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発明の名称 トラクタのウエイトハンガーバー
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−125948(P2007−125948A)
公開日 平成19年5月24日(2007.5.24)
出願番号 特願2005−318904(P2005−318904)
出願日 平成17年11月1日(2005.11.1)
代理人 【識別番号】100090893
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 敏
発明者 河内 義晴 / 横山 和寿
要約 課題
トラクタに使用するウエイトについて、ウエイトハンガーバーへの固定作業に関して、固定部分の着脱が容易にすること。

解決手段
バンパー等の車体に取付けられるウエイトハンガーバーに、ウエイトのストッパー片を引っ掛け、ストッパーロッドで、ウエイトを押圧して固定するトラクタのウエイトハンガーバーについて,ストッパーロッドをバネ力により着脱自在にして、ウエイトをトラクターから容易に着脱することができる。又バンパー等の車体に取付けられるウエイトハンガーバーに、着脱自在のブラケットを結合させ、扁平ウエイトを車体の進行方向に直角に配置したことにより、扁平ウエイトを車体の進行方向に平行に配置したときより、扁平ウエイトの下端のアプローチアングルを大きく取ることができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
バンパー等の車体に取付けられるウエイトハンガーバーに、ウエイトのストッパー片を引っ掛け、ストッパーロッドで、ウエイトを押圧して固定するトラクタのウエイトハンガーバーにおいて、ストッパーロッドをバネ力により着脱自在にして、ウエイトをトラクターに対して容易に着脱することが可能なトラクタのウエイトハンガーバー。
【請求項2】
バンパー等の車体に取付けられるウエイトハンガーバーに、着脱自在のブラケットを結合させ、扁平ウエイトを車体の進行方向に直角に配置したことにより、扁平ウエイトを車体の進行方向に平行に配置した時より、扁平ウエイトの下端のアプローチアングルを大きく取ったことを特徴とするトラクタのウエイトハンガーバー。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラクタのウエイト特にフロントウエイトに関するものであり、ウエイトを付けるトラクターにはホイール式トラクタのみならず、特にクローラ式トラクタに効果を発揮するものである。
【背景技術】
【0002】
図6は、従来の小型ホイール式トラクタ(作業車両)の斜視図である。このトラクタは、後輪駆動4輪車であり、一般に、このようなホイール式トラクタは、油圧によって駆動される耕運用アタッチメント、畦整形用アタッチメント、土壌消毒用アタッチメント、栽培床作成用アタッチメント、種芋植え付け用アタッチメント、マルチ作業用アタッチメントなどの作業機が取付けられることが一般的である。しかしながら、ホイール式トラクタは接地圧が高いため、軟弱地や不整地での走行性が十分でない場合があり、特に小型トラクタの場合には、小型ゆえに牽引力が十分でない場合がある。このような場合、ホイール式トラクタをクローラ式トラクタに改良できれば、接地圧を低減できるため軟弱地や不整地での走行性を向上させることができ、同時に牽引力を増強させることができる。そこで、出願人は図1乃至図5に示すクローラ式トラクタを提案している。
【0003】
ところで、一般に小型クローラ型トラクタは湿田に適する地上高を確保しているので、どうしても重心が高くなる傾向はいがめない。又、小型であるが故に、後部の作業機が重量のウエートが高くなり、後部に重心が移動する傾向にある。特にトラクタの軽量化は図れても、作業機の軽量化を図ると、作業自体が十分に行われないデメリットが発生する。そこで、小型トラクタのバランス良い重心を確保するために、従来から使用されているフロントウエイトを使用せざるを得ない。フロントウエイトは、前輪にかかる荷重、即ち、クローラ式トラクタでは、アイドラ転輪85に架かる荷重が総重量の20%以上にしなければならない。
【0004】
【特許文献1】特開平09−039850号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで従来のフロントウエイトの例を説明すると、図7は、従来例のフロントウエイトであり、バンパー109の前に設けられているのはウエイトハンガーバー110であり,形状は箱形であり、上部が開口している形状になっており、ウエイトハンガーバー110の最前部の前壁の頂部にフロントウエイト112の突設されたストッパー片114を引っ掛けるようになっている。そしてフロントウエイト112のストッパー片114には溝116が開口しており、ウエイトハンガーバー110の横壁110R,110Lを貫通している孔の間に横方向からロックロッド118を差し込み、フロントウエイト112を溝116の部分で押さえることにより固定するようになっている。ロックロッド118の固定には、スナップピン120がロックロッド118のウエイトハンガーバー110から突出した部分に穿通している。
【0006】
このような従来のフロントウエイトは、そのウエイトハンガーバーへの着脱について、フロントウエイト112のストッパー片114には溝116に対して、ロックロッド118を上から押圧し、ロックロッド118の固定に、スナップピン120を穿通していたので、特にウエイトを外す時に、スナップピン120を外して、ロックロッド118を引き抜かねばならず、手間がかかり、しかもスナップピン120を紛失する恐れがあった。また作業者はフロントウエイトの着脱に時間がかかり、非効率な作業を強いられていた。
【0007】
また、トラクタのウエイトハンガーにおいて、安定したウエイトの装着を行うことを目的として、鋳物からなり車体に取付けられるウエイトバンパーの前側に、ウエイトのフックを嵌合させて引っ掛けうるフック穴を形成するように、左右両側辺と中央仕切とで連結されて横方向に沿うハンガバーを一体成形したトラクタのウエイトハンガーの技術もあるが(特許文献1)、フックに螺挿する締付ボルトの締付操作が必要であったので、簡易なウエイト着脱が出来なかった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、このようなトラクタに使用するウエイトについて、ウエイトハンガーバーへの固定作業に関して、固定部分の着脱を容易に出来る事を目的としたものである。
このため請求項1に記載の発明は、バンパー等の車体に取付けられるウエイトハンガーバーに、ウエイトのストッパー片を引っ掛け、ストッパーロッドで、ウエイトを押圧して固定するトラクタのウエイトハンガーバーにおいて、ストッパーロッドをバネ力により着脱自在にして、ウエイトをトラクタに対し容易に着脱することが可能なトラクタのウエイトハンガーバーを提供することにある。
又,請求項2の発明は,バンパー等の車体に取付けられるウエイトハンガーバーに、着脱自在のブラケットを結合させ、扁平ウエイトを車体の進行方向に直角に配置したことにより、扁平ウエイトを車体の進行方向に平行に配置したときより、扁平ウエイトの下端のアプローチアングルを大きく取ったことを特徴とするトラクタのウエイトハンガーバーである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、ストッパーロッドをバネ力により着脱自在にして、ウエイトをトラクターから容易に着脱することが可能にしたので,従来のようにピンを外す必要がないため,ピンを紛失して探し出すという手間がなく,着脱時間も短縮できる。
【0010】
請求項2の発明によれば,バンパー等の車体に取付けられるウエイトハンガーバーに、着脱自在のブラケットを結合させ、扁平ウエイトを車体の進行方向に直角に配置したことにより、扁平ウエイトを車体の進行方向に平行に配置したときより、扁平ウエイトの下端のアプローチアングルを大きく取ったので,ウエイトの位置上方に移動し,かつアプローチアングルが大きくなるので,ウエイトが土に突っ込んだりする事がなく,又旋回半径を小さく取れる。更に,着脱自在のブラケットを使用したので,簡単に取り付けができ,アプローチアングルも大きく取れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、この発明を実施するための最良の形態について詳述する。本発明のウエイトを適用したクローラ式トラクタの形態に付いて、先ず説明する。
図1は本発明を適用したクローラ式トラクタの側面図、図2は前記トラクタにおける走行部の斜視図、図3は前記トラクタの断面平面図、図4は前記トラクタにおける駆動部の断面側面図、図5は、前記トラクタにおけるミッションケース内の作動機構付近を拡大した断面平面図である。図6は、従来の小型ホイール式トラクタを示す斜視図である。
【0012】
まず、クローラ型トラクタの概略構成について説明する。
図1に示すように、機体1前方には図示しないエンジンを覆うボンネット2と、該ボンネット2の後ろには機体1の操縦を行うための運転席4が配設されている。
該運転キャビン4の前方には機体1の操行を司るステアリングハンドル9が配設され、後方には座席8が、該座席8の左右には、機体の走行や作業機の上げ下げ等を操作するための主変速レバー、副変速レバー及びPTO操作レバーなどの図示しない各種レバーが配設されている。そして、万が一、機体が横転したときに運転者を守るための、4本の安全フレームが前記運転席4全体を覆うように形成されている。運転キャビンの下方には、該運転キャビンに昇降するためのステップ10が配設されている。
また、機体1の後方には作業に応じて取り外し可能な作業機6が取り付けられており、この作業機6によりプラウや、ロータリーなどの作業を行うものである。さらに、機体1の下方には機体1の走行を行う左右一対のクローラ型走行部80が配設されている。
【0013】
前記クローラ型走行部80は、図2に示すように、進行方向に延設された左右2本のクローラフレーム81L、81Rと、このクローラフレーム81L、81R間を連結する2本のサイドフレーム82、83と、からなり、前記クローラフレーム81L、81Rの前後端には、それぞれアイドラ転輪85が回転自在に支持され、該2つのアイドラ85間には、4つのイコライザ転輪86が回転自在に支持されている。そして、これら2つのアイドラ転輪85と、4つのイコライザ転輪86と、駆動スプロケット60L、60Rとが、該駆動スプロケット60L、60Rを頂点とし、前記2つのアイドラ転輪85間を結ぶ直線を底辺とする、略三角形状にクローラベルト95を巻回してなるクローラ型走行部80を形成している。
【0014】
また、前方のサイドフレーム82からは、上方へ向けてさらに2本の接続フレーム87が配設されており、この接続フレーム87を、後述するクラッチハウジング5の側面にボルト締めすることにより、上部車体と、クローラ型走行部80とを連結している。さらに、前記クローラフレーム81L、81Rの後方には、駆動スプロケット60L、60Rを有する駆動軸59L、59Rを支えるためのリアアクスル支持フレーム84L、84Rが前記クローラフレーム81L、81Rと一体で形成されている。
【0015】
以下、本発明のクローラ型トラクタの走行系統について説明する。前記エンジン3からの駆動力は、図3に示すように、クラッチハウジング5を介してミッションケース23内の主副変速装置39で変速された後、左右のリアアクスルケース40L、40R内の左右の差動機構50L、50Rに入力される。該差動機構50L、50Rより延出した車軸59L、59Rの先端には、それぞれ前記クローラ型走行部80を駆動するための駆動スプロケット60L、60Rが設けられている。また、後述する機体1を旋回するための、HST旋回ポンプ72が前記ミッションケース23の側方に、HST旋回モータ73が前記デファレンシャルギア52L、52Rの上方に設けられている。
【0016】
そして、前記HST旋回ポンプ72内の可動斜板は図示しない副変速アームを介してステアリングハンドルに連係され、該ステアリングハンドルの操作量に応じて前記HST旋回ポンプ72からの吐出量が調節される。HST旋回ポンプ72とHST旋回モータ73とは、図示しない配管で連結されており、前記HST旋回ポンプ72からの吐出量に応じてHST旋回モータ73の出力回転数と回転方向とが制御される。そして、HST旋回モータ73の出力と前記主副変速装置39からの出力とが、後述する差動装置L、50R内で合成され、前記駆動スプロケット60L、60Rを差動回転させることにより機体1を旋回させる。
【0017】
本発明のクローラ型トラクタでは、上記したようにHST旋回ポンプ72及びHST旋回モータ73を配備するが、通常ミッションケース23の下部に配置されるHST旋回ポンプ72を、本発明においては前記ミッションケース23と並列配置させることで、高い最低地上高を確保することができる。また、HST旋回ポンプ72とHST旋回モータ73とが別体であるため、前記HST旋回モータ73をミッションケース23の上方に配置することにより、HST旋回モータ73を修理する場合にも、ミッションケース23内に貯留されるオイルがHST旋回モータ73から流出することなく、HST旋回モータのメンテナンスや交換など取り外しが容易になり、作業効率が向上する。更に、HST旋回モータ73がミッションケース23の上部、特に後述するデファレンシャルギア52L、52Rの上部に配置した場合には、HST旋回モータ73から漏下するオイルを直接差動機構に流下させることができる。
【0018】
続いて、ミッションケース23内の動力伝達機構の構成を説明する。図4に示すように、前記エンジン3からの出力軸31は、クラッチハウジング5を介して、前後進切換え機構7へと入力される。該前後進切換え機構7は、機体1前進時には、前記出力軸31のギア33と前進ギア32とが噛合い、一方、機体1の後進時には、前記出力軸31と後進ギア34とが、後進用カウンタ軸35のカウンタギア36を介して噛合うことにより機体1の後進を行うものである。
【0019】
そして、該前後進切換え機構7から主軸37を介して、さらに後方の主副変速装置39へと動力が伝達される。この主軸37と、該主軸37の上方に位置する主変速軸41とは、異なる歯数を有する4つの主変速ギア42を介して連結されている(主変速4段の場合)。この主変速ギアは常に前記主軸のギアと噛合し、共に回転している。一方、前記主変速ギアは、主変速軸41上に遊嵌されており、主変速ギアの回転により主変速軸41が回転することはないが、図示しない主変速レバーによって、前記4つの主変速ギア42の何れかを、選択的に主変速軸41上に固定することにより、主変速軸41は、主変速軸41上に固定された主変速ギア42の歯数に応じた回転駆動を行う。
【0020】
このようにして回転駆動する主変速軸41は、主変速軸41後方に位置し該主変速軸41上に固設された2つのギア62から、副変速ギア46を介して、副変速軸45へと伝達される。該副変速軸45上には、異なる歯数を有する2つの副変速ギア46(副変速2段の場合)が摺動自在に形成されており、図示しない副変速レバーによって、これら2つのギア46が、副変速軸45上を前後に摺動して、選択的に前記主変速軸41上の何れかの前記ギア62と噛合することにより、副変速後の動力を得るものである。
そして、副変速後の動力は、副変速軸45後端に位置するベベルギア47を介して回転方向を前後方向から左右方向へと変え、後述するミッションケース23後方に位置する後述する差動機構50L、50Rへと入力される。
【0021】
また、前記エンジン3の出力の一部は、前記前後進切換え機構7から、PTO変速ギア48を介してPTOカウンタ軸49に連結され、機体後方のPTO出力軸91に伝えられるようになっている。
【0022】
また、前記HST旋回ポンプ72を駆動するための動力は、前記副変速軸45上に固設されたカウンタギア64を介して、副変速後の動力を複数のカウンタ軸61へと伝達され、最後にベルト65駆動により、前記HST旋回ポンプ72の入力軸63へと伝達される。
【0023】
特に、HST旋回ポンプ72を駆動するための動力を、前記カウンタ軸61よりベルト65等を介して前記HST旋回ポンプ72に入力することにより、HST旋回ポンプ72を任意の位置に配置することが可能となる。よって、従来ではミッションケース23下部に配置することが多かった前記HST旋回ポンプ72を、ミッションケース23の側面に配置することにより、機体1の最低地上高を高くすることができる効果がある。
【0024】
次に、機体1の旋回をおこなうための差動機構の構成について説明する。図5に示すように、前記副変速軸45の後端に固設されたベベルギア47と、ピニオン軸22の中央部分に固設されたベベルギア21とを介して、前後方向の前記副変速後の動力を、左右方向へと回転方向を変え、後述する左右の差動機構(遊星ギア機構50L、50R)へと伝達する。
ピニオン軸22の左右両端に固設されたギア25L、25Rは、該ギア25L、25Rと噛合するギア27L、27Rを介して、左右の入力軸20L、20Rを駆動する。該入力軸20L、20Rは、左右遊星ギア機構50L、50Rのそれぞれのサンギア51L、51Rを回転駆動する。そして、該遊星ギア機構50L、50Rにより後述する旋回のための差動回転を出力する。
【0025】
次に、該遊星ギア機構50L、50Rについて詳述する。該遊星ギア機構50L、50Rは、入力軸20L、20Rに固設されたサンギア51L、51Rと、該サンギア51L、51Rの周りを自公転自在に設けられたプラネタリアギア53L、53Rと、該プラネタリアギア53L、53Rを軸支するとともに入力軸20L、20Rと車軸59L、59Rとに回転自在に遊嵌されたキャリア55L、55Rとからなる。そして、該キャリア55L、55Rの外周には、さらにキャリアギア56L、56Rが形成されている。
【0026】
この遊星ギア機構50L、50Rの構成により、機体直進時、即ち、左右の駆動スプロケット60L、60Rの回転が等しい回転数となるときは、前記キャリア55L、55Rは回転せず、遊星ギア機構50L、50Rの各ギアは、その場で各軸上を自転回転して駆動スプロケット60L、60Rを回転させる。結果、左右の駆動スプロケット60L、60Rはそれぞれ同回転数かつ同回転方向で回転し、機体を直進させる。
一方、機体旋回時、即ち、左右の駆動スプロケット60L、60Rの回転が異なる回転数となるときは、前記キャリア55L、55Rを、後述するHST旋回モータ73により回転駆動させて、遊星ギア機構50L、50Rの前記プラネタリアギア53L、53Rを、サンギア51L、51R周囲において公転させる。
【0027】
すると、前記サンギア51L、51Rの回転に加え、キャリア55L、55Rの回転により、前記サンギア51L、51Rと、前記キャリア55L、55Rとの間に位置するプラネタリアギア53L、53Rがサンギア51L、51R周りを公転し始める。このとき、サンギア51L、51Rの回転と、キャリア55L、55Rの回転とが等しい方向である場合には、これら、サンギア51L、51Rの回転と、キャリア55L、55Rの回転との和回転が、プラネタリアギア53L、53Rの自公転を介して、車軸ギア58L、58Rを和回転させる。
【0028】
一方、サンギア51L、51Rの回転と、キャリア55L、55Rの回転とが異なる方向である場合、これら、サンギア51L、51Rの回転と、キャリア55L、55Rの回転との、差回転が、プラネタリア53L、53Rの自公転を介して、車軸ギア58L、58Rを差回転させる。
【0029】
ここで、前記キャリア55L、55Rの回転は、HST旋回モータにより回転駆動されるが、HST旋回モータ73は、前述のとおり、ステアリングハンドル9の回動に伴い回転駆動され、該HST旋回モータ73の回転は、該HST旋回モータ73の出力ギア35に噛合する左右2つのデファレンシャルギア52L、52Rを介して左右の逆転軸43L、43Rをそれぞれ逆回転させる。そして、これら逆転軸43L、43Rはそれぞれ、逆転軸43L、43Rの一端に固設された差動ギア44L、44Rと、前記キャリアギア56L、56Rと、を介して左右のキャリア55L、55Rを逆回転させる。このようにして、HST旋回モータ73の回転に伴い、前記遊星ギア機構の左右のキャリア55L、55Rはそれぞれ逆回転し、結果、一方の遊星ギア機構は和回転となり、他方の遊星ギア機構は差回転となるため、左右の駆動スプロケット60L、60Rはそれぞれ異なる回転数で回転し、機体は旋回運動をすることとなる。
【0030】
このように、前方のエンジン3から、ミッションケース23内の主副変速装置39を介して後方へと伝達される直進用の出力と、前記ステアリングハンドル9の回動操作により回転駆動する前記HST旋回モータ73の出力とが、前記差動機構(左右遊星ギア機構50L、50R)内で合成されることにより、左右のクローラ走行装置80の駆動スプロケット60L、60Rを差動回転させ、左方向若しくは右方向へと機体1を旋回させる構成である。
【0031】
また、前記ピニオン軸22の片端には複数のブレーキ板29が前記ピニオン軸22上に形成されており、運転者の操作により図示しないブレーキペダルが操作されると、ブレーキアーム28が連動して回動し、該ブレーキアーム28の回動に伴い、ピニオン軸22にブレーキ作用を発生させるとともに機体1を減速させるものである。
【0032】
特に、前記ブレーキ板29は、前記ピニオン軸22の右端に位置しており、前記ブレーキ板や、ブレーキアームなどを収容する図示しないブレーキケースを、前記右側の遊星ギア機構を収容する右リアアクスルケース40Rと一体とすることが可能である。
また、前記HST旋回モータ73が、左リアアクスルケース上に位置しているため、前記右リアアクスルケース40Rに配置されたブレーキ機構と、前記左リアアクスルケース40Lに配置されたHST旋回モータ73と、により機体1の重量バランスを保つことが可能である。
【0033】
さらには、前記ブレーキ機構と、HST旋回モータ73とを左右に分けて配置することにより、ブレーキ機構を構成するリンク関係と、HST機構を構成する油圧配管類と、を左右のリアアクスルケース内に分けて配置することが可能であり、機体1のメンテナンス性が向上する効果がある。
【0034】
以下本件発明のウエイトについて説明すると,従来のフロントウエイトは、そのウエイトハンガーバーへの着脱が簡便でないという問題があったので,この問題を解決した第1実施例が図8である。フロントウエイト112は、扁平形状であり、頂部の中間に把持するためのバーが設けて有る。
このフロントウエイト112を取り付けるには、バンパー109(図9)の前にウエイトハンガーバー110を設け、フロントウエイト112のストッパー片114を引っ掛け、カム130に設けられたストッパーロッド132が、フロントウエイト112の溝116を押圧するようになっている。ストッパーロッド132の支持部材133には、ピン134を介してバネ150が設けられ、バネ150の他端は、ウエイトハンガーバー110から、直角に立設されている三角板142の内側にピン144により弾装されている。相対している三角板142の一方の先端には軸136が軸支されているが、バネ150が設けられている側は、バネの干渉の回避するため、軸支されていない。ただし、図とは異なるが、ピン144を軸136の外側に設けてバネ150を弾装した場合には、軸136の両端を三角板142に軸支することができる。
カム130は、軸136を中心に一端はストッパーロッド132が設けられ、他端はガイド板138が設けられており、軸136を中心に回動自在である。又軸136には、バネ137が設けられており、カム130のストッパーロッド132がウエイトハンガーバー110に近づくように回転するように付勢されている。
先ず、図8(A)は、フロントウエイト112のストッパー片114が、カム130のガイド板138に当接する直前の状態であり、フロントウエイト112のストッパ片114をウエイトハンガーバー110に引っ掛ける動作を表した図である。ストッパー片114が、ガイド板138を下降させ、カム130は全体に右回転する。そして、カム130のストッパーロッド132を一端としたバネ150は、軸136を越えて、そのバネ力で図8(B)になり、ストッパーロッド132は、フロントウエイト112の溝116を押圧するようになっている。この動作について、軸136のバネ137も、この動作を補助する。
逆に、フロントウエイト112全体を上方に持ち上げるときは、ストッパーロッド132は上に持ち上がり、ストッパーロッド132がフロントウエイト112の溝116から離脱するように、上に引き上げられた時点で、バネ150は軸136の支点を越えており、図8の(A)の状態になる。
支持部材133のピン134を長めに設けておけば、図8(A)の状態でカム130のストッパ的な役割を果たし,図8(A)の状態以上にカム130は図上反時計回りに回動しない。
また図8(A)の状態の全体図が図9であり、図8(B)の状態の全体図が、図10である。
【0035】
次にフロントウエイトのバンパーへの着脱を簡便にした第2実施例は、図11(A)である。
これも、バンパーの左右板110Rと110Lにロックロッド118が移動できる鍵型の孔160を開口し、ロックロッド118の中間に、門型のハンドル166を取り付ける。そして、ロックロッド118の左右にバネ168を取り付け、このバネ力でロックロッド118は、フロントウエイト112を溝116の部分で押圧することにより固定するようになっている。
このバネ力による、溝116への押圧動作を解除するには、把持ハンドル166により、ロックロッド118を奥の孔160Uに落とし込む。
図11(B)は、フロントウエイト112が装着されていない状態を示しており、奥の孔160Uに落とし込んで有る。この状態からロックロッド118を開放し、把持ハンドル166により、ロックロッド118を前の孔160Fに落とし込み、フロントウエイト112を溝116の部分で押圧することにより固定するようになっている。
【0036】
次にフロントウエイトのバンパーへの着脱を簡便にした第3実施例の実施例は、図12である。
ロックロッド118の後方に左右のバネ170L、170Rを取り付ける。このバネは、ロックロッド118を前方に押圧している。そして、ロックロッド118の上方には、門型の把持ハンドル172が設けられている。この状態で、バネ力によりロックロッド118は、フロントウエイト112を溝116の部分で押圧することにより固定するようになっている。
そしてバネ力を解除するには、把持ハンドル172を把持して、ロックロッド118を後方に押し下げる。
【0037】
以上の実施例は、何れも、フロントウエイト112の扁平な形状を走行方向に平行に並べたものであるが、以下の実施例は、フロントウエイト112の扁平な形状を走行方向に直角に並べたものである(図13参照)。そして、フロントウエイト112を取り付けるのに、フロントブラケット180を取り付ける。その実施例は、図14である。この実施例は、フロントブラケット180を中央で向き合うように相対させ、左右に横にフロントウエイト112を二列に配置したものである。
この図13は、フロントウエイト112を横に二列に重ねたものであるが、従来のフロントウエイト112の扁平な形状を縦に並べたものに比較して、アプローチアングル線182のアプローチアングルが大きく取れる利点が有る(従来例は図15)。そして、重心が高くなり、アプローチアングルが大きいので、ウエイトが土に突っ込むことなく、旋回半径も大きく取れる。又従来機にフロントブラケット180を取り付けるだけなので、簡単に効果が得られる。
【0038】
なお本発明のウエイトハンガーバーは,以上の実施例に限定されず,その発明の思想を保有するものであれば,全て含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一例として、小型クローラ式トラクタを示す側面図である。
【図2】図1に示すトラクタにおけるクローラ式走行装置付近の斜視図である。
【図3】図1に示すトラクタにおける断面平面図である。
【図4】図1に示すトラクタにおける駆動部の断面側面図である。
【図5】図1に示すトラクタにおけるミッションケース内の作動機構付近を拡大した断面平面図である。
【図6】従来の小型ホイール式トラクタを示す斜視図である。
【図7】従来のウエイトハンガーバーに取り付けたフロントウエイトの例を示した斜視図である。
【図8】本発明の第一実施例の側面図であり,(A)は,ウエイトを装着する前の状態を表す側面図,(B)は,ウエイトを装着した状態を表す側面図である。
【図9】図8(A)の状態を表した斜視図である。
【図10】図8(B)の状態を表した斜視図である。
【図11】(A)は本発明の第二実施例の実施例を示した斜視図であり、(B)は、フロントウエイト112を取り外した状態を示す斜視図である。
【図12】本発明の第三実施例を示した斜視図である。
【図13】扁平ウエイトを進行方向に直角に並べた状態を表す,トラクターの側面図である。
【図14】図13の斜視図である。
【図15】状来の扁平フロントウエイトの装着状態を示すトラクターの側面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 クローラ型トラクタ(機体)
2 ボンネット
3 エンジン
4 運転席(運転キャビン)
5 クラッチハウジング
6 作業機
7 前後進切換え機構
8 座席
10 ステップ
9 ステアリングハンドル
20L、20R 入力軸
21 ベベルギア
22 ピニオン軸
23 ミッションケース
25L、25R ギア
27L、27R ギア
28 ブレーキアーム
29 ブレーキ板
31 出力軸(エンジン出力軸)
34 後進用ギア
35 後進用カウンタ軸
36 カウンタギア
37 主軸
38 HSTモータ出力ギア
39 主副変速装置
40L、40R リアアクスルケース(リアアクスル)
41 主変速軸
42 主変速ギア
43L、43R 旋回駆動軸
44L、44R 差動ギア
45 副変速軸
46 副変速ギア(ギア)
47 ベベルギア
48 PTO変速ギア
49 PTOカウンタ軸
50L、50R 差動機構
51L、51R サンギア
52L、52R デファレンシャルギア
53L、53R プラネタリアギア
55L、55R キャリア
56L、56R キャリアギア
58L、58R 車軸ギア
59L、59R 車軸(駆動軸)
60L、60R 駆動スプロケット(スプロケット)
61 カウンタ軸
62 ギア
63 HST旋回ポンプ入力軸
64 カウンタギア
65 ベルト
66 ギア
69 リアアクスル支持フレーム
72 HST旋回ポンプ
73 HST旋回モータ
80 クローラ型走行部
81L、81R クローラフレーム
82 サイドフレーム(前方サイドフレーム)
83 サイドフレーム(後方サイドフレーム)
84L、84R リアアクスル支持フレーム
85 アイドラ転輪
86 イコライザ転輪
87 接続フレーム
91 PTO出力軸
95 クローラベルト
97 ホイール型トラクタ
109 バンパー
110 ウエイトハンガーバー
112 フロントウエイト
114 ストッパー片
116 溝
130 カム
132 ストッパーロッド
133 支持部材
134 ピン
136 軸
137 バネ
138 ガイド板
150 バネ
160 孔
166 把持ハンドル
170L、170R バネ
172 把持ハンドル
180 フロントブラケット
182 アプローチアングル線




 

 


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