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発明の名称 車両用ブレーキ装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−8198(P2007−8198A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−188113(P2005−188113)
出願日 平成17年6月28日(2005.6.28)
代理人 【識別番号】100071870
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 健
発明者 野永 郁生 / 光庵 宏 / 小池 明彦 / 佐藤 剛 / 谷口 誠 / 吉間 豊 / 上野 一郎 / 武井 且行 / 久保島 隆
要約 課題
ブレーキ操作に応じた液圧発生手段の出力液圧に基づいて作動する液圧作動式の車輪ブレーキまたは該車輪ブレーキとは別に車輪に装着される駐車専用ブレーキを作動せしめる作動力を通電に応じて発揮するとともに作動状態での通電解除によっても作動状態を維持し得る電気作動式駐車ブレーキ駆動手段を備える車両用ブレーキ装置において、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段を作動させるのに運転者の煩わしい操作を不要としつつ、その作動頻度を低減し、ノイズの発生を抑えるとともに耐久性の向上に寄与する。

解決手段
液圧作動式の車輪ブレーキ2B,2Dが発揮するブレーキ力に関連する物理量がブレーキ力関連量検出手段で検出され、コントローラCは、ブレーキ力関連量検出手段で検出される物理量が車両の停止状態で基準値を超えるのに応じて電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの通電を開始する。
特許請求の範囲
【請求項1】
車両運転者のブレーキ操作に応じた液圧を出力する液圧発生手段(M)と、該液圧発生手段(M)の出力液圧に基づいて作動するようにして車輪に装着される液圧作動式の車輪ブレーキ(2B,2D)と、該車輪ブレーキ(2B,2D)または該車輪ブレーキ(2B,2D)とは別に車輪に装着される駐車専用ブレーキを作動せしめる作動力を通電に応じて発揮するとともに作動状態での通電解除によっても作動状態を維持し得る電気作動式駐車ブレーキ駆動手段(24A,24B)と、該電気作動式駐車ブレーキ駆動手段(24A,24B)の通電を制御するコントローラ(C)とを備える車両用ブレーキ装置において、前記液圧作動式の車輪ブレーキ(2B,2D)が発揮するブレーキ力に関連する物理量を検出するブレーキ力関連量検出手段(15A,15B)を含み、前記コントローラ(C)は、前記ブレーキ力関連量検出手段(15A,15B)で検出される物理量が車両の停止状態で基準値を超えるのに応じて前記電気作動式駐車ブレーキ駆動手段(24A,24B)の通電を開始することを特徴とする車両用ブレーキ装置。
【請求項2】
前記基準値が、車両を停止状態に維持するのに要するブレーキ力に対応する前記物理量の値よりも大きく設定されることを特徴とする請求項1記載の車両用ブレーキ装置。
【請求項3】
車両に搭載される自動変速機(T)のシフト位置が駐車位置であるか否かを判定するシフト位置判定手段(74)を含み、該シフト位置判定手段(74)で駐車位置であることが判定されたときに前記コントローラ(C)は、非駐車位置のときに比べて大きな値に設定される前記基準値に基づいて前記電気作動式駐車ブレーキ駆動手段(24A,24B)の通電を開始することを特徴とする請求項1または2記載の車両用ブレーキ装置。
【請求項4】
前記コントローラ(C)は、車両の停止状態を維持するのに要するブレーキ力が得られるように目標作動量を定めて、前記電気作動式駐車ブレーキ駆動手段(24A,24B)の通電作動を制御することを特徴とする請求項2または3記載の車両用ブレーキ装置。
【請求項5】
前記液圧発生手段(M)および前記液圧作動式の前記車輪ブレーキ(2B,2D)間に介設される常開型の電磁弁(17A,17B)を含み、前記コントローラ(C)は、前記電気作動式駐車ブレーキ駆動手段(24A,24B)の作動量がその作動開始から目標作動量に達するまでの間に前記ブレーキ力関連量検出手段(15A,15B)で検出される物理量がブレーキ操作力の解放と判断し得る値として予め設定された所定値を超えて減少したときに、前記電磁弁(17A,17B)を閉弁制御することを特徴とする請求項1記載の車両用ブレーキ装置。
【請求項6】
前記コントローラ(C)は、前記電気作動式駐車ブレーキ駆動手段(24A,24B)の作動量が目標作動量に達したときに前記電磁弁(17A,17B)の閉弁制御を終了することを特徴とする請求項5記載の車両用ブレーキ装置。
【請求項7】
前記コントローラ(C)は、前記電気作動式駐車ブレーキ駆動手段(24A,24B)の作動量がその作動開始から所定時間が経過しても目標作動量に達しないときには故障と判断して故障処理を実行することを特徴とする請求項5記載の車両用ブレーキ装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両運転者のブレーキ操作に応じた液圧を出力する液圧発生手段と、該液圧発生手段の出力液圧に基づいて作動するようにして車輪に装着される液圧作動式の車輪ブレーキと、該車輪ブレーキまたは該車輪ブレーキとは別に車輪に装着される駐車専用ブレーキを作動せしめる作動力を通電に応じて発揮するとともに作動状態での通電解除によっても作動状態を維持し得る電気作動式駐車ブレーキ駆動手段と、該電気作動式駐車ブレーキ駆動手段の通電を制御するコントローラとを備える車両用ブレーキ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両のシフト位置がパーキング位置に設定されたとき、車両が坂道で停止中であるとき、または運転者が作動スイッチをマニュアル操作したときに、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段の作動によって駐車ブレーキ状態に切換えるようにした車両用ブレーキ装置が、たとえば特許文献1によって既に知られている。
【特許文献1】特許第3595249号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段を作動せしめるとその作動に伴ってノイズが生じるとともに電力を消費するものであり、上述のように坂道での停止時に電気作動式駐車ブレーキ駆動手段を作動せしめるようにしたときに、坂道と判定するための判定値の設定によっては作動頻度が高くなってノイズの発生頻度も高くなるとともに電力消費量が増大し、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段の耐久性も低下する。またシフト位置のパーキング位置への操作および作動スイッチのマニュアル操作は、運転者の操作を必要とし、煩わしさを伴うものである。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段を作動させるのに運転者の煩わしい操作を不要としつつ、その作動頻度を低減し、作動に伴うノイズの発生を抑えるとともに耐久性の向上に寄与し得るようにした車両用ブレーキ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、車両運転者のブレーキ操作に応じた液圧を出力する液圧発生手段と、該液圧発生手段の出力液圧に基づいて作動するようにして車輪に装着される液圧作動式の車輪ブレーキと、該車輪ブレーキまたは該車輪ブレーキとは別に車輪に装着される駐車専用ブレーキを作動せしめる作動力を通電に応じて発揮するとともに作動状態での通電解除によっても作動状態を維持し得る電気作動式駐車ブレーキ駆動手段と、該電気作動式駐車ブレーキ駆動手段の通電を制御するコントローラとを備える車両用ブレーキ装置において、前記液圧作動式の車輪ブレーキが発揮するブレーキ力に関連する物理量を検出するブレーキ力関連量検出手段を含み、前記コントローラは、前記ブレーキ力関連量検出手段で検出される物理量が車両の停止状態で基準値を超えるのに応じて前記電気作動式駐車ブレーキ駆動手段の通電を開始することを特徴とする。
【0006】
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、前記基準値が、車両を停止状態に維持するのに要するブレーキ力に対応する前記物理量の値よりも大きく設定されることを特徴とする。
【0007】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明の構成に加えて、車両に搭載される自動変速機のシフト位置が駐車位置であるか否かを判定するシフト位置判定手段を含み、該シフト位置判定手段で駐車位置であることが判定されたときに前記コントローラは、非駐車位置のときに比べて大きな値に設定される前記基準値に基づいて前記電気作動式駐車ブレーキ駆動手段の通電を開始することを特徴とする。
【0008】
請求項4記載の発明は、請求項2または3記載の発明の構成に加えて、前記コントローラは、車両の停止状態を維持するのに要するブレーキ力が得られるように目標作動量を定めて、前記電気作動式駐車ブレーキ駆動手段の通電作動を制御することを特徴とする。
【0009】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、前記液圧発生手段および前記液圧作動式の前記車輪ブレーキ間に介設される常開型の電磁弁を含み、前記コントローラは、前記電気作動式駐車ブレーキ駆動手段の作動量がその作動開始から目標作動量に達するまでの間に前記ブレーキ力関連量検出手段で検出される物理量がブレーキ操作力の解放と判断し得る値として予め設定された所定値を超えて減少したときに、前記電磁弁を閉弁制御することを特徴とする。
【0010】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明の構成に加えて、前記コントローラは、前記電気作動式駐車ブレーキ駆動手段の作動量が目標作動量に達したときに前記電磁弁の閉弁制御を終了することを特徴とする。
【0011】
さらに請求項7記載の発明は、請求項5記載の発明の構成に加えて、前記コントローラは、前記電気作動式駐車ブレーキ駆動手段の作動量がその作動開始から所定時間が経過しても目標作動量に達しないときには故障と判断して故障処理を実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によれば、車両が停止状態にあること、ならびに液圧によるブレーキ力が所定のブレーキ力を超える状態にあることを条件として電気作動式駐車ブレーキ駆動手段の作動を開始して、液圧によってブレーキ力を得ている状態から通電による電気作動式駐車ブレーキ駆動手段の作動によって駐車ブレーキ状態を得るように切換えるので、運転者の煩わしい操作を不要としつつ電気作動式駐車ブレーキ駆動手段を作動させるとともにその作動頻度を低減し、作動に伴うノイズの発生を抑えつつ、耐久性を高めることができる。
【0013】
また請求項2記載の発明によれば、車両運転者による車両停止意志を確認して電気作動式駐車ブレーキ駆動手段を作動せしめることにより、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段の作動頻度をより少なくすることができる。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、非駐車状態で電気作動式駐車ブレーキ駆動手段が不必要に作動することを回避することができる。
【0015】
請求項4記載の発明によれば、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段によって車両の停止状態を維持することができる。
【0016】
請求項5記載の発明によれば、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段の作動量が目標作動量に達するまでの間に液圧によるブレーキ力が低下してしまうことを回避し、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段の作動によって車両の停止状態を維持する前に運転者の意図しない不所望な車両移動が生じることを確実に防止することができる。
【0017】
請求項6記載の発明によれば、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段の作動によって充分なブレーキ力が得られていることを確認して、液圧によるブレーキ力を解放するように電磁弁の制御を終了することができる。
【0018】
さらに請求項7記載の発明によれば、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段の作動量がその作動開始から所定時間が経過しても目標作動量に達しないときには故障と判断し得るものであり、故障と判断して故障処理を実行することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0020】
図1〜図8は本発明の一実施例を示すものであり、図1は車両の駆動系およびブレーキ系の全体構成を示す図、図2は液圧制御回路の構成を示す図、図3は電気作動式駐車ブレーキ駆動手段が付設されたディスクブレーキの縦断面図、図4はブレーキ制御系の構成を示すブロック図、図5は通電開始を判断する基準値および電気作動式駐車ブレーキ駆動手段の目標作動量の液圧相当値の設定マップを示す図、図6は車両停止時のブレーキ液圧ならびに電気作動式駐車ブレーキ駆動手段の作動力の変化を示す図、図7は車両停止時にブレーキ操作力を途中で解放したときの図6に対応した図、図8は電気作動式駐車ブレーキ駆動手段が故障したときの図6および図7に対応した図である。
【0021】
先ず図1において、フロントエンジン・フロントドライブ(FF)の車両Vが備える駆動輪である左前輪WAおよび右前輪WCには、エンジンEに直列に連結された自動変速機Tからの出力が伝達され、これらの前輪WA,WCにはディスクブレーキである左前輪用車輪ブレーキ2Aおよび右前輪用車輪ブレーキ2Cが装着される。また従動輪である右前輪WBおよび左後輪WDにはディスクブレーキである右後輪用車輪ブレーキ2Bおよび左後輪用車輪ブレーキ2Dが装着される。
【0022】
車両運転者がブレーキペダルPを操作するのに応じてブレーキ液圧を出力する液圧発生手段としてのマスタシリンダMはタンデム型のものであり、該マスタシリンダMは液圧制御回路5を介して各車輪ブレーキ2A〜2Dに接続される。
【0023】
図2において、タンデム型のマスタシリンダMは、ブレーキペダルPをドライバーが操作するのに応じた液圧を出力する第1および第2出力ポート1A,1Bを備えており、第1および第2出力ポート1A,1Bは、液圧制御回路5を介して前記各車輪ブレーキ2A〜2Dに接続される。
【0024】
前記液圧制御回路5は、第1出力ポート1Aに通じ得る第1液圧路20Aと、第2出力ポート1Bに通じ得る第2液圧路20Bと、第1および第2出力ポート1A,1Bならびに第1および第2液圧路20A,20B間にそれぞれ介設される第1および第2調圧弁17A,17Bと、左前輪用車輪ブレーキ2Aに連なる車輪ブレーキ側液圧路4Aおよび第1液圧路20A間に介設される常開型電磁弁6Aと、右後輪用車輪ブレーキ2Bに連なる車輪ブレーキ側液圧路4Bおよび第1液圧路20A間に介設される常開型電磁弁6Bと、右前輪用車輪ブレーキ2Cに連なる車輪ブレーキ側液圧路4Cおよび第2液圧路20B間に介設される常開型電磁弁6Cと、左後輪用車輪ブレーキ2Dに連なる車輪ブレーキ側液圧路4Dおよび第2液圧路20B間に介設される常開型電磁弁6Dと、前記各常開型電磁弁6A〜6Dに並列に接続されるチェック弁7A〜7Dと、第1および第2出力ポート1A,1Bに個別に対応した第1および第2リザーバ8A,8Bと、第1リザーバ8Aおよび車輪ブレーキ側液圧路4A,4B間に介設される常閉型電磁弁9A,9Bと、第2リザーバ8Bおよび車輪ブレーキ側液圧路4C,4D間に介設される常閉型電磁弁9C,9Dと、共通な電動モータ11で駆動されるとともに吐出側が第1および第2液圧路20A,20Bに接続される第1および第2ポンプ10A,10Bと、第1および第2リザーバ8A,8Bならびに第1および第2ポンプ10A,10Bの吸入側間に介設される一方向弁19A,19Bと、第1および第2出力ポート1A,1Bならびに第1および第2ポンプ10A,10Bの吸入側間に介設される第1および第2サクション弁18A,18Bと、第1および第2液圧路20A,20Bならびに第1および第2ポンプ10A,10Bの吐出側間に接続される第1および第2ダンパ13A,13Bとを備える。
【0025】
また車輪ブレーキ側液圧路4A,4Cには、左前輪用車輪ブレーキ2Aおよび右前輪用車輪ブレーキ2Cに作用しているブレーキ液圧、すなわち調圧弁17A,17Bおよび常開型電磁弁6A,6Cが開弁している通常のサービスブレーキ状態では、第1および第2液圧路20A,20Bの液圧を検出するブレーキ液圧センサ15A,15Bが設けられる。
【0026】
調圧弁17A,17Bは、常開型のリニアソレノイド弁であり、第1および第2出力ポート1A,1Bならびに第1および第2液圧源20A,20B間の連通・遮断を切り換え可能であるとともに、第1および第2液圧路20A,20Bの液圧を調圧するように作動することも可能である。
【0027】
而して第1および第2サクション弁18A,18Bを励磁、開弁した状態で電動モータ11を作動せしめることにより、第1および第2ポンプ10A,10Bが、マスタシリンダM側から吸入して加圧したブレーキ液を第1および第2液圧路20A,20Bに吐出することになる。この際、ブレーキ液圧センサ15A,15Bで検出されるブレーキ液圧に応じて調圧弁17A,17Bの作動を制御することにより、第1および第2液圧路20A,20Bの液圧を一定とすることができる。
【0028】
すなわち第1および第2ポンプ10A,10Bならびに第1および第2調圧弁17A,17Bは、非ブレーキ操作時に第1および第2液圧路20A,20Bに一定の液圧を作用せしめるものであり、第1および第2液圧路20A,20Bの一定液圧を各常開型電磁弁6A〜6Dおよび各常閉型電磁弁9A〜9Dで制御することにより、各車輪ブレーキ2A〜2Dに相互に異なるブレーキ液圧を作用せしめることができ、それにより車両走行時の挙動安定制御やトラクション制御等の自動ブレーキ制御を実行することができる。
【0029】
またサービスブレーキ時には、第1および第2調圧弁17A,17Bが開弁されるとともに第1および第2サクション弁18A,18Bが閉弁されており、各常開型電磁弁6A〜6Dおよび各常閉型電磁弁9A〜9Dのうちサービスブレーキ時にロック状態に陥る可能性が生じた車輪に対応する常開型および常閉型電磁弁の開閉作動を制御するアンチロックブレーキ制御を実行することにより、車輪をロックさせることなく、効率良く制動することができる。
【0030】
図3において、右後輪WBに装着されるディスクブレーキである右後輪用車輪ブレーキ2Bは、図示しない車輪のホイールとともに回転するディスクロータ25と、キャリパボディ26と、ディスクロータ25の両側面に対向して配置されてディスクロータ25およびキャリパボディ26間に配置される左右一対の摩擦パッド27,28とを備える。
【0031】
キャリパボディ26は、ディスクロータ25の軸線と平行な軸線を有して有底円筒状に形成されるとともに図示しない車体側の支持部で前記ディスクロータ25の軸線に沿う方向に摺動可能に支持されるボディ主部26aと、ボディ主部26aからディスクロータ25を跨いで反対側に延びる腕部26bとを備えるものであり、ボディ主部26a側でディスクロータ25の一側面に対向する摩擦パッド27はディスクロータ25に摺接して摩擦力を発揮し得るライニング31が裏金29に設けられて成り、腕部26b側でディスクロータ25の他側面に対向する摩擦パッド28はディスクロータ25に摺接して摩擦力を発揮し得るライニング32が裏金30に設けられて成る。
【0032】
キャリパボディ26のボディ主部26aには、一端を前記摩擦パッド27側に開放したシリンダ孔33と、該シリンダ孔33の他端との間に環状の段部35を形成してシリンダ孔33よりも小径に形成される貫通孔34とがディスクロータ25と平行な軸線を有して同軸に設けられる。
【0033】
シリンダ孔33には、前記段部35との間に液圧室36を形成するとともに前端を閉塞した有底円筒状のブレーキピストン37が、その前端を前記一方の摩擦パッド27の裏金29に当接させるようにして軸方向スライド可能に収容され、シリンダ孔33の内面には、キャリパボディ26およびブレーキピストン37間に介装される環状のピストンシール38が装着され、シリンダ孔33の開口端部およびブレーキピストン37間には環状のダストブーツ39が設けられ、ボディ主部26aには前記液圧室36に通じる入力ポート40が設けられ、この入力ポート40に車輪ブレーキ側液圧路4Bが接続される。
【0034】
而して車輪ブレーキ側液圧路4Bから入力ポート40を介して液圧室36に液圧が作用するのに伴ってブレーキピストン37が前進し、それに応じてディスクロータ25すなわち右後輪WBにブレーキ力が作用することになる。
【0035】
ところで右後輪用車輪ブレーキ2Bには、該車輪ブレーキ2Bを作動せしめる作動力を通電に応じて発揮し得る電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24Aが付設されており、この電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24Aは、電動モータ41の出力が減速機構42およびねじ機構43を介して前記ブレーキピストン37に伝達されるように構成される。
【0036】
前記ねじ機構43はキャリパボディ26のボディ主部26a内に収容され、減速機構42および電動モータ41は、ボディ主部26aに設けられるフランジ26cに結合されるフランジ44aを有するハウジング44内に収容される。
【0037】
ねじ機構43は、シリンダ孔33と同軸のねじ軸45と、相対回転を不能としてブレーキピストン37に係合されるとともに前記ねじ軸45に螺合されるナット46と、前記ブレーキピストン37とは反対側でねじ軸45の後端に同軸にかつ一体に連設されるスピンドル47とを備える。
【0038】
ねじ軸45は、前記ブレーキピストン37内で該ねじ軸45を囲繞する円筒状のナット46に螺合されるものであり、該ナット46の前端はブレーキピストン37の前端内面に当接する。またナット46の前端部から側方に張り出す複数の係合突部46a…が、ブレーキピストン37の前端寄り内面に設けられる複数の係止部37a…に係合されており、ナット46は相対回転を不能としてブレーキピストン37に係合される。
【0039】
スピンドル47は、ボディ主部6aの前記貫通孔34を回転自在に貫通するものであり、このスピンドル47およびボディ主部6a間にはOリング48が介装される。しかもスピンドル47およびねじ軸45の連設部には半径方向外方に張り出す鍔部49が一体に設けられており、この鍔部49と、前記段部35の中央部に形成される環状の受け座35aとの間にはスラスト軸受50が介装される。
【0040】
減速機構42は、電動モータ41およびスピンドル47間に介設される2段遊星歯車式のものであり、電動モータ41および減速機構42はスピンドル47と同軸に配置される。而して、減速機構42は、電動モータ41に同軸に連結される入力側サンギヤ53と、ハウジング44に固定された入力側遊星ギヤキャリア54に回転自在に支承されて入力側サンギヤ53に噛合する複数の入力側遊星ギヤ55…と、該入力側遊星ギヤ55…に噛合する入力側インターナルギヤ56と、前記入力側サンギヤ53と一体に回転する出力側サンギヤ57と、係脱を可能としてスピンドル47に同軸に係合される出力側遊星ギヤキャリア58に回転自在に支承されて出力側サンギヤ57に噛合する複数の出力側遊星ギヤ59…と、該出力側遊星ギヤ59…に噛合されて前記入力側インターナルギヤ56と一体に回転する出力側インターナルギヤ60とを備える。
【0041】
入力側および出力側インターナルギヤ56,60は、同軸かつ一体に結合されており、ハウジング44で回転自在に支承される。また前記入力側サンギヤ53および前記出力側サンギヤ57は、一端部が電動モータ41に同軸に連結される回転軸52に設けられており、回転軸52の他端部は、減速機構42の出力部材である出力側遊星ギヤキャリア58に設けられた凹部61に突入され、この凹部61の内周および回転軸52間にボールベアリング62が介装される。またハウジング44においてボディ主部6a側の端壁にはスピンドル47と同軸の支持孔63が設けられており、前記凹部61とは反対側で出力側遊星ギヤキャリア58に一体に設けられて前記支持孔63に同軸に挿通される連結軸部64およびハウジング44間にボールベアリング65が介装される。
【0042】
このような2段遊星歯車式の減速機構42では、入力側サンギヤ53の歯数をZA、入力側遊星ギヤ55の歯数をZB、入力側インターナルギヤ56の歯数をZC、出力側サンギヤ57の歯数をZD、出力側遊星ギヤ59の歯数をZE、出力側インターナルギヤ60の歯数をZFとしたときに、次式によって減速比Uが得られる。
【0043】
U={ZA・ZF−ZD・ZC}/{ZC・(ZD+ZF)}
ねじ機構43が備えるスピンドル47の後端面には、非円形の係止凹部66が設けられており、前記減速機構42の出力側遊星ギヤキャリア58が備える連結軸部64の前端には、係合状態ではスピンドル47および出力側遊星ギヤキャリア58の相対回転を不能として前記係止凹部66に係合する係合突部67が一体に突設される。
【0044】
而して電動モータ41の出力を減速機構42で減速してスピンドル47に伝達することにより、ねじ機構43のねじ軸45が回転し、ブレーキピストン37およびナット46の回転が阻止された状態でブレーキピストン37が軸方向にスライドすることによる作用および反作用によってディスクロータ25が摩擦パッド27,28で両側から挟圧され、それにより制動力が得られることになる。
【0045】
また電動モータ41には、該電動モータ41の作動量すなわち電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24Aの作動量を検出する作動量検出器68Aが付設される。
【0046】
ところで、前記ねじ機構43は、減速機構42との連結解除状態ではディスクロータ25側からの反力によって摩擦パッド27,28をディスクロータ25から後退させる側に作動することを可能として非自己係止型に構成される。それに対して前記減速機構42は、ねじ機構43との連結状態では電動モータ41の非通電状態でもねじ機構43の作動状態を保持するようにして自己係止型に構成されるものである。すなわち電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24Aは、右後輪用車輪ブレーキ2Bを作動せしめる作動力を通電に応じて発揮するとともに作動状態での通電解除によっても作動状態を維持することが可能である。
【0047】
左後輪用車輪ブレーキ2Dは、上述の右後輪用車輪ブレーキ2Bと同様に構成されており、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24Aと同様に構成される電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24B(図1参照)が左後輪用車輪ブレーキ2Dに付設され、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24Bには、該電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24Bの作動量を検出する作動量検出器68B(図1参照)が付設される。
【0048】
図4において、バッテリ71から給電されて液圧制御回路5および電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの作動を制御するコントローラCには、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの自動動作の許可および不許可を切り換える自動動作許可スイッチ72と、手動により電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bのブレーキ作動および解除を指示する手動動作指示スイッチ73と、左前輪WA、右後輪WB、右前輪WCおよび左後輪WDの車輪速度をそれぞれ検出する車輪速度センサSA,SB,SC,SDと、自動変速機Tのシフト位置が駐車位置であるか否かを判定するシフト位置判定手段74と、サービスブレーキのブレーキ液圧を検出するブレーキ液圧センサ15A,15Bと、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの作動量を検出する作動量検出器68A,68Bとから信号が入力され、それらの信号に基づいて、コントローラCは、液圧制御回路5の作動と、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの作動と、車両運転者に電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの作動状態を表示する作動ランプ75ならびに警報ランプ76の作動とを制御する。
【0049】
なお手動動作指示スイッチ73は、自己復帰型の3位置切り換えスイッチであり、手を離した状態では常に中立位置にあり、手動動作指示スイッチ73を作動および解除のいずれか側に操作している間だけ、作動指示および解除指示のいずれかの信号を出力する。また自動動作許可スイッチ72は、2位置切り換えスイッチであり、自動動作の許可位置および不許可位置のいずれか一方を選択するものである。
【0050】
ここで、前記自動動作許可スイッチ72によって自動動作を許可した状態でのコントローラCによる駐車制御について説明すると、車両運転者がブレーキペダルPを踏み込み操作することにより、各車輪速度センサSA〜SDの検出値に基づいて車両が停止したと判断し得る状態で、右後輪用車輪ブレーキ2Bおよび左後輪用車輪ブレーキ2Dが発揮するブレーキ力に関連する物理量であるブレーキ液圧を検出するブレーキ液圧センサ15A,15Bの検出値が基準値を超えたときに、コントローラCは、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの通電を開始して電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bを作動せしめるとともに、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bが作動中であることを車両運転者に報知するために作動ランプ75を点滅させる。
【0051】
ここで、前記基準値は、車両を停止状態に維持するのに要するブレーキ力に対応する前記物理量すなわちブレーキ液圧よりも大きく設定されるものである。而して車両を停止状態に維持するのに要するブレーキ液圧は、図5の鎖線で示すように路面の勾配に応じて変化するものであり、この実施例では、30%の路面勾配で車両を停止状態に維持し得るブレーキ液圧よりも前記基準値は大きく設定される。
【0052】
しかも自動変速機Tのシフト位置が駐車位置であることがシフト位置判定手段74で判定されたときに、コントローラCは、非駐車位置のときに比べて大きな値に設定される前記基準値に基づいて電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの通電開始を判断するものであり、この実施例では、非駐車位置のときの基準値は図5の第1直線L1で示すようにたとえば5MPaであるのに対し、駐車位置のときの基準値は図5の第2直線L2で示すようにたとえば6MPaである。
【0053】
しかもコントローラCは、車両の停止状態を維持するのに要するブレーキ力が得られるように目標作動量を定めて、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの通電作動を制御するものであり、作動量検出器68A,68Bで検出される作動量が目標作動量に達するようにコントローラCは電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの通電作動を制御し、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの作動量が目標作動量に達したときには電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの作動を停止するとともに作動ランプ75を消灯する。
【0054】
ここで電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの目標作動量は、左前輪用車輪ブレーキ2A、右前輪用車輪ブレーキ2C、右後輪用車輪ブレーキ2Bおよび左後輪用車輪ブレーキ2Dに作用しているブレーキ液圧が図5の第3直線L3であったときに車両全体で得られるブレーキ力に相当するブレーキ力を、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの作動に伴う右後輪用車輪ブレーキ2Bおよび左後輪用車輪ブレーキ2Dの作動によって得られるように設定されるものであり、第3直線L3はたとえば4MPaである。
【0055】
またコントローラCは、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの作動量がその作動開始から目標作動量に達するまでの間に前記ブレーキ液圧センサ15A,15Bで検出されるブレーキ液圧がブレーキ操作力の解放と判断し得る値として予め設定された所定値(たとえば0.5MPa)を超えて減少したときには、4輪の車輪ブレーキ2A〜2Dに作用する液圧を保持すべく(後述の図7および図8の時刻t2参照)、左前輪用車輪ブレーキ2Aおよび右後輪用車輪ブレーキ2BとマスタシリンダMとの間、ならびに右前輪用車輪ブレーキ2Cおよび左後輪用車輪ブレーキ2Dと、マスタシリンダMとの間にそれぞれ介設される常開型の電磁弁である調圧弁17A,17Bを閉弁制御する。
【0056】
またコントローラCは、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの作動量が目標作動量に達したときには、調圧弁17A,17Bの閉弁制御を終了する。
【0057】
さらにコントローラCは、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの作動量がその作動開始から所定時間(たとえば3秒)が経過しても目標作動量に達しないときには故障と判断して故障処理を実行するものであり、その故障処理にあたっては、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの通電を停止するとともに警報ランプ76を点灯せしめ、調圧弁17A,17Bの閉弁制御による液圧保持状態であったときには調圧弁17A,17Bを開弁する。
【0058】
次にこの実施例の作用について説明すると、マスタシリンダMの出力液圧に基づいて右後輪用車輪ブレーキ2Bおよび左後輪用車輪ブレーキ2Dが発揮するブレーキ力に関連する物理量であるブレーキ液圧を検出するブレーキ液圧センサ15A,15Bの検出値が、車両の停止状態で基準値を超えたときに、コントローラCは、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの通電を開始するものであり、たとえば自動変速機Tのシフト位置が非駐車位置にある状態では、図6で示すように、ブレーキ液圧がたとえば5MPaを超えた時刻t1で電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの作動が開始される。
【0059】
このように車両が停止状態にあること、ならびに液圧によるブレーキ力が所定のブレーキ力を超える状態にあることを条件として電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの作動を開始して、液圧によってブレーキ力を得ている状態から通電による電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの作動によって駐車ブレーキ状態を得るように切換えるので、運転者の煩わしい操作を不要としつつ電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bを作動させるとともにその作動頻度を低減し、作動に伴うノイズの発生を抑えつつ、耐久性を高めることができる。
【0060】
しかも電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの通電開始を判断するための前記基準値が、車両を停止状態に維持するのに要するブレーキ力に対応するブレーキ液圧よりも大きく設定されるので、車両運転者による車両停止意志を確認して電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bを作動せしめるようにして、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの作動頻度をより少なくすることができる。
【0061】
しかもコントローラCは、車両の停止状態を維持するのに要するブレーキ力が得られるように目標作動量を定めて電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの通電作動を制御するものであり、前記時刻t1から時間T1(たとえば1秒)が経過して電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの作動量が目標作動量に達した時刻t3において、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの通電を停止するようにしている。したがって電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bによって車両の停止状態を確実に維持することができる。
【0062】
また自動変速機Tのシフト位置が駐車位置であることがシフト位置判定手段74で判定されたときに、コントローラCは、非駐車位置のときに比べて大きな値に設定される基準値に基づいて電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの通電開始を判断するものであり、これにより、非駐車状態で電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bが不必要に作動することを回避することができる。
【0063】
またコントローラCは、図7で示すように、時刻t1で作動を開始してからの電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの作動量が目標作動量に達するまでの間にブレーキ液圧センサ15A,15Bで検出される液圧がブレーキ操作力の解放と判断し得る値として予め設定された所定値(たとえば0.5MPa)を超えて減少した時刻t2で、左前輪用車輪ブレーキ2Aおよび右後輪用車輪ブレーキ2BとマスタシリンダMとの間、ならびに右前輪用車輪ブレーキ2Cおよび左後輪用車輪ブレーキ2Dと、マスタシリンダMとの間にそれぞれ介設される調圧弁17A,17Bを閉弁制御するので、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの作動量が目標作動量に達するまでの間に液圧によるブレーキ力が低下してしまうことを回避し、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの作動によって車両の停止状態を維持する前に運転者の意図しない不所望な車両移動が生じることを確実に防止することができる。
【0064】
しかもコントローラCは、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの作動量が目標作動量に達した時刻t3で、調圧弁17A,17Bの閉弁制御を終了するので、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの作動によって充分なブレーキ力が得られていることを確認して、液圧によるブレーキ力を解放するように調圧弁17A,17Bの制御を終了することができる。
【0065】
さらにコントローラCは、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの作動量がその作動開始から所定時間T2たとえば3秒が経過しても目標作動量に達しないときには故障と判断して故障処理を実行するものであり、図8で示すように、時刻t1で作動を開始するとともに時刻t2で調圧弁17A,17Bを閉弁制御した後に、時刻t1から時間T2が経過した時刻t4で、コントローラCは、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの通電を停止するとともに警報ランプ76を点灯せしめ、さらに調圧弁17A,17Bを開弁する。
【0066】
而して、電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの作動量がその作動開始から所定時間T2が経過しても目標作動量に達しないときには故障と判断し得るものであり、故障と判断して故障処理を実行することができる。
【0067】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【0068】
たとえば上記実施例では、ブレーキ力に関連する物理量としてブレーキ液圧を用いた場合について説明したが、ブレーキペダルPに加える操作力や操作ストロークを物理量として用い、踏力センサやストロークセンサで検出した検出値によって電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bの通電開始を判断するようにしてもよい。
【0069】
また上記実施例では、液圧作動式である右後輪用車輪ブレーキ2Bおよび左後輪用車輪ブレーキ2Dに電気作動式駐車ブレーキ駆動手段24A,24Bが付設された場合について説明したが、液圧作動式の車輪ブレーキとは別の駐車専用ブレーキを電気作動式駐車ブレーキ駆動手段で駆動するようにしたものにも本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】車両の駆動系およびブレーキ系の全体構成を示す図である。
【図2】液圧制御回路の構成を示す図である。
【図3】電気作動式駐車ブレーキ駆動手段が付設されたディスクブレーキの縦断面図である。
【図4】ブレーキ制御系の構成を示すブロック図である。
【図5】通電開始を判断する基準値および電気作動式駐車ブレーキ駆動手段の目標作動量の液圧相当値の設定マップを示す図である。
【図6】車両停止時のブレーキ液圧ならびに電気作動式駐車ブレーキ駆動手段の作動力の変化を示す図である。
【図7】車両停止時にブレーキ操作力を途中で解放したときの図6に対応した図である。
【図8】電気作動式駐車ブレーキ駆動手段が故障したときの図6および図7に対応した図である。
【符号の説明】
【0071】
2B,2D・・・車輪ブレーキ
15A,15B・・・ブレーキ力関連量検出手段としてのブレーキ液圧センサ
17A,17B・・・常開型の電磁弁である調圧弁
24A,24B・・・電気作動式駐車ブレーキ駆動手段
74・・・シフト位置判定手段
C・・・コントローラ
M・・・液圧発生手段としてのマスタシリンダ
T・・・自動変速機




 

 


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