米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 車両 -> 本田技研工業株式会社

発明の名称 電動パワーステアリング装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−8191(P2007−8191A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−187862(P2005−187862)
出願日 平成17年6月28日(2005.6.28)
代理人 【識別番号】100064414
【弁理士】
【氏名又は名称】磯野 道造
発明者 鯉渕 宏之 / 笹嶋 晃治
要約 課題
モータに供給される電力の一時的な増大による電源電圧の低下を防止することができる電動パワーステアリング装置を提供する。

解決手段
操舵力を補助するモータ30と、電源の電圧を昇圧する昇圧手段10と、前記昇圧手段の出力電圧を用いて前記モータ30を操舵入力に基づいた目標電流で駆動する駆動制御手段20とを備える電動パワーステアリング装置100であって、前記昇圧手段に流入する入力電流を監視する電流監視手段(電流センサ)3を有し、前記昇圧手段10が作動しているときに前記入力電流が所定値以上となった場合に前記目標電流を低減させる。
特許請求の範囲
【請求項1】
操舵力を付与するモータと、電源の電圧を昇圧する昇圧手段と、前記昇圧手段の出力電圧を用いて、前記モータを操舵入力に基づいた目標電流で駆動する駆動制御手段とを備える電動パワーステアリング装置であって、
前記昇圧手段に流入する入力電流を監視する電流監視手段を有し、
前記昇圧手段が作動しているときに前記入力電流が所定値以上となった場合に前記目標電流を低減させることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
【請求項2】
前記目標電流をダンピング補正値を用いて補正することで、ステアリング系のダンピングを補償するダンピング補償手段と、前記目標電流をイナーシャ補正値を用いて補正することで、前記ステアリング系のイナーシャを補償するイナーシャ補償手段と、を更に備え、
前記入力電流が前記所定値以上となったときに、前記ダンピング補正値あるいは前記イナーシャ補正値を補正することで前記目標電流を低減させることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、操舵力を付与する電動パワーステアリング装置に関し、特に、電源電圧を昇圧してモータを駆動する装置に用いられる。
【背景技術】
【0002】
電動パワーステアリング装置は、モータで操舵トルクに応じた補助トルクを発生させ、この補助トルクをステアリング系に伝達して操舵トルクの軽減化を図っている。
このモータには、通常の2000ccクラスの自動車で60A以上の大電流を流す必要があり、最近では、より多くの出力を得るためにバッテリ電圧より高い電圧で駆動させることが求められている。例えば、特許文献1には、DC−DCコンバータを用いて高電圧を発生させてモータに電力を供給する昇圧装置が開示されている。
【特許文献1】特開2003−244943号公報 (請求項1、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載の技術ではバッテリが劣化状態、すなわちバッテリ電圧が通常の12Vから低下している場合でも、昇圧手段であるDC−DCコンバータは、電流の持ち出しを増加させることで、モータ等の負荷が求める電力を保つように働いていた。このため、更に、バッテリの劣化が進行するおそれがあった。
【0004】
そこで、本発明は、昇圧手段を備えた電動パワーステアリング装置において、持ち出し電流の増大によるバッテリの劣化を防止することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するため、本発明の電動パワーステアリング装置は、操舵力を補助するモータと、電源(バッテリ)の電圧を昇圧する昇圧手段と、前記昇圧手段の出力電圧を用いて前記モータを操舵入力に基づいた目標電流で駆動する駆動制御手段とを備える電動パワーステアリング装置であって、前記昇圧手段に流入する入力電流を監視する電流監視手段を有し、前記昇圧手段が作動しているときに前記入力電流が所定値以上となった場合に前記目標電流を低減させることを特徴とする。
【0006】
このようにすれば、昇圧手段(昇圧回路)に流入する電流が所定値以上になった場合にモータの目標電流が低減するため、昇圧手段に流入する入力電流が減少する。これにより、電源の電圧低下が回避され、更に、電源の劣化が緩和される。また、モータ以外の他の装置が電源に接続され、電源から流出する電流が増加することにより電源の電圧が低下してもモータの目標電流は低減しない。
【0007】
また、前記電動パワーステアリング装置において、前記目標電流をダンピング補正値を用いて補正することで、ステアリング系のダンピングを補償するダンピング補償手段と、前記目標電流をイナーシャ補正値を用いて補正することで、前記ステアリング系のイナーシャを補償するイナーシャ補償手段と、を更に備え、前記電流監視手段が監視する電流が前記所定値以上となったときに、前記ダンピング補正値あるいは前記イナーシャ補正値を補正することで前記目標電流を低減させることができる。
【0008】
ダンピングあるいはイナーシャを補正して目標電流を低減することにより、細やかな制御が可能になり、操舵フィーリングが高められる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、電源(バッテリ)の劣化時、電源からの持ち出し電流を低減させ、電源の劣化を防止することができる。また、請求項2に係る発明においては、持ち出し電流に応じて、ダンピング補正値、イナーシャ補正値それぞれを補正することで、操舵フィーリングの低下を抑えながら電源の劣化を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(第1実施形態)
本実施形態の電動パワーステアリング装置の構成、特に、昇圧回路の構成を図1を用いて説明する。
電源であるバッテリ1はリレー2を介して昇圧回路10の入力端INに接続され、昇圧回路10の出力端OUTは、制御装置20内部の電動機駆動手段33(図3参照)内に設けられているFETブリッジ回路を介してモータ30に接続されている。バッテリ1の定格電圧は12Vであるが、内部抵抗が存在するので負荷電流によって10Vから14V程度で変動する。なお、バッテリ1には、図示しない交流発電機が接続されており、交流発電機は、発電した交流電圧を整流してバッテリ1を充電している。また、リレー2はリレー駆動信号によってON−OFF制御されている。
【0011】
昇圧回路10の入力端INには、電流センサ3が接続されており、コイル4を介して半導体スイッチであるFET6のドレインあるいはソースの何れかの一端が接続されている。ここで、電流センサ3は、微少抵抗器で構成して両端の電圧を検出しても良く、導体に流れる電流をホール素子で検出する構成にしても良い。
【0012】
FET6の他端は、昇圧回路10の出力端OUTに接続され、その出力端OUTと接地との間には電解コンデンサ7が接続され、出力電圧VOを平滑している。また、コイル4及びFET6の接続点と接地との間にはFET5が接続されている。昇圧コントロール部8は、出力端OUTの電圧信号と電流センサ3の出力信号とが入力され、FET5,6のゲート電圧を制御している。また、出力端OUTの電圧信号は、加算器9によって制御信号に加算され、昇圧コントロール部8に入力されている。なお、FET5,6のサブストレートはドレインあるいはソースに接続されている。
【0013】
次に、昇圧回路10の動作を図1を参照して説明する。リレー2が導通することにより、昇圧回路10の入力端INにはバッテリ1の12Vの電圧VINが印加される。そして、FET5のゲート電位がHIGH LEVELとなりFET5がTON時間導通し、FET6のゲート電位がLOW LEVEL(あるいは、負電位)となりFET6が遮断することにより、電流センサ3を介してコイル4に電流が流れる。なお、この電流は、コイル4のインダクタンスLに反比例する傾斜で直線的に増加し、電流の増加量は(VIN/L)TONとなる。そして、TON時間経過後、反対に、FET5のゲート電位がLOW LEVEL(あるいは、負電位)となりFET5をTOFF時間遮断させ、FET6のゲート電位がHIGH LEVELとなりFET6を導通させる。これにより、インダクタンスLに反比例する傾斜でTOFF時間直線的に電流が減少し、電流の減少量は、出力電圧をVOとすると、((VO−VIN)/L)TOFFとなる。そして、TOFF時間経過後、FET5の導通及びFET6の遮断が再び行われる。すなわち、二つのFET5,6を相補的にスイッチング動作させている。
【0014】
電流の増加量と減少量は等しいので、FET5の導通及びFET6の遮断とFET5の遮断及びFET6の導通とが交互に繰り返されることにより、出力電圧VOは、(1+TON/TOFF)VINに収束する。すなわち、FET5,6のON,OFF時間の比で決まる電圧(TON/TOFF)VINがバッテリ1の電圧VINに加算されて、昇圧回路10から出力される。
【0015】
昇圧回路10の動作特性を図2(a)に示す。この図は、10V,12V,14Vの各入力電圧をパラメータとして、出力電力POUTと入力INに流入する流入電流Iとの関係を示している。入力電圧を一定にした場合には、出力電力POUTの増大に伴ってバッテリ1から流入する流入電流Iが増加する。また、入力電圧が低いとき(例えば、10V)は、出力電力POUTを一定にするために、入力電圧が高いとき(例えば、14V)よりも流入電流Iが増加する。
【0016】
すなわち、昇圧回路10は、出力電力POUTが増加すれば流入電流Iが増加し、これにより、バッテリ1の電圧すなわち入力電圧が低下すれば、さらに、流入電流Iが増加しようとする特性を有している。そのため、昇圧回路10は、電流センサ3が検出する流入電流Iが所定値よりも増加したときに出力電圧の制御を行って、流入電流Iを低下させている。
【0017】
図3は、本発明の実施の形態に適用される電動パワーステアリング装置100の構成図である。ステアリングホイール23に一体的に設けられたステアリング軸24は、自在継ぎ手25a,25bを有する連結軸25を介して、ステアリング・ギアボックス26内にあるラック&ピニオン機構27のピニオン27aと連結され、手動操舵力発生手段22を構成している。さらに、ピニオン27aにかみ合うラック歯27bと、これらのかみ合いにより往復運動するラック軸29は、その両端のタイロッド31,31を介して転舵輪W、Wを転動させるように構成されている。
【0018】
また、電動パワーステアリング装置100は、制御装置20に含まれる電動機駆動手段33がモータ30を駆動して補助トルク(補助操舵力)を発生させ、手動操舵力発生手段22による手動操舵力をアシストするように構成されている。ステアリングホイール23、ステアリング軸24、連結軸25、ラック&ピニオン機構27、ラック軸29、モータ30、転舵輪W等の機構的部分をステアリング系Sと総称する。
【0019】
制御装置20には、車速信号Vを出力する車速センサVS、操舵トルク信号Tを出力する操舵トルクセンサTS、角度信号ANGLEを出力するレゾルバ34の各センサが接続され、角速度算出手段35が角度信号ANGLEを微分してモータ30の角速度信号ωを生成している。車速センサVSは、変速機の回転数に基づいた車速を単位時間あたりのパルス数として出力するものである。レゾルバ34は、例えば、複数マグネットを用いて磁気の変化を検出する磁気式エンコーダが用いられ、ポテンショメータ、ロータリーエンコーダ等も使用可能である。
【0020】
制御装置20は、これらの信号V,T,ANGLE,ωに基づいてモータ30にかける目標電流の大きさ及び方向を決定している。そして、電動機駆動手段33に設けられた電流センサによりモータ30に流れる電流が検出され、この検出電流が目標電流になるようにPWM(Pulse Width Modulation)制御される。
【0021】
操舵トルクセンサTSは、ステアリング・ギアボックス26内に配設され、運転者による手動の操舵トルクの大きさ及び方向を検出する。そして、操舵トルクセンサTSは、検出した操舵トルクに対応したアナログ電気信号を操舵トルク信号Tとして制御装置20に送信する。なお、操舵トルク信号Tは、大きさを示す操舵トルクとトルクの向きを示すトルク方向との情報を含む。トルク方向は操舵トルクのプラス値/マイナス値で表され、プラス値は操舵トルク方向が右方向であり、マイナス値は操舵トルク方向が左方向である。
【0022】
電動機駆動手段33は、例えば、PWM信号のデューティに応じて電動機駆動手段33内に設けられているFETブリッジ回路を介してモータ30の巻線に電流を通電して制御を行う。ここで、FETブリッジ回路とバッテリ1との間に前記した昇圧回路10が接続されており、昇圧された電圧でモータ30が駆動されている。
【0023】
以上説明した本実施形態によれば、例えば、路面摩擦係数μが高く、操縦者の転舵速度が速いときなど、モータの要求する電力が増大すると昇圧回路10へ流入する流入電流が増加するが、この流入電流を電流センサ3が検出して、その流入電流が所定値を超えると、目標電流を低下させるように動作し、さらなる電流の持ち出しを抑制してバッテリの劣化を防止できる。また、昇圧回路10に流入する電流を検出しているので、ライト,エアコン等の他の車載設備でバッテリ1に流れる電流が増加して、電源電圧が低下しても、同様の効果を得ることができる。このため、良好な操舵アシストが行われる。なお、流入電流が所定値を超えた場合に昇圧電圧を低下させずに、モータ目標電流を低下させるように電動機駆動手段33がPWM制御しても良い。
【0024】
(第2実施形態)
前記第1実施形態は、昇圧回路10の流入電流に応じて昇圧電圧を変化させて目標電流を制御したが、本第2実施形態は、昇圧電圧を固定し制御装置20内で設定されるパラメータを可変することによって目標電流を制御する。本実施形態の昇圧回路は、基本的には図1と同様であるが、電流センサ3の検出信号が制御装置20に入力される。
【0025】
電動機駆動手段33がPWM制御する制御目標電流(モータ目標電流)は、操舵トルク信号Tと、車速信号Vと、モータの角速度信号ωとから算出され、昇圧回路10に流入する流入電流によって修正される。この機能を実行するための機能ブロック及び信号の流れを示したアルゴリズム構成図を図4に示す。
【0026】
ローパスフィルタ(LPF)41及び位相補償フィルタ42を介した操舵トルク信号Tと、車速信号Vとはベース電流算出手段43に入力される。また、車速信号Vは、位相補償フィルタ42にも入力される。ベース電流算出手段43は、予め実験値又は設計値に基づいたテーブルから、各入力信号に対応する基準電流を読み出す。なお、ローパスフィルタ41はノイズ除去を行うために用いられ、位相補償フィルタ42は、応答の遅れによって生じる振動や発振現象を緩和もしくは抑制するために用いられる。ここで、車速信号Vは、車速の変動による路面反力の変動を補正し、操舵感覚を向上するために用いられる。
【0027】
また、ローパスフィルタ41を介した操舵トルク信号Tと、車速信号Vと、ローパスフィルタ41を介した操舵トルク信号T及び車速信号Vがハイパスフィルタ(HPF)46を介して微分された信号とがイナーシャ補償手段44に入力される。イナーシャ補償手段44は、ステアリング系Sの慣性による応答性の低下を向上させるためにモータ目標電流の補償を行うものである。特に、イナーシャ制御は、操舵トルクの微分値に基づいて制御するので、ステアリング操作における切り返し等の操舵トルクが大きく変化する時に有効に作用する。その結果、ダンピング制御やイナーシャ制御が施されると、実際の操舵トルクの方向とは逆方向に目標電流が補正され、操舵トルクの方向と補助トルクの方向とが異なる場合がある。イナーシャ補償値は、車速信号Vに対して、低速の場合には大きな値が対応づけられ、高速の場合には小さな値が対応づけられている。また、操舵トルクの時間微分値に対して、ドライバによるステアリング操作に対しての応答性を向上させるために、この時間微分値が大きいほど大きな値が対応づけられる。
【0028】
また、ローパスフィルタ41を介した操舵トルク信号Tと、車速信号Vと、モータ30の角速度信号ωとは、ダンパ補償手段(ダンピング補償手段)45に入力される。ダンパ補償手段45は、モータ30の回転方向と逆方向に駆動してモータ目標電流を補償するものである。したがって、通常操舵時のように操舵トルクの方向とモータ30の回転方向が同じ場合(ステアリングの往き時)は、減衰は操舵トルクに対して減算補正であるが、ステアリングがセルフアライニングトルクによって中立位置に戻されるような、操舵トルクの方向とモータ30の回転方向が逆方向の場合(ステアリングの戻り時)には、減衰は操舵トルクに対して加算補正になる。また、車速信号Vが大きくなるとダンピング補正値を大きくして、操舵補助トルクによるアシスト量を減らすようにしている。これは、高車速領域でのステアリングの安定性を良くし、一方、低車速領域でのステアリングの戻り性を良くするためである。なお、イナーシャ補償手段44及びダンパ補償手段45は、予め実験値又は設計値に基づいたテーブルから、各入力信号に対応する補正信号(イナーシャレシオ、ダンパレシオ)を読み出すように構成されている。
【0029】
ベース電流算出手段43が算出した基準電流の値と、昇圧回路10の流入電流Iに対応してレシオテーブル49によって読み出された比率とが乗算器47によって乗算される。そして、乗算器47によって乗算された制御目標電流の値は、イナーシャ補償手段44及びダンパ補償手段45によって読み出された補正値によって補正される。そして、制御目標電流とモータ30に流れるモータ電流との偏差が小さくなるようにモータ30に流れる電流の大きさと方向が制御される。
【0030】
図2(b)にレシオテーブル49に記憶されているテーブルの例を示す。昇圧回路10の流入電流が、例えば、0Aから90Aまでは、乗算の比率は1倍で一定であるが、90Aから100Aまでで1倍から0.7倍まで徐々に比率を低下させている。次に、図2(c)にイナーシャ補償手段44に記憶されているテーブルの例を示し、図2(d)にダンパ補償手段45に記憶されているテーブルの例を示す。操舵トルク信号T及び車速信号Vを固定させて、昇圧回路10への流入電流を変化させた場合の補償値の比であるイナーシャレシオは、流入電流が増加するに伴い減少させている。一方、ダンパレシオは流入電流が増加するにつれて増加させている。すなわち、ダンピング補正値を増大させ、イナーシャ補正値を減少させることで、モータ30の目標電流を制御している。
【0031】
以上説明したように、前記各実施形態によれば、バッテリが弱っている場合や車載の電気負荷が増大して交流発電機の電圧あるいはバッテリ電源電圧が低下している場合において、電動パワーステアリング装置の負荷すなわちモータの負荷が上昇し、大きなバッテリ電流を必要としている場合での昇圧動作による交流発電機の電圧及びバッテリ電源電圧の急激な低下を防止し、電源変動に対して高いタフネスと信頼性を有する昇圧回路を備えた電動パワーステアリング装置を構築することができる。
【0032】
(変形例)
本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下のような種々の変形が可能である。
(1)前記第2実施形態は、ベース電流算出手段43とレシオテーブル49の値とを乗算器47を用いて乗算してから、イナーシャ補償手段44とダンパ補償手段45とが出力する値を加算器48を用いて加算したが、ベース電流算出手段43とイナーシャ補償手段44とダンパ補償手段45とが出力する値を加算してからレシオテーブル49の値を乗算することができる。
(2)前記各実施形態は、電流センサ3を用いて昇圧回路10に流入する電流を検出して、その電流が所定値以上になったときにモータ電流を制限するようにしたが、モータ30に流れる電流を検出して、制限することもできる。
(3)前記各実施形態は、二つのFET5,6を相補的にスイッチング動作させたが、FET6の代わりにダイオードを順方向に挿入してFET5のみをスイッチング動作させることもできる。この場合は、FET5を導通させることにより、ダイオードが逆方向になり、FET6の動作と同様になる。
(4)本発明の電動パワーステアリング装置には、ステアリングホイール23と転舵輪Wとが機械的に切り離されたステアバイワイヤ(Steer_By_Wire)が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本実施形態の電動パワーステアリング装置、特に、昇圧回路の構成を示す図である。
【図2】昇圧回路の動作特性図、レシオテーブル、イナーシャレシオ及びダンパレシオを示す図である。
【図3】本実施形態の電動パワーステアリング装置の構成図である。
【図4】第2実施形態の制御装置のアルゴリズム図である。
【符号の説明】
【0034】
1 バッテリ(電源)
2 リレー
3 電流センサ(電流監視手段)
4 コイル
5,6FET
7 電解コンデンサ
8 昇圧コントロール部
9 加算器
10 昇圧回路(昇圧手段)
20 制御装置(駆動制御手段)
22 手動操舵力発生手段
23 ステアリングホイール
24 ステアリング軸
25 連結軸
25a,25b 自在継ぎ手
26 ステアリング・ギアボックス
27 ラック&ピニオン機構
27a ピニオン
27b ラック歯
29 ラック軸
30 モータ
31 タイロッド
33 電動機駆動手段
34 レゾルバ
35 角速度算出手段
41 ローパスフィルタ(LPF)
42 位相補償フィルタ
43 ベース電流算出手段
44 イナーシャ補償手段
45 ダンパ補償手段(ダンピング補償手段)
46 ハイパスフィルタ(HPF)
47 乗算器
48 加算器
49 レシオテーブル
100 電動パワーステアリング装置
VS 車速センサ
TS 操舵トルクセンサ
T 操舵トルク信号
V 車速信号
ANGLE 角度信号
ω 角速度信号
W 転舵輪




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013