米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 車両 -> 三菱電機株式会社

発明の名称 車両用走行制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−22285(P2007−22285A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−206706(P2005−206706)
出願日 平成17年7月15日(2005.7.15)
代理人 【識別番号】100057874
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道照
発明者 矢野 拓人 / 谷口 真司 / 清水 雄司 / 湯山 篤
要約 課題
走行制御装置の制動装置の動作が運転者の意志に関わらず自動的に解除される時に、運転者を安全側に導くことのできる車両用走行制御装置を提供する。

解決手段
自車両の車速、運転操作状況および走行環境に従って、ブレーキおよびエンジンの少なくとも一方を自動制御する自動走行制御を実行する自動走行制御モードと自動走行制御を実行しない自動制御待機モードとを選択して車両の走行制御を行う車両用走行制御装置であって、自動走行制御モードで走行中に自動走行制御モードを止める運転操作があった時又は自車両の車速が所定値未満になった時に自動制御待機モードに遷移するよう制御モード判定を行う制御モード判定処理手段113と、自車両の車速が所定値未満になったことにより自動制御待機モードへ遷移する時または遷移直前にシートベルトを巻き取って張力を発生させるシートベルト制御手段110,116とを備えた。
特許請求の範囲
【請求項1】
自車両の車速、運転操作状況および走行環境に従って、ブレーキおよびエンジンの少なくとも一方を自動制御する自動走行制御を実行する自動走行制御モードと、上記自動走行制御を実行しない自動制御待機モードと、を選択して車両の走行制御を行う車両用走行制御装置であって、
上記自動走行制御モードで走行中に上記自動走行制御モードを止める運転操作があった時又は上記自動走行制御モードで走行中に上記自車両の車速が所定値未満になった時に上記自動制御待機モードに遷移するように制御モード判定を行う制御モード判定処理手段と、
上記自車両の車速が所定値未満になったことにより上記自動制御待機モードへ遷移する時または遷移する直前にシートベルトを巻き取って張力を発生させるシートベルト制御手段と、
を備えたことを特徴とする車両用走行制御装置。
【請求項2】
自車両の車速、運転操作状況および走行環境に従って、車速が所定値未満になった時に自車両を自動停車させる自動停車モードを含むブレーキおよびエンジンの少なくとも一方を自動制御する自動走行制御を実行する自動走行制御モードと、上記自動走行制御を実行しない自動制御待機モードと、を選択して車両の走行制御を行う車両用走行制御装置であって、
上記自動走行制御モードで走行中に上記自動走行制御モードを止める運転操作があった時に上記自動制御待機モードに遷移し、また上記自動走行制御モードで走行中に上記自車両の車速が所定値未満になった時には上記自動停車モードに切り換えると共にさらに上記自動停車モード中に上記自動停車モードが所定時間経過した時に上記自動制御待機モードに遷移するように制御モード判定を行う制御モード判定処理手段と、
上記自動停車モードが所定時間経過したことにより上記自動制御待機モードに遷移する時または遷移する直前にシートベルトを巻き取って張力を発生させるシートベルト制御手段と、
を備えたことを特徴とする車両用走行制御装置。
【請求項3】
上記自車両のブレーキアクチュエータの温度を測定する温度センサをさらに備え、
上記制御モード判定処理手段が、上記自動停車モード中に上記ブレーキアクチュエータの温度が所定温度を超えた時にも上記自動制御待機モードに遷移する制御モード判定を行い、
上記シートベルト制御手段が、上記自動停車モードが所定時間経過したか上記ブレーキアクチュエータの温度が所定温度を超えたかの少なくとも1方により上記自動制御待機モードに遷移する時または遷移する直前にシートベルトを巻き取って張力を発生させることを特徴とする請求項2に記載の車両用走行制御装置。
【請求項4】
上記シートベルト制御手段が、人をシートに拘束させるのに十分な張力をシートベルトに発生させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の車両用走行制御装置。
【請求項5】
上記シートベルト制御手段が、人に体感的な警報を与えるための張力をシートベルトに発生させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の車両用走行制御装置。
【請求項6】
上記シートベルト制御手段が、方向や回数が予め定められた所定のパターンの張力をシートベルトに発生させることを特徴とする請求項4又は5に記載の車両用走行制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の周囲の走行環境、具体的には先行車両との車間距離などを検出して車両の走行制御を行うようにした車両用走行制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば特許文献1に開示されている車両用走行制御装置が知られている。この装置は、車両周囲の走行環境、具体的には先行車両との車間距離を検出して、この車間距離を適正に維持するべく自車両の走行制御を行うものである。この装置においては、少なくとも制御待機モードと走行制御モードが用意されており、運転者の意志に関わらず自動的に走行制御モードから制御待機モードへ遷移する際は、運転者に報知して注意を喚起するようにしている。
【0003】
同様に、特許文献2に開示されている車両用走行制御装置は、先行車両との車間距離を適正に維持しようとする制御過程において、車速が制御解除車速以下となった際、車両の加速度変化が小さくなるように走行制御を解除すると共に、運転者に対して警報を発するようにしている。
【0004】
また前述のような装置が動作可能な車速範囲を車両の停車状態まで拡大させる場合、特許文献3に開示されている自動ブレーキの制御装置は、自動ブレーキによる停車状態が所定時間継続すると警報を発して、長時間、自動ブレーキすることにより車両の消費電力が増大、あるいは自動ブレーキ制御用ソレノイド弁が焼損するのを防止している。
【0005】
【特許文献1】特開2001−10372号公報
【特許文献2】特開平11−278096号公報
【特許文献3】特開平8−150910号公報
【特許文献4】特開平9−132113号公報(下記参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述のように、従来の特許文献1及び特許文献2に係る車両用走行制御装置は、運転者の意志に関わらず自動的に走行制御モードから制御待機モードへ遷移する際には、これを運転者に報知し、運転者がシステムの動作を認知しやすいするようにしている。しかしながら、このような単純な音による警報のみに依る対応は、システムの対応として不十分である。具体的には、一旦、発生させた制動力を中止または減少させることにより、車両の飛び出し感が生じて、例えば、居眠り等して意識の低下状態にある運転者を不安全側へ導く場合がある。
【0007】
また特許文献1及び特許文献2に係る車両用走行制御装置を車両の停車状態まで拡大させる場合、車両が走行制御状態から自動停車の状態に至った際、特許文献3のように、車両の消費電力の増大及び自動ブレーキ制御用ソレノイド弁の焼損を防止することを目的に、運転者の意志に関わらず装置が自動停車を解除することになる。しかしながら、この場合においても、このような単純な音による警報のみに依る対応は、システムの対応として不十分である。具体的には、一旦行った停止状態を解除させることにより、車両の飛び出し感が生じて、例えば、居眠り等して意識の低下状態にある運転者を不安全側へ導く場合があるだけでなく、先行車との距離が非常に近い状態で自動停車を解除すると、運転者の操作が間に合わず先行車に衝突する可能性もある。
【0008】
運転者をこのような状態に招き入れる問題への対処方法として、上記特許文献4のように、先行車との車間距離が極近距離となった時、シートベルトを自動的に巻き取って、衝突直前に運転者をシートに拘束させる装置が提案されている。しかしながら、一般的に、車間距離を検出するセンサは、極近距離における検知確率が低い、あるいは極近距離における検知精度が低いという性質を持つため、車間距離の情報に基づきシーベルトを作動する方法は、本問題の解決方法として確実でない。
【0009】
本発明の目的は、前述のような課題を解決すべくなされたものであって、走行制御装置の制動装置の動作が運転者の意志に関わらず自動的に解除される時に、従来と比較して、運転者を安全側に導くことのできる車両用走行制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明は、自車両の車速、運転操作状況および走行環境に従って、ブレーキおよびエンジンの少なくとも一方を自動制御する自動走行制御を実行する自動走行制御モードと、上記自動走行制御を実行しない自動制御待機モードと、を選択して車両の走行制御を行う車両用走行制御装置であって、上記自動走行制御モードで走行中に上記自動走行制御モードを止める運転操作があった時又は上記自動走行制御モードで走行中に上記自車両の車速が所定値未満になった時に上記自動制御待機モードに遷移するように制御モード判定を行う制御モード判定処理手段と、上記自車両の車速が所定値未満になったことにより上記自動制御待機モードへ遷移する時または遷移する直前にシートベルトを巻き取って張力を発生させるシートベルト制御手段と、を備えたことを特徴とする車両用走行制御装置にある。
【発明の効果】
【0011】
この発明では、走行制御装置の制動装置の動作が運転者の意志に関わらず自動的に解除される時に、従来と比較して、運転者を安全側に導くことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
実施の形態1.
図1はこの発明の一実施の形態による車両用走行制御装置の構成を示す図である。コントローラ101は、外部接続された各種のセンサの入力情報に基づき、同様に外部接続された各種のアクチュエータを制御するための演算が実行されるコンピュータからなるものである。
【0013】
クルーズコントロールスイッチ102は、運転者により操作され、コントローラ101により管理される後述の制御モードを切り替えるためのスイッチである。ブレーキスイッチ103は、運転者のブレーキ操作を検出するスイッチである。車速センサ104は自車両の速度を検出し、ヨーレイトセンサ105は自車両のヨーレイトを検出し、車間距離センサ106は自車両の前方の特定範囲に存在する障害物との距離及び相対速度を計測する。
【0014】
エンジン制御機構107は、コントローラ101の指示に基づき自車両の駆動力を生成するエンジンの出力トルクを調整するエンジン制御機構であり、ブレーキアクチュエータ108は、コントローラ101の指示に基づき、自車両の制動トルクを調節可能なアクチュエータであり、警報ブザー109は、コントローラ101の指示に基づき、運転者あるいは乗員に向けた警報音を発生し、シートベルトアクチュエータ110は、コントローラ101の指示に基づき、シートベルトを巻き取って張力を発生させ、運転者あるいは乗員をシートに拘束する。
【0015】
機能ブロックとして示されたコントローラ101において、道路曲率演算処理部111は、車速センサ104とヨーレイトセンサ105の出力信号に基づき、自車が走行する道路の曲率を推定する。先行車判定処理部112は、車速センサ104と車間距離センサ106の出力信号、及び道路曲率演算処理部111が出力する道路曲率に基づき、車間距離センサ106が出力する複数の障害物の中から自車が追従走行する対象である先行車を選択する他、選択可否の結果となる先行車ロストフラグを出力する。制御モード判定処理部113は、クルーズコントロールスイッチ102、ブレーキスイッチ103、車速センサ104及び先行車判定処理部112が出力する先行車ロストフラグに基づき、本装置の制御モードを判定すると共に、運転者が意図しない装置の自動的な制御解除が発生した時にセットされる自動解除フラグを出力する。
【0016】
警報処理部115は、制御モード判定処理部113が出力する自動解除フラグに基づき、警報発生の要否を判断し、警報ブザー109を駆動する。シートベルト制御処理部116は、制御モード判定処理部113が出力する自動解除フラグに基づき、シートベルトアクチュエータ110を駆動する要否を判断し、シートベルトアクチュエータ110を所定の駆動パターンにて制御する。目標加速度演算処理部117は、先行車への追従走行制御及び定速走行制御を実施するための目標加速度を演算する。エンジン制御処理部118は、目標加速度演算処理部117が出力する目標加速度に基づき、エンジン制御機構107を駆動してエンジンの出力トルクを制御する。ブレーキ制御処理部119は、目標加速度演算処理部117が出力する目標加速度に基づき、ブレーキアクチュエータ108の制動トルクを制御する。
【0017】
なお、制御モード判定処理部113が制御モード判定処理手段を構成し、シートベルト制御処理部116およびシートベルトアクチュエータ110がシートベルト制御手段を構成する。
【0018】
図2にはコントローラ101において実行される処理のフローチャートを示し、以下にコントローラ101の処理内容について説明する。まず、コントローラ101が取り扱う各種変数の初期化、またコントローラ101に接続される警報ブザー109、シートベルトアクチュエータ110、エンジン制御機構107及びブレーキアクチュエータ108の状態を初期化する(ステップS201)。次に、本フローチャートの演算周期を20msに制御する。すなわち前回の実行周期の開始から20ms経過するまでの本ステップに待機し、20msが経過すればステップS203へ進む(ステップS202)。
【0019】
次に、クルーズコントロールスイッチ102、ブレーキスイッチ103、車速センサ104、ヨーレイトセンサ105、車間距離センサ106の出力信号を図示を省略したメモリに記憶する入力処理を行う(ステップS203)。次に、車速センサ104及びヨーレイトセンサ105の入力信号を用いて、(1)式に従い、自車両が走行する道路の曲率1/Rを演算する(ステップS204)。
1/R=γ/V
γ:ヨーレイト(rad/s)
V:車速(m/s)
【0020】
次に、車速センサ104と車間距離センサ106の出力信号及び道路曲率演算処理部111が出力する道路曲率に基づき、車間距離センサ106が出力する複数の障害物の中から自車が追従走行する対象(先行車)を選択し、この先行車の距離Dと相対速度Vrをメモリに記憶する。また先行車の選択の可否に応じて、先行車ロストフラグをセット/クリアする(対象となる障害物が選択できなかった場合にはフラグをセット、選択できた場合にはクリアする)(ステップS205)。
【0021】
次に、クルーズコントロールスイッチ102、ブレーキスイッチ103、車速センサ104の出力、及び先行車判定処理部112が出力する先行車ロストフラグYlostに基づき、本装置の制御モードを判定する(ステップS206)。制御モードは、以下の自動制御待機モード、定速走行モード及び追従走行モードの3つを有する。なお、定速走行モード及び追従走行モードを合わせて自動走行制御モードとする。
自動制御待機モード:運転者による本装置の起動を待つモード
定速走行モード:車速を運転者が設定した目標車速Vtに一致させるべくエンジン制御機構107のトルクを制御するモード
追従走行モード:ステップS205において選択された先行車との車間距離Dを車速Vに連動する目標車間距離Dtに調整し、同時に相対速度Vrを零にするべくエンジン制御機構107の出力トルク、及びブレーキアクチュエータ108の制動トルクを制御するモード
【0022】
図3はこの3つの制御モードの状態遷移図である。初期の制御モードは自動制御待機モードM1である。ここで車速Vが所定値V1以上で、かつ運転者がクルーズコントロールスイッチ102により装置のセット操作を行うと、定速走行モードM2または追従走行モードM3に遷移する。いずれに遷移するかは、先行車ロストフラグYlostの状態に依存する。Ylostがセット状態で先行車をロストしている状態であれば定速走行モードM2に遷移し、Ylostがクリア状態で先行車を検知している状態であれば追従走行モードM3に遷移する。
【0023】
また制御モードが定速走行モードの時、Ylostがクリア状態となり先行車が検知されると、追従走行モードM3に遷移する。逆に、制御モードが追従走行モードの時、Ylostがセット状態となり先行車がロストすると定速走行モードM2に遷移する。制御モードが定速走行モードM2または追従走行モードM3のいずれかの時、運転者がクルーズコントロールスイッチ102をキャンセル操作する、あるいは運転者がブレーキ操作(ブレーキスイッチ103検出)を行うと制御モードを自動制御待機モードM1に遷移させる。これとは別に、車速Vが所定値V1を下回った(未満の)場合にも、制御モードを自動制御待機モードM1へ遷移させる。しかしながらこの場合は、運転者の意図しない自動制御待機モードM1への遷移に該当するため、これを意味する処理として、自動解除フラグYcancelをセットする。
【0024】
次に、先行車への追従走行制御及び定速走行制御を実施するための目標加速度Atを演算する(ステップS207)。この目標加速度Atは、制御モードに応じて、次のように決定される。
自動制御待機モード:At=0
定速走行モード:At=Kc×(Vt−V)
追従走行モード:At=Kt1×(Dt−D)+Kt2×Vr
尚、Kcは定速走行モードにおける車速Vの目標車速Vtへの追従の応答性を決める調整パラメータ、Kt1、Kt2は追従走行モードにおける加速度Aの目標加速度Atへの追従の応答性を決める調整パラメータである。
【0025】
次に、実際の車両加速度A(車速センサ104の微分値)が、ステップS207で演算した目標加速度Atと一致するよう、エンジン制御機構107の出力トルクを制御する(ステップS208)。次に、実際の車両加速度A(車速センサ104の微分値)が、ステップS207で演算した目標加速度Atと一致するよう、ブレーキアクチュエータ108により作り出される制動トルクを制御する(ステップS209)。そして、ステップS206で作成した自動解除フラグYcancelに基づき、Ycancelがセット状態にある時、図5に示すように、Ycancelがセットされた時刻tからΔT1の時間だけ警報ブザー109を駆動する(ステップS210)。逆にYcancelがクリア状態の時は警報ブザー109を駆動しない。また、ステップS206で作成した自動解除フラグに基づき、Ycancelがセット状態にある時、図6に示すように、Ycancelがセットされた時刻tからΔT2の時間だけシートベルトアクチュエータ110を駆動してシートベルトに所定の張力F1を発生させる(ステップS211)。逆にYcancelがクリア状態の時はシートベルトアクチュエータ110を駆動しない。
【0026】
図4はステップS206の処理を示す詳細なフローチャートであり、これに従って動作を説明する。まず、自動解除フラグYcancelをクリアする(ステップS401)。次に制御モードが自動制御待機モードかどうかを確認する(ステップS402)。自動制御待機モードの場合にはステップS403へ進み、自動制御待機モード以外の場合にはステップS405へ進む。ステップS403では、運転者がクルーズコントロールスイッチ102を用いて装置のセット操作を実施し、かつ車速Vが所定値V1以上かどうか確認する。本条件が成立する場合にはステップS404へ進み、成立しない場合にはステップS410へ進む。
【0027】
ステップS404では、先行車ロストフラグYlostの状態を確認する。Ylostがセット状態の場合にはステップS409へ進み、クリア状態の場合にはステップS408に進む。ステップS405では、運転者がクルーズコントロールスイッチ102を用いて装置のキャンセル操作を実施、または運転者がブレーキ操作(ブレーキスイッチ103より)を行ったかどうかを確認する。本条件が成立する場合にはステップS410へ進み、成立しない場合にはステップS406へ進む。ステップS406では、車速Vが所定値V1よりも低い(未満)かどうかを確認する。所定値V1未満の場合にはステップS407へ進み、高い場合にはステップS404に進む。ステップS407では、自動解除フラグYcancelをセットする。そして、ステップS408では制御モードを追従走行モードとし、ステップS409では制御モードを定速走行モードとし、ステップS410では制御モードを自動制御待機モードとし、処理を終了する。
【0028】
なお、図2のステップS201は図1の115,116,118,119の動作に対応し、以下ステップS202は101、ステップS203は111〜113、ステップS204は111、ステップS205は112、ステップS206は113、ステップS207は117、ステップS208は118、ステップS209は119、ステップS210は115、ステップS211は116にそれぞれ対応する。
【0029】
また、車速は車速センサ104、運転操作状況はクルーズコントロールスイッチ102やブレーキスイッチ103、走行環境はヨーレイトセンサ105や車間距離センサ106およびこれらの値に基づく所定の演算値より得られる。
【0030】
以上のように、この実施の形態では、制御モードが定速走行モードまたは追従走行モードの状態にある時、車速VがV1を下回り、運転者の意志に関わらず自動制御待機モードへ遷移する場合(自動的に制御が解除される場合)、自動解除フラグYcanselをセットする構成としており、さらにこのYcancelがセットされた場合には警報ブザー109の他、シートベルトアクチュエータ110を図6に示すパターンにより駆動する構成としている。
【0031】
よって、本実施の形態によれば、運転者の意志に関わらず一旦行った減速を解除する際に、運転者が脇見、居眠り、あるいは音楽を聴くなどして意識低下の状態にあるとしても、従来の警報ブザー109による報知手段と異なり、単に注意を促すだけでなく、シートベルトアクチュエータ110を用いてこの意識低下の状態にある運転者を運転席に拘束して、運転者をより安全側に導くことができるという効果を奏する。
【0032】
実施の形態2.
以下、この発明の別の実施の形態による車両用走行制御装置について説明する。この実施の形態における装置の構成は図1と同じ構成をとる。また処理の流れも図2に従うが、ステップS206、及びステップS209の処理内容が異なる。
【0033】
この実施の形態におけるステップS206の制御モード判定処理について詳細に説明する。制御モード判定処理部113は、クルーズコントロールスイッチ102、ブレーキスイッチ103、車速センサ104、及び先行車判定処理部112が出力する先行車ロストフラグYlostに基づき、本装置の制御モードを判定する。制御モードは、以下の自動制御待機モード、定速走行モード、追従走行モード、自動停車モードの4つを有し、定速走行モード、追従走行モード、自動停車モードを自動走行制御モードとする。
自動制御待機モード:運転者による本装置の起動を待つモード
定速走行モード:車速を運転者が設定した目標車速Vtに一致させるべくエンジン制御機構107のトルクを制御するモード
追従走行モード:ステップS205において選択された先行車との車間距離Dを車速Vに連動する目標車間距離Dtに調整し、同時に相対速度Vrを零にするべくエンジン制御機構107の出力トルク、及びブレーキアクチュエータ108の制動トルクを制御するモード
自動停車モード:車両の停止状態を維持するべく、ブレーキアクチュエータ108の制動トルクを制御するモード
【0034】
図8はこの4つの制御モード状態遷移図である。初期の制御モードは自動制御待機モードM1である。ここで車速Vが所定値V1以上で、かつ運転者がクルーズコントロールスイッチ102により装置のセット操作を行うと、定速走行モードM2または追従走行モードM3に遷移する。いずれに遷移するかは、先行車ロストフラグYlostの状態に依存する。Ylostがセット状態で先行車をロストしている状態であれば定速走行モードM2に遷移し、Ylostがクリア状態で先行車を検知している状態であれば追従走行モードM3に遷移する。
【0035】
また制御モードが定速走行モードM2の時、Ylostがクリア状態となり先行車が検知されると、追従走行モードM3に遷移する。逆に、制御モードが追従走行モードM3の時、Ylostがセット状態となり先行車がロストすると定速走行モードM2に遷移する。制御モードが定速走行モードM2または追従走行モードM3のいずれかの時、運転者がクルーズコントロールスイッチ102をキャンセル操作する、あるいは運転者がブレーキ操作(ブレーキスイッチ103検出)を行うと制御モードを自動制御待機モードM1に遷移させる。
【0036】
これとは別に、車速Vが所定値V1を下回った(未満の)場合には、制御モードを自動停車モードM4へ遷移させる。また自動停車モードM4において所定時間ΔT3時間経過すると、または運転者がクルーズコントロールスイッチ102をキャンセル操作する、あるいは運転者がブレーキ操作(ブレーキスイッチ103検出)を行うと、自動制御待機モードM1へ遷移する。しかしながらこの場合は、運転者の意図しない自動制御待機モードM1への遷移に該当するため、これを意味する処理として、自動解除フラグYcancelをセットする。
【0037】
そしてステップS209では、定速走行モード及び追従制御モードでは、実際の車両加速度A(車速センサ104の微分値)が、ステップS207で演算した目標加速度Atと一致するよう、ブレーキアクチュエータ108により作り出される制動トルクを制御する。また自動停車モードでは、ブレーキアクチュエータ108により予め定めた制動トルクを発生させ、自車両の停車状態にしてこれを維持させる。
【0038】
図9はこの実施の形態におけるステップS206の処理を示す詳細なフローチャートであり、これに従って動作を説明する。まず、自動解除フラグYcancelをクリアする(ステップS901)。次に制御モードが自動制御待機モードかどうかを確認する(ステップS902)。自動制御待機モードの場合にはステップS903へ進み、自動制御待機モード以外の場合にはステップS905へ進む。ステップS903では、運転者がクルーズコントロールスイッチ102を用いて装置のセット操作を実施し、かつ車速Vが所定値V1以上かどうか確認する。本条件が成立する場合にはステップS904へ進み、成立しない場合にはステップS911へ進む。
【0039】
ステップS904では、先行車ロストフラグYlostの状態を確認する。Ylostがセット状態の場合にはステップS910へ進み、クリア状態の場合にはステップS909に進む。ステップS905では、運転者がクルーズコントロールスイッチ102を用いて装置のキャンセル操作を実施、または運転者がブレーキ操作(ブレーキスイッチ103より)を行ったかどうかを確認する。本条件が成立する場合にはステップS911へ進み、成立しない場合にはステップS906へ進む。ステップS906では、車速Vが所定値V2よりも低い(未満)かどうかを確認する。所定値V2未満の場合にはステップS907へ進み、高い場合にはステップS904に進む。ステップS907では、自動停車モードにおいて所定時間ΔT3経過したかどうか確認する。ΔT3経過した場合にはステップS908へ進み、経過していない場合にはステップS909へ進む。ステップS908では、自動解除フラグYcancelをセットする。そして、ステップS909では制御モードを追従走行モードとし、ステップS910では制御モードを定速走行モードとし、ステップS911では制御モードを自動制御待機モードとし、ステップS912では制御モードを自動停車モードとし、処理を終了する。
【0040】
以上のように、この実施の形態では、制御モードが自動停車モードの状態にある時、自動停車モードにおいて所定時間ΔT3経過し、運転者の意志に関わらず自動制御待機モードへ遷移する場合(自動的に制御が解除される場合)、自動解除フラグYcanselをセットする構成としており、さらにこのYcancelがセットされた場合には警報ブザー109の他、シートベルトアクチュエータ110を図6に示すパターンにより駆動する構成としている。
【0041】
よって、本実施の形態によれば、運転者の意志に関わらず一旦行った停車状態を解除する際に、運転者が脇見、居眠り、あるいは音楽を聴くなどして意識低下の状態にあるとしても、従来の警報ブザー109による報知手段と異なり、単に注意を促すだけでなく、シートベルトアクチュエータ110を用いてこの意識低下の状態にある運転者を運転席に拘束して、運転者をより安全側に導くことができるという効果を奏する。
【0042】
なお、上記説明では自動停車モードにおいて所定時間ΔT3経過すると、自動走行制御モードから自動制御待機モードに遷移しているが、例えば、上述のブレーキでの加熱の問題を考慮して、図1に示すようにブレーキアクチュエータ108に温度センサ108aを設け、ブレーキアクチュエータ108の温度が所定温度を超えた時に自動停車モードから自動制御待機モードに遷移するようにし、その際、同様にシートベルトアクチュエータ110で張力を発生させることで、意識低下の状態にある運転者を運転席に拘束して、運転者をより安全側に導くことができ、なおかつブレーキでの加熱をより確実に防止できる。
【0043】
実施の形態3.
以下、この発明のさらに別の実施の形態による車両用走行制御装置について説明する。この実施の形態における装置の構成は図1と同じ構成をとる。また処理の流れも図2に従うが、ステップS211の処理内容が異なる。尚、この実施の形態の内容は前述の実施の形態1及び2の両方に適用可能である。
【0044】
この実施の形態におけるステップS211では、ステップS206で作成した自動解除フラグに基づき、Ycancelがセット状態にある時、図7に示すように、Ycancelがセットされた時刻tからΔT4の時間だけシートベルトアクチュエータ110を引き込み方向に駆動してシートベルトに所定の張力F2を発生させる。さらに、この後、ΔT5−ΔT4の時間だけシートベルトアクチュエータ110を引き込み方向とは逆に駆動してシートベルトに所定の張力F3を発生させる。これを周期ΔT6毎に3回繰り返す。
【0045】
よって、本実施の形態によれば、運転者の意志に関わらず一旦行った停車状態あるいは減速を解除する際に、運転者が脇見、居眠り、あるいは音楽を聴くなどして意識低下の状態にあるとしても、従来の警報ブザー109よりも効果的な報知手段で、具体的には、シートベルトアクチュエータ110を用いてこの意識低下の状態にある運転者に対し体感的な警報を実施して、運転者をより安全側に導くことができるという効果を奏する。
【0046】
なお上記のシートベルトアクチュエータ110の駆動パターンは一例に過ぎず、張力を方向や回数を予め定めた所定のパターンで発生することで、同様な効果を奏する。
【0047】
また各実施の形態において、張力の大きさとして、人をシートに拘束させるのに十分な大きさの張力としてもよいし、あるいは人に体感的な警報を与えるための大きさの張力としてもよい。
【0048】
また、シートベルトを巻き取って張力を発生させるタイミングは、自動制御待機モードへの遷移と同時でもよいが、運転者に準備期間を与えるために遷移の直前に発生させるようにしてもよい。この場合にはシートベルトに張力を発生させた後に実際の自動制御待機モードへの遷移を行うようにする。従って遷移の決定基準となる上述の車速はより高い値に、経過時間はより短い値に、そしてブレーキアクチュエータの設定温度はより低い値に設定しておき、遷移決定後にシートベルトに張力を発生させ、その後に実際の自動制御待機モードへの遷移を行うようにする。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】この発明の一実施の形態による車両用走行制御装置の構成を示す図である。
【図2】図1のコントローラにおいて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
【図3】この発明の一実施の形態における3つの制御モードの状態遷移図である。
【図4】この発明の一実施の形態におけるステップS206の処理を詳細説明するためのフローチャートである。
【図5】この発明における警報ブザーの駆動パターンの一例を説明するためのタイムチャートである。
【図6】この発明の一実施の形態におけるシートベルトアクチュエータの駆動パターンの一例を説明するためのタイムチャートである。
【図7】この発明の実施の形態3におけるシートベルトアクチュエータの駆動パターンの一例を説明するためのタイムチャートである。
【図8】この発明の別の実施の形態における4つの制御モードの状態遷移図である。
【図9】この発明の別の実施の形態におけるステップS206の処理を詳細説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0050】
101 コントローラ、102 クルーズコントロールスイッチ、103 ブレーキスイッチ、104 車速センサ、105 ヨーレイトセンサ、106 車間距離センサ、107 エンジン制御機構、108 ブレーキアクチュエータ、108a 温度センサ、109 警報ブザー、110 シートベルトアクチュエータ、111 道路曲率演算処理部、112 先行車判定処理部、113 制御モード判定処理部、115 警報処理部、116 シートベルト制御処理部、117 目標加速度演算処理部、118 エンジン制御処理部、119 ブレーキ制御処理部。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013