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発明の名称 ブレーキ液圧制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−145043(P2007−145043A)
公開日 平成19年6月14日(2007.6.14)
出願番号 特願2005−338093(P2005−338093)
出願日 平成17年11月24日(2005.11.24)
代理人 【識別番号】100096459
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 剛
発明者 三野 公久
要約 課題
車両の振動や傾きに影響されることなく、リークしたブレーキ液がモータ内に流入することを確実に防止し得るブレーキ液圧制御装置を提供する

解決手段
このブレーキ液圧制御装置は、主に、電動モータ12の出力軸12aに取り付けられた偏心カム15と、該カムを収容するカム収容室14と、前記カムの回転駆動に伴って往復運動する一対のボディ17及びプランジャ18と、該ボディを収容すると共に前記カム収容室14と連通したプランジャ収容室16と、から構成されたポンプ要素11と該ポンプ要素のポンプハウジング13に取り付けられた電動モータ12とを備えている。前記ポンプハウジングと電動モータとの間に該モータ側へ凸状に形成された捕集溝33を有するガスケット32を設けたことにより、前記モータ側へ流入しようとするブレーキ液は前記捕集溝によって捕集され、前記モータ内への流入が防止される。
特許請求の範囲
【請求項1】
ハウジングの外側面にモータケーシングを介して取り付けられたモータと、
前記ハウジングの内部に形成されたカム収容室と、
前記モータの出力軸に取り付けられ、前記カム収容室に収容配置された偏心カムと、
前記カム収容室に対して軸直角方向から対向して配置され、該カム収容室に連通したプランジャ収容室と、
該プランジャ収容室に収容され、前記偏心カムの回転駆動により往復運動してポンプ作用を行うプランジャと、
を設けたブレーキ液圧制御装置であって、
前記ハウジングと前記モータケーシングとの間に挟持されて、前記カム収容室から前記モータ内に流入しようとするブレーキ液を捕集する捕集溝を有するガスケットと、
を設けたことを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
【請求項2】
前記ハウジングの下部内に形成され、前記ブレーキ液圧制御装置を車体に取り付ける取付軸の端部が挿入固定される車体取付孔と、
該車体取付孔が延出されて前記カム収容室に連通すると共に、前記取付軸によって下端部が閉塞され、前記プランジャと前記プランジャ収容室との間から前記カム収容室内にリークしたブレーキ液を貯留する液溜室と、
一端側が前記液溜室と連通すると共に、他端側が前記捕集溝の下端部に連通した連通孔と、
を設けたことを特徴とする請求項1に記載のブレーキ液圧制御装置。
【請求項3】
前記捕集溝と対向する前記ハウジングの外側面に、前記カム収容室の開口端部と前記連通孔とを連通する連通溝を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のブレーキ液圧制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンチロックブレーキ装置や車両挙動制御装置、トラクション制御装置などに用いられて、ブレーキの液圧を制御するブレーキ液圧制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のブレーキ液圧制御装置としては、例えば以下の特許文献1に記載されたものが提案されている。
【0003】
このブレーキ液圧制御装置は、図5に示すように、ハウジング1外側面に取り付けられたモータ2と、前記ハウジング1内のカム収容室3に収容されて、前記モータ2の出力軸2aに取り付けられた偏心カム4と、前記カム収容室3に連通した図外のプランジャ収容室に収容されて、前記偏心カム4の回転駆動に伴って往復運動してポンプ作用を行うプランジャ5と、を備えている。
【0004】
また、前記ブレーキ液圧制御装置は、前記プランジャ5に設けられた図外のシール部材の摩耗などにより、前記プランジャ収容室とプランジャ5との隙間からブレーキ液がリークしてカム収容室3に流入してしまうことがある。そこで、このリークしたブレーキ液のモータ2内への流入を防ぐために、前記カム収容室3と外部下端側とを連通した排出孔6が設けられて、リークしたブレーキ液を該排出孔6からハウジング1の外部へ排出するようになっている。
【0005】
さらに、前記排出孔6の開口下端部には、多孔質の焼結合金からなる円筒部材7が圧入されており、前記カム収容室3内にリークしたブレーキ液を排出させる一方、外部からの水分や異物の侵入を防止することが可能となっている。
【特許文献1】特開平10−273039号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のブレーキ液圧制御装置にあっては、前記排出孔6によりカム収容室3内に貯留したブレーキ液を排出することは可能であるが、走行中の車両の挙動や坂道駐車などによって車両が傾いた際には、前記排出孔6が機能しないことがある。
【0007】
すなわち、車両の傾き具合によっては、前記プランジャ収容室とプランジャ5との隙間からリークしたブレーキ液がモータ2内に流入してしまい、モータ2の電磁コイルの電磁力に影響を与えてしまうおそれがある。
【0008】
本発明は、このような技術的課題に着目して案出されたものであって、車両の振動や傾きに影響されることなく、プランジャとプランジャ収容室の隙間からリークしたブレーキ液がモータ内に流入することを確実に防止し得るブレーキ液圧制御装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、ハウジングの外側面にモータケーシングを介して取り付けられたモータと、前記ハウジングの内部に形成されたカム収容室と、前記モータの出力軸に取り付けられ、前記カム収容室に収容配置された偏心カムと、前記カム収容室に対して軸直角方向から対向して配置され、該カム収容室に連通したプランジャ収容室と、該プランジャ収容室に収容され、前記偏心カムの回転駆動により往復運動してポンプ作用を行うプランジャと、を設けたブレーキ液圧制御装置であって、前記ハウジングと前記モータケーシングとの間に挟持されて、前記カム収容室から前記モータ内に流入しようとするブレーキ液を捕集する捕集溝を有するガスケットと、を設けたことを特徴としている。
【0010】
この発明によれば、前記捕集溝を有するガスケットを設けたことよって、前記カム収容室内にリークしたブレーキ液を、前記モータと前記ハウジングとの境界から排出させることが可能となり、ハウジングに新たな孔加工を施すことなく、前記ブレーキ液が前記モータ内に流入することを確実に防止することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、前記ハウジングの下部内に形成され、前記ブレーキ液圧制御装置を車体に取り付ける取付軸の端部が挿入固定される車体取付孔と、該車体取付孔が延出されて前記カム収容室に連通すると共に、前記取付軸によって下端部が閉塞され、前記プランジャと前記プランジャ収容室との間から前記カム収容室内にリークしたブレーキ液を貯留する液溜室と、一端側が前記液溜室と連通すると共に、他端側が前記捕集溝の下端部に連通した連通孔と、を設けたことを特徴としている。
【0012】
この発明によれば、前記液溜室によっても前記ブレーキ液を前記カム収容室から排出することが可能となり、前記捕集溝と合わせて前記カム収容室の軸方向の前後からブレーキ液を排出することが可能となるため、ブレーキ液が前記モータ内に流入することをより確実に防止することができる。
【0013】
さらに、前記連通孔を設けたことによって、前記捕集溝によって捕集されたブレーキ液を前記液溜室へと導いて貯留させることが可能となると共に、前記連通孔にもブレーキ液を貯留することが可能となるため、ブレーキ液の貯留量を充分に確保することができ、前記捕集溝に貯留されたブレーキ液のオーバーフローを防止することができる。
【0014】
そして、前記車体取付孔と前記カム収容室とを連通させるのみで、有底の前記液溜室を形成することができ、新たな孔加工や部品の追加をすることなくブレーキ液を貯留させることが可能となる。これにより、製造コストの低廉化が図れると共にブレーキ液の外部排出に伴う不具合も生じない。
【0015】
請求項3に記載の発明は、前記捕集溝と対向する前記ハウジングの外側面に、前記カム収容室の開口端部と前記連通孔とを連通する連通溝を設けたことを特徴としている。
【0016】
この発明によれば、前記連通溝を設けたことによって、前記カム収容室と前記モータとの境界に設けられた前記ブレーキ液を排出するための流路開口面積が拡大するため、前記カム収容室内からブレーキ液を排出させやすくなり、ブレーキ液のモータ内への流入をより確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に係る車両のブレーキ液圧制御装置の実施の形態を図面に基づいて詳述する。
【0018】
このブレーキ液圧制御装置は、通常制動時には、ブレーキペダルの踏圧に応じてマスターボディからのブレーキ液圧を各車輪のブレーキのホイールボディに作用させ、アンチロック制御時や車両挙動安定化制御時には、電子コントロールユニットからの出力信号に応じて増、減圧弁及びプランジャポンプなどを制御することによってブレーキ液圧を減圧、保持もしくは再増圧制御する機能を有するものである。
【0019】
前記プランジャポンプは、図1に示すように、ポンプ要素11と該ポンプ要素11を駆動させる電動モータ12とから構成されている。
【0020】
前記ポンプ要素11は、図1、図3及び図4に示すように、上端側に突部13aを有する縦断面ほぼL字形状に形成されたポンプハウジング13と、該ポンプハウジング13の突部13a側の外側面のほぼ中央位置に設けられた段差状のカム収容室14と、前記電動モータ12の駆動軸12aの先端側に取り付けられて、前記カム収容室14内に前記駆動軸12aと共に収容された偏心カム15と、を備えている。
【0021】
さらに、前記ポンプ要素11は、図2に示すように、前記ポンプハウジング13の外側面突部13a側と直交する両側面に夫々同一直線状に設けられて、前記カム収容室14のほぼ中心位置に向かって貫通形成されたプランジャ収容室16,16と、該各プランジャ収容室16,16内に設けられて、ポンプ作用を行う一対のボディ17,17及び該ボディ17,17内に摺動自在に収容されたプランジャ18,18と、前記各ボディ17,17を前記プランジャ収容室16,16内に夫々保持するためのホルダ19,19と、を備えている。
【0022】
前記偏心カム15は、図1に示すように、前記モータ12の出力軸12aの先端側に設けられた偏心ピン20に取り付けられていると共に、出力軸12aの軸心C1に対してαだけ偏心しており、前記カム収容室14内に前記各プランジャ18,18の軸心C2と直交するように収容配置されている。
【0023】
なお、前記偏心カム15の先端側となる前記出力軸12aの先端にはトレランスリング21が設けられており、偏心カム15の回転に伴う振動を抑制している。
【0024】
前記ボディ17は、図2に示すように、ほぼ有底円筒状に形成されており、該ボディ17及びホルダ19を順にポンプハウジング13の外側面側からプランジャ収容室16内に挿入して、該プランジャ収容室16の開口端部外面側にかしめ加工を施すことによって、前記ホルダ19を介してプランジャ収容室16内に保持固定されている。
【0025】
また、前記ボディ17は、該ボディ17内に前記プランジャ18によって閉塞されるリザーバ室22が形成されていて、該リザーバ室22には後述するプランジャ18の通路18aから該リザーバ室22側へのみブレーキ液の流入を受容するチェック弁23が設けられていると共に、ボディ17の底部には通路孔17aが穿設されている。
【0026】
さらに、前記ボディ17は、該ボディ17とホルダ19との間に圧力室24が形成されていて、該圧力室24にも前記通路孔17aを介して前記リザーバ室22から圧力室24側へのみブレーキ液の流入を受容するチェック弁25が設けられている。
【0027】
前記プランジャ18は、前記プランジャ収容室16内に収容された付勢部材26によってリテーナを介してボディ17から突出する方向に付勢されていると共に、先端が前記偏心カム15の外輪外周面15aに圧接しており、前記偏心カム15の回転に追従して、軸方向に摺動するようになっている。
【0028】
また、前記プランジャ18は、内部に前記チェック弁23によって開閉される通路18aが形成されており、該プランジャ18の外周面には、前記通路18aと連通する貫通孔18bが穿設されている。
【0029】
そして、前記ポンプハウジング13の内部には、図2中の二点差線で示すように前記貫通孔18bと連通する吸入ポート27aと、前記圧力室24と連通する吐出ポート27bが設けられている。
【0030】
したがって、前記吸入ポート27aから貫通孔18b及び通路18aを通じて前記チェック弁23を押し開くことによって前記リザーバ室22内に送られたブレーキ液は、前記電動モータ12の駆動力による前記偏心カム15の回転に伴って前記各プランジャ18,18が往復運動することによって、前記チェック弁25を押し開いて前記圧力室24へと流入して、前記吐出ポート27bから吐出される。
【0031】
なお、前記プランジャ18は、前記プランジャ収容室16内の開口先端部16aに摺動自在に保持されていることから、前記開口先端部16aの内周とプランジャ18の外周との間には僅かな隙間Cを有しているため、外周側にOリング28を設けることによって、この隙間Cからのブレーキ液のカム収容室14内への漏出を防止するようになっている。
【0032】
また、前記ポンプハウジング13は、図1及び図2に示すように、底部に車体取付孔29が設けられていると共に、該車体取付孔29の下端部には、前記ブレーキ液圧制御装置を車両に取り付けるための取付軸30が圧入されている。
【0033】
そして、前記ポンプハウジング13内に設けられた車体取付孔29は、図1に示すように、前記ポンプハウジング13の底部側から上下方向に沿って前記カム収容室14内の下端部底部側と連通するように、前記カム収容室14に向かって貫通形成されている。これにより、前記カム収容室14内にリークしたブレーキ液を、カム収容室14内に受容するだけではなく、前記車体取付孔29内にも受容可能となっている。
【0034】
すなわち、前記車体取付孔29を、前記取付軸30によって下端部を閉塞して有底状の空間としたことによって、前記カム収容室14内にリークしたブレーキ液を貯留する液溜室31が形成されている。
【0035】
したがって、前記カム収容室14内にリークしたブレーキ液を液溜室31にて受容することによって、リークしたブレーキ液を外部に排出せず、さらには前記カム収容室14内をブレーキ液で満たすことなく、前記ポンプハウジング13内に確実に貯留することが可能となっている。
【0036】
前記電動モータ12は、図1に示すように、カップ状のモータケーシング12bを介して前記ポンプハウジング11に取り付けられており、内部に前記出力軸12aや図外のマグネット、アーマチュアなどを備えており、前記電子コントロールユニットからの出力信号に応じて前記ポンプ要素11を駆動させるようになっている。
【0037】
また、前記モータケーシング12bは、図3及び図4に示すように、開口縁に設けられたフランジ部に、ほぼ等間隔に3箇所の図外のボルト挿通孔が穿設されており、該ボルト挿通孔を介して図外のボルトによって前記ポンプハウジング13に固定されるようになっている。
【0038】
そして、前記電動モータ12は、図1、図3及び図4に示すように、特に外部からポンプハウジング13内もしくはモータケーシング12b内への異物の侵入を防止するために、前記モータケーシング12bが、ガスケット32を介してポンプハウジング13の突部13a側の外側面に取り付けられている。
【0039】
このガスケット32は、ほぼ円形状の金属板をプレス成形してなり、図1及び図4に示すように、中心位置に前記電動モータ12の軸受部を挿通するための挿通孔32aが穿設されていると共に、該挿通孔32aの孔縁の下半部に捕集溝33が電動モータ12側に凸状に形成されている。
【0040】
また、前記ガスケット32は、図3に示すように、前記モータケーシング12bのボルト挿通孔と合致する位置に該ボルト挿通孔とほぼ同径の3箇所の取付孔32bが穿設されていると共に、該取付孔32bの近傍が若干拡径されており、モータケーシング12bを取付固定するボルトによってポンプハウジング13の突部13a側の外側面に共締め固定されている。
【0041】
前記捕集溝33は、図3及び図4に示すように、前記挿通孔32aの孔縁の下半部から下方へ漸次溝幅が減少する横断面ほぼ三角形状に形成されていると共に、該捕集溝33の外周縁が若干傾斜状に形成されている。
【0042】
これにより、前記隙間Cを介してカム収容室14内にリークしたブレーキ液を、前記ポンプハウジング13とモータケーシング12bとの境界にて前記捕集溝33へと誘導して貯留させるようになっている。
【0043】
また、前記ポンプハウジング13の外側面には、図1及び図4に示すように、前記捕集溝33の下端部と対向する位置に連通孔34が穿設されている。
【0044】
この連通孔34は、前記ポンプハウジング13の厚み方向に沿ってほぼ水平に設けられて、前記捕集溝33の下端側の円弧部とほぼ同じ直径に形成されており、一端側が該捕集溝33と連通すると共に、他端側が前記液溜室31と連通するようになっている。
【0045】
これにより、前記捕集溝33によって捕集されたブレーキ液を、前記連通孔34内、もしくは前記液溜室31内に貯留することが可能となっている。
【0046】
さらに、前記捕集溝33と対向するポンプハウジング13の外側面には、図1、図3及び図4に示すように、一端側が前記カム収容室14の開口縁と連通すると共に、他端側が前記連通孔34と連通する連通溝35が切欠形成されている。
【0047】
この連通溝35は、図3及び図4に示すように、前記連通孔34の直径とほぼ同じ溝幅を有する縦断面凹状に形成されていると共に、前記カム収容室14の開口縁から垂下状に前記捕集溝33の下端部とほぼ同じ位置まで、ポンプハウジング13の上下方向に沿って切欠形成されている。
【0048】
以下、この実施の形態におけるブレーキ液圧制御装置の作用を図1〜図4に基づいて説明する。
【0049】
前記ブレーキ液圧制御装置は、図2に示すように、前記プランジャ収容室16の開口先端部16aとプランジャ18との隙間Cが前記Oリング28によってシールされているものの、このOリング28が繰り返しの摺動によって経時的に摩耗劣化してしまった場合には、ブレーキ液が前記隙間Cを介してカム収容室14内へとリークしてしまい、このカム収容室14内に貯留される。
【0050】
やがて、前記カム収容室14内に貯留されたブレーキ液の液量が増加すると、カム収容室14内のブレーキ液は、通常、図1中の細点線に示すように、前記液溜室31へと流入して貯留されて、カム収容室14内におけるオーバーフローが防止される。なお、前記液溜室31内のブレーキ液がオーバーフローした場合には、前記連通孔34内に流入して貯留される。
【0051】
そして、例えば振動や坂道における走行及び駐車によって前記ブレーキ液圧制御装置が前記電動モータ12側へ傾いた場合には、前記カム収容室14内のブレーキ液は、図1中の太点線に示すように、カム収容室14の開口端部を介して電動モータ12側へ流入しようとするが、ポンプハウジング13とモータケーシング12bとの境界において、前記捕集溝33及び連通溝35内へと流れ落ちるため、ブレーキ液の電動モータ12内への流入は防止される。
【0052】
さらに、前記捕集溝33及び連通溝35を介して捕集されたブレーキ液は、前記連通孔34内へ流入して、捕集溝33及び連通溝35内からのオーバーフローが防止される。
【0053】
この実施形態によれば、前記Oリング28が劣化してブレーキ液が前記隙間Cを介して前記カム収容室14内にリークし、さらに車体の挙動などによって前記ブレーキ液圧制御装置が電動モータ12側へ傾いても、カム収容室14内に貯留されたブレーキ液の電動モータ12内への流入が確実に防止される。
【0054】
また、前記捕集溝33を設けるにあたって、前記ガスケット32はプレス成形によって製造されるために製造コストが安価であると共に、多数の通路孔を有するポンプハウジング13に対して新たな孔加工を施す必要がないため、ポンプハウジング13の大型化を招くことなく、製造コストの低廉化を図ることができる。
【0055】
そして、前記連通孔34を設けたことによって、前記捕集溝33によって捕集されたブレーキ液を前記液溜室31内に貯留させることが可能となると共に、前記ポンプハウジング13内におけるブレーキ液の貯留許容量も増加するため、前記カム収容室14内にリークしたブレーキ液を外部に排出せず、しかもカム収容室14及び電動モータ12内にオーバーフローさせることなく、前記リークしたブレーキ液を確実に回収することが可能となっている。
【0056】
また、前記連通溝35が前記捕集溝33の対向面に設けられて、該捕集溝33と合わせてブレーキ液が捕集される溝の開口横断面積が拡大されるため、前記電動モータ12内へのブレーキ液の流入がより確実に防止される。
【0057】
さらに、前記捕集溝33は、開口部が前記カム収容室14の開口縁の下半部全域にわたっているため、カム収容室14から前記電動モータ12側へ流出するブレーキ液がより確実に捕集され、電動モータ12内へのブレーキ液の流入を確実に防止できる。
【0058】
そして、前記連通溝35は前記ポンプハウジング13の外側面に設けられていることから、ポンプハウジング13内に新たな孔加工を施す必要がないため、該ポンプハウジング13の大型化を伴うことなく、前記電動モータ12内へのブレーキ液の流入防止に貢献することができる。
【0059】
本発明は、前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば前記ポンプ要素11及び電動モータ12形状及び大きさを、自動車の仕様や大きさなどによって自由に変更することができる。
【0060】
また、前記連通孔34を、前記液溜室30側へ傾斜して設けることも可能であり、さらには、前記連通溝35を縦断面U字形状に形成することも可能である。そして、前記取付軸30は、前記車体取付孔29に対してねじ込みによって行われてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明に係る実施の形態を示し、本発明の主要部を説明するブレーキ液圧制御装置の部分断面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】図3の矢印Cの矢視図である。
【図5】従来技術を説明するブレーキ液圧制御装置の部分断面図である。
【符号の説明】
【0062】
12…モータ
12a…出力軸
12b…モータケーシング
13…ポンプハウジング(ハウジング)
14…カム収容室
15…偏心カム
16…プランジャ収容室
17…ボディ
18…プランジャ
29…車体取付孔
30…取付軸
31…液溜室
32…ガスケット
33…捕集溝
34…連通孔
35…連通溝




 

 


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