米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 車両 -> 株式会社日立製作所

発明の名称 ハイブリッド車両
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−143290(P2007−143290A)
公開日 平成19年6月7日(2007.6.7)
出願番号 特願2005−333520(P2005−333520)
出願日 平成17年11月18日(2005.11.18)
代理人 【識別番号】100100310
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 学
発明者 高橋 広考 / 江守 昭彦 / 山内 修子 / 河原 洋平 / 豊田 瑛一 / 鈴木 優人 / 嶋田 基巳 / 金子 貴志
要約 課題
エンジンとモータとを併用するハイブリッド駆動システムを搭載するハイブリッド車両で、車両の停車中に補機を動作させても車両走行用モータ用の発電機駆動エンジンを停止させておく車両を提供する。

解決手段
本発明のハイブリッド車両は、車両走行モータを駆動する電力変換装置に直流電力を供給する第1の直流電源装置とは別に、補機が消費する電力に相当する電力を発電する第2の直流電源装置を搭載し、車両の走行状態に基づいて第2の直流電源装置の出力電力を制御する演算装置を備え、車両の停車中には第1の直流電源装置の発電機駆動用エンジンを停止させる。
特許請求の範囲
【請求項1】
車体と、前記車体を支持する複数の車輪と、前記車輪を駆動する電動機と、第1の原動機と、該第1の原動機が駆動する第1の交流発電機と、該第1の交流発電機の出力を入力し、直流を出力する第1のAC/DC電力変換装置と、該第1のAC/DC電力変換装置の出力を入力し、前記電動機に交流を出力するDC/AC電力変換装置と、直流電力を交流電力に変換して補機に電力を供給する静止インバータと、前記第1のAC/DC電力変換装置と前記DC/AC電力変換装置との直流接続部に接続した電力蓄積装置とを備えたハイブリッド車両において、
該ハイブリッド車両が、前記第1の原動機と、第1の交流発電機と、第1のAC/DC電力変換装置とを有する第1の直流電源装置に加え、第2の原動機と、該第2の原動機が駆動する第2の交流発電機と、該第2の交流発電機の出力を入力し、直流を出力する第2のAC/DC電力変換装置とを備え、
該第2のAC/DC電力変換装置の出力が、前記電動機に直流を出力するDC/AC電力変換装置と、前記補機へ電力を供給する静止インバータと、前記電力蓄積装置とに入力されることを特徴とするハイブリッド車両。
【請求項2】
請求項1に記載のハイブリッド車両において、
前記第2の交流発電機の出力を入力し直流を出力する前記第2のAC/DC電力変換装置が、前記第1のAC/DC電力変換装置であることを特徴とするハイブリッド車両。
【請求項3】
請求項1に記載のハイブリッド車両において、
前記第1の交流発電機が3相交流を出力し、前記DC/AC電力変換装置が3相交流を前記電動機に供給することを特徴とするハイブリッド車両。
【請求項4】
請求項1に記載のハイブリッド車両において、
前記第2の原動機と、第2のAC/DC電力変換装置とを制御する演算装置を備え、
該演算装置が前記電力蓄積装置の蓄電量と、車両の位置情報とを入力し、前記第2の原動機の制御信号と、前記第2のAC/DC電力変換装置の制御信号とを出力することを特徴とするハイブリッド車両。
【請求項5】
請求項2に記載のハイブリッド車両において、
前記第2の原動機と、第1のAC/DC電力変換装置とを制御する演算装置を備え、
該演算装置が前記電力蓄積装置の蓄電量と、車両の位置情報とを入力し、前記第2の原動機の制御信号と、前記第1のAC/DC電力変換装置の制御信号とを出力することを特徴とするハイブリッド車両。
【請求項6】
請求項2に記載のハイブリッド車両において、
前記第1の交流発電機と、前記第2の交流発電機が何れも3相交流を出力し、
前記第1のAC/DC電力変換装置が3相交流を入力し直流を出力することを特徴とするハイブリッド車両。
【請求項7】
請求項1に記載のハイブリッド車両において、
前記第1の原動機と前記第2の原動機とが、内燃機であることを特徴とするハイブリッド車両。
【請求項8】
請求項7に記載のハイブリッド車両において、前記第1の原動機と第2の原動機とがディーゼルエンジンであることを特徴とするハイブリッド車両。
【請求項9】
車体と、前記車体を支持する複数の車輪と、前記車輪を駆動する電動機と、第1の原動機と、該第1の原動機が駆動する第1の交流発電機と、該第1の交流発電機の出力を入力し、直流を出力する第1のAC/DC電力変換装置と、該第1のAC/DC電力変換装置の出力を入力し、前記電動機に交流を出力するDC/AC電力変換装置と、直流電力を交流電力に変換して補機に電力を供給する静止インバータと、前記第1のAC/DC電力変換装置と前記DC/AC電力変換装置との直流接続部に接続した電力蓄積装置とを備えたハイブリッド車両において、
該ハイブリッド車両が、前記第1の原動機と、第1の交流発電機と、第1のAC/DC電力変換装置とを有する第1の直流電源装置に加え、燃料電池と該燃料電池を制御する演算装置とを備え、
該演算装置が、前記電力蓄積装置の蓄電量と車両の位置情報とを入力し、前記燃料電池の発電電力を制御する制御信号を出力することを特徴とするハイブリッド車両。
【請求項10】
車体と、前記車体を支持する複数の車輪と、前記車輪を駆動する電動機と、第1の原動機と、該第1の原動機が駆動する第1の交流発電機と、該第1の交流発電機の出力を入力し、直流を出力する第1のAC/DC電力変換装置と、該第1のAC/DC電力変換装置の出力を入力し、前記電動機に交流を出力するDC/AC電力変換装置と、直流電力を交流電力に変換して補機に電力を供給する静止インバータと、前記第1のAC/DC電力変換装置と前記DC/AC電力変換装置との直流接続部に接続した電力蓄積装置とを備えたハイブリッド車両において、
該ハイブリッド車両が、前記第1の原動機と、第1の交流発電機と、第1のAC/DC電力変換装置とを有する第1の直流電源装置に加え、第1の電磁誘導コイルと該第1の電磁誘導コイルが出力する交流電力を入力し、直流電力を出力する第3のAC/DC電力変換装置と、該第3のAC/DC電力変換装置を制御する演算装置と、車両の速度センサとを備え、
該演算装置が、前記電力蓄積装置の蓄電量と、車両の位置情報と、車両の速度とを入力し、前記第3のAC/DC電力変換装置が出力する直流電力を制御する制御信号を出力することを特徴とするハイブリッド車両。
【請求項11】
請求項10に記載のハイブリッド車両において、
前記演算装置が、前記車両位置情報と車両の速度とから、地上側の第2の電磁誘導コイルの設置場所に車両が停止することを検知し、前記第3のAC/DC電力変換装置が出力する直流電力を制御する制御信号を出力することを特徴とするハイブリッド車両。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンとモータとを併用するハイブリッド駆動システムを搭載する車両に関する。
【背景技術】
【0002】
地球温暖化等の環境問題に対し、二酸化炭素をはじめとする排出ガスの低減を図るハイブリッド駆動システムの開発が進められている。鉄道分野では、車載するエンジンにより走行するディーゼル車両の駆動システムをハイブリッド化したハイブリッド鉄道車両が考えられている。
【0003】
ハイブリッド鉄道車両の従来技術として、特許文献1がある。この技術は、エンジンで発電機を駆動し発電した交流電力をAC/DC電力変換装置で直流電力に変換し、これをDC/AC電力変換装置で交流電力に変換した後に誘導電動機を駆動して走行する鉄道車両システムに電力蓄積装置を加え、回生電力を電力蓄積装置にて蓄積できるようにしたものである。これにより、電力蓄積装置にて蓄電した電力を加速用の電力として再利用できるため省エネ化が可能である。また、電力蓄積装置の充放電を制御することにより発電用エンジンを高効率に運転することが可能であり、燃費の低減が可能である。
【0004】
【特許文献1】特開2003−134604号公報((0015)段落から(0017)段落と、図1の記載。)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の技術は、駅構内での停車中にハイブリッド鉄道車両の発電用エンジンを停止させて、駅構内でのエンジンの騒音を防止し排ガスの放出量を低減することが可能である。しかし、ハイブリッド鉄道車両が長時間停車する場合、駆動のための電力消費はないが、補機の電力消費により電力蓄積装置の蓄電量が低下する。また、発車後に発電用エンジンを稼動させず駅構内を走り抜けるために必要な電力を電力蓄積装置にて維持する必要がある。停車時間の長期化に伴い蓄電量が規定値まで低下すると発電用エンジンを稼動させ電力蓄積装置を充電しなければならず、このとき駅構内で騒音が発生する。さらに、エンジン、発電機、AC/DC電力変換装置のセット(以下、直流電源装置と記す)が1組のみであるため、直流電源装置が故障した場合にはハイブリッド鉄道車両が運転不能となる場合がある。
【0006】
本発明の目的は、車両の停車中に補機を動作させても電力蓄積装置の蓄電量が低下しないハイブリッド車両の提供である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のハイブリッド車両は、車両走行モータを駆動する電力変換装置に直流電力を供給する第1の直流電源装置とは別に、補機が消費する電力に相当する電力を発電する、出力が第1の直流電源装置より低い第2の直流電源装置を搭載し、車両の走行状態に基づいて第2の直流電源装置の出力電力を制御する。
【発明の効果】
【0008】
本発明のハイブリッド車両は駅構内で停車中に補機を動作させても、電力蓄積装置の蓄電量の低下を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の詳細を、図面を用いながら説明する。
【実施例1】
【0010】
図1に本実施例のハイブリッド車両の構成図を示す。図1で、符号001は車体であり、車体低部の前後両端にて車輪002により支持されることにより車両を構成する。前記車両は鉄道車両や路線バスなど予め定められた経路を走行する車両である。図1の符号003は大型エンジンであり、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンなどの内燃機である。図1の符号004は発電機(1)であり、大型エンジン003により駆動され、交流電力を発電する。発電機(1)004が出力する交流電力は3相交流でも単相交流でもよい。図1の符号005はAC/DC電力変換装置(1)であり、交流電力を直流電力に変換する。前記発電機(1)004の出力が3相交流の場合には、該AC/DC電力変換装置(1)005は3相交流を直流に変換し、前記発電機(1)004の出力が単相交流の場合には、該AC/DC電力変換装置(1)005は単相交流を直流に変換する。前記大型エンジン003と前記発電機(1)004と前記AC/DC電力変換装置(1)005にて直流電源装置の機能を実現している。
【0011】
なお、前記発電機(1)004は直流発電機としてもよく、この場合には図1のAC/DC電力変換装置(1)005は不要であり、図1でAC/DC電力変換装置(1)005の入力点と出力点をショートすればよい。図1の符号006はDC/AC電力変換装置であり、誘導電動機007を駆動する。前記誘導電動機007が3相交流で駆動される場合、前記DC/AC電力変換装置006は、直流を3相交流に変換するものとする必要がある。図1の符号008は減速機であり、誘導電動機007が出力するトルクを車輪002に伝達する。なお、前記誘導電動機007をダイレクト・ドライブ・モータ(DDM)としてもよく、この場合には該減速機008は不要である。図1の符号009は電力蓄積装置であり、リチウムイオン2次電池、ニッケル水素電池、鉛蓄電池、電気2重層キャパシタなどの直流電力蓄積装置が考えられる。図1の符号010は静止インバータであり、車両が搭載する照明設備や空調設備などの補機用の電力として、直流電力を単相交流や3相交流などの交流電力に変換する。
【0012】
図1の符号011は小型エンジンである。該小型エンジン011はガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機である。この小型エンジン011は、大型エンジン003より稼動時に発生する騒音が小さなものである。図1の符号012は発電機(2)であり、小型エンジン011により駆動され交流電力を発電する。この交流電力は3相交流でも単相交流でもよい。図1の符号013はAC/DC電力変換装置(2)であり、交流電力を直流電力に変換する。発電機(2)012の出力が3相交流の場合には、AC/DC電力変換装置(2)013は3相交流を直流に変換し、発電機(2)012の出力が単相交流の場合には、AC/DC電力変換装置(2)013は単相交流を直流に変換する。前記小型エンジン011と前記発電機(2)012と前記AC/DC電力変換装置(2)013とで直流電源装置の機能を実現している。なお、前記発電機(2)012は直流発電機としてもよく、この場合にはAC/DC電力変換装置(2)013は不要であり、図1でAC/DC電力変換装置(2)013の入力点と出力点をショートすればよい。
【0013】
図1の符号014は速度センサであり、車両の走行速度を検出する。図1の符号015は演算装置である。本実施例ではAC/DC電力変換装置(1)005と、DC/AC電力変換装置006と、AC/DC電力変換装置(2)013と、電力蓄積装置009と、静止インバータ010が1点で接続されている。
【0014】
本実施例のハイブリッド車両のエネルギーの流れを以下に示す。大型エンジン003が発電機(1)004を駆動すると、発電機(1)004は交流電力を出力する。発電した交流電力はAC/DC電力変換装置(1)005により直流電力に変換され、電力蓄積装置009にて充電される。ハイブリッド車両が加速する場合には、電力蓄積装置009が放電する直流電力をDC/AC電力変換装置006が交流電力に変換する。DC/AC電力変換装置006が出力する交流電力は誘導電動機007を駆動する。誘導電動機007の回転力は減速機008を介して車輪002に伝えられる。電力蓄積装置009が放電を続け電力蓄積装置009の蓄電量が低下すると、大型エンジン003を稼動し発電機(1)004にて発電し電力蓄積装置009にて充電することにより、電力蓄積装置009の蓄電量が過剰に低下しないようにする。
【0015】
一方、ハイブリッド車両が減速する場合には、車輪002の回転力は減速機008を介して誘導電動機007へ伝えられる。誘導電動機007は発電機として機能し交流電力を発電する。DC/AC電力変換装置006は誘導電動機007が発電した交流電力を直流電力に変換する。DC/AC電力変換装置006が出力する直流電力は電力蓄積装置009に蓄電される。一方、静止インバータ010は電力蓄積装置009が放電する直流電力を交流電力に変換し、車内空調や照明器具などの補機に電力を供給する。
【0016】
ハイブリッド車両が駅構内に在線する場合には大型エンジン003が稼動時に発する騒音を防止するため大型エンジン003を停止させる。そして駅構内を走り抜けるまで加速用の電力を電力蓄積装置009の放電により供給し、大型エンジン003は稼動させない。駅構内での停車中に、補機による電力使用により電力蓄積装置009の蓄電量が減少し、ハイブリッド車両が駅構内を走り抜けるまでの加速に必要な蓄電量を下回る場合には、次の制御を実施する。
【0017】
大型エンジン003は停止させたままとし、稼動時の騒音が大型エンジン003よりも小さな小型エンジン011を稼動する。そして小型エンジン011で発電機(2)012を駆動し交流電力を発電する。発電機(2)012が発電した交流電力をAC/DC電力変換装置(2)013で直流電力に変換する。AC/DC電力変換装置(2)013が出力する直流電力は静止インバータ010へ送られ、補機用の電力として使用する。
【0018】
この制御により、駅構内での停車中の補機の電力使用により電力蓄積装置009の蓄電量が減少しハイブリッド車両が駅構内を走り抜けるまでの加速に必要な蓄電量を下回る場合においても、補機が必要とする電力を低騒音で発電できかつ電力蓄積装置009の蓄電量の低下を防ぐことができる。さらに、大型エンジン003、発電機(1)004、AC/DC電力変換装置(1)005のいずれかが故障したとしても、小型エンジン011、発電機(2)012、AC/DC電力変換装置(2)013により走行が可能である。なお、複数の車両を連結して編成とした場合に、小型エンジン011、発電機(2)012、AC/DC電力変換装置(2)013の組合せを編成中に1組設け、これにより発電した電力を他の車両の補機に供給してもよい。
【0019】
図2に本実施例の演算装置015の制御ブロック図を示す。演算装置015は、路線情報データベース019、エンジン制御部020、AC/DC制御部021から構成される。路線情報データベース019には、ハイブリッド車両が走行する経路における駅構内の位置や、駅間の距離や路線の分岐の有無や、路線の勾配などの路線情報が予めインプットされている。路線情報データベース019では、速度センサ014からの速度情報をもとにハイブリッド車両の走行位置を演算し、これを位置情報としてエンジン制御部020へ伝送する。
【0020】
エンジン制御部020には、電力蓄積装置009からの蓄電量情報と、速度センサ014からの速度情報と、路線情報データベース019から伝送される位置情報が入力される。電力蓄積装置009の蓄電量が規定値まで低下した場合、かつ、走行速度が規定値以下である場合、かつ、該ハイブリッド車両が駅構内に在線する場合に、エンジン制御部020はエンジン制御信号を出力し小型エンジン011を稼動させる。また、AC/DC制御部021に小型エンジン011が稼動中であることを伝える。
【0021】
AC/DC制御部021には、小型エンジン011が稼動中であることを伝える信号がエンジン制御部020から伝送される。小型エンジン011が稼動中の場合に、AC/DC制御部021はAC/DC制御信号を出力し、AC/DC電力変換装置(2)013を稼動させる。
【0022】
図9は、路線上の車両位置、電力蓄積装置の蓄電量、エンジンの制御信号の変化を示している。いずれも横軸は時間である。路線上の車両位置を示す図9(a)で、グラフAは車両の先端部の軌跡を、グラフBは車両の末端部の軌跡を示している。また、X1からX2までの範囲は駅構内であることを示す。
【0023】
時刻t0から時刻t1までの時間帯では、車両は減速している。このとき、図9(b)に示すように、電力蓄積装置009が回生電力を充電するため、電力蓄積装置009の蓄電量が増加する。なお、図9(c)に示すように、大型エンジン003および小型エンジン011の制御信号はともにOFFであり、各エンジンは停止している。時刻t1から時刻t2までの時間帯では、車両は停車している。このとき、図9(b)に示すように、車内空調や照明機器等の補機が電力を消費するため、電力蓄積装置009の蓄電量は低下する。エンジンの制御信号は大型エンジン003および小型エンジン011ともにOFFであり、各エンジンは停止している。
【0024】
時刻t2から時刻t3までの時間帯においても車両は停車している。しかし、時刻t2において電力蓄積装置009の蓄電量が、図9(b)に示すように、発車後に駅構内を走り抜けるまでの加速に必要な蓄電量Qoまで低下したため、図9(c)に示すように、小型エンジン011の制御信号をONにし発電を開始する。この制御により、補機の消費電力は小型エンジン011による発電電力により賄われるため、電力蓄積装置009の蓄電量は低下しない。なお、小型エンジン011による発電電力が補機の消費電力より大きい場合には、電力蓄積装置009を充電してもよい。大型エンジン003は停止のままである。
【0025】
時刻t3から時刻t4までの時間帯では、車両は加速中であるが、車両の一部が駅構内を走行中の状態である。駅構内では騒音防止のため大型エンジン003の制御信号をOFFとし大型エンジンを停止する。一方、小型エンジン011の制御信号はONのままとし、小型エンジンを稼動し続ける。加速に必要な電力は電力蓄積装置009から放電するため蓄電量は低下する。
【0026】
時刻t4以降では、車両は駅構内の外側を走行している。車両が駅構内以外にいる場合には大型エンジン003を稼動できる。したがって、大型エンジン003の制御信号をONとし、発電機(1)004により発電する。一方、大型エンジンにより大電力で発電するため、小型エンジン011の制御信号をOFFとし小型エンジン011を止め、発電を止める。電力蓄積装置009の蓄電量は、加速のための電力消費と大型エンジン003による発電電力との大小関係により増減が決まる。
【実施例2】
【0027】
図3に本実施例の構成図を示す。図1と同一の部分には同一の記号を用いた。本実施例では、図1の構成からAC/DC電力変換装置(2)013を取り除き、発電機(1)004と発電機(2)012の出力を結合し、AC/DC電力変換装置(1)005に接続した。
【0028】
本実施例において、駅構内での停車中の補機の電力使用により電力蓄積装置009の蓄電量が低下する場合の制御方法を以下に記す。補機の電力使用により電力蓄積装置009の蓄電量が減少し、車両が駅構内から出るまでの加速に必要な電力量を下回る場合には、稼動時の騒音が大型エンジン003よりも小さい小型エンジン011を稼動し、発電機(2)012により交流電力を発電する。発電機(2)012が発電した交流電力をAC/DC電力変換装置(1)005により直流電力に変換する。AC/DC電力変換装置(1)005が出力する直流電力を静止インバータ010へ送り、補機用の電力として使用する。
【0029】
このような制御により、駅構内での停車中の補機の電力使用により電力蓄積装置009の蓄電量が減少しハイブリッド車両が駅構内を走り抜けるまでの加速に必要な蓄電量を下回る場合においても、補機が必要とする電力を低騒音で発電でき、かつ電力蓄積装置009の蓄電量の減少を防ぐことができる。
【0030】
さらに、大型エンジン003、発電機(1)004、AC/DC電力変換装置(1)005のいずれかが故障したとしても、小型エンジン011、発電機(2)012、AC/DC電力変換装置(2)013により走行が可能である。なお、複数の車両を連結して編成とした場合に、小型エンジン011、発電機(2)012、AC/DC電力変換装置(2)013の組合せを編成中に1組設け、これにより発電した電力を他の車両の補機に供給してもよい。
【0031】
図4に本発明の演算装置015の制御ブロック図を示す。演算装置015は、路線情報データベース019、エンジン制御部020、AC/DC制御部021から構成される。路線情報データベース019には、該ハイブリッド車両が走行する経路における駅構内の位置が予めインプットされている。路線情報データベース019では、速度センサ014からの速度情報をもとに該ハイブリッド車両の走行位置を演算し、これを位置情報としてエンジン制御部020へ伝送する。
【0032】
エンジン制御部020には、電力蓄積装置009からの蓄電量情報と、速度センサ014からの速度情報と、路線情報データベース019から伝送される位置情報が入力される。電力蓄積装置009の蓄電量が規定値まで低下した場合、かつ、走行速度が規定値以下である場合、かつ、該ハイブリッド車両が駅構内に在線する場合に、エンジン制御部020はエンジン制御信号を出力し小型エンジン011を稼動させる。また、AC/DC制御部021に小型エンジン011が稼動中であることを伝える。
【0033】
AC/DC制御部021には、小型エンジン011が稼動中であることを伝える信号がエンジン制御部020から伝送される。小型エンジン011が稼動中の場合に、AC/DC制御部021はAC/DC制御信号を出力し、AC/DC電力変換装置(1)005を稼動させる。
【実施例3】
【0034】
図5に本実施例の構成図を示す。図1と同一の部分には同一の記号を用いた。本実施例は、図1の構成から小型エンジン011、発電機(2)012、AC/DC電力変換装置(2)013を取り除き、代わりに燃料電池016を設けた。燃料電池016は、固体高分子型燃料電池や直接メタノール型燃料電池などが考えられる。
【0035】
本実施例で、駅構内での停車中の補機の電力使用により電力蓄積装置009の蓄電量が減少し、ハイブリッド車両が駅構内を走り抜けるまでの加速に必要な蓄電量を下回る場合の制御方法を以下に記す。補機の電力使用により電力蓄積装置009の蓄電量が減少し、車両が駅構内から走り抜けるまでの加速に必要な蓄電量を下回る場合には、燃料電池016を稼動させ直流電力を発電する。燃料電池016が発電した直流電力を静止インバータ010へ送り、補機用の電力として使用する。この制御により駅構内での停車中の補機の電力使用により電力蓄積装置009の蓄電量が減少しハイブリッド車両が駅構内を走り抜けるまでの加速に必要な蓄電量を下回る場合でも、補機が必要とする電力を低騒音で発電できかつ電力蓄積装置009の蓄電量の低下を防ぐことができる。
【0036】
さらに、大型エンジン003、発電機(1)004、AC/DC電力変換装置(1)005のいずれかが故障したとしても、燃料電池016の発電電力で走行が可能である。本実施例は燃料電池を用いるため、稼動時にNOxなどの環境に有害な排出ガスが発生しないという利点があげられる。なお、複数の車両を連結して編成とした場合に、燃料電池016を編成中に1組設け、これにより発電した電力を他の車両の補機に供給してもよい。
【0037】
図6に本実施例の演算装置015の制御ブロック図を示す。演算装置015は、路線情報データベース019、燃料電池制御部022から構成される。路線情報データベース019には、該ハイブリッド車両が走行する経路における駅構内の位置が予めインプットされている。路線情報データベース019では、速度センサ014からの速度情報をもとに該ハイブリッド車両の走行位置を演算し、これを位置情報として燃料電池制御部022へ伝送する。
【0038】
燃料電池制御部022には、電力蓄積装置009からの蓄電量情報と、速度センサ014からの速度情報と、路線情報データベース019から伝送される位置情報が入力される。電力蓄積装置009の蓄電量が規定値まで低下した場合、かつ、走行速度が規定値以下である場合、かつ、該ハイブリッド車両が駅構内に在線する場合に、燃料電池制御部022は燃料電池制御信号を出力し燃料電池016を稼動させる。
【実施例4】
【0039】
図7に本実施例の構成図を示す。図1と同一の部分には同一の記号を用いた。本実施例は、図1の構成から小型エンジン011、発電機(2)012を取り除き、替わりに車両側および地上側に設ける電磁誘導コイル017により地上の電力系統018から交流電力を取り入れる構成となっている。
【0040】
本実施例で、駅構内での停車中の補機の電力使用により電力蓄積装置009の蓄電量が低下する場合の制御方法を以下に記す。補機の電力使用により電力蓄積装置009の蓄電量が減少し、車両が駅構内から出るまでの加速に必要な蓄電量を下回る場合には、車両外部の電力系統から電磁誘導コイル017を介して交流電力を受電する。受電した交流電力をAC/DC電力変換装置(2)013により直流電力に変換する。さらにAC/DC電力変換装置(2)013が出力する直流電力を静止インバータ010へ送り、これを補機用の電力として使用する。この制御により駅構内での停車中の補機の電力使用により電力蓄積装置009の蓄電量が減少しハイブリッド車両が駅構内を走り抜けるまでの加速に必要な蓄電量を下回る場合でも、騒音をたてずに補機が必要とする電力を賄うことができ、かつ電力蓄積装置009の蓄電量の低下を防ぐことができる。なお、複数の車両を連結して編成とした場合に、電磁誘導コイル017を編成中に1箇所設け、これにて受電した電力を他の車両の補機に供給してもよい。
【0041】
図8に本実施例の演算装置015の制御ブロック図を示す。演算装置015は、路線情報データベース019とAC/DC制御部021から構成される。
【0042】
路線情報データベース019には、該ハイブリッド車両が走行する経路における駅構内の位置が予めインプットされている。路線情報データベース019では、速度センサ014からの速度情報をもとに該ハイブリッド車両の走行位置を演算し、これを位置情報としてAC/DC制御部021へ伝送する。
【0043】
AC/DC制御部021には、電力蓄積装置009からの蓄電量情報と、速度センサ014からの速度情報と、路線情報データベース019から伝送される位置情報が入力される。電力蓄積装置009の蓄電量が規定値まで低下した場合、かつ、走行速度が規定値以下あるいは車両が停止していて、かつ、該ハイブリッド車両が地上側に設置した電磁誘導コイルを備えた駅構内に在線する場合に、AC/DC制御部021はAC/DC制御信号を出力しAC/DC電力変換装置(2)013を稼動させる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】実施例1のハイブリッド車両の構成図。
【図2】実施例1の演算装置の制御ブロック図。
【図3】実施例2のハイブリッド車両の構成図。
【図4】実施例2の演算装置の制御ブロック図。
【図5】実施例3のハイブリッド車両の構成図。
【図6】実施例3の演算装置の制御ブロック図。
【図7】実施例4のハイブリッド車両の構成図。
【図8】実施例4のハイブリッド車両の構成図。
【図9】実施例1の線路上の車両位置、電力蓄積装置の蓄電量、エンジンの制御信号の変化の過程の説明図。
【符号の説明】
【0045】
001…車体、002…車輪、003…大型エンジン、004…発電機(1)、005…AC/DC電力変換装置(1)、006…DC/AC電力変換装置、007…誘導電動機、008…減速機、009…電力蓄積装置、010…静止インバータ、011…小型エンジン、012…発電機(2)、013…AC/DC電力変換装置(2)、014…速度センサ、015…演算装置、016…燃料電池、017…電磁誘導コイル、018…電力系統、019…路線情報データベース、020…エンジン制御部、021…AC/DC制御部、022…燃料電池制御部。





 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013