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発明の名称 制御ブースタ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−161150(P2007−161150A)
公開日 平成19年6月28日(2007.6.28)
出願番号 特願2005−361823(P2005−361823)
出願日 平成17年12月15日(2005.12.15)
代理人 【識別番号】100068618
【弁理士】
【氏名又は名称】萼 経夫
発明者 佐久間 賢
要約 課題
ブレーキペダルからの入力とは別にコントローラによって自動制御可能な制御ブースタにおいて、自動制御時におけるブレーキペダルへの入力の有無を判定する。

解決手段
ブレーキペダル30によって入力ロッド16を操作し、制御バルブ15によって変圧室4B、5Bに大気(正圧)を導入し、定圧室4A、5A(負圧)との間に生じる差圧によってサーボ力を発生させる。また、コントローラ39によってソレノイド23に通電して自動ブレーキ装置22を作動させて、制御バルブ15を操作することによって制動力を制御する。ピン29と長穴34との係合によって入力ロッド16とブレーキペダル30とを相対変位可能とし、ペダル変位センサ35及びロッド変位センサ36によって、ブレーキペダル30と入力ロッド16との相対変位を検出し、この相対変位に基づいて、自動ブレーキ装置22の作動時におけるブレーキペダル30への入力の有無を判定する。
特許請求の範囲
【請求項1】
ハウジング内をパワーピストンによって定圧室と変圧室とに画成し、ブレーキペダルに連結された入力ロッドへの入力に応じてバルブ手段によって変圧室に作動気体を導入して、前記定圧室と前記変圧室とに生じた差圧によって前記パワーピストンに推力を発生させてサーボ力を得るブレーキブースタであって、更に、コントローラからの制御信号によって、前記入力ロッドへの入力とは別に、前記バルブ手段を操作して前記パワーピストンに推力を発生させる自動ブレーキ装置と、前記自動ブレーキ装置の作動中における前記ブレーキペダルへの入力の有無を検知する検知手段とを備えた制御ブースタにおいて、
前記ブレーキペダルと前記入力ロッドとは、一定範囲だけ相対変位可能に連結されており、前記検知手段は、車体の固定部に取付けられて前記入力ロッドの変位を検出するロッド変位センサと、前記車体の固定部に取付けられて前記ブレーキペダルの変位を検出するペダル変位センサとを含み、前記ロッド変位センサの検出値と前記ペダル変位センサの検出値とを比較して得た前記入力ロッドと前記ブレーキペダルとの相対変位に基づいて、前記自動ブレーキ装置の作動中における前記ブレーキペダルへの入力の有無を判定することを特徴とする制御ブースタ。
【請求項2】
前記ロッド変位センサ及び前記ペダル変位センサは、前記ブレーキペダルを前記車体に支持する支持部材に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の制御ブースタ。
【請求項3】
前記自動ブレーキ装置の作動中において、前記入力ロッドと前記ブレーキペダルとの相対変位が所定値に達したとき、前記ブレーキペダルへの入力があったと判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の制御ブースタ。
【請求項4】
前記入力ロッドと前記ブレーキペダルとの相対変位が所定値を超えたとき、前記ロッド変位センサ又は前記ペダル変位センサのいずれかが故障したと判定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の制御ブースタ。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等のブレーキ装置に装着されるブレーキブースタにおいて、運転者による操作とは別に、コントローラからの制御信号によって制御可能な制御ブースタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、自動車のブレーキ装置には、制動力を高めるために気圧式倍力装置が装着されている。気圧式倍力装置は、ハウジング内をパワーピストンによって定圧室(エンジン吸気負圧によって常時負圧に維持されている)と変圧室とに画成し、パワーピストンに連結されたバルブボディ内に、プランジャ及び制御バルブを設け、更に、バルブボディにリアクション部材を介して出力ロッドを連結し、プランジャに入力ロッドを連結した構造となっている。そして、出力ロッドには、液圧ブレーキ装置のマスタシリンダが連結され、入力ロッドには、ブレーキペダルが連結される。
【0003】
この構成により、ブレーキペダルを踏込んで入力ロッドによってプランジャを移動させると、制御バルブが定圧室と変圧室との間を遮断すると共に変圧室を大気に連通させる。これにより、変圧室に大気(正圧)が導入され、定圧室(負圧)と変圧室(正圧)との間に差圧が生じてパワーピストンに推力が発生する。このパワーピストンの推力によって出力ロッドによってマスタシリンダを作動させて制動力を発生させる。このとき、出力ロッドからリアクション部材に作用する反力の一部をプランジャ及び入力ロッドを介してブレーキペダルにフィードバックする。
【0004】
また、車速を自動的に一定に維持するクルーズコントロール等の自動運転制御において、自動的に先行車両との車間を適切に維持する車間制御等を実行するために、運転者のブレーキ操作とは別に、車載コントローラからの制御信号によって制動力を制御可能な制御ブースタが知られている。
【0005】
制御ブースタは、例えば特許文献1に記載されているように、気圧式倍力装置のバルブボディにソレノイドアクチュエータを設け、ソレノイドアクチュエータのアーマチャを制御バルブに連結した構造のものが知られている。そして、ソレノイドへの通電によってアーマチャを移動させて、制御バルブによる定圧室、変圧室及び大気間の連通、遮断を行うことにより制動力を制御する。
【特許文献1】特開2001−71888号公報
【0006】
ところで、上述の制御ブースタによる自動ブレーキ制御において、運転者によってブレーキペダルが操作された場合、運転者によるブレーキ操作がコントローラによる自動制御よりも優先されることが望ましい。そこで、上記特許文献1に記載された制御ブースタでは、バルブボディの内部に、バルブボディと入力ロッドとの相対変位を検知するブレーキスイッチが設けられており、運転者のブレーキペダル操作による入力ロッドの移動をバルブボディとの相対変位としてブレーキスイッチによって検知したとき、コントローラによる自動制御を解除して、ブレーキ操作を運転者に戻すようにしている。
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に記載された制御ブースタでは、次のような問題がある。ブレーキスイッチが、可動部であるバルブボディの内部に設けられているので、ブレーキスイッチに接続されるリード線の配線が煩雑となり、また、バルブボディの作動時の振動の影響によってブレーキスイッチが故障しやすくなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、配線が容易であり、かつ、振動等による故障の可能性を低減することができる制御ブースタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、請求項1に係る発明は、ハウジング内をパワーピストンによって定圧室と変圧室とに画成し、ブレーキペダルに連結された入力ロッドへの入力に応じてバルブ手段によって変圧室に作動気体を導入して、前記定圧室と前記変圧室とに生じた差圧によって前記パワーピストンに推力を発生させてサーボ力を得るブレーキブースタであって、更に、コントローラからの制御信号によって、前記入力ロッドへの入力とは別に、前記バルブ手段を操作して前記パワーピストンに推力を発生させる自動ブレーキ装置と、前記自動ブレーキ装置の作動中における前記ブレーキペダルへの入力の有無を検知する検知手段とを備えた制御ブースタにおいて、
前記ブレーキペダルと前記入力ロッドとは、一定範囲だけ相対変位可能に連結されており、前記検知手段は、車体の固定部に取付けられて前記入力ロッドの変位を検出するロッド変位センサと、前記車体の固定部に取付けられて前記ブレーキペダルの変位を検出するペダル変位センサとを含み、前記ロッド変位センサの検出値と前記ペダル変位センサの検出値とを比較して得た前記入力ロッドと前記ブレーキペダルとの相対変位に基づいて、前記自動ブレーキ装置の作動中における前記ブレーキペダルへの入力の有無を判定することを特徴とする。
請求項2の発明に係る制御ブースタは、上記請求項1の構成において、前記ロッド変位センサ及び前記ペダル変位センサは、前記ブレーキペダルを前記車体に支持する支持部材に固定されていることを特徴とする。
請求項3の発明に係る制御ブースタは、上記請求項1又は2の構成において、前記自動ブレーキ装置の作動中において、前記入力ロッドと前記ブレーキペダルとの相対変位が所定値に達したとき、前記ブレーキペダルへの入力があったと判定することを特徴とする。
請求項4の発明に係る制御ブースタは、上記請求項1乃至3のいずれかの構成において、前記入力ロッドと前記ブレーキペダルとの相対変位が所定値を超えたとき、前記ロッド変位センサ又は前記ペダル変位センサのいずれかが故障したと判定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明に係る制御ブースタによれば、ロッド変位センサ及びペダル変位センサが車体の固定部に取付けられているので、これらのセンサへの配線が容易であり、また、これらのセンサへの振動の影響を小さくすることができる。
請求項2の発明に係る制御ブースタによれば、ロッド変位センサ及びペダル変位センサを支持部材によってブレーキペダルと共に支持することができる。
請求項3の発明に係る制御ブースタによれば、入力ロッドとブレーキペダルとの相対変位を所定値と比較することによって、容易にブレーキペダルへの入力の有無を判定することができる。
請求項4の発明に係る制御ブースタによれば、入力ロッドとブレーキペダルとの相対変位を所定値と比較することによって、これらのセンサの故障の有無を容易に判定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る気圧式倍力装置1(制御ブースタ)は、タンデム型気圧式倍力装置(ブレーキブースタ)であって、シェル2(ハウジング)の内部が隔壁3によって前室4と後室5との2室に区画されている。前室4及び後室5は、それぞれパワーピストン6、7によって定圧室4A、5Aと変圧室4B、5Bとに画成されている。定圧室4A、5A間は、通路(図示せず)によって連通され、また、変圧室4B、5B間は、通路8によって連通されている。パワーピストン6、7には、略円筒状のバルブボディ9が連結され、バルブボディ9は、シェル2の隔壁3及び後壁10に摺動可能かつ気密的に挿通されており、その後端部が後壁10から外部へ延出されている。バルブボディ9の前部には、リアクションディスク11を介して出力ロッド12が連結されており、出力ロッド12の先端部は、シェル2の前壁に取付けられるマスタシリンダ13のピストン(図示せず)に連結されている。
【0012】
バルブボディ9内には、プランジャ14、制御バルブ15(バルブ手段)及び入力ロッド16が設けられている。プランジャ14の一端部は、所定の隙間(ジャンプインクリアランス)をもってリアクションディスク11に対向しており、他端部には入力ロッド16の先端部が連結されている。入力ロッド16の基端部は、バルブボディ9の後端部に装着された通気性のダストシール17に挿通されて外部へ延出されている。制御バルブ15は、プランジャ14の移動によって、バルブボディ9及びプランジャ14のそれぞれに形成されたシート部に離着座して、定圧室4A、5Aと変圧室4B、5Bとの間及び変圧室4B、5Bと大気との間の連通、遮断を行うようになっている。
【0013】
バルブボディ9と、プランジャ14との間には、ストップキー18が係合されて、バルブボディ9の後退位置及びプランジャ14とバルブボディ9との相対位置を規定している。なお、図1において、符号19はエンジンの吸気管等の負圧源に接続されて定圧室4Aに負圧を導入する負圧導入口、20はバルブボディ9の戻しばね、21は入力ロッド17の戻しばねを示す。
【0014】
更に、バルブボディ9のプランジャ14の周囲には、自動ブレーキ装置22が設けられている。自動ブレーキ装置22は、プランジャ14の周囲に配置されたソレノイド23と、ソレノイド23によって駆動されるアーマチャ24と、アーマチャ24に連結されて制御バルブ15を操作する制御部材25とを備えている。ソレノイド23は、シェル2の前壁に取付けられたコネクタ26にリード線(図示せず)によって接続されている。アーマチャ24は、ソレノイド23の磁界によって駆動され、ソレノイド23への通電によって進退動させることができる。制御部材25は、アーマチャ24に連結されて制御バルブ15まで延ばされており、アーマチャ24の移動によって、プランジャ14を移動させることなく、制御バルブ15を操作して、定圧室4A、5Aと変圧室4B、5Bとの間及び変圧室4B、5Bと大気との間の連通、遮断を行うことができる。
【0015】
気圧式倍力装置1は、シェル2の後壁10が車体のダッシュパネル27に結合されて、車体に取付けられており、シェル2の後壁から突出されたバルブボディ9の後端部がダッシュパネル27の開口に挿通されて車室内へ延ばされている。バルブボディ9の後端部から突出された入力ロッド16の先端部は、クレビス28及びピン29によってブレーキペダル30に連結されている。ブレーキペダル30は、ダッシュパネル27に固定されたブラケット31(支持部材)によって上端部が回動可能に支持されており、通常は、戻しばね32のばね力によってストッパ33に当接した状態で保持されている。そして、ブレーキペダル30を踏込んで戻しばね32のばね力に抗して回動させることにより、入力ロッド16及びプランジャ14を出力ロッド12側へ移動させる。
【0016】
ブレーキペダル30と入力ロッド16とを連結するピン29は、ブレーキペダル30に固定されてクレビス28の長穴34内に挿入されており、ブレーキペダル30と入力ロッド16とは、ピン29が長穴34内を移動することによって、入力ロッド16の軸方向に沿って一定距離だけ相対移動可能となっている。そして、通常は、図1に示すように、ピン29は、長穴34の入力ロッド16側の端部に近接しており、ブレーキペダル30が踏込まれたとき、ブレーキペダル30と入力ロッド16とが相対移動することなく、入力ロッド16が出力ロッド12側へ移動する。
【0017】
ダッシュパネル27に固定されたブラケット31には、ペダル変位センサ35及びロッド変位センサ36の2つの変位センサが取付けられている。ペダル変位センサ35は、その検出子37の先端部がブレーキペダル30に連結されており、ブレーキペダル30の変位を検出し、その変位に応じた電気信号を出力できるようになっている。また、ロッド変位センサ36は、その検出子38の先端部が入力ロッド16に連結されており、入力ロッド16の変位を検出し、その変位に応じた電気信号を出力できるようになっている。
【0018】
自動ブレーキ装置22のソレノイド23に接続されたコネクタ26、ペダル変位センサ35及びロッド変位センサ36は、車載のコントローラ39に接続されている。コントローラ39は、車速を一定に維持するクルーズコントロール等の自動運転制御において、車間調整等を行うために、運転者によるブレーキペダル30の操作とは別に、適宜、自動ブレーキ装置22を作動させて制動力を制御する。
【0019】
また、ペダル変位センサ35からの入力信号とロッド変位センサ36からの入力信号に基づいて、ブレーキペダル30の変位と入力ロッド16の変位とを比較して、これらの相対変位を計算する。そして、この相対変位に基づいて、自動ブレーキ装置22の作動時における運転者によるブレーキペダル30の操作の有無を判定し、運転者によるブレーキペダル30の操作があったと判定した場合には、自動ブレーキ装置22の作動を停止する。
【0020】
以上のように構成した本実施形態の具体的な作動について次に説明する。
非制動状態においては、制御バルブ15によって、変圧室4B、5Bが、定圧室4A、5Aに連通されると共に、大気から遮断されて、定圧室4A、5Aと変圧室4B、5Bとの間に差圧が発生せず、パワーピストン6、7に推力は生じない。
【0021】
ブレーキペダル30による作動について説明する。
運転者がブレーキペダル30を踏込むと、入力ロッド16及びプランジャ14が前進して、制御バルブ15が定圧室4A、5Aと変圧室4B、5Bとの間を遮断し、更に、変圧室4B、5Bを大気に連通させる。これにより、変圧室4B、5Bに大気が導入されて、定圧室4A、5A(負圧)との間に差圧が生じる。この差圧によってパワーピストン6、7に推力(サーボ力)が発生して、バルブボディ9が前進してリアクションディスク11を介して出力ロッド12を押圧してマスタシリンダ13を作動させる。そして、バルブボディ9が前進すると、制御バルブ15が変圧室4B、5Bへの大気の導入を遮断して、定圧室4A、5Aと変圧室4B、5Bとの差圧を維持することよって制動力を維持する。このとき、出力ロッド12からリアクションディスク11に作用する反力の一部がプランジャ14及び入力ロッド16を介してブレーキペダル30にフィードバックされる。これにより、ブレーキペダル踏力に応じたサーボ力を発生させることができる。
【0022】
ブレーキペダル30の踏込みを解除すると、戻しばね21によって、プランジャ14及び入力ロッド17が後退して、制御バルブ15が変圧室4B、5Bを大気から遮断し、更に、定圧室4A、5Aと連通させることにより、定圧室4A、5Aと変圧室4B、5Bとの間の差圧が解消される。これにより、パワーピストン6、7の推力が消失して、戻しばね20によってバルブボディ9及び出力ロッド12が後退して、マスタシリンダ13の作動(制動)が解除される。
【0023】
自動ブレーキ装置22による作動について説明する。
コントローラ39によってソレノイド23に通電して、アーマチャ24を駆動し、制御部材25によって、制御バルブ15を操作する。制動時には、制御バルブ15によって定圧室4A、5Aと変圧室4B、5Bとの間を遮断し、変圧室4B、5Bを大気に連通させる。これにより、変圧室4B、5Bに大気が導入されて、定圧室4A、5A(負圧)との間に差圧が生じる。この差圧によってパワーピストン6、7に推力が発生して、バルブボディ9が前進し、リアクションディスク11を介して出力ロッド12を押圧してマスタシリンダ13を作動させる。
【0024】
ソレノイド23への通電を停止すると、アーマチャ24及び制御部材25が後退(図1中左側へ移動)して、制御バルブ15が変圧室4B、5Bを大気から遮断し、更に、定圧室4A、5Aと連通させることにより、定圧室4A、5Aと変圧室4B、5Bとの間の差圧が解消される。これにより、パワーピストン6、7の推力が消失して、戻しばね20によってバルブボディ9及び出力ロッド12が後退(図1中右側へ移動)して、マスタシリンダ13の作動(制動)が解除される。
このようにして、ブレーキペダル30の操作によらず、ソレノイド23への通電電流に応じて制動力を制御することができる。
【0025】
次に、コントローラ39による自動ブレーキ作動時における運転者によるブレーキペダル30の操作の有無の判定について、図2を参照して説明する。
【0026】
非制動時には、図2(A)に示すように、ブレーキペダル30に固定されたピン29は、クレビス28の長穴34の図中左側端部に近接している。自動ブレーキ装置22の作動時には、図2(B)に示すように、バルブボディ9の前進に追従して入力ロッド16が図中左方へ移動する。このとき、ブレーキペダル30は、戻しばね32のばね力によってストッパ33側へ付勢されているので、ピン29は長穴28の図中右側端部に当接し、この状態で、ブレーキペダル30が入力ロッド16の移動に追従する。自動ブレーキ装置22の作動時に運転者によってブレーキペダル30が踏込まれると、図2(C)に示すように、ピン29が長穴34の図中左側端部に当接する。したがって、自動ブレーキ装置22の作動時において、ピン29が長穴34の図中右側端部から左側端部へ移動するのを検出することにより、運転者によるブレーキペダル30の操作があったことを判定することができる。
【0027】
ここで、ペダル変位センサ35及びロッド変位センサ36によって、ブレーキペダル30及び入力ロッド16の変位をそれぞれ検出しているので、ブレーキペダル30及び入力ロッド16の変位から、これらの相対変位を計算し、この相対変位を所定値(長穴34内のピン29の最大移動距離)と比較して、相対変位がこの所定値に達したとき、運転者によるブレーキペダル30の操作があったと判定することができる。そして、コントローラ39は、自動ブレーキ装置22の作動時に、運転者によるブレーキペダル30の操作があったと判定したとき、自動ブレーキ装置22の作動を停止して、運転者によるブレーキペダル30の操作を優先させる。
【0028】
また、ペダル変位センサ35及びロッド変位センサ36がダッシュパネル27に固定されたブラケット31に取付けられているので、これらのセンサに接続するリード線をシェル2の内部に配線する必要なく、容易に配線することができる。また、これらのセンサに加わる振動が小さくなるので、ペダル変位センサ35及びロッド変位センサ36が故障しにくくなる。
【0029】
更に、ペダル変位センサ35及びロッド変位センサ36の出力信号を互いに比較することにより、これらのセンサの故障を検出することができる。すなわち、入力ロッド16とブレーキペダル30との相対変位が所定値(長穴34内のピン29の最大移動距離)を超えたとき、ペダル変位センサ35又はロッド変位センサ36のいずれかが故障したと判定することができる。また、マスタシリンダ13が発生する液圧を液圧センサ(図示せず)によって検出し、この液圧と、ペダル変位センサ35又はロッド変位センサ36によって検出したブレーキペダル30又は入力ロッド16の変位とを比較することにより、液圧ブレーキ装置のエア抜きの不良やベーパーロックの発生を検出することができる。
【0030】
なお、入力ロッド16及びブレーキペダル30の実際のストロークと、ロッド変位センサ36及びペダル変位センサ35の検出値との関係は、マップ補正等、ソフトウエアによって容易に補正することができるので、これらのセンサのレイアウト上の自由度が高く、様々な車両に容易に適用することができる。また、ペダル変位センサ35及びロッド変位センサ36を取付けるブラケットは、ブレーキペダル30を支持するブラケット31とは別に車体に固定されるものであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の一実施形態に係る気圧式倍力装置の縦断面図である。
【図2】図1に示す気圧式倍力装置の各作動状態における入力ロッドとブレーキペダルとの相対位置関係を示す図である。
【符号の説明】
【0032】
1 気圧式倍力装置(制御ブースタ)、2 シェル(ハウジング)、4A、5A 定圧室、4B、5B 変圧室、6、7 パワーピストン、15 制御バルブ(バルブ手段)、16 入力ロッド、22 自動ブレーキ装置、30 ブレーキペダル、31 ブラケット(支持部材)、35 ペダル変位センサ、36 ロッド変位センサ





 

 


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