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車両用空調装置 - 株式会社デンソー
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発明の名称 車両用空調装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−1542(P2007−1542A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−187014(P2005−187014)
出願日 平成17年6月27日(2005.6.27)
代理人 【識別番号】100106149
【弁理士】
【氏名又は名称】矢作 和行
発明者 奥村 佳彦 / 長屋 重義 / 村木 俊彦
要約 課題
空調ケースの振動を低減し、騒音の発生を効果的に抑える車両用空調装置を提供する。

解決手段
車両用空調装置は車両室内に空調された空気を送る空調ユニット1を有し、空調ユニット1は、インテークユニット44と、エアコンユニット48とを連結する空気通路2を形成する空調ケース3とを備え、この空調ケース3は、インテークユニット44内と連通する空気通路2を形成し、この空気通路2と連通するように配置されたエバポレータ19を保持し、空調ケース3の側壁4の外側には、エバポレータ19の長手方向に延びるその略中心線部5をまたぐように、または略中心線部5と交差するように配設された外壁部材6を備え、外壁部材6は、連結部7としてのリブ8、11を介して側壁4と所定の隙間を有しつつ一体的に形成されている構成とする。
特許請求の範囲
【請求項1】
車両室内に空調された空気を送る空調ユニット(1)を備えた車両用空調装置であって、
前記空調ユニット(1)内部に空気通路(2)を形成する空調ケース(3)と、
前記空調ケース(3)内に搭載した空調用機能部品(19)と、
前記空調ケース(3)の側壁(4)の外側に前記側壁(4)と間隔をおいて設けた外壁部材(6)と、を備え、
前記外壁部材(6)は、前記側壁(4)に投影される前記空調用機能部品(19)の略中心線部(5)と交差する形状を有し、連結部(7)を介して前記外壁部材(6)を前記側壁(4)と一体的に設けられたことを特徴とする車両用空調装置。
【請求項2】
前記外壁部材(6)は、段差部(9)または湾曲部(10)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
【請求項3】
前記空調用機能部品(19)の略中心線部(5)にそって形成される、前記外壁部材(6)と前記側壁(4)との隙間(28、29、30)の大きさは、不均等であることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
【請求項4】
前記連結部(7)は複数のリブ(8)により構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両用空調装置。
【請求項5】
前記連結部(7)を構成するリブ(11)は、外壁部材(6)の幅よりも長く形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の車両用空調装置。
【請求項6】
前記連結部(7)は、前記側壁(4)に形成された段差部(12)もしくは湾曲部(13)、または前記外壁部材(6)に形成された段差部(9)もしくは湾曲部(10)、に隣接して配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の車両用空調装置。
【請求項7】
前記連結部(7)は格子状のリブ(8、14)により構成することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
【請求項8】
前記空調ケース(3)は少なくとも2以上に分割されるケース(15、16)で構成され、前記複数のケース(15、16)の結合部(17)は、前記空調用機能部品(19)の略中心線部(5)にほぼ沿うように構成されるとともに、前記結合部(17)には前記連結部(17a、17b)が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両用空調装置。
【請求項9】
前記複数のケース(15、16)は、前記結合部(17)においてジョイント手段(18)により一体化されていることを特徴とする請求項8に記載の車両用空調装置。
【請求項10】
前記ジョイント手段(18)は、ねじの締結により構成され、前記外壁部材(6)に前記ねじの締結度合いを確認できる確認孔(31)を設けたことを特徴とする請求項9に記載の車両用空調装置。
【請求項11】
車両室内に空調された空気を送る空調ユニット(1)を備えた車両用空調装置であって、
前記空調ユニット(1)内部に空気通路(2)を形成するとともに、少なくとも2個以上が結合して前記空調ユニット(1)の外枠を構成する空調ケース(3A)と、前記空調ケース(3A)の側壁(4)の外側に、前記側壁(4)と間隔を設けて配置した複数の外壁部材(22、23)とを備え、
前記複数の外壁部材(22、23)は、前記空調ケース(3A)の結合部(21)を挟む両側に配置されているとともに、連絡部(24)により前記側壁と一体的につながっていることを特徴とする車両用空調装置。
【請求項12】
前記外壁部材(22、23)は、金型冷却用の開口(27)を少なくとも1個以上備えていることを特徴とする請求項11に記載の車両用空調装置。
【請求項13】
前記側壁(4)と前記外壁部材(6、6A)のそれぞれの外面における面形状を異ならせたことを特徴とする請求項1または11に記載の車両用空調装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等の車両室内に空調された空気を吹き出す車両用空調装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の車両用空調装置においては、一般的に、車内へ吹き出す空調風を調整する空調ユニットが、空調ケースで囲まれて、車両のエンジンルームと車室内を区画するダッシュパネルに取り付けられているので、エンジン等による振動、エバポレータなどの空調用機能部品による振動がダッシュパネルを介して伝わり、空調ケースの側壁部が振動して騒音が発生することがあった。
【0003】
そこで、このような空調ケースの振動による騒音を低減するために技術を開示したものとして特許文献1が知られている。この特許文献1には、空調ケースの側壁部全体に補強リブを梯子状または格子状に一体的に形成した技術や、空調ケースに別途形成された重りを貼り付けた技術や、空調ケースのいくつかのケース部位毎にその板厚を変化させる技術、を用いることによって、ケース自身の剛性を高め、振動を低減することが開示されている。
【特許文献1】特開2004−196125号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の車両用空調装置においては、空調ケースのケース面振動を低減して騒音の発生を抑えることについて一定の効果はあるものの、十分な効果が得られないという問題があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、空調ケースの振動を低減して騒音の発生を効果的に抑える車両用空調装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明は、車両室内に空調された空気を送る空調ユニット(1)を備えた車両用空調装置であって、前記空調ユニット(1)内部に空気通路(2)を形成する空調ケース(3)と、前記空調ケース(3)内に搭載した空調用機能部品(19)と、前記空調ケース(3)の側壁(4)の外側に前記側壁(4)と間隔をおいて設けた外壁部材(6)と、を備え、前記外壁部材(6)は、前記側壁(4)に投影される前記空調用機能部品(19)の略中心線部(5)と交差する形状を有し、連結部(7)を介して前記外壁部材(6)を前記側壁(4)と一体的に設けられたことを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、外壁部材が、空調用機能部品の略中心線部と交差するような形状を有して連結部を介して側壁と一体的に備えられていることにより、前記空調用機能部品からの振動やエンジンルームからの振動に対して、空調ケースの面振動を低減することができ、騒音の発生を効果的に抑えることができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用空調装置において、前記外壁部材(6)は、段差部(9)または湾曲部(10)を備えていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、段差部または湾曲部によって外壁部材の強度が増すことになり、空調ケースの面振動を低減することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の車両用空調装置において、前記空調用機能部品(19)の略中心線部(5)にそって形成される、前記外壁部材(6)と前記側壁(4)との隙間(28、29、30)の大きさは、不均等であることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、外壁部材と側壁との隙間の間隔を不均等に形成することにより、前記外壁部材と前記側壁のそれぞれが振動する周波数が異なることになるので、互いに共振することを防止でき、騒音の発生を抑えることができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の車両用空調装置において、前記連結部(7)は複数のリブ(8)により構成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、複数のリブにより連結部が構成されているので、連結部の強度が増すことになり、空調ケースの面振動を低減することができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の車両用空調装置において、前記連結部(7)を構成するリブ(11)は、外壁部材(6)の幅よりも長く形成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、連結部の強度が増すことになり、外壁部材への振動の伝搬を小さくして空調ケースの面振動を低減することができる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の車両用空調装置において、前記連結部(7)は、前記側壁(4)に形成された段差部(12)もしくは湾曲部(13)、または前記外壁部材(6)に形成された段差部(9)もしくは湾曲部(10)、に隣接して配置されていることを特徴とする。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、連結部を前記段差部もしくは前記湾曲部に近い場所に配置することにより、空調ケースの面振動を低減することができる。
【0018】
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の車両用空調装置において、前記連結部(7)は格子状のリブ(8、14)により構成することを特徴とする。
【0019】
請求項7に記載の発明によれば、さらに連結部の強度が増すことになり、外壁部材への振動の伝搬を小さくして空調ケースの面振動を低減することができる。
【0020】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の車両用空調装置において、前記空調ケース(3)は少なくとも2以上に分割されるケース(15、16)で構成され、前記複数のケース(15、16)の結合部(17)は前記空調用機能部品(19)の略中心線部(5)にほぼ沿うように構成されるとともに、前記結合部(17)には前記連結部(17a、17b)が形成されていることを特徴とする。
【0021】
請求項8に記載の発明によれば、複数のケースの結合部に連結部が形成されていることにより、振動が伝わりやすい前記結合部の強度を強化できるとともに、複数のケースの結合も強化することができるので、空調ケースの振動を低減させる効果が大きい。
【0022】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の車両用空調装置において、前記複数のケース(15、16)は、前記結合部(17)においてジョイント手段(18)により一体化されていることを特徴とする。
【0023】
請求項9に記載の発明によれば、複数のケースを結合部においてジョイント手段により一体化するので、前記結合部の強度を強化することができる空調ケースが得られる。
【0024】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の車両用空調装置において、前記ジョイント手段(18)は、ねじの締結により構成され、前記外壁部材(6)に、前記ねじの締結度合いを確認できる確認孔(31)を設けたことを特徴とする。
【0025】
請求項10に記載の発明によれば、確認孔から前記ねじの締結度合いを確認することにより、複数のケースの結合を確実に行なうことのできる空調ケースが得られる。
【0026】
請求項11に記載の発明は、車両室内に空調された空気を送る空調ユニット(1)を備えた車両用空調装置であって、前記空調ユニット(1)内部に空気通路(2)を形成するとともに、少なくとも2個以上が結合して前記空調ユニット(1)の外枠を構成する空調ケース(3A)と、前記空調ケース(3A)の側壁(4)の外側に、前記側壁(4)と間隔を設けて配置された複数の外壁部材(22、23)とを備え、前記複数の外壁部材(22、23)は、前記空調ケース(3A)の結合部(21)を挟む両側に配置されているとともに、連絡部(24)により前記側壁と一体的につながっていることを特徴とする。
【0027】
請求項11に記載の発明によれば、外壁部材が、連絡部を介して側壁と一体的に備えられていることにより、前記空調用機能部品からの振動やエンジンルームからの振動に対して、空調ケースの面振動を低減することができ、騒音の発生を効果的に抑えることができる。
【0028】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の車両用空調装置において、前記外壁部材(22、23)は、金型冷却用の開口(27)を少なくとも1個以上備えていることを特徴とする。
【0029】
請求項12に記載の発明によれば、外壁部材に設けた金型冷却用の開口によって、空調ケースを製作するときに使用される金型を冷却する効果が大きくなり、空調ケースの形状の寸法精度を高め、空調ケースの品質を向上させることができる。
【0030】
請求項13に記載の発明は、請求項1または11に記載の車両用空調装置において、前記側壁(4)と前記外壁部材(6、6A)のそれぞれの外面における面形状を異ならせたことを特徴とする。
【0031】
請求項13に記載の発明によれば、この構成により空調ケースの内壁、外壁のそれぞれにおける振動周波数特性は異なることになるが、これらを連結部で連結することによって、異なる周波数特性同士の部位が連結されるために、片側面が持つ共振振動をもう一方の面の振動で抑制できるという効果を発揮する。
【0032】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
(第1実施形態)
以下に、図1〜図5、および図8を用いて第1実施形態を説明する。図1は、本実施形態における車両用空調装置の空調ユニットの全体構成を示す概略図である。
【0034】
本実施形態の車両用空調装置は、自家用または業務用の車両に用いられ、制御装置等によって、車内の空調をオートコントロールまたはマニュアルコントロールできるように構成されている。この車両用空調装置の空調ユニット1は、車内前方のエンジンルームと車室内を区画するダッシュパネルの側壁面に固定されている。また、空調ユニット1は車内後方のトランクルーム内に配置されている構成としてもよい。
【0035】
図1に示すように、空調ユニット1は、インテークユニット44と、エアコンユニット48と、インテークユニット44とエアコンユニット48を連結するダクト部(空調ケース3に相当)とを備えている。インテークユニット44は、送風機(図示せず)と内外気切替手段とを有していて、これらが箱体の中に連通して設けられている。送風機はモータ、遠心ファン、およびケーシング14から構成されている。ケーシング14の上流側には、内外気切替手段を構成する内外気切替箱41が設けられ、この内外気切替箱41には、車室内の空気、すなわち、内気を取り入れる内気取入口(図示せず)と、車室外の空気、すなわち、外気を取り入れる外気取入口50が形成されている。内外気切替箱41の内部には、内気取入口と外気取入口50とを選択的に開閉可能な内外気切替ドア(図示せず)が備えられている。
【0036】
エアコンユニット48は、吹出口切替手段、クーラユニット、およびヒータユニットを備え、樹脂により一体成形された箱体で形成されている。吹出口切替手段は、フェイス開口部45、46、47とフット開口部(図示せず)と、デフロスト開口部49とが形成された前記箱体を含み、この箱体内には、前記複数の開口部を選択的に開閉可能な吹出口切替ドア(図示せず)が設けられている。
【0037】
なお、フェイスモードではフェイス開口部45、46、47が開放されてフェイスダクト(図示せず)を介して乗員の上半身に向けフェイスモード吹出流が吹き出され、フットモードではフット開口部が開放されてフットダクト(図示せず)を介して乗員の足元に向けてフットモード吹出流が吹き出され、デフロストモードではデフロスト開口部49が開放されてデフロストダクト(図示せず)を介して窓ガラスなどに向けて温風が吹き出される。バイレベルモードではフェイス吹出流およびフットモード吹出流が同時に吹き出されることになる。
【0038】
クーラユニットは、冷凍サイクル内の膨張弁5で減圧された低温低圧の冷媒を送風機の送風を受けて蒸発させるエバポレータ19などから構成され、箱体内の空気流れ方向上流側の風路を塞ぐようにエバポレータ19が配置され、エバポレータ19は空調ケース3によっても保持されている。ヒータユニットは、走行用エンジンの冷却水を熱源として送風空気を加熱するヒータコア40などから構成され、ヒータコア40はエバポレータ19よりも空気流れ方向下流側の風路を部分的に塞ぐように配置されている。また、ヒータコア40の上流側で、エバポレータ19の下流側である風路には、ヒータコア40を通る空気量と、ヒータコア40を迂回する空気量との比率を調節するためのエアミックスドア(図示せず)が設けられている。
【0039】
ダクト部は、インテークユニットとエアコンユニットとを一体的に連結するもので、略筒状体の空調ケース3により構成され、内部に空気通路2を形成している。ダクト部は、送風機の吐出口と連通する空気吸込口32を一方側に備え、空気吸込口32および空気通路2を経て、エバポレータ19の空気吸込部に連通する他方側に空気吐出口33を備えている。
【0040】
図2は、本実施形態における空調ケースと空調用機能部品の一例であるエバポレータとの関係を示す斜視図である。図3は、図2についてX方向から見た空調ケースの平面図である(ただし、エバポレータは除いている)。
【0041】
図2および図3に示す空調ユニット1は、一例として、インテークユニット44内と連通する空気通路2を形成するように空調ケース3を備え、この空調ケース3は、空気通路2と連通するように配置されたエバポレータ19を保持し、空調ケース3の側壁4の外側に間隔をおいて配設され、エバポレータ19の長手方向に延びる略中心線部5をまたぐような形状を有し、または側壁4に投影されるエバポレータ19の略中心線部5と交差する形状を有して、配設された外壁部材6を備え、外壁部材6は、連結部7としてのリブ8、11を介して側壁4と所定の隙間を有しつつ一体的に形成される構成とする。なお、空調ケース3の下方部には、左右方向または長手方向について所定間隔を設けて2個のドレン出口34が開口され、空調ケース3内に発生した結露水や、エバポレータ19に付着して流下した水分がドレン出口34から外部へ排出されることになる。
【0042】
空気吸込口32から下流側に延びる空気通路2は、断面形状が矩形状の略筒状通路であり、空気吸込口32から、空調ケース3によって保持されるエバポレータ19の空気吸込部に至る経路を構成する。空気通路2は、空気吸込口32から下流側に向けてその断面積が徐々に増加するように側壁部4Aによって囲まれ、側壁部4Aによって囲まれる通路よりもさらに下流側は、断面積があまり変化することなく側壁4により囲まれて構成されている。
【0043】
空気吐出口33は、空気通路2と連通し、エバポレータ19の空気通風出口と略一致する形状を有しており、また、空調ケース3の側壁4に略平行に空調ケース3の上下、左右に延びる形状である。さらに、空気吐出口33は、送風機が創出する吐出流によって空気吸込口32から流入した空気が空気通路2を流れた後、左右方向または長手方向に延びる空気通路2に対して略直角方向に曲げられてエバポレータ19の空気吸込部に向かうように配置されている。
【0044】
側壁4は、横長状の空調ケース3の側面形状を構成し、左右方向または長手方向に延びる空気通路2と略平行となるように形成され、空調ケース3のエバポレータ保持底35に載置されて保持されるエバポレータ19の空気吸込部に対して略平行となるように形成されている。側壁4および側壁4Aの表面には、連結部7を構成するリブ8、11が形成され、リブ8、11は、空調ユニット1の上下方向または短手方向に対して略平行に、所定間隔を備え複数個並列され、側壁4と外壁部材6、および側壁4Aと外壁部材6Aのそれぞれを連結している。また、リブ8、11は、外壁部材6および6Aのそれぞれの幅寸法よりも長く形成され、特に外壁部材6および6Aのそれぞれの幅寸法よりも上下方向または短手方向に突出するように延設されている。また、連結部7を構成するリブは、格子状のリブにより構成することとしてもよい。
【0045】
側壁4は、左右方向または長手方向に延設される過程において、段差部12、湾曲部13、または傾斜部を備えて形成されている。連結部7であるリブ8、11は、この段差部12または湾曲部13に隣接する位置に配置されている。
【0046】
外壁部材6または6Aは、空調ケース3内に搭載された空調用機能部品の一例であるエバポレータ19の長手方向に延びる略中心線部5を上下方向または短手方向にまたぐように側壁4の外側に配設され、または側壁4に投影されるエバポレータ19の略中心線部5と交差する形状を有して側壁4の外側に配設され、略中心線部5をまたぐための、または略中心線部5と交差するための十分な形状、大きさを備えている。この略中心線部5は、外壁部材6または空調ケース3の長手方向の略中心線部20とほぼ一致するように位置している。外壁部材6および6Aのそれぞれの上下方向または短手方向の幅寸法は、外壁部材6の方が外壁部材6Aよりも幅広に形成されている。外壁部材6Aは、外壁部材6Aよりも、振動の発生源の一つである空調用機能部品寄りに存在しているため、幅広に形成することで空調ケース3の面振動を抑制する機能がより向上することになる。
【0047】
なお、外壁部材6、6Aは、板状部材であり、その肉厚は側壁4と同程度である。また、側壁部材6、6Aは、側壁4、4Aに対して傘を広げたように略中心線部5にまたがり、側壁4の外面を覆うように形成されており、この形状、大きさによって、側壁4、4Aの面振動を減衰している。
【0048】
外壁部材6は、側壁4に対して略平行に沿うような形状に形成されているが、左右方向または長手方向に延設される途中の部位において、段差部9、湾曲部10、または傾斜部を備えている。連結部7としてのリブ8、11は、この段差部9または湾曲部10に隣接する位置に配置されている。
【0049】
図3に示すように、空調用機能部品の略中心線部5に沿う方向に形成される外壁部材6と側壁4との隙間の大きさは、大小が生じており、不均等となるように構成されている。例えば、左右方向左寄りの上流側に形成される隙間30は、これよりも左右方向右寄りで下流側に形成される隙間29および28よりも大きく形成されている。隙間28、29、30の間隔は、例えば、10〜20mm程度に設定している。また、連結部7を構成するリブ8、11において隣り合うリブの間隔は、50mm程度に設定し、このような比較的広い間隔でも後述する実験において効果が確認できている。この間隔を狭くすると、リブの個数が増えて振動抑制効果は高くなるが、空調ケースの重量が大きくなってしまうため、効果と重量とのバランスを考慮して本実施形態の空調ケース3における各部の寸法関係を採用している。
【0050】
図4は、図2に示すA‐A線部において空調ケースを切断したときの切り口形状を示した斜視図である。図5は、図2に示すB‐B線部において空調ケースを切断したときの切り口形状を示した斜視図である。ただし、図4および図5ともにエバポレータ19を除いた状態を示したものである。
【0051】
図2、図4、および図5に示すように、空調ケース3は2個に分割される上部ケース15と下部ケース16で構成され、これらの上部ケース15と下部ケース16は、空調用機能部品の略中心線部5に沿うように形成される結合部17において結合されるとともに、結合部17には連結部17a、17bが形成されている。図4に示すように、図2のA−A線部における切り口は、上部ケース15と、下部ケース16に形成されたエバポレータ保持底35により三方が囲まれ、エバポレータ19の空気吸込部側のみを開放した形状となっている。
【0052】
図5においては、図2のB−B線部における切り口は、上部ケース15と下部ケース16により完全に周囲を囲まれた筒状の空気通路2が形成する形状となっている。また、図5における外壁部材6Aと外壁4Aとの隙間の間隔は、例えば、4〜5mm程度とし、外壁部材6Aの上下方向の幅寸法は、例えば、10mm程度としている。そして、連結部7を構成するリブ8、11において隣り合うリブの間隔は、外壁部材6に対するリブの間隔よりも小さくして20mm程度に設定している。
【0053】
上部ケース15と下部ケース16は、結合部17においてジョイント手段18により一体化される構成とする。このジョイント手段18の一例としては、ねじの締結により構成されるものであり、そして、外壁部材6には前記ねじの締結度合いを確認できる確認孔31が開口されている。ジョイント手段18は、例えば、上部ケース15と下部ケース16を結合部17において向かい合わせ、接触した連結部17aと17bを上下方向に貫通するねじ孔に前記ねじを螺合することにより、ケース15と16を締結する構成とする。ねじの螺合は、ねじ頭を上に、ねじ部を下に位置させて、上から下に向かってドライバーなどでねじ締めする。このとき、確認孔31からねじの締まり具合を確認することができる。確認孔31は、ねじ頭が目視可能な大きさであり、上部ケース15側の連結部17aよりも上方に設けられている。
【0054】
次に、本実施形態の空調ケース3の振動抑制効果を示す実験結果を説明する。図8は、リブや外壁部材を全く備えない空調ケース(重量420グラム、以下、モデルAとする)と、リブのみあり(1)の空調ケース(重量540グラム、以下、モデルBとする)と、リブのみあり(2)の空調ケース(重量680グラム、以下、モデルCとする)と、外壁部材を備えた本実施形態における空調ケース3(重量560グラム以下、モデルDとする)、の4モデルについて、振動周波数を変化させていったときの各モデルのイナータンス(力に対する加速度の比)の変化を調査した実験結果である。このイナータンスの大きさは、空調ケースにおける面振動の大きさを表していると考えてよい。
【0055】
一般に、振動音を発生して車室内騒音を悪化させる周波数帯域は、こもり音などの低周波数帯域(100〜500HZ)であり、この帯域における振動を抑制することの効果は大きく、本実験結果の検証においてもこの帯域における効果を重視して判断している。
【0056】
一点鎖線で示したモデルAについては、重量は小さいものの、イナータンスの変化は前記帯域内でいずれも大きいことは明白である。二点差線で示したモデルBについては、モデルAに比べて大きく改善したものの、その振動は許容限度内ではない。こもり音等の低周波帯域における騒音は、空調ケースの凹凸の少ない広い面が存在するところで、波長が長く、面振動振幅が大きくなるところで発生する。これを低減するためには、波長を短くして高周波振動にするか、振幅を減衰させるかというやり方があり、具体的には、リブを多数設けて面強度を上げることで、波長の短い高周波振動に変える方法が考えられるが、かなりの数のリブが必要になる。これは、モデルCに相当する空調ケースの構成である。
【0057】
次に、モデルCとモデルDについては、前記帯域における振動はともに許容限度内であり、リブや外壁部材による同等程度の振動抑制効果が見られる。しかし、モデルCについては、重量が680グラムであり、モデルDに対して約21%の重量増加となり、軽量化、材料費の低減化も含めて総合的に判断すると本実施形態のモデルDが最良な空調ケースであると判断できる。
【0058】
このように、本実施形態の空調ケース3は、リブのみあり(2)の空調ケース(モデルC)に対して、前述の外壁部材6、6Aを備える構成を採用したことにより、大幅に軽量化を実施したにもかかわらず、許容限度内の振動に抑えて振動抑制効果の高い車両用空調装置を実現したものである。なお、本実施形態の空調ケース3と同等の重量に設定したリブのみ形成した空調ケース(モデルB)においては、許容限度内の車両用空調装置を得ることは困難であり、この点からも本実施形態の空調ケース3は、軽量化、振動抑制の両面において優れている。
【0059】
このように本実施形態の車両用空調装置によれば、空調ユニット1と、この空調ユニット1内部に空気通路2を形成する空調ケース3と、この空調ケース3に内蔵された空調用機能部品としてのエバポレータ19と、を備え、空調ケース3の側壁4の外側に、側壁4と間隔をおいてエバポレータ19の略中心線部5をまたぐような形状を有し、または側壁4に投影されるエバポレータ19の略中心線部5と交差する形状を有して、配設された外壁部材6を、連結部7を介して側壁4と一体的に備えた構成としたので、エバポレータ19からの振動やエンジンルームから伝わる振動に対して、空調ケース3の面振動を低減することができ、騒音の発生を効果的に抑えることができる。
【0060】
また、振動する内壁4に対して外壁部材6を設け、それを連結部7で連結することにより、連結部7自体がうねることに対する横方向への強制力が与えられ、連結部7の変形が抑えられるという効果がある。
【0061】
また、外壁部材6が、段差部9または湾曲部10を備えている構成とした場合には、段差部9または湾曲部10によって外壁部材6の強度が増すことになり、空調ケース3の面振動を低減することができる。
【0062】
また、エバポレータ19の略中心線部5にそって形成される、外壁部材6と側壁4との隙間28、29、30の間隔の大きさが、不均等である場合には、外壁部材6と側壁4のそれぞれが振動するそれぞれの周波数が異なることになり、これらの部材が互いに共振することを防止できるので、騒音の発生を抑えることができる。
【0063】
また、側壁4と外壁部材6のそれぞれの外面における面形状を異ならせた構成とした場合には、これにより空調ケース3の内壁と外壁の振動周波数特性が変わるが、それをリブで連結させることによって、異なる周波数特性同士の部位が連結されているために、片側面が持つ共振振動をもう一方の面で抑制させるという効果を発揮する。
【0064】
また、連結部7が複数のリブ8により構成されている場合には、連結部7の強度が増すことになり、空調ケース3の面振動を低減することができる。
【0065】
また、連結部7が格子状のリブにより構成されている場合には、さらに連結部7の強度が増すことになり、外壁部材6への振動の伝搬を小さくして空調ケース3の面振動を低減することができる。
【0066】
また、連結部7を構成するリブ11が、外壁部材6の幅よりも幅広に形成されている場合には、連結部7の強度が増すことになり、外壁部材6へ振動が伝搬するのを小さくできるので、空調ケース3の面振動を低減することができる。
【0067】
また、連結部7が、側壁4に形成された段差部12もしくは湾曲部13、または外壁部材6に形成された段差部9もしくは湾曲部10、に隣接して配置されている場合には、連結部7を段差部もしくは湾曲部に近い場所に配置することにより、外壁部材6へ振動が伝搬するのを小さくできるので、空調ケース3の面振動を低減することができる。
【0068】
また、空調ケース3は少なくとも2分割以上の上部ケース15と下部ケース16で構成され、上部ケース15と下部ケース16の結合部17はエバポレータ19の略中心線部5に沿うように構成されるとともに、結合部17には連結部7が形成されている構成とした場合には、振動が伝わりやすい結合部17の強度を強化できるとともに、上部ケース15と下部ケース16の結合も強化することができるので、空調ケース3の振動を低減させる効果が大きい。
【0069】
また、上部ケース15と下部ケース16が、結合部17においてジョイント手段18により一体化されている構成とした場合には、結合部17の強度を強化することができる空調ケース3が得られる。
【0070】
また、ジョイント手段18は、ねじの締結により構成され、外壁部材6に、前記ねじの締結度合いを確認できる確認孔31を設けた場合には、確認孔31から前記ねじの締結度合いを確認することにより、複数のケースの結合を確実に行うことのできる空調ケース3が得られる。
【0071】
(第2実施形態)
本実施形態は、第1実施形態の車両用空調装置に対して、空調ケースの形状が異なる点のみが相違点であり、その他の構成については同様である。なお、同一構成については図6および図7において同一符号で表しその説明は省略する。図6は、本実施形態における空調ケースの構成を示した斜視図である。図7は、図6に示すC‐C線部において空調ケースを切断したときの切り口形状を示した斜視図である。
【0072】
図6および図7に示すように、空調ケース3Aの側壁4の外側に間隔を設けて配置された複数の外壁部材22、23を備え、外壁部材22、23を空調ケース3Aの結合部21を挟む両側に配置するとともに、外壁部材22、23のそれぞれは、連絡部としての格子状リブ24により側壁4と一体的につなげられ、外壁部材22、23はまた、格子状リブ24により互いにつながっている。
【0073】
空調ケース3Aは2個に分割される上部ケース15と下部ケース16で構成され、これらの上部ケース15と下部ケース16は、空調用機能部品の略中心線部5に沿うように形成される結合部21において結合されるとともに、結合部21には連結部21a、21bが形成されている。
【0074】
上部ケース15と下部ケース16は、結合部21においてジョイント手段18により一体化される構成とする。このジョイント手段18の一例としては、ねじの締結により構成されるものであり、ジョイント手段18は、外壁部材22と23を連絡する格子状リブ24が設けられている部位の近傍に形成した空間部に配置されている。ジョイント手段18は、例えば、上部ケース15と下部ケース16を結合部21において向かい合わせ接触させた連結部21aと21bを上下方向に貫通したねじ孔に、前記ねじを螺合することにより、ケース15と16を締結する構成とする。前記ねじの螺合は、ねじ頭を上に、ねじ部を下に位置させて、上から下に向かってドライバーなどでねじ締めする。このとき、前記ねじは、格子状リブ24に隣り合う空間部において締結され、この空間部は外部から開放された目視可能な状態であるので、ねじ締めを行う作業者は、ねじの締まり具合を確認することができる。
【0075】
外壁部材22、23には、金型冷却用の開口27を少なくとも1個以上備えた構成であり、本実施形態では、その一例として、上部ケース15に形成された外壁部材22において結合部21寄りに4個の金型冷却用の開口27が並んで設けられ、下部ケース16に形成された外壁部材23において結合部21寄りに6個の金型冷却用の開口27が並んで設けられている。
【0076】
また、本実施形態の空調ケース3Aにおいても第1実施形態の空調ケース3と同様の実験結果が得られたことを確認している(第1実施形態参照)。空調ケース3Aについての実験結果の検証は、第1実施形態の図8におけるモデルDを空調ケース3Aに置き換えてそのまま適用することができるものであり、ここではその説明は省略し、上述の第1実施形態における説明にゆだねるものとする。
【0077】
このように本実施形態の車両用空調装置によれば、空調ユニット1と、空調ユニット1内部に空気通路2を形成し、空調ユニット1の外枠を少なくとも2以上に分割可能に構成する空調ケース3と、この空調ケース3の側壁4の外側に間隔を設けて配置した複数の外壁部材22、23と、を備え、複数の外壁部材22、23は、前記少なくとも2以上に分割された空調ケース3の結合部21を挟む両側に配置されているとともに、連絡部24により側壁4と一体的につながっている構成としたので、エバポレータ19からの振動やエンジンルームからの振動に対して、空調ケース3の面振動を低減することができ、騒音の発生を効果的に抑えることができる。
【0078】
また、外壁部材22、23が、金型冷却用の開口27を少なくとも1個以上備えている場合には、外壁部材22、23に設けた金型冷却用の開口27によって、空調ケース3を製作するときに使用される金型を冷却する効果が大きくなり、空調ケース3の形状の寸法精度を高め、空調ケース3の品質を向上させることができる。
【0079】
また、側壁4と外壁部材6Aのそれぞれの外面における面形状を異ならせた構成とした場合には、これにより空調ケース3Aの内壁と外壁の振動周波数特性が変わるが、それをリブで連結させることによって、異なる周波数特性同士の部位が連結されているために、片側面が持つ共振振動をもう一方の面で抑制させるという効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】第1実施形態における車両用空調装置の空調ユニットの全体構成を示す概略図である。
【図2】第1実施形態における空調ケースと空調用機能部品としてのエバポレータとの関係を示す斜視図である。
【図3】図2についてX方向から見た空調ケースの平面図である(ただし、エバポレータは除く)。
【図4】図2に示すA‐A線部において空調ケースを切断したときの切り口形状を示した斜視図である(ただし、エバポレータは除く)。
【図5】図2に示すB‐B線部において空調ケースを切断したときの切り口形状を示した斜視図である(ただし、エバポレータは除く)。
【図6】第2実施形態における空調ケースの構成を示した斜視図である。
【図7】図6に示すC‐C線部において空調ケースを切断したときの切り口形状を示した斜視図である。
【図8】本発明に係る空調ケースについて振動抑制効果を調べた実験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
【0081】
1 空調ユニット
2 空気通路
3、3A 空調ケース
4、4A 側壁
5 中心線部
6、6A 外壁部材
7 連結部
8、11、14 リブ
9、12 段差部
10、13 湾曲部
15 上部ケース(ケース)
16 下部ケース(ケース)
17、21 結合部
18 ジョイント手段
19 エバポレータ(空調用機能部品)
22、23 外壁部材
24 格子状リブ(連絡部)
25 上部ケース
26 下部ケース
28、29、30 隙間
31 確認孔




 

 


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