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発明の名称 車両の盗難防止装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−137157(P2007−137157A)
公開日 平成19年6月7日(2007.6.7)
出願番号 特願2005−331175(P2005−331175)
出願日 平成17年11月16日(2005.11.16)
代理人 【識別番号】100107478
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 薫
発明者 杉江 哲
要約 課題
単体のセンサだけでなく複数のセンサを用いてより高精度に盗難状態を検出し、若しくは、複数のセンサを用いて効率的に盗難状態を検出できる車両の盗難防止装置を提供する。

解決手段
車両における盗難状態を検出するための複数の防盗センサ01,02,03,04,05からの検出信号に基づいて盗難状態を検出する防盗制御手段08を備えた車両の盗難防止装置であって、前記防盗制御手段08は、第一の防盗センサ01による検出信号が所定の閾値を超えたときに、他の防盗センサ02,03,04,05に基づく盗難状態を検出するための制御を変更する警戒モードに移行するように構成される。
特許請求の範囲
【請求項1】
車両における盗難状態を検出するための複数の防盗センサからの検出信号に基づいて盗難状態を検出する防盗制御手段を備えた車両の盗難防止装置であって、
前記防盗制御手段は、第一の防盗センサによる検出信号が所定の閾値を超えたときに、他の防盗センサに基づく盗難状態を検出するための制御を変更する警戒モードに移行する車両の盗難防止装置。
【請求項2】
前記防盗制御手段は、前記警戒モードに移行したときに前記他の防盗センサによる検出信号に対するゲイン、フィルタ特性、サンプリング周期、指向性、または、盗難判別閾値の少なくとも何れか一つを変更する請求項1記載の盗難防止装置。
【請求項3】
前記防盗制御手段を、動作モードとスリープモードの何れかに切替設定可能なマイクロコンピュータを備えて構成し、前記警戒モードに移行したときに、前記動作モードである期間を移行前よりも長く設定するように構成してある請求項1または2記載の車両の盗難防止装置。
【請求項4】
前記第一の防盗センサが複数配置され、それらの中の何れかの検出信号が所定の閾値を超え、または、各検出信号の相対レベルが所定の閾値を超えたときに前記警戒モードに移行し、その防盗センサの設置位置に応じて他の防盗センサに基づく盗難状態を検出するための制御を変更する請求項1から3の何れかに記載の車両の盗難防止装置。
【請求項5】
前記第一の防盗センサが、マイクロホンとして使用される音響再生装置のスピーカである請求項4記載の車両の盗難防止装置。
【請求項6】
前記防盗センサで検出された何れかの検出信号を所定頻度で記憶する記憶手段を備え、前記警戒モードに移行したときに、前記記憶手段への記憶頻度を移行前より高く設定するように構成してある請求項1から5の何れかに記載の車両の盗難防止装置。
【請求項7】
車室内の周辺部に設けられたスピーカをマイクロホンとして使用し、当該スピーカで検出された音情報に基づいて盗難状態を検出する第一の盗難検出手段と、車両の所定箇所に設けられた前記スピーカとは異なるセンサを用いて盗難状態を検出する第二の盗難検出手段とを備え、前記第二の盗難検出手段は、前記第一の盗難検出手段によって盗難状態が検出された場合に、盗難状態を検出するための制御を変更する車両の盗難防止装置。
【請求項8】
車室内の周辺部に設けられた加速度センサで検出された情報に基づいて盗難状態を検出する第一の盗難検出手段と、車両の所定箇所に設けられた前記スピーカとは異なるセンサを用いて盗難状態を検出する第二の盗難検出手段とを備え、前記第二の盗難検出手段は、前記第一盗難検出手段によって盗難状態が検出された場合に、盗難状態を検出するための制御を変更する車両の盗難防止装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両における盗難状態を検出するための複数の防盗センサからの検出信号に基づいて盗難状態を検出する防盗制御手段を備えた車両の盗難防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から盗難検知用のセンサとして、より高精度に盗難状態を検出するために超音波センサや赤外線センサやカメラ等の各種のセンサが開発されている。
【0003】
【特許文献1】特開平9−272402号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、新たに開発したセンサでも、盗難状態と非盗難状態とを正確に区別することは難しく、また、高精度なセンサを用いるとコストが嵩み、大型になる場合もあり、消費電力も高くなる等の問題がある場合が多い。
【0005】
本発明の目的は、上述した従来の問題点に鑑み、単体のセンサだけでなく複数のセンサを用いてより高精度に盗難状態を検出し、若しくは、複数のセンサを用いて効率的に盗難状態を検出できる車両の盗難防止装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するため、本発明による車両の盗難防止装置の第一の特徴構成は、車両における盗難状態を検出するための複数の防盗センサからの検出信号に基づいて盗難状態を検出する防盗制御手段を備えた車両の盗難防止装置であって、前記防盗制御手段は、第一の防盗センサによる検出信号が所定の閾値を超えたときに、他の防盗センサに基づく盗難状態を検出するための制御を変更する警戒モードに移行する点にある。
【0007】
通常、駐車中の車両に対する盗難行為が発生する場合、車両内へ侵入するために何らかの破壊行為がなされる。このときに発生する振動や物音を全て盗難状態と検出するときには、単に人が車両に当たったり子供の遊ぶボールが当たったりするだけで盗難状態と誤判断される虞がある。そこで、そのような場合を第一の防盗センサによる検出信号に基づいて検出し、その信号が所定の閾値を超えたときに警戒モードに移行して他の防盗センサに基づき盗難状態を検出することで、より確実に盗難状態を検出することができるようになるのである。
【0008】
同第二の特徴構成は、上述した第一特徴構成に加えて、前記防盗制御手段は、前記警戒モードに移行したときに前記他の防盗センサによる検出信号に対するゲイン、フィルタ特性、サンプリング周期、指向性、または、盗難判別閾値の少なくとも何れか一つを変更する点にあり、他の防盗センサによる検出特性に応じて検出感度を上昇させた警戒モードに移行させることができるのである。
【0009】
同第三の特徴構成は、上述した第一または第二の特徴構成に加えて、前記防盗制御手段を、動作モードとスリープモードの何れかに切替設定可能なマイクロコンピュータを備えて構成し、前記警戒モードに移行したときに、前記動作モードである期間を移行前よりも長く設定するように構成してある点にあり、盗難の危険性の高低に応じて作動状況を変化させ、警戒モードではより頻繁にセンシングを実行できるようにしながらも、警戒モードに移行する迄は、消費電力を削減することができるのである。
【0010】
同第四の特徴構成は、上述した第一から第三の何れかの特徴構成に加えて、前記第一の防盗センサが複数配置され、それらの中の何れかの検出信号が所定の閾値を超え、または、各検出信号の相対レベルが所定の閾値を超えたときに前記警戒モードに移行し、その防盗センサの設置位置に応じて他の防盗センサに基づく盗難状態を検出するための制御を変更する点にある。
【0011】
車両全体に均一に響き渡るような音響や振動等は、盗難事故の可能性が低く、局所的に発生する音響や振動等は、盗難事故の可能性が高いため、上述の構成とすることにより、高精度に盗難判定を行なうことができるのである。
【0012】
同第五の特徴構成は、上述した第四の特徴構成に加えて、前記第一の防盗センサが、マイクロホンとして使用される音響再生装置のスピーカである点にあり、運転席、助手席、後部の左右の座席の近傍に夫々配置されている音響再生装置のスピーカをマイクロホンとして使用することにより、専用の複数のセンサを設けることなく、夫々の近傍の窓ガラスの破損を効率的に検出することができる点で優れるものである。
【0013】
同第六の特徴構成は、上述した第一から第五の何れかの特徴構成に加えて、前記防盗センサで検出された何れかの検出信号を所定頻度で記憶する記憶手段を備え、前記警戒モードに移行したときに、前記記憶手段への記憶頻度を移行前より高く設定するように構成してある点にあり、これにより、限られた記憶容量のメモリであっても、警戒モードに移行した後の、つまり、盗難の可能性の高い時点の防盗センサの検出信号を密に収集することができるようになる。
【0014】
同第七の特徴構成は、車室内の周辺部に設けられたスピーカをマイクロホンとして使用し、当該スピーカで検出された音情報に基づいて盗難状態を検出する第一の盗難検出手段と、車両の所定箇所に設けられた前記スピーカとは異なるセンサを用いて盗難状態を検出する第二の盗難検出手段とを備え、前記第二の盗難検出手段は、前記第一の盗難検出手段によって盗難状態が検出された場合に、盗難状態を検出するための制御を変更する点にある。
【0015】
カメラやレーダセンサ等の指向性の強い防盗センサを使用する場合には、それらの検出可能範囲においては高精度に検出できるが、検出可能範囲が狭く車両全体をカバーするために複数のセンサを設け、或いはセンサの検出範囲を適切に切替制御する必要がある。上述の構成によれば車載されたスピーカをマイクロホンとして使用することにより車両全体を検出範囲としてカバーできるようになり、それらにより盗難状態と検出されたときにより正確に検出できる警戒モードに迅速に移行することができるようになるのである。前記警戒モードとして、例えば、指向性の強い防盗センサによる検出範囲を変更するような制御が可能になるのである。
【0016】
同第八の特徴構成は、車室内の周辺部に設けられた加速度センサで検出された情報に基づいて盗難状態を検出する第一の盗難検出手段と、車両の所定箇所に設けられた前記スピーカとは異なるセンサを用いて盗難状態を検出する第二の盗難検出手段とを備え、前記第二の盗難検出手段は、前記第一の盗難検出手段によって盗難状態が検出された場合に、盗難状態を検出するための制御を変更する点にある。
【0017】
第七の特徴構成と同様、加速度センサにより盗難状態と検出されたときにより正確に検出できる警戒モードに迅速に移行することができるようになるのである。
【発明の効果】
【0018】
以上説明した通り、本発明によれば、単体のセンサだけでなく複数のセンサを用いてより高精度に盗難状態を検出し、若しくは、複数のセンサを用いて効率的に盗難状態を検出できる車両の盗難防止装置を提供することができるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明による車両の盗難防止装置の実施形態について説明する。車両の盗難防止装置は、図1に示すように、車両近傍の音響や車両に与えられる振動を盗難状態として検出する音響防盗システム01と、車両に与えられる衝撃や振動を盗難状態として検出する衝撃防盗システム02と、車両内での物体の動きを監視する赤外線防盗システム03と、車両の傾きの変化を検出する傾斜防盗システム04と、車両の窓ガラスの破壊を監視する破壊防盗システム05と、前記各防盗システム01、02、03、04、05から出力される各種防盗信号に基づいて盗難事故が発生したことを通報する警報システム06を備えて構成されている。
【0020】
また、前記各システム01、02、03、04、05、06は、各種制御プログラムを実行するCPU08aと、制御データを一時的に記憶するRAM08bと、前記制御プログラムや判定用データ等を格納したROM08c等を備えたECU08によって構成され、車両のイグニッションスイッチがオフされ、且つ、車両の扉がロックされているときに起動し、統括制御されるように構成されている。
【0021】
つまり、詳細は後述するが、前記車両の盗難防止装置の動作は、図2に示すように、車両のイグニッションスイッチがオフされ(SA1)、且つ、車両の扉がロックされると(SA2)、前記ECU08により、前記各システム01、02、03、04、05、06の制御が開始され(SA3)、また、前記ECU08により、前記各防盗システム01、02、03、04、05からの各種防盗信号に基づいて盗難事故が発生したと判別されたときに(SA4)、防盗制御手段としての前記警報システム06により盗難事故が発生したことを通報する(SA5)。また、車両のイグニッションスイッチがオンされるか(SA6)、または、車両の扉のロックが解除されると(SA7)、前記ECU08による前記各システム01、02、03、04、05、06の制御を終了する(SA8)。
【0022】
前記音響防盗システム01は、例えば、図3に示すように、再生された音響が車内全体にバランスよく響き渡るように設置された音響再生システムのスピーカである前席左右スピーカ01a、01b、後席左右スピーカ01c、01d、ツィータースピーカ01e、01f、リアスピーカ01g、01h等をマイクロホンとして用い、車両近傍の音響や車両に与えられる振動を検出するもので、図4に示すように、車両近傍の音響や車両に与えられる振動を電気信号に変換して音響検知信号として出力する第一の防盗センサとしての前記各スピーカ01a、01b、01c、01d、01e、01f、01g、01hと、前記各スピーカ01a、01b、01c、01d、01e、01f、01g、01hにより出力される各音響検知信号S01a、S01b、S01c、S01d、S01e、S01f、S01g、S01hから所定の音響フィルタ特性Fi01に基づいてノイズ成分等を除去する音響フィルタ10と、前記音響フィルタ10によりノイズ成分等が除去された音響検知信号F01a、F01b、F01c、F01d、F01e、F01f、F01g、F01h毎に対応した所定の音響ゲインG01a、G01b、G01c、G01d、G01e、G01f、G01g、G01hに基づいて、前記各音響検知信号F01a、F01b、F01c、F01d、F01e、F01f、F01g、F01hを増幅する音響増幅手段11と、前記増幅された音響検知信号Z01a、Z01b、Z01c、Z01d、Z01e、Z01f、Z01g、Z01hの何れかが、それぞれに対応した所定の音響閾値Mtha、Mthb、Mthc、Mthd、Mthe、Mthf、Mthg、Mthhを超えたときに、前記音響閾値を超えた音響検知信号を検知したスピーカ情報を含む音響防盗信号Smを前記ECU08に出力する音響防盗信号出力手段12を備えて構成されている。
【0023】
尚、前記音響フィルタ10は、前記所定の音響フィルタ特性Fi01が、前記ECU08により変更されることが可能なように構成され、また、前記音響増幅手段11は、前記所定の音響ゲインG01a、G01b、G01c、G01d、G01e、G01f、G01g、G01hが、前記ECU08により変更されることが可能なように構成され、更に、前記音響防盗信号出力手段12は、前記所定の音響閾値Mtha、Mthb、Mthc、Mthd、Mthe、Mthf、Mthg、Mthhが、前記ECU08により変更されることが可能なように構成されている。また、前記音響検知信号は、前記ECU08により変更可能な所定の周期の音響システムクロックに基づいてサンプリングされるように構成されている。
【0024】
つまり、前記音響防盗システム01は、図5に示すように、前記ECU08により制御が開始されると、前記各スピーカ01a、01b、01c、01d、01e、01f、01g、01hは、マイクロホンとして車両近傍の音響や車両に与えられる振動を電気信号に変換することで、それぞれ前記音響検知信号S01a、S01b、S01c、S01d、S01e、S01f、S01g、S01hの出力を開始する(SB1)。前記音響フィルタ10は、前記各スピーカ01a、01b、01c、01d、01e、01f、01g、01hから出力されてくる前記音響検知信号S01a、S01b、S01c、S01d、S01e、S01f、S01g、S01hから、順次、前記所定の音響フィルタ特性Fi01に基づいてノイズ成分等を除去する(SB2)。前記音響増幅手段11は、前記音響フィルタ10によってノイズ成分等が除去された音響検知信号F01a、F01b、F01c、F01d、F01e、F01f、F01g、F01hを、順次、それぞれに対応した所定の音響ゲインG01a、G01b、G01c、G01d、G01e、G01f、G01g、G01hに基づいて増幅する(SB3)。前記音響防盗信号出力手段11は、前記音響増幅手段10により増幅された各音響検知信号Z01a、Z01b、Z01c、Z01d、Z01e、Z01f、Z01g、Z01hの何れかが、それぞれに対応した所定の音響閾値Mtha、Mthb、Mthc、Mthd、Mthe、Mthf、Mthg、Mthhを超えると(SB4、SB5、SB6、SB7、SB8、SB9、SB10、SB11)、前記音響閾値以上となった音響検知信号を検知したスピーカ情報を含む音響防盗信号Smを生成し、前記ECU08に出力する(SB12)。
【0025】
前記衝撃防盗システム02は、車両に与えられる衝撃や振動を検出するもので、例えば、図6、図7に示すように、運転席スイッチボックス部02o、ダッシュボード下部02p、ピラー部02q、02r、02s、02t、車両中央のフロアトンネル部02uにそれぞれ配置され、車両に与えられる衝撃や振動を電気信号に変換して衝撃検知信号として出力する第二の防盗センサとしての加速度センサ02a、02b、02c、02d、02e、02f、02gと、前記加速度センサ02a、02b、02c、02d、02e、02f、02gにより出力される各衝撃検知信号S02a、S02b、S02c、S02d、S02e、S02f、S02gから所定の衝撃フィルタ特性Fi02に基づいてノイズ成分等を除去する衝撃フィルタ13と、前記衝撃フィルタ13によりノイズ成分等が除去された衝撃検知信号F02a、F02b、F02c、F02d、F02e、F02f、F02g毎に対応した所定の衝撃ゲインG02a、G02b、G02c、G02d、G02e、G02f、G02gに基づいて、前記各衝撃検知信号F02a、F02b、F02c、F02d、F02e、F02f、F02gを増幅する衝撃増幅手段14と、前記増幅された各衝撃検知信号Z02a、Z02b、Z02c、Z02d、Z02e、Z02f、Z02gの何れかが、それぞれに対応した所定の衝撃閾値Atha、Athb、Athc、Athd、Athe、Athf、Athgを超えたときに、衝撃防盗信号Amを前記ECU08に出力する衝撃防盗信号出力手段15を備えて構成されている。
【0026】
尚、前記衝撃フィルタ13は、前記所定の衝撃フィルタ特性Fi02が、前記ECU08により変更されることが可能なように構成され、また、前記衝撃増幅手段14は、前記所定の衝撃ゲインG02a、G02b、G02c、G02d、G02e、G02f、G02gが、前記ECU08により変更されることが可能なように構成され、また、前記衝撃防盗信号出力手段15は、前記所定の衝撃閾値Atha、Athb、Athc、Athd、Athe、Athf、Athgが、前記ECU08により変更されることが可能なように構成されている。また、前記各衝撃検知信号は、前記ECU08により変更可能な所定の周期の衝撃システムクロックに基づいてサンプリングされるように構成されている。
【0027】
つまり、前記衝撃防盗システム02は、図8に示すように、前記ECU08により制御が開始されると、前記各加速度センサ02a、02b、02c、02d、02e、02f、02gは、車両に与えられる衝撃や振動を電気信号に変換することで、それぞれ前記衝撃検知信号S02a、S02b、S02c、S02d、S02e、S02f、S02gの出力を開始する(SC1)。前記衝撃フィルタ13は、前記加速度センサ02a、02b、02c、02d、02e、02f、02gから出力されてくる前記衝撃検知信号S02a、S02b、S02c、S02d、S02e、S02f、S02gから、順次、前記所定の衝撃フィルタ特性Fi02に基づいてノイズ成分等を除去する(SC2)。前記衝撃増幅手段14は、前記衝撃フィルタ13によってノイズ成分等が除去された衝撃検知信号F02a、F02b、F02c、F02d、F02e、F02f、F02gを、順次、それぞれに対応した所定の衝撃ゲインG02a、G02b、G02c、G02d、G02e、G02f、G02gに基づいて増幅する(SC3)。前記衝撃防盗信号出力手段15は、前記衝撃増幅手段14により増幅された各衝撃検知信号Z02a、Z02b、Z02c、Z02d、Z02e、Z02f、Z02gの何れかが、それぞれに対応した所定の衝撃閾値Atha、Athb、Athc、Athd、Athe、Athf、Athgを超えると(SC4、SC5、SC6、SC7、SC8、SC9、SC10)、前記衝撃防盗信号Amを生成し、前記ECU08に出力する(SC11)。
【0028】
前記赤外線防盗システム03は、車両内での物体の動きを監視するもので、例えば、図9、図10に示すように、車両室内の中央部03oに配置され、照射した赤外線の前方を通過する遮蔽物からの赤外線反射光を電気信号に変換して物体検知信号として出力する第三の防盗センサとしての赤外線センサ03aと、前記赤外線センサ03aが物体の動きを監視する方向を所定の物体監視制御情報K03に基づいて制御する物体監視方向制御手段16と、前記赤外線センサ03aにより出力される物体検知信号S03aから所定の物体フィルタ特性Fi03に基づいてノイズ成分等を除去する物体フィルタ17と、前記物体フィルタ17によりノイズ成分等が除去された物体検知信号F03aを、所定の物体ゲインG03aに基づいて増幅する物体増幅手段18と、前記増幅された物体検知信号Z03aが、所定の物体閾値Rthaを超えたときに、物体防盗信号Rmを前記ECU08に出力する物体防盗信号出力手段19を備えて構成されている。
【0029】
尚、前記物体監視方向制御手段16は、前記物体監視制御情報K03が、前記ECU08により変更されることが可能なように構成され、また、前記物体フィルタ17は、前記所定の物体フィルタ特性Fi03が、前記ECU08により変更されることが可能なように構成され、更に、前記物体増幅手段18は、前記所定の物体ゲインG03aが、前記ECU08により変更されることが可能なように構成され、また更には、前記物体防盗信号出力手段19は、前記所定の物体閾値Rthaが、前記ECU08により変更されることが可能なように構成されている。また、前記物体検知信号は、前記ECU08により変更可能な所定の周期の物体システムクロックに基づいてサンプリングされるように構成されている。
【0030】
つまり、前記赤外線防盗システム03は、図11に示すように、前記ECU08により制御が開始されると、前記物体監視方向制御手段16は、前記赤外線センサ03aが物体の動きを監視する方向の制御を、前記所定の物体監視制御情報K03に基づいて開始する(SD1)。前記赤外線センサ03aは、照射した赤外線の前方を通過する遮蔽物からの赤外線反射光を電気信号に変換することで、前記物体検知信号S03aの出力を開始する(SD2)。前記物体フィルタ17は、前記赤外線センサ03aから出力されてくる前記物体検知信号S03aから、前記所定の物体フィルタ特性Fi03に基づいてノイズ成分等を除去する(SD3)。前記物体増幅手段18は、前記物体フィルタ17によってノイズ成分等が除去された物体検知信号F03aを、所定の物体ゲインG03aに基づいて増幅する(SD4)。前記物体防盗信号出力手段19は、前記物体増幅手段18により増幅された物体検知信号Z03aが、前記所定の物体閾値Rthaを超えると(SD5)、前記物体防盗信号Rmを生成し、前記ECU08に出力する(SD6)。
【0031】
前記傾斜防盗システム04は、車両の傾きの変化を検出するもので、例えば、図9、図12に示すように、車両のトランク04oに配置され、車両の傾きの変化を電気信号に変換して傾斜検知信号として出力する第四の防盗センサとしての二軸加速度センサ04aと、前記二軸加速度センサ04aにより出力される傾斜検知信号S04aから所定の傾斜フィルタ特性Fi04に基づいてノイズ成分等を除去する傾斜フィルタ20と、前記傾斜フィルタ20によりノイズ成分等が除去された傾斜検知信号F04aを、所定の傾斜ゲインG04aに基づいて増幅する傾斜増幅手段21と、前記増幅された傾斜検知信号Z04aが、所定の傾斜閾値Tthaを超えたときに、傾斜防盗信号Tmを前記ECU08に出力する傾斜防盗信号出力手段22を備えて構成されている。
【0032】
尚、前記傾斜フィルタ20は、前記所定の傾斜フィルタ特性Fi04が、前記ECU08により変更されることが可能なように構成され、また、前記傾斜増幅手段21は、前記所定の傾斜ゲインG04aが、前記ECU08により変更されることが可能なように構成され、更には、前記傾斜防盗信号出力手段22は、前記所定の傾斜閾値Tthaが、前記ECU08により変更されることが可能なように構成されている。また、前記傾斜検知信号は、前記ECU08により変更可能な所定の周期の傾斜システムクロックに基づいてサンプリングされるように構成されている。
【0033】
つまり、前記傾斜防盗システム04は、図13に示すように、前記ECU08により制御が開始されると、前記二軸加速度センサ04aが、車両の傾きの変化を電気信号に変換することで、前記傾斜検知信号S04aの出力を開始する(SE1)。前記傾斜フィルタ20は、前記二軸加速度センサ04aから出力されてくる前記傾斜検知信号S04aから、前記所定の傾斜フィルタ特性Fi04に基づいてノイズ成分等を除去する(SE2)。前記傾斜増幅手段21は、前記傾斜フィルタ20によってノイズ成分等が除去された傾斜検知信号F04aを、所定の傾斜ゲインG04aに基づいて増幅する(SE3)。前記傾斜防盗信号出力手段22は、前記傾斜増幅手段21により増幅された傾斜検知信号Z04aが、前記所定の傾斜閾値Tthaを超えると(SE4)、前記傾斜防盗信号Tmを生成し、前記ECU08に出力する(SE5)。
【0034】
前記破壊防盗システム05は、車両の窓ガラスの破壊を検出するもので、例えば、図9、図14に示すように、車両室内の中央部03oに配置され、発振した超音波が車両の窓ガラスで反射されてくる反射波を電気信号に変換して破壊検知信号として出力する第五の防盗センサとしての超音波センサ05aと、前記超音波センサ05aが窓ガラスの破壊を監視する方向を所定の破壊監視制御情報K05に基づいて制御する破壊監視方向制御手段23と、前記超音波センサ05aにより出力される破壊検知信号S05aから所定の破壊フィルタ特性Fi05に基づいてノイズ成分等を除去する破壊フィルタ24と、前記破壊フィルタ24によりノイズ成分等が除去された破壊検知信号F05aを、所定の破壊ゲインG05aに基づいて増幅する破壊増幅手段25と、前記増幅された破壊検知信号Z05aが、所定の破壊閾値Hthaを超えたときに、破壊防盗信号Hmを前記ECU08に出力する破壊防盗信号出力手段26を備えて構成されている。
【0035】
尚、前記破壊監視方向制御手段23は、前記破壊監視制御情報K05が、前記ECU08により変更されることが可能なように構成され、また、前記破壊フィルタ17は、前記所定の破壊フィルタ特性Fi05が、前記ECU08により変更されることが可能なように構成され、更に、前記破壊増幅手段25は、前記所定の破壊ゲインG05aが、前記ECU08により変更されることが可能なように構成され、また更には、前記破壊防盗信号出力手段26は、前記所定の破壊閾値Hthaが、前記ECU08により変更されることが可能なように構成されている。また、前記破壊検知信号は、前記ECU08により変更可能な所定の周期の破壊システムクロックに基づいてサンプリングされるように構成されている。
【0036】
つまり、前記破壊防盗システム05は、図15に示すように、前記ECU08により制御が開始されると、前記破壊監視方向制御手段23は、前記超音波センサ05aが窓ガラスの破壊を監視する方向の制御を、前記所定の破壊監視制御情報K05に基づいて開始する(SF1)。前記超音波センサ05aは、発振した超音波が車両の窓ガラスで反射されてくる反射波を電気信号に変換することで、前記破壊検知信号S05aの出力を開始する(SF2)。前記破壊フィルタ24は、前記超音波センサ05aから出力されてくる前記破壊検知信号S05aから、前記所定の破壊フィルタ特性Fi05に基づいてノイズ成分等を除去する(SF3)。前記破壊増幅手段25は、前記破壊フィルタ24によってノイズ成分等が除去された破壊検知信号F05aを、所定の破壊ゲインG05aに基づいて増幅する(SF4)。前記破壊防盗信号出力手段26は、前記破壊増幅手段25により増幅された破壊検知信号Z05aが、前記所定の物体閾値Hthaを超えると(SF5)、前記破壊防盗信号Hmを生成し、前記ECU08に出力する(SF6)。
【0037】
前記警報システム06は、前記各防盗システム01、02、03、04、05から出力される前記各防盗信号Sm、Am、Rm、Tm、Hmに基づいて前記ECU08から出力される事故発生信号Jsに基づいて車両のユーザ等に盗難事故が発生したことを通報するもので、例えば、図16に示すように、警報ブザー27や無線通信手段28を備え、前記事故発生信号Jsが入力されてきたときに、前記警報ブザー27による警告や、前記無線通信手段28によりユーザの携帯端末装置29へその旨を送信するように構成されている。
【0038】
前記ECU08の機能ブロック構成は、図17に示すように、前記各システム01、02、03、04、05、06への電源供給を制御する電源供給手段30と、前記各防盗信号Sm、Am、Rm、Tm、Hmに基づいて、前記各防盗システム01、02、03、04、05における所定の条件を変更するとともに、前記事故発生信号Jsを前記警報システム06に出力する防盗制御手段31を備えて構成されている。
【0039】
前記電源供給手段30は、車両のイグニッションスイッチがオフされ、且つ、車両の扉がロックされているときに、前記各システム01、02、03、04、05、06への電源供給を行い、それ以外のときには、前記各システム01、02、03、04、05、06への電源供給を停止するように構成されている。
【0040】
前記防盗制御手段31は、本警戒用防盗システムとしての前記衝撃防盗システム02から出力される前記衝撃防盗信号Am、同じく本警戒用防盗システムとしての前記赤外線防盗システム03から出力される前記物体防盗信号Rm、同じく本警戒用防盗システムとしての前記傾斜防盗システム04から出力される前記傾斜防盗信号Tm、同じく本警戒用防盗システムとしての前記破壊防盗システム05から出力される前記破壊防盗信号Hmの何れかが入力されたときに、盗難事故が発生したと判別し、前記警報システム06へ前記事故発生信号Jsを出力するように構成されている。
【0041】
また、前記防盗制御手段31は、補助警戒用防盗システムとしての前記音響防盗システム01から出力される前記音響防盗信号Smが入力されたときに、初期条件である通常モードから、前記衝撃防盗システム02から出力される前記衝撃防盗信号Am、前記赤外線防盗システム03から出力される前記物体防盗信号Rm、前記傾斜防盗システム04から出力される前記傾斜防盗信号Tm、前記破壊防盗システム05から出力される前記破壊防盗信号Hmの出力条件が緩和される警戒モードに移行するように構成されている。
【0042】
つまり、前記防盗制御手段31は、通常時には、前記衝撃防盗システム02、前記赤外線防盗システム03、前記傾斜防盗システム04、前記破壊防盗システム05等の前記各本警戒用防盗システムから出力される各防盗信号の出力条件を厳しく設定しておくことで、前記各本警戒用防盗システムが、偶発的に発生する音響や振動等に過剰に反応して前記防盗信号を出力してしまうことを未然に防止するとともに、前記補助警戒用防盗システムとしての前記音響防盗システム01から何らかの異常があったことを示す前記音響防盗信号Smが入力されてきたときには、続けて何らかの異常が少しでもあったときに、その異常を確実に検出できるように、前記各本警戒用防盗システムから出力される各防盗信号の出力条件を緩和した警戒モードに移行するように構成されている。
【0043】
つまり、第一の防盗センサによる検出信号が所定の閾値を超えたときに、他の防盗センサに基づく盗難状態を検出するための制御を変更する警戒モードに移行するように構成されている。
【0044】
尚、前記防盗制御手段31は、前記通常モードから前記警戒モード移行時に、前記衝撃防盗システム02に対しては、前記衝撃フィルタ13による前記各衝撃検知信号S02a、S02b、S02c、S02d、S02e、S02f、S02gのノイズ成分等の除去率が緩和されるように前記所定の衝撃フィルタ特性Fi02を変更するか、または、前記衝撃増幅手段14による前記各衝撃検知信号F02a、F02b、F02c、F02d、F02e、F02f、F02gの増幅率が高くなるように前記所定の衝撃ゲインG02a、G02b、G02c、G02d、G02e、G02f、G02gを変更するか、また或いは、前記各衝撃検知信号Z02a、Z02b、Z02c、Z02d、Z02e、Z02f、Z02が前記所定の衝撃閾値Atha、Athb、Athc、Athd、Athe、Athf、Athgを超えやすいように前記所定の衝撃閾値Atha、Athb、Athc、Athd、Athe、Athf、Athgを変更するか、更に或いは、前記各衝撃検知信号のサンプリング周期を短くするために前記衝撃システムクロックの周期を短く変更することで、前記衝撃防盗信号Amの出力条件を緩和し、前記赤外線防盗システム03に対しては、前記物体フィルタ17による前記物体検知信号S03aのノイズ成分等の除去率が緩和されるように前記所定の物体フィルタ特性Fi03を変更するか、または、前記物体増幅手段18による前記物体検知信号F03aの増幅率が高くなるように前記所定の物体ゲインG03aを変更するか、また或いは、前記物体検知信号Z03aが前記所定の物体閾値Rthaを超えやすいように前記所定の物体閾値Rthaを変更するか、更に或いは、前記物体検知信号のサンプリング周期を短くするために前記物体システムクロックの周期を短く変更することで、前記物体防盗信号Rmの出力条件を緩和し、前記傾斜防盗システム04に対しては、前記傾斜フィルタ20による前記傾斜検知信号S04aのノイズ成分等の除去率が緩和されるように前記所定の傾斜フィルタ特性Fi04を変更するか、または、前記傾斜増幅手段21による前記傾斜検知信号F04aの増幅率が高くなるように前記所定の傾斜ゲインG04aを変更するか、また或いは、前記傾斜検知信号Z04aが前記所定の傾斜閾値Tthaを超えやすいように前記所定の傾斜閾値Tthaを変更するか、更に或いは、前記傾斜検知信号のサンプリング周期を短くするために前記傾斜システムクロックの周期を短く変更することで、前記傾斜防盗信号Tmの出力条件を緩和し、前記破壊防盗システム05に対しては、前記破壊フィルタ24による前記破壊検知信号S05aのノイズ成分等の除去率が緩和されるように前記所定の破壊フィルタ特性Fi05を変更するか、または、前記傾斜増幅手段25による前記破壊検知信号F05aの増幅率が高くなるように前記所定の破壊ゲインG05aを変更するか、また或いは、前記破壊検知信号Z05aが前記所定の破壊閾値Hthaを超えやすいように前記所定の破壊閾値Hthaを変更するか、更に或いは、前記破壊検知信号のサンプリング周期を短くするために前記破壊システムクロックの周期を短く変更することで、前記破壊防盗信号Hmの出力条件を緩和するように構成されている。
【0045】
尚、前記防盗制御手段31は、前記音響防盗信号Smに含まれる前記音響閾値を超えた音響検知信号を検知したスピーカ情報に基づいて、前記赤外線防盗システム03に対して、前記物体監視方向制御手段16により制御される前記赤外線センサ03aの監視方向が、前記音響閾値を超えた音響検知信号を検知したスピーカの方向となるように、前記物体監視制御情報K03を変更するように構成してもよい。また、前記超音波防盗システム05に対して、前記破壊監視方向制御手段23により制御される前記超音波センサ03aの監視方向が、前記音響閾値を超えた音響検知信号を検知したスピーカの方向となるように、前記破壊監視制御情報K05を変更するように構成してもよい。
【0046】
つまり、前記防盗制御手段31により実行される、前記図2に示したステップSA4における盗難判別動作について、図18のフローチャートに基づいて詳述すると、前記防盗制御手段31は、前記衝撃防盗システム02から出力される前記衝撃防盗信号Am、前記赤外線防盗システム03から出力される前記物体防盗信号Rm、前記傾斜防盗システム04から出力される前記傾斜防盗信号Tm、前記破壊防盗システム05から出力される前記破壊防盗信号Hmの何れかが、当該ECU08に入力されると(SG1、SG2、SG3、SG4)、盗難事故が発生したと判別し(SG5)、前記事故発生信号Jsを前記警報システム06に出力する(SG6)。
【0047】
初期条件である前記音響防盗システム01から前記音響防盗信号Smが出力されない通常モードから(SG7)、前記音響防盗信号Smが入力されると(SG8)、前記衝撃防盗システム02から出力される前記衝撃防盗信号Am、前記赤外線防盗システム03から出力される前記物体防盗信号Rm、前記傾斜防盗システム04から出力される前記傾斜防盗信号Tm、前記破壊防盗システム05から出力される前記破壊防盗信号Hmの出力条件が緩和される警戒モードに移行する(SG9)。
【0048】
ステップSG7において、通常モードでなないとき、つまり、警戒モードに移行した後において、前記音響防盗システム01から前記音響防盗信号Smが継続して出力されているときに(SG10)、モード復帰カウンタNの値をゼロにリセットし(SG11)、前記音響防盗システム01から前記音響防盗信号Smが出力されない状態が継続されると(SG10)、ゼロにリセットされたモード復帰カウント値Nの値をインクリメントし(SG12)、その値が所定値になると(SG13)、つまり、所定時間経過すると通常モードに移行する(SG14)。
【0049】
つまり、前記車両の盗難防止装置は、偶発的に発生した衝撃等で、特定の防盗システムとしての前記音響防盗システムが反応しても、防盗信号の出力条件を緩和することで感度を上昇させた他の防盗システムが反応しなければ、盗難事故としての誤検出を防止することができる。また、前記音響防盗システムが反応した後、感度を上昇させた他の防盗システムにおいても反応があったときには、盗難事故の可能性が高く、これを盗難事故として判別することができる。
【0050】
以下、別の実施形態について説明する。上述の実施形態では、前記電源供給手段30が、車両のイグニッションスイッチがオフされ、且つ、車両の扉がロックされているときに、前記各システム01、02、03、04、05、06への電源供給を行い、それ以外のときには、前記各システム01、02、03、04、05、06への電源供給を停止する構成について説明したが、前記電源供給手段30を、上述の構成に加え、所定の防盗システムに対しては、所定の時間間隔で電源の供給と停止を繰り返す構成とし、これにより前記所定の防盗システムが電源を供給されている動作モードと電源の供給が停止されている停止モードを繰り返すように構成してもよい。
【0051】
例えば、前記電源供給手段30が、車両のイグニッションスイッチがオフされ、且つ、車両の扉がロックされているときに、前記音響防盗システム01に対しては、常時電源を供給することで前記音響防盗システム01を常時動作モードとし、他の防盗システム、つまり、前記衝撃防盗システム02、前記赤外線防盗システム03、前記傾斜防盗システム04、前記破壊防盗システム05に対しては、所定の時間間隔で電源の供給と停止を繰り返す構成としてもよい。前記衝撃防盗システム02、前記赤外線防盗システム03、前記傾斜防盗システム04、前記破壊防盗システム05が、所定の時間間隔で、電源を供給されている動作モードと電源の供給を停止されている停止モードを繰り返すことで、消費電力を削減することができる。尚、このとき、前記電源供給手段30は、前記音響防盗システム01が出力する前記音響防盗信号Smが当該ECU08に入力され、前記警戒モードとなったときには、前記衝撃防盗システム02、前記赤外線防盗システム03、前記傾斜防盗システム04、前記破壊防盗システム05への電源供給を直ちに開始し、前記電源供給の停止動作を凍結するか、または、前記電源供給を停止する時間を短くするか、また或いは、前記電源供給と停止の繰り返し時間間隔を短くすることが好ましい。低消費電力に留意しながらも高精度に盗難判定を行なうことができる。
【0052】
また、例えば、前記電源供給手段30は、車両のイグニッションスイッチがオフされ、且つ、車両の扉がロックされているときに、前記音響防盗システム01に対しては、常時電源を供給することで前記音響防盗システム01を常時動作モードとし、他の防盗システム、つまり、前記衝撃防盗システム02、前記赤外線防盗システム03、前記傾斜防盗システム04、前記破壊防盗システム05に対しては、電源の供給を停止しておくことで、前記他の防盗システムを停止モードとしておき、前記音響防盗システム01が出力する前記音響防盗信号Smが当該ECU08に入力され、前記警戒モードとなったときに、前記他の防盗システムへの電源供給を開始することで、前記他の防盗システムを動作モードに切り替える構成としてもよい。低消費電力に留意しながらも高精度に盗難判定を行なうことができる。
【0053】
更に、例えば、前記電源供給手段30が、当該ECU08に備えたマイクロコンピュータを動作モードとスリープモードの何れかに切り替え設定可能に構成し、前記警戒モードに移行したときに、当該マイクロコンピュータの動作モードとスリープモードの切り替え周期を移行前よりも短く設定するように構成してもよい。このような機能は、例えば、マイクロコンピュータにより任意にタイマー値が設定されるタイマー回路を備え、そのタイマー回路の出力をマイクロコンピュータの割込み端子に接続することにより実現できる。詳述すると、マイクロコンピュータが前記タイマー回路にタイマー値を設定して計時をスタートさせた後にスリープモードに移行することによりその間の消費電力が低減され、タイマーがカウントアップしたときに入力される割込み信号でマイクロコンピュータがウェイクアップして必要な処理を行なうもので、警戒モードに移行したときに前記タイマー回路の設定値をそれ以前より小さく設定することにより、低消費電力に留意しながらも高精度に盗難判定を行なうことができる。
【0054】
上述の実施形態では、前記音響防盗システム01から出力される前記音響防盗信号Smが前記ECU08に入力されたときに、前記防盗制御手段31が、各防盗システムから出力される防盗信号の出力条件を一斉に緩和する構成について説明したが、これに限定するものではなく、少なくとも、前記防盗制御手段31が、前記入力された前記音響防盗信号Smに含まれる前記音響閾値を超えた音響検知信号を検知したスピーカ情報に基づいて、前記音響閾値を超えた音響検知信号を検知したスピーカの近傍に設置された、他の防盗システムにおける防盗センサからの検知信号に基づいた防盗信号の出力条件が緩和される構成となっていればよい。
【0055】
例えば、前記入力された前記音響防盗信号Smに含まれる前記音響閾値を超えた音響検知信号を検知したスピーカ情報が、前記ツィータースピーカ01aであったときには、前記ツィータースピーカ01eに最も近い他の防盗システムにおける防盗センサ、例えば、前記衝撃防盗システム02における運転席スイッチボックス部02oに設置された加速度センサ02aから出力される衝撃検知信号S02aに基づいた衝撃防盗信号Amの出力条件が、少なくとも緩和されることが好ましい。尚、前記衝撃検知信号S02aに基づいた衝撃防盗信号Amの出力条件は、例えば、前記衝撃フィルタ13による前記衝撃検知信号S02aのノイズ成分等の除去率が緩和されるように前記所定の衝撃フィルタ特性Fi02を変更するか、または、前記衝撃増幅手段14による前記衝撃検知信号F02aの増幅率が高くなるように前記所定の衝撃ゲインG02aを変更するか、また或いは、前記衝撃検知信号Z02aが前記所定の衝撃閾値Athaを超えやすいように前記所定の衝撃閾値Athaを変更するか、更に或いは、前記衝撃検知信号のサンプリング周期を短くするために前記衝撃システムクロックの周期を短く変更すればよい。盗難事故が発生している可能性の高い箇所の盗難事故の発生を高精度に判定できるとともに、盗難事故が発生している可能性の低い箇所での盗難事故発生との誤判定を防止することができる。
【0056】
上述の実施形態では、前記音響防盗システム01が、前記複数あるスピーカから出力される検知信号毎に、前記検知信号を個別に前記音響閾値と比較判定する構成について説明したが、前記音響防盗システム01が、前記複数あるスピーカのうち、車両の左右対称の位置、または、車両の前後対称の位置に配置されている2台のスピーカを1組のスピーカセットとし、前記スピーカセットから出力される各検知信号に基づいて算出される相対レベルと音響相対レベル閾値とを比較判定する構成としてもよい。
【0057】
例えば、前記前席左右スピーカ01a、01bを第一スピーカセットとし、前記第一スピーカセットから出力され、前記音響フィルタ10及び前記音響増幅手段11を通過した音響検知信号Z01a、Z01bから、前記音響防盗信号出力手段12により、その差分の絶対値である相対レベルP01abを算出し、前記相対レベルP01abが前記音響相対レベル閾値Pthabを超えたときに、前記音響防盗信号Smを出力する。また同様に、前記後席左右スピーカ01c、01dを第二スピーカセット、前記ツィータースピーカ01e、01fを第三スピーカセット、前記リアスピーカ01g、01hを第4スピーカセットとし、前記各スピーカセットから出力され、前記音響フィルタ10及び前記音響増幅手段11を通過したそれぞれ互いの音響検知信号から、その差分の絶対値である相対レベルP01cd、P01ef、P01ghを算出し、前記各相対レベルP01cd、P01ef、P01ghの何れかが、それぞれに対応した音響相対レベル閾値Pthcd、Pthef、Pthghを超えたときに、前記音響防盗信号Smを出力する。
【0058】
また、例えば、前記前席左右スピーカ01aと前記後席左右スピーカ01cを第五スピーカセットとし、前記第五スピーカセットから出力され、前記音響フィルタ10及び前記音響増幅手段11を通過した音響検知信号Z01a、Z01cから、前記音響防盗信号出力手段12により、その差分の絶対値である相対レベルP01acを算出し、前記相対レベルP01acが前記音響相対レベル閾値Pthacを超えたときに、前記音響防盗信号Smを出力する。また同様に、前記前席左右スピーカ01bと前記後席左右スピーカ01dを第六スピーカセット、前記ツィータースピーカ01eと前記リアスピーカ01gを第七スピーカセット、前記ツィータースピーカ01fと前記リアスピーカ01hを第八スピーカセットとし、前記各スピーカセットから出力され、前記音響フィルタ10及び前記音響増幅手段11を通過したそれぞれ互いの音響検知信号から、その差分の絶対値である相対レベルP01bd、P01eg、P01fhを算出し、前記各相対レベルP01bd、P01eg、P01fhの何れかが、それぞれに対応した音響相対レベル閾値Pthbd、Ptheg、Pthfhを超えたときに、前記音響防盗信号Smを出力する。
【0059】
つまり、車両全体に均一に響き渡るような音響や振動等は、盗難事故の可能性が低いため、このようなときには、前記音響防盗信号Smを出力せず、また、局所的に発生する音響や振動等は、盗難事故の可能性が高いため、このようなときには、前記音響防盗信号Smを出力することで高精度に盗難判定を行なうことができる。
【0060】
上述の実施形態では、前記音響防盗システム01を補助警戒防盗システムとし、前記衝撃防盗システム02、前記赤外線防盗システム03、前記傾斜防盗システム04、前記破壊防盗システム05を本警戒防盗システムとした構成について説明したが、これに限定するものではなく、前記衝撃防盗システム02、前記赤外線防盗システム03、前記傾斜防盗システム04、前記破壊防盗システム05の何れに対しても、前記補助警戒防盗システムとすることが可能であり、また、前記音響防盗システム01を本警戒防盗システムとすることも可能である。何れにしても、補助警戒防盗システムと本警戒防盗システムを備え、前記防盗制御手段が前記補助警戒防盗システムからの出力信号に基づいて、前記本警戒防盗システムの各種感度を高める構成となっていればよい。偶発的に発生する音響や振動等に過剰に反応して盗難事故として誤判別してしまうことを防止することができるとともに、盗難事故が発生したようなときには、盗難事故として判別することが可能となる。
【0061】
上述の実施形態では、前記本警戒防盗システムとしての各防盗システムが、常に、リアルタイムに検出されるそれぞれに備えられた各防盗センサからの検知信号に基づいて前記防盗信号を出力する構成について説明したが、前記各防盗システムが、それぞれに備えられた各防盗センサから出力される検知信号を時系列的に記憶する検知信号記憶手段を備え、前記防盗制御手段31が前記警戒モードに移行したときに、前記検知信号記憶手段に既に記憶されている検知信号に対して、検出感度を上昇させて盗難判別する、つまり前記防盗信号を出力する構成としてもよい。
【0062】
例えば、前記本警戒防盗システムとして前記傾斜防盗システム04を一例にして説明する。前記傾斜防盗システム04に傾斜検知信号記憶手段を備え、前記傾斜検知信号記憶手段に、前記二軸加速度センサ02aから出力される傾斜検知信号S04aを時系列的に記憶する。前記防盗制御手段31が前記警戒モードに移行すると、前記傾斜防盗信号出力手段22は、前記傾斜検知信号記憶手段に記憶された傾斜検知信号S04aが、前記警戒モードにおける前記傾斜フィルタ特性Fi04や前記所定の傾斜ゲインG04aに基づいて変換された傾斜検知信号Z04aに対して、前記警戒モードにおける前記所定の傾斜閾値Tthaとの比較を行い、前記変換された傾斜検知信号Z04aが前記警戒モードにおける前記所定の傾斜閾値Tthaを超えていたときに、前記傾斜防盗信号Tmを出力する。
【0063】
つまり、前記防盗制御手段31は、前記警戒モードとしたときに、前記警戒モードに移行する原因となった振動や衝撃等が、前記警戒モード時における前記本警戒防盗システムとしての各防盗システムによる前記防盗信号の出力条件を満たしていたときには、即座に盗難事故が発生したとして判別することができる。
【0064】
前記防盗制御手段31に、上述した各種の防盗センサからサンプリングされた何れかの検出信号を所定インタバルで記憶する検知信号記憶手段を備え、前記警戒モードに移行したときに、前記検知信号記憶手段への記憶インタバルを移行前より短く設定するように構成することにより、限られた記憶容量のメモリであっても、警戒モードに移行した後の、つまり、盗難の可能性の高い時点の防盗センサの検出信号を密に収集することができるようになる。このような検知信号記憶手段は所定容量のリングバッファで構成することができる。
【0065】
さらに、車両の盗難状態を検出する防盗システムとして、電磁波を使用するレーダセンサや画像認識技術を用いるカメラ等を用いてもよい。赤外線センサ、超音波センサ、レーダセンサ、カメラは指向性が強く、各検出部の設置位置や設置方向によって検出可能な範囲が限られるので、警戒モードに移行した場合にスピーカ等で検出された盗難が発生している可能性の高い方向へ検出範囲を変更する制御手段を備えてもよい。
【0066】
つまり、車室内の周辺部に設けられたスピーカをマイクロホンとして使用し、当該スピーカで検出された音情報に基づいて盗難状態を検出する第一の盗難検出手段と、車両の所定箇所に設けられた前記スピーカとは異なるセンサを用いて盗難状態を検出する第二の盗難検出手段とを備え、前記第二の盗難検出手段は、前記第一の盗難検出手段によって盗難状態が検出された場合に、盗難状態を検出するための制御を変更するのである。
【0067】
第一の盗難検出手段としては、車両の側突事故等、複雑な衝突形態を判別してエアバッグ等の安全装置を作動させるために、車室内の周辺部に設けられた加速度センサで検出された情報に基づいて盗難状態を検出するものであってもよい。
【0068】
検出範囲の変更について詳述すると、通常時に検出範囲が広くなるように設定された指向性を警戒モードでは絞り込むもの、通常時に所定の方向、例えば運転席ドア方向が検出範囲となるように設定された方向を、警戒モードでは変更するもの(具体的には、機械的に向きを変更し、電子的に検出方向を変えるもの何れであってもよい)、通常時は車両付近を通過する歩行者や他の車両からの音響等の車両外のノイズを検出しないように検出範囲(感度等)を車室内のみに絞り込んでいるが、警戒モードでは車室内のみならず盗難の発生している可能性の高い車両外をも含むように検出範囲(感度等)を変更するものが考えられる。
【0069】
警戒モードに移行するトリガ信号を生成する防盗システム(盗難検出手段)としては、上述の車両各部に設置された複数のスピーカやエアバッグ制御用に車両各部に設けられている加速度センサ等の車両周辺を万遍なくカバーすることが可能なセンサを使用することが好ましく、そのような既に車両に設置されているセンサを用いることが設置スペースの新たな確保を要せず、また経済性の観点でも優れるが、車両周辺を万遍なくカバーすることが可能な新たなセンサを設置するものであってもよい。
【0070】
上述した実施形態は、本発明の一例に過ぎず、本発明の作用効果を奏する範囲において各ブロックの具体的構成等を適宜変更設計できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】車両の盗難防止装置の説明図
【図2】車両の盗難防止装置の動作を説明するためのフローチャート
【図3】車両におけるスピーカの設置箇所の説明図
【図4】音響防盗システムの説明図
【図5】音響防盗システムの動作を説明するためのフローチャート
【図6】車両における加速度センサの設置箇所の説明図
【図7】衝撃防盗システムの説明図
【図8】衝撃防盗システムの動作を説明するためのフローチャート
【図9】車両における赤外線センサ、二軸加速度センサ、超音波センサの設置箇所の説明図
【図10】赤外線防盗システムの説明図
【図11】赤外線防盗システムの動作を説明するためのフローチャート
【図12】傾斜防盗システムの説明図
【図13】傾斜防盗システムの動作を説明するためのフローチャート
【図14】破壊防盗システムの説明図
【図15】破壊防盗システムの動作を説明するためのフローチャート
【図16】警報システムの説明図
【図17】ECUにおける機能ブロックの説明図
【図18】盗難判別動作を説明するためのフローチャート
【符号の説明】
【0072】
01:音響防盗システム
02:衝撃防盗システム
03:赤外線防盗システム
04:傾斜防盗システム
05:破壊防盗システム
06:警報システム
08:ECU




 

 


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