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発明の名称 車両の前輪懸架装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−8331(P2007−8331A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−192096(P2005−192096)
出願日 平成17年6月30日(2005.6.30)
代理人 【識別番号】100091823
【弁理士】
【氏名又は名称】櫛渕 昌之
発明者 小藤 健二 / 太田 寛
要約 課題
部品点数を削減し、組立工程を簡略化しつつ、ステムパイプ下端の開口からの音の発生を抑制する。

解決手段
特許請求の範囲
【請求項1】
車体フレーム前方に連結されたヘッドパイプにステムパイプが回動自在に支持されている車両の前輪懸架装置において、
ステムパイプの下端の前方に、走行時の風を、ステムパイプの開口を避ける方向に導く導風部材を設けたことを特徴とする車両の前輪懸架装置。
【請求項2】
請求項1記載の車両の前輪懸架装置において、
ステムパイプが連結されたボトムブリッジの前部に、油圧式ディスクブレーキから延びるブレーキパイプが接続されるブレーキジョイントを備え、このブレーキジョイントに前記導風部材が設けられていることを特徴とする車両の前輪懸架装置。
【請求項3】
請求項2記載の車両の前輪懸架装置において、
前記ブレーキジョイントは、フロントカウル内に配置されていることを特徴とする車両の前輪懸架装置。
【請求項4】
請求項1記載の車両の前輪懸架装置において、
前記導風部材は、ステムパイプが連結されたボトムブリッジの前面側に一体に形成され、あるいは、別部材として前記ボトムブリッジの前面側に取り付けられていることを特徴とする車両の前輪懸架装置。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の前輪懸架装置に係り、特にステムパイプ(Steering stem)の下端側の一端が開口とされている自動二輪車において、走行風に起因してステムパイプから発生する音を抑制する音抑制構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に自動二輪車において、フロントフォークを支持するトップブリッジおよびボトムブリッジは、それぞれステムパイプに固定されており、このステムパイプが車体フレームのヘッドパイプにベアリングを介して回動自在に支持されている。そしてトップブリッジの上部に固定されたバーハンドルを操作することにより、フロントフォークがステムパイプの軸線を中心として回動されて、操舵されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
この場合において、ステムパイプの下端は、開口となっていた。
【特許文献1】実開昭57−141227号公報
【特許文献2】実公昭62−32146号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来の自動二輪車においては、走行風に伴うステムパイプ下端の開口からの音の発生を抑制するため、ステムパイプの下端にキャップ(蓋)を取り付けるようにしていた(例えば、特許文献2参照)。
従って、部品点数の増加とともに組立工程が複雑化してしまうという問題点があった。
そこで本発明の目的は、部品点数を削減し、組立工程を簡略化しつつ、ステムパイプ下端の開口からの音の発生を抑制することが可能な車両の前輪懸架装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するため、車体フレーム前方に連結されたヘッドパイプにステムパイプが回動自在に支持されている車両の前輪懸架装置において、ステムパイプの下端の前方に、走行時の風を、ステムパイプの開口を避ける方向に導く導風部材を設けたことを特徴としている。
上記構成によれば、導風部材は、ステムパイプの下端の前方に、走行時の風を、ステムパイプの開口を避ける方向に導くので、開口に導かれる走行風が減少し、走行風に伴うステムパイプ下端の開口からの音の発生を抑制することができる。
【0005】
この場合において、ステムパイプが連結されたボトムブリッジの前部に、油圧式ディスクブレーキから延びるブレーキパイプが接続されるブレーキジョイントを備え、このブレーキジョイントに前記導風部材が設けられているようにしてもよい。
また、前記ブレーキジョイントは、フロントカウル内に配置されているようにしてもよい。
さらに、前記導風部材は、ステムパイプが連結されたボトムブリッジの前面側に一体に形成され、あるいは、別部材として前記ボトムブリッジの前面側に取り付けられているようにしてもよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、部品点数を削減し、組立工数を削減しつつ、走行風に起因してステムパイプ下端の開口で発生する音を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
次に、本発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。なお説明中、前後および左右といった方向の記載は、車体に対してのものとする。
[1]第1実施形態
図1は、本実施形態に係る自動二輪車の全体構成の側面図を示している。この自動二輪車1は、図示しない車体フレームの前端部に回動可能に支持された左右一対のフロントフォーク3と、これらフロントフォーク3の上端部に取り付けられて車体前部の上部に配置された操舵用の左右一対のバーハンドル4と、を備えている。
【0008】
また、自動二輪車1は、フロントフォーク3に回転自在に支持された前輪5と、車体フレーム2に支持されたエンジン6と、エンジン6の前方に配置されたラジエータ7と、エンジン6の後端と車体フレームによって鉛直方向に揺動可能に支持されたリヤフォーク8と、このリヤフォーク8の後端部に回転自在に支持された後輪9と、を備えている。ここで、前輪5には、フロントブレーキキャリパ51が設けられており、このフロントブレーキキャリパ51には油圧ホース52が接続されている。
さらに、自動二輪車1は、車体フレームの上部に配置された燃料タンク10と、この燃料タンク10の後方に配置された運転者が着座する乗車用シート11および同乗者が着座するピリオンシート12とを備えており、車体前部のほぼ全体がフロントカウル15によって覆われており、乗車用シート11およびピリオンシート12の後側には、リヤカウル13が配置されている。ピリオンシート12の下部側方には、一対のサイドトランク14が設けられている。
【0009】
図2は、フロントフォーク近傍の部分側面図である。
車体フレームは、ヘッドパイプ16を備えており、このヘッドパイプ16には、ステムパイプ17が図示しないベアリングなどを介して回動可能に挿通されている。このステムパイプ17の上端部はトップブリッジ41の図示しない孔中に嵌合されるとともに、下端部は、ボトムブリッジ18の図示しない孔中に嵌合されている。ここで、ステムパイプ17の下端は開口17Aとなっている。
そして、バーハンドル4を操作することによりフロントフォークに回転自在に支持された前輪5が回動され、操舵されるようになっている。バーハンドル4には、リザーバタンク付のマスタシリンダ53が設けられている。
【0010】
図3は、ブレーキジョイント近傍の拡大説明図である。
ボトムブリッジ18の前端面には、図3に示すように、ブレーキジョイント19が取り付けられている。このブレーキジョイント19は、ジョイント部19Cを有している。ブレーキジョイント19は、ジョイント部19Cを介してボルト20がボトムブリッジ18に締結されることにより、ボトムブリッジ18の前端面のジョイント部18Aに取り付けられている。
【0011】
本実施形態における自動二輪車1においては、デュアルコンビブレーキシステムを搭載している。このデュアルコンビブレーキシステムは、ハンドルブレーキまたは、フットブレーキのどちらか一方を操作すれば、前・後輪ブレーキが適切な配分で連動するブレーキシステムである。
【0012】
図4は、ブレーキジョイントの取付状態における正面図である。図5は、ブレーキジョイントの左側面図である。図6は、ブレーキジョイントの正面図である。図7は、ブレーキジョイントの平面断面図である。
このデュアルコンビブレーキシステムでは、上記ブレーキジョイント19を備え、このブレーキジョイント19には、図7に示すように、2つの略L字状の油路19F、19Fが形成されている。それぞれの油路19Fのフロントジョイント部19Dは、ブレーキジョイント19の前面側に開口し、サイドジョイント部19Eは、ブレーキジョイント19の側方に開口している。
【0013】
図中右の油路19Fのフロントジョイント部19Dには、図4に示すように、リアブレーキパイプ21RRに連結されたバンジョー23が配置され、このバンジョー23が、バンジョーボルト24によりフロントジョイント部19Dに接続されている。また、図中左の油路19Fのフロントジョイント部19Dには、フロントブレーキパイプ21FRに連結されたバンジョー23が配置され、このバンジョー23が、バンジョーボルト24によりフロントジョイント部19Dに接続されている。
図中右の油路19Fのサイドジョイント部19Eには、リアブレーキパイプ22RRに連結されたバンジョー25が配置され、このバンジョー25が、バンジョーボルト26によりサイドジョイント部19Eに接続されている。また、図中左の油路19Fのサイドジョイント部19Eには、フロントブレーキパイプ22FRに連結されたバンジョー25が配置され、このバンジョー25が、バンジョーボルト26によりサイドジョイント部19Eに接続されている。
【0014】
また、ブレーキジョイント19の両端部に、それぞれ位置規制部(回り止め)19Gが一体に形成され、図中右の位置規制部19Gにより、リアブレーキパイプ22RRの延びる方向が規制され、図中左の位置規制部19Gにより、フロントブレーキパイプ22FRの延びる方向が規制されている。さらにブレーキジョイント19の前方側には、2カ所の位置規制部(回り止め)19Hが設けられ、図4中、左側の位置規制部19Hによりフロントブレーキパイプ21FRの延びる方向が規制され、右側の位置規制部19Hによりリアブレーキパイプ21RRの延びる方向が規制されている。
え 本構成では、位置規制部19Gの間に位置するように、ブレーキジョイント19の外面に板状の導風部材19Aが一体に設けられている。この導風部材19Aは、位置規制部19Gの高さと略同一高さで延在し、ブレーキジョイント19の車体前方の下端部に位置している。この場合において、ブレーキジョイント19は、フロントカウル15を構成する左右カウルと、ヘッドライト42下のカウル面で囲まれた領域に配置されている。また導風部材19Aの下端よりもステムパイプ17の開口17Aは下方に位置している(図3参照)。
【0015】
この導風部材19Aにより、フロントカウル15の前面側、かつ、ヘッドライト42の下方に設けられた空気導入用開口15Aから導入され、ステムパイプ17の開口17A近傍に至るであろう走行風W(図2)を、ステムパイプの開口を避ける方向に導くように、すなわち、ステムパイプ17の開口17A近傍に至るであろう走行風W(図2)を所定方向に導くようにしている。
【0016】
ここで、導風部材19Aによる音発生の抑制動作について説明する。
まず、導風部材19Aを設けない場合の音発生のメカニズムについて説明する。
フロントカウル15の前面側から導入された走行風Wに対応する空気流は、ステムパイプ17の下端の開口17Aのエッジに当たり、ステムパイプ17の内部に導入される。このときステムパイプ17内の圧力が上がり、今度は空気流がステムパイプ17から押し出されることとなる。
このようにしてステムパイプ17の内側(と外側)に瞬間的な圧力もしくは流量の変動が発生する。この変動に対応する空気の蛇行がステムパイプ17の中を進行して、ステムパイプ17の閉じられている上端で反射して戻ってくることとなる。
戻ってきた蛇行した空気流は、ステムパイプ17の上端に向かう蛇行した空気流と相互作用して、乱流的な蛇行に含まれる特定の周波数成分を強めるように働く(共振)こととなる。
【0017】
これらの結果、空気流の周波数成分は、特定の周波数成分に収束され、ごく短い時間でステムパイプ17の長さなどで決まる特定周波数の振動のみが残ることとなり、これが音となってライダーに聞こえることとなるのである。
そこで、本実施形態においては、ブレーキジョイント19の前方下端側に設けられている導風部材19Aにより、導風部材19の背面側に空気の渦を発生させ、空気導入用開口15Aから導入され、ステムパイプ17の開口17A近傍に至るであろう走行風Wを所定方向に導びくことにより、ステムパイプ17の開口17Aからステムパイプ17の内部に導入される空気量を抑制する。
【0018】
この結果、ステムパイプ17において発生する音はなくなるかあるいは発生してもその音量が低く、ライダーに聞こえることはない。
以上の説明のように、本実施形態によれば、導風部材19Aをステムパイプ17の開口17Aよりも車体前方側に、開口17A側に向かう開口17A近傍の走行風Wを所定方向に導く位置に設けたので、走行時にステムパイプ17で生成される音を抑制することができる。
【0019】
[2]第2実施形態
以上の第1実施形態は、ブレーキジョイントに導風部材を設ける場合の実施形態であったが、本第2実施形態は、ボトムブリッジに導風部材を設ける場合の実施形態である。
図8は、第2実施形態のボトムブリッジ近傍の拡大説明図である。図8において、説明の容易のため、ボトムブリッジは、断面として表している。
ボトムブリッジ30の孔30Bには、ステムパイプ17が嵌合されており、ステムパイプ17下端の開口17Aは、ボトムブリッジ30の下面より突設されている。
そしてボトムブリッジ30の前方側には、導風部材30Aが設けられている。
【0020】
図9は、ボトムブリッジの平面図である。図10は、ボトムブリッジの正面図である。
ボトムブリッジ30は、その前方の下面側に導風部材30Aが設けられているとともに、後方側にはステムパイプ17が嵌合される孔30Bが設けられている。またボトムブリッジ30の左側部には左側のフロントフォーク3(3L)が挿通される孔30CLが設けられ、右側部には、右側のフロントフォーク3(3R)が挿通される孔30CRが設けられている。さらにボトムブリッジ30の前面側の導風部材30A上部側にはブレーキジョイントが取り付けられるジョイント部30Dが設けられている。
【0021】
このような構成によれば、ボトムブリッジ30に設けられた導風部材30Aにより、フロントカウル15の前面側、かつ、ヘッドライト42の下方に設けられた空気導入用開口15Aから導入され、ステムパイプ17の開口17A近傍に至るであろう走行風Wを所定方向に導くようにしている。この場合において、ブレーキジョイント30は、フロントカウル15を構成する左右カウルと、ヘッドライト42下のカウル面で囲まれた領域に配置されている。また導風部材30Aの下端よりもステムパイプ17の開口17Aは下方に位置している(図8参照)。
【0022】
これらの結果、導風部材30Aの背面側に空気の渦が発生し、空気導入用開口15Aから導入され、ステムパイプ17の開口17A近傍に至るであろう走行風Wを所定方向に導びくことにより、ステムパイプ17の開口17Aからステムパイプ17の内部に導入される空気量を抑制され、ステムパイプ17において発生する音はなくなるかあるいは発生してもその音量が低く、ライダーに聞こえることはない。
以上の説明のように、本第2実施形態によっても、ボトムブリッジ30に一体に形成された導風部材30Aをステムパイプ17の開口17Aよりも車体前方側に、開口17A側に向かう開口17A近傍の走行風Wを所定方向に導く位置に設けたので、走行時にステムパイプ17で生成される音を抑制することができる。
【0023】
[3]実施形態の変形例
以上の説明においては、導風部材は、ブレーキジョイントあるいはボトムブリッジに一体に形成されていたが、別部材としてブレーキジョイントあるいはボトムブリッジに取り付けるように構成することも可能である。
以上の説明では、自動二輪車のステアリング構造について説明したが、三輪車両や四輪車両等の他のステアリング構造にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本実施形態に係る自動二輪車の全体構成の側面図である。
【図2】フロントフォーク近傍の部分側面図である。
【図3】ブレーキジョイント近傍の拡大説明図である。
【図4】ブレーキジョイントの取付状態における正面図である。
【図5】ブレーキジョイントの左側面図である。
【図6】ブレーキジョイントの正面図である。
【図7】ブレーキジョイントの平面断面図である。
【図8】第2実施形態のボトムブリッジ近傍の拡大説明図である。
【図9】ボトムブリッジの平面図である。
【図10】ボトムブリッジの正面図である。
【符号の説明】
【0025】
1…自動二輪車(車両)
3…フロントフォーク
6…エンジン
15…フロントカウル
15A…空気導入用開口
17…ステムパイプ
17A…開口
19…ブレーキジョイント
19A…導風部材
30…ボトムブリッジ
30A…導風部材
42…ヘッドライト





 

 


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