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発明の名称 送風装置およびこれを備えた車両用空調装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−1541(P2007−1541A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−187011(P2005−187011)
出願日 平成17年6月27日(2005.6.27)
代理人 【識別番号】100106149
【弁理士】
【氏名又は名称】矢作 和行
発明者 丸山 みゆき
要約 課題
冷却風に含まれる水分がモータ内部への侵入するのを防止する送風装置、およびこれを備えた車両用空調装置を提供する。

解決手段
ファンケーシング30のスクロールケーシング部36の内側に配置され、吸込口31および吐出口32と連通してファンケーシング30内に気流を形成する送風ファン34と、送風ファン34により送り出された空気の一部を取り入れるために、スクロールケーシング部36よりも下流側に形成されたノーズ部側壁37に設けられた空気取入口38と、この空気取入口38と連通してスクロールケーシング部36の外に形成されたチャンバー39と、このチャンバー39内で空気取入口38よりも重力方向下側の位置に開口されている冷却空気口40と、チャンバー39内に配置し、空気取入口38から冷却空気口40に至る経路に介在させた防水壁41と、を備えた送風装置3の構成とする。
特許請求の範囲
【請求項1】
吸込口(31)および吐出口(32)を有するファンケーシング(30)と、
このファンケーシング(30)のスクロールケーシング部(36)の内側に配置され、前記吸込口(31)から前記吐出口(32)に至る気流を形成する送風ファン(34)と、
この送風ファン(34)を駆動するモータ(35)と、
前記送風ファン(34)により前記ファンケーシング(30)内に送り出された空気の一部を取り入れるために、前記ファンケーシング(30)のスクロールケーシング部(36)よりも下流側に形成されたノーズ部側壁(37)に設けられた空気取入口(38)と、
この空気取入口(38)と連通して前記スクロールケーシング部(36)の外に形成されたチャンバー(39)と、
このチャンバー(39)内で前記空気取入口(38)よりも重力方向下側の位置に開口され、前記空気取入口(38)と連通して前記モータ(35)を冷却する空気の取入れ口となる冷却空気口(40)と、
前記チャンバー(39)内に配置し、前記空気取入口(38)から前記冷却空気口(40)に至る経路に介在させた防水壁(41)と、
を備えたことを特徴とする送風装置。
【請求項2】
前記防水壁(43)は、前記チャンバー(39)内に基部(42)、および前記基部(42)から延設される他端部(44)を有し、前記他端部(44)は、前記基部(42)に対して前記冷却空気口(40)寄りに位置していることを特徴とする請求項1に記載の送風装置。
【請求項3】
前記防水壁(45)は、前記チャンバー(39)内に基部(46)、および前記基部(46)から延設される他端部(47)を有し、前記他端部(47)は、前記基部(46)に対して前記空気取入口(38)寄りに位置していることを特徴とする請求項1に記載の送風装置。
【請求項4】
前記冷却空気口(40)は、前記チャンバー(39)の底面(28)よりも上方の位置において開口されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の送風装置。
【請求項5】
外気または内気を取り込んで空調ダクト(1)内に送風する請求項1〜4のいずれかに記載の送風装置(3)と、前記送風装置(3)から送風された空気を冷却する蒸発器(6)と、前記送風装置(3)から送風された空気を加熱するヒータユニット(8)と、前記蒸発器(6)および/またはヒータユニット(8)により空調された空気を車内に吹き出す吹出口(17、18)とを備えたことを特徴とする車両用空調装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却用空気を取り入れてモータを冷却する機構を有する送風装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の送風装置として、送風ファンを取り囲むファンケーシングの吐出口付近に設けた空気取入口から送風の一部を冷却風として取り入れ、モータ側に案内してモータを冷却するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特許第2755317号公報(第1図および第3図参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1に記載の送風装置においては、送風に含まれている水がモータ内に流れるのを防止する対策として、ファンケーシング内に取り込まれた水が送風ファンの風圧よりモータ内に案内されるのを防止する突起が設けられている。しかしながら、ファンケーシングの吐出口付近に設けた空気取入口から取り入れた冷却風に水が含まれていた場合には、モータに到達する前にこの水分を取り除くための構成は備えられていない。
【0004】
そこで、本発明の目的は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、モータの冷却のために取り込んだ空気の中に含まれている水がモータ内部への侵入するのを防止する送風装置、およびこれを備えた車両用空調装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、以下に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の送風装置の発明は、吸込口(31)および吐出口(32)を有するファンケーシング(30)と、このファンケーシング(30)のスクロールケーシング部(36)の内側に配置され、前記吸込口(31)から前記吐出口(32)に至る気流を形成する送風ファン(34)と、この送風ファン(34)を駆動するモータ(35)と、前記送風ファン(34)により前記ファンケーシング(30)内に送り出された空気の一部を取り入れるために、前記ファンケーシング(30)のスクロールケーシング部(36)よりも下流側に形成されたノーズ部側壁(37)に設けられた空気取入口(38)と、この空気取入口(38)と連通して前記スクロールケーシング部(36)の外に形成されたチャンバー(39)と、このチャンバー(39)内で前記空気取入口(38)よりも重力方向下側の位置に開口され、前記空気取入口(38)と連通して前記モータ(35)を冷却する空気の取入れ口となる冷却空気口(40)と、前記チャンバー(39)内に配置し、前記空気取入口(38)から前記冷却空気口(40)に至る経路に介在させた防水壁(41)と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
この請求項1に記載の発明によれば、モータの冷却のためにチャンバー内に取り込んだ空気の中に水が含まれていた場合でも、前記空気中の水は、防水壁に空気が衝突することによって、前記防水壁の側面に付着することになり、付着した水を除いた空気のみが冷却空気口内に取り込まれてモータを冷却することになる。これにより、モータ内部の浸水を防止することができる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の送風機において、前記防水壁(43)は、前記チャンバー(39)内に基部(42)、および前記基部(42)から延設される他端部(44)を有し、前記他端部(44)は、前記基部(42)に対して前記冷却空気口(40)寄りに位置していることを特徴とする。
【0008】
この請求項2に記載の発明によれば、防水壁の湾曲した他端部や傾斜した他端部が、冷却空気口内へ吸い込まれる水を含んだ気流に対して障壁となる働きを有するので、冷却空気口内への水の侵入の遮断効果を向上させることができる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の送風装置において、前記防水壁(45)は、前記チャンバー(39)内に基部(46)、および前記基部(46)から延設される他端部(47)を有し、前記他端部(47)は、前記基部(46)に対して前記空気取入口(38)寄りに位置していることを特徴とする。
【0010】
この請求項3に記載の発明によれば、防水壁の湾曲した他端部や傾斜した他端部が、空気取入口から冷却空気口に向かって形成される気流に対して障壁となる働きを有するので、冷却空気口内への水の侵入の遮断効果を向上させることができる。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の送風装置において、前記冷却空気口(40)は、前記チャンバー(39)の底面(28)よりも上方の位置において開口されていることを特徴とする。
【0012】
この請求項4に記載の発明によれば、チャンバーの底面から冷却空気口の開口面の高さに至る空間が貯水空間になることによって、モータの冷却のためにチャンバー内に取り込んだ空気に含有する水分を前記貯水空間に溜めることができ、前記溜められた水は、時間の経過とともに乾かすことができる。この構成により送風装置に備える排水機構を省略、または簡単化することができる。
【0013】
請求項5に記載の車両用空調装置の発明は、外気または内気を取り込んで空調ダクト(1)内に送風する請求項1〜4のいずれかに記載の送風装置(3)と、前記送風装置(3)から送風された空気を冷却する蒸発器(6)と、前記送風装置(3)から送風された空気を加熱するヒータユニット(8)と、前記蒸発器(6)および/またはヒータユニット(8)により空調された空気を車内に吹き出す吹出口(17、18)とを備えたことを特徴とする。
【0014】
この請求項5に記載の発明によれば、送風装置を駆動するモータの内部への水の侵入を軽減して送風装置の故障を防止することができる車両用空調装置が得られる。
【0015】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(第1実施形態)
本発明の送風装置は、モータを冷却するために、ファンケーシングの近傍に設けたチャンバー内を介して送風の一部を取り込み、モータ側へ送風する構成を有する送風装置であり、このような送風装置として、車両用空調装置において車室内に向けて空調風を送り込む送風装置を例に挙げて説明する。
【0017】
以下に、図1〜図4を用いて第1実施形態を説明する。図1は、本実施形態の送風装置を備えた車両用空調装置の構成を示す模式図である。
【0018】
まず、本実施の形態の送風装置3を備えた車両用空調装置の主な構成部品は、車両23室内に空気を導入する空調ダクト1、この空調ダクト1内に空気を送り込む送風手段としての送風装置3、冷凍サイクル20、温水回路22、およびエアコン制御装置13である。
【0019】
空調ダクト1は、その下流側の端部に分岐ダクト1aおよび1bを備えており、分岐ダクト1aは車両23室内に開口する吹出口17に連通し、分岐ダクト1bは車両23室内に開口する吹出口18に連通している。
【0020】
フェイスモードでは車両23の前部にある吹出口17から乗員の上半身に向けてフェイスモード吹出流が吹き出され、フットモードでは吹出口18から乗員の足元に向けてフットモード吹出流が吹き出され、バイレベルモードではフェイスモード吹出流およびフットモード吹出流が同時に吹き出され、それぞれ、吹出口切替ダンパ15a、15bにより、吹き出しモードの切り替え可能に構成されている。
【0021】
送風装置3は、モータ35、遠心式の送風ファン34、およびファンケーシング30から構成される。ファンケーシング30の上流側には、内外気取入れ切替箱2が設けられ、この内外気取入れ切替箱2には、車室23内の空気、すなわち、内気を取り入れるために車両23室内に設けられる内気取入れ口26に連通する内気吸込口と、車室23外の空気、すなわち、外気を取り入れるために車両23室内に設けられる外気取入れ口29に連通する外気吸込口とが形成されている。また、内外気取入れ切替箱2の内部には、前記内気吸込口と前記外気吸込口とを選択的に開閉可能とし、外気と内気を取入れる風量比率を調節することもできる内外気切替ドア16が備えられている。車両23室外の外気温度を内外気検知センサ9によって計測するときには、前記内気吸込口を遮蔽するように内外気切替ドア16を開き、内気の侵入を遮断した状態で、外気温度を検知するものである。
【0022】
冷凍サイクル20は、冷却手段として機能し、電磁クラッチ7を介して車両23の走行用エンジンによって駆動される圧縮機24と、この圧縮機24で圧縮された高温高圧の冷媒を凝縮液化する冷媒凝縮器27と、この冷媒凝縮器27で凝縮された冷媒を一時蓄えて液冷媒のみを流すレシーバ4と、このレシーバ4より導かれた液冷媒を減圧膨脹する膨張弁5と、空調ダクト1内に設けられて膨張弁5で減圧された低温低圧の冷媒を送風装置3の送風を受けて蒸発させる蒸発器6と、レシーバ4と膨張弁5の間に設けられ、冷媒の圧力を検出する冷媒圧力検出手段である冷媒圧力検出器12と、から構成され、それぞれ冷媒配管19によって連通して接続されている。また、圧縮機24の作動を行う電磁クラッチ7は、エアコン制御装置13より出力されるON/OFF信号に基づいてON/OFF制御される。
【0023】
暖房サイクル22は、空調ダクト1内で蒸発器6の下流側に設けられ、走行用エンジンの冷却水を熱源として空調ダクト1内を流れる空気を加熱するヒータコア8と、このヒータコア8を走行用エンジンの冷却水回路(図示せず)と環状に接続する温水配管21とから構成される。蒸発器6の下流側でヒータコア8の上流側には、ヒータコア8を通る空気量と、ヒータコア8を迂回する空気量との比率を調節するエアーミックスドア14が配置されている。
【0024】
エアコン制御装置13は、空調制御に係る制御プログラムや演算式等が記憶されたマイクロコンピュータ(図示せず)を内蔵し、エアコン操作パネル(図示せず)の操作により出力される信号、内外気検知センサ9、日射センサ11、蒸発器後センサ10、冷媒圧力検出器12、およびエンジン水温センサにより出力される各信号に基づいて、電磁クラッチ7、吹出口切替ドア15aおよび15b、内外気切替ドア16、エアーミックスドア14、およびモータ35、を制御する。エアコン操作パネルには、乗員が室内温度を設定するための温度設定手段である温度設定ボリューム、および設定された温度や風量を表示する表示部が配置されている。
【0025】
次に、送風装置3に係るファンケーシング30の内部構成について説明する。図2は、本実施形態におけるファンケーシング30の内部構成を示す平面視した模式図であり、便宜上、防水壁43は図示されていない模式図である。図3は、本実施形態における送風装置を示す側面視した内部構成図である。
【0026】
図2および図3に示すように、送風装置3の主な構成は、吸込口31および吐出口32を有するファンケーシング30と、ファンケーシング30のスクロールケーシング部36の内側に配置され、吸込口31および吐出口32と連通してファンケーシング30内に気流を形成する送風ファン34と、この送風ファン34を駆動するモータ35とを備え、さらに、送風ファン34によりファンケーシング30内に送り出された空気の一部を取り入れるために、スクロールケーシング部36よりも下流側に形成されたノーズ部側壁37に設けられた空気取入口38と、この空気取入口38と連通してスクロールケーシング部36の外に形成されたチャンバー39と、このチャンバー39内で空気取入口38よりも重力方向下側の位置に開口され、空気取入口38と連通してモータ35を冷却する空気の取入れ口となる冷却空気口40と、チャンバー39内に配置し、空気取入口38から冷却空気口40に至る経路に介在させた防水壁41と、を備えた構成である。
【0027】
以下に送風装置3の詳細な構成を説明する。ファンケーシング30は、上部に設けられた送風ファン34の吸込口31と、この吸込口31の下方に設けられた送風ファン34を取り囲むスクロール形状のスクロールケーシング部36と、スクロールケーシング部36の下流側に設けられた側方へ突出する流路を形成するノーズ部と、を備え、前記ノーズ部の端部にはファンケーシング30の吐出口32が形成されている。送風ファン34は、遠心式ファンであり、ファンの外周部に備えたブレードの入口と出口の遠心力の差を用いて空気に動圧を与えることになる。このような遠心式ファンには、例えば、前向きブレードを有するシロッコファンや、後ろ向きブレードを有するターボファンが相当する。
【0028】
吸込口31の内径は送風ファン34の外径よりも小さく形成され、吸込口31に略平行に送風ファン34の吸込口が位置している。吸込口31の周囲には、ファンケーシング30の一部であるベルマウス形状が形成されている。内気または外気は、モータ35の駆動力により回転する送風ファン34によって吸込口31に吸い込まれ、送風ファン34の遠心方向に吐き出され、スクロールケーシング部36内で整流されて吐出口32から送り出されて蒸発器6へ送風されることになる。
【0029】
スクロールケーシング部36の機能は、送風ファン34から遠心方向に放射してくる空気の流れを整流して一方向にまとめ、送風ファン34で得られた動力を効率よく静圧に変換することである。スクロールケーシング部36の内周面形状は、対数螺旋状であり、送風ファン36とスクロールケーシング部36の内周面との間隔は、ファンの回転方向について徐々に大きくなるように構成されている。
【0030】
チャンバー39は、スクロールケーシング部36の外であって、スクロールケーシング部36内で整流された空気が一方向に向かって送風される流路である前記ノーズ部と、スクロールケーシング部36とで側面を挟まれるように配置されている。前記ノーズ部が形成する流路の内側には、ノーズ部側壁37が形成され、この一部にチャンバー39と連通する空気取入口38が開口されている。チャンバー38内には、その底面に寄りに、上方に向けて開口された冷却空気口40が設けられている。そして、空気取入口38と連通する冷却空気口40からさらに下方へ向けて冷却空気通路48が形成され、冷却空気通路48はモータ35の下部または周囲へ通じている。また、冷却空気口40の開口位置は、チャンバー39の底面よりも上方である。
【0031】
冷却空気口40の近傍には、防水壁43がチャンバー39内を起立するように延設されている。防水壁43は、チャンバー39内に基部42を有し、基部42から上方に向けて延設して基部42に対して冷却空気口40寄りに湾曲、または傾斜する他端部44を有する形状である。防水壁43の他端部44の湾曲または傾斜の度合いは、ある範囲に限定されるものではなく、他端部44の位置が鉛直方向に対して冷却空気口40寄りに存在するような位置関係であればよい。
【0032】
図4は、図3に示した送風装置3におけるチャンバー内の構成を示す平面視した部分構成図であり、図4に示すように、平面視したとき、防水壁43が、冷却空気口40の開口全体をほぼ覆うような他端部44を湾曲または傾斜させる構成とする。また、平面視したとき、防水壁43の投影面積が、冷却空気口40の開口面積とほぼ同等となる程度に他端部44を湾曲または傾斜させる構成としてもよい。
【0033】
上記構成において、送風装置3を運転すると、外気または内気は、吸込口31から吸い込まれ、送風ファン34により遠心方向に吐き出され整流された後、前記ノーズ部の流路へ送風され、この送風された空気の一部は、空気取入口38から取り込まれ、チャンバー39内に溜められる。チャンバー39で一旦溜められた空気は、チャンバー39内の上方に開口された空気取入口38に対してほぼ対角線上の下方に配置され、上方に向けて開口された冷却空気口40に向かう、斜め下方への気流を形成するように流れる。そして、この気流を形成する空気は、冷却空気口40を覆うように設けられた防水壁43に衝突し、冷やされて空気中に含まれる水分が防水壁43の表面に付着することになる。付着した水分は、引き続き衝突する空気によってさらに付着する水分とあわさって水滴化し、防水壁43の表面に沿って流下する。流下した水滴は、チャンバー39の底面に溜り貯水される。この貯水された水は、乾燥した空気がファンケーシング30内に供給されたときに、チャンバー39内にも同様の乾燥した空気が供給されるので、この空気によって乾かされ、蒸発することになる。仮に、ファンケーシング30内に乾燥した空気が供給されない状況が長く続いたとしても、チャンバー39の底面よりも冷却空気口40の開口面が高い位置に設けられているので、この位置の差により形成される貯水空間の容積分は、水滴を貯水できることになる。
【0034】
このようにして空気中の水分が取り除かれた空気は、防水壁43の周囲を回りこんで、冷却空気口40内に流入する。そして、冷却空気口40からモータ35の下部または周囲に通じる冷却空気通路48を通り、モータ35を冷却することになる。なお、冷却空気通路48を流れる空気は、モータ35を冷却した後、外部に向けて排出される。
【0035】
このように本実施形態の送風装置3によれば、モータ35の駆動により、吸込口31および吐出口32と連通してファンケーシング30内に気流を形成する送風ファン34と、送風ファン34によりファンケーシング30内に送り出された空気の一部を取り入れるために、ファンケーシング30のスクロールケーシング部36よりも下流側に形成されたノーズ部側壁37に設けられた空気取入口38と、この空気取入口38と連通してスクロールケーシング部36の外に形成されたチャンバー39と、このチャンバー39内で空気取入口38よりも重力方向下側の位置に開口され、空気取入口38と連通してモータ35を冷却する空気の取入れ口となる冷却空気口40と、チャンバー39内に配置し、空気取入口38から冷却空気口40に至る経路に介在させた防水壁43と、を備えた構成としたことにより、モータ35の冷却のためにチャンバー39内に取り込んだ空気中の水は、前記空気が防水壁43に衝突することによって、防水壁43の側面に付着することになるので、付着した水を取り除いた空気のみが冷却空気口40内に取り込まれるため、モータ35内部の浸水を防止することができる。
【0036】
また、防水壁43は、チャンバー39内に基部42、および基部42から延設される他端部44を有し、他端部44は、基部42に対して冷却空気口40寄りに位置している構成とした場合には、防水壁43の他端部44が、冷却空気口40内へ吸い込まれる水を含んだ気流に対して障壁の働きをするので、冷却空気口40内への水の侵入の遮断効果を向上させることができる。
【0037】
また、防水壁43は、チャンバー39内に備えた基部42から延設し、基部42に対して冷却空気口40寄りに湾曲、または傾斜する他端部44を有する場合には、防水壁43の他端部44が、冷却空気口内へ吸い込まれる水を含んだ気流に対して障壁の働きをするとともに、他端部に付着した水分がある一定量溜められてから塊となって他端部の形状に沿って流下することになるので、チャンバー39の底面への流下を促進することができる。
【0038】
また、冷却空気口40が、チャンバー39の底面28よりも上方の位置に開口されている構成とした場合には、チャンバー39の底面28から冷却空気口40の開口面の高さに至る上下方向の空間が貯水空間になることによって、モータ35の冷却のためにチャンバー39内に取り込んだ空気に含有する水分を前記貯水空間に溜めることができ、前記溜められた水は、引き続く送風によって、または時間の経過によって、乾かすことができる。
【0039】
また、本実施形態の車両用空調装置によれば、送風装置3と、送風装置3から送風された空気を冷却する蒸発器6と、送風装置3から送風された空気を加熱するヒータユニット8と、蒸発器6および/またはヒータユニット8により空調された空気を車内に吹き出す吹出口17、18とを備えた構成としたので、送風装置3を駆動するモータ35の内部への水の侵入を軽減して送風装置の故障を防止することができる車両用空調装置が得られる。
【0040】
(第2実施形態)
以下に、本実施形態における送風装置について説明する。本実施形態の送風装置は、上記第1実施形態に対して、防水壁41のみが異なり、その他の構成は第1実施形態と同一であり、その説明は省略する。図5は、本実施形態における送風装置のチャンバー内の構成を示した部分側面構成図である。
【0041】
図5に示すように、冷却空気口40の近傍には、防水壁41がチャンバー39の底面28から起立するように延設されている。防水壁41は、チャンバー39内に基部41aを有し、基部41aからほぼ鉛直上方に向けて延設した他端部41bを有する形状である。また、防水壁41は、冷却空気口40の開口面から、空気取入口38の開口の一部に至るまでの上下方向長さを有している。
【0042】
図6は、図5に示した送風装置におけるチャンバー39内の構成を示す平面視した部分構成図であり、図6に示すように、平面視したとき、防水壁41の幅寸法は、冷却空気口40の長手方向の開口幅とほぼ同等となっている。また、防水壁41の位置は、冷却空気口40と空気取入口38のほぼ中間であってもよいし、冷却空気口40、または空気取入口38のいずれかに近い側であってもよい。
【0043】
上記構成において、送風装置を運転すると、外気または内気は、吸込口31から吸い込まれ、送風ファン34により遠心方向に吐き出され整流された後、前記ノーズ部の流路へ送風され、この送風された空気の一部は、空気取入口38から取り込まれ、チャンバー39内に溜められる。チャンバー39で一旦溜められた空気は、チャンバー39内の上方に開口された空気取入口38に対してほぼ対角線上の下方に配置され、上方に向けて開口された冷却空気口40に向かう、斜め下方への気流を形成するように流れる。そして、この気流を形成する空気は、防水壁41に衝突し、冷やされて空気中に含まれる水分が防水壁41の表面に付着することになる。付着した水分は、引き続き衝突する空気によってさらに付着する水分とあわさって水滴化し、防水壁41の表面に沿って流下する。流下した水滴は、チャンバー39の底面に溜り貯水される。この貯水された水は、乾燥した空気がファンケーシング30内に供給されたときに、チャンバー39内にも同様の乾燥した空気が供給されるので、この空気によって乾かされ、蒸発することになる。仮に、ファンケーシング30内に乾燥した空気が供給されない状況が長く続いたとしても、チャンバー39の底面よりも冷却空気口40の開口面が高い位置に設けられているので、この位置の差により形成される貯水空間の容積分は、水滴を貯水できることになる。
【0044】
このようにして空気中の水分が取り除かれた空気は、防水壁41の周囲を回りこんで、冷却空気口40内に流入する。そして、冷却空気口40からモータ35の下部または周囲に通じる冷却空気通路48を通り、モータ35を冷却することになる。なお、冷却空気通路48を流れる空気は、モータ35を冷却した後、外部に向けて排出される。
【0045】
このように本実施形態の送風装置によれば、防水壁41が、チャンバー39内に配設されて、空気取入口38から冷却空気口40に至る経路に介在する構成としたことにより、モータ35の冷却のためにチャンバー39内に取り込んだ空気中の水は、前記空気が防水壁41に衝突することによって、防水壁41の側面に付着することになるので、付着した水を取り除いた空気のみが冷却空気口40内に取り込まれるため、モータ35内部の浸水を防止することができる。
【0046】
また、防水壁41が、冷却空気口40の開口面から、空気取入口38の開口の一部に至るまでの上下方向長さを有する場合には、冷却空気が防水壁41に衝突しうる範囲が大きくなり、より多くの水分を捕集することが可能になる。
【0047】
また、防水壁41の横方向の幅が、冷却空気口40の長手方向の幅以上である場合には、冷却空気が防水壁41に衝突しうる範囲が大きくなり、より多くの水分を捕集することが可能になる。
【0048】
また、防水壁41が、冷却空気口40よりも空気取入口38に近い側に配置されているには、冷却空気が空気取入口38により近い場所で防水壁41に衝突することになるので、より多くの冷却空気が防水壁41に衝突して水分を捕集性を向上することができる。
【0049】
(第3実施形態)
以下に、本実施形態における送風装置について説明する。本実施形態の送風装置は、上記第1実施形態に対して、防水壁45のみが異なり、その他の構成は第1実施形態と同一であり、その説明は省略する。図7は、本実施形態における送風装置のチャンバー内の構成を示した部分側面構成図である。
【0050】
図7に示すように、冷却空気口40の近傍には、防水壁45がチャンバー39内を起立するように延設されている。防水壁45は、チャンバー39内の天井面に基部46を有し、基部46から下方に向けて延設して基部46に対して空気取入口38寄りに湾曲、または傾斜する他端部47を有する形状である。防水壁45の他端部47の湾曲または傾斜の度合いは、ある範囲に限定されるものではなく、他端部47の位置が鉛直方向に対して空気取入口38寄りに存在するような位置関係であればよい。また、他端部47は空気取入口38の開口下端よりも下方に位置するように構成するのが、望ましい。
【0051】
図8は、図7に示した送風装置のチャンバー内の構成を示した部分平面構成図である。図8に示すように、平面視したとき、防水壁45の幅寸法は、冷却空気口40の長手方向の開口幅とほぼ同等以上に構成するのが望ましい。また、防水壁45の位置は、冷却空気口40と空気取入口38のほぼ中間であってもよいし、冷却空気口40、または空気取入口38のいずれかに近い側であってもよい。
【0052】
上記構成において、送風装置を運転すると、外気または内気は、吸込口31から吸い込まれ、送風ファン34により遠心方向に吐き出され整流された後、前記ノーズ部の流路へ送風され、この送風された空気の一部は、空気取入口38から取り込まれ、チャンバー39内に溜められる。チャンバー39で一旦溜められた空気は、チャンバー39内の上方に開口された空気取入口38に対してほぼ対角線上の下方に配置され、上方に向けて開口された冷却空気口40に向かう、斜め下方への気流を形成するように流れる。そして、この気流を形成する空気は、防水壁43に衝突し、冷やされて空気中に含まれる水分が防水壁43の表面に付着することになる。このときの気流の衝突は、湾曲または、傾斜した他端部47によって促進されることになる。特に、他端部47が空気取入口38の開口下端よりも下方に位置することによって、気流の衝突量が増加し空気中の水分除去を促進できる。付着した水分は、引き続き衝突する空気によってさらに付着する水分とあわさって水滴化し、防水壁45の表面に沿って流下する。流下した水滴は、チャンバー39の底面に溜り貯水される。この貯水された水は、乾燥した空気がファンケーシング30内に供給されたときに、チャンバー39内にも同様の乾燥した空気が供給されるので、この空気によって乾かされ、蒸発することになる。仮に、ファンケーシング30内に乾燥した空気が供給されない状況が長く続いたとしても、チャンバー39の底面28よりも冷却空気口40の開口面が高い位置に設けられているので、この位置の差により形成される貯水空間の容積分は、水滴を貯水できることになる。
【0053】
このようにして空気中の水分が取り除かれた空気は、防水壁43の周囲を回りこんで、冷却空気口40内に流入する。そして、冷却空気口40からモータ35の下部または周囲に通じる冷却空気通路48を通り、モータ35を冷却することになる。なお、冷却空気通路48を流れる空気は、モータ35を冷却した後、外部に向けて排出される。
【0054】
このように本実施形態の送風装置3によれば、防水壁45は、チャンバー39内に基部46、および基部46から延設される他端部47を有し、他端部47は、基部46に対して空気取入口38寄りに位置している構成とした場合には、防水壁45の他端部47が、冷却空気口40内へ吸い込まれる水を含んだ気流に対して障壁の働きをするので、冷却空気口40内への水の侵入の遮断効果を向上させることができる。
【0055】
また、防水壁45は、チャンバー39内に備えた基部46から延設し、基部46に対して空気取入口38寄りに湾曲、または傾斜する他端部47を有する場合には、冷却空気口40内へ吸い込まれる水を含んだ気流に対して障壁の働きをするとともに、他端部47に付着した水分がある一定量溜められてから塊となって他端部の形状に沿って流下することになるので、チャンバー39の底面への流下を促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】第1実施形態の送風装置を備えた車両用空調装置の構成を示す模式図である。
【図2】第1実施形態における送風装置のファンケーシングの内部構成を示した平面模式図である。
【図3】第1実施形態における送風装置を示した側面内部構成図である。
【図4】図3に示した送風装置におけるチャンバー内の構成を示した部分平面構成図である。
【図5】第2実施形態における送風装置のチャンバー内の構成を示した部分側面構成図である。
【図6】図5に示した送風装置のチャンバー内の構成を示した部分平面構成図である。
【図7】第3実施形態における送風装置のチャンバー内の構成を示した部分側面構成図である。
【図8】図7に示した送風装置のチャンバー内の構成を示した部分平面構成図である。
【符号の説明】
【0057】
1 空調ダクト
3 送風装置
6 蒸発器
8 ヒータユニット
17、18 吹出口
28 底面
30 ファンケーシング
31 吸込口
32 吐出口
34 送風ファン
35 モータ
36 スクロールケーシング部
37 ノーズ部側壁
38 空気取入口
39 チャンバー
40 冷却空気口
41、43、45 防水壁
42、46 基部
44、47 他端部




 

 


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