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発明の名称 空気入りタイヤおよびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−22283(P2007−22283A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−206677(P2005−206677)
出願日 平成17年7月15日(2005.7.15)
代理人 【識別番号】100080540
【弁理士】
【氏名又は名称】多田 敏雄
発明者 山本 信也
要約 課題
内圧充填時や高速走行時におけるトレッド部の径成長を均一化する。

解決手段
ベルト強化層(強化プライ42)をリボン状体55の螺旋巻回により形成する際、ベルト強化層の幅方向両端部53におけるリボン状体55の巻回ピッチPを幅方向中央部54における巻回ピッチQより大としたので、ベルト強化層の幅方向両端部53に発生する幅方向中央部54よりリボン状体55の積層数が多い部位(3層の部位)が従来より狭くなり、これにより、内圧充填時や高速走行時におけるトレッド部の径成長を均一化することができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
対をなすビードコア間をトロイダル状に延びるカーカス層と、カーカス層の半径方向外側に配置され、内部にタイヤ赤道Sに対して傾斜している多数本の補強コードが埋設されたベルト層と、前記ベルト層に重なり合うよう配置され、互いに平行な少数本の非伸張性補強素子をゴム被覆したリボン状体を螺旋状に巻回することで構成したベルト強化層と、前記ベルト層、ベルト強化層の半径方向外側に配置されたトレッドとを備え、前記ベルト強化層に幅方向両外端から幅方向内側に向かって折り返された折返し部を設けた空気入りタイヤにおいて、前記ベルト強化層の幅方向両端部におけるリボン状体の巻回ピッチを幅方向中央部におけるリボン状体の巻回ピッチより大としたことを特徴とする空気入りタイヤ。
【請求項2】
前記大である巻回ピッチは小である巻回ピッチの1.3〜2.0倍の範囲内とした請求項1記載の空気入りタイヤ。
【請求項3】
前記折返し部の幅からリボン状体の幅を減じた値をMとしたとき、巻回ピッチが大である幅方向両端部の幅を前記減じた値Mの1.0〜2.5倍の範囲内とした請求項1または2記載の空気入りタイヤ。
【請求項4】
補強素子をリボン状体内で波状またはジグザグ状に屈曲させた請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
【請求項5】
前記ベルト強化層の幅方向中央部におけるリボン状体の巻回ピッチをリボン状体幅の略半分とした請求項4記載の空気入りタイヤ。
【請求項6】
前記ベルト強化層をカーカス層とベルト層との間に配置した請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
【請求項7】
幅方向両端部が一対のビードコア回りに折り返され内圧が充填されることで略トロイダル状に変形されたカーカス層の半径方向外側に、内部にタイヤ赤道Sに対して傾斜している多数本の補強コードが埋設されたベルト層、互いに平行な少数本の非伸張性補強素子をゴム被覆したリボン状体を螺旋状に巻回することで構成され、幅方向両端から幅方向内側に向かって折り返された折返し部を有するベルト強化層、および、トレッドを積層配置して生タイヤを成形する工程と、前記生タイヤを加硫し空気入りタイヤとする工程とを備えた空気入りタイヤの製造方法において、前記ベルト強化層を形成する際、該ベルト強化層の幅方向両端部におけるリボン状体の巻回ピッチを幅方向中央部におけるリボン状体の巻回ピッチより大としたことを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、補強素子をゴム被覆したリボン状体を螺旋状に巻回することで構成したベルト強化層をベルト層に重ね合わて配置した空気入りタイヤおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の空気入りタイヤおよびその製造方法としては、例えば以下の特許文献1に記載されているようなものが知られている。
【特許文献1】特開平6−183207号公報
【0003】
このものは、対をなすビードコア間をトロイダル状に延びるカーカス層と、カーカス層の半径方向外側に配置され、内部にタイヤ赤道に対して傾斜している多数本の補強コードが埋設された傾斜ベルト層と、前記傾斜ベルト層の半径方向外側に重なり合うよう配置され、複数本の引き揃えられた波状スチールコードをゴム被覆したゴム引きテープを螺旋状に巻回することで構成した波状ベルト層と、前記傾斜ベルト層、波状ベルト層の半径方向外側に配置されたトレッドとを備えたものである。
【0004】
そして、このものにおいては、前記ゴム引きテープの巻始め部分および巻き終わり部分のそれぞれを、波状ベルト層の側端縁より幅方向内側に位置させることで、ベルト強化層に側端縁から幅方向内側に向かって折り返された折返し部を設けるとともに、前記ゴム引きテープを螺旋状に巻回する際、幅方向のいずれの位置においても同一の巻回ピッチ(幅方向送り量)としている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来の空気入りタイヤおよびその製造方法にあっては、前記ゴム引きテープを螺旋状に巻回する際、幅方向のいずれの位置においても同一の巻回ピッチとしているため、図8、9に示すように、ベルト強化層10の幅方向両端部11に幅方向中央部12よりゴム引きテープ13の積層数が多い(3層の)部位14が広い範囲(図9にハッチングで示す範囲)に亘って発生し、この結果、内圧充填時や高速走行時におけるトレッド部の径成長が不均一となってしまうというという課題があった。
【0006】
この発明は、内圧充填時や高速走行時におけるトレッド部の径成長を均一化することができる空気入りタイヤおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的は、第1に、対をなすビードコア間をトロイダル状に延びるカーカス層と、カーカス層の半径方向外側に配置され、内部にタイヤ赤道Sに対して傾斜している多数本の補強コードが埋設されたベルト層と、前記ベルト層に重なり合うよう配置され、互いに平行な少数本の非伸張性補強素子をゴム被覆したリボン状体を螺旋状に巻回することで構成したベルト強化層と、前記ベルト層、ベルト強化層の半径方向外側に配置されたトレッドとを備え、前記ベルト強化層に幅方向両外端から幅方向内側に向かって折り返された折返し部を設けた空気入りタイヤにおいて、前記ベルト強化層の幅方向両端部におけるリボン状体の巻回ピッチを幅方向中央部におけるリボン状体の巻回ピッチより大とした空気入りタイヤにより、達成することができ、
【0008】
第2に、幅方向両端部が一対のビードコア回りに折り返され内圧が充填されることで略トロイダル状に変形されたカーカス層の半径方向外側に、内部にタイヤ赤道Sに対して傾斜している多数本の補強コードが埋設されたベルト層、互いに平行な少数本の非伸張性補強素子をゴム被覆したリボン状体を螺旋状に巻回することで構成され、幅方向両端から幅方向内側に向かって折り返された折返し部を有するベルト強化層、および、トレッドを積層配置して生タイヤを成形する工程と、前記生タイヤを加硫し空気入りタイヤとする工程とを備えた空気入りタイヤの製造方法において、前記ベルト強化層を形成する際、該ベルト強化層の幅方向両端部におけるリボン状体の巻回ピッチを幅方向中央部におけるリボン状体の巻回ピッチより大とした空気入りタイヤの製造方法により、達成することができる。
【発明の効果】
【0009】
この発明においては、少数本の非伸張性補強素子をゴム被覆したリボン状体を螺旋状に巻回することで折返し部を有するベルト強化層を形成する際、ベルト強化層の幅方向両端部におけるリボン状体の巻回ピッチを幅方向中央部におけるリボン状体の巻回ピッチより大としたので、ベルト強化層の幅方向両端部に発生する幅方向中央部よりリボン状体の積層数が多い部位が従来より狭くなり、この結果、内圧充填時や高速走行時におけるトレッド部の径成長が均一化される。
【0010】
また、請求項2に記載のように構成すれば、ベルト強化層の幅方向両端部におけるリボン状体が存在しない領域を減少させながら、前述のようなリボン状体の積層数が多い部位を充分に狭くすることができる。
さらに、請求項3に記載のように構成すれば、リボン状体の巻回密度の低い部位が広くなる事態を抑制しながら、リボン状体の積層数が多い部位を充分に狭くすることができる。
【0011】
また、請求項4に記載のように構成すれば、補強素子の加硫時における長手方向(周方向)の伸張、即ち、ベルト強化層の拡径が許容され、空気入りタイヤの製造が容易となる。
さらに、請求項5に記載のように構成すれば、リボン状体により形成されたベルト強化層の幅方向中央部におけるゲージをほぼ均一とすることができる。
また、請求項6に記載のように構成すれば、ベルト強化層端でのセパレーションを抑制しながら、内圧充填時、高速走行時におけるトレッド部の径成長をほぼ均一にかつ効果的に抑制することができる。
【実施例】
【0012】
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1、2において、21はトラック、バス等に装着される偏平な重荷重用空気入りラジアルタイヤであり、この空気入りタイヤ21は一対のビード部23を有し、各ビード部23には対をなす(ここでは一対であるが、複数対のこともある)ビードコア22が埋設されている。また、前記空気入りタイヤ21は、これらビード部23から略半径方向外側に向かってそれぞれ延びるサイドウォール部24と、両サイドウォール部24の半径方向外端同士を連結する略円筒状のトレッド部25とをさらに備えている。
【0013】
そして、この空気入りタイヤ21は前記ビードコア22間をトロイダル状に延びてサイドウォール部24、トレッド部25を補強するカーカス層28を有し、このカーカス層28の両端部は前記ビードコア22の回りを軸方向内側から軸方向外側に向かって折り返されている。前記カーカス層28は少なくとも1枚、ここでは1枚のカーカスプライ29から構成され、このカーカスプライ29の内部にはタイヤ赤道Sに対して70〜90度のコード角で交差する、即ち、実質上ラジアル方向(子午線方向)に延びる非伸張性の補強コード30、例えばスチールコードが多数本埋設されている。また、ビード部23におけるカーカス層28の周囲には、例えばスチールコードにより補強されたチェーファー31が配置されている。
【0014】
34はカーカス層28の半径方向外側に配置され、一方のトレッド端部から他方のトレッド端部まで延在するベルト層であり、このベルト層34は少なくとも2枚(ここでは2枚)のベルトプライ35を半径方向に積層することで構成され、各ベルトプライ35の内部には、例えばスチール、芳香族ポリアミドからなる非伸張性の互いに平行な補強コード36が多数本埋設されている。そして、これらベルトプライ35に埋設されている補強コード36は、後述するベルト強化層との間の周方向剪断歪みを低減させるため、タイヤ赤道Sに対して40〜70度の角度で傾斜するとともに、少なくとも2枚のベルトプライ35において逆方向に傾斜し互いに交差している。なお、38は前記カーカス層28、ベルト層34の半径方向外側に配置されたトレッド、39はカーカス層28の軸方向外側に配置されたサイドトレッドである。
【0015】
41は前記カーカス層28の半径方向外側、詳しくはカーカス層28とベルト層34との間に該ベルト層34に重なり合うよう配置され、最広幅のベルトプライ35より幅が狭いベルト強化層であり、このベルト強化層41は少なくとも1枚、ここでは半径方向に積層された2枚の強化プライ42から構成されている。各強化プライ42の内部には実質上周方向に延び、スチール、芳香族ポリアミド等から構成された非伸張性の補強素子43が埋設され、該補強素子43は撚り線(コード)またはモノフィラメントから構成されるとともに、各強化プライ42の子午線断面に多数本現れる。
【0016】
ここで、ベルト強化層41をカーカス層28とベルト層34との間に配置したのは、ベルト強化層41端でのセパレーションを抑制しながら、内圧充填時、高速走行時におけるトレッド部25の径成長をほぼ均一にかつ効果的に抑制するためであるが、このベルト強化層41はベルト層34とトレッド38との間に配置するようにしてもよい。また、各強化プライ42はその幅方向両外端47、48から幅方向内側に向かってそれぞれ折り返された折返し部49、50を有し、幅方向一側の折返し部49は各強化プライ42の半径方向内側、即ちカーカス層28側に折り返され、一方、幅方向他側の折返し部50は各強化プライ42の半径方向外側、即ちベルト層34側に折り返されている。
【0017】
このように各強化プライ42に折返し部49、50を設けるようにすれば、各強化プライ42内に埋設されている補強素子43の切断端(折返し部49、50の内端に位置している始端および終端)が、大きなせん断歪みが発生する該強化プライ42の幅方向両外端47、48から離れて位置することになり、この結果、前記幅方向両外端47、48におけるセパレーションが効果的に抑制される。
【0018】
そして、前述のような折返し部49、50を有する強化プライ42は、互いに平行な少数本の補強素子43を並べてゴム被覆したリボン状体を、まず、幅方向一側のある位置から幅方向外側に向かって幅方向外端47まで螺旋状に巻回することで幅方向一側の折返し部49を形成した後、幅方向外端47から幅方向他側に向かって幅方向外端48まで螺旋状に多数回巻回することで本体部52を形成し、その後、幅方向外端48から幅方向一側に向かって螺旋状に巻回することで幅方向他側の折返し部50を形成して成形される。
【0019】
ここで、前述したリボン状体を螺旋状に巻回する際、幅方向のいずれの位置においても巻回ピッチ(幅方向送り量)を同一とすると、図8、9に示すように、ベルト強化層10の幅方向両端部11に幅方向中央部12(2層)よりゴム引きテープ13の積層数が多い(3層の)部位14が広い範囲(図9にハッチングで示す範囲)に亘って発生し、この結果、内圧充填時や高速走行時におけるトレッド部の径成長が不均一となってしまう。
【0020】
このため、この実施例においては、図3、4に示すように、ベルト強化層41(強化プライ42)をリボン状体55の螺旋巻回により成形する際、ベルト強化層41の幅方向両端部53におけるリボン状体55の巻回ピッチPを幅方向中央部54におけるリボン状体55の巻回ピッチQより大としたのである。この結果、ベルト強化層41の幅方向両端部53に発生する幅方向中央部54よりリボン状体55の積層数が多い部位56(3層の部位で図4にハッチングで示されている)が従来より狭くなり、これにより、内圧充填時や高速走行時におけるトレッド部25の径成長を均一化することができる。
【0021】
ここで、前記リボン状体55の大である巻回ピッチPは、小である巻回ピッチQの1.3〜2.0倍の範囲内とすることが好ましい。その理由は、P/Qの値が 1.3未満であると、前述のようなリボン状体55の積層数が多い部位56(3層の部位)を充分に狭くすることができず、一方、 2.0を超えると、ベルト強化層41(強化プライ42)の幅方向両端部53においてリボン状体55が存在しない領域Fが広くなってしまうが、前述の範囲内であると、ベルト強化層41の幅方向両端部53におけるリボン状体55が存在しない領域Fを減少させながら、前述のようなリボン状体55の積層数が多い部位56(ハッチングの部位)を充分に狭くすることができるからである。
【0022】
また、前述した折返し部49、50の幅をJ、リボン状体55の幅をK、前記幅Jから幅Kを減じた値をM、巻回ピッチPが大である幅方向両端部53の幅をUとしたとき、前記幅Uは値Mの1.0〜2.5倍の範囲内とすることが好ましい。その理由は、前記U/Mの値が 1.0未満であると、リボン状体55の積層数が多い部位56を充分に狭くすることができず、一方、U/Mの値が 2.5を超えると、リボン状体55の巻回密度の低い幅方向両端部53が広くなって(巻回ピッチQが小である幅方向中央部54が狭くなって)トレッド部25の径成長を十分に抑制することができなくなるが、前述の範囲内であると、リボン状体55の巻回密度の低い部位が広くなる事態を抑制しながら、リボン状体55の積層数が多い部位56を充分に狭くすることができるからである。
【0023】
さらに、前述したリボン状体55内に埋設されている補強素子43は、この実施例においては、リボン状体55の表裏面に平行な平面内において波状またはジグザグ状に、例えば方形波、三角波、正弦波状に同一振幅で屈曲するとともに、同一位相で、即ち隣接するリボン状体55内の補強素子43の山の頂上、谷底が幅方向に延びる同一直線上に位置するよう、配置されている。このように補強素子43が波状またはジグザグ状に屈曲していると、実質上周方向に延びる補強素子43の加硫時における長手方向(周方向)の伸張、即ち、ベルト強化層41の拡径が許容され、空気入りタイヤ21の製造が容易となる。なお、前記補強素子43は波打つことなく直線状に延びていてもよいが、この場合には初期伸びの大きな補強素子を用いる。
【0024】
ここで、リボン状体55内の補強素子43が前述のように波状またはジグザグ状に屈曲しているとき、ベルト強化層41の幅方向中央部54におけるリボン状体55の巻回ピッチQは、図3、4、5に示すように、リボン状体55の幅Kの略半分とすることが好ましい。これは、巻回ピッチQを幅Kの半分よりかなり大きく、例えば 3/4程度とすると、形成された強化プライ42の幅方向中央部54に1層の箇所と2層の箇所とが幅方向に交互に生じるが、前述のようにすると、リボン状体55により形成されたベルト強化層41(強化プライ42)の幅方向中央部54におけるゲージをほぼ均一(2層)とすることができるからである。
【0025】
次に、前述したような空気入りタイヤ21を製造するには、まず、回転している拡縮径可能な図示していない成形ドラムに帯状のカーカス層28を供給して該成形ドラムの周囲に円筒状に貼付けた後、該カーカス層28の外側でその軸方向両端部の所定位置にビードコア22をそれぞれセットし、その後、ビードコア22より軸方向外側に位置するカーカス層28の幅方向両端部をブラダー等によりビードコア22の回りに折り返し、次に、帯状のサイドトレッド39を成形ドラムに供給して、前述のように折り返されたカーカス層28の軸方向両端部外側に円筒状に貼付け、タイヤ中間体57を成形する。
【0026】
このようにして成形された円筒状のタイヤ中間体57を図示していない搬送手段により前記成形ドラムから、図6に示す成形ドラム59に搬入してその外側に嵌合するが、このとき、タイヤ中間体57のビードコア22の半径方向内側に成形ドラム59のビード受け60をそれぞれ位置させる。次に、前記ビード受け60を拡径しタイヤ中間体57のビードコア22をカーカス層28を介して半径方向内側から強力に把持する。
【0027】
このとき、図7に示すような拡縮径可能であるバンド成形ドラム63を回転させながら、その外周に前述のリボン状体55をバンド成形ドラム63の軸方向に移動させつつ供給し、該バンド成形ドラム63の周囲にリボン状体55を螺旋状に巻回して強化プライ42を形成する。詳しくは、まず、幅方向一側のある位置から幅方向外側に向かって幅方向外端47まで螺旋状に巻回することで幅方向一側の折返し部49を形成した後、幅方向外端47から幅方向他側に向かって幅方向外端48まで螺旋状に多数回巻回することで本体部52を形成し、その後、幅方向外端48から幅方向一側に向かって螺旋状に巻回することで幅方向他側の折返し部50を形成し、強化プライ42を形成する。
【0028】
これを図3、4を参照しながら説明すると、まず、1巻目のリボン状体55-1を大である巻回ピッチPで巻回して折返し部49を形成するとともに、その巻回の途中で移動方向を幅方向外側から幅方向内側に反転させて幅方向外端47を形成し、その後、2巻目のリボン状体55-2を幅方向内側に向かって大である巻回ピッチPで巻回するが、この2巻目のリボン状体55-2および前記1巻目のリボン状体55-1の双方によって幅方向両端部53を形成する。
【0029】
次に、3、4、5‥‥巻目のリボン状体55-3、55-4、55-5‥‥を小である巻回ピッチQで巻回して幅方向中央部54を形成する。なお、強化プライ42の幅方向他端部に関しては、最終巻きから2巻目および最終巻きにおいて巻回ピッチを大である巻回ピッチPとすることで幅方向両端部53を形成するとともに、最終巻きの途中において移動方向を幅方向外側から幅方向内側に反転させて幅方向外端48、折返し部50を形成する。
【0030】
前述のように折返し部49、50を含む強化プライ42の幅方向両端部53をリボン状体55の螺旋巻回により形成する際、該幅方向両端部53におけるリボン状体55の巻回ピッチPを幅方向中央部54におけるリボン状体55の巻回ピッチQより大とすれば、強化プライ42の幅方向両端部53に発生する幅方向中央部54よりリボン状体55の積層数が多い部位56(3層の部位で図4にハッチングで示されている)を従来より狭くすることができる。そして、このような強化プライ42を2枚形成して円筒状のベルト強化層41を成形する。
【0031】
次に、前記バンド成形ドラム63の周囲に帯状のベルトプライ35を2枚次々と供給してベルト強化層41の半径方向外側に貼付け、円筒状のベルト層34を成形する。その後、該ベルト層34の半径方向外側に該ベルト層34より幅広の帯状をしたトレッド38を供給して円筒状に貼付ける。これにより、バンド成形ドラム63の外側にはベルト強化層41、ベルト層34、トレッド38からなる円筒状のベルト・トレッドバンド65が成形される。
【0032】
次に、前述のビード受け60を互いに接近させながらタイヤ中間体57(カーカス層28)の内部に内圧を充填し、円筒状をしたタイヤ中間体57を徐々に略トロイダル状となるよう変形させる。このとき、前記バンド成形ドラム63によって成形されたベルト・トレッドバンド65を図示していない搬送手段により搬送し、図6に示すように、タイヤ中間体57の半径方向外側に嵌合配置する。この結果、タイヤ中間体57の軸方向中央部外周面はベルト強化層41の内周面に密着する。
【0033】
次に、成形ドラム59を回転させるとともに、図示していないステッチングロールを軸方向に移動させながらトレッド38の外表面に押付け、積層配置されたベルト強化層41、ベルト層34、トレッド38をタイヤ中間体57の外側に貼付け、生タイヤを成形する。その後、該生タイヤを加硫金型内に搬入して加硫を行い、空気入りタイヤ21とする。
【0034】
なお、前述の実施例においては、1本のリボン状体55を幅方向一側のある位置から幅方向外端47まで螺旋巻回して折返し部49を形成した後、幅方向外端48まで螺旋巻回して本体部52を形成し、その後、幅方向一側に向かって螺旋巻回して折返し部50を形成することで強化プライ42を成形したが、この発明においては2本のリボン状体を幅方向中央から幅方向外端まで螺旋状に巻回した後、幅方向内側に向かって螺旋状に巻回することで折返し部が設けられた強化プライを成形するようにしてもよい。
【0035】
また、前述の実施例においては、リボン状体55をバンド成形ドラム63の周囲に螺旋状に巻回することでベルト強化層41(強化プライ42)を形成するようにしたが、この発明においては、略トロイダル状をしたカーカス層28(タイヤ中間体57)の半径方向外側に直接螺旋状に巻回することで、ベルト強化層(強化プライ)を形成するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0036】
この発明は、ベルト層にベルト強化層を重ね合わせて配置した空気入りタイヤの産業分野に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】この発明の実施例を示す空気入りタイヤの子午線断面図である。
【図2】その一部破断平面図である。
【図3】強化プライの幅方向一端部を示す子午線断面図である。
【図4】強化プライの幅方向一端部を示す展開図である。
【図5】強化プライの幅方向中央部の一部平面図である。
【図6】空気入りタイヤの製造の途中段階を示す正面断面図である。
【図7】リボン状体をバンド成形ドラムに貼付ける状態を示す正面図である。
【図8】従来技術における強化プライの幅方向一端部を示す子午線断面図である。
【図9】従来技術における強化プライの幅方向一端部を示す展開図である。
【符号の説明】
【0038】
21…空気入りタイヤ 22…ビードコア
28…カーカス層 34…ベルト層
36…補強コード 38…トレッド
41…ベルト強化層 43…補強素子
49、50…折返し部 53…幅方向両端部
54…幅方向中央部 55…リボン状体




 

 


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