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発明の名称 車両用操作装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−30813(P2007−30813A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−220641(P2005−220641)
出願日 平成17年7月29日(2005.7.29)
代理人 【識別番号】100071870
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 健
発明者 山田 一
要約 課題
車載機器のモニターに表示される複数の操作メニュー表示画面および機能表示画面を切り換える操作ノブの操作性を高める。

解決手段
操作ノブ30の8方向への傾動と、操作ノブ30の軸まわりの回動と、操作ノブ30に設けたメインスイッチ31およびサブスイッチ32の操作とにより、モニターに表示される車載機器の複数の操作メニュー表示画面の切り換えおよび複数の機能表示画面の切り換えを行うことができる。その際に、操作ノブ30は軸まわりに無制限に回動することなく、所定角度範囲の回動のみが可能なように規制されるので、操作ノブ30の回動操作するときに該操作ノブ30を持ち変える必要がなくなって手首の負担が軽減されて操作性が向上する。しかもメインスイッチ31およびサブスイッチ32が操作ノブ20に設けられているため、操作ノブ30から手を離さず操作することが可能になって操作性が更に向上する。
特許請求の範囲
【請求項1】
車両に搭載された車載機器に関連する情報を表示するモニターと、モニターに表示された情報に基づいて車載機器に操作指令信号を出力する操作ノブ(30)とを備えた車両用操作装置において、
操作ノブ(30)の複数の方向への傾動と、操作ノブ(30)の軸まわりの所定角度範囲の回動と、操作ノブ(30)の前部に設けたメインスイッチ(31)の操作とにより、モニターに表示される車載機器の複数の操作メニュー表示画面の切り換えおよび複数の機能表示画面の切り換えを行うことを特徴とする車両用操作装置。
【請求項2】
操作ノブ(30)の左右両側部に設けたサブスイッチ(32)の操作により、モニターに表示される表示画面を上層階の表示画面に戻すことを特徴とする、請求項1に記載の車両用操作装置。
【請求項3】
操作ノブ(30)は、その傾動角に応じて操作荷重を変化させて操作に節度感を与える第1荷重可変機構(18b,40,41)を備えることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の車両用操作装置。
【請求項4】
操作ノブ(30)は非操作時に傾動方向の中立位置に保持されることを特徴とする、請求項3に記載の車両用操作装置。
【請求項5】
操作ノブ(30)の第1荷重可変機構(18b,40,41)は、操作ノブ(30)を正規の傾動方向にガイドするガイド手段を有することを特徴とする、請求項3に記載の車両用操作装置。
【請求項6】
操作ノブ(30)は、その回動角に応じて操作荷重を変化させて操作に節度感を与える第2荷重可変機構(42,45,46)を備えることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の車両用操作装置。
【請求項7】
第2荷重可変機構(42,45,46)は、回動方向の複数位置で操作ノブ(30)を停止させるクリックストップ手段を有することを特徴とする、請求項6に記載の車両用操作装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載された車載機器に関連する情報を表示するモニターと、モニターに表示された情報に基づいて車載機器に操作指令信号を出力する操作ノブとを備えた車両用操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両のオーディオ装置や空調装置等の車載機器を操作すべく、コンソールボックスに傾動可能かつ回転可能な操作ノブを設け、この操作ノブを操作してモニターに表示される車載機器の複数の操作メニュー表示画面の切り換えおよび複数の機能表示画面の切り換えを行うものが、下記許文献1により公知である。
【特許文献1】特開2003−220893号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記特許文献1に記載されたものは、操作ノブが360°を超えて無制限に回転してしまうので、操作ノブの回転角が大きいときに乗員は操作ノブを握り変えて操作する必要があり、操作性が悪くなる問題があった。また上記特許文献1に記載されたものは、モード戻りスイッチがコンソールボックス上に操作ノブとは別体に設けられているため、操作ノブから手を離してモード戻りスイッチを操作する必要があり、やはり操作性が悪くなる問題があった。
【0004】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、車載機器のモニターに表示される複数の操作メニュー表示画面および機能表示画面を切り換える操作ノブの操作性を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、車両に搭載された車載機器に関連する情報を表示するモニターと、モニターに表示された情報に基づいて車載機器に操作指令信号を出力する操作ノブとを備えた車両用操作装置において、操作ノブの複数の方向への傾動と、操作ノブの軸まわりの所定角度範囲の回動と、操作ノブの前部に設けたメインスイッチの操作とにより、モニターに表示される車載機器の複数の操作メニュー表示画面の切り換えおよび複数の機能表示画面の切り換えを行うことを特徴とする車両用操作装置が提案される。
【0006】
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、操作ノブの左右両側部に設けたサブスイッチの操作により、モニターに表示される表示画面を上層階の表示画面に戻すことを特徴とする車両用操作装置が提案される。
【0007】
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、操作ノブは、その傾動角に応じて操作荷重を変化させて操作に節度感を与える第1荷重可変機構を備えることを特徴とする車両用操作装置が提案される。
【0008】
また請求項4に記載された発明によれば、請求項3の構成に加えて、操作ノブは非操作時に傾動方向の中立位置に保持されることを特徴とする車両用操作装置が提案される。
【0009】
また請求項5に記載された発明によれば、請求項3の構成に加えて、操作ノブの第1荷重可変機構は、操作ノブを正規の傾動方向にガイドするガイド手段を有することを特徴とする車両用操作装置が提案される。
【0010】
また請求項6に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、操作ノブは、その回動角に応じて操作荷重を変化させて操作に節度感を与える第2荷重可変機構を備えることを特徴とする車両用操作装置が提案される。
【0011】
また請求項7に記載された発明によれば、請求項6の構成に加えて、第2荷重可変機構は、回動方向の複数位置で操作ノブを停止させるクリックストップ手段を有することを特徴とする車両用操作装置が提案される。
【0012】
尚、実施例のガイド溝18b、摺動部材40およびスプリング41は本発明の第1荷重可変機構に対応し、実施例のクリックプレート42、ボール45およびスプリング46は本発明の第2荷重可変機構に対応する。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の構成によれば、操作ノブの複数の方向への傾動と、操作ノブの軸まわりの所定角度範囲の回動と、操作ノブの前部に設けたメインスイッチの操作とにより、モニターに表示される車載機器の複数の操作メニュー表示画面の切り換えおよび複数の機能表示画面の切り換えを行うことができる。その際に、操作ノブは軸まわりに無制限に回動することなく、所定角度範囲の回動のみが可能なように規制されるので、操作ノブを回動操作するときに該操作ノブを持ち変える必要がなくなって手首の負担が軽減されて操作性が向上する。しかもメインスイッチが操作ノブの前部に設けられているため、操作ノブから手を離さずにメインスイッチを操作することが可能になって操作性が更に向上する。
【0014】
請求項2の構成によれば、操作ノブの左右両側部に設けたサブスイッチを操作するとモニターに表示される表示画面が上層階の表示画面に戻るので、上層階の表示画面への戻し操作を容易に行うことができる。しかもサブスイッチが操作ノブの左右両側部に設けられているので、乗員と操作ノブとの位置関係に関わらずにサブスイッチを容易に操作することができる。
【0015】
請求項3の構成によれば、操作ノブに設けた第1荷重可変機構が操作ノブの傾動角に応じて操作荷重を変化させるので、操作ノブの操作に節度感を与えて操作フィーリングを高めることができる。
【0016】
請求項4の構成によれば、操作ノブは非操作時に傾動方向の中立位置に保持されるので、乗員が操作ノブをわざわざ中立位置に戻す必要を無くして操作性を高めることができる。
【0017】
請求項5の構成によれば、第1荷重可変機構が操作ノブを正規の傾動方向にガイドするガイド手段を有するので、操作ノブが正規の傾動方向と異なる方向に傾動するのを防止することができる。
【0018】
請求項6の構成によれば、操作ノブに設けた第2荷重可変機構が操作ノブの回動角に応じて操作荷重を変化させるので、操作ノブの操作に節度感を与えて操作フィーリングを高めることができる。
【0019】
請求項7の構成によれば、第2荷重可変機構が回動方向の複数位置で操作ノブを停止させるクリックストップ手段を有するので、操作ノブを回動方向の複数位置で節度を持って停止させ、操作フィーリングの向上と誤操作の回避とを可能にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0021】
図1〜図12は本発明の第1実施例を示すもので、図1は自動車の車室前部の斜視図、図2は図1の2方向拡大矢視図、図3は図2の3方向矢視図、図4は図2の4方向矢視図、図5は図4の5−5線断面図、図6は図5の6−6線断面図、図7は図5の7−7線断面図、図8は図5の8−8線断面図、図9は図5の9−9線断面図、図10はガイド溝の変形例を示す、前記図9に対応する図、図11は操作ノブの傾動角と荷重との関係を示すグラフ、図12はメインスイッチおよびサブスイッチの機能の説明図である。
【0022】
図1に示すように、乗用車の運転席11および助手席12の間を前後方向に延びるセンターコンソール13の上面にシフトレバー14が配置されており、このシフトレバー14の後方にインターフェース装置15が配置される。
【0023】
図1〜図9に示すように、インターフェース装置15は箱状のケーシング16と、その上面を覆うカバー17とを備えており、ケーシング16の内部にベースプレート18が4本の支持脚19…を介して支持される。ベースプレート18の上面に立設された前後一対の支柱20,20間にピン21,21を介して枠状のアウタージンバル22が左右揺動自在に支持されており、このアウタージンバル22の内部に左右一対のピン23,23を介して板状のインナージンバル24が前後揺動自在に支持される。従ってインナージンバル24はベースプレート18に対して前後左右に揺動可能である。
【0024】
インナージンバル24の中心から上部支軸24aおよび下部支軸24bが上下方向に突出しており、上部支軸24aの上端外周に回転軸25の下端内周が回転自在に嵌合し、ボルト26で抜け止めされる。回転軸25の上半部は、カバー17に形成した開口17aを貫通して上方に突出する。回転軸25の上端から後方に突出する突起25aを上下から挟むように上部ノブ半体27および下部ノブ半体28が嵌合し、ボルト29,29で一体に締結される。上部ノブ半体27および下部ノブ半体28は協働して球状の操作ノブ30を構成し、この操作ノブ30は回転軸25を介してベースプレート18に連結されていることから、ベースプレート18と共に前後左右に傾動可能である。
【0025】
本実施例では操作ノブ30の直径は80mmであり、この寸法を採用することによって操作ノブ30を人間の手で握り易くすることができる。また操作ノブ30は、後側のパームレスト部30aと、前側の指乗せ部30bとを備えており、パームレスト部30aおよび指乗せ部30bの境界は図5のP点である。このP点は、操作ノブ30を自然に握ったときに、人指し指および中指およびの付け根に対応する部分である。
【0026】
操作ノブ30の前面にはメインスイッチ31が設けられ、操作ノブ30の左右両側面には一対のサブスイッチ32,32が設けられる。メインスイッチ31はスクロールスイッチ33と実行スイッチ34とで構成され、左右2分割されたスクロールスイッチ33は回転軸25の前端に支持された支軸35まわりに回転可能であり、2分割されたスクロールスイッチ33の間に挟まれた実行スイッチ34は、スクロールスイッチ33の支軸35の上方に配置された支軸36まわりに後方に揺動可能である。スクロールスイッチ33の回転角は支軸35と回転軸25との間に設けたロータリエンコーダ37によって検出され、実行スイッチ34の操作は回転軸25に設けたスイッチ素子38により検出される。また左右のサブスイッチ32,32は主としてキャンセルスイッチの機能を果たすもので、その操作は回転軸25に設けたスイッチ素子39,39により検出される。
【0027】
ベースプレート18の中央部に部分球状の凹部18aが形成されており、その凹部18aに8方向に放射状に延びる星形のガイド溝18bが形成される。インナージンバル24の下部支軸24bの内部の形成された中空部24cに摺動部材40が収納されており、この摺動部材40は下端に形成された半球状の摺動部40aが前記ガイド溝18bに当接するようにスプリング41で下向きに付勢される。
【0028】
ガイド溝18bの各々の溝の形状は、図9の第1実施例では径方向内側から外側に向かって単純にテーパーしており、また図10の変形例では径方向内側から外側に向かって最初は一定幅であり、続いてテーパーしている。
【0029】
回転軸25の下端に円板状のクリックプレート42が一体に形成されており、その下面には回転軸25を中心とする円周上に7個のクリック穴42a…が形成されるとともに、7個のクリック穴42a…の径方向内側に1個のクリック穴42bが形成される。インナージンバル24に支軸43を介してボールホルダ44の中間部が枢支されており、ボールホルダ44の内部に収納されたボール45が前記クリック穴42a…,42bの何れかに嵌合可能にスプリング46で付勢される。インナージンバル24の下面に支持したソレノイド47とボールホルダ44の下端とがロッド48で接続されており、ソレノイド47を伸縮駆動して支軸43まわりにボールホルダ44を揺動させると、ボール45はクリック穴42a…に嵌合する径方向外側位置と、クリック穴42bに嵌合する径方向内側位置とに移動することができる。インナージンバル24の対する回転軸25の回転角は、ロータリエンコーダ49によって検出される。
【0030】
次に、上記構成を備えた第1実施例の作用について説明する。
【0031】
操作ノブ30は、前方、後方、右方、左方、右前方、左前方、右後方および左後方の8方向に傾動可能であり、この8方向は図9および図10に示すベース部材18の凹部18aのガイド溝18bの延びる方向に対応している。即ち、アウタージンバル22およびインナージンバル24を介して傾動自在に支持された操作ノブ30が中立位置にあるとき、操作ノブ24と一体の下部支軸24bからスプリング41の弾発力で下向きに突出する摺動部材40の摺動部40aは、星形のガイド溝18bの中心に安定状態で係合しており、これにより操作ノブ30は中立位置に保持される。また操作ノブ30は傾動した位置で手を離されると、図示せぬ復帰手段で中立位置に復帰する。
【0032】
この状態から操作ノブ30を8方向のうちの1方向に傾動させると、摺動部材40の摺動部40aがテーパーしたガイド溝18bに沿って径方向内側から外側に向かって案内され、ガイド溝18bの溝幅が幅狭になるに従って摺動部材40がスプリング41の弾発力に抗して下部支軸24bの中空部24c内に押し込まれることで、操作ノブ30の傾動に所定の負荷が発生する。
【0033】
図11の実線は図9のガイド溝18b(第1実施例)に対応するもので、操作ノブ30の傾動角の増加に伴って荷重がリニアに増加し、摺動部40aがガイド溝18bを乗り越すと荷重は一定値になる。
【0034】
図11の破線は図10のガイド溝18b(第1実施例の変形例)に対応するもので、操作ノブ30の傾動角の増加に伴って摺動部40aがガイド溝18bの平行部に係合するまで荷重はリニアに増加し、摺動部40aがガイド溝18bの平行部を摺動する間に荷重は一定値に保持され、摺動部40aがガイド溝18bのテーパー部を摺動する間に荷重はリニアに増加し、摺動部40aがガイド溝18bを乗り越すと荷重は一定値になる。
【0035】
このように、ガイド溝18bの形状に応じて操作ノブ30の傾動に節度を与えて操作フィーリングを高めるとともに、8つの方向からずれた方向に操作ノブ30を操作した場合でも、ガイド溝18bの作用で操作ノブ30を正しい方向に案内することができる。
【0036】
このようにして操作ノブ30を8つの方向に傾動させると、図示せぬ接点が閉じて傾動方向に対応する信号が制御手段に出力される。
【0037】
また操作ノブ30を左右に回転させると、操作ノブ30と一体の回転軸25が上部支軸24aに対して回転することで、回転軸25と一体のクリックプレート42がインナージンバル24に対して相対回転する。図示せぬスイッチの操作によりソレノイド47が伸長してボールホルダ44が図5の時計方向の位置に揺動すると、ボール45の位置が径方向内側に移動するため、そのボール45はクリックプレート42の径方向内側にある1個のクリック穴42bに嵌合し、操作ノブ30を回動方向の中立位置に安定的に保持する。この状態から操作ノブ30を左右方向に回転させると、ボール45がスプリング46の弾発力に抗してクリック穴42bから離脱する際に負荷が発生することで、中立位置からの操作ノブ30の回動に節度を与えることができる。
【0038】
また図示せぬスイッチの操作によりソレノイド47が収縮してボールホルダ44が図5の反時計方向の位置に揺動すると、ボール45の位置が径方向外側に移動するため、そのボール45はクリックプレート42の径方向外側にある7個のクリック穴42a…の何れに嵌合し、操作ノブ30を回動方向の7つの位置に安定的に保持する。操作ノブ30を左右方向に回転させると、ボール45がスプリング46の弾発力に抗してクリック穴42aから離脱する際に負荷が発生することで、操作ノブ30の回動に節度を与えることができる。
【0039】
このようにして操作ノブ30が回動すると、その回動位置に応じた信号をロータリエンコーダ49が制御装置に出力する。尚、操作ノブ30の回動角の限界位置は、中立位置を挟んで左右に各25°であり、操作ノブ30を操作した後に手を離すと、図示せぬ復帰手段で中立位置に自動的に復帰する。操作ノブ30の回動可能範囲が中立位置を挟んで左右各25°に制限されているので、乗員は操作ノブ30を持ち変えることなく操作することができ、操作性が向上する。
【0040】
乗員が操作ノブ30を握ると、掌が操作ノブ30のパームレスト部30aに支持され、中指および人指し指がパームレスト部30aの前方の指乗せ部30bび支持される。この状態で中指および人指し指の先端はメインスイッチ31に当たるためスクロールスイッチ33の回転操作や実行スイッチ34の押下げ操作をスムーズにに行うことができ、また親指あるいは薬指で左右のサブスイッチ32,32の押下げ操作をスムーズに行うことができる。
【0041】
図5から明らかなように、操作ノブ30を握って傾動させたとき、操作ノブ30の下端とカバー17との間に指先が挟まれないように、カバー17の開口17aの周囲に空間を確保するための凹部17bが形成されている。操作ノブ30の上下方向の高さをL1とし、操作ノブ30の下端と凹部17bの最深部との高さをL2とすると、L1>L2が成立する。これにより操作ノブ30がカバー17から大きく突出するのを防止し、シフトレバー14の操作の邪魔になるのを防止することができる。
【0042】
またメインスイッチ31を含む操作ノブ30の前後方向長さをL3とし、そのうち指乗せ部30bの前後方向長さ(=メインスイッチ31の直径)をL4とすると、L3およびL4の間には、L3>2×L4の関係が成立する。これにより操作ノブ30のパームレスト部30aの寸法を充分に確保して掌を安定良く支持することができるだけでなく、メインスイッチ31(特にスクロールスイッチ34)をスムーズに操作することができる。
【0043】
以上のように、8方向への傾動と自己の軸線まわりの左右各25°の範囲内の回動とによって信号を出力する操作ノブ30にメインスイッチ31およびサブスイッチ32,32を設けたので、操作ノブ30の姿勢(位置)に基づく信号とメインスイッチ31およびサブスイッチ32,32の操作に基づく信号との組み合わせによって、数多くの指令を出力することができる。また操作ノブ30にメインスイッチ31およびサブスイッチ32,32を設けたことにより、操作ノブ30を握ると指先が自然にメインスイッチ31およびサブスイッチ32,32に届くようになり、メインスイッチ31およびサブスイッチ32,32の位置を探ることなく容易に操作することが可能になり、誤操作の発生を確実に防止することができる。
【0044】
次に、インターフェース装置15の機能について説明する。
【0045】
インターフェース装置15は、ナビゲーションシステム、オーディオシステム、エアコンシステムのような複数のシステムを、モニターの画面を通して、操作ノブ30、メインスイッチ31およびサブスイッチ32,32の操作の組み合わせによって制御するものである。
【0046】
メインスイッチ31は、実行スイッチ34の押下げによって初期画面からメニュー画面を呼び出すとともに、スクロールスイッチ33の回転により項目を選択して実行スイッチ34の押下により決定を行うものである。サブスイッチ32,32は、メニュー画面をシーケンシャルに切り換えるとともに、下層画面に遷移した場合にはキャンセルスイッチとして機能し、かつ多段階の下層画面に遷移した場合には長押しすることで一気にメニュー画面に復帰するキャンセルスイッチとして機能する。
【0047】
より詳しく説明すると、図12に示すように、モニターの初期画面からメインスイッチ31(実行スイッチ34)を押下げるとナビゲーションシステムの最上層の画面(ナビメイン画面)が表示され、サブスイッチ32,32を押下げると、ナビゲーションシステムの最上層の画面→オーディオシステムの最上層の画面(オーディオ割込画面)→エアコンシステムの最上層の画面(エアコン割込画面)がシーケンシャルに表示される。
【0048】
またナビゲーションシステムの最上層の画面(ナビメイン画面)からメインスイッチ31を押下げると、ナビゲーションシステムの第2層の画面(ナビメニュー画面)が表示され、更にメインスイッチ31を押下げると、ナビゲーションシステムの第3層の画面(ナビサブメニュー画面)が表示される。
【0049】
またオーディオシステムの最上層の画面(オーディオ割込画面)からメインスイッチ31を押下げると、オーディオシステムの第2層の画面(オーディオメイン画面)が表示され、更にメインスイッチ31を押下げると、オーディオシステムの第3層の画面(オーディオサブ画面)が表示される。
【0050】
またエアコシステムの最上層の画面(エアコン割込画面)からメインスイッチ31を押下げると、エアコンシステムの第2層の画面(エアコンメイン画面)が表示され、更にメインスイッチ31を押下げると、エアコンシステムの第3層の画面(エアコンサブ画面)が表示される。
【0051】
一方、メインスイッチ31の代わりにサブスイッチ32,32を押下げると、その度に下層の画面から上層の画面に切り換わり、最終的に最上層の画面に復帰する。またサブスイッチ32,32を長押し(2秒以上)押下げると、下層の画面から最上層の画面に一気に復帰することができる。このようにサブスイッチ32,32の押下げ時間の長短によって2種類の機能を発揮させるので、スイッチの数の増加を抑制して操作性を高めることができる。
【0052】
更に、メインスイッチ31およびサブスイッチ32,32を同時操作することにより、スイッチの数を無闇に増加させることなく、以下のような様々な機能を発揮させることができる。
【0053】
メインスイッチ31(実行スイッチ34)の押下げおよびサブスイッチ32,32の押下げを同時に行うと、
例1:単機能割り付け
・それぞれの画面操作において、特に良く使う機能を自由にアサインする
・地図画面においては、自車位置上表示および北上表示を切り換える
例2:メニュー呼び出し
・通常メニューとは別のメニューを呼び出す
・地図機能画面においては、自由にカスタマイズ可能なメニューを呼び出す
・オーディオ画面においては、機能設定画面を呼び出す
メインスイッチ31(スクロールスイッチ33)の回転およびサブスイッチ32,32の押下げを同時に行うと、
例1:ショートカット割り付け
・階層下にある選択操作の必要な特定の単機能を直接呼び出す
・どの画面においても電話帳(選択操作が必要)を直接呼び出す
例2:アナログ量的操作
・それぞれの画面操作において、特に良く使う機能を自由にアサインする
・地図画面においては角度調整、エアコン画面では風量調整などを行う
また操作ノブ30の8方向の傾動操作は、ナビ画面の任意の方向へのスクロールや、オーディオ画面のソース変更や、エアコン画面の機能切り換えに使用され、また操作ノブ30の回動操作は、ナビ画面やオーディオ画面における音量調整や、エアコン画面における温度調整、風量調整などに使用される。
【0054】
図13〜図16は本発明の第2実施例を示すもので、図13は前記図2に対応する図、図14は図13の14方向矢視図、図15は図13の15−15線断面図、図16はメインスイッチおよびスライド部材の斜視図である。尚、第2実施例において、第1実施例の部材に対応する部材に第1実施例の符号と同じ符号を付すことで、重複する説明を省略する。
【0055】
第1実施例の操作ノブ30は概ね球形であるが、第2実施例の操作ノブ30は上下方向に偏平な形状を有している。操作ノブ30の前後方向寸法は、第1実施例と同じ80mmである。操作ノブ30の上下方向の高さをL1とし、操作ノブ30の下端とカバー17の上面との間の高さをL2とすると、L1>L2が成立する。またメインスイッチ31を含む操作ノブ30の前後方向長さをL3とし、そのうち指乗せ部30bの前後方向長さをL4とすると、L3およびL4の間には、L3>2×L4の関係が成立する。これらの寸法L1〜L4の大小関係は第1実施例と同じである。
【0056】
第2実施例は、操作ノブ30の形状が第1実施例と異なる以外に、メインスイッチ31の構造が第1実施例と異なっている。第1実施例のメインスイッチ31は、スクロールスイッチ33がその場で回転し、実行スイッチ34がスクロールスイッチ33とは別個に押下げられるものであるが、第2実施例のメインスイッチ31はスクロールスイッチ33および実行スイッチ34が一体に回転し、かつ一体に押下げられるものである。
【0057】
即ち、第2実施例は、一対のサイドメンバ51,51を前部クロスメンバ52および後部クロスメンバ53で接続したスライド部材54を備えており、スライド部材54の前端のサイドメンバ51,51間にメインスイッチ31が支軸55で回転自在に支持されるとともに、支軸55の回転がロータリエンコーダ49で検出される。スライド部材54は操作ノブ30の内部に形成したスライドガイド56に前後摺動自在に支持されており、スライド部材54の後部クロスメンバ53とスライドガイド56の後端との間に、スライド部材54を前方に付勢するスプリング57が配置され、スライドガイド56に前部クロスメンバ52の後面に対向するようにスイッチ素子38が設けられる。第2実施例のその他の構造は、第1実施例と同じである。
【0058】
しかして、メインスイッチ31を回転させと、その回転角がロータリエンコーダ49によって検出され、またメインスイッチ31を押下げるとスライドガイド56に沿ってスライド部材54が後退し、前部クロスメンバ52がスイッチ素子38を押してメインスイッチ31の押下げが検出される。
【0059】
この第2実施例によっても、前述した第1実施例と同様の作用効果を達成することができる。
【0060】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0061】
例えば、操作ノブ30の傾動方向は実施例の8方向に限定されるものではなく、また操作ノブ30の回動可能範囲は実施例の左右各25°に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】自動車の車室前部の斜視図
【図2】図1の2方向拡大矢視図
【図3】図2の3方向矢視図
【図4】図2の4方向矢視図
【図5】図4の5−5線断面図
【図6】図5の6−6線断面図
【図7】図5の7−7線断面図
【図8】図5の8−8線断面図
【図9】図5の9−9線断面図
【図10】ガイド溝の変形例を示す、前記図9に対応する図
【図11】操作ノブの傾動角と荷重との関係を示すグラフ
【図12】メインスイッチおよびサブスイッチの機能の説明図
【図13】第2実施例に係る、前記図2に対応する図
【図14】図13の14方向矢視図
【図15】図13の15−15線断面図
【図16】メインスイッチおよびスライド部材の斜視図
【符号の説明】
【0063】
18b ガイド溝(第1荷重可変機構)
30 操作ノブ
31 メインスイッチ
32 サブスイッチ
40 摺動部材(第1荷重可変機構)
41 スプリング(第1荷重可変機構)
42 クリックプレート(第2荷重可変機構)
45 ボール(第2荷重可変機構)
46 スプリング(第2荷重可変機構)




 

 


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