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低床式車両 - 本田技研工業株式会社
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発明の名称 低床式車両
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−30810(P2007−30810A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−220606(P2005−220606)
出願日 平成17年7月29日(2005.7.29)
代理人 【識別番号】100071870
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 健
発明者 林 秀樹 / 高橋 博久 / 藤井 純 / 杉岡 浩一 / 金原 英司
要約 課題
駆動輪の回転軸線と平行な出力軸を有する動力機関と、出力軸の回転動力を駆動輪に伝達する動力伝達機構とから成るユニットスイング式動力ユニットが、懸架手段を介して車体フレームに揺動可能に支承される低床式車両において、振動の低減を図りつつロール剛性を高め得るようにして旋回性能のさらなる向上を図る。

解決手段
懸架手段24は、側面視で出力軸21の軸線および駆動輪の回転軸線を結ぶ仮想直線ILの上下に分かれた部位でユニットスイング式動力ユニットUに設けられる2組のピボット部27,48を車体フレームFに個別に連結する一対のリンク機構25,26を備え、両リンク機構25,26の少なくとも一方が、二方向に前記ユニットスイング式動力ユニットUを変位させることを可能として構成される。
特許請求の範囲
【請求項1】
駆動輪(WR)の回転軸線と平行な出力軸(21)を有する動力機関(E)と、前記出力軸(21)の回転動力を駆動輪(WR)に伝達する動力伝達手段(M)とから成るユニットスイング式動力ユニット(U)が、懸架手段(24)を介して車体フレーム(F)に揺動可能に支承される低床式車両において、前記懸架手段(24)は、側面視で前記出力軸(21)の軸線および前記駆動輪(WR)の回転軸線を結ぶ仮想直線(IL)の上下に分かれた部位で前記ユニットスイング式動力ユニット(U)に設けられる2組のピボット部(27,48)を車体フレーム(F)に個別に連結する一対のリンク機構(25,26)を備え、両リンク機構(25,26)の少なくとも一方が、二方向に前記ユニットスイング式動力ユニット(U)を変位させることを可能として構成されることを特徴とする低床式車両。
【請求項2】
駆動輪(WR)の回転軸線と平行な出力軸(21)を有する動力機関(E)と、前記出力軸(21)の回転動力を駆動輪(WR)に伝達する動力伝達手段(M)とから成るユニットスイング式動力ユニット(U)が、懸架手段(24)を介して車体フレーム(F)に揺動可能に支承される低床式車両において、前記懸架手段(24)は、側面視で前記ユニットスイング式動力ユニット(U)の相互に異なる複数箇所に設けられるピボット部(27,48)を車体フレーム(F)にそれぞれ連結する複数のリンク機構(25,26)を備え、それらのリンク機構(25,26)のうちの複数が、二方向に前記ユニットスイング式動力ユニット(U)を変位させることを可能として構成されることを特徴とする低床式車両。
【請求項3】
前記動力機関(E)が、前傾したシリンダ軸線(C)を有するとともに前記出力軸であるクランクシャフト(21)の上方に配置されるバランサ(70)を有する内燃機関であることを特徴とする請求項1または2記載の低床式車両。
【請求項4】
前記バランサ(70)が、スロットルボディ(74)およびエアクリーナ(76)間を結ぶ接続管(75)の下方に配置されることを特徴とする請求項3記載の低床式車両。
【請求項5】
前記駆動輪(WR)の回転軸線よりも前方で前記ユニットスイング式動力ユニット(U)に設けられる2組の前記ピボット部(27,48)のうち前記仮想直線(IL)よりも下方に配置される第1のピボット部(27)の回動中心と、一対の前記リンク機構(25,26)のうち第1のピボット部(27)を車体フレーム(F)に連結するリンク機構(25)の車体フレーム(F)への連結点とを結ぶ第1直線(L1)が略前後方向を指向するように設定され、前記両ピボット部(27,48)のうち前記仮想直線(IL)よりも上方に配置される第2のピボット部(48)の回動中心と、両リンク機構(25,26)のうち第2のピボット部(48)を車体フレーム(F)に連結するリンク機構(26)の車体フレーム(F)への連結点とを結ぶ第2直線(L2)が略上下方向を指向するように設定されることを特徴とする請求項1記載の低床式車両。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動輪の回転軸線と平行な出力軸を有する動力機関と、前記出力軸の回転動力を駆動輪に伝達する動力伝達機構とから成るユニットスイング式動力ユニットが、懸架手段を介して車体フレームに揺動可能に支承される低床式車両に関する。
【背景技術】
【0002】
スクータ型車両等の低床式車両における近年の大型化および動力性能向上に伴って旋回性能のさらなる向上が期待されており、たとえば特許文献1で開示されたスクータ型車両では、エンジンおよび動力伝達手段から成るユニットスイングエンジンが、2つのリンク機構を介して車体フレームに揺動可能に支承され、両リンク機構の1つをコンプレッションバーとして機能させるようにすることで、変位量を規制しつつ、振動の低減を図るようにしている。
【特許文献1】特開2004−276643号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、上記特許文献1で開示されたものでは、側面視でユニットスイングエンジンの1箇所にピボット部が設けられているので、低床式車両のロール方向(前後方向の軸を中心とする回転方向)の剛性を高めるには限界がある。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、振動の低減を図りつつロール剛性を高め得るようにして旋回性能のさらなる向上を図った低床式車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、前記懸架手段は、側面視で前記出力軸の軸線および前記駆動輪の回転軸線を結ぶ仮想直線の上下に分かれた部位で前記ユニットスイング式動力ユニットに設けられる2組のピボット部を車体フレームに個別に連結する一対のリンク機構を備え、両リンク機構の少なくとも一方が、二方向に前記ユニットスイング式動力ユニットを変位させることを可能として構成されることを特徴とする。
【0006】
また上記目的を達成するために、請求項2記載の発明は、駆動輪の回転軸線と平行な出力軸を有する動力機関と、前記出力軸の回転動力を駆動輪に伝達する動力伝達手段とから成るユニットスイング式動力ユニットが、懸架手段を介して車体フレームに揺動可能に支承される低床式車両において、前記懸架手段は、側面視で前記ユニットスイング式動力ユニットの相互に異なる複数箇所に設けられるピボット部を車体フレームにそれぞれ連結する複数のリンク機構を備え、それらのリンク機構のうちの複数が、二方向に前記ユニットスイング式動力ユニットを変位させることを可能として構成されることを特徴とする。
【0007】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明の構成に加えて、前記動力機関が、前傾したシリンダ軸線を有するとともに前記出力軸であるクランクシャフトの上方に配置されるバランサを有する内燃機関であることを特徴とする。
【0008】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の構成に加えて、前記バランサが、スロットルボディおよびエアクリーナ間を結ぶ接続管の下方に配置されることを特徴とする。
【0009】
さらに請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、前記駆動輪の回転軸線よりも前方で前記ユニットスイング式動力ユニットに設けられる2組の前記ピボット部のうち前記仮想直線よりも下方に配置される第1のピボット部の回動中心と、一対の前記リンク機構のうち第1のピボット部を車体フレームに連結するリンク機構の車体フレームへの連結点とを結ぶ第1直線が略前後方向を指向するように設定され、前記両ピボット部のうち前記仮想直線よりも上方に配置される第2のピボット部の回動中心と、両リンク機構のうち第2のピボット部を車体フレームに連結するリンク機構の車体フレームへの連結点とを結ぶ第2直線が略上下方向を指向するように設定されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の発明によれば、ユニットスイング式動力ユニットに設けられる2組のピボット部が、側面視では出力軸および駆動輪の回転軸線を結ぶ仮想直線の上下に分かれて配置されており、両ピボット部が、個別のリンク機構を介して車体フレームに連結され、両リンク機構の少なくとも一方が、二方向にユニットスイング式動力ユニットを変位させるものであるので、ロール方向でのユニットスイング式動力ユニットの挙動を規制してロール剛性を高めることができる。
【0011】
また請求項2記載の発明によれば、ユニットスイング式動力ユニットに設けられる複数のピボット部が、側面視では相互に異なる複数箇所に配置され、それらのピボット部を車体フレームに個別に連結する複数のリンク機構の内の複数が二方向にユニットスイング式動力ユニットを変位させるものであるので、振動を低減するとともにロール剛性を高めることができる。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、バランサによって振動をさらに低減することができるとともに、前傾したシリンダ軸線を有する内燃機関においてクランクシャフトの上方の空きスペースを有効に活用してバランサを配置することができる。
【0013】
請求項4記載の発明によれば、接続管の下方の空間を有効に利用してバランサを配置することができる。
【0014】
さらに請求項5記載の発明によれば、ユニットスイング式動力ユニットの揺動の瞬間中心を、駆動輪の回転軸線から離隔するとともにユニットスイング式動力ユニットの前方かつ下方位置に設定することができ、不整地等の走行時の衝撃を緩和し易くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0016】
図1〜図4は本発明の一実施例を示すものであり、図1はスクータ型自動二輪車の側面図、図2は図1の2矢示部拡大図、図3は図2の3−3線断面図、図4は図2の4−4線断面図である。
【0017】
先ず図1において、低床式車両であるスクータ型自動二輪車の車体フレームFは、前輪WFを軸支するフロントフォーク11ならびに該フロントフォーク11に連結される操向ハンドル12を操向可能に支承するヘッドパイプ13を前端に備えるものであり、駆動輪である後輪WRを後端で支持するユニットスイング式動力ユニットUが車体フレームFの前後方向中間部で揺動可能に支承される。
【0018】
車体フレームFは、前記ヘッドパイプ13と、該ヘッドパイプ13に連設されて後ろ下がりに延びる左右一対の上ダウンフレーム14…と、前半部が後下がり延びるとともに後半部がほぼ水平方向に延びるように屈曲されて前記上ダウンフレーム14…よりも下方でヘッドパイプ13に連設される左右一対の下ダウンフレーム15…と、前記上ダウンフレーム14…の後部から後上がりに延びる左右一対のシートレール16…と、前記下ダウンフレーム15…の後端から後上がりに延びる左右一対のセンターフレーム17…とを備え、上ダウンフレーム14…の後端はセンターフレーム17…の中間部に結合され、センターフレーム17…の上端はシートレール16…の中間部に結合される。
【0019】
前記ユニットスイング式動力ユニットUの前方で車体フレームFには燃料タンク18が搭載されており、この燃料タンク18、車体フレームFおよび前記ユニットスイング式動力ユニットUの一部は車体カバー19で覆われ、該車体カバー19の後部上に、タンデム型の乗車用シート20が配設される。
【0020】
ユニットスイング式動力ユニットUは、シリンダ軸線Cをほぼ水平となるまで前傾させるとともに出力軸であるクランクシャフト21を後輪WRの回転軸線と平行にした動力機関としてのエンジンEと、該エンジンEの出力を後輪WRに伝達する動力伝達手段としてのベルト式無段変速機Mとで構成されるものであり、該ユニットスイング式動力ユニットUの後部右側に配置される後輪WRがユニットスイング式動力ユニットUの後部に軸支される。またユニットスイング式動力ユニットUの後部および車体フレームFの後部間にはリヤクッションユニット22が設けられる。
【0021】
図2において、ユニットスイング式動力ユニットUにおけるエンジンEのクランクケース23は、第1および第2リンク機構25,26を備える懸架手段24を介して車体フレームFに揺動可能に支承されるものであり、第1リンク機構25は、車体フレームFにおける下ダウンフレーム15…およびセンターフレーム17…の連設部および前記クランクケース23の前側下部間に設けられ、第2リンク機構26は、車体フレームFにおけるセンターフレーム17の中間部およびクランクケース23の前側上部間に設けられる。
【0022】
図3において、前記クランクケース23の前側下部の両側には、第1のピボット部27,27が左右対称にしてそれぞれ設けられる。一方、車体フレームFにおける下ダウンフレーム15…およびセンターフレーム17…の連設部には、同軸上に並ぶピボット筒28,28が固着されており、第1リンク機構25は、一端が前記ピボット筒28,28に回動可能に連結される第1リンク部材29と、第1リンク部材29の他端部に一端部が回動可能に連結されるとともに他端部が第1のピボット部27…に回動可能に連結される第2リンク部材30とを備える。
【0023】
第1リンク部材29は、前記両ピボット筒28…との間にスラスト受けワッシャ31,31を介在させて両ピボット筒28…間に配置される第1回動筒32と、相互に間隔をあけて平行に配置されるとともに一端部が第1回動筒32の外周に固着される一対の側板33,33とから成る。前記両ピボット筒28…には、第1回動筒32を同軸に貫通する第1連結軸34が固定され、第1連結軸34および第1回動筒32間には一対のニードルベアリング35,35が介装される。すなわち第1リンク部材29の一端部は第1連結軸34の軸線まわりに回動することを可能として車体フレームF側の両ピボット筒28…に支承される。
【0024】
第2リンク部材30は、第1リンク部材29における両側板33…の他端部との間にスラスト受けワッシャ36,36を介在させて両側板33…の他端部間に配置される第2回動筒37と、ユニットスイング式動力ユニットU側の第1のピボット部27…間に配置される第3回動筒39と、相互に間隔をあけて第2および第3回動筒37,39間を連結する一対の連結板40,41とから成る。第1リンク部材29における両側板33…の他端部には、第2回動筒37を同軸に貫通する第2連結軸42が固定され、第2連結軸42および第2回動筒37間には一対のニードルベアリング43,43が介装される。また第1のピボット部27…には、同軸である円筒状のメタルカラー44,44が回動可能に嵌合されており、而して一方のメタルカラー44の外端に拡径頭部45aを係合させるボルト45が、第3回動筒39および両メタルカラー44…を同軸に貫通し、他方のメタルカラー44の外端に係合するナット46が前記ボルト45に螺合される。
【0025】
すなわち第2リンク部材30の一端部は第2連結軸42の軸線まわりに回動することを可能として第1リンク部材29の他端部に回動可能に連結され、第2リンク部材30の他端部はボルト45の軸線まわりに回動することを可能として第1のピボット部27…に回動可能に連結される。
【0026】
図4において、クランクケース23の前側上部の左側には第2のピボット部48が設けられ、車体フレームFにおける左側のセンターフレーム17の中間部には、第2のピボット部48よりも下方に位置する一対の支持板49,49が後方側に延びるようにして固着される。而して第2リンク機構26は、一端が前記支持板49…に回動可能に連結される第3リンク部材50と、第3リンク部材50の他端部に回動可能に連結されるとともに第2のピボット部48に回動可能に連結される一対の第4リンク部材51,51とを備え、第3リンク部材50の中間部および第4リンク部材51…間にはゴムブッシュ52が介装される。
【0027】
第3リンク部材50は、一端部を下方位置にするとともに中間部を後方側に屈曲させて上下に延びるものであり、第3リンク部材50の一端部には第4回動筒53が一体に設けられ、第3リンク部材50の他端部には第4回動筒53と平行な第5回動筒54が一体に設けられ、第3リンク部材50の中間部には、第4および第5回動筒53,54と平行な規制筒55が一体に設けられる。
【0028】
第4回動筒53は、車体フレームF側の一対の支持板49…間に配置されており、円筒状のメタルカラー57が、第3回動筒53との間に一対の樹脂カラー56,56を介装させるとともに支持板49…との間に皿状のダストカバー58,58を介在させるようにして、第4回動筒53内に同軸に挿入される。またメタルカラー57を同軸に貫通する第3連結軸59が支持板49…に固定される。すなわち第3リンク部材50の一端部は第3連結軸59の軸線まわりに回動可能として支持板49…に回動可能に連結される。
【0029】
図2で明示するように、第4リンク部材51…は略三角形の平板状に形成されるものであり、第2のピボット部48の両側に第4リンク部材51…の後部が配置される。一方、第2のピボット部48には、第3連結軸59の軸線と平行である支持筒60がその両端を第2のピボット部48から両側に突出させるようにして固定されており、円筒状のメタルカラー62が、支持筒60との間に一対の樹脂カラー61,61を介装させるとともに第4リンク部材51…との間に皿状のダストカバー63,63を介在させるようにして、支持筒60内に同軸に挿入される。またメタルカラー62を同軸に貫通する第4連結軸64が第4リンク部材51…に固定される。すなわち第4リンク部材51…の後部は第4連結軸59の軸線まわりに回動可能として第2のピボット部48に連結される。
【0030】
第3リンク部材50の他端部の第5回動筒54は、第4リンク部材51…の前側上部間に配置されており、円筒状のメタルカラー66が、第5回動筒54との間に一対の樹脂カラー65,65を介装させるとともに第4リンク部材51…との間に皿状のダストカバー67,67を介在させるようにして、第5回動筒54内に同軸に挿入される。またメタルカラー66を同軸に貫通する第5連結軸68が第4リンク部材51…に固定される。すなわち第3リンク部材50…の他端部は第5連結軸68の軸線まわりに回動することを可能として第2のリンク部材51…の前側上部に連結される。
【0031】
第3リンク部材50の中間部の規制筒55は、第4リンク部材51…の下部間に配置されるものであり、規制筒55内に挿入されるゴムブッシュ52の内筒67に挿通される規制軸68が、第4リンク部材51…の下部に固定される。而して第3リンク部材50および第4リンク部材51…の相対姿勢は、ゴムブッシュ52が規制筒55内で撓み得る範囲に規制される。
【0032】
ところで後輪WRの回転軸線よりも前方でユニットスイング式動力ユニットU側に設けられる2組のピボット部、すなわち第1のピボット部27…および第2のピボット部48は、図1で明示するように、クランクシャフト21の軸線および後輪WRの回転軸線を結ぶ仮想直線ILの上下に分かれて配置される。しかも前記仮想直線ILよりも下方に配置される第1のピボット部27…の回動中心(ボルト45の軸線)と、第1のピボット部27…を車体フレームFに連結する第1リンク機構25の車体フレームFへの連結点(第2連結軸42の軸線)とを結ぶ第1直線L1は略前後方向を指向するように設定され、仮想直線ILよりも上方に配置される第2のピボット部48の回動中心(第4連結軸64の軸線)と、第2のピボット部48を車体フレームFに連結する第2リンク機構26の車体フレームFへの連結点(第3連結軸59の軸線)とを結ぶ第2直線L2は略上下方向を指向するように設定される。
【0033】
また第1および第2リンク機構25,26の少なくとも一方、この実施例では両方は、二方向たとえば前後および上下方向に前記ユニットスイング式動力ユニットUを変位させることを可能として、所謂オレオリンク式に構成されている。
【0034】
図2に注目して、エンジンEのクランクケース23内には、クランクシャフト21に連動、連結されるバランサ70がクランクシャフト21の上方に配置されるようにして収容される。一方、エンジンEが備えるシリンダヘッド71の上部側面には後方に延びる吸気液77が接続されており、この吸気系77は、シリンダヘッド71に接続されるとともに燃料噴射弁73が付設される吸気管72と、該吸気管72の上流端に接続されるスロットルボディ74と、スロットルボディ74の上流端に接続される接続管75と、接続管75の上流端されて後輪WRの左側に配置されるエアクリーナ76とで構成されるのであるが、前記バランサ70は、スロットルボディ74およびエアクリーナ76間を結ぶ前記接続管75の下方に配置される。
【0035】
次にこの実施例の作用について説明すると、ユニットスイング式動力ユニットUおよび車体フレームF間に設けられる懸架手段24が、側面視でクランクシャフト21の軸線および後輪WRの回転軸線を結ぶ仮想直線ILの上下に分かれた部位でユニットスイング式動力ユニットに設けられる2組のピボット部27…,48を車体フレームFに個別に連結する第1および第2リンク機構25,26を備え、両リンク機構25,26の少なくとも一方,この実施例では両方が、二方向たとえば前後および上下方向にユニットスイング式動力ユニットUを変位させることを可能として構成されるので、ロール方向でのユニットスイング式動力ユニットUの挙動を規制してロール剛性を高め、振動を低減することができる。
【0036】
しかも第1および第2リンク機構25,26が所謂オレオリンク式に構成されるものであるので、バランサ70およびクランクシャフト21間の距離に応じたカップリング振動、もしくはクランクシャフト21の2次振動低減に寄与することができる。
【0037】
また後輪WRの回転軸線よりも前方でユニットスイング式動力ユニットUに設けられる2組のピボット部27…,48のうち仮想直線ILよりも下方に配置される第1のピボット部27…の回動中心と、第1リンク機構25の車体フレームFへの連結点とを結ぶ第1直線L1が略前後方向を指向するように設定され、仮想直線ILよりも上方に配置される第2のピボット部48の回動中心と、第2リンク機構26の車体フレームFへの連結点とを結ぶ第2直線L2が略上下方向を指向するように設定されるので、ユニットスイング式動力ユニットUの揺動の瞬間中心(第1直線L1および第2直線L2の交点)を、後輪WRの回転軸線から離隔するとともにユニットスイング式動力ユニットUの前方かつ下方位置に設定することができ、不整地等の走行時の衝撃を緩和し易くなる。
【0038】
また仮想直線ILよりも上方である第2のピボット部48および車体フレームF間を連結する第2リンク機構26にあっては、第2リンク機構26の車体フレームFへの連結点を第2のピボット部48よりも下方位置に設定しているので、ユニットスイング式動力ユニットUの前方かつ下方位置に設定することができ、エンジンEの上方に吸気系77のスロットルボディ74等の部品を配置するための空間を容易に確保することができる。
【0039】
また前傾したシリンダ軸線Cを有する内燃機関Eが、そのクランクシャフト21の上方に配置されるバランサ70を有するものであるので、バランサ70によって振動をさらに低減することができるとともに、前傾したシリンダ軸線Cを有する内燃機関Eにおいてクランクシャフト21の上方の空きスペースを有効に活用してバランサ70を配置することができる。
【0040】
さらにバランサ70が、スロットルボディ74およびエアクリーナ76間を結ぶ接続管75の下方に配置されるものであるので、接続管75の下方の空間を有効に利用してバランサ70を配置することができる。
【0041】
本発明の他の実施例として、第2のピボット部48が、ユニットスイング式動力ユニットUの左右両側に配置され、左右に分かれた一対の第2リンク機構26…が一対である第2のピボット部48…および車体フレームF間に設けられるようにしてもよい。そうすれば、一対の第2リンク機構26…を相互に逆位相に回動し得る構成とすることにより、ユニットスイング式動力ユニットUのヨー(鉛直軸まわりの回転)方向の支持剛性が高くなり過ぎないようにして、路面からの左右方向の外乱を吸収することができる。
【0042】
また上記実施例ではオレオリンクを用いたが、これ以外にも、1つのリンクの弾発力を、肉抜き等によって周方向位置に応じて変化させることのより、リンク挙動と合わせて二方向に変位可能とするようにしてもよい。
【0043】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】スクータ型自動二輪車の側面図である。
【図2】図1の2矢示部拡大図である。
【図3】図2の3−3線断面図である。
【図4】図2の4−4線断面図である。
【符号の説明】
【0045】
21・・・出力軸であるクランクシャフト
24・・・懸架手段
25,26・・・リンク機構
27・・・第1のピボット部
48・・・第2のピボット部
70・・・バランサ
74・・・スロットルボディ
75・・・接続管
76・・・エアクリーナ
C・・・シリンダ軸線
E・・・動力機関である内燃機関
F・・・車体フレーム
IL・・・仮想直線
L1・・・第1直線
L2・・・第2直線
M・・・動力伝達手段であるベルト式無段変速機
WR・・・駆動輪である後輪




 

 


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