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発明の名称 自動車駆動システム及び自動車
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−91035(P2007−91035A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2005−283237(P2005−283237)
出願日 平成17年9月29日(2005.9.29)
代理人 【識別番号】100100310
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 学
発明者 小村 昭義 / 井出 一正 / 石川 敬郎
要約 課題

水素を燃料とする自動車、例えば水素エンジンハイブリット車や燃料電池車において、高効率で小形の駆動システムを提供する。

解決手段
特許請求の範囲
【請求項1】
水素を供給する水素供給源と、前記水素供給源から供給される水素を燃料として自動車を駆動させるためのエネルギーを発生するエネルギー発生源と、前記自動車の駆動エネルギーを発生または回生する回転機とを有する自動車駆動システムであって、前記水素供給源から供給される水素の少なくとも一部を、前記回転機を介して前記エネルギー発生源に供給することを特徴とする自動車駆動システム。
【請求項2】
水素を供給する水素供給源と、前記水素供給源から供給される水素を燃料として自動車を駆動させるための駆動エネルギーを発生するエネルギー発生源と、前記自動車の駆動エネルギーを発生または回生する回転機を有する自動車駆動システムであって、前記水素供給源から供給される水素を、前記回転機を介して前記エネルギー発生源に供給し、前記水素供給源が高圧水素ガスを貯蔵する水素貯蔵装置であることを特徴とする自動車駆動システム。
【請求項3】
請求項1において、前記エネルギー発生源が、水素エンジンであることを特徴とする自動車駆動システム。
【請求項4】
請求項1において、前記エネルギー発生源が、燃料電池であることを特徴とする自動車駆動システム。
【請求項5】
請求項1において、前記水素供給源が、化石燃料やバイオ燃料などの可燃性燃料を貯蔵する燃料貯蔵装置と、前記可燃性燃料を水素に変換する水素改質器で構成されていることを特徴とする自動車駆動システム。
【請求項6】
水素を供給する水素供給源と、車輪と、水素を燃料として前記車輪を駆動させるためのエネルギーを発生するエネルギー発生源と、前記車輪の駆動エネルギーを発生または回生する回転機とを有する自動車駆動システムであって、前記水素供給源から供給される水素を前記回転機を介して前記エネルギー発生源に供給することを特徴とする自動車。
【請求項7】
請求項6において、前記水素供給源が、高圧水素ガスを貯蔵する水素貯蔵装置であることを特徴とする自動車。
【請求項8】
請求項6において、前記エネルギー発生源は水素エンジンであることを特徴とする自動車。
【請求項9】
請求項6において、前記エネルギー発生源は燃料電池であることを特徴とする自動車。
【請求項10】
請求項6において、前記水素供給源が、化石燃料やバイオ燃料などの可燃性燃料を貯蔵する燃料貯蔵装置と、前記可燃性燃料を水素に変換する水素改質器で構成されていることを特徴とする自動車。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素を燃料とする自動車における自動車駆動システム及びそれを用いた自動車に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、地球温暖化や資源枯渇の問題が顕在化しており、エネルギーの有効利用への関心が高まっている。特に、地球温暖化の観点では、CO2 の削減目標を定めた京都議定書が発効され、日本は2008年から2012年の間にCO2 排出量を1990年基準で6%削減する必要がある。ここで運輸部門に着目すると、そのエネルギー消費量は日本全体の約1/4を占めており、その石油消費量は日本全体の40%近くに達する。このため、運輸部門における燃料の高効率利用やクリーン化は、環境への配慮から非常に重要な課題となっている。
【0003】
このような背景の中、自動車メーカ各社は、燃料の高効率利用の点からハイブリット車を、燃料のクリーン化の観点から水素を燃料としたエンジン車や燃料電池車を、精力的に開発しており、その一部は実証段階に入っているものもある。
【0004】
水素エンジンを駆動源とした自動車は、例えば特開2001−258105号公報(以下、特許文献1)に記載されている。特許文献1の要約欄には、水素エンジンとモータを動力源とするハイブリッド車両にあって、水素貯蔵装置に貯蔵されている水素を燃料として水素エンジンに供給してその駆動を行わせるとともに、その水素貯蔵装置に貯蔵されている水素を燃料電池に供給して、燃料電池による発生電力をモータの駆動用電源としたハイブリッド車両が記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開2001−258105号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図7に、水素を燃料とするハイブリット車の代表的なシステム構成を示す。図7のハイブリット車の構成はパラレル式と呼ばれ、エンジンと回転機を並列的に用いて車輪を駆動する方式である。ここでは、高圧水素タンク1からの水素を燃料としてエンジン3を駆動する一方、回転機2を発電機として利用することで車輪からの動力を回生してバッテリー4に電力を貯蔵し、必要に応じて回転機2をモータとして利用することで車輪5を駆動する。ここで、図では、回転機2からの交流電力を直流電力に変換してバッテリー4へ供給、または、バッテリー4からの直流電力を交流電力に変換して回転機2に供給する電力変換器については省略してある。この際、回転機の冷却は一般に外気が用いられており、外気は回転機に内蔵されたファンによって回転機内部に取り込まれる。この際、回転機の体格は、空気の冷却特性によって制限されるため、回転機の小形化には限界がある。また、外気温は使用場所や時期(季節)によって常に変動しており、それに伴って回転機の温度も変化することになる。特に、高温になる場所や時期に使用する必要がある場合には、高温になることを想定して回転機の体格を大きめに設計して裕度を持たせておく必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明は、高圧水素タンクと、水素を燃料とする水素エンジンと、自動車の駆動エネルギーを発生または回生する回転機、を有するハイブリット自動車において、前記高圧水素タンクから供給される水素ガスの少なくとも一部を前記回転機の冷却に利用した後、前記水素エンジンに供給することを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、水素タンクから水素エンジンに供給される水素を利用して回転機を冷却するので、回転機を効率よく冷却することができ、自動車駆動システムの小型化を図ることができる。自動車駆動システムの小型化により、居住空間が広い自動車を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に、本発明による水素を燃料とする自動車駆動システムについて、図示の実施形態に基づき詳細を説明する。
【実施例1】
【0010】
図1は、本発明の第一の実施形態を示すシステム構成図である。図1は水素を燃料とするパラレル式ハイブリット車であり、高圧水素タンク1と、水素を燃料とする水素エンジン3と、自動車の駆動エネルギーを発生または回生する回転機2,電力を貯蔵するバッテリー4、で構成されている。ここで、水素エンジン3と回転機2を並列的に用いて車輪5を駆動する。ここで、図では、回転機2からの交流電力を直流電力に変換してバッテリー4へ供給、または、バッテリー4からの直流電力を交流電力に変換して回転機2に供給する電力変換器については省略してある。また、高圧水素タンク出口側には、流量調整用のバルブが設置されるのが一般的であるが、ここでは省略してある。
【0011】
高圧水素タンク1から供給される水素ガスは、回転機2を介して水素エンジン3に燃料として供給される。ここで、水素ガスは回転機2の冷却媒体として利用される。すなわち、冷却媒体として冷却特性の良い水素ガスを用いることで、回転機の冷却媒体として空気(外気)を用いる従来技術に比べて、回転機の高効率化と小形化を実現することができる。また、水素ガスは高圧で回転機2に供給されるため、通常の従来技術では必要となる冷却媒体駆動用のファンが不要になり、回転機をさらに高効率化、かつ小形化することができる。さらに、水素は回転機を介して回転機で発生する熱の一部を回収した後にエンジンに供給されるため、高圧水素タンクから直接供給される場合に比べてエンジンの暖気に必要なエネルギーを削減することができる。
【0012】
この実施例では、パラレル式ハイブリット車を例として取り上げて説明したが、シリーズ式などの他方式のハイブリット車についても、高圧水素タンクからの水素ガスを回転機の冷却に利用した後にエンジンに供給することで、同様の効果が得られる。
【0013】
また、この実施例では、水素発生源として高圧水素タンクを例として取り上げたが、水素発生源として高圧水素タンクに吸蔵合金を備えた水素貯蔵タンクを用いても同様の効果が得られる。
【0014】
さらに、水素貯蔵方式として、液体水素,吸蔵合金,有機ハイドライド、などの他方式を用いた場合でも、同様の効果が得られる。ただし、この場合には、高圧水素タンクの場合と違って、水素ガスは高圧で回転機へ供給することができないため、水素配管の任意の箇所に冷却媒体駆動用のファンを設置するか、回転機に冷却媒体駆動用のファンを内蔵する必要がある。しかし、どちらの場合も、冷却媒体駆動用のファンか回転機内蔵のファンのうちどちらか一方を削減できるメリットがある。
【実施例2】
【0015】
図2は、本発明の第二の実施形態を示すシステム構成図である。この実施例は、第一の実施例と比べて、高圧水素タンク1から供給される水素の一部を回転機2の冷却に利用し、残りの水素は回転機冷却後の水素と合流した後、エンジン3の燃料として利用する点が異なっている。この際、両方の水素配管、または一方の水素配管に、流量調整のバルブを設置する必要があるが、ここでは省略してある。
【0016】
この場合でも、第一の実施例と同様の効果が得られる。
【実施例3】
【0017】
図3は、本発明の第三の実施形態を示すシステム構成図である。この実施例は、第一の実施例と比べて、高圧水素タンクの代わりに水素発生源としてガソリンタンク6からのガソリンを水素に変換する改質器7としている点が異なっている。
【0018】
この場合でも、第一の実施例と同様の効果が得られる。ただし、この場合には、高圧水素タンクの場合と違って、水素ガスは高圧で回転機へ供給することができないため、水素配管の任意の箇所に冷却媒体駆動用のファンを設置するか、回転機に冷却媒体駆動用のファンを内蔵する必要がある。しかし、どちらの場合も、冷却媒体駆動用のファンか回転機内蔵のファンのうちどちらか一方を削減できるメリットがある。
【0019】
また、この実施例では、燃料としてガソリンを例に取り上げて説明したが、その他の化石燃料やバイオ燃料などの可燃性燃料を用いた場合でも同様の効果が得られる。
【実施例4】
【0020】
図4は、本発明の第四の実施形態を示すシステム構成図である。この実施例は、第三の実施例と比べて、ガソリンタンク6から改質器7を介して供給される水素の一部を回転機2の冷却に利用し、残りの水素は回転機冷却後の水素と合流した後、エンジン3の燃料として利用する点が異なっている。
【0021】
この場合でも、第三の実施例と同様の効果が得られる。
【実施例5】
【0022】
図5は、本発明の第五の実施形態を示すシステム構成図である。この実施例は、第三の実施例と比べて、ガソリンタンク6から供給されるガソリンの一部を改質器7を介して水素に変換して回転機2の冷却に利用し、残りのガソリンは回転機冷却後の水素と混合した後、エンジン3の燃料として利用する点が異なっている。
【0023】
この場合でも、第三の実施例と同様の効果が得られる。
【実施例6】
【0024】
図6は、本発明の第六の実施形態を示すシステム構成図である。図6は水素を燃料とする燃料電池車であり、高圧水素タンク1と、水素を燃料とする燃料電池8と、自動車の駆動エネルギーを発生または回生する回転機2,電力を貯蔵するバッテリー4、で構成されている。ここで、燃料電池8で発電された電気は、回転機2をモータとして駆動するための動力源となり車輪5を駆動する他、状況に応じてバッテリー4に貯蔵される。図では、回転機2からの交流電力を直流電力に変換してバッテリー4へ供給、または、バッテリー4ないし燃料電池8からの直流電力を交流電力に変換して回転機2に供給する電力変換器については省略してある。燃料電池としては、PEFC(固体高分子型燃料電池),PAFC(りん酸型燃料電池),MCFC(溶融炭酸塩型燃料電池),SOFC(固体電解質型燃料電池)、などの燃料電池が利用される。
【0025】
高圧水素タンク1から供給される水素ガスは、回転機2を介して燃料電池8に燃料として供給される。ここで、水素ガスは回転機2の冷却媒体として利用される。すなわち、冷却媒体として冷却特性の良い水素ガスを用いることで、回転機の冷却媒体として空気(外気)を用いる従来技術に比べて、回転機の高効率化と小形化を実現することができる。また、水素ガスは高圧で回転機2に供給されるため、通常の従来技術では必要となる冷却媒体駆動用のファンが不要になり、回転機をさらに高効率化、かつ小形化することができる。さらに、燃料電池では作動温度(例えば、PEFCでは70〜90℃、SOFCでは
800〜1000℃)まで燃料の温度を上昇させる必要があるが、水素は回転機を介して回転機で発生する熱の一部を回収した後に燃料電池に供給されるため、高圧水素タンクから直接供給される場合に比べて燃料を暖めるのに必要なエネルギーを削減することができる。
【0026】
なお、燃料電池を用いた自動車駆動システムに関して、第二の実施例(図2)から第五の実施例(図5)で水素エンジンの代わりに燃料電池を用いた実施例が同様に考えられ、各々の実施例に対して同様の効果が得られるが、本文では説明を省略する。
【実施例7】
【0027】
図8は、本発明の第七の実施形態を示すシステム構成図である。この実施例は、第一の実施例と比べて、回転機とエンジンの間の水素配管に水素タンクを設置した点が異なっている。ハイブリット車で、バッテリーからの電気で回転機が駆動され、かつ、エンジンが停止している状態の時、すなわち、回転機のみで駆動エネルギーを発生させている時に、エンジンへの水素供給を停止して、上記の水素タンクに回転機冷却後の水素を一時的に貯蔵することができる。ここで、水素タンクに水素を駆動するための動力源(ファン,ポンプ、など)が内蔵してあれば、水素をより効果的に貯蔵することができる。この水素タンクで一時貯蔵された水素は、エンジン起動時に燃料として供給される。この結果、このような場合に第一の実施例ではそのまま排気していた水素を有効に利用することができる。
【実施例8】
【0028】
図9は、本発明の第八の実施形態を示すシステム構成図である。この実施例は、第二の実施例と比べて、回転機とエンジンの間の水素配管に水素タンクを設置した点が異なっている。この実施例についても、第七の実施例と同様の効果が期待できる。
【0029】
本発明によれば、高圧水素タンクの水素を回転機の冷却に利用するが、空気に比べて水素の冷却特性が良い(例えば、同一条件(圧力1atm ,温度300K)で熱伝達率を計算すると、水素で84.8W/(m・k)、空気で57.8W/(m・k) となる*))ため、回転機の効率向上と回転機の小形化を実現することができる。また、高圧水素タンク内の圧力,温度は比較的安定に維持されているので、外気で冷却する場合のように回転機を冷却する空気(外気)の温度を気にする必要がなくなる。これに加えて、空気冷却の場合には回転機内蔵のファンが必要となるが、高圧水素ガスを回転機に供給するため、回転機内蔵のファンが不要となる。
*)強制対流乱流熱伝達計を計算するDittus-Boelterの式を使用。代表寸法10mm,流速
10m/sで計算。
【0030】
さらに、エンジンを始動する際にはエンジンを暖気する必要があるが、本発明では燃料として供給する水素は回転機を介して回転機で発生する熱の一部を回収した後にエンジンに供給されるため、高圧水素タンクから直接供給される場合に比べてエンジンの暖気に必要なエネルギーを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の第一の実施形態を示すシステム構成図。
【図2】本発明の第二の実施形態を示すシステム構成図。
【図3】本発明の第三の実施形態を示すシステム構成図。
【図4】本発明の第四の実施形態を示すシステム構成図。
【図5】本発明の第五の実施形態を示すシステム構成図。
【図6】本発明の第六の実施形態を示すシステム構成図。
【図7】従来技術を示すシステム構成図。
【図8】本発明の第七の実施形態を示すシステム構成図。
【図9】本発明の第八の実施形態を示すシステム構成図。
【符号の説明】
【0032】
1…高圧水素タンク、2…回転機、3…水素エンジン、4…バッテリー、5…車輪、6…ガソリンタンク、7…改質器、8…燃料電池。






 

 


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