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発明の名称 エンジン支持構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−55279(P2007−55279A)
公開日 平成19年3月8日(2007.3.8)
出願番号 特願2005−239425(P2005−239425)
出願日 平成17年8月22日(2005.8.22)
代理人 【識別番号】100109427
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 活人
発明者 松林 利員
要約 課題
エンジン側ステー,振動吸収部材及びフレーム側ステーを介してエンジンをメインフレームに防振支持するエンジン支持構造であって、前記エンジンの前記メインフレームへの組み付け作業効率を向上させ得るエンジン支持構造を提供する。

解決手段
メインフレーム2にエンジン5を防振支持する為のエンジン支持構造100a,100bは、エンジン側ステー110と、フレーム側ステー120a,120bと、該エンジン側ステー110及び該フレーム側ステー120a,120bに挟持される振動吸収部材100とを備え、フレーム側ステー120a,120bは、エンジン5にエンジン側ステー110、振動吸収部材100及びフレーム側ステー120a,120bが支持されたアッセンブリ状態で、メインフレーム2の側面21,22に連結可能とされている。
特許請求の範囲
【請求項1】
車輌前後方向に延びる左右一対のメインフレームにエンジンを防振支持する為のエンジン支持構造であって、
前記エンジンに固定されるエンジン側ステーと、
前記メインフレームに固定されるフレーム側ステーと、
上端部及び下端面がそれぞれ前記エンジン側ステー及び前記フレーム側ステーに当接された状態で該エンジン側ステー及び該フレーム側ステーに挟持される振動吸収部材とを備え、
前記フレーム側ステーは、前記エンジンに前記エンジン側ステー,前記振動吸収部材及び前記フレーム側ステーが支持されたアッセンブリ状態で、前記メインフレームの側面に連結可能とされていることを特徴とするエンジン支持構造。
【請求項2】
前記振動吸収部材は、上端面が下端面より車輌幅方向内方に位置するように傾斜された状態で、前記エンジン側ステー及び前記フレーム側ステーに挟持されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジン支持構造。
【請求項3】
前記メインフレームは、外側面又は内側面の少なくとも一方の側面が略垂直に沿った垂直側面とされており、
前記フレーム側ステーは、前記アッセンブリ状態において略垂直に沿ったフレーム側連結板であって、前記垂直側面に当接状態で連結されるフレーム側連結板と、前記フレーム側連結板から正面視において斜め下方に延びるフレーム側支持板であって、前記振動吸収部材の下端面が当接されるフレーム側支持板とを有していることを特徴とする請求項2に記載のエンジン支持構造。
【請求項4】
前記メインフレームは、外側面又は内側面の少なくとも一方の側面が略垂直に沿った垂直側面とされており、
前記フレーム側ステーは、前記アッセンブリ状態において略垂直に沿ったフレーム側連結板であって、前記垂直側面に当接状態で連結されるフレーム側連結板と、前記フレーム側連結板から正面視において斜め上方に延びるフレーム側支持板であって、前記振動吸収部材の下端面が当接されるフレーム側支持板とを有していることを特徴とする請求項2に記載のエンジン支持構造。
【請求項5】
前記メインフレームの前記垂直側面には、前記フレーム側連結板の下端部と係合して前記フレーム側ステーを連結位置に係止するストッパー部材が設けられていることを特徴とする請求項3又は4に記載のエンジン支持構造。
【請求項6】
前記フレーム側連結板は、車輌側面視において、車輌前方且つ下方の角部が前方へ行くに従って上方に位置するような前上がり状傾斜辺とされ、且つ、車輌後方且つ下方の角部が後方へ行くに従って上方に位置するような後上がり状傾斜辺とされており、
前記ストッパー部材は、車輌側面視において、前記前上がり状傾斜辺及び前記後上がり状傾斜辺とそれぞれ略平行な前側ストッパー部材及び後側ストッパー部材を有していることを特徴とする請求項5に記載のエンジン支持構造。
【請求項7】
前記垂直側面には、外方へ突出するネジ付軸が設けられており、
前記フレーム側連結板には、下方に開く切り欠きであって、前記ネジ付軸が係入される切り欠きが設けられていることを特徴とする請求項3から6の何れかに記載のエンジン支持構造。
【請求項8】
前記振動吸収部材を複数備えており、該複数の振動吸収部材が一の前記エンジン側ステー及び一の前記フレーム側ステーに挟持されることを特徴とする請求項1から7の何れかに記載のエンジン支持構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラクタ等の作業車輌に適用されるエンジン支持構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車輌前後方向に延びる左右一対のメインフレームを備えた作業車輌において、エンジン側ステー,防振ゴム等の振動吸収部材及びフレーム側ステーを介して、前記メインフレームにエンジンを防振支持するエンジン支持構造は、従来から公知である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
詳しくは、従来のエンジン支持構造は、前記エンジンに固定されるエンジン側ステーと、前記メインフレームに固定されるフレーム側ステーと、前記エンジン側ステー及び前記フレーム側ステーの間に介挿される振動吸収部材とを備えている。
斯かるエンジン支持構造は、簡単な構成でありながら、前記エンジンの振動が前記メインフレームに伝播することを有効に防止又は低減できる点で有用である。
【0004】
しかしながら、従来のエンジン支持構造においては、前記エンジンを前記メインフレームに組み付ける際に、前記フレーム側ステーが予め前記メインフレームに溶接固定されている為、前記エンジンの前記メインフレームへの組み付け作業効率が悪いという問題がある。
【0005】
即ち、前記従来の構成においては、前記エンジンに固定された前記エンジン側ステーに前記振動吸収部材の上面を支持させた状態で、該エンジンを上方から下方へ移動させながら、弾性部材である前記振動吸収部材の下端面を剛性部材である前記フレーム側ステーに連結させなければならない。
【0006】
特に、前記特許文献1に記載のエンジン支持構造のように、前記エンジンのローリング方向の揺動を防止又は低減する為に、前記振動吸収部材の上端面が下端面より車輌幅方向内方に位置するように該振動吸収部材を正面視において傾斜させる場合には、エンジンの組み付け作業はさらに困難となる。
【0007】
詳しくは、前記振動吸収部材には、上端面及び下端面からそれぞれ軸線方向外方へ延在する上方側支持ピン及び下方側支持ピンが設けられている。そして、前記エンジンの前記メインフレームへの組み付け作業時には、前記上方側支持ピンが前記エンジンに固着された前記エンジン側ステーに連結された状態で、該エンジンを上方から下方へ移動させながら、前記下方側支持ピンを前記メインフレームに固着された前記フレーム側ステーの取付孔に挿入させなければならない。
この際、前記振動吸収部材が前述のように傾斜配置されていると、前記エンジンを上方から下方へ移動させるだけでは、前記下方側支持ピンを前記フレーム側ステーの取付孔に挿入させることができない。
例えば、左右一対のメインフレームの一方に固着される一方のフレーム側ステーには前記取付孔に代えて取付スリットを設け、該一方のフレーム側ステーの取付スリットに、対応する振動吸収部材の下方側支持ピンを係入させた状態で、前記エンジンを車輌の水平長手軸線回りに揺動させて、メインフレームの他方に固着される他方のフレーム側ステーの前記取付孔に、対応する振動吸収部材の下方側支持ピンを挿入させなければならなかった。
【特許文献1】特開2003−212147号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、エンジン側ステー,振動吸収部材及びフレーム側ステーを介してエンジンをメインフレームに防振支持するエンジン支持構造であって、前記エンジンの前記メインフレームへの組み付け作業効率を向上させ得るエンジン支持構造の提供を、一の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、前記目的を達成するために、車輌前後方向に延びる左右一対のメインフレームにエンジンを防振支持する為のエンジン支持構造であって、前記エンジンに固定されるエンジン側ステーと、前記メインフレームに固定されるフレーム側ステーと、上端部及び下端面がそれぞれ前記エンジン側ステー及び前記フレーム側ステーに当接された状態で該エンジン側ステー及び該フレーム側ステーに挟持される振動吸収部材とを備え、前記フレーム側ステーは、前記エンジンに前記エンジン側ステー,前記振動吸収部材及び前記フレーム側ステーが支持されたアッセンブリ状態で、前記メインフレームの側面に連結可能とされていることを特徴とするエンジン支持構造を提供する。
【0010】
本発明に係るエンジン支持構造によると、前記フレーム側ステーは、前記エンジンに前記エンジン側ステー、前記振動吸収部材及び前記フレーム側ステーが支持されたアッセンブリ状態で、前記メインフレームの側面に連結可能とされており、従来のエンジン支持構造のように、前記エンジンを前記メインフレームに組み付ける際に、前記フレーム側ステーが予め前記メインフレームに溶接固定されていない為、前記エンジンの前記メインフレームへの組み付け作業効率を向上させることができる。
【0011】
本発明に係るエンジン支持構造において、前記振動吸収部材は、上端面が下端面より車輌幅方向内方に位置するように傾斜された状態で、前記エンジン側ステー及び前記フレーム側ステーに挟持されている場合を例示できる。この場合、本発明に係るエンジン支持構造の具体的態様として、例えば、次の第1及び第2の態様を挙げることができる。即ち、
(a)前記メインフレームが、外側面又は内側面の少なくとも一方の側面が略垂直に沿った垂直側面とされており、前記フレーム側ステーが、前記アッセンブリ状態において略垂直に沿ったフレーム側連結板であって、前記垂直側面に当接状態で連結されるフレーム側連結板と、前記フレーム側連結板から正面視において斜め下方に延びるフレーム側支持板であって、前記振動吸収部材の下端面が当接されるフレーム側支持板とを有している第1の態様、
(b)前記メインフレームが、外側面又は内側面の少なくとも一方の側面が略垂直に沿った垂直側面とされており、前記フレーム側ステーが、前記アッセンブリ状態において略垂直に沿ったフレーム側連結板であって、前記垂直側面に当接状態で連結されるフレーム側連結板と、前記フレーム側連結板から正面視において斜め上方に延びるフレーム側支持板であって、前記振動吸収部材の下端面が当接されるフレーム側支持板とを有している第2の態様である。
【0012】
前記第1及び第2の態様のエンジン支持構造によると、前記フレーム側ステーにおける前記フレーム側連結板が、前記アッセンブリ状態において略垂直に沿っていて、前記垂直側面とされた前記メインフレームに当接状態で連結されるので、前記エンジンを上下方向に沿って(例えば上方から下方へ)移動させながら、前記フレーム側ステーを前記メインフレームの側面に連結させることができる。従って、前記振動吸収部材が前記傾斜された状態であっても、前記エンジンを上下方向に沿って(例えば上方から下方へ)移動させるだけで、前記フレーム側連結板を前記メインフレームに当接状態で連結させることができるので、例えば、従来の如く、前記エンジンを車輌の水平長手軸線回りに揺動させるといった作業を行う必要がなく、それだけ組み付け作業を簡単、容易に行うことができる。
【0013】
前記第1及び第2の態様のエンジン支持構造において、前記メインフレームの前記垂直側面には、前記フレーム側連結板の下端部と係合して前記フレーム側ステーを連結位置に係止するストッパー部材が設けられていることが好ましい。さらに具体的に言えば、前記フレーム側連結板が、車輌側面視において、車輌前方且つ下方の角部が前方へ行くに従って上方に位置するような前上がり状傾斜辺とされ、且つ、車輌後方且つ下方の角部が後方へ行くに従って上方に位置するような後上がり状傾斜辺とされていて、前記ストッパー部材が、車輌側面視において、前記前上がり状傾斜辺及び前記後上がり状傾斜辺とそれぞれ略平行な前側ストッパー部材及び後側ストッパー部材を有している構成を例示できる。このように、前記メインフレームの前記垂直側面に前記ストッパー部材が設けられることで、前記メインフレームに対する前記フレーム側ステーの位置決め作業の効率化を図ることができる。
【0014】
なお、前記振動吸収部材が前記傾斜された状態で前記エンジン側ステー及び前記フレーム側ステーに挟持される場合、前記エンジン側ステー及び前記フレーム側ステーとして、形状を簡素化し、部品コストを低減させるといった観点から、例えば、平板を「く」の字状に折り曲げて形成した平板曲げ形状とされているものを用いることができる。
【0015】
前記第1及び第2の態様のエンジン支持構造において、前記垂直側面には、外方へ突出するネジ付軸が設けられていて、前記フレーム側連結板には、下方に開く切り欠きであって、前記ネジ付軸が係入される切り欠きが設けられている構成を例示できる。この構成では、前記エンジンを上下方向に沿って(例えば上方から下方へ)移動させる際に、前記フレーム側ステーにおける前記フレーム側連結板に設けられた前記切り欠きに、前記垂直側面とされた前記メインフレームに設けられた前記ネジ付軸を係入させることができ、このネジ付軸を締め付けることで、前記フレーム側ステーを前記メインフレームに簡単、容易に固定することができる。
【0016】
何れにしても本発明に係るエンジン支持構造において、前記振動吸収部材を複数備えていて、該複数の振動吸収部材が一の前記エンジン側ステー及び一の前記フレーム側ステーに挟持される場合を例示できる。この場合、個々の振動吸収部材が個々の前記エンジン側ステー及び個々の前記フレーム側ステーに挟持される場合に比べ、部品点数を少なくでき、これにより組み立て作業性を向上させることができ、それだけ製造コストを低減させることができると共に、部品管理コストをも低減させることができる。
【発明の効果】
【0017】
以上のように、本発明によれば、エンジン側ステー,振動吸収部材及びフレーム側ステーを介してエンジンをメインフレームに防振支持するエンジン支持構造であって、前記エンジンの前記メインフレームへの組み付け作業効率を向上させ得るエンジン支持構造を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。図1は本発明に係るエンジン支持構造が適用された農業用トラクタA,Bの全体構成を示す側面図であって、図1(A)は第1タイプのエンジン支持構造を備えた農業用トラクタAを示しており、図1(B)は第2タイプのエンジン支持構造を備えた農業用トラクタBを示している。なお、図1において実質的に同様の構成、作用を有する部材には同じ参照符号を付してある。後述する図2乃至図6についても同様である。
【0019】
図1に示す農業用トラクタA,Bは、車両前後方向(図中X方向)に延びる左右一対のメインフレーム2,2を有し、該メインフレーム2,2の後端にトランスミッション3のミッションケース4前面が取り付けられ、該ミッションケース4の後部左右側面には左右のリアアクスルケースが配置されている。前記左右のリアアクスルケースには左右一対の後車軸12’,12’がそれぞれ支持されており、該後車軸12’,12’それぞれの外端に後輪12,12が取り付けられている。また、前記メインフレーム2,2の前方にはエンジン5が第1及び第2タイプのエンジン支持構造を介して載置されている。なお、この第1及び第2タイプのエンジン支持構造については、のちほど詳しく説明する。
【0020】
前記メインフレーム2,2の前下方にはフロントアクスルケースが支持されており、該フロントアクスルケースの左右端に前輪11,11が懸架されている。また、前記ミッションケース4両側面にはデフ出力軸が突出支持され、前記後車軸12’,12’と連動連結されており、作業機を駆動するためのPTO軸13が、前記ミッションケース4の後端面から突出されて支持されている。
【0021】
前記エンジン5は、ボンネット6及び左右のサイドカバー7,7などにより被装されていて、該サイドカバー7,7の後方において運転部8が構成されている。前記運転部8にはステアリングハンドル9及び座席10が設けられ、変速レバーなどが配設されている。
【0022】
前記座席10は前記トランスミッション3の上方に配設されており、前記メインフレーム2,2の前後中途部にはダッシュボード14が立設されている。該ダッシュボード14の上面には、計器パネル15が配設されていると共に、前記前輪11,11を操向操作するための前記ステアリングハンドル9が設けられている。
【0023】
前記変速レバーは、リンク機構を介して、前記トランスミッション3の制御機構に連係されている。前記運転部8におけるステップ部17の左側には走行停止ペダルが突設されている。前記トランスミッション3内には左右のデフ出力軸を駆動するための副変速機構や差動機構等が配置され、該副変速機構は、前記座席10の側部に配設された副変速レバーにより変速切換可能とされている。
【0024】
このような構成のトラクタA,Bにおいて、前記エンジン5の駆動力が伝動軸を介して、前記トランスミッション3に入力されるようになっており、伝動軸の前端が、フライホイールに取り付けられたダンパー機構を介して前記エンジン5に接続されていて、伝動軸の後端が、前記トランスミッション3の前部に配設された無段式油圧変速機構に接続されている。前記トランスミッション3に伝達された駆動力は、前記リアアクスルケース内の左右の前記後車軸12’,12’を経由したのち、前記後輪12,12を駆動する。前記トランスミッション3の前部に支持される前輪駆動取出軸にはデフ出力軸と同期する回転が得られ、該前輪駆動取出軸の回転はプロペラシャフト18やユニバーサルジョイントを介して前記フロントアクスルケースに伝達され、前記左右の前輪11,11を駆動する。
【0025】
次に、前記第1及び第2タイプのエンジン支持構造について、以下に詳述する。図2は前記エンジン5の周辺構成を示す側面図であって、図2(A)は図1(A)に示すトラクタAにおいてカバー類を取り外した前記エンジン5近傍の構成を示しており、図2(B)は図1(B)に示すトラクタBにおいてカバー類を取り外した前記エンジン5近傍の構成を示している。また、図3は前記第1及び第2タイプのエンジン支持構造を模式的に示す概略正面図であって、図3(A)は図1(A)及び図2(A)に示すトラクタAの前記第1タイプのエンジン支持構造100aを示しており、図3(B)は図1(B)及び図2(B)に示すトラクタBの前記第2タイプのエンジン支持構造100bを示している。さらに、図4は前記第1タイプのエンジン支持構造100aの斜視図であり、図5は前記第1タイプのエンジン支持構造100aにおいて、前記メインフレーム2,2の外側面に、後述するストッパー部材150が設けられている状態を示す斜視図であり、図6は前記第2タイプのエンジン支持構造100bの斜視図である。なお、図3(B)において、後述する左右の規制部材130b,140bのうち右側(正面から視て左側)の規制部材がフレーム側ステーから離間している状態を示している。また、図4から図6において、エンジン5等は図示を省略してある。
【0026】
前記エンジン5は、図2(A)及び図2(B)に示すように、前記メインフレーム2,2に接続された構成となっていて、前記エンジン5の下部には、防振ゴム等の4個の防振吸収部材100,100,…が左右それぞれ2個ずつ取り付けられている。この防振吸収部材100,100,…を介して、前記エンジン5が前記フレーム2,2に接続されており、これにより、図2(A)に示すトラクタAでは、前記第1タイプのエンジン支持構造100aを、また図2(B)に示すトラクタBでは、前記第2タイプのエンジン支持構造100bを構成している。
【0027】
(第1タイプのエンジン支持構造)
前記第1タイプのエンジン支持構造100aは、車輌前後方向Xに延びる前記左右一対のメインフレーム2,2に前記エンジン5を防振支持する為のものであり、図3(A)及び図4に示すように、前記エンジン5の車両幅方向(図中Y方向)左右の側面にそれぞれ固定される左右一対のエンジン側ステー110,110と、前記メインフレーム2,2にそれぞれ固定される左右一対のフレーム側ステー120a,120aと、前記した4個の振動吸収部材100,100,…であって、上端部101及び下端面102がそれぞれ前記エンジン側ステー110,110及び前記フレーム側ステー120a,120aに当接された状態で該エンジン側ステー110,110及び該フレーム側ステー120a,120aに挟持される振動吸収部材100,100,…とを備え、前記フレーム側ステー120a,120aは、前記エンジン5に前記エンジン側ステー110,110,前記振動吸収部材100,100,…及び前記フレーム側ステー120a,120aが支持されたアッセンブリ状態で、且つ、前記エンジン側ステー110,110及び前記フレーム側ステー120a,120aに挟持されている前記振動吸収部材100,100,…について上端面101が下端面102より車輌幅方向Y内方に位置するように傾斜された状態で、前記メインフレーム2,2の側面に連結可能とされている。
【0028】
さらに説明すると、前記エンジン側ステー110,110は、前記エンジン5の左右両側面51,51に連結固定されるエンジン側連結板111,111と、前記エンジン側連結板111,111から正面視において斜め上方に延びるエンジン側支持板112,112であって、前記振動吸収部材100,100,…の上端部101が当接されるエンジン側支持板112,112とを有していて、該エンジン側支持板112,112における車輌幅方向Y外方側の外縁が自由端部とされている。
【0029】
また、前記メインフレーム2,2は、外側面又は内側面の少なくとも一方の側面が略垂直に沿った垂直側面(本実施形態では、外側面21及び内側面22が垂直側面とされた板状のもの)とされており、前記フレーム側ステー120a,120aは、前記アッセンブリ状態において略垂直に沿ったフレーム側連結板121a,121aであって、前記垂直側面である前記外側面21に当接状態で連結固定(ここではボルトといったネジ付軸BLによって連結固定)されるフレーム側連結板121a,121aと、前記フレーム側連結板121a,121aから正面視において斜め下方に且つ前記エンジン側支持板112,112と対向するように該エンジン側支持板112,112と略平行に延びるフレーム側支持板122a,122aであって、前記振動吸収部材100,100,…の下端面102が当接されるフレーム側支持板122a,122aとを有していて、該フレーム側支持板122a,122aにおける車輌幅方向Y内方側の外縁が自由端部とされている。
【0030】
なお、前記エンジン側ステー110,110及び前記フレーム側ステー120a,120aは、本実施形態では、平板をくの字状に折り曲げて形成した平板曲げ形状とされている。また、前記エンジン側支持板112,112及び前記フレーム側支持板122a,122aは、互いの前端部の間、及び、互いの後端部の間に、それぞれ、前記振動吸収部材100,100,…を挟持し得るように、車輌前後方向Xに延びている。
【0031】
このように構成されたエンジン支持構造100aにおいて、前記エンジン側ステー110,110には、それぞれ、前記フレーム側支持板122a,122aへ向かって延びる規制ピン130,130が設けられている。この規制ピン130,130は、それぞれ、前後の振動吸収部材100,100の間に位置しており、前記フレーム側支持板122a,122aには、それぞれ、前記規制ピン130,130が挿通されるスリット又は係入孔(本実施形態ではスリット140,140)が設けられている。
【0032】
また、前記メインフレーム2,2の前記垂直側面である前記外側面21には、図5に示すように、前記フレーム側連結板121a,121aの下端部と係合して前記フレーム側ステー120a,120aを連結位置に係止するストッパー部材150が設けられている。
【0033】
さらに説明すると、前記フレーム側連結板121a,121aは、車輌側面視において、車輌前方(図中X1方向)且つ下方の角部が前方X1へ行くに従って上方に位置するような前上がり状傾斜辺とされ、且つ、車輌後方(図中X2方向)且つ下方の角部が後方X2へ行くに従って上方に位置するような後上がり状傾斜辺とされていて、前記ストッパー部材150は、車輌側面視において、前記前上がり状傾斜辺及び前記後上がり状傾斜辺とそれぞれ略平行な前側ストッパー部材151及び後側ストッパー部材152を有している。また、前記垂直側面である前記外側面21には、それぞれ、外方へ突出する2本の前記ネジ付軸BLが設けられており、前記フレーム側連結板121a,121aには、何れも、下方に開く切り欠き123a,123aであって、前記2本のネジ付軸BLがそれぞれ係入される二つの切り欠き123a,123aが設けられている。
【0034】
(第2タイプのエンジン支持構造)
前記第2タイプのエンジン支持構造100bは、車輌前後方向Xに延びる前記左右一対のメインフレーム2,2に前記エンジン5を防振支持する為のものであり、図3(B)及び図6に示すように、前記エンジン5の車両幅方向(図中Y方向)左右の側面にそれぞれ固定される左右一対のエンジン側ステー110,110と、前記メインフレーム2,2にそれぞれ固定される左右一対のフレーム側ステー120b,120bと、前記した4個の振動吸収部材100,100,…であって、上端部101及び下端面102がそれぞれ前記エンジン側ステー110,110及び前記フレーム側ステー120b,120bに当接された状態で該エンジン側ステー110,110及び該フレーム側ステー120b,120bに挟持される振動吸収部材100,100,…とを備え、前記フレーム側ステー120b,120bは、前記エンジン5に前記エンジン側ステー110,110,前記振動吸収部材100,100,…及び前記フレーム側ステー120b,120bが支持されたアッセンブリ状態で、且つ、前記エンジン側ステー110,110及び前記フレーム側ステー120b,120bに挟持されている前記振動吸収部材100,100,…について上端面101が下端面102より車輌幅方向Y内方に位置するようにが傾斜された状態で、前記メインフレーム2,2の側面に連結可能とされている。
【0035】
さらに説明すると、前記エンジン側ステー110,110は、前記エンジン5の左右両側面51,51に連結固定されるエンジン側連結板111,111と、前記エンジン側連結板111,111から正面視において斜め上方に延びるエンジン側支持板112,112であって、前記振動吸収部材100,100,…の上端部101が当接されるエンジン側支持板112,112とを有していて、該エンジン側支持板112,112における車輌幅方向Y外方側の外縁が自由端部とされている。
【0036】
また、前記メインフレーム2,2は、外側面又は内側面の少なくとも一方の側面が略垂直に沿った垂直側面(本実施形態では、外側面21及び内側面22が垂直側面とされた板状のもの)とされており、前記フレーム側ステー120b,120bは、前記アッセンブリ状態において略垂直に沿ったフレーム側連結板121b,121bであって、前記垂直側面である前記内側面22に当接状態で連結固定(ここでは溶接固定)されるフレーム側連結板121b,121bと、前記フレーム側連結板121b,121bから正面視において斜め上方に且つ前記エンジン側支持板112,112と対向するように該エンジン側支持板112,112と略平行に延びるフレーム側支持板122b,122bであって、前記振動吸収部材100,100,…の下端面102が当接されるフレーム側支持板122b,122bとを有していて、該フレーム側支持板122b,122bにおける車輌幅方向Y外方側の外縁が自由端部とされている。
【0037】
なお、前記エンジン側ステー110,110及び前記フレーム側ステー120b,120bは、本実施形態では、平板をくの字状に折り曲げて形成した平板曲げ形状とされている。また、前記エンジン側支持板112,112及び前記フレーム側支持板122b,122bは、互いの前端部の間、及び、互いの後端部の間に、それぞれ、前記振動吸収部材100,100,…を挟持し得るように、車輌前後方向Xに延びている。
【0038】
このように構成されたエンジン支持構造100bにおいて、前記フレーム側ステー120b,120bには、前記エンジン側支持板112,112の外縁の一部及び上面の一部を覆う左右一対の第1揺動規制部材130b,130bと、前記エンジン側支持板112,112の前端縁又は後端縁の何れか一方(本実施形態では前端部)の一部と対向する左右一対の第2揺動規制部材140b,140bとが設けられている。
【0039】
前記第1揺動規制部材130b,130bは、前記エンジン側支持板112,112の上面に臨む上板131b,131bと、前記フレーム側支持板122b,122bに当接する下板132b,132bと、前記上板131b,131b及び下板132b,132bの車輌幅方向Y外方側の外縁同士を連結する横板133b,133bとを有する屈曲形状とされている。また、前記第2揺動規制部材140b,140bは、前記上板131b,131b,前記横板133b,133b及び前記下板132b,132bの前端部又は後端縁の何れか一方(本実施形態では前端部)を連結するように、前記第1揺動規制部材130b,130bに一体形成されている。
【0040】
なお、本実施形態では、前記第1タイプのエンジン支持構造100aにおいて、前記フレーム側連結板121a,121aは、前記メインフレーム2,2の前記外側面21に連結固定されるが、前記メインフレーム2,2の前記内側面22に連結固定されてもよい。また、前記フレーム側連結板121a,121aは、前記メインフレーム2,2にネジ付軸BLによって連結固定されるが、前記第2タイプのエンジン支持構造100bの如く、溶接固定されされてもよい。
【0041】
また、前記第2タイプのエンジン支持構造100bにおいて、前記フレーム側連結板121b,121bは、前記メインフレーム2,2の前記内側面22に連結固定されるが、前記外側面21に連結固定されてもよい。また、前記メインフレーム2,2の前記内側面22において、前記第1タイプのエンジン支持構造100aの如く、前記フレーム側連結板121b,121bの下端部と係合して前記フレーム側ステー120b,120bを連結位置に係止するストッパー部材が設けられていてもよい。また、前記フレーム側連結板121b,121bは、前記メインフレーム2,2に溶接固定されるが、前記第1タイプのエンジン支持構造100aの如く、ネジ付軸BLによって連結固定されされてもよい。
【0042】
以上説明した前記第1及び第2タイプのエンジン支持構造100a,100bによると、前記フレーム側ステー(120a,120a)、(120b,120b)は、前記エンジン5に前記エンジン側ステー110,110、前記振動吸収部材100,100,…及び前記フレーム側ステー(120a,120a)、(120b,120b)が支持されたアッセンブリ状態で、前記メインフレーム2,2の側面に連結可能とされており、従来のエンジン支持構造のように、前記エンジン5を前記メインフレーム2,2に組み付ける際に、前記フレーム側ステー110,110が予め前記メインフレーム2,2に溶接固定されていない為、前記エンジン5の前記メインフレーム2,2への組み付け作業効率を向上させることができる。
【0043】
また、前記フレーム側ステー(120a,120a)、(120b,120b)における前記フレーム側連結板(121a,121a)、(121b,121b)が、前記アッセンブリ状態において略垂直に沿っていて、前記垂直側面(21,21)、(22,22)とされた前記メインフレーム2,2に当接状態で連結されるので、前記エンジン5を上下方向に沿って(例えば上方から下方へ)移動させながら、前記フレーム側ステー(120a,120a)、(120b,120b)を前記メインフレーム2,2の側面(21,21)、(22,22)に連結させることができる。従って、前記振動吸収部材100,100,…が前記傾斜された状態であっても、前記エンジン5を上下方向に沿って(例えば上方から下方へ)移動させるだけで、前記フレーム側連結板(121a,121a)、(121b,121b)を前記メインフレーム2,2に当接状態で連結させることができるので、例えば、従来の如く、前記エンジン5を車輌の水平長手軸線回りに揺動させるといった作業を行う必要がなく、それだけ組み付け作業を簡単、容易に行うことができる。
【0044】
また、前記第1の態様のエンジン支持構造100aにおいて、前記メインフレーム2,2の前記垂直側面21,21には、前記フレーム側連結板121a,121aの下端部と係合して前記フレーム側ステー120a,120aを連結位置に係止するストッパー部材150が設けられていて、前記フレーム側連結板121a,121aが、車輌側面視において、車輌前方且つ下方の角部が前記前上がり状傾斜辺とされ、且つ、車輌後方且つ下方の角部が前記後上がり状傾斜辺とされていて、前記ストッパー部材150が、車輌側面視において、前記前上がり状傾斜辺及び前記後上がり状傾斜辺とそれぞれ略平行な前側ストッパー部材151及び後側ストッパー部材152を有しているので、前記メインフレーム2,2に対する前記フレーム側ステー120a,120aの位置決め作業の効率化を図ることができる。
【0045】
さらに、前記垂直側面21,21には、外方へ突出するネジ付軸BLが設けられていて、前記フレーム側連結板121a,121aには、下方に開く切り欠き123a,123aであって、前記ネジ付軸BL,BLが係入される切り欠き123a,123aが設けられているので、前記エンジン5を上下方向に沿って(例えば上方から下方へ)移動させる際に、前記フレーム側ステー120a,120aにおける前記フレーム側連結板121a,121aに設けられた前記切り欠き123a,123aに、前記垂直側面21,21とされた前記メインフレーム2,2に設けられた前記ネジ付軸BLを係入させることができ、このネジ付軸BLを締め付けることで、前記フレーム側ステー120a,120aを前記メインフレーム2,2に簡単、容易に固定することができる。
【0046】
なお、前記第1及び第2の態様のエンジン支持構造100a,100bにおいて、前記エンジン側ステー110,110及び前記フレーム側ステー(120a,120a)、(120b,120b)として、平板をくの字状に折り曲げて形成した平板曲げ形状とされているものを用いるので、形状を簡素化でき、これにより部品コストを低減させることができる。
【0047】
また、前記エンジン5下部の左右にそれぞれ取り付けられている2個の前記振動吸収部材100,100は、何れも、一の前記エンジン側ステー110及び一の前記フレーム側ステー120a(120b)に挟持されているので、個々の振動吸収部材が個々のエンジン側ステー及び個々のフレーム側ステーに挟持される場合に比べ、部品点数を少なくでき、これにより組み立て作業性を向上させることができ、それだけ製造コストを低減させることができると共に、部品管理コストをも低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】図1は、本発明に係るエンジン支持構造が適用された農業用トラクタの全体構成を示す側面図であって、図1(A)は、第1タイプのエンジン支持構造を備えた農業用トラクタを示しており、図1(B)は、第2タイプのエンジン支持構造を備えた農業用トラクタを示している。
【図2】図2は、エンジンの周辺構成を示す側面図であって、図2(A)は、図1(A)に示すトラクタにおいてカバー類を取り外したエンジン近傍の構成を示しており、図2(B)は、図1(B)に示すトラクタにおいてカバー類を取り外したエンジン近傍の構成を示している。
【図3】図3は、第1及び第2タイプのエンジン支持構造を模式的に示す概略正面図であって、図3(A)は、図1(A)及び図2(A)に示すトラクタの第1タイプのエンジン支持構造を示しており、図3(B)は、図1(B)及び図2(B)に示すトラクタの第2タイプのエンジン支持構造を示している。
【図4】図4は、第1タイプのエンジン支持構造の斜視図である。
【図5】図5は、第1タイプのエンジン支持構造において、メインフレームの外側面にストッパー部材が設けられている状態を示す斜視図である。
【図6】図6は、第2タイプのエンジン支持構造の斜視図である。
【符号の説明】
【0049】
2…メインフレーム 5…エンジン 21,22…メインフレームの側面
100…振動吸収部材 100a,100b…エンジン支持構造
101…振動吸収部材の上端部 102…振動吸収部材の下端面
110…エンジン側ステー 120a,120b…フレーム側ステー
121a,121b…フレーム側連結板 123a…切り欠き
122a,122b…フレーム側支持板 150…ストッパー部材
151…前側ストッパー部材 152…後側ストッパー部材 BL…ネジ付軸
X…車輌前後方向




 

 


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