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前輪増速制御装置 - ヤンマー株式会社
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発明の名称 前輪増速制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−45177(P2007−45177A)
公開日 平成19年2月22日(2007.2.22)
出願番号 特願2005−228539(P2005−228539)
出願日 平成17年8月5日(2005.8.5)
代理人 【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
発明者 安田 修 / 塩崎 修司
要約 課題
車体の旋回時に前輪を高速回転で駆動することにより旋回時間を短縮するとともに、圃場の状態や作業状況に応じて前輪の増速比率を任意に変化できるように制御する。

解決手段
エンジン4からの動力を変速機構16により変速した後に出力軸45を介して後輪3に動力を伝え、該出力軸45から分岐した動力を変速して前輪2に伝える前輪増速制御装置において、動力の断接を切り替えるクラッチ25と、モータ26と、該モータ26とエンジン4からの動力を合成して変速する遊星歯車機構27とを、備える。
特許請求の範囲
【請求項1】
エンジンからの動力を変速機構により変速した後に出力軸を介して後輪に動力を伝え、該出力軸から分岐した動力を変速して前輪に伝える前輪増速制御装置において、
動力の断接を切り替えるクラッチと、モータと、該モータとエンジンからの動力を合成して変速する遊星歯車機構とを、備えることを特徴とする前輪増速制御装置。
【請求項2】
前記エンジンからの動力を前記クラッチを介して遊星歯車機構のリングギヤに伝え、前記モータの出力をサンギヤに伝え、プラネタリギヤより前輪に動力伝える構成としたことを特徴とする請求項1に記載の前輪増速制御装置。
【請求項3】
前記モータを旋回角度に比例した回転出力とすることを特徴とする請求項2に記載の前輪増速制御装置。
【請求項4】
前記モータを発電機と兼用することを特徴とする請求項2に記載の前輪増速制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラクタや芝刈り機等の作業車両の前輪増速制御装置の構成に関する。
【背景技術】
【0002】
トラクタや田植機、芝刈り機等の作業車両では、後輪へ伝達される動力を分岐して前輪へ伝達可能に形成するとともに、ステアリングハンドルの操作量または前輪の切れ角の変化等により車体の旋回操作を検出し、車体の旋回時には後輪の周速度よりも前輪の周速度を一定の割合で増速することにより、車体の旋回速度を速くする前輪増速制御装置を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平11−189056号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来の前輪増速制御装置は、後輪に対する前輪の増速比率が一定であったため、圃場の状態や後輪の制動状態によっては前輪の増速比率が低かったり、或いは逆に高すぎる場合がある。
例えば、オペレータが意識的に小回り旋回したい場合は、旋回内側のブレーキペダルを踏み込んだ片ブレーキ操作にて旋回内側の後輪を制動するが、このような場合には後輪を制動しない場合よりも前輪の増速比率を増加して、急旋回させたい。また、圃場が軟弱な地盤で四駆走行しているときに車体を旋回する場合は、前輪が地中に沈んで前輪の増速比率が不足気味になる。
【0004】
また、従来の前輪増速制御では、車体の旋回時に後輪の周速度に対して予め設定した増速比率(例えば後輪の二倍)で前輪を高速回転で駆動する。しかし、変速ギヤの組み合わせを変更しないかぎりこの増速比率は一定であるため、前輪の周速度を更に増速して車体の旋回時間をより短くすることはできない。また、これとは反対に、地盤の固さや作業状況によっては前輪が高速回転で駆動され過ぎ、土が掻き寄せられたり或いは草を傷つけたりすることがあった。
【0005】
一方、前輪を増速させながら車体を旋回している途中で、圃場の状態によっては車体がバウンドしたり或いは片ブレーキ操作量の変化等により、前輪の回転数が急上昇したり、エンジンの回転数が低下することがある。そのようなときには、地面に前輪の旋回跡が掘られたり、エンストを起こす恐れがある。
【0006】
以上の不具合を解決すべく、本発明は、車体の旋回時に前輪を高速回転で駆動することにより旋回時間を短縮するとともに、圃場の状態や作業状況に応じて前輪の増速比率を任意に変化できるように制御する前輪増速制御装置を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、請求項1においては、エンジンからの動力を変速機構により変速した後に出力軸を介して後輪に動力を伝え、該出力軸から分岐した動力を変速して前輪に伝える前輪増速制御装置において、動力の断接を切り替えるクラッチと、モータと、該モータとエンジンからの動力を合成して変速する遊星歯車機構とを備えるものである。
【0009】
請求項2においては、前記エンジンからの動力を前記クラッチを介して遊星歯車機構のリングギヤに伝え、前記モータの出力をサンギヤに伝え、プラネタリギヤより前輪に動力伝える構成としたものである。
【0010】
請求項3においては、前記モータを旋回角度に比例した回転出力とするものである。
【0011】
請求項4においては前記モータを発電機と兼用するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0013】
請求項1のように構成することにより、クラッチの断接により2WDと4WDに切り替えることが可能となり、クラッチを接として4WDに切り替えたときには、モータを駆動することにより、前輪を増速したり、走行駆動のアシストしたりすることが可能となる。また、遊星歯車機構で変速するため、変速機構をコンパクトに構成することができる。
【0014】
請求項2のように構成することにより、変速機構の出力軸から遊星歯車機構の外側のリングギヤに伝えて動力伝達構成を簡単にすることができ、また、モータ軸を前輪動力伝達軸の延長上に配置することができ、動力伝動構成を簡単にすることができる。
【0015】
請求項3のように構成することにより、旋回角度に比例して前輪を増速することができて、従来の倍速ターンのような急激な速度変化を伴わず、圃場を荒らすことなくスムースに旋回ができるようになる。
【0016】
請求項4のように構成することにより、負荷が小さい時には発電機として、エネルギーを回生することが可能となり、発電した電力をバッテリに充電してエネルギーを無駄に使うことなく、負荷がかかったときにはモータに電力を供給してアシスト可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、発明の実施の形態を説明する。
以下、作業車両の一例として農用トラクタ(以下、トラクタ1)について説明する。
図1は本発明の一実施例に係るトラクタの全体的な構成を示した側面図、図2は制御系のブロック図、図3は走行系の動力伝達ブロック図、図4はトラクタの伝動機構図、図5は各モードによるモータの駆動とクラッチの作動の関係説明図である。
【0018】
図1を用いて、本発明の一実施例に係るトラクタ1の全体的な構成について説明する。
トラクタ1の車体の前後には、前輪2・2および後輪3・3をそれぞれ配置し、車体の前部にエンジン4を内蔵するボンネット8が配置され、車体の後部に操縦部5が配置される。
操縦部5には、ステアリングハンドル6を設けて、該ステアリングハンドル6の後方には運転座席7を配設している。該操縦部5にはモード切換スイッチ35を配置して、後述するモータ26の駆動とクラッチ25の作動をモードにより切り替えられるようにしている。該モード切換スイッチ35はコントローラ19と接続されている。
エンジン4の後方にはクラッチハウジングを配置し、該クラッチハウジングの後方にトランスミッションケース(以下ミッションケース)10を連結し、エンジン4からの動力を後輪3に伝達して駆動している。
また、エンジン4の駆動力は、ミッションケース10後端から突出したPTO軸(動力取出し軸)11に伝達されるように構成されており、該PTO軸11の回転により、機体後端にユニバーサルジョイントや伝動軸などを介して接続した作業機12を駆動するように構成している。但し、PTO軸11は機体前方に突出したり、前輪2と後輪3との間に突出したりすることも可能であり、PTO軸11の配設位置は限定するものではない。
ミッションケース10に入力された回転動力は、前輪2・2及び後輪3・3を駆動する走行駆動力と外部動力取出のPTO駆動力の二系統に伝動分岐される。
【0019】
次に、前輪増速制御装置を有する作業車両の動力伝達機構について、図3に基づいて説明する。
【0020】
エンジン4の動力は主クラッチ15により入切りされ、前後進切換装置41、ギヤ式の主変速装置42、副変速装置43等よりなる変速機構16により順次切換あるいは変速された後に、後デフ装置17を経て左右の後輪3・3へ伝達される。但し、主変速装置42はギヤ式に限定するものではなく、油圧式無段変速装置等により構成することも可能である。
【0021】
また、前記変速機構16の出力側から分岐された動力は、前輪増速制御装置18へ入力され、前輪動力伝達軸20を介して前デフ装置21に伝えられ前輪2・2を駆動する構成としている。
【0022】
車体の後部には作業機12が連結されており、エンジン4からの動力をPTO変速装置44を介してPTO軸11に伝え作業機12を駆動する構成としている。
【0023】
次に、本発明の前輪増速装置の構成を、図2、図4を用いて説明する。
前記変速機構16の出力軸45上に設けた歯車46より中間歯車機構47を介して前輪増速制御装置18の遊星歯車機構27に動力が伝達される。前輪増速制御装置18は遊星歯車機構27、クラッチ25、モータ26等を備える。該遊星歯車機構27はモータ26の出力軸と連設される第二出力軸48上に固設したサンギヤ50と、該サンギヤ50の外周に噛合する複数のプラネタリギヤ51と、該プラネタリギヤ51の外側に噛合するリングギヤ52からなり、前記複数のプラネタリギヤ51はキャリア53に回転自在に支持され、該キャリア53の中心が前記前輪動力伝達軸20に連結されている。該前輪動力伝達軸20には回転数センサ31が配置されて回転数が検知され、該回転数センサ31はコントローラ19と接続されている。
【0024】
また、前記サンギヤ50を固設した第二出力軸48とリングギヤ52との間には、電磁クラッチからなるクラッチ25が配置され、該クラッチ25はコントローラ19と接続されている。更に、前記第二出力軸48の他端にはモータ26の出力軸と接続され、該第二出力軸48の回転数は回転数センサ32により検知され、該回転数センサ32はコントローラ19と接続されている。前記モータ26は本実施例では電動モータにより構成しているが、油圧モータ等で構成することも可能である。該モータ26は発電機と電動機が兼用できる構成としており、コントローラ19と接続されている。なお、遊星歯車機構27において、サンギヤ50とプラネタリギヤ51とリングギヤ52のうち、いずれか一つのギヤにエンジン4からの動力を伝え、何れか一つのギヤにモータ26からの動力を伝え、残りのギヤから前輪2に出力する構成であればよいが、エンジン4から中間歯車機構47に伝えた動力をサンギヤ50に伝え、モータ26の出力軸をリングギヤ52に伝える構成とすると、モータ26のトルクは小さくて済み、小型化ができる。
【0025】
また、前記エンジン4には発電機33が付設され、該発電機33にはコントローラ19が接続され、該コントローラ19にはバッテリ34と接続されている。このような構成において、エンジン4が作動しているときには、発電機33で発電した電力をバッテリ34に充電する。また、バッテリ34からの電力によりモータ26が駆動可能とされている。また、モータ26を作動しない直進走行時には発電機として作用して、バッテリ34に充電してエネルギーを回生するようにしている。
【0026】
また、旋回時において、設定角度以上ステアリングハンドル6を回動すると、前輪2を増速することによって、圃場の荒れを最小限に抑えることができるようにしている。つまり、ステアリングハンドル6の操舵角を検出する手段として角度センサ29をステアリングハンドル6のハンドル軸基部に設けている。該角度センサ29はコントローラ19と接続されている。なお、旋回角度を検出する手段としては、前記前輪2の切れ角を検出するように構成することもできる。また、パワーステアリング装置の油圧シリンダのピストン伸縮量を検出する方法等でも可能である。
【0027】
このような構成において、旋回時の動力伝達、及び、制御を図4、図5を用いて説明する。
まず、前記モード切換スイッチ35はコントローラ19と接続され、二輪駆動(2WD)モードと4駆(4WD)モードとパワーアシストモードとエネルギー回生モードに切り替えられるようにしている。
後輪のみ駆動される二輪駆動モードに操縦部5に設けたモード切換スイッチ35で設定すると、クラッチ25がOFF(断)となって、モータ26もOFFでサンギヤ50が回転自在とされ、変速機構16の出力軸45からの動力は前輪動力伝達軸20に伝えられず、直進走行及び旋回時において、後輪3のみ駆動され、前輪2は回転自在となっている。
【0028】
モード切換スイッチ35を4WDモードに設定すると、直進ではクラッチ25がON(接)され、サンギヤ50とリングギヤ52が一体的に回転することになり、前輪2と後輪3の周速が同速で駆動されるようになる。そして、直進走行からステアリングハンドル6を回動して旋回状態となると、クラッチ25はOFF(断)とされ、その操作角が角度センサ29により検知され、その角度に応じてモータ26を駆動してサンギヤ50の回転数が増加される。このサンギヤ50の回転数の増加により前輪動力伝達軸20の回転数も増加され、旋回角度の増加に比例して前輪の回転数も増加される。即ち、切れ角に比例して前輪2・2の増速比率を大きくしている。この前輪動力伝達軸20の回転数は回転数センサ31により検知されてコントローラ19に入力され、予めコントローラ19のROMに記憶されたマップから、旋回角に対応する回転数と比較して、モータ26がその回転数となるように駆動される。
【0029】
以上のように構成することにより、トラクタ1を旋回したとき、旋回半径が大きい(旋回角が小さい)場合には、前輪2の周速は後輪3の周速よりも若干速くなり、旋回半径が小さくなる(旋回角が大きくなる)と、前輪2の周速は後輪3の周速よりもその旋回半径に応じて速くなる。このように、前輪2の周速が無段階に変速されることにより、従来のように、設定角度から急に前輪2の周速が速くなり、その前後において地面が荒らされるようなことがなくなり、枕地を傷めることなくスムースに旋回できるようになるのである。
【0030】
また、モード切換スイッチ35をパワーアシストモードに設定すると、クラッチ25がONされ、モータ26も駆動される。即ち、ぬかるみ等を走行したり、作業中に負荷が増加した場合等には、エンジン4の回転数等を制御するエンジンコントローラ37が負荷を検知する。負荷が大きいと走行速度が低下して作業性が悪くなるので、アクセルレバーや変速レバー等で設定した速度となるように、モータ26を駆動してエンジン4とともに前輪2及び後輪3に駆動力を伝達してアシストする構成としている。つまり、負荷が増加して走行速度が低下すると、モータ26を駆動して、第二出力軸48からクラッチ25、中間歯車機構47、出力軸45、後デフ装置17を介して後輪3に動力を伝えてアシストする。そして同時に、クラッチ25から遊星歯車機構27、前輪動力伝達軸20、前デフ装置21を介して前輪2を駆動してアシストする。
【0031】
また、モード切換スイッチ35をエネルギー回生モードに設定すると、クラッチ25がONされ、モータ26は発電機として作動させる。即ち、負荷が小さい非作業時や路上走行等の場合にはエネルギー回生モードに設定して、変速機構16の出力軸45からの動力を第二出力軸48に伝えて、モータ26で発電して、バッテリ34を充電するようにしている。但し、パワーアシストモードとエネルギー回生モードの場合には、負荷を検知して、その負荷の値により、設定負荷より増加すると自動的にエネルギー回生モードからパワーアシストモードに切り替えるように構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施例に係るトラクタの全体的な構成を示した側面図。
【図2】制御系のブロック図。
【図3】走行系の動力伝達ブロック図。
【図4】トラクタの伝動機構図。
【図5】各モードによるモータの駆動とクラッチの作動の関係説明図。
【符号の説明】
【0033】
2 前輪
3 後輪
6 ステアリングハンドル
16 変速機構
18 前輪増速制御装置
19 コントローラ
20 前輪動力伝達軸
25 クラッチ
26 モータ
27 遊星歯車機構
29 角度センサ
33 発電機
35 モード切換スイッチ
50 サンギヤ
51 プラネタリギヤ
52 リングギヤ




 

 


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