始するステップ、続く工程801は外部ツール107bが接続されているかどうか又は接続されていてもモニタモードになっているかどうかを判定し、外部ツール107bが接続されてモニタモードになっていなければ動作終了工程807へ移行し、外部ツール107bが接続されていないか、接続されていてもモニタモードになっておれば工程802へ移行する判定ステップとなっている。
工程802はデータ確認時期であるかどうかを判定するステップであり、確認時期でなければ動作終了工程807へ移行し、確認時期であれば工程803へ移行する判定ステップとなっている。
【0049】
なお、工程802における確認時期の判定においてYESの判定が行われるのは、例えば電源スイッチ102aが閉路した直後の初回動作時、又は電源スイッチ102aが閉路してから所定時間以上が経過してしかもエンジン回転速度がアイドル回転状態にあるとき、又は電源スイッチ102aが開路したことによってエンジンが停止し、図示しない遅延遮断回路によって車載電子制御装置100bに対して暫時給電が行われている時点であって、運転中の補助マイクロプロセッサSCPUの制御負担を軽減するように制限されたタイミングとなっている。
工程803は図7の工程717において第二のデータメモリ134bに付加されたパリティビットに基づいて第二のデータメモリ134bに格納されている出力電圧補正データのパリティチェックを行うステップであり、パリティチェック異常の判定であれば工程805へ移行し、パリティチェック正常の判定であれば工程804へ移行する判定ステップとなっている。
【0050】
工程804は第二のデータメモリ134bに格納されている出力電圧補正データの値が例えば2〜61の正常範囲であるかどうかを判定するステップであり、正常範囲外であれば工程805へ移行し、正常範囲であれば動作終了工程807へ移行するようになっている。
工程805は第二のデータメモリ134bに対して所定のデフォルト値である例えば30の値を書き込むステップであり、続く工程806は図示しない警報・表示器に対して異常報知信号を発生して運転手に報知するステップである。
工程804・806に続いて移行する動作終了工程807では補助マイクロプロセッサSCPUはその他の制御動作の実行待機を行い、やがて動作開始工程800が活性化されて続く工程が繰返して実行されるようになっている。
以上で説明したデータ確認の動作フローを概括説明すると、工程803はパリティ異常判定手段、804は帯域異常判定手段、805は初期値転送手段、808は工程803と工程804によって構成されたビット異常判定手段となる工程ブロックである。
【0051】
なお、図6で示した補助プログラムメモリ150の中の各種プログラムはプログラムメモリ120b側に移して、校正制御やデータ確認をマイクロプロセッサ110bによって実行するようにしても良い。
また、図4で示したデータ確認手段と図8で示したデータ確認手段を併用し、第一のデータメモリに格納されたバックアップデータと第二のデータメモリの内容とが一致しないときに、第一のデータメモリの内容が異常であって第二のデータメモリの内容が正常であると判定された場合には第二のデータメモリの内容はそのままにして、第一のデータメモリに再度転送保存するようにしても良い。
【0052】
(3)実施形態2の構成と特徴の説明
この発明の実施形態2による車載電子制御装置100bは外部ツール107bを介して転送書込みされる制御プログラムと制御定数とを格納した不揮発性のプログラムメモリ120bと、学習データが格納保存された第一のデータメモリ122bと、演算処理用RAMメモリ121とを有するマイクロプロセッサ110bを備えた車載電子制御装置100bであって、上記車載電子制御装置100bは更に、定電圧電源回路部と出力電圧調整回路部130bと多チャンネルAD変換器124とを備えると共に、上記プログラムメモリ120bは更に、外部測定電圧読出記憶手段と補正データ演算・転送手段と校正確認手段となるプログラムを包含している。
上記定電圧電源回路部は車載バッテリ101aからパワートランジスタ131aを介して給電制御されて所定の定電圧出力Vccを発生し、少なくとも上記マイクロプロセッサ110bと多チャンネルAD変換器124と、該多チャンネルAD変換器124に接続されたアナログセンサ群104に給電するものとなっている。
上記出力電圧調整回路部130bは基準電圧Vsを発生する基準電圧生成回路135と、上記パワートランジスタ131aの出力電圧に比例した電圧と上記基準電圧Vsとの大小関係を比較する比較増幅回路137と、該比較増幅回路137の非反転入力に付加されて比較入力電圧を微調整する抵抗回路網136bと、該抵抗回路網136bの合成抵抗値を変更する複数の開閉素子を選択導通する不揮発性の第二のデータメモリ134bとによって構成されていて、上記比較増幅回路137の出力によって上記パワートランジスタ131aの導通状態が制御され、上記出力電圧が上記基準電圧Vsに比例した所定の定電圧出力Vccとなるように負帰還制御されるものとなっている。
【0053】
上記出力電圧調整回路部130bは少なくとも通信制御回路部140bを包含した一体化回路部品として構成されていて、上記通信制御回路部140bは更に、補助マイクロプロセッサSCPUと協働する補助プログラムメモリ150と補助RAMメモリ151とを包含している。
上記補助プログラムメモリ150には上記外部測定電圧読出記憶手段と校正確認手段と補正データ演算・転送手段と再転送手段と補正値制限手段と補正回数制限手段と異常報知手段とバックアップデータ保存手段と第一・第二の転送手段となるプログラムの一部又は全部のプログラムが格納され、これらのプログラムは上記マイクロプロセッサ110bに代わって補助マイクロプロセッサSCPUによって実行されるものとなっている。
従って、マイクロプロセッサの制御負担を軽減することができると共に、部品検査段階における外部検査ツールとの交信が容易となる特徴がある。
【0054】
上記出力電圧調整回路部130bは少なくとも通信制御回路部140bを包含した一体化回路
部品として構成されている。
上記通信制御回路部140bは上記マイクロプロセッサ110bとの間でシリアル通信回路を介して接続されるものであると共に、上記出力電圧調整回路部130bの部品検査段階にあっては外部検査ツール107cから上記シリアル通信回路を介して出力電圧調整回路部130b内の第二のデータメモリ134bに対してデータの転送が行えるよう構成されている。
上記外部検査ツール107cは上記出力電圧調整回路部130bと併用される上記パワートランジスタ131aに相当した代替パワートランジスタ131bと該代替パワートランジスタ131bによって給電される代替負荷回路106と代替パワートランジスタ131bの出力電圧を測定する高精度電圧計200とを備えていて、上記外部検査ツール107cは少なくとも上記第二のデータメモリ134bに対して所定のデフォルト値を転送する初期転送手段と、該デフォルト値に対応した上記高精度電圧計200の測定値が所定の電圧範囲となっていることを確認する合否判定手段とを備えている。
従って、出力電圧調整回路部130bとマイクロプロセッサ110b又は外部検査ツールとの接続が容易であり、手軽な外部検査ツールを用いて部品段階で良否の判定が行える特徴がある。
【0055】
上記補正データ演算手段706は上記第二のデータメモリ134bに対して第一・第二の出力電圧補正データDaj1・Daj2を転送したときに、上記外部測定電圧読出記憶手段704a・704bによって読出記憶された外部測定電圧V01・V02と、上記出力電圧の目標値との偏差電圧ΔV1・ΔV2を算出し、各補正データDaj1・Daj2に対応した偏差電圧ΔV1・ΔV2の値から補間演算して、偏差電圧が0になるときの出力電圧補正データDajを算出するものとなっている。
従って、簡易な演算手段によって手軽に正確な出力電圧補正データを算出することができる特徴がある。
【0056】
上記補助プログラムメモリ150は更に、パリティビット付加手段717とビット異常判定手段808と初期値転送手段805とを備えている。
上記パリティビット付加手段717は上記第二のデータメモリ134bに転送される出力電圧補正データに対して上記調整運転段階においてパリティビットを付加して上記第二のデータメモリ134bに書込保存しておく手段となっている。
上記ビット異常判定手段808は上記第二のデータメモリ134bに対するパリティチェック異常の有無又は第二のデータメモリ134bに格納されている出力電圧補正データの値が所定の帯域閾値を逸脱していないかどうかを判定する少なくとも一方の手段となっている。
上記初期値転送手段805は上記ビット異常判定手段808が異常判定を行ったときに実行され、所定のデフォルト値を第二のデータメモリ134bに転送する手段であり、上記ビット異常判定手段808と初期値転送手段805は車載電子制御装置100bの実用運転段階において、電源投入直後又は電源遮断前又は運転中の適時に実行されるものとなっている。
【0057】
上記通信制御回路部140bと出力電圧調整回路130bを包含した一体化回路部品は更に、少なくとも上記マイクロプロセッサ110bの一部の入出力信号に対する入出力情報の送受信機能と入出力インタフェース回路部113b・115bを包含した併用制御回路部160を構成し、上記マイクロプロセッサ110bと協働して車載電気負荷105a・105bの制御を行うようになっている。
従って、高速・大容量で高価なマイクロプロセッサの入出力端子を削減してパッケージの小型化が行える特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】この発明の第一実施例装置の全体ブロック図である。
【図2】図1のものの校正制御ブロック図である。
【図3】図1のものの調整運転の動作説明用フローチャートである。
【図4】図1のもののデータ確認の動作説明用フローチャートである。
【図5】この発明の第二実施例装置の全体ブロック図である。
【図6】図5のものの部品検査ブロック構成図である。
【図7】図5のものの調整運転の動作説明用フローチャートである。
【図8】図5のもののデータ確認の動作説明用フローチャートである。
【符号の説明】
【0059】
100a・100b 車載電子制御装置、
101a 車載バッテリ、
101b 外部電源、
102a・102b 電源スイッチ、
103a・103b 開閉センサ群、
104 アナログセンサ群、
105a・105b 電気負荷群、
106 代替負荷回路、
107a・107b 外部ツール、
107c 外部検査ツール、
110a・110b マイクロプロセッサ、
113a・113b 入力インタフェース回路、
114 アナログインタフェース回路、
115a・115b 出力インタフェース回路、
117 シリアルインタフェース、
120a・120b プログラムメモリ、
121 RAMメモリ、
122a・122b 第一のデータメモリ、
124 多チャンネルAD変換器、
130a・130b 出力電圧調整回路部、
131a パワートランジスタ、
131b 代替パワートランジスタ、
134a・134b 第二のデータメモリ、
135 基準電圧生成回路、
136a・136b 抵抗回路網、
137 比較増幅回路、
140a 通信制御回路部、
140b 通信制御回路部(補助マイクロプロセッサ)、
150 補助プログラムメモリ、
151 補助RAMメモリ、
160 併用制御回路部、
200 高精度電圧計、
303 外部測定電圧読出記憶手段、
304b・710 校正確認手段、
305a・706 補正データ演算手段、
305b・707 補正データ転送手段、
306a・712 補正値制限手段、
306b 再転送手段(補正回数制限手段)、
306c・716 異常報知手段、
307 バックアップデータ保存手段、
406 第一の転送手段、
407 第二の転送手段、
704a・704b 外部測定電圧読出記憶手段、
710・714 校正確認手段、
713 再転送手段、
715 補正回数制限手段、
717 パリティビット付加手段、
805 初期値転送手段、
808 ビット異常判定手段、
V0 外部測定電圧
Vcc 定電圧出力
Vref 基準電圧




 

 


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