米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 車両 -> 本田技研工業株式会社

発明の名称 部品取付方法及び同装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−22271(P2007−22271A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−206197(P2005−206197)
出願日 平成17年7月14日(2005.7.14)
代理人 【識別番号】100067356
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 容一郎
発明者 吉見 重則 / 美和 浩
要約 課題
人手による部品取付けも可能とした自動化を図る。

解決手段
ナット部材36を有するドアガラスを、だるま状穴51を有するウインドレギュレータのアッパガイドレール24に取付ボルト37で締付けることにより取付ける部品取付方法であって、(c)に示すように、だるま状穴51をナット部材37に重なるように移動させる工程と、(d)に示すように、取付ボルト37をだるま状穴51に貫通させた状態でナット部材37に仮締めする工程と、(e)に示すように、だるま状穴51を移動させ、だるま状穴51の長穴56の端部56aを取付ボルト37のねじ部37bに当てる工程と、(f)に示すように、取付ボルト37をナット部材36に本締めする工程と、を備えた。
特許請求の範囲
【請求項1】
ナット部材を有する部品を、丸穴と長穴とを重ねて出来るだるま状穴を有する部品に締結部材で締付けることにより取付ける部品取付方法であって、
前記だるま状穴を前記ナット部材に重なるように移動させる工程と、
前記締結部材を前記だるま状穴に貫通させた状態で前記ナット部材に仮締めする工程と、
前記だるま状穴を移動させ、前記長穴の端部を前記締結部材の側部に当てる工程と、
前記締結部材を前記ナット部材に本締めする工程と、
を備えたことを特徴とする部品取付方法。
【請求項2】
前記ナット部材を有する部品を、丸穴と長穴とを重ねて出来るだるま状穴を有する部品に締結部材で締付けることにより取付ける部品取付装置において、
前記だるま状穴を介して前記締結部材を前記ナット部材に締付ける締付手段と、
前記だるま状穴の縁に掛けて前記締付手段の回転軸に対して側方に前記だるま状穴を移動させることにより前記長穴の端部を前記締結部材の側部に当接させるだるま状穴移動手段と、
を備えたことを特徴とする部品取付装置。
【請求項3】
前記だるま状穴と前記ナット部材に設けためねじとの相対位置を認識可能な認識手段と、
前記だるま状穴の長穴に係合することで前記だるま状穴を移動させる係合手段と、
前記だるま状穴の所定位置が前記めねじに重なるように、前記認識手段からの情報に基づいて前記係合手段の移動を制御する移動制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項2記載の部品取付装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品取付方法及び同装置の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の部品を取付ける構造として、車両用ドアに備えるウインドレギュレータ装置にウインドガラスを取付けるものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、車両用ドアにモジュールプレートを取付けるものが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特許第2935804号公報
【特許文献2】特開2004−322711公報
【0003】
特許文献1の図11を以下の図7で説明する。なお、符号は振り直した。
図7は従来の部品を取付ける構造を示す斜視図であり、ウインドレギュレータ装置200は、駆動部であるウインドレギュレータ201と、このウインドレギュレータ201により駆動されるリフトアーム202と、このリフトアーム202の途中にスイング自在に取付けたイコライザアーム203と、このイコライザアーム203の一端及びリフトアーム202の先端にスライド自在に取付けたレール状のリフトアームブラケット204と、イコライザアーム203の他端に取付けたレール状のイコライザアームブラケット206とからなる。
ウインドガラス211は、下辺に一対のガラスブラケット212,212を備える。
【0004】
ウインドガラス211をウインドレギュレータ装置200へ作業者が一人で取付ける場合、まず、両手でウインドガラス211を持ち、ガラスブラケット212,212にそれぞれ設けた取付孔213をリフトアームブラケット204の両端に設けた軸部材216に嵌合させてウインドガラス211から両手を離し、次に、工具で固定用ボルト217を軸部材216のねじ孔にねじ込む。
【0005】
特許文献2の図2及び図8を元にして作成した図8を説明する。なお、符号は振り直した。
図8は従来の部品を取付ける構造を示す正面図であり、車両用ドアであるフロントドア221は、インナーパネル222に切欠部223を備え、この切欠部223の縁のインナーパネル222に変形取付穴224,224、取付穴227〜229を開けたものである。変形取付穴224は、スクリュを通す挿通穴224aと、この挿通穴224aよりも上下幅が小さい長穴224bとからなる。
【0006】
モジュールプレート232は、図示せぬドア機能部品、ウインドレギュレータを取付けたものであり、周縁部にフロントドア221に取付けるために予めスクリュ233をねじ込んだ2つの取付穴(不図示)と取付穴234〜236とを備える。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図7で説明したように、一人作業の場合は、比較的重量物であるウインドガラス211を一方の手で支えながら他方の手で固定用ボルト217を軸部材216にねじ込むことが困難であるために、ウインドガラス211の取付孔213を一旦リフトアームブラケット204の軸部材216に嵌合させて保持しておく必要があるが、リフトアームブラケット204に軸部材216,216を設ける構造であり、リフトアームブラケット204に単に取付孔を開けるのに比べて部品数が多くなり、コストアップを招く。
【0008】
この課題を解決するために、図8に示した特許文献2では、フロントドア221のインナーパネル222に変形取付穴224,224を開けた。即ち、これらの変形取付穴224,224を使用して以下の要領でフロントドア221にモジュールプレート232を取付ける。
【0009】
フロントドア221に取付けるモジュールプレート232の取付穴に予めスクリュ233,233のねじ部の先端部だけをねじ込んでおき、作業者が両手でモジュールプレート232を持ちながら、モジュールプレート232の右端側をフロントドア221の切欠部223に挿入し、スクリュ233,233の頭部をインナーパネル222の変形取付穴224,224の挿通穴224a,224a(一方の符号224aのみ図示する。)に通し、次に、スクリュ233,233のねじ部を長穴224b,224b(一方の符号226aのみ図示する。)に移動させることでモジュールプレート232の右端を保持する。
【0010】
そして、一方の手でモジュールプレート232を持ちながら、インナーパネル222側の取付穴227〜229とモジュールプレート232側の取付穴234〜236とを合わせ、図示せぬスクリュを取付穴227〜229に挿入して取付穴234〜236にねじ込み、最後にスクリュ233,233を本締めする。
【0011】
この特許文献2の技術を自動車用ドアのウインドレギュレータへのドアガラスの取付けに適用した例を次に説明する。
図9は従来の部品を取付ける構造を示す第3斜視図であり、ウインドレギュレータに設けたアッパガイドレール240の端部に丸穴241と長穴242とを重ねて出来るだるま状穴243を開け、一方、ドアガラス245の下端にナット部材246を取付け、このナット部材246にめねじ(不図示)を形成し、このめねじに取付ボルト247を仮締めしておき、ウインドレギュレータにドアガラス245を取付けるときに、取付ボルト247の頭部251をだるま状穴243の丸穴241に通し、更に、取付ボルト247のおねじ部252を長穴242内に移動させて、ウインドレギュレータにドアガラス245を保持することを示す。
【0012】
以上の図8及び図9に示した取付けは、人手によるものであり、生産性、品質安定性の向上のために自動化が望まれる。更に、取付ける部品によっては、自動化が困難な場合もあり、人手による取付けも可能な部品取付方法及び部品取付装置が望まれる。
【0013】
本発明の目的は、部品取付方法及び同装置を改良することで、生産性、品質安定性の向上のために、人手による取付けも可能とした自動化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
請求項1に係る発明は、ナット部材を有する部品を、丸穴と長穴とを重ねて出来るだるま状穴を有する部品に締結部材で締付けることにより取付ける部品取付方法であって、だるま状穴をナット部材に重なるように移動させる工程と、締結部材をだるま状穴に貫通させた状態でナット部材に仮締めする工程と、だるま状穴を移動させ、長穴の端部を締結部材の側部に当てる工程と、締結部材をナット部材に本締めする工程と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
人手作業時に使用するだるま状穴を部品に残し、だるま状穴をナット部材に重なるように移動させる工程と、締結部材をだるま状穴に貫通させた状態でナット部材に仮締めする工程と、だるま状穴を移動させ、長穴の端部を締結部材の側部に当てる工程と、締結部材をナット部材に本締めする工程と、とで部品取付けの自動化を図る。
【0016】
自動化により、ナット部材とだるま状穴との位置決め精度が向上し、締結部材を一定の条件で締付可能となり、品質が安定する。また、上記工程を連続的に遅滞なく進めることが可能になり、生産性が向上する。
【0017】
請求項2に係る発明は、ナット部材を有する部品を、丸穴と長穴とを重ねて出来るだるま状穴を有する部品に締結部材で締付けることにより取付ける部品取付装置において、だるま状穴を介して締結部材をナット部材に締付ける締付手段と、だるま状穴の縁に掛けて締付手段の回転軸に対して側方にだるま状穴を移動させることにより長穴の端部を締結部材の側部に当接させるだるま状穴移動手段と、を備えたことを特徴とする。
【0018】
だるま状穴を、だるま状穴移動手段により、だるま状穴の縁に掛けて締付手段の回転軸に対して側方に移動させることにより、締結部材のねじ部と長穴の端部との当接が迅速に且つ確実に行え、生産性及び品質安定性が向上する。
【0019】
請求項3に係る発明は、だるま状穴とナット部材に設けためねじとの相対位置を認識可能な認識手段と、だるま状穴の長穴に係合することでだるま状穴を移動させる係合手段と、だるま状穴の所定位置がめねじに重なるように、認識手段からの情報に基づいて係合手段の移動を制御する移動制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0020】
移動制御手段は、認識手段からの情報に基づいてだるま状穴の所定位置がナット部材のめねじに重なるように係合手段の移動を制御するため、だるま状穴の所定位置をナット部材のめねじに精度良く位置決めすることが可能になる。
【発明の効果】
【0021】
請求項1に係る発明では、だるま状穴をナット部材に重なるように移動させる工程と、締結部材をだるま状穴に貫通させた状態でナット部材に仮締めする工程と、だるま状穴を移動させ、長穴の端部を締結部材の側部に当てる工程と、締結部材をナット部材に本締めする工程と、を備えたので、だるま状穴を有する部品へのナット部材を有する部品の取付けを自動化することができ、これにより、生産性、品質安定性を向上させることができる。
また、既存のだるま状穴を有する部品を設計変更することがなく、自動化を図ることができ、場合によって、従来通り人手による作業を行うこともできる。
【0022】
請求項2に係る発明では、だるま状穴を介して締結部材をナット部材に締付ける締付手段と、だるま状穴の縁に掛けて締付手段の回転軸に対して側方にだるま状穴を移動させることにより長穴の端部を締結手段の側部に当接させるだるま状穴移動手段と、を備えたので、締結部材のねじ部と長穴との当接を迅速に且つ確実に行うことができ、生産性及び品質安定性が向上させることができる。
【0023】
請求項3に係る発明では、だるま状穴とナット部材に設けためねじとの相対位置を認識可能な認識手段と、だるま状穴の長穴に係合することでだるま状穴を移動させる係合手段と、だるま状穴の所定位置がめねじに重なるように、認識手段からの情報に基づいて係合手段の移動を制御する移動制御手段と、を備えたので、移動制御手段によって、だるま状穴の所定位置をナット部材のめねじに精度良く位置決めすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る部品を示す説明図であり、車両用ドア10に備えるウインドレギュレータ11にドアガラス12を取付けた状態を示す。
車両用ドア10は、インナパネル(不図示)とアウタパネル14と、これらのインナパネル及びアウタパネル14の上部に設けたアッパサッシュ15と、インナパネル及びアウタパネル14間に且つ平行に設けたフロントロアサッシュ16及びリヤロアサッシュ17とを備え、インナパネルにウインドレギュレータ11を取付け、アッパサッシュ15、フロントロアサッシュ16、リヤロアサッシュ17にゴム製のランチャンネルを介してドアガラス12を昇降自在に嵌合させる。
【0025】
ウインドレギュレータ11は、駆動部となるレギュレータ本体21と、このレギュレータ本体21で駆動するリフトアーム22と、このリフトアーム22にスイング自在に取付けたイコライザアーム23と、これらのリフトアーム22及びイコライザアーム23のそれぞれの一端にスライド自在に取付けるとともにドアガラス12の下端部を支持するアッパガイドレール24と、リフトアーム22及びイコライザアーム23のそれぞれの他端にスライド自在に取付けるとともにインナパネルに取付けたロアガイドレール26とからなるXアーム式のものである。
【0026】
レギュレータ本体21に設けた電動モータ27を作動させることで、リフトアーム22が図示せぬ支点を中心にして上下にスイングし、これに伴ってイコライザアーム23がスイングして、リフトアーム22及びイコライザアーム23のそれぞれの一端に軸部を介して設けたローラがアッパガイドレール24内を移動するとともに、イコライザアーム23の他端に設けたローラがロアガイドレール26内を移動して、アッパガイドレール24を平行に昇降させることでドアガラス12が昇降する。
【0027】
図中の31及び32はリフトアーム22の両端へのドアガラス12の取付部、33,34は取付部31,32での取付ボルトの締結のためにインナパネルに開けた開口部である。
【0028】
図2(a)〜(c)は本発明に係るドアガラスのウインドレギュレータへの取付部の説明図である。
(a)は、ウインドレギュレータのアッパガイドレール24に、ドアガラス12の下端に設けたナット部材36を取付ボルト37で取付けた状態を示す。
【0029】
アッパガイドレール24は、底壁41と、この底壁41の上縁及び下縁から立ち上げた起立壁42,43と、これらの起立壁42,43からそれぞれ底壁41に平行になるように曲げた折曲げ部44,45とからなる。
【0030】
折曲げ部44,45は、取付ボルト37との干渉を避けるために、それぞれ底壁41の端部41aより内側に端部44a,45aを有し、これらの折曲げ部44,45の間には、前述のリフトアーム22(図1参照)及びイコライザアーム23(図1参照)の先端に設けた軸部(不図示)を通す隙間47を設け、軸部の先端に且つ底壁41と折曲げ部44,45との間にローラ(不図示)を配置することで、ローラは起立壁42,43の内面を転がる。
【0031】
(b)は、(a)の状態を分解して示したものであり、取付ボルト37をアッパガイドレール24のだるま状穴51を介してナット部材36のめねじ52にねじ込むことを示す。
【0032】
(c)は、アッパガイドレール24の一端部の正面図であり、だるま状穴51は、丸穴55と長穴56とを重ねて出来る穴であり、丸穴55の内径D1は、取付ボルト37の頭部37aの外径D2よりも大きく、長穴56の短径D3(長穴56の上下の幅でもある。)は、取付ボルト37のねじ部37b(おねじを形成した部分である。)の外径D4よりも大きい。また、丸穴55の内径D1は、長穴56の短径D3よりも大きい。
取付ボルト37を本締めするときには、取付ボルト37のねじ部37bに長穴56の端部56aを当てる。
【0033】
上記しただるま状穴51は、アッパガイドレール24の他端部にも備え、取付ボルト37をそのだるま状穴51に貫通させて他のナット部材36のめねじ52((b)参照)にねじ込む。
【0034】
図3は本発明に係る部品取付装置の側面図であり、部品取付装置60は、ロボットに備えるアーム61に取付けた力覚センサ62と、この力覚センサ62に第1ブラケット63を介して取付けたサーボモータ64と、このサーボモータ64の下部に第2ブラケット65を介して取付けたスライドガイド65Aと、このスライドガイド65Aにスライド自在に取付けたスライドレール65Bと、このスライドレール65Bに第3ブラケット65Cを介して取付けたラック66と、第3ブラケット65Cに取付けた中間支持部材68と、この中間支持部材68の側面に取付けたピン・プレート支持機構69と、中間支持部材68に第4ブラケット71を介して取付けた締付手段としてのナットランナ72と、第4ブラケット71の下部に取付けたワーク認識装置73と、このワーク認識装置73からの信号を受けてサーボモータ64の駆動を制御する制御装置(不図示。詳細は後述する。)とを備える。なお、72aはナットランナ72の回転軸である。
上記した中間支持部材68、ピン・プレート支持機構69、第4ブラケット71、ナットランナ72、ワーク認識装置73は、第1部品取付ユニット75Aを構成するものである。
【0035】
また、上記の第1ブラケット63は、第2ブラケット65と同様に、スライドガイド65Aを取付けた部材であり、このスライドガイド65Aにスライド自在にスライドレール65Bを取付け、このスライドレール65Bに第5ブラケット65Dを取付け、この第5ブラケット65Dにラック66を取付ける。
【0036】
第5ブラケット65Dは、第3ブラケット65Cと同一のものであり、第1部品取付ユニット75Aのうちのナットランナ72をブラケット(不図示)を介して取付けた部材である。ナットランナ72及び上記のブラケットは、第2部品取付ユニット75Bを構成するものである。
【0037】
サーボモータ64は、その回転軸64aにピニオン74を取付けたものであり、ピニオン74を2つのラック66,66に噛み合わせ、サーボモータ64を駆動し、ピニオン74を回転させることにより、ラック66,66を第1ブラケット63、第2ブラケット65に対して図の表裏方向に互いに反対側へ同じ距離移動させ、第1部品取付ユニット75A及び第2部品取付ユニット75Bの各ナットランナ72の間隔を変化させる。これは、車種により2つのだるま状穴51の間隔が異なるのに対応するためである。
【0038】
また、サーボモータ64は、後述するように、部品取付時に、第1部品取付ユニット75Aのピン・プレート支持機構69(詳しくは、後述する係合ピン84、係合プレート87)、ナットランナ72及びワーク認識装置73を図示せぬ制御装置の制御信号に基づいて所定位置に移動させる。
【0039】
ピン・プレート支持機構69は、中間支持部材68に取付けたアッパアーム76と、このアッパアーム76にアーム支持部77を介してスライド自在に取付けたロアアーム78と、このロアアーム78に取付けたピン揺動装置81と、このピン揺動装置81に取付けたピン支持アーム82と、このピン支持アーム82に第6ブラケット83を介して取付けた係合ピン84と、ロアアーム78の先端に第7ブラケット86を介して取付けた係合プレート87とからなる。
【0040】
ロアアーム78は、アッパアーム76に取付けたシリンダ装置91を構成するロッド92の先端にアーム支持部77を介して取付けた部材であり、シリンダ装置91を構成するシリンダ本体93に作動油を供給する又はシリンダ本体93から作動油を排出することでロッド92を伸ばす、又は縮めることで係合ピン84及び係合プレート87を前進又は後退させる。アーム支持部77は、アッパアーム76に設けたレール95に滑り自在に取付けたものである。
【0041】
ワーク認識装置73は、第4ブラケット71に取付けたロッド97と、このロッド97に取付けた支持部材98と、この支持部材98にL字状ブラケット101を介して取付けたカメラ102及びランプ103とからなる。なお、105はカメラ102のレンズである。
カメラ102は、図2(b)に示したナット部材36のめねじ52に対するだるま状穴51の相対位置を認識するためのものである。
【0042】
図3に戻って、ランプ103は、カメラ102の前方に配置することで、被写体であるだるま状穴51、ナット部材36のめねじ52を照らすものであり、被写体を遮らないように中空部103aを備える。なお、複数の107はランプ103の光源となるLEDである。
【0043】
図4は本発明に係る部品取付装置の平面図であり、部品取付装置60のピン揺動装置81は、ピン支持アーム82を、正規の位置(部品取付の一工程を実施する際の位置であり、実線で示す位置である。)に対して支軸111回りに待避位置(想像線で示す位置である。)までスイング自在としたものである。これにより、係合ピン84は、係合プレート87よりも突出した状態から係合プレート87よりも後退した状態とすることが可能になり、後退した位置では、係合プレート87によって部品取付の一工程を実施することができる。
【0044】
図5は本発明に係る制御装置を説明するブロック図であり、図3に示した係合ピン84、係合プレート87の移動を制御するピン・プレート移動制御部115は、カメラ102と、このカメラ102から出力する画像信号SGを受ける制御装置116と、この制御装置116から出力する制御信号SCを受けることで第1部品取付ユニット75Aを駆動するサーボモータ64とからなる。即ち、制御装置116は、カメラ102からの画像信号SGに基づいてサーボモータ64に制御信号SCを送り、サーボモータ64の作動を制御する。
【0045】
以上に述べた部品取付装置60の作用を次に説明する。
図6(a)〜(f)は本発明に係る部品取付装置の作用を示す作用図である。
(a)において、ドアガラスのナット部材36に開けためねじ52とウインドレギュレータのアッパガイドレール24に開けただるま状穴51との高さを合わせる。このとき、アッパガイドレール24は左右方向にフリーな状態にある。即ち、アッパガイドレール24は、図1に示したリフトアーム22及びイコライザアーム23のそれぞれの先端に設けたローラにより左右方向に移動自在な状態にある。
【0046】
(b)において、だるま状穴51の長穴56内に係合ピン84(クロスハッチングを施した部分である。)を挿入し、アッパガイドレール24を、サーボモータを駆動させることにより矢印Aで示すように左方へ移動させる。このとき、めねじ52及びだるま状穴51のそれぞれの位置は、カメラで監視している。
【0047】
(c)は、だるま状穴51がめねじ52に対して所定の位置に移動したところで係合ピン84が停止し、これに伴ってアッパガイドレール24も移動を停止した状態を示す。
これは、予め制御装置に記憶されためねじ52に対するだるま状穴51の所定位置の画像データと、カメラの撮影中の画像信号とを制御装置が比較して、これらが一致したときに制御装置がサーボモータの作動を停止させたことによるものである。
【0048】
めねじ52に対するだるま状穴51の所定位置とは、例えば、だるま状穴51の丸穴55内であって長穴56の入口であり、めねじ52にねじ込んだ取付ボルト37のねじ部が長穴56内へ入り易い位置である。
【0049】
(d)において、ナットランナがその先端に装着した取付ボルト37をめねじ52に仮締めするとともに、係合プレート87をだるま状穴51の丸穴55内に挿入し、取付ボルト37からナットランナを外した後に、係合プレート87を、矢印Bに示すように、図の右方へ移動させる。この後、係合プレート87は、丸穴55の縁部55aに掛かり、アッパガイドレール24を右方へ移動させる。
【0050】
(e)は、だるま状穴51の長穴56の端部56aが取付ボルト37のねじ部37bに当たってアッパガイドレール24の移動が停止した状態を示す。これは、係合プレート87を移動中に、長穴56の端部56aが取付ボルト37のねじ部37bに当たったときに力覚センサで大きな荷重を検出することにより、制御装置がサーボモータの作動を停止させたことによるものである。
【0051】
(f)において、ナットランナで取付ボルト37を本締めする。これで、ナット部材36へのアッパガイドレール24の取付けが完了する。
上記の(a)〜(f)で示したアッパガイドレール24には、両端付近に長穴56が同方向に突出するだるま状穴51を一対備え、これら2つのだるま状穴51の一方を操作することでアッパガイドレール24の位置決めを行い、そして、取付ボルト37の締付け(仮締め及び本締め)に関しては、一対のだるま状穴51に対して、2台のナットランナが同じ動作を同時に行うことにより、2本の取付ボルト37を同時に締付ける。従って、1台のナットランナで2つの取付ボルト37を締付けるのに比べて、取付ボルト37の締付時間を短縮することができる。
【0052】
また、(a)〜(f)の工程では、第1部品取付ユニットの係合ピン84、係合プレート87の所定位置への移動と、第1部品取付ユニット及び第2部品取付ユニットのそれぞれのナットランナの間隔調整とは、サーボモータを駆動して行い、2つのナットランナの間隔を所定距離に保った状態で、ナットランナの取付ボルト37位置への移動は、ロボットのアーム61(図3参照)側に設けた図示せぬアーム駆動部で行う。
【0053】
以上の図2(a)〜(c)及び図6(a)〜(f)で説明したように、本発明は、ナット部材36を有する部品としてのドアガラス12を、丸穴55と長穴56とを重ねて出来るだるま状穴51を有する部品としてのアッパガイドレール24に締結部材としての取付ボルト37で締付けることにより取付ける部品取付方法であって、だるま状穴51をナット部材37に重なるように移動させる工程と、取付ボルト37をだるま状穴51に貫通させた状態でナット部材37に仮締めする工程と、だるま状穴51を移動させ、長穴56の端部56aを取付ボルト37の側部としてのねじ部37bに当てる工程と、取付ボルト37をナット部材36に本締めする工程と、を備えたことを特徴とする。
【0054】
上記の各工程を備えることで、だるま状穴51を有するアッパガイドレール24へのナット部材36を有するドアガラス12の取付けを自動化することができ、これにより、生産性、品質安定性を向上させることができる。
【0055】
また、既存のだるま状穴51を有するアッパガイドレール24を設計変更することがなく自動化を図ることができ、場合によって、従来通り、図9に示したような人手による取付作業を行うこともできる。
【0056】
また、本発明は、図2(a)〜(c)及び図3に示したように、ナット部材36を有するドアガラス12を、丸穴55と長穴56とを重ねて出来るだるま状穴51を有するアッパガイドレール24に取付ボルト37で締付けることにより取付ける部品取付装置60において、だるま状穴51を介して取付ボルト37をナット部材36に締付ける締付手段としてのナットランナ72と、だるま状穴51の縁に掛けてナットランナ72の回転軸72aに対して側方にだるま状穴51を移動させることにより長穴56の端部56aを取付ボルト37のねじ部37bに当接させるだるま状穴移動手段としての係合プレート87と、を備えたことを特徴とする。
【0057】
ナットランナ72と係合プレート87とを備えたので、取付ボルト37のねじ部37bと長穴56との当接を自動化により迅速に且つ確実に行うことができ、生産性及び品質安定性が向上させることができる。
【0058】
更に、本発明は、図5及び図6(b),(c)に示したように、だるま状穴51とナット部材36に設けためねじ52との相対位置を認識可能な認識手段としてのカメラ102と、だるま状穴51の長穴56に係合することでだるま状穴51を移動させる係合手段としての係合ピン84と、だるま状穴51の所定位置がめねじ52に重なるように、カメラ102からの情報に基づいて係合ピン84の移動を制御する移動制御手段としての制御装置116と、を備えたことを特徴とする。
【0059】
カメラ102と、係合ピン84と、制御装置116とを備えたので、制御装置116によって、だるま状穴51の所定位置をナット部材36のめねじ52に精度良く位置決めすることができる。
【0060】
尚、本実施形態では、図3に示したように、部品取付のために、第1部品取付ユニット75Aのピン・プレート支持機構69に備える係合ピン84、係合プレート87を、サーボモータ64を駆動することで移動したが、これに限らず、ロボットのアーム61側に設けた図示せぬアーム駆動部でピン・プレート支持機構69ごと移動させて、係合ピン84、係合プレート87を所定位置に移動させてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明の部品取付方法及び同装置は、ウインドレギュレータを備えた車両用ドアに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明に係る部品を示す説明図である。
【図2】本発明に係るドアガラスのウインドレギュレータへの取付部の説明図である。
【図3】本発明に係る部品取付装置の側面図である。
【図4】本発明に係る部品取付装置の平面図である。
【図5】本発明に係る制御装置を説明するブロック図である。
【図6】本発明に係る部品取付装置の作用を示す作用図である。
【図7】従来の部品を取付ける構造を示す斜視図である。
【図8】従来の部品を取付ける構造を示す正面図である。
【図9】従来の部品を取付ける構造を示す第3斜視図である。
【符号の説明】
【0063】
12…ナット部材を有する部品(ドアガラス)、24…だるま状穴を有する部品(アッパガイドレール)、36…ナット部材、37…締結部材(取付ボルト)、51…だるま状穴、52…めねじ、55…丸穴、56…長穴、56a…長穴の端部、72…締結手段(ナットランナ)、72a…回転軸、84…係合手段(係合ピン)、87…だるま状穴移動手段(係合プレート)、102…認識手段(カメラ)、116…移動制御手段(制御装置)。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013