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発明の名称 車両用空調装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−55383(P2007−55383A)
公開日 平成19年3月8日(2007.3.8)
出願番号 特願2005−241652(P2005−241652)
出願日 平成17年8月23日(2005.8.23)
代理人 【識別番号】100106149
【弁理士】
【氏名又は名称】矢作 和行
発明者 宮崎 典幸
要約 課題
2枚の吹出モードドアが同時に回動することを抑制して、操作力を低減することが可能な車両用空調装置を提供すること。

解決手段
デフロスタフェイス切替ドア34を片持ちドアとし、フェイスフット切替ドア35をバタフライドアとして、フェイス吹出モード、バイレベル吹出モード、フット吹出モード、フットデフロスタ吹出モード、デフロスタ吹出モードの順にモード切替するときに、デフロスタフェイス切替ドア34およびフェイスフット切替ドア35のいずれか一方を回動操作するときには、他方のドアを固定している。
特許請求の範囲
【請求項1】
空調ケース(21)と、
前記空調ケース(21)に設けられ、車室内の乗員頭部側に向けて風を吹き出すフェイス吹出口に接続されるフェイス開口部(32)と、
前記空調ケース(21)に前記フェイス開口部(32)に隣接して設けられ、車室内の前面窓ガラスに向けて風を吹き出すデフロスタ吹出口に接続されるデフロスタ開口部(31)と、
前記空調ケース(21)に前記フェイス開口部(32)に隣接して設けられ、車室内の乗員足元側に向けて風を吹き出すフット吹出口に接続されるフット開口部(33)と、
前記空調ケース(21)内に設けられ、前記デフロスタ開口部(31)と前記フェイス開口部(32)との開度調節をするデフロスタフェイス切替ドア(34)と、
前記空調ケース(21)内に設けられ、前記フェイス開口部(32)と前記フット開口部(33)との開度調節をするフェイスフット切替ドア(35)とを備え、
前記デフロスタフェイス切替ドア(34)および前記フェイスフット切替ドア(35)は、いずれも、回転軸(341、351)と、前記回転軸(341、351)から径外方向に延設されたドア板部(342、352、353)とを有し、
前記デフロスタフェイス切替ドア(34)および前記フェイスフット切替ドア(35)の少なくともいずれかは、前記回転軸(351)から異なる方向に2つの前記ドア板部(352、353)が延設されていることを特徴とする車両用空調装置。
【請求項2】
前記フェイスフット切替ドア(35)は、前記回転軸(351)から異なる方向に2つの前記ドア板部(352、353)が延設されており、前記2つのドア板部(352、353)のうち一方のドア板部(352)で前記フェイス開口部(32)の開度調節を行ない、他方のドア板部(353)で前記フット開口部(33)の開度調節を行なうことを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
【請求項3】
前記デフロスタフェイス切替ドアは、前記回転軸から異なる方向に2つの前記ドア板部が延設されており、前記2つのドア板部のうち一方のドア板部で前記デフロスタ開口部の開度調節を行ない、他方のドア板部で前記フェイス開口部の開度調節を行なうことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
【請求項4】
前記フェイスフット切替ドア(35)と前記デフロスタフェイス切替ドア(34)とは、異なる領域で回動することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用空調装置に関し、特に操作力を低減可能な吹出モードドア構成に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術として、下記特許文献1に開示された車両用空調装置がある。この車両用空調装置では、デフロスタ開口部とフット開口部が隣接配置されるとともにデフロスタ開口部とフェイス開口部とが隣接配置され、ドア板部が回転軸の径方向に延びる2枚の回動ドアにより、上記3つ開口部からの吹出モードを切り替えるようになっている。
【0003】
2枚のドアのうち一方のドアは、デフロスタ開口部とフット開口部との間に設けられて、デフロスタ開口部およびフット開口部の開度調節を行なうようになっている。2枚のドアのうち他方のドアは、フェイス開口部とデフロスタ開口部との間に設けられて、フェイス開口部、およびデフロスタ開口部とフット開口部とに連通する共通の開口部の開度調節を行なうようになっている。
【特許文献1】特開2001−277835号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術の吹出モードドア構成を、デフロスタ開口部とフェイス開口部とが隣接配置されるとともにフェイス開口部とフット開口部とが隣接配置される空調装置(例えば、3つの開口部がデフロスタ開口部、フェイス開口部、フット開口部の順に配列された空調装置)に適用すると、図9に例示するような構成となる。
【0005】
すなわち、図9に示すように、デフロスタフェイスドア134は、デフロスタ開口部131とフェイス開口部132との間に設けられて、デフロスタ開口部131およびフェイス開口部132の開度調節を行なう。
【0006】
一方、フット共通開口ドア135は、フェイス開口部132とフット開口部133との間に設けられて、フット開口部133、およびデフロスタ開口部131とフェイス開口部132とに連通する共通の開口部130の開度調節を行なう。
【0007】
一般的に車両用空調装置の吹出モードの切り替え(モード設定順序)は、所望される空調風の温度と吹き出し位置との関係等より、フェイスモード(フェイス開口部から吹き出すモード)、バイレベルモード(フェイス開口部およびフット開口部から吹き出すモード)、フットモード(フット開口部から吹き出すモード)、フットデフロスタモード(フット開口部およびデフロスタ開口部から吹き出すモード)、デフロスタモード(デフロスタ開口部から吹き出すモード)の順に設定されている。
【0008】
図9に例示した構成において、上記吹出モードの順序で吹出モード切り替えを行なうと、2枚のモードドア(デフロスタフェイスドア134およびフット共通開口ドア135)は、図10に示すように、各開口部の開度調節を行なう。
【0009】
フット共通開口ドア135は、吹出モードが変更される度に回動され、デフロスタフェイスドア134は、バイレベルモードとフットモードとのモード変更時(フットモードとフットデフロスタモードとのモード変更時、バイレベルモードとフットモードを介するフットデフロスタモードとのモード変更時であってもよい)に回動される。
【0010】
すなわち、図10から明らかなように、2枚の吹出モードドアは、バイレベルモードとフットモードとのモード変更時に同時に回動する。2枚の吹出モードドアを同時に回動する場合には、作動に伴なう操作力が増大するという問題がある。
【0011】
本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、2枚の吹出モードドアが同時に回動することを抑制して、操作力を低減することが可能な車両用空調装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
空調ケース(21)と、
空調ケース(21)に設けられ、車室内の乗員頭部側に向けて風を吹き出すフェイス吹出口に接続されるフェイス開口部(32)と、
空調ケース(21)にフェイス開口部(32)に隣接して設けられ、車室内の前面窓ガラスに向けて風を吹き出すデフロスタ吹出口に接続されるデフロスタ開口部(31)と、
空調ケース(21)にフェイス開口部(32)に隣接して設けられ、車室内の乗員足元側に向けて風を吹き出すフット吹出口に接続されるフット開口部(33)と、
空調ケース(21)内に設けられ、デフロスタ開口部(31)とフェイス開口部(32)との開度調節をするデフロスタフェイス切替ドア(34)と、
空調ケース(21)内に設けられ、フェイス開口部(32)とフット開口部(33)との開度調節をするフェイスフット切替ドア(35)とを備え、
デフロスタフェイス切替ドア(34)およびフェイスフット切替ドア(35)は、いずれも、回転軸(341、351)と、この回転軸(341、351)から径外方向に延設されたドア板部(342、352、353)とを有し、
デフロスタフェイス切替ドア(34)およびフェイスフット切替ドア(35)の少なくともいずれかは、回転軸(351)から異なる方向に2つのドア板部(352、353)が延設されていることを特徴としている。
【0013】
これによると、デフロスタフェイス切替ドア(34)およびフェイスフット切替ドア(35)の少なくともいずれかは、回転軸(351)から異なる方向に2つのドア板部(352、353)が延設されたバタフライドアである。
【0014】
したがって、フェイスモード、バイレベルモード、フットモードの相互間で吹出モードを変更する場合には、フェイスフット切替ドア(35)を回動し、デフロスタフェイス切替ドア(34)はフェイス開口部(32)を開放しデフロスタ開口部(31)を閉塞する位置に固定できる。
【0015】
また、フットモードとフットデフロスタモードとの間で吹出モードを変更する場合には、デフロスタフェイス切替ドア(34)を回動し、フェイスフット切替ドア(35)はフット開口部(33)を開放しフェイス開口部(32)を閉塞する位置に固定できる。
【0016】
さらに、フットデフロスタモードとデフロスタモードとの間で吹出モードを変更する場合には、フェイスフット切替ドア(35)を回動し、デフロスタフェイス切替ドア(34)はデフロスタ開口部(31)を開放しフェイス開口部(32)を閉塞する位置に固定できる。
【0017】
このようにして、デフロスタフェイス切替ドア(34)およびフェイスフット切替ドア(35)の少なくともいずれかをバタフライドアとすることにより、2枚の吹出モードドア(34、35)が同時に作動しないようにすることが可能であり、吹出モードドア(34、35)操作力を低減することができる。
【0018】
また、請求項2に記載の発明のように、フェイスフット切替ドア(35)を、回転軸(351)から異なる方向に2つのドア板部(352、353)が延設されたバタフライドアとした場合には、2つのドア板部(352、353)のうち一方のドア板部(352)でフェイス開口部(32)の開度調節を行ない、他方のドア板部(353)でフット開口部(33)の開度調節を行なえばよい。
【0019】
また、請求項3に記載の発明のように、デフロスタフェイス切替ドアを、回転軸から異なる方向に2つのドア板部が延設されたバタフライドアとした場合には、2つのドア板部のうち一方のドア板部でデフロスタ開口部の開度調節を行ない、他方のドア板部でフェイス開口部の開度調節を行なえばよい。
【0020】
また、請求項4に記載の発明では、フェイスフット切替ドア(35)とデフロスタフェイス切替ドア(34)とは、異なる領域で回動することを特徴としている。
【0021】
このように、フェイスフット切替ドア(35)の回動領域とデフロスタフェイス切替ドア(34)の回動領域とが重複しないようにすることで、容易に2枚の吹出モードドア(34、35)が同時に作動しないようにすることができる。
【0022】
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0024】
図1は、本発明を適用した一実施形態における車両用空調装置の室内ユニット1の概略構成を示す縦断面図であり、図2は室内ユニット1内に設けられるデフロスタフェイスドア(デフロスタフェイス切替ドア)34の概略構造を示す斜視図、図3は室内ユニット1内に設けられるフェイスフットドア(フェイスフット切替ドア)35の概略構造を示す斜視図である。
【0025】
図1に示すように、本実施形態の車両用空調装置の室内ユニット1は、車室内前方部の計器盤下方に図1に示す姿勢で設置され、大別して、送風ユニット10と空調ユニット20との2つの部分が並設されている。
【0026】
送風ユニット10は、室内ユニット1内部に車室内の内気もしくは車室外の外気を吸引するためのものであって、車両幅方向(図1の紙面表裏方向)に図示しない内外気切替箱が配設されている。
【0027】
送風ユニット10には、電動送風機11が備えられている。この送風機11は、遠心多翼ファン12と、ファン駆動用モータ13とを有し、遠心多翼ファン12はスクロールケーシング14内に配置されている。
【0028】
送風ユニット10のスクロールケーシング14の空気流れ下流側には、スクロールケーシング14出口から延びる流路を構成するダクト部15が形成されている。このダクト部15は、送風ユニット10から送風された送風空気を後述する蒸発器22に導入するためのものである。このダクト部15により送風ユニット10の出口部が空調ユニット20の入口部に接続されている。
【0029】
空調ユニット20は、1つの共通の空調ケース21内に蒸発器(冷房用熱交換器、冷却用熱交換器)22とヒータコア(暖房用熱交換器、加熱用熱交換器)23とを内蔵するタイプのものである。
【0030】
空調ケース21はポリプロピレンのような、ある程度弾性を有し、強度的にも優れた樹脂の成形品からなり、分割された複数のケースからなる。この分割されたケースは、上記熱交換器22、23、後述のドア等の機器を収納した後に、金属バネクリップ、ネジ等の締結手段により一体に結合されて空調ケース21を構成する。
【0031】
なお、本実施形態では、空調ケース21は、スクロールケーシング14、ダクト部15とともに一体的に成形されている。
【0032】
空調ケース21下方部の前方側の部位には、空気流入口24が設けられ、この空気流入口24には、前述の送風ユニット10から送風される空気がダクト部15を介して流入する。
【0033】
空調ケース21内において、空気流入口24直後の部位に蒸発器22が空気通路の全域を横切るように配置されている。この蒸発器22は、周知のごとく冷凍サイクルの冷媒の蒸発潜熱を空気から吸収して空気を冷却する熱交換器(空気冷媒熱交換器)である。
【0034】
そして、空調ケース21の蒸発器22下方部位には、空調ケース21内の水(外部から流入した水や蒸発器22の表面で生成した凝縮水等)を車室外に排出するためのドレン口(排出口)211が設けられている。
【0035】
蒸発器22の空気流れ下流側(車両上方側)には、ヒータコア23が配置されている。このヒータコア23は、蒸発器22を通過した冷風を再加熱するものであって、その内部に高温のエンジン冷却水(温水)が流れ、この冷却水を熱源として空気を加熱するものである。
【0036】
また、空調ケース21内で、ヒータコア23の図中右方側(車両後方側)部位には、このヒータコア23をバイパスして空気(冷風)が流れるバイパス通路である冷風バイパス通路25が形成されている。
【0037】
そして、ヒータコア23車両下方側においてヒータコア23を通過する空気が流入する加熱用開口部26、および冷風バイパス通路25上流端のバイパス用開口部27には、ヒータコア23を通る空気(温風)と冷風バイパス通路25を通る空気(冷風)の風量割合を調整するエアミックスドア28が配置されている。
【0038】
エアミックスドア28は、空調ケース21に回動可能に支持された回転軸281と、この回転軸281を中心とする回転方向に延びる円弧状のドア板部282と、扇形状の連結板283とを有している。この連結板283は、ドア板部282の軸方向の両端部を回転軸281に連結するものである。
【0039】
このエアミックスドア28は、ドア板部282が加熱用開口部26およびバイパス用開口部27の開口面積比を調節して、ヒータコア23を通る空気(温風)と冷風バイパス通路25を通る空気(冷風)の風量割合を調整するようになっている。
【0040】
ヒータコア23および冷風バイパス通路25の下流側(車両上方側)の部位には、冷風バイパス通路25からの冷風とヒータコア23からの温風とを合流させて、冷風と温風とを混合させる冷温風混合空間30が形成されている。
【0041】
空調ケース21の上面部において、車両前方側の部位には、デフロスタ開口部31が開口している。このデフロスタ開口部31は冷温風混合空間30から温度制御された空気が流入するものである。デフロスタ開口部31は、図示しないデフロスタダクトを介してデフロスタ吹出口に接続され、この吹出口から、車両前面窓ガラスの内面に向けて風を吹き出す。
【0042】
空調ケース21の上面部において、デフロスタ開口部31よりも車両後方側の部位には、フェイス開口部32がデフロスタ開口部31に隣接して開口している。このフェイス開口部32は冷温風混合空間30から温度制御された空気が流入するものである。フェイス開口部32は、図示しないフェイスダクトを介してフェイス吹出口に接続され、この吹出口から車室内の乗員頭部に向けて風を吹き出す。
【0043】
また、空調ケース21の側面部および後方面部には、フェイス開口部32の下方側に隣接してフット開口部33が開口している。このフット開口部33も冷温風混合空間30から温度制御された空気が流入するものである。
【0044】
このフット開口部33のうち、空調ケース21の側面部に開口したフット開口部33aは、図示しないフットダクトを介して前席用フット吹出口に接続され、この吹出口から車室内前席側の乗員足元に向けて風を吹き出す。
【0045】
また、フット開口部33のうち、空調ケース21の後方面部に開口したフット開口部33bは、図示しないフットダクトを介して後席用フット吹出口に接続され、この吹出口から車室内後席側の乗員足元に向けて風を吹き出す。
【0046】
空調ケース21内のデフロスタ開口部31とフェイス開口部32との間には、両開口部31、32を選択的に開閉するためのデフロスタフェイスドア34が配設されている。
【0047】
図2にも示すように、デフロスタフェイスドア34は、空調ケース21に回動可能に支持される回転軸341と、回転軸341に結合され回転軸341から軸径方向に延びる1枚の平板状のドア板部342とにより構成される、所謂片持ちドアである。
【0048】
図1に示すように、デフロスタフェイスドア34は、回転軸341がデフロスタ開口部31とフェイス開口部32との間に配置され、回転軸341より下方側においてドア板部342がデフロスタ開口部31とフェイス開口部32との間を回動して、デフロスタ開口部31およびフェイス開口部32の開度調節をするようになっている。
【0049】
また、空調ケース21内のフェイス開口部32とフット開口部33との間には、両開口部32、33を選択的に開閉するためのフェイスフットドア35が配設されている。
【0050】
図3にも示すように、フェイスフットドア35は、空調ケース21に回動可能に支持される回転軸351と、回転軸351に結合され回転軸341から軸径方向に延びる(径方向において異なる方向に延びる)2枚の平板状のドア板部352、353とにより構成される、所謂バタフライドアである。
【0051】
図1に示すように、フェイスフットドア35は、回転軸351がフェイス開口部32とフット開口部33(実質的にはフット開口部33のうち後席用フット開口部33b)の間に配置されている。回転軸351より上方側においてドア板部352がフェイス開口部32を開閉するように回動し、回転軸351より下方側においてドア板部353がフット開口部33の開口部33bを開閉するように回動して、フェイス開口部32およびフット開口部33の開度調節をするようになっている。
【0052】
なお、フット開口部33bを開閉するためのドア板部353には、空調ケース21の側面部に沿って立設部354が設けられている。この立設部354は、フット開口部33bの開閉に合わせてフット開口部33aを開閉するためのドア板部である。
【0053】
すなわち、デフロスタ開口部31、フェイス開口部32およびフット開口部33は、2枚の吹出モード切替用ドアであるデフロスタフェイスドア34およびフェイスフットドア35により開閉され、設定された吹出モードに応じて各開口部31、32、33から送り出される風量割合が調節される。
【0054】
上記したデフロスタフェイス切替ドア34およびフェイスフット切替ドア35は、図示しないリンク機構に連結されて、吹出モード切替機構(サーボモータのようなアクチュエータや手動操作レバーのような切替操作手段等)により連動操作されるようになっている。
【0055】
なお、上述したデフロスタフェイス切替ドア34およびフェイスフット切替ドア35は、いずれも同様の構造であり、各回転軸341、351と一体に結合された樹脂または金属製のドア基板を有し、この基板の少なくとも空調ケース21との間でシール構造を形成する部位に、ウレタンフォームやエラストマのような弾性シール部材を形成した構造である。
【0056】
次に、上記構成に基づき本実施形態の車両用空調装置の作動について説明する。
【0057】
車両用空調装置は、周知のように、空調操作パネルに設けられた各種操作部材からの操作信号および空調制御用の各種センサからのセンサ信号が入力される電子制御装置(図示せず)を備えており、この制御装置の出力信号により各ドア28、34、35の位置が制御される。
【0058】
あるいは、空調操作パネルに設けられた操作レバー等の操作部材からの手動操作入力により、各ドア28、34、35の位置が制御される。
【0059】
まず、フェイス吹出モードについて説明する。図1に示すように、デフロスタフェイスドア34およびフェイスフットドア35は実線の位置に操作され、デフロスタフェイスドア34によりデフロスタ開口部31が閉塞されフェイス開口部32が開放される。また、フェイスフットドア35によりフェイス開口部32が開放されフット開口部33が閉塞される。
【0060】
したがって、送風空気は、フェイス開口部32を通ってフェイス吹出口から乗員の上半身(頭部側)に向かって吹き出される。
【0061】
フェイス吹出モードでは、主に冷風が必要とされることが多い。そして、最大冷房状態が設定されると、エアミックスドア28が実線の位置に操作され、冷風バイパス通路25を全開にするとともに、ヒータコア23側を全閉する。
【0062】
したがって、この状態では、送風ユニット10からの送風空気が空気流入口24より空調ユニット20内に流入し、まず、蒸発器22にて冷却されて冷風となる。そして、この冷風がエアミックスドア28により冷風バイパス通路25を通過して、冷温風混合空間30を経て、フェイス開口部32に流入する。このフェイス開口部32から図示しないフェイスダクト、フェイス吹出口を経て、車室内の乗員上半身に向けて冷風を吹き出して、車室内の冷房を行なう。
【0063】
図1は最大冷房状態を示しているが、エアミックスドア28を最大冷房状態から最大暖房側へ回動操作することにより、冷風バイパス通路25の開度を減少するとともにヒータコア23側を開放して、ヒータコア23で加熱された温風を冷温風混合空間30に流入させることができ、冷風バイパス通路25からの冷風とヒータコア23からの温風との風量割合を調整できる。これにより、フェイス吹出モードにおける吹出空気温度を任意に調整できる。
【0064】
次に、バイレベル吹出モードにおいては、図4に示すように、デフロスタフェイスドア34およびフェイスフットドア35は実線の位置に操作され、デフロスタフェイスドア34によりデフロスタ開口部31が閉塞されフェイス開口部32が開放される。また、フェイスフットドア35によりフェイス開口部32およびフット開口部33がいずれも開放される。さらに、エアミックスドア28は最大冷房位置と最大暖房位置との中間位置に操作される。
【0065】
この状態では、送風ユニット10からの送風空気が空気流入口24より空調ユニット20内に流入し、送風空気が蒸発器22にて冷却されて冷風となる。そして、この冷風がエアミックスドア28により、冷風バイパス通路25を流れる部分とヒータコア23で再加熱される部分とに振り分けられる。
【0066】
その後、ヒータコア23で加熱された温風と冷風バイパス通路25からの冷風とは、冷温風混合空間30において混合されるが、冷風バイパス通路25からの冷風が主にフェイス開口部32側へ向かい、ヒータコア23からの温風が主にフット開口部33へ向かう。
【0067】
その結果、フェイス開口部32を通って乗員の上半身に吹き出される吹出空気温度がフット吹出口33を通って乗員の足元に吹き出される吹出空気温度より低くなり、頭寒足熱型の快適な温度分布が得られる。
【0068】
次に、フット吹出モードにおいては、図5に示すように、デフロスタフェイスドア34およびフェイスフットドア35は実線の位置に操作され、デフロスタフェイスドア34によりデフロスタ開口部31が閉塞されフェイス開口部32が開放される。また、フェイスフットドア35によりフェイス開口部32が閉塞されフット開口部33が開放される。
【0069】
したがって、送風空気はフット開口部33を通って前後席の乗員の足元に向かって吹き出される。
【0070】
フット吹出モードでは、主に温風が必要とされることが多い。そして、最大暖房状態が設定されると、エアミックスドア28が図示位置に操作され、冷風バイパス通路25を全閉し、ヒータコア23側を全開する。
【0071】
したがって、この状態では、送風ユニット10からの送風空気が空気流入口24より空調ユニット20内に流入し、まず、蒸発器22にて冷却されて冷風となる。そして、この冷風がエアミックスドア28によりヒータコア23で再加熱された後、冷温風混合空間30からフット開口部33に流入する。
【0072】
このフット開口部33から図示しないフットダクト、フット吹出口を経て、車室内の乗員足元に向けて温風を吹き出して、車室内の暖房を行なう。
【0073】
図5は最大暖房状態を示しているが、エアミックスドア28を最大暖房状態から最大冷房側へ回動操作することにより、ヒータコア23側の開度を減少するとともに、冷風バイパス通路25を開放してヒータコア23をバイパスした冷風を冷風バイパス通路25から冷温風混合空間30に流入させることができ、冷風バイパス通路25からの冷風とヒータコア23からの温風との風量割合を調整できる。これにより、フット吹出モードにおける吹出空気温度を任意に調整できる。
【0074】
また、上記したフット吹出モードの状態からデフロスタフェイスドア34を回動操作して、図6に示しように、デフロスタ開口部31を開放しフェイス開口部32を閉塞することにより、デフロスタ開口部31への吹出風量とフット開口部33への吹出風量をともに50%程度(略同等の風量)に設定することができ、フットデフロスタ吹出モードが得られる。
【0075】
デフロスタ開口部31に流入した温風は、図示しないデフロスタダクト、デフロスタ吹出口を経て、車両前面窓ガラス内側に向けて吹き出され、フット開口部33に流入した温風は、図示しないフットダクト、フット吹出口を経て、車室内の乗員足元に向けて吹き出され、車室内の暖房を行なう。この結果、窓ガラスの曇り止めを行ないながら、乗員足元への温風吹出による暖房作用を行なうことができる。
【0076】
次に、図7に示すように、デフロスタ吹出モードにおいては、デフロスタフェイスドア34によりデフロスタ開口部31が開放されフェイス開口部32が閉塞される。また、フェイスフットドア35によりフェイス開口部32が開放されフット開口部33が閉塞される。
【0077】
したがって、送風空気はすべてデフロスタ開口部31を通って車両前面窓ガラス内側に向かって吹き出され、窓ガラスの曇り止めを行なう。
【0078】
ここで、バイレベル吹出モード、フットデフロスタ吹出モードおよびデフロスタ吹出モードにおいても、エアミックスドア28の操作位置により吹出空気温度を任意に調整できる。
【0079】
上述の構成および作動によれば、デフロスタフェイス切替ドア34を片持ちドアとし、フェイスフット切替ドア35をバタフライドアとしている。そして、吹出モードを変更するときには、図8に示すように両吹出モード切替ドア34、35を操作している。
【0080】
図8は、図1、4〜7に示した各吹出モードでの両吹出モード切替ドア34、35の操作位置の関係を示したグラフである。
【0081】
図8のグラフにおいて横軸をなす吹出モードの設定順序は、フェイス吹出モード(フェイス開口部32から吹き出すモード)、バイレベル吹出モード(フェイス開口部32およびフット開口部33から吹き出すモード)、フット吹出モード(フット開口部33から吹き出すモード)、フットデフロスタモード(フット開口部33およびデフロスタ開口部31から吹き出すモード)、デフロスタ吹出モード(デフロスタ開口部31から吹き出すモード)の順である。
【0082】
これは、フェイス吹出モード、バイレベル吹出モード、およびフット吹出モードは、車室内の乗員に向けて空調風を吹き出すモードであり、冷風が必要とされることが多いモードから温風が必要とされることが多いモードに順次切り替えるように設定されたモードである。
【0083】
また、フット吹出モード、フットデフロスタ吹出モード、およびデフロスタ吹出モードは、車室内に吹き出す空調風に温風が必要とされることが多いモードであり、車室内暖房を行なうモードから窓ガラスの防曇を行なうモードに順次切り替えるように設定されたモードである。
【0084】
上記理由により、車両用空調装置における吹出モードの設定順序を図8に示す順としている。
【0085】
図8から明らかなように、フェイス吹出モード、バイレベル吹出モード、フット吹出モードの相互間で吹出モードを変更する場合には、フェイスフット切替ドア35を回動操作し、デフロスタフェイス切替ドア34はフェイス開口部32を開放しデフロスタ開口部31を閉塞する位置に固定している。
【0086】
また、フット吹出モードとフットデフロスタ吹出モードとの間で吹出モードを変更する場合には、デフロスタフェイス切替ドア34を回動し、フェイスフット切替ドア35はフット開口部33を開放しフェイス開口部32を閉塞する位置に固定している。
【0087】
さらに、フットデフロスタ吹出モードとデフロスタ吹出モードとの間で吹出モードを変更する場合には、フェイスフット切替ドア35を回動し、デフロスタフェイス切替ドア34はデフロスタ開口部31を開放しフェイス開口部32を閉塞する位置に固定している。
【0088】
したがって、2枚の吹出モードドア34、35が同時に作動しないようにすることができる。これにより、吹出モードドア34、35を操作する操作力を低減することができる。
【0089】
これは、フェイスフット切替ドア35をバタフライドアとして、2つのドア板部352、353のうち一方のドア板部352でフェイス開口部32の開度調節を行ない、他方のドア板部353でフット開口部33の開度調節を行なうようにすることで可能となっている。
【0090】
すなわち、デフロスタ開口部31やフット開口部33の開度変更を行なうときに、フェイス開口部32を閉塞を継続する必要がある吹出モード切替では、デフロスタフェイス切替ドア34のドア板部342、およびフェイスフット切替ドア35のドア板部352のいずれかでフェイス開口部32の閉塞を継続できるので、いずれかの吹出モードドアを固定することが容易である。
【0091】
また、フェイスフット切替ドア35とデフロスタフェイス切替ドア34とは、異なる領域で回動するようにしている。すなわち、フェイスフット切替ドア35の回動領域とデフロスタフェイス切替ドア34の回動領域とが重複しないようにしている。
【0092】
したがって、デフロスタフェイス切替ドア34およびフェイスフット切替ドア35は相互に干渉することはないので、一方のドアを固定しつつ他方のドアを回動することは非常に容易である。
【0093】
また、デフロスタフェイスドア34は、回転軸341がデフロスタ開口部31とフェイス開口部32との間に配置され、フェイスフットドア35は、回転軸351がフェイス開口部32とフット開口部33との間に配置されている。したがって、両回転軸341、351は近接しているので、両回転軸341、351に係合するリンク機構等を設ける場合に、機構を小型化することが容易である。
【0094】
(他の実施形態)
上記一実施形態では、デフロスタフェイス切替ドア34を片持ちドアとし、フェイスフット切替ドア35をバタフライドアとしてが、少なくともいずれかがバタフライドアであればよい。
【0095】
例えば、デフロスタフェイス切替ドアをバタフライドアとし、フェイスフット切替ドアを片持ちドアとしてもよい。デフロスタフェイス切替ドアの2つのドア板部のうち一方のドア板部でデフロスタ開口部の開度調節を行ない、他方のドア板部でフェイス開口部の開度調節を行なえばよい。
【0096】
また、デフロスタフェイス切替ドアおよびフェイスフット切替ドアの両者をバタフライドアとしてもよい。
【0097】
また、上記一実施形態では、フット吹出モード時に、デフロスタフェイスドア34によりデフロスタ開口部31が閉塞していたが、デフロスタ開口部31を若干開放して、例えば、デフロスタ開口部31への吹出風量を20%程度に設定し、フット開口部33への吹出風量を80%程度に設定するものであってもよい。
【0098】
この場合には、バイレベル吹出モードとフット吹出モードとの間でモード切替する場合に、2枚の吹出モードドアが同時に回動するが、デフロスタフェイスドア34の回動量は小さいので、操作力低減効果が僅かに小さくなる程度である。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明を適用した一実施形態における車両用空調装置の室内ユニット1の概略構成を示す縦断面図であり、フェイス吹出モードの状態を示している。
【図2】室内ユニット1内に設けられるデフロスタフェイスドア34の概略構造を示す斜視図である。
【図3】室内ユニット1内に設けられるフェイスフットドア35の概略構造を示す斜視図である。
【図4】一実施形態における室内ユニット1の概略構成を示す縦断面図であり、バイレベル吹出モードの状態を示している。
【図5】一実施形態における室内ユニット1の概略構成を示す縦断面図であり、フット吹出モードの状態を示している。
【図6】一実施形態における室内ユニット1の概略構成を示す縦断面図であり、フットデフロスタ吹出モードの状態を示している。
【図7】一実施形態における室内ユニット1の概略構成を示す縦断面図であり、デフロスタ吹出モードの状態を示している。
【図8】各吹出モードにおけるデフロスタフェイスドア34およびフェイスフットドア35の操作位置を示すグラフである。
【図9】従来例の車両用空調装置の要部断面図である。
【図10】従来例の車両用空調装置における各吹出モードでの吹出モードドアの操作位置を示すグラフである。
【符号の説明】
【0100】
20 空調ユニット
21 空調ケース
31 デフロスタ開口部
32 フェイス開口部
33 フット開口部
34 デフロスタフェイスドア(デフロスタフェイス切替ドア)
35 フェイスフットドア(フェイスフット切替ドア)
341、351 回転軸
351、352、353 ドア板部




 

 


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