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発明の名称 エアバッグ装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−30765(P2007−30765A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−219252(P2005−219252)
出願日 平成17年7月28日(2005.7.28)
代理人 【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
発明者 甲斐 健 / 殿岡 大英
要約 課題
瞬時にエアバッグ袋体の中央部が膨張し、迅速且つ確実に膨張展開するエアバッグ装置を提供する。

解決手段
周縁部同士が縫合された表面布と裏面布との間に、インフレータ12に通じるガス流入口が形成された多角形の中布を配置するとともに、この多角形の中布の周縁部の一部を表面布に縫合し、縫合されていない部分にガス流出口を設けることにより、瞬時にエアバッグ袋体11の中央部が膨張し、迅速且つ確実に膨張展開するエアバッグ装置10を提供できる。
特許請求の範囲
【請求項1】
エアバッグ袋体と、このエアバッグ袋体にガスを送り出して膨張展開させるインフレータと、を有し、
前記エアバッグ袋体は、表面布と、周縁部がこの表面布の周縁部に縫合され且つ前記インフレータが取り付けられた裏面布と、を有するエアバッグ装置であって、
前記エアバッグ袋体の前記表面布と前記裏面布との間には、前記インフレータに通じるガス流入口が形成された多角形の中布を備え、
前記多角形の中布の周縁部の一部は、前記表面布に縫合されるエアバッグ装置。
【請求項2】
前記多角形の中布の頂点部分以外の周縁部は、前記表面布に縫合される請求項1記載のエアバッグ装置。
【請求項3】
前記中布は、三角形である請求項1又は2記載のエアバッグ装置。
【請求項4】
前記中布は、四角形である請求項1又は2記載のエアバッグ装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の前面衝突時に生じる衝撃から乗員を保護するエアバッグ装置に関し、特に、瞬時にエアバッグ袋体の中央部が膨張して迅速且つ確実に膨張展開するエアバッグ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、車両が前面から衝突した際に生じる衝撃が一定値以上に達した場合に、シートベルトの働きを補助して乗員に加わる衝撃を軽減するエアバッグ装置が知られている。このエアバッグ装置は、高圧ガスによってエアバッグ袋体を膨張展開させ、膨張展開した袋体の緩衝作用で乗員を衝撃から保護するものであり、ステアリングホイールの中央部やインパネに装備される。通常、このエアバッグ装置に用いられるエアバッグ袋体は、前面衝突時にガスを発生させるインフレータが取り付けられた円形状の裏面布と、膨張展開時に乗員に当接する円形状の表面布とを重ね合わせ、その周縁部を縫合して形成される。
【0003】
例えば、平面部の外周部が中央部に向かって折り返されて折返部とされ、この折返部と平面部とが縫合されたエアバッグ袋体を備えるエアバッグ装置が開示されている(特許文献1参照)。この特許文献1に開示されたエアバッグ装置では、エアバッグ袋体にガスが流入すると、縫合された部分の内側が乗員側に所定寸法だけ突出する。そして、エアバッグ袋体の内圧が高まると、縫合された部分が開放され、折返部が側方に向かって膨張展開する。このため、中央部の膨張を抑制しながら、乗員の前方に広く扁平に展開させることができるとされている。また、このエアバッグ袋体は、通常のエアバッグ袋体を所定位置で折り返して縫合するのみで得られるため、製造工程を簡略化でき、製造コストを低減できるとされている。
【特許文献1】米国特許第5899495号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この特許文献1に開示されたエアバッグ装置では、乗員の前方に広く扁平に展開させることができる反面、中央部の膨張が不十分な場合がある。また、縫合された部分が開放されることによって膨張展開する仕組みであるため、エアバッグ袋体の膨張展開は、その縫合部分の開放具合による影響を受け、確実性に劣る。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、瞬時にエアバッグ袋体の中央部が膨張して迅速且つ確実に膨張展開するエアバッグ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明は以下のようなものを提供する。
【0007】
(1) エアバッグ袋体と、このエアバッグ袋体にガスを送り出して膨張展開させるインフレータと、を有し、前記エアバッグ袋体は、表面布と、周縁部がこの表面布の周縁部に縫合され且つ前記インフレータが取り付けられた裏面布と、を有するエアバッグ装置であって、前記エアバッグ袋体の前記表面布と前記裏面布との間には、前記インフレータに通じるガス流入口が形成された多角形の中布を備え、前記多角形の中布の周縁部の一部は、前記表面布に縫合されるエアバッグ装置。
【0008】
本発明に係るエアバッグ装置は、車両が前面衝突した際に生じる衝撃を検知すると、インフレータからガスが発生し、このガスが先ず中布と表面布との間に送り出される。このため、中布と表面布とで囲まれた部分が先に膨張展開する。次いで、中布の周縁部のうち、表面布に縫合されていない部分に設けられたガス流出口から、中布と裏面布との間にガスが流入し、中布と裏面布とで囲まれた部分が膨張展開して、エアバック袋体全体が膨張展開する。
【0009】
従来のエアバッグ装置は、裏面布のインフレータ周辺に備えられた複数のベントホール(ガス排出口)からガスを排出しながら、エアバッグ袋体全体を膨張展開させる。これに対して、本発明に係るエアバッグ装置では、中布の周縁部のうち、表面布に縫合されていない部分に設けられたガス流出口からガスを流出させながら、中布と表面布とで囲まれた部分を先に膨張展開させる。中布と表面布とで囲まれた部分は、当然のことながらエアバッグ袋体全体に比して体積が小さいため、より早く膨張展開させることができる。このため、エアバッグ袋体の中央部を瞬時に膨張させ、膜面形成を早めることができる。
【0010】
また、中布の周縁部のうち、表面布に縫合されていない部分に設けられたガス流出口から流出したガスは、中布と裏面布とで囲まれた部分の膨張展開に利用されるため、発生したガスをエアバッグ袋体の膨張展開に効率的に利用できる。また、特許文献1に開示されたエアバッグ装置のように、縫合部分の開放によるものではないため、確実にエアバッグ袋体が膨張展開する。従って、本発明によれば、瞬時にエアバッグ袋体の中央部を膨張させて迅速且つ確実に膨張展開するエアバッグ装置を提供できる。
【0011】
(2) 前記多角形の中布の頂点部分以外の周縁部は、前記表面布に縫合される(1)記載のエアバッグ装置。
【0012】
(2)のエアバッグ装置は、多角形の中布の頂点部分を除く周縁部が表面布に縫合され、表面布に縫合されていない頂点部分にガス流出口が設けられている。このエアバッグ装置によれば、中布と表面布との間に送り出されたガスが頂点部分を通って中布と裏面布との間に流入する。このため、中布と表面布とで囲まれた部分に次いで、中布と表面布とで囲まれた部分を効率的に膨張展開させることができる。
【0013】
(3) 前記中布は、三角形である(1)又は(2)記載のエアバッグ装置。
【0014】
(4) 前記中布は、四角形である(1)又は(2)記載のエアバッグ装置。
【0015】
(3)又は(4)のエアバッグ装置は、中布の形状を三角形又は四角形としたものであり、3つ又は4つのガス流出口を有する。このように、中布の形状によってガス流出口の数を変え、ガス流出量を制限することによって、エアバッグ袋体の中央部をより早く膨張展開させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、瞬時にエアバッグ袋体の中央部が膨張して迅速且つ確実に膨張展開するエアバッグ装置を提供できる。また、膨張展開を早めることができるため、前面衝突時の初期拘束力を維持しながらインフレータの出力を低減できる。ひいては、インフレータ自体の軽量化も期待できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、第二実施形態及び第三実施形態の説明において、第一実施形態と同様の構成については、その説明を省略若しくは簡略化する。
【0018】
<第一実施形態>
[構成]
本実施形態に係るエアバッグ装置10を膨張展開したときの側面図を図1に示す。エアバッグ装置10は、適宜調整可能に傾斜したステアリングシャフト(図示せず)の先端に装着されたステアリングホイール本体(図示せず)に取り付けられる。また、エアバッグ装置10は、金属等により形成されたリテーナ13により支持され、このリテーナ13には合成樹脂で形成されたカバー体(図示せず)が取り付けられる。このエアバッグ装置10は、車両の前面衝突時にインフレータ12から発生するガスにより、ステアリングホイール本体の中央部からカバー体を破断したうえでエアバッグ袋体11を車室に向けて膨張展開させ、乗員を拘束して衝突の衝撃から保護する。
【0019】
エアバッグ装置10は、エアバッグ袋体11と、車両の前面衝突時にガスを発生させ、このガスをエアバック袋体11内に送り出して膨張展開させるインフレータ12とから主に構成される。インフレータ12は、エアバッグ装置10の中央に形成された開口に、ガスを発生させるための火薬と、この火薬を燃焼させガスを発生させるための電気式の起爆装置とから形成される。このインフレータ12の外周には、折り畳まれた状態のエアバッグ袋体11が気密性を確保した状態で取り付けられる。また、その他にも、車両の前面衝突時に生じる衝撃を検知してインフレータ12の起爆装置に起爆信号を出力するセンサを備える。
【0020】
本実施形態のエアバッグ装置10は、エアバッグ袋体11に特徴を有する。本実施形態のエアバッグ袋体11は、ガス透過防止のためのコーティングを施した柔軟な布から形成される。具体的には、円形状の表面布20と(図2参照)、周縁部がこの表面布20に縫合され且つインフレータ12が取り付けられる円形状の裏面布30と(図3参照)、これら表面布20と裏面布30との間に配置された四角形の中布40と(図4参照)を備える。中布40は、インフレータ12に通じるガス流入口41が形成されており、四角形の頂点部分にはガス流出口が設けられ、これら頂点部分を除く周縁部が表面布20に縫合される。即ち、図4に示す頂点部分aを除く周縁部が表面布20に縫合され、頂点部分aと表面布20によってガス流出口が形成される。なお、裏面布30のガス流入口31の外周には、エアバッグ袋体11の膨張展開時に余剰のガスを排出するためのベントホール32が2つ設けられている。
【0021】
[作用]
第一実施形態に係るエアバッグ装置10の作用について説明する。先ず、車両が前面衝突して衝撃をセンサが検知すると、インフレータ12の起爆信号が出力される。出力された起爆信号によりインフレータ12の起爆装置が作動して火薬が発火し、高圧の燃焼ガスが発生する。発生したガスは、エアバック袋体11内部に送り出され、送り出されたガスは、中布40のガス流入口41を通って、中布40と表面布20との間に流入し、エアバック袋体11のうち中布40と表面布20とで囲まれた部分が瞬時に膨張展開される。その後、このガスは、ガス流出口110を通って(図7参照)、中布40と裏面布30との間に流入し、中布40と裏面布30とで囲まれた部分も膨張して、エアバック袋体11全体が膨張展開する。
【0022】
<第二実施形態>
第二実施形態に係るエアバッグ装置は、エアバッグ袋体の中布の形状が四角形状であり、頂点部分が外側に延長された形状である以外は、第一実施形態と同様の構成である。第二実施形態に係るエアバッグ装置におけるエアバッグ袋体の中布50の平面図を図5に示す。図5に示す頂点部分のbを除く周縁部が表面布に縫合され、頂点部分bと表面布によってガス流出口が形成される。
【0023】
第二実施形態に係るエアバッグ装置は、第一実施形態に係るエアバッグ装置に比べて、ガス流出口210(図8参照)の大きさが制限されており、ガス流出口210から流出するガスの流量が制限される。このため、第二実施形態によれば、ガス流出口210が必要以上に拡張するおそれが低減される。
【0024】
<第三実施形態>
第三実施形態に係るエアバッグ装置は、エアバッグ袋体の中布の形状が三角形状である以外は、第一実施形態と同様の構成である。第三実施形態に係るエアバッグ装置におけるエアバッグ袋体の中布60の平面図を図6に示す。図6に示す頂点部分のcを除く周縁部が表面布に縫合され、頂点部分cと表面布によってガス流出口が形成される。
【0025】
第三実施形態に係るエアバッグ装置では、エアバッグ袋体の中布の形状が三角形状であるため、ガス流出口310(図9参照)が3つであり、四角形状の中布を用いる第一及び第二実施形態に比べて1つ少ない。このため、ガス流出口310から流出するガス流量を少なくでき、エアバッグ袋体の中央部をより早く膨張展開できる。
【0026】
上記各実施形態に係るエアバッグ装置は、ステアリングホイールから車室内に膨張展開して運転席の運転者を拘束するものに限定されず、インパネから車室内に膨張展開して助手席の乗員を拘束するエアバッグ装置に対しても適用される。また、上記各実施形態に係るエアバッグ装置は、インフレータとして、火薬の燃焼ガスを利用したものに限定されず、ボンベ内に充填された高圧ガスを利用したものに対しても適用される。
【実施例】
【0027】
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0028】
<実施例1>
中布を四角形状とした第一実施形態に係るエアバッグ袋体を、ナイロン繊維を用いて製造し、これを組み込んだエアバッグ装置を実施例1とした。エアバッグ袋体以外の部材としては、従来公知のものを用いた。なお、エアバッグ袋体の膨張展開具合を評価するに際して、ガスの排出量を固定するため、裏面布のガス流入口外周に設けるベントホールの径については、実施例及び比較例いずれも径を40mmに統一した。
【0029】
<比較例1>
中布を使用せずに表面布と裏面布とを縫合して形成される従来のエアバッグ袋体を、ナイロン繊維を用いて製造し、これを組み込んだ以外は実施例1と同様にして製造したエアバッグ装置を比較例1とした。
【0030】
<評価>
実施例1及び比較例1のエアバッグ装置について、車両前面から衝撃を加えて、エアバッグ袋体の膨張展開の様子を目視で評価した。実施例1のエアバッグ袋体が膨張展開した時の様子を図10及び図11に示した。また、比較例1のエアバッグ袋体が膨張展開した時の様子を図12及び図13に示した。これらの図からも明らかであるように、本実施例のエアバッグ装置は、中央部が瞬時に膨張展開した後、エアバッグ袋体全体が迅速且つ確実に膨張展開することが確認された。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】第一実施形態に係るエアバッグ装置を膨張展開したときの側面図である。
【図2】第一実施形態に係るエアバッグ袋体の表面布の平面図である。
【図3】第一実施形態に係るエアバッグ袋体の裏面布の平面図である。
【図4】第一実施形態に係るエアバッグ袋体の中布の平面図である。
【図5】第二実施形態に係るエアバッグ袋体の表面布の平面図である。
【図6】第三実施形態に係るエアバッグ袋体の表面布の平面図である。
【図7】第一実施形態に係るエアバッグ装置を模式的に示した平面図である。
【図8】第二実施形態に係るエアバッグ装置を模式的に示した平面図である。
【図9】第三実施形態に係るエアバッグ装置を模式的に示した平面図である。
【図10】実施例1に係るエアバッグ装置が膨張展開したときの平面図である。
【図11】実施例1に係るエアバッグ装置が膨張展開したときの側面図である。
【図12】比較例1に係るエアバッグ装置が膨張展開したときの平面図である。
【図13】比較例1に係るエアバッグ装置が膨張展開したときの側面図である。
【符号の説明】
【0032】
10、100、200、300、500 エアバッグ装置
11 エアバッグ袋体
12 インフレータ
13 リテーナ
20 表面布
21 ストラップ
30 裏面布
31、41、51、61 ガス流入口
32 ベントホール
40、50、60 中布
110、210、310 ガス流出口




 

 


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