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発明の名称 車両用ブレーキ液圧制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−30745(P2007−30745A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−218766(P2005−218766)
出願日 平成17年7月28日(2005.7.28)
代理人 【識別番号】100064414
【弁理士】
【氏名又は名称】磯野 道造
発明者 野村 信之 / 小島 武志
要約 課題
簡易な制御により車輪ブレーキにかかるブレーキ液圧を調整することが可能な車両用ブレーキ液圧制御装置を提供する。

解決手段
車両用ブレーキ液圧制御装置は、第一の液圧路に設けられたリニアソレノイド弁であるカット弁6と、第一の液圧路におけるカット弁6よりも車輪ブレーキ側を加圧可能なポンプ4と、第二の液圧路に設けられた制御弁手段Vと、をX配管の系統ごとに備えるとともに、各車輪ブレーキの目標液圧を設定する目標液圧設定部21と、目標液圧に基づいて、カット弁6および制御弁手段Vを駆動制御する弁駆動部23と、を備え、弁駆動部23は、各系統ごとに、各車輪ブレーキの目標液圧のうち高い方を第一の液圧路の目標液圧としてカット弁6を駆動制御することにより、目標液圧の高い方の車輪ブレーキをカット弁6のみの駆動によって制御し、目標液圧の低い方の車輪ブレーキを対応する制御弁手段Vの駆動によって制御する。
特許請求の範囲
【請求項1】
左前輪車輪ブレーキと右後輪車輪ブレーキとを接続する系統と、右前輪車輪ブレーキと左後輪車輪ブレーキとを接続する系統と、からなるX配管の各前記系統において液圧供給手段に接続された第一の液圧路が第二の液圧路を介して当該系統の各車輪ブレーキに接続され、各前記車輪ブレーキのブレーキ液圧をそれぞれの目標液圧に制御する車両用ブレーキ液圧制御装置であって、
前記第一の液圧路に設けられたリニアソレノイド弁と、
前記第一の液圧路における前記リニアソレノイド弁よりも前記車輪ブレーキ側のブレーキ液圧を加圧可能なポンプと、
前記第二の液圧路に設けられた制御弁手段と、
をX配管の系統ごとに備えるとともに、
各前記車輪ブレーキの目標液圧を設定する目標液圧設定部と、
前記目標液圧に基づいて、前記リニアソレノイド弁および前記制御弁手段を駆動制御する弁駆動部と、
を備え、
前記弁駆動部は、各前記系統ごとに、各前記車輪ブレーキの目標液圧のうち高い方の目標液圧を前記第一の液圧路の目標液圧として前記リニアソレノイド弁を駆動制御することにより、目標液圧の高い方の前記車輪ブレーキのブレーキ液圧を前記リニアソレノイド弁のみの駆動によって制御し、目標液圧の低い方の前記車輪ブレーキのブレーキ液圧を対応する前記制御弁手段の駆動によって制御することを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御装置。
【請求項2】
前記弁駆動部は、前記ポンプがブレーキ液圧を加圧するときに、各前記系統において、前記第一の液圧路の目標液圧が同じ場合では、調圧される前記車輪ブレーキの数が多いほど前記リニアソレノイド弁から前記液圧供給手段側に戻されるブレーキ液が多くなるように、前記リニアソレノイド弁を駆動することを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用ブレーキ液圧制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、マスタシリンダからのブレーキ液圧をポンプによって加圧する車両用ブレーキ液圧制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この車両用ブレーキ液圧制御装置は、ポンプによって加圧されたブレーキ液圧を調整するためのカット弁(分岐バルブ)を備えている。そして、車輪ブレーキごとに設けられた制御弁手段(入力バルブおよび出力バルブ)を駆動制御することにより、各車輪ブレーキにかかるブレーキ液圧を調整している。
【0004】
【特許文献1】特表平10−506345公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の車両用ブレーキ液圧制御装置では、車輪ブレーキのブレーキ液圧を調整するために、カット弁と、各車輪の制御弁手段と、を駆動制御しており、制御が煩雑であるという問題を有している。
【0006】
本発明は、前記した問題を解決すべく創案されたものであり、簡易な制御により車輪ブレーキにかかるブレーキ液圧を調整することが可能な車両用ブレーキ液圧制御装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明の請求項1に記載の発明は、左前輪車輪ブレーキと右後輪車輪ブレーキとを接続する系統と、右前輪車輪ブレーキと左後輪車輪ブレーキとを接続する系統と、からなるX配管の各前記系統において液圧供給手段に接続された第一の液圧路が第二の液圧路を介して当該系統の各車輪ブレーキに接続され、各前記車輪ブレーキのブレーキ液圧をそれぞれの目標液圧に制御する車両用ブレーキ液圧制御装置であって、前記第一の液圧路に設けられたリニアソレノイド弁と、前記第一の液圧路における前記リニアソレノイド弁よりも前記車輪ブレーキ側のブレーキ液圧を加圧可能なポンプと、前記第二の液圧路に設けられた制御弁手段と、をX配管の系統ごとに備えるとともに、各前記車輪ブレーキの目標液圧を設定する目標液圧設定部と、前記目標液圧に基づいて、前記リニアソレノイド弁および前記制御弁手段を駆動制御する弁駆動部と、を備え、前記弁駆動部は、各前記系統ごとに、各前記車輪ブレーキの目標液圧のうち高い方の目標液圧を前記第一の液圧路の目標液圧として前記リニアソレノイド弁を駆動制御することにより、目標液圧の高い方の前記車輪ブレーキのブレーキ液圧を前記リニアソレノイド弁のみの駆動によって制御し、目標液圧の低い方の前記車輪ブレーキのブレーキ液圧を対応する前記制御弁手段の駆動によって制御することを特徴とする。
【0008】
このような車両用ブレーキ液圧制御装置によれば、各系統における目標液圧の高い方の車輪ブレーキに対応する制御弁手段を駆動制御しなくて済み、簡易な制御により車輪ブレーキにかかるブレーキ液圧を調整することができる。
また、リニアソレノイド弁をカット弁として機能させることができるので、非リニア型のソレノイド弁をカット弁として使用した場合と比べて、騒音を抑えることができる。
また、X配管であるので、前後配管の場合と比較して、リニアソレノイド弁により駆動する車輪が左右のいずれか一方に偏ることを少なくすることができる。したがって、車両の挙動安定性がさらに高まる。
また、目標液圧が高い方の車輪ブレーキのブレーキ液圧を、リニアソレノイド弁のみにより駆動することができるので、当該車輪ブレーキのブレーキ液圧の目標液圧への追従性を高めることができる。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置であって、前記弁駆動部は、前記ポンプがブレーキ液圧を加圧するときに、各前記系統において、前記第一の液圧路の目標液圧が同じ場合では、調圧される前記車輪ブレーキの数が多いほど前記リニアソレノイド弁から前記液圧供給手段側に戻されるブレーキ液が多くなるように、前記リニアソレノイド弁を駆動することを特徴とする。
【0010】
このような車両用ブレーキ液圧制御装置によれば、調圧制御する車輪ブレーキの数の違いにより、リニアソレノイド弁により調圧されるブレーキ液圧に違いが生じるのを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、簡易な制御により車輪ブレーキにかかるブレーキ液圧を調整することが可能な車両用ブレーキ液圧制御装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
参照する図において、図1は、本発明の実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置を備えた車両の構成図であり、図2は、車両用ブレーキ液圧制御装置のブレーキ液圧回路図である。
図1に示すように、車両用ブレーキ液圧制御装置100は、車両CRの各車輪Tに付与する制動力(ブレーキ液圧)を適宜制御するためのものであり、油路や各種部品が設けられた液圧ユニット10と、液圧ユニット10内の各種部品を適宜制御するための制御装置20とを主に備えている。また、この車両用ブレーキ液圧制御装置100の制御装置20には、車輪Tの車輪速度を検出する車輪速センサ91、ステアリングSTの操舵角を検出する操舵角センサ92、車両CRの横方向に働く加速度を検出する横加速度センサ93と、車両CRの旋回角速度を検出するヨーレートセンサ94、および車両CRの前後方向の加速度を検出する加速度センサ95が接続されている。各センサ91〜95の検出結果は、制御装置20に出力される。
制御装置20は、例えば、CPU、RAM、ROMおよび入出力回路を備えており、車輪速センサ91、操舵角センサ92、横加速度センサ93、ヨーレートセンサ94および加速度センサ95からの入力と、ROMに記憶されたプログラムやデータに基づいて各演算処理を行うことによって、制御を実行する。また、ホイールシリンダHは、マスタシリンダMおよび車両用ブレーキ液圧制御装置100により発生されたブレーキ液圧を各車輪Tに設けられた車輪ブレーキFR,FL,RR,RLの作動力に変換する液圧装置であり、それぞれ配管を介して車両用ブレーキ液圧制御装置100の液圧ユニット10に接続されている。
【0013】
図2に示すように、車両用ブレーキ液圧制御装置100の液圧ユニット10は、運転者がブレーキペダルBPに加える踏力に応じたブレーキ液圧を発生する液圧供給手段であるマスタシリンダMと、車輪ブレーキFR,FL,RR,RLとの間に配置されており、ブレーキ液が流通する油路を有する基体であるポンプボディ10a、油路上に複数配置された入口弁1、出口弁2などから構成されている。マスタシリンダMの二つの出力ポートM1,M2は、ポンプボディ10aの入口ポート121に接続され、ポンプボディ10aの出口ポート122が、各ブレーキFR,FL,RR,RLに接続されている。そして、通常時はポンプボディ10a内の入口ポート121から出口ポート122までが連通した油路となっていることで、ブレーキペダルBPの踏力が各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに伝達されるようになっている。
【0014】
図2に示すように、車両用液圧制御装置100の液圧ユニット10は、運転者がブレーキペダルBPに加える踏力に応じたブレーキ液圧を発生するマスタシリンダMと、車輪ブレーキFL,FR,RL,RRとの間に配置されている。マスタシリンダMの二つの出力ポートM1,M2は、液圧ユニット10の入口ポート121に接続され、液圧ユニット10の出口ポート122が、各車輪ブレーキFL,FR,RL,RRに接続されている。そして、通常時は液圧ユニット10内の入口ポート121から出口ポート122までが連通した油路となっていることで、ブレーキペダルBPの踏力が各車輪ブレーキFL,FR,RL,RRに伝達されるようになっている。
【0015】
ここで、出力ポートM1から始まる油路は、前輪左側の車輪ブレーキFLと後輪右側の車輪ブレーキRRに通じており、出力ポートM2から始まる油路は、前輪右側の車輪ブレーキFRと後輪左側の車輪ブレーキRLに通じている。なお、以下では、出力ポートM1から始まる油路を「第一系統」と称し、出力ポートM2から始まる油路を「第二系統」と称する。
【0016】
液圧ユニット10には、その第一系統に各車輪ブレーキFL,RRに対応して二つの制御弁手段Vが設けられており、同様に、その第二系統に各車輪ブレーキRL,FRに対応して二つの制御弁手段Vが設けられている。また、この液圧ユニット10には、第一系統および第二系統のそれぞれに、リザーバ3、ポンプ4、ダンパ5、オリフィス5a、レギュレータR、吸入弁7、貯留室7aが設けられており、さらに、第一系統のポンプ4と第二系統のポンプ4とを駆動するための共通のモータ(直流モータ)9が設けられている。このモータ9は、回転数制御可能なモータであり、本実施形態では、デューティ制御により回転数制御が行われる。また、本実施形態では、第二系統にのみ圧力センサ8が設けられている。
【0017】
なお、以下では、マスタシリンダMの出力ポートM1,M2から各レギュレータRに至る油路を「出力液圧路A1」と称し、第一系統のレギュレータRから車輪ブレーキFL,RRに至る油路および第二系統のレギュレータRから車輪ブレーキRL,FRに至る油路をそれぞれ「車輪液圧路B」と称する。また、出力液圧路A1からポンプ4に至る油路を「吸入液圧路C」と称し、ポンプ4から車輪液圧路Bに至る油路を「吐出液圧路D」と称し、さらに、車輪液圧路Bから吸入液圧路Cに至る油路を「開放路E」と称する。
ここで、「出力液圧路A1」が特許請求の範囲における「第一の液圧路」に相当し、「車輪液圧路B」が特許請求の範囲における「第二の液圧路」に相当する。
【0018】
制御弁手段Vは、車輪液圧路Bを開放しつつ開放路Eを遮断する増圧状態、車輪液圧路Bを遮断しつつ開放路Eを開放する減圧状態および車輪液圧路Bを遮断しつつ開放路Eを遮断する保持状態を切り換える機能を有しており、入口弁1、出口弁2、チェック弁1aを備えて構成されている。
【0019】
入口弁1は、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRとマスタシリンダMとの間、すなわち車輪液圧路Bに設けられた常開型の電磁弁である。入口弁1は、通常時に開いていることで、マスタシリンダMから各車輪ブレーキFL,FR,RL,RRへブレーキ液圧が伝達するのを許容している。また、入口弁1は、車輪Tがロックしそうになったときに制御装置20により閉塞されることで、ブレーキペダルBPから各車輪ブレーキFL,FR,RL,RRに伝達するブレーキ液圧を遮断する。
【0020】
出口弁2は、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRと各リザーバ3との間、すなわち車輪液圧路Bと開放路Eとの間に介設された常閉型の電磁弁である。出口弁2は、通常時に閉塞されているが、車輪Tがロックしそうになったときに制御装置20により開放されることで、各車輪ブレーキFL,FR,RL,RRに作用するブレーキ液圧を各リザーバ3に逃がす。
【0021】
チェック弁1aは、各入口弁1に並列に接続されている。このチェック弁1aは、各車輪ブレーキFL,FR,RL,RR側からマスタシリンダM側へのブレーキ液の流入のみを許容する弁であり、ブレーキペダルBPからの入力が解除された場合に、入口弁1を閉じた状態にしたときにおいても、各車輪ブレーキFL,FR,RL,RR側からマスタシリンダM側へのブレーキ液の流入を許容する。
【0022】
リザーバ3は、開放路Eに設けられており、各出口弁2が開放されることによって逃がされるブレーキ液圧を吸収する機能を有している。また、リザーバ3とポンプ4との間には、リザーバ3側からポンプ4側へのブレーキ液の流入のみを許容するチェック弁3aが介設されている。
【0023】
ポンプ4は、出力液圧路A1に通じる吸入液圧路Cと車輪液圧路Bに通じる吐出液圧路Dとの間に介設されており、リザーバ3で貯留されているブレーキ液を吸入して吐出液圧路Dに吐出する機能を有している。これにより、リザーバ3によるブレーキ液圧の吸収によって減圧された出力液圧路A1や車輪液圧路Bの圧力状態が回復される。さらに、このポンプ4は、後記するカット弁6が出力液圧路A1から車輪液圧路Bへのブレーキ液の流入を遮断し、且つ、後記する吸入弁7が吸入液圧路Cを開放しているときに、マスタシリンダM、出力液圧路A1、吸入液圧路Cおよび貯留室7aに貯留されているブレーキ液を吸入して吐出液圧路Dに吐出する機能を有している。これにより、非ペダル操作時において各車輪ブレーキFL,FR,RL,RRにブレーキ液圧を作用させることが可能となる。すなわち、ポンプ4は、出力液圧路A1におけるカット弁6よりも車輪ブレーキFL,RR(RL,FR)側のブレーキ液圧を加圧することができる。なお、ポンプ4によるブレーキ液の吐出量は、モータ9の回転数(デューティ比)に依存している。すなわち、モータ9の回転数(デューティ比)が大きくなると、ポンプ4によるブレーキ液の吐出量も大きくなる。
【0024】
なお、ダンパ5およびオリフィス5aは、その協働作用によってポンプ4から吐出されたブレーキ液の圧力の脈動および後記するレギュレータRが作動することにより発生する脈動を減衰させている。
【0025】
レギュレータRは、出力液圧路A1から車輪液圧路Bへのブレーキ液の流入を許容する状態および遮断する状態を切り換える機能と、出力液圧路A1から車輪液圧路Bへのブレーキ液の流入が遮断されているときに車輪液圧路Bおよび吐出液圧路Dのブレーキ液圧を設定値以下に調節する機能とを有しており、カット弁6およびチェック弁6aを備えて構成されている。
【0026】
カット弁6は、マスタシリンダMに通じる出力液圧路A1と各車輪ブレーキFL,FR,RL,RRに通じる車輪液圧路Bとの間に介設された常開型のリニアソレノイド弁であり、出力液圧路A1から車輪液圧路Bへのブレーキ液の流入を許容する状態および遮断する状態を切り換えるものである。すなわち、カット弁6は、ソレノイドへの通電を制御することによって開弁圧を調節可能なリニアソレノイド弁である。カット弁6は、通常時に開いていることで、マスタシリンダMから各車輪ブレーキFL,FR,RL,RRへブレーキ液圧が伝達するのを許容している。また、カット弁6は、非ペダル操作時であってポンプ4を作動させるとき、言い換えれば、非ペダル操作時において各車輪ブレーキFL,FR,RL,RRにブレーキ液圧を作用させるときに制御装置20の制御により閉塞され、車輪液圧路BからレギュレータRにかかる液圧と、ソレノイドへの通電によって制御される弁を閉じようとする力(後記する推力f)とのバランスによって、車輪液圧路Bの液圧を適宜出力液圧路A1へ開放して調節することができる。
【0027】
チェック弁6aは、各カット弁6に並列に接続されている。このチェック弁6aは、出力液圧路A1から車輪液圧路Bへのブレーキ液の流れを許容する一方向弁である。
【0028】
吸入弁7は、吸入液圧路Cに設けられた常閉型の電磁弁であり、吸入液圧路Cを開放する状態および遮断する状態を切り換えるものである。吸入弁7は、非ペダル操作時であってカット弁6が出力液圧路A1から車輪液圧路Bへのブレーキ液の流入を遮断する状態にあるとき、言い換えれば、非ペダル操作時において各車輪ブレーキFL,FR,RL,RRにブレーキ液圧を作用させるときに制御装置20の制御により開放(開弁)される。
【0029】
貯留室7aは、吸入液圧路Cであってポンプ4と吸入弁7との間に設けられている。この貯留室7aは、ブレーキ液を貯留するものであり、これにより、吸入液圧路Cに貯留されるブレーキ液の容量が実質的に増大する。
【0030】
圧力センサ8は、出力液圧路A1のブレーキ液圧を検出するものであり、その検出結果は制御装置20に随時取り込まれる。そして、制御装置20によりマスタシリンダMからブレーキ液圧が出力されているか否か、すなわち、ブレーキペダルBPが踏まれているか否かが判定され、さらに、圧力センサ8で検出されたブレーキ液圧の大きさに基づいて、車両CRの制御が行われる。
【0031】
図3は、制御装置のブロック構成図である。
図3に示すように、制御装置20は、各センサ91〜95から入力された信号に基づき、液圧ユニット10内の制御弁手段V、カット弁6および吸入弁7の開閉動作ならびにモータ9の動作を制御して、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRの動作を制御するものである。制御装置20は、機能部として目標液圧設定部21、ブレーキ液圧計算部22、弁駆動部23およびモータ駆動部24を備えている。
【0032】
目標液圧設定部21は、各センサ91〜95から入力された信号に基づき、制御ロジックを選択し、当該制御ロジックに応じて各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRの目標液圧PPFL,PPRR,PPRL,PPFRを設定する。この設定の方法は、従来公知の方法により行えばよく、特に限定されない。一例を挙げれば、4つの車輪Tの車輪速度から車体速度を計算する。そして、車輪速度と車体速度からスリップ率を計算する。さらに、横加速度と車体CRの前後方向への加速度に基づき、合成加速度を演算し、この合成加速度から路面の摩擦係数を推定する。そして、この摩擦係数、スリップ率および現在のホイールシリンダHのブレーキ液圧PFL,PRR,PRL,PFRに基づき各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRの目標液圧PPFL,PPRR,PPRL,PPFRを設定することができる。
【0033】
また、目標液圧設定部21は、目標液圧PPFL,PPRR,PPRL,PPFRのうち、同系統のもの同士を比較し、これらのうち、最も高い目標液圧をその系統におけるカット弁6の目標液圧PPREGとして設定する。目標液圧PPREGは、カット弁6によって調圧される、カット弁6よりも車輪ブレーキ側における出力液圧路A1の目標液圧である。
設定された各目標液圧PPFL,PPRR,PPRL,PPFR,PPREGは、適宜弁駆動部23およびモータ駆動部24に出力される。
【0034】
ブレーキ液圧計算部22は、圧力センサ8によって検出されたブレーキ液圧と弁駆動部23による各電磁弁1,2,6の駆動量に基づき、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRのブレーキ液圧PFL,PRR,PRL,PFRを計算する。
計算されたブレーキ液圧は、弁駆動部23およびモータ駆動部24に出力される。
【0035】
弁駆動部23は、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRのホイールシリンダHのブレーキ液圧が目標液圧設定部22の設定した目標液圧に一致するように、従来公知の方法により液圧ユニット10内の各入口弁1、出口弁2、カット弁6および吸入弁7を作動させるパルス信号を液圧ユニット10へ出力する。このパルス信号は、例えば、現在のホイールシリンダHのブレーキ液圧PFL,PRR,PRL,PFRと目標液圧PPFL,PPRR,PPRL,PPFRとの差が大きいほど多くのパルスを出力するようにする。
弁駆動部23は、各目標液圧PPFL,PPRR,PPRL,PPFR,PPREG、カット弁液圧PREGおよび各ブレーキ液圧PFL,PRR,PRL,PFRに基づき各制御弁手段V、カット弁6および吸入弁7の駆動を決定し、駆動するものであり、制御弁手段Vを駆動する制御弁手段駆動部23aと、カット弁6を駆動するカット弁駆動部23bと、吸入弁7を駆動する吸入弁駆動部23cと、を備えている。
【0036】
モータ駆動部24は、各目標液圧PPFL,PPRR,PPRL,PPFR,PPREG、カット弁液圧PREGおよび各ブレーキ液圧PFL,PRR,PRL,PFRに基づきモータ9の回転数を決定し、駆動するものである。すなわち、モータ駆動部24は、回転数制御によりモータ9を駆動するものであり、本実施形態では、デューティ制御により回転数制御を行う。
【0037】
(目標液圧に基づく制御弁手段およびカット弁の駆動制御)
ここで、制御弁手段駆動部23aおよびカット弁駆動部23bによる駆動制御について、車輪ブレーキFR,RLを有する第二系統に着目して、より詳細に説明する。
図4(a)は、右前輪車輪ブレーキの目標液圧を示すグラフ、図4(b)は、左後輪車輪ブレーキの目標液圧を示すグラフ、図4(c)は、カット弁の目標液圧を説明するグラフである。これらのグラフにおいて、縦軸は圧力P、横軸は経過時間tを表す。
これらのグラフに示すように、カット弁6の目標液圧PPREGは、右前輪車輪ブレーキFRの目標液圧PPFRおよび左後輪車輪ブレーキRLの目標液圧PPRLのうち高い方となっている。
すなわち、経過時間t1〜t2の間、および、経過時間t3〜t4の間では、左後輪車輪ブレーキRLの目標液圧PPRLがカット弁6の目標液圧PPREGとして採用されており、経過時間t2〜t3の間、および、経過時間t4〜t5の間では、右前輪車輪ブレーキFRの目標液圧PPFRがカット弁6の目標液圧PPREGとして採用されている。
したがって、各時間帯における制御弁手段駆動部23aおよびカット弁駆動部23bの駆動制御は、以下の通りである。
(1)経過時間t1〜t2の間、および、経過時間t3〜t4の間
カット弁駆動部23bは、カット弁6を、カット弁液圧PREGが目標液圧PPREG(=PPRL)に追従するように駆動する。
制御弁手段駆動部23aは、左後輪車輪ブレーキRL側の制御弁手段Vの駆動を停止する。すなわち、制御弁手段駆動部23aは、左後輪車輪ブレーキRL側の入口弁1を開状態、出口弁2を閉状態とし、制御弁手段Vによる左後輪車輪ブレーキRLのブレーキ液圧PFRの圧力調整を行わないようにするとともに、右前輪車輪ブレーキFR側の制御弁手段Vを、ブレーキ液圧PFRが目標液圧PPFRに追従するように駆動する。
(2)経過時間t2〜t3の間、および、経過時間t4〜t5の間
カット弁駆動部23bは、カット弁6を、カット弁液圧PREGが目標液圧PPREG(=PPFR)に追従するように駆動する。
制御弁手段駆動部23aは、右前輪車輪ブレーキFR側の制御弁手段Vの駆動を停止する。すなわち、制御弁手段駆動部23aは、右前輪車輪ブレーキFR側の入口弁1を開状態、出口弁2を閉状態とし、制御弁手段Vによる右前輪車輪ブレーキFRのブレーキ液圧PFRの圧力調整を行わないようにするとともに、左後輪車輪ブレーキRL側の制御弁手段Vを、ブレーキ液圧PRLが目標液圧PPRLに追従するように駆動する。
【0038】
続いて、制御装置20によるブレーキ液圧制御処理について説明する。
図5および図6は、制御装置による処理を示すフローチャートである。
図5に示すように、制御装置20は、右前輪車輪ブレーキFRの目標液圧PPFRと左後輪車輪ブレーキRLの目標液圧PPRLとを比較する(ステップS1)。
目標液圧PPFRが目標液圧PPRLよりも大きい場合には(ステップS1でYes)、目標液圧PPFRをカット弁6の目標液圧PPREGに設定し(ステップS2)、カット弁6を駆動制御する。そして、右前輪車輪ブレーキFR側の制御弁手段Vの駆動を停止し(ステップS3)、左後輪車輪ブレーキRL側の制御弁手段Vを駆動制御する(ステップS4)。
また、目標液圧PPFRが目標液圧PPFL以下である場合には(ステップS1でNo)、目標液圧PPRLをカット弁6の目標液圧PPREGに設定し(ステップS5)、カット弁6を駆動制御する。そして、左後輪車輪ブレーキRL側の制御弁手段Vの駆動を停止し(ステップS6)、右前輪車輪ブレーキFR側の制御弁手段Vを駆動制御する(ステップS7)。
【0039】
続いて、ステップS4およびステップS7のサブルーチンを示す図6を参照して、制御弁手段Vの駆動制御について説明する。
まず、制御装置20は、車輪ブレーキRL(またはFR)の目標液圧PPRL(PPFR)とブレーキ液圧PRL(PFR)との差圧PDを計算する(ステップS11)。差圧PDは、下記式により求められる。
D = PPRL − PRL
または
D = PPFR − PFR
続いて、差圧PDが所定範囲(ここでは、α1≦PD≦α2満たす範囲。ただし、α1<0,α2>0)内であるか否かを判定する。
差圧PDが所定範囲内である場合には(α1≦PD≦α2,ステップS12でYes、かつ、ステップS13でYes)、車輪ブレーキRL(FR)のブレーキ液圧を保持するように制御弁手段Vを駆動する(ステップS14)。
また、差圧PDが所定範囲から小さい方に外れている場合には(PD<α1。ステップS12でYes、かつ、ステップS13でNo)、差圧PDに基づき制御弁手段Vのチョッピングレートを決定し(ステップS15)、このチョッピングレートに基づき車輪ブレーキRL(FR)側の制御弁手段Vを駆動し、車輪ブレーキRL(FR)のブレーキ液圧PRL(PFR)を減圧させ、目標液圧PPRL(PPFR)に近づける(ステップS16)。
また、差圧PDが所定範囲から大きい方に外れている場合には(PD>α2,ステップS12でNo)、差圧PDに基づき制御弁手段Vのチョッピングレートを決定し(ステップS17)、このチョッピングレートに基づき車輪ブレーキRL(FR)側の制御弁手段Vを駆動し、車輪ブレーキRL(FR)のブレーキ液圧PRL(PFR)を増圧させ、目標液圧PPRL(PPFR)に近づける(ステップS18)。
【0040】
(制御弁手段の駆動数に基づくカット弁の駆動制御)
続いて、制御弁手段Vの駆動数に基づくカット弁6の駆動制御について説明する。
図7は、カット弁の模式図であり、(a)は推力を付与しつつ弁が開いている状態を示す図、(b)は推力を付与して弁が閉じている状態を示す図である。
図7に示すように、カット弁6は、弁座61aを有する固定コア61と、弁体62aを有する可動コア62と、を備えている。そして、通常時には、弁座61aと弁体62aとが離れていることで、ブレーキ液の流通を許容している。また、可動コア62に推力fを付与して弁体62aを弁座61aに押し付けることで、ブレーキ液の流通を遮断する。
【0041】
カット弁6の可動コア62に付与される推力fは、電磁コイル63に通電される電流(指示電流)Iによって決まる。この指示電流Iを変えることで、推力fの大きさを変えることができる。すなわち、指示電流Iを大きくすると、推力fも大きくなり、指示電流Iを小さくすると、推力fも小さくなる。
【0042】
図7(a)に示すように、ポンプ4(図2参照)がブレーキ液を吐出すると、ブレーキ液が弁体62aを押す圧力が可動コア62の推力fを上回り、カット弁6が開き、ブレーキ液が車輪液圧路B側からマスタシリンダM側へ開放される。
そして、図7(b)に示すように、ブレーキ液が開放されると、ブレーキ液が弁体62aを押す圧力が可動コア62の推力fを下回り、カット弁6が閉じ、車輪液圧路B側のブレーキ液圧が保持される。
ここで、右前輪車輪ブレーキFRの目標液圧PPFRと左後輪車輪ブレーキRLの目標液圧PPRLとが等しい場合には、一回の開閉動作においてマスタシリンダM側へ戻されるブレーキ液の流量は、カット弁6内のオリフィス(流路形状)により決まり、常に一定である。
また、カット弁6が開閉に要する時間も略一定であるので、一回の開閉動作においてマスタシリンダM側へ戻されるブレーキ液の総液量も一定である。
ここで、一系統において、調圧制御対象となる車輪ブレーキが二つの場合は、調圧制御対象となる車輪ブレーキが一つの場合よりも制御されるブレーキ液の液量が多い。
しかし、前記した二つの場合において、カット弁6を同様に駆動すると、戻されるブレーキ液量は一定であるので、それぞれの場合におけるブレーキ液圧(カット弁液圧PREG)に差が生じる。
詳しくは、調圧制御対象が一輪である場合は、制御されるブレーキ液に対する戻されるブレーキ液の比が、調圧制御対象が二輪である場合よりも大きくなるので、ブレーキ液圧(カット弁液圧PREG)が小さくなってしまう。
【0043】
そこで、カット弁駆動部23bは、カット弁6の目標液圧PPREGが同じ場合では、調圧される車輪ブレーキの数が多いほど、カット弁6から戻されるブレーキ液が多くなるようにカット弁6を駆動し、カット弁液圧PREGが目標液圧PPREGからずれることを防いでいる。本実施形態のカット弁6は常開型であるので、調圧される車輪ブレーキの数が多いほど、可動コア62に付与される推力fを小さくし、ブレーキ液が戻りやすいようにする。
言い換えると、調圧される車輪ブレーキの数が少ないほど、電磁コイル63に通電される電流(指示電流)Iを大きくする。
【0044】
本実施形態では、二輪を調圧する際の指示電流Iを基本指示電流IBとし、一輪のみを調圧する際の指示電流Iは、基本指示電流IBにオフセット電流IOFFを加えることにしている。
【0045】
また、基本指示電流IBは、カット弁6の目標液圧PPREGおよびモータ9の回転数(デューティ比に対応している)によって決まり、これらの対応関係が記憶部29にマップとして記憶されている。
また、オフセット電流IOFFは、カット弁6の目標液圧PPREGおよびモータ9の回転数によって決まり、これらの対応関係が記憶部29にマップとして記憶されている。
【0046】
図8は、オフセット電流のマップであり、(a)は前輪のみを調圧する際のマップであり、(b)は後輪のみを調圧する際のマップである。ここで、
PP1<PP2<PP3<PP4
1<r2<r3
である。
記憶部29には、オフセット電流のマップとして、前輪のみを調圧する際のマップMA1と、後輪のみを調圧する際のマップMA2とが記憶されている。
ここで、目標液圧PPREGが等しい場合には、モータ9の回転数が大きいほどオフセット電流IOFFが大きくなる(例えば、I11≦I21≦I31)。また、モータ9の回転数が等しい場合には、目標液圧PPREGが大きいほどオフセット電流IOFFが大きくなる(例えば、I11≦I12≦I13≦I14)。
また、オフセット電流IOFFは、後輪のみを調圧する場合の方が、前輪のみを調圧する場合よりも大きくなっている(例えば、I11’≧I11)。これは、前輪側の車輪ブレーキの方が、後輪側の車輪ブレーキよりも、ブレーキ液の使用量が多いためである。
【0047】
続いて、制御装置20によるカット弁6の駆動処理について、車輪ブレーキFR,RLを有する第二系統に着目して、説明する。
図9は、制御部による指示電流決定処理を示すフローチャートである。
図9に示すように、制御装置20は、カット弁6の目標液圧PPREGおよびモータ9の回転数に基づき、基本指示電流IBを決定する(ステップS21)。続いて、第二系統において調圧される車輪ブレーキの数を判定する。
右前輪車輪ブレーキFRおよび左後輪車輪ブレーキRLの両方を調圧する場合には(ステップS22でYes)、オフセット電流IOFFを「0」に設定する(ステップS24)。
また、右前輪車輪ブレーキFRのみを調圧する場合には(ステップS22でNo、かつ、ステップS23でYes)、マップMA1からオフセット電流IOFFを検索する(ステップS25)。
また、左後輪車輪ブレーキRLのみを調圧する場合には(ステップS22でNo、かつ、ステップS23でNo)、マップMA2からオフセット電流IOFFを検索する(ステップS26)。
そして、基本指示電流IBとオフセット電流IOFFに基づいて、指示電流Iを計算する(ステップS27)。
I = IB + IOFF
【0048】
前記した車両用ブレーキ液圧制御装置100によれば、以下の効果が得られる。
各系統における目標液圧の高い方の車輪ブレーキに対応する制御弁手段Vを駆動制御しなくて済み、簡易な制御により車輪ブレーキにかかるブレーキ液圧を調整することができる。
カット弁6をリニアソレノイド弁としたので、非リニア型のソレノイド弁をカット弁6として使用した場合と比べて、騒音を抑えることができる。
また、同系統の車輪ブレーキの目標液圧のうち、高い方をカット弁6の目標液圧としたので、カット弁6の駆動量を必要最小限に抑えることができる。したがって、不要な電力消費を抑えることができる。
また、各系統において一つの車輪ブレーキをリニア制御可能となるので、よりスムーズな車両挙動制御が可能となる。
また、低温時、ノックバック発生時など、通常よりもブレーキの昇圧性能が低下している場合には、計算によって得られるブレーキ液圧の精度が低下してしまう。この場合でも、一方の車輪ブレーキをカット弁6の目標液圧によって昇圧することができ、より確実に目標液圧まで昇圧することができる。
特にX配管であるので、前後配管を採用した場合と比較して同側の車輪ブレーキ同士、例えば車輪ブレーキFL,RL(またはFR,RR)がハイセレクトとなりにくく、一側がカット弁6によるリニア制御、他側が制御弁手段Vによるチョッピング制御となることを少なくすることができる。したがって車両CRの挙動安定性が高まる。
調圧される車輪ブレーキの数が多いほど、カット弁6の推力fを小さくし、マスタシリンダM側に戻されるブレーキ液量を多くしたので、調圧される車輪ブレーキの数の違いにより、カット弁6により調圧されるブレーキ液圧に違いが生じるのを防ぐことができる。
【0049】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更可能である。例えば、印加電圧の制御など、デューティ制御以外の手法によりモータ9の回転数制御を行う構成であっても良い。
また、図5、図6のフローチャートによる制御は、挙動安定化制御、トラクション制御などに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置を備えた車両の構成図である。
【図2】車両用ブレーキ液圧制御装置のブレーキ液圧回路図である。
【図3】制御装置のブロック構成図である。
【図4】(a)は右前輪車輪ブレーキの目標液圧を示すグラフ、(b)は左後輪車輪ブレーキの目標液圧を示すグラフ、(c)はカット弁の目標液圧を説明するグラフである。
【図5】制御装置による処理を示すフローチャートである。
【図6】制御装置による処理を示すフローチャートである。
【図7】カット弁の模式図である。
【図8】オフセット電流のマップである。
【図9】制御部による指示電流決定処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0051】
4 ポンプ
6 カット弁(リニアソレノイド弁)
21 目標液圧設定部
23 弁駆動部
100 車両用ブレーキ液圧制御装置
FL,FR,RL,RR 車輪ブレーキ
M マスタシリンダ(液圧供給手段)
V 制御弁手段




 

 


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