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発明の名称 燃料電池自動車
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−15588(P2007−15588A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−200189(P2005−200189)
出願日 平成17年7月8日(2005.7.8)
代理人 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
発明者 中島 晃 / 小野 徹
要約 課題
燃料電池スタックを車室外側に配置しつつ、燃料電池スタックを保護することができる燃料電池自動車を提供する。

解決手段
燃料電池スタック12を車体のフロアパネルフロアパネル1下に配置した燃料電池自動車において、前記フロアパネル1を左右のフロントシート20間で上方に膨出してセンターコンソール23を形成し、このセンターコンソール23内に燃料電池スタック12を配置し、センターコンソール23の側壁25同士を接続するようにして、一方のフロントシート20に作用する側方からの衝撃力を他方のフロントシート20に伝達するクロスビード63を設けた。
特許請求の範囲
【請求項1】
燃料電池スタックを車体のフロアパネル下に配置した燃料電池自動車において、前記フロアパネルを左右のフロントシート間で上方に膨出してセンターコンソールを形成し、このセンターコンソール内に燃料電池スタックを配置し、センターコンソールの側壁同士を接続するようにして、一方のフロントシートに作用する側方からの衝撃力を他方のフロントシートに伝達する伝達手段を設けたことを特徴とする燃料電池自動車。
【請求項2】
前記伝達手段は、前記センターコンソールの上壁であって、前記フロントシートの座面よりも高い位置に車幅方向に延出して取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池自動車。
【請求項3】
前記フロントシートのシートバックの側方に前記伝達手段を配置したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料電池自動車。
【請求項4】
前記伝達手段の配置位置は、側面視で前記燃料電池スタック後方にオフセットしていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の燃料電池自動車。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、燃料電池自動車に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池自動車の中には、燃料電池スタックを車室空間内(乗員の居住空間内)に搭載することで、塵埃や汚水に晒されることを防止すると共にメンテナンスの便を考慮したものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−122971号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、燃料電池スタックを乗員の居住空間内に配置した場合には、乗員が容易に燃料電池スタックにアクセスできないようにこの燃料電池スタックを居住空間と隔絶するための部材が別途必要となってしまい、その結果、車体重量が増加してしまう。また、燃料電池自動車では、通常の自動車としての衝突安全対策に加えて、燃料電池スタックを保護するために様々な対策を施す必要があるが、燃料電池スタックが車室内に配置されていると、これを保護するための各種部材が必要となり、したがって、車室内空間を狭くしてしまう問題がある。
【0004】
そこで、この発明は、燃料電池スタックを車室外側に配置しつつ、燃料電池スタックを保護することができる燃料電池自動車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1に記載した発明は、燃料電池スタック(例えば、実施形態における燃料電池スタック12)を車体のフロアパネル(例えば、実施形態におけるフロアパネル1)下に配置した燃料電池自動車において、前記フロアパネルを左右のフロントシート(例えば、実施形態におけるフロントシート20)間で上方に膨出してセンターコンソール(例えば、実施形態におけるセンターコンソール23)を形成し、このセンターコンソール内に燃料電池スタックを配置し、センターコンソールの側壁(例えば、実施形態における側壁25)同士を接続するようにして、一方のフロントシートに作用する側方からの衝撃力を他方のフロントシートに伝達する伝達手段(例えば、実施形態における、クロスメンバ部61、クロスビード63)を設けたことを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載した発明は、前記伝達手段は、前記センターコンソールの上壁(例えば、実施形態における第2上壁部37)であって、前記フロントシートの座面(例えば、実施形態における座面Z)よりも高い位置に車幅方向に延出して取り付けられることを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載した発明は、前記フロントシートのシートバック(例えば、実施形態におけるシートバック20B)の側方に前記伝達手段(例えば、実施形態におけるクロスビード63)を配置したことを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載した発明は、前記伝達手段(例えば、実施形態におけるクロスビード63)の配置位置は、側面視で前記燃料電池スタック後方にオフセットしていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載した発明によれば、車両側面衝突時に、車体側部から一方のフロントシートに衝撃力が作用すると、この衝撃力はフロントシートからセンターコンソールの一方の側壁に作用するが、センターコンソールの一方の側壁と他方の側壁を接続するように設けた伝達手段により衝撃力は他方の側壁に伝達され、更に他方のフロントシートに作用する。
したがって、燃料電池スタックをフロアレベル上側に位置させつつもフロアパネル下の車室外側に配置することで乗員の居住空間と隔絶し、かつセンターコンソールを燃料電池スタックを保護する部材として有効利用することができる。更に、車両側面衝突時の衝撃力を左右のフロントシートに分散させて作用させることで燃料電池スタックに直接的に作用する荷重を小さくして燃料電池スタックを確実に保護することができる。
請求項2に記載した発明によれば、車両側面衝突時に、車体側部から一方のフロントシートに衝撃力が作用すると、下部が支持されたフロントシートには車室内側に向かって倒れるようにしてモーメントが作用するが、伝達手段の配置位置がフロントシートの座面よりも高い位置であるため、このモーメントを力学的に有利な高い位置で伝達手段により受けることにより、荷重を小さくすることが可能となる。
したがって、車両側面衝突時の衝撃力を伝達部材によって小さな荷重で受けることができ、伝達手段を小型化して車体重量の増加を最小限に抑えることができる。
請求項3に記載した発明によれば、車両側面衝突時に、車体側部から一方のフロントシートに衝撃力が作用すると、この衝撃力がフロントシートのシートバックから確実に伝達手段に作用し、更に伝達手段から他方のフロントシートのシートバックに作用する。
したがって、左右何れの方向から衝撃力が作用した場合でも、これを左右のフロントシートで荷重分担して確実に燃料電池スタックを保護することができる。
請求項4に記載した発明によれば、車両側面衝突時に、車体側部から一方のフロントシートに過大な衝撃力が作用した場合であっても、この部位に燃料電池スタックは存在せず、燃料電池スタックに損傷を与えることはない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図4に示すように、燃料電池自動車は、水素と酸素との電気化学反応によって発電を行う燃料電池スタックを車体のフロア下に搭載するもので、該燃料電池により生じた電力で駆動モータを駆動して走行する。燃料電池は、単位電池(単位燃料電池)を多数積層してなる周知の固体高分子膜型燃料電池(PEMFC)であり、そのアノード側に燃料ガスとして水素ガスを供給し、カソード側に酸化剤ガスとして酸素を含む空気を供給することで、電気化学反応により電力を生成すると共に水を生成する。
燃料電池自動車には車体前部から車体後部に亘りフロアパネル1下に車体骨格部材を形成する左右一対のサイドフレーム2が設けられている。左右のサイドフレーム2の外側壁3にはアウトリガー4を介してサイドシル5が接合されている。サイドシル5の後端部はイクステンション6を介してサイドフレーム2の後部に合流するように接続されている。サイドフレーム2には車幅方向に車体骨格部材であるクロスメンバ7,8,9が接続されている。
【0011】
車体前部のモータルーム10にはフロントサブフレーム11が設けられ、ここに燃料電池スタック12に空気を送給するコンプレッサ13と走行用の駆動モータ14からなるポンプモータユニット15が配置されている。
車体後部にはサイドフレーム2に下側から図示しない車輪及びサスペンションを一体で備えたリヤサブフレーム16が取り付けられ、このリヤサブフレーム16には燃料電池スタック12の燃料である水素を貯留する水素タンク17及び蓄電池18が取り付けられている。
このように構成されたサイドフレーム2上であってサイドシル5,5間に亘る部位にフロアパネル1が接合されている。フロアパネル1の前端部は前側に立ち上がりダッシュロア1aへと連なり、フロアパネル1の後端部は前記リヤサブフレーム16の水素タンク17上部を覆う位置まで延出している。
【0012】
フロアパネル1にはダッシュロア1aの下端部から車体後部に向かう左右のフロントシート20、リヤシート21間に、上方に膨出するフロアトンネル22が形成されている。そして、このフロアトンネル22には左右のフロントシート20,20間に車体前後方向に延出し更に上方に膨出するセンターコンソール23が形成されている。
【0013】
図4に示すように、フロアトンネル22の左右の立ち上がり部24から、センターコンソール23の側壁25に至る下面部位には三角形状の断面を形成するレインフォース26が接合され、フロアトンネル22及びセンターコンソール23を補強している。レインフォース26の下面には車体前後方向に沿って閉断面構造のセンターフレーム27が接合され、前記サイドフレーム2の内側壁とフロアパネル1とのコーナー部分には車体前後方向に沿って閉断面構造の補強フレーム28が接合されている。そして、これらセンターフレーム27と補強フレーム28との下面にはサブフレーム40が取り付けられ、このサブフレーム40に搭載された燃料電池スタック12及び補機類19がセンターコンソール23内、つまり車室外側であるフロアパネル1下に配置されている。このように構成することによって、燃料電池を乗員の居住空間とフロアパネル1(センターコンソール23)によって隔絶することができる。
【0014】
図5に示すように、サブフレーム40は、前記アウトリガー4に対応した位置に配置され車幅方向に延出する前サブクロスフレーム41と後サブクロスフレーム42を備えている。前後サブクロスフレーム41,42間には、これら前後サブクロスフレーム41,42の左右の端部同士を接合するサブサイドフレーム43,43が設けられ、このサブサイドフレーム43,43は前記サイドフレーム2の内側壁に沿って補強フレーム28下に配置されるものである。尚、図5中FRはフロント側を示す。
【0015】
各サブサイドフレーム43の内側には前記センターフレーム27の下側に位置するサブセンターフレーム44が車体前後方向に沿って配置されている。このサブセンターフレーム44の前端部は前サブクロスフレーム41に接続され、サブセンターフレーム44の後端部は後サブクロスフレーム42に接合され、サブセンターフレーム44は更に後サブクロスフレーム42よりも後方に延出している。左右のサブセンターフレーム44の後端部は車幅方向に配置されたエンドパイプ45によって連結され、エンドパイプ45の左右の端部と後サブクロスフレーム42の左右の端部は斜めに配置されたガセットパイプ46により接合されている。
各サブセンターフレーム44とサブサイドフレーム43との間には前側と後側に中間パイプ47,47が所定間隔をもって接続されている。
【0016】
サブフレーム40の前後サブクロスフレーム41,42間であって左右のサブセンターフレーム44間に燃料電池スタック12が配置されている。この燃料電池スタック12は前後サブクロスフレーム41,42に固定したブラケット48,49を介してサブフレーム40に固定されている。また、エンドパイプ45と後サブクロスフレーム42との間にはサブセンターフレーム44間に燃料電池スタック12の補機類19が配置されている。具体的には、図6に示すように前記補機類19は下側から酸素系補機類19a、その上に水素系補機類19b、更に上に燃料電池スタック12のシステムを管理するECU19cの順に配置されている。
左側の前後中間パイプ47,47間にはDC−DCコンバータ51が、右側の前後中間パイプ47,47間にはヒーター50が各々載置されている。燃料電池スタック12の前方、つまりセンターコンソール23内の前端側には、コンタクタボックス52が配置されている。このコンタクタボックス52は、例えばサブフレーム40上には搭載されず、サブフレーム40の直前の両センターフレーム27間に渡って設けられた図示しない支持フレームに直接固定されている(図2参照)。
【0017】
そして、サブサイドフレーム43と前後サブクロスフレーム41,42との取付部には、車体のサイドフレームの補強フレーム28に対する取付点Pが設定され、サブセンターフレーム44と前後サブクロスフレーム41,42との取付部には車体のセンターフレーム27に対する取付点Pが設定され、エンドパイプ45とガセットパイプ46とサブセンターフレーム44との取付部には車体のセンターフレーム27に対する取付点Pが設定されている。これら10箇所の取付点P,P,…において、前記サブフレーム40が車体のセンターフレーム27及び補強フレーム28に下方からボルト、ナットにより締め付け固定され、サイドフレーム2の上下幅寸法内に収まるようになっている。
【0018】
図6、図7に示すように、フロントシート20下のフロアパネル1には上方に膨出するシート支持部29が左右に形成され、各々に山形断面形状の前側シートブラケット30が取り付けられ、シート支持部29の後方に位置するフロアパネル1面には後方に下がるクランク形状の後側シートブラケット31が取り付けられている。一方、フロントシート20のシートクッション20C裏面にはシートフレーム32が設けられ、このシートフレーム32の両側部下面に、フロントシート20を車体前後方向に移動可能にするシートレール33が取り付けられている。そして、シートレール33の前端部が前側シートブラケット30に取り付けられ、シートレール33の後端部が後側シートブラケット31に取り付けられ、フロントシート20がフロアパネル1に固定されている。
【0019】
フロアトンネル22はフロントシート20に着座する乗員の足元付近の第1水平部39aからセンターコンソール23を連続形成し、センターコンソール23は第1水平部39aから後方上部に向かって立ち上がる第1傾斜面34を備え、フロントシート20のシートクッション20Cの上縁位置で水平に延出する第1上壁部35が第1傾斜面34に連続して形成されている。ここで、第1上壁部35の高さはシートクッション20Cの上縁とほぼ同一の高さに設定されている。そして、センターコンソール23はシートバック20Bの前面の手前で更に立ち上がりシートクッション20Cの座面Zよりも高い位置に第2傾斜面36を形成し、更にシートバック20Bを前後方向で横断する水平な第2上壁部37に連続し、この第2上壁部37を経て後方に下がり前記第1上壁部35よりもやや低い位置に形成されたフロアトンネル22の第2水平部39bに連なっている。尚、図中38は窪み部を示す。
ここで、フロントシート20のシートクッション20Cは、側面視で前記燃料電池スタック12の配置位置に重なるように配置されている。また、前記第2上壁部37はシートバック20Bの前面から後面を跨ぐ位置に配置されている。
【0020】
前記センターコンソール23の第1上壁部35下方から第2上壁部37の前部下方に亘って燃料電池スタック12が配置され、残りの第2上壁部37の後部からフロアトンネル22の第2水平部39bに亘る部位に燃料電池スタック12の補機類19のうち酸素系補機類19a、水素系補機類19bが配置されている。ここで、第2上壁部37の直下には燃料電池スタック12及び水素系補機類19bの上方に空間部53が形成され、ここに燃料電池スタック12のECU19c及び水素センサが配置されている。尚、センターコンソール23の上部には第1上壁部35の後半部、第2傾斜面36及び第2上壁部37の上方でこれらを覆う位置にアームレスト54が配置されている。
【0021】
ここで、前記燃料電池スタック12は車体前後方向に沿って単セル(単位燃料電池)を多数積層した構造のものであって、積層方向の端部である前端部と後端部には金属製のエンドプレート12FE、12REが取り付けられ、このエンドプレート12FE,21REによって積層された単セルを挟み込んで締め付け固定されている。したがって、燃料電池スタック12は車体前後方向に配置されたシートレール33とほぼ平行となるように配置され、シートレール33は、燃料電池スタック12の上下方向略中央部付近、つまり燃料電池スタック12の重心Gの位置(図6参照)とほぼ同等の高さに、前側がやや上方に傾斜した姿勢で配置されることとなる。
また、燃料電池スタック12の積層方向の端部である後端部のエンドプレート12REは前記シートレール33の延在範囲に配置されており、シートレール33の後端とエンドプレート12REは側面視で重複する位置となっている。尚、破線はシートレール33の前端移動位置を示し、このときにシートレール33の前端と燃料電池スタック12の積層方向の端部である前端部のエンドプレート12FEは側面視で重複する。
【0022】
センターコンソール23の両側壁25内面には燃料電池スタック12における単セルの積層範囲に亘って車体前後方向に延出する補強フレーム55がセンターコンソール23の第1傾斜面34の前端部下方からフロアトンネル22の第2水平部39bの前端部下方に至る範囲に設けられている。この補強フレーム55はパネル材56をセンターコンソール23の側壁25の内面に重合して形成したもので、具体的にはパネル材56の上下に所定間隔を隔てて車体前後方向に延出する一対のビード57を設けこのビード57とセンターコンソール23の側壁25の内面との間に2条の閉断面構造部からなる補強フレーム55を形成したものである。補強フレーム55の上下方向中央は燃料電池スタック12の重心Gの位置よりも高い位置に配置され、具体的には補強フレーム55における下側の閉断面構造部の略中央部がフロアトンネル22の第1水平部39aとほぼ同等の高さに設定され、上側の閉断面構造部の略中央部がフロアトンネル22の第2水平部39b(すなわち窪み部38の下面)とほぼ同等の高さに設定されている。
【0023】
フロアトンネル22の第1水平部39aと、センターコンソール23の第1傾斜面34の前端部に亘る位置には、センターコンソール23の上壁23Uから側壁25の上部を覆い前記補強フレーム55の前端部に重なるようにして、補強用の前部スティフナー58が重合されている。また、フロアトンネル22の第2水平部39bにもその上壁から側壁の上部を覆い前記補強フレーム55の後端部に重なるようにして、補強用の後部スティフナー59が重合されている。
【0024】
センターコンソール23の第1上壁部35の後端部から第2傾斜面36、第2上壁部37及びフロアトンネル22の第2水平部39bの手前に亘る位置にセンターコンソール23の上壁23Uから側壁25の上部を覆い補強用の上部レインフォース60が重合されている。この上部レインフォース60は前記第2傾斜面36との間に所定間隔を隔てて取り付けられ、センターコンソール23との間にセンターコンソール23の側壁25同士を接続するように車幅方向に延出する閉断面構造のクロスメンバ部61を形成している。また、上部レインフォース60には車幅方向に延出する一対のビード62が形成され、このビード62とセンターコンソール23との間にセンターコンソール23の側壁25同士を接続するように車幅方向に延出する2条の閉断面構造部からなるクロスビード63が形成されている。前記クロスビード63は、シートクッション20Cの座面Zより高い位置であって、側面視でフロントシート20のシートバック20Bの側面20Sと重なるように、シートバック20Bの側方に配置されている。また、前記クロスビード63の配置位置は、側面視で前記燃料電池スタック12後方にオフセットしている。
【0025】
上記実施形態によれば、図7に示すように、車両側面衝突時に車体側方から入力荷重(矢印で示す)が作用し、この荷重が右側のフロントシート20に作用すると、右側のフロントシート20がシートフレーム32ごと車体幅方向中央部に移動してセンターコンソール23の右側の側壁25を外側から押圧する。ところが、この側壁25に作用する押圧力はクロスビード63とクロスメンバ部61により受け止められ、閉断面構造であって座屈に対して強度的に有利なため、座屈しないでセンターコンソール23の左側の側壁25を押圧するように伝達され、更に左側のフロントシート20に作用する。
【0026】
したがって、燃料電池スタック12をポジション的にはフロアレベル上側であって車室空間内のフロントシート20間に位置させつつもフロアパネル1下である車室外側に配置することで乗員の居住空間と隔絶し、かつセンターコンソール23を燃料電池スタック12を保護する部材として有効利用し、燃料電池スタック12を車室外側に位置させると共に車両側面衝突時の衝撃力を左右のフロントシート20に分散させて作用させることで燃料電池スタック12に直接的に作用する荷重を小さくして燃料電池スタック12を確実に保護することができる。
【0027】
とりわけクロスビード63はフロントシート20のシートクッション20Cの座面Zよりも高い位置に配置されていることにより、このクロスビード63の側方に位置しているシートバック20Bの側面20Sから作用する荷重により下部が支持されたフロントシート20には車室内側に向かって倒れるようにしてモーメントが作用するが、このモーメントを力学的に有利な高い位置でクロスビード63により受けることができ、腕が長い分だけ荷重を小さくすることができる。その結果、車両側面衝突時の衝撃力をクロスビード63が強度的に有利な座屈方向で、かつ小さな荷重で受けることができ、クロスビード63を小型化して車体重量の増加を最小限に抑えることができる。
【0028】
そして、クロスビード63がフロントシート20のシートバック20Bの側面20Sに対応する位置に配置されているため、車両側面衝突時に作用する荷重は、一方のフロントシート20から確実にクロスビード63に作用し、更にこのクロスビード63から他方のフロントシート20のシートバック20Bを介して当該フロントシート20に確実に作用する。よって左右何れの方向から衝撃力が作用した場合でも、これを左右のフロントシート20で荷重分担して確実に燃料電池スタック12を保護することができる。
また、車両側面衝突時に、車体側部から一方のフロントシート20に過大な衝撃力が作用しクロスビード63が座屈した場合であっても、このクロスビード63の配置部位の側方には燃料電池スタック12は存在せず、燃料電池スタック12に損傷を与えることはない。
【0029】
尚、この発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、センターコンソール23の側壁25同士を接続するのであれば、センターコンソール23の第2上壁部37の下面に設けてもよく、センターコンソール23の上壁23Uの下方で直接的にセンターコンソール23の側壁25同士を連結する突っ張り部材を設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】この発明の実施形態の車両の側面説明図である。
【図2】この発明の実施形態の車両の平面説明図である。
【図3】この発明の実施形態の車両を裏面から見た斜視図である。
【図4】図2のA−A線に沿うフロアパネルの断面図である。
【図5】この発明の実施形態のサブフレームの平面図である。
【図6】図1の要部拡大断面図である。
【図7】図6のB−B線に沿う断面図である。
【符号の説明】
【0031】
1 フロアパネル
12 燃料電池スタック
20 フロントシート
20B シートバック
23 センターコンソール
25 側壁
37 第2上壁部(上壁)
61 クロスメンバ部(伝達部材)
63 クロスビード(伝達部材)
Z 座面




 

 


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