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車両制御装置 - 本田技研工業株式会社
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発明の名称 車両制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−1579(P2007−1579A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2006−278269(P2006−278269)
出願日 平成18年10月12日(2006.10.12)
代理人 【識別番号】100071870
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 健
発明者 松田 庄平
要約 課題
車両の制動力および駆動力の少なくとも何れかを制御してアンダーステア状態やオーバーステア状態を抑制する車両制御装置において、道路形状を考慮した的確な制御が行えるようにする。

解決手段
車両の実際の運動状態と基準となる運動状態とを比較した結果に基づいて車両の挙動を制御するための操作量を算出し、この操作量に基いて車両の制動力および駆動力の少なくとも何れかを制御するものにおいて、車両の進行方向の道路形状を検知し、その道路形状に基づいて前記操作量を補正するので、実際の道路形状に則した制御を行ってアンダーステア状態やオーバーステアを的確に抑制することができる。特に、車両の実際の運動状態に基いて予測した車両の進行方向と、検知した道路形状とを比較した結果に基づいて前記操作量を補正するので、車両の進行方向が道路の方向に対して逸脱している程度に応じて前記操作量を的確に補正することができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
車両(V)の挙動を示すパラメータに基いて車両(V)の実際の運動状態を検知する運動状態検知手段(M1)と、
車両(V)の挙動を示すパラメータに基いて車両(V)の運動状態の基準値を設定する基準運動状態設定手段(M2)と、
運動状態検知手段(M1)で検知した車両(V)の運動状態を基準運動状態設定手段(M2)で設定した基準値と比較する第1比較手段(M3)と、
第1比較手段(M3)での比較結果に基づいて車両(V)の挙動を制御するための操作量を算出する操作量算出手段(M4)と、
操作量算出手段(M4)で算出した操作量に基いて車両(V)の制動力および駆動力の少なくとも何れかを制御する車両挙動制御手段(M5)と、
を備えた車両制御装置において、
車両(V)の進行方向の道路形状を検知する道路形状検知手段(NV)と、
運動状態検知手段(M1)で検知した車両(V)の運動状態に基いて車両(V)の進行方向を予測する車両進行方向予測手段(M7)と、
車両進行方向予測手段(M7)で予測した車両(V)の進行方向を道路形状検知手段(NV)で検知した道路形状と比較する第2比較手段(M8)と、
第2比較手段(M8)での比較結果に基づいて操作量算出手段(M4)で算出した第1比較手段(M8)の比較結果に基づく操作量を補正する操作量補正手段(M6)と、
を備えたことを特徴とする車両制御装置。
【請求項2】
操作量補正手段(M6)は、操作量算出手段(M4)で算出した操作量を増大させるか、前記操作量に基づく車両挙動制御手段(M5)による制御の開始を早めることを特徴とする、請求項1に記載の車両制御装置。
【請求項3】
操作量補正手段(M6)は、操作量算出手段(M4)で算出した操作量を減少させるか、前記操作量に基づく車両挙動制御手段(M5)による制御の終了を早めることを特徴とする、請求項1に記載の車両制御装置。
【請求項4】
道路形状検知手段(NV)で検知した道路形状に基づいて自車位置を予測する自車位置予測手段(M10)と、
自車位置予測手段(M10)で予測した自車位置および道路形状検知手段(NV)で検知した道路形状に基づいて車両(V)の前方の道路の方向を予測する道路方向予測手段(M11)と、
を備えてなり、第2比較手段(M8)は、車両進行方向予測手段(M7)で予測した車両(V)の進行方向を道路方向予測手段(M11)で予測した車両(V)の前方の道路の方向と比較することを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の車両制御装置。
【請求項5】
第1比較手段(M3)の比較結果に基づいてアンダーステア状態にあると判定されたとき、車両挙動制御手段(M5)は旋回内輪に制動力を作用させ、旋回外輪に駆動力を作用させることを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載の車両制御装置。
【請求項6】
旋回外輪に作用させる駆動力は旋回内輪に作用させる制動力によって相殺可能であることを特徴とする、請求項5に記載の車両制御装置。
【請求項7】
道路形状検知手段(NV)で検知した道路形状に基づいて自車位置を予測する自車位置予測手段(M10)を備えてなり、自車位置予測手段(M10)が予測した自車位置から所定距離以内にカーブが存在すると予測したとき、運転者によるステアリング操作が行われた時点をカーブ入口と判定することを特徴とする、請求項1〜6の何れかに記載の車両制御装置。
【請求項8】
カーブ入口の手前を走行中に第1比較手段(M3)の比較結果に基づいてアンダーステア状態が予測されたとき、車両挙動制御手段(M5)は車両(V)を減速させることを特徴とする、請求項1〜7の何れかに記載の車両制御装置。
【請求項9】
車両挙動制御手段(M5)は全輪を制動して車両(V)を減速させることを特徴とする、請求項8に記載の車両制御装置。
【請求項10】
運動状態検知手段(M1)で検知した車両(V)の運動状態に基いて車両(V)の進行方向を予測する車両進行方向予測手段(M7)と、
道路形状検知手段(NV)で検知した道路形状に基づいて自車位置を予測する自車位置予測手段(M10)と、
自車位置予測手段(M10)で予測した自車位置および道路形状検知手段(NV)で検知した道路形状に基づいて車両(V)の前方の道路の方向を予測する道路方向予測手段(M11)と、
を備えてなり、自車位置予測手段(M10)が車両(V)がカーブ出口に接近していると予測し、第1比較手段(M3)が車両(V)がアンダーステア状態にあると判定し、かつ第2比較手段(M8)が車両進行方向予測手段(M7)で予測した車両(V)の進行方向を道路方向予測手段(M11)で予測した車両(V)の前方の道路の方向と比較した結果に基づいて車両(V)がオーバーステア状態にあると判定したとき、操作量算出手段(M4)で算出した操作量を前記比較結果に基づいて減少させることを特徴とする、請求項1〜9の何れかに記載の車両制御装置。
【請求項11】
運動状態検知手段(M1)で検知した車両(V)の運動状態に基いて車両(V)の進行方向を予測する車両進行方向予測手段(M7)と、
道路形状検知手段(NV)で検知した道路形状に基づいて自車位置を予測する自車位置予測手段(M10)と、
自車位置予測手段(M10)で予測した自車位置および道路形状検知手段(NV)で検知した道路形状に基づいて車両(V)の前方の道路の方向を予測する道路方向予測手段(M11)と、
を備えてなり、自車位置予測手段(M10)が車両(V)がカーブ出口に接近していると予測し、第1比較手段(M3)が車両(V)がアンダーステア状態にあると判定し、かつ第2比較手段(M8)が車両進行方向予測手段(M7)で予測した車両(V)の進行方向を道路方向予測手段(M11)で予測した車両(V)の前方の道路の方向と比較した結果に基づいて車両(V)がオーバーステア状態にあると判定したとき、操作量算出手段(M4)で算出した操作量に基づく車両(V)の制動力および駆動力の少なくとも何れかの制御の終了を早めることを特徴とする、請求項1〜10の何れかに記載の車両制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の実際の運動状態が基準となる運動状態から外れた場合に、左右の車輪に作用する制動力や駆動力を制御してヨーモーメントを発生させることにより車両挙動の安定を図る車両制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両が不安定な走行状態になって該車両の進行方向を運転者の意志どおりに制御できなくなった場合に、左右の車輪に作用する制動力や駆動力を個別に制御することにより、車両挙動の乱れを回復させるヨーモーメントを発生させて安定状態を維持する車両制御装置は既に商品化されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、かかる車両制御装置では、安定状態で車両が発生するであろうと予測される基準横滑り角や基準ヨーレートを車速や運転者のステアリング操作に基づいて設定するとともに、実際に車両に発生している実横滑り角や実ヨーレートを前記基準横滑り角や基準ヨーレートと比較し、その偏差を0に収束させるべく左右の車輪に作用する制動力や駆動力を個別にフィードバック制御するので、以下のような問題が懸念される。
【0004】
例えば車両がカーブ出口の付近を走行しているときに、基準横滑り角や基準ヨーレートに対して実横滑り角や実ヨーレートが小さい状態(アンダーステア状態)になると、従来の制御ではアンダーステア状態を解消させるべく旋回内輪に制動力を作用させて旋回をアシストする方向のヨーモーメントを発生させていた。しかしながら、カーブ路から直線路に移行するカーブ出口の付近を走行する車両は、その走行状態が旋回状態から直進状態に移行する必要があるにも拘わらず、従来の制御では旋回をアシストする方向のヨーモーメントが過剰に発生してしまうので、運転者に違和感を与える可能性があった。このような問題は、従来の制御が、車両の基準となる進行方向と実際の進行方向との偏差に基づいて行われ、実際の道路形状を考慮していないために発生していた。つまり、カーブ出口の付近を走行している場合では、前方の道路形状がカーブ路から直線路に移行していることを考慮せずに、現在のカーブ路での走行状態に基づいて制御を行うため、実際の道路形状に則した適切な制御ができない場合があった。
【0005】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、車両の制動力および駆動力の少なくとも何れかを制御してアンダーステア状態やオーバーステア状態を抑制する車両制御装置において、道路形状を考慮した的確な制御が行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、車両の挙動を示すパラメータに基いて車両の実際の運動状態を検知する運動状態検知手段と、車両の挙動を示すパラメータに基いて車両の運動状態の基準値を設定する基準運動状態設定手段と、運動状態検知手段で検知した車両の運動状態を基準運動状態設定手段で設定した基準値と比較する第1比較手段と、第1比較手段での比較結果に基づいて車両の挙動を制御するための操作量を算出する操作量算出手段と、操作量算出手段で算出した操作量に基いて車両の制動力および駆動力の少なくとも何れかを制御する車両挙動制御手段とを備えた車両制御装置において、車両の進行方向の道路形状を検知する道路形状検知手段と、運動状態検知手段で検知した車両の運動状態に基いて車両の進行方向を予測する車両進行方向予測手段と、車両進行方向予測手段で予測した車両の進行方向を道路形状検知手段で検知した道路形状と比較する第2比較手段と、第2比較手段での比較結果に基づいて操作量算出手段で算出した第1比較手段(M8)の比較結果に基づく操作量を補正する操作量補正手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
また請求項2に記載された発明は、請求項1の構成に加えて、操作量補正手段は、操作量算出手段で算出した操作量を増大させるか、前記操作量に基づく車両挙動制御手段による制御の開始を早めることを特徴とする。
【0008】
また請求項3に記載された発明は、請求項1の構成に加えて、操作量補正手段は、操作量算出手段で算出した操作量を減少させるか、前記操作量に基づく車両挙動制御手段による制御の終了を早めることを特徴とする。
【0009】
また請求項4に記載された発明は、請求項1〜3の何れかの構成に加えて、道路形状検知手段で検知した道路形状に基づいて自車位置を予測する自車位置予測手段と、自車位置予測手段で予測した自車位置および道路形状検知手段で検知した道路形状に基づいて車両の前方の道路の方向を予測する道路方向予測手段とを備えてなり、第2比較手段は、車両進行方向予測手段で予測した車両の進行方向を道路方向予測手段で予測した車両の前方の道路の方向と比較することを特徴とする。
【0010】
また請求項5に記載された発明は、請求項1〜4の何れかの構成に加えて、第1比較手段の比較結果に基づいてアンダーステア状態にあると判定されたとき、車両挙動制御手段は旋回内輪に制動力を作用させ、旋回外輪に駆動力を作用させることを特徴とする。
【0011】
また請求項6に記載された発明は、請求項5の構成に加えて、旋回外輪に作用させる駆動力は旋回内輪に作用させる制動力によって相殺可能であることを特徴とする。
【0012】
また請求項7に記載された発明は、請求項1〜6の何れかの構成に加えて、道路形状検知手段で検知した道路形状に基づいて自車位置を予測する自車位置予測手段を備えてなり、自車位置予測手段が予測した自車位置から所定距離以内にカーブが存在すると予測したとき、運転者によるステアリング操作が行われた時点をカーブ入口と判定することを特徴とする。
【0013】
また請求項8に記載された発明は、請求項1〜7の何れか構成に加えて、カーブ入口の手前を走行中に第1比較手段の比較結果に基づいてアンダーステア状態が予測されたとき、車両挙動制御手段は車両を減速させることを特徴とする。
【0014】
また請求項9に記載された発明は、請求項8の構成に加えて、車両挙動制御手段は全輪を制動して車両を減速させることを特徴とする。
【0015】
また請求項10に記載された発明は、請求項1〜9の何れかの構成に加えて、運動状態検知手段で検知した車両の運動状態に基いて車両の進行方向を予測する車両進行方向予測手段と、道路形状検知手段で検知した道路形状に基づいて自車位置を予測する自車位置予測手段と、自車位置予測手段で予測した自車位置および道路形状検知手段で検知した道路形状に基づいて車両の前方の道路の方向を予測する道路方向予測手段とを備えてなり、自車位置予測手段が車両がカーブ出口に接近していると予測し、第1比較手段が車両がアンダーステア状態にあると判定し、かつ第2比較手段が車両進行方向予測手段で予測した車両の進行方向を道路方向予測手段で予測した車両の前方の道路の方向と比較した結果に基づいて車両がオーバーステア状態にあると判定したとき、操作量算出手段で算出した操作量を前記比較結果に基づいて減少させることを特徴とする。
【0016】
また請求項11に記載された発明は、請求項1〜10の何れか構成に加えて、運動状態検知手段で検知した車両の運動状態に基いて車両の進行方向を予測する車両進行方向予測手段と、道路形状検知手段で検知した道路形状に基づいて自車位置を予測する自車位置予測手段と、自車位置予測手段で予測した自車位置および道路形状検知手段で検知した道路形状に基づいて車両の前方の道路の方向を予測する道路方向予測手段とを備えてなり、自車位置予測手段が車両がカーブ出口に接近していると予測し、第1比較手段が車両がアンダーステア状態にあると判定し、かつ第2比較手段が車両進行方向予測手段で予測した車両の進行方向を道路方向予測手段で予測した車両の前方の道路の方向と比較した結果に基づいて車両がオーバーステア状態にあると判定したとき、操作量算出手段で算出した操作量に基づく車両の制動力および駆動力の少なくとも何れかの制御の終了を早めることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1の構成によれば、車両の実際の運動状態と基準となる運動状態とを比較した結果に基づいて車両の挙動を制御するための操作量を算出し、この操作量に基いて車両の制動力および駆動力の少なくとも何れかを制御するものにおいて、車両の進行方向の道路形状を検知し、その道路形状に基づいて前記操作量を補正するので、実際の道路形状に則した制御を行ってアンダーステア状態やオーバーステアを的確に抑制することができる。特に、車両の実際の運動状態に基いて予測した車両の進行方向と、検知した道路形状とを比較した結果に基づいて前記操作量を補正するので、車両の進行方向が道路の方向に対して逸脱している程度に応じて前記操作量を的確に補正することができる。
【0018】
また請求項2の構成によれば、検知した道路形状との偏差に応じて前記操作量を増大させるか、前記操作量に基づく制御の開始を早めるので、制御の不足を回避して効果を充分に発揮させることができる。
【0019】
また請求項3の構成によれば、検知した道路形状との偏差に応じて前記操作量を減少させるか、前記操作量に基づく制御の終了を早めるので、過剰な制御が行われるのを防止することができる。
【0020】
また請求項4の構成によれば、道路形状に基づいて自車位置を予測するとともに、その自車位置と前記道路形状とに基づいて車両の前方の道路の方向を予測するので、その道路の方向を精密に予測することができる。
【0021】
また請求項5の構成によれば、車両がアンダーステア状態にあるときに旋回内輪に制動力を作用させ、旋回外輪に駆動力を作用させるので、発生するヨーモーメントで前記アンダーステア状態を的確に解消することができる。
【0022】
また請求項6の構成によれば、旋回外輪の駆動力と旋回内輪の制動力とが相殺可能であるため、車両のトータルの制動力および駆動力が急変するのを回避して運転者が違和感を受けるのを防止することができる。
【0023】
また請求項7の構成によれば、道路形状に基づいて予測した自車位置から所定距離以内にカーブが存在するとき、運転者によるステアリング操作が行われた時点をカーブ入口と判定するので、誤判定を招くことなくカーブ入口を的確に判定することができる。
【0024】
また請求項8の構成によれば、カーブ入口の手前を走行中にアンダーステア状態が予測されると車両を減速させるので、カーブ入口における車速を低下させてアンダーステア状態を解消することができる。
【0025】
また請求項9の構成によれば、全輪を制動して車両を減速させるので、車両の減速を効果的に行うことができる。
【0026】
また請求項10の構成によれば、車両がカーブ出口に接近したときに、車両の実際の運動状態と基準となる運動状態とを比較した結果からアンダーステア状態にあると判定されても、車両の実際の進行方向と道路の方向とを比較した結果からオーバーステア状態にあると判定された場合には、アンダーステア状態を解消するための前記操作量を減少させることにより過剰な制御が行われるのを防止し、車両のカーブ路から直線路への移行をスムーズに行わせることができる。
【0027】
また請求項11の構成によれば、車両がカーブ出口に接近したときに、車両の実際の運動状態と基準となる運動状態とを比較した結果からアンダーステア状態にあると判定されても、車両の実際の進行方向と道路の方向とを比較した結果からオーバーステア状態にあると判定された場合には、アンダーステア状態を解消するための車両の制動力あるいは駆動力の制御の終了を早めることにより過剰な制御が行われるのを防止し、車両のカーブ路から直線路への移行をスムーズに行わせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0029】
図1〜図15は本発明の実施例を示すもので、図1は車両制御装置を備えた車両の全体構成図、図2は制動系統のブロック図、図3は電子制御ユニットの回路構成を示すブロック図、図4はメインルーチンのフローチャート、図5は操作量(1)算出ルーチンのフローチャート、図6は操作量(2)算出ルーチンのフローチャート、図7は偏差(1)から操作量(1)を検索するマップを示す図、図8はヨーレート偏差ΔYおよび横滑り角偏差Δβと操作量(1)との関係を示す図、図9はカーブ入口で偏差(2)から減速量を検索するマップを示す図、図10はカーブ出口で偏差(2)から補正係数K0を検索するマップを示す図、図11はカーブ中で偏差(2)から補正係数K0を検索するマップを示す図、図12はカーブ入口でアンダーステアが予測される場合の作用説明図、図13はカーブ出口でアンダーステア状態になった場合の作用説明図、図14はカーブ中でアンダーステア状態になった場合の作用説明図、図15はカーブ中でオーバーステア状態になってカウンタ操作を行った場合の作用説明図である。
【0030】
図1および図2に示すように、本発明の車両制御装置を搭載した四輪の車両Vは、エンジンEの駆動力がトランスミッションTを介して伝達される駆動輪たる左右の前輪WFL,WFRと、車両Vの走行に伴って回転する従動輪たる左右の後輪WRL,WRRとを備える。運転者により操作されるブレーキペダル1は、電子制御負圧ブースタ2を介してマスタシリンダ3に接続される。電子制御負圧ブースタ2は、ブレーキペダル1の踏力を機械的に倍力してマスタシリンダ3を作動させるとともに、制動支援時にはブレーキペダル1の操作によらずに電子制御ユニットUからの制動指令信号によりマスタシリンダ3を作動させる。ブレーキペダル1に踏力が入力され、かつ電子制御ユニットUから制動指令信号が入力された場合、電子制御負圧ブースタ2は両者のうちの何れか大きい方に合わせてブレーキ油圧を出力させる。尚、電子制御負圧ブースタ2の入力ロッドはロストモーション機構を介してブレーキペダル1に接続されており、電子制御負圧ブースタ2が電子制御ユニットUからの信号により作動して前記入力ロッドが前方に移動しても、ブレーキペダル1は初期位置に留まるようになっている。
【0031】
マスタシリンダ3の一対の出力ポート8,9は油圧制御装置4を介して前輪WFL,WFRおよび後輪WRL,WRRにそれぞれ設けられたブレーキキャリパ5FL,5FR,5RL,5RRに接続される。油圧制御装置4は4個のブレーキキャリパ5FL,5FR,5RL,5RRに対応して4個の圧力調整器6…を備えており、それぞれの圧力調整器6…は電子制御ユニットUに接続されて前輪WFL,WFRおよび後輪WRL,WRRに設けられたブレーキキャリパ5FL,5FR,5RL,5RRの作動を個別に制御する。従って、圧力調整器6…によって各ブレーキキャリパ5FL,5FR,5RL,5RRに伝達されるブレーキ油圧を独立に制御すれば、制動時における車輪のロックを抑制するアンチロックブレーキ制御を行うことができる。
【0032】
電子制御ユニットUには、道路形状検知手段としての公知のナビゲーションシステムNVと、車輪速センサS1 …と、ステアリングホイール10の操舵角を検知する操舵角センサS2 と、車両Vのヨーレートを検知するヨーレートセンサS3 と、車両Vの横加速度を検知する横加速度センサS4 とが接続される。
【0033】
而して、電子制御ユニットUは、ナビゲーションシステムNVの出力と、前記各センサS1 …〜S4 の検知結果に基づいて、電子制御負圧ブースタ2および油圧制御装置4の作動を制御する。即ち、電子制御ユニットUからの指令で電子制御負圧ブースタ2が作動すると、マスタシリンダ3が発生したブレーキ油圧が油圧制御装置4で調圧されてブレーキキャリパ5FL,5FR,5RL,5RRに伝達され、前輪WFL,WFRおよび後輪WRL,WRRの制動力が各輪毎に独立に制御される。その結果、例えば左前輪WFLおよび左後輪WRLの制動力を増加させると車両Vを左旋回させるヨーモーメントが発生し、逆に右前輪WFRおよび右後輪WRRの制動力を増加させると車両Vを右旋回させるヨーモーメントが発生するため、このヨーモーメントで車両の挙動を制御することができる。
【0034】
従って、車両がアンダーステアの傾向を示す場合には、旋回内輪の制動力を増加させて旋回を支援するヨーモーメントを発生させることにより、前記アンダーステアの傾向を解消することができ、車両がオーバーステアの傾向を示す場合には、旋回外輪の制動力を増加させて旋回を抑制するヨーモーメントを発生させることにより、前記オーバーステアの傾向を解消することができる。
【0035】
図3に示すように、電子制御ユニットUには、運動状態検知手段M1と、基準運動状態設定手段M2と、第1比較手段M3と、操作量算出手段M4と、車両挙動制御手段M5と、操作量補正手段M6と、車両進行方向予測手段M7と、第2比較手段M8と、補正量算出手段M9と、自車位置予測手段M10と、道路方向予測手段M11とが設けられる。
【0036】
運動状態検知手段M1には、自車の挙動を示すパラメータとして車輪速センサS1 …で検知した車速と、操舵角センサS2 で検知した操舵角と、ヨーレートセンサS3 で検知したヨーレートと、横加速度センサS4 で検知した横加速度とが入力され、これらパラメータに基づいて自車の実際の運動状態(即ち、実横滑り角および実ヨーレート)が算出される。一方、基準運動状態設定手段M2には、自車の挙動を示すパラメータとして車輪速センサS1 …で検知した車速と、操舵角センサS2 で検知した操舵角とが入力され、これらパラメータに基づいて自車の基準となる運動状態(即ち、基準横滑り角および基準ヨーレート)が算出される。
【0037】
第1比較手段M3は、自車の実際の運動状態(つまり運動状態検知手段M1の出力)および自車の基準となる運動状態(つまり基準運動状態設定手段M2の出力)を比較し、両者の偏差(1)を算出する。この偏差(1)は、自車がアンダーステア状態にあるか、オーバーステア状態にあるかに対応する。操作量算出手段M4は、前記偏差(1)に基づいて操作量を算出し、車両挙動制御手段M5は前記操作量に応じてブレーキアクチュエータである電子制御負圧ブースタ2および油圧制御装置4の作動を制御し、自車の左右の制動力に差を発生させることにより、前記アンダーステア状態あるいは前記オーバーステア状態を解消するためのヨーモーメントを発生させる。
【0038】
車両進行方向予測手段M7は、運動状態検知手段M1で検知した実横滑り角および実ヨーレートに基づいて自車の進行方向を予測する。自車位置予測手段M10は、車輪速センサS1 …で検知した車速およびヨーレートセンサS3 で検知したヨーレートと、ナビゲーションシステムNVで検知した自車の進行方向の道路形状とに基づいて、道路上の自車位置を予測する。道路方向予測手段M11は、ナビゲーションシステムNVで検知した自車の進行方向の道路形状と、自車位置予測手段M10で予測した道路上の自車位置とに基づいて、自車の前方の道路の方向を予測する。
【0039】
第2比較手段M8は、車両進行方向予測手段M7で予測した自車の進行方向と、道路方向予測手段M11で予測した自車の前方の道路の方向とを比較し、両者の偏差(2)を算出する。補正量算出手段M9は前記偏差(2)に応じた補正量を算出し、操作量補正手段M6は前記補正量で前記操作量を補正する。
【0040】
上記作用を、図4のフローチャートを参照しながら更に詳細に説明する。
【0041】
先ず、ステップS1で車速、操舵角、ヨーレートおよび横加速度を検知し、続くステップS2で、運動状態検知手段M1により前記車速、操舵角、ヨーレートおよび横加速度から自車の実際の運動状態を検知する。続くステップS3で、車両進行方向予測手段M7により、自車の実際の運動状態から自車の進行方向を予測する。続くステップS4で、基準運動状態設定手段M2により、前記車速および操舵角から自車の基準運動状態を設定する。続くステアリング5で、第1比較手段M3により自車の実際の運動状態および自車の基準運動状態を比較して偏差(1)を算出し、ステップS6で、操作量算出手段M4により前記偏差(1)から操作量(1)を算出する。
【0042】
図5のフローチャートは偏差(1)および操作量(1)を算出する手順を示すもので、先ずステップS21で、実ヨーレートYaから基準ヨーレートY0 を減算してヨーレート偏差ΔYを算出するとともに、ステップS22で実横滑り角βaから基準横滑り角β0 を減算して横滑り角偏差Δβを算出する。続くステップS23で、偏差(1)を、
偏差(1)=K1*Δβ+K2*ΔY
により算出する。K1,K2は、それぞれヨーレート偏差ΔYおよび横滑り角偏差Δβの一階微分値に基づいて決定される正の係数であって、ヨーレート偏差ΔYおよび横滑り角偏差Δβが増加すると、係数K1,K2もそれぞれ増加する。そして偏差(1)の符号が正符号の場合には自車がオーバーステア状態にあると判定され、偏差(1)の符号が負符号の場合には自車がアンダーステア状態にあると判定される。
【0043】
続くステップS24で、操作量算出手段M4により、ブレーキアクチュエータである電子制御負圧ブースタ2および油圧制御装置4の操作量(1)を前記偏差(1)から算出する。図7に示すように、偏差(1)の絶対値が0から増加して基準設定値に達するまで操作量(1)は0に保持され、偏差(1)の絶対値が基準設定値を越えると操作量(1)は0からリニアに増加するように設定される。図8には、ヨーレート偏差ΔYおよび横滑り角偏差Δβと操作量(1)との関係が模式的に示される。
【0044】
而して、ステップS25で、偏差(1)の符号が負符号で自車がアンダーステア状態にある場合には、車両挙動制御手段M5により前記操作量(1)に応じて旋回内輪に制動力を発生させ、アンダーステア状態を解消すべくステアリング操作と同方向のヨーモーメントを発生させる。また偏差(1)の符号が正符号で自車がオーバーステア状態にある場合には、車両挙動制御手段M5により前記操作量(1)に応じて旋回外輪に制動力を発生させ、オーバーステア状態を解消すべくステアリング操作と逆方向のヨーモーメントを発生させる。
【0045】
上記説明では、操作量算出手段M4で算出した操作量(1)がそのまま車両挙動制御手段M5に入力されているが、本実施例では操作量算出手段M4および車両挙動制御手段M5間に操作量補正手段M6が介在しており、操作量算出手段M4で算出した操作量(1)を該操作量補正手段M6で補正した結果の操作量(2)が車両挙動制御手段M5に入力される。以下、補正された操作量(2)の算出手順を説明する。
【0046】
図4のフローチャートのステップS7に戻り、自車位置予測手段M10により、車速およびヨーレートから道路上の自車位置を予測するとともに、ステップS8で、道路方向予測手段M11により、ナビゲーションシステムNVから得た地図情報と、自車位置予測手段M10で予測した自車位置とに基づいて、自車の前方の道路形状(道路の方向)を予測する。続くステップS9で、第2比較手段M8により、自車の進行方向と自車の前方の道路方向とを比較し、その結果に基づいてステップS10で偏差(2)を算出する。そしてステップS11で、補正量算出手段M9により、前記偏差(2)に基づいて補正量を算出し、更にステップS12で、操作量補正手段M6において、操作量(1)を補正量で補正して操作量(2)を算出する。而して、ステップS13で、前記操作量(2)をブレーキアクチュエータである電子制御負圧ブースタ2および油圧制御装置4に出力し、オーバーステア状態あるいはアンダーステア状態を解消すべくヨーモーメントを発生させる。
【0047】
次に、図6のフローチャートに基づいて操作量(2)の算出手法を具体的に説明する。
【0048】
先ず、ステップS31で自車がカーブの手前位置にあり、ステップS32で自車からカーブ入口までの距離Lが所定値A(例えば、20m)未満になり、かつステップS33で操舵角センサS2 で検知した操舵角が所定値Θを越えると、自車がカーブの入口に達したと判定してステップS34に移行する。
【0049】
ステップS34では、先ず「道路方向予測手段M11で予測した自車の前方の道路方向」から「路面摩擦係数に対する限界付近の横加速度やヨーレートから得られる自車の進行方向」を減算した値として偏差(2)を算出する。図3のブロック図では、第2比較手段M8は、車両進行方向予測手段M7の出力および道路方向予測手段M11の出力を比較して偏差(2)を算出するようになっているが、カーブ入口での制御時には、例外的に車両進行方向予測手段M7の出力に代えて、基準運動状態設定手段M2で算出した前記「路面摩擦係数に対する限界付近の横加速度やヨーレートから得られる自車の進行方向」が用いられる。
【0050】
而して、ステップS34で偏差(2)が閾値B1を越えると、ステップS35でカーブ入口における操作量(2)を算出する補正(1)を実行する。カーブ入口における操作量(2)は、図9に示すマップに偏差(2)を適用することにより得られる減速量であって、この場合には操作量(1)に代えて操作量(2)が新たに設定される。操作量(2)としての減速量は偏差(2)が閾値B1を越えるまでは0であり、偏差(2)が閾値B1を越えると次第に増加する。操作量(2)が減速量であるということは、左右輪に均等に制動力を作用させてヨーモーメントを発生させることなく減速を行うことを意味している。
【0051】
前記ステップS31の答えがNOであって自車がカーブ手前になく、かつステップS36で偏差(1)に基づいて自車がアンダーステア状態にあると判定され、かつステップS37で自車がカーブ出口にあると判定されると、ステップS38で偏差(2)を閾値B2と比較し、その結果偏差(2)が閾値B2を下回ると、ステップS39でカーブ出口における操作量(2)を算出する補正(2)を実行する。
【0052】
カーブ出口における偏差(2)は、「道路方向予測手段M11で予測した自車の前方の道路方向」から「車両進行方向予測手段M7で予測した自車の実際の進行方向」を減算した値として算出される。そして操作量(2)は、図10のマップから得られる補正係数K0を操作量(1)に乗算して得られるもので、補正係数K0は偏差(2)が閾値B2以上の領域では1.0に保持され、偏差(2)が閾値B2未満の領域では1.0から0に向けてリニアに減少する。従って、偏差(2)が小さい領域では操作量(1)が減少方向に補正されて操作量(2)が算出される。
【0053】
尚、操作量(1)を減少方向に補正する代わりに、図8に示すように、制御開始が遅くなるように、あるいは制御終了が早くなるように制御開始ラインを移動させても、同様の効果を得ることができる。
【0054】
前記ステップS37で自車がカーブ中にあると判定され、かつステップS40で偏差(2)が閾値B3を上回ると、ステップS41でカーブ中における操作量(2)を算出する補正(3)を実行する。
【0055】
カーブ中における偏差(2)は、「道路方向予測手段M11で予測した自車の前方の道路方向」から「車両進行方向予測手段M7で予測した自車の実際の進行方向」を減算した値として算出される。そして操作量(2)は、図11のマップから得られる補正係数K0を操作量(1)に乗算して得られるもので、補正係数K0は偏差(2)が閾値B3未満の領域では1.0に保持され、偏差(2)が閾値B3以上の領域では1.0からリニアに増加する。従って、偏差(2)が大きい領域では操作量(1)が増加方向に補正されて操作量(2)が算出される。
【0056】
尚、操作量(1)を増加方向に補正する代わりに、図8に示すように、制御開始が早くなるように、あるいは制御終了が遅くなるように制御開始ラインを移動させても、同様の効果を得ることができる。
【0057】
次に、車両Vがカーブを通過する場合の具体的な事例について説明する。
【0058】
図12は、車両Vがオーバースピードでカーブ入口に進入したために、アンダーステア状態の発生が予測される場合を示している。この場合、従来の車両制御装置では、カーブ手前での路面摩擦係数および車速からカーブにおける最大旋回能力(基準となる車両の進行方向)を設定し、この基準となる車両の進行方向と実際の車両の進行方向とを比較し、その偏差(1)に応じて設定した操作量(1)で四輪に制動力を加えることにより、車両Vを減速してアンダーステア状態を解消していた。それに対して、本実施例では、基準となる車両の進行方向と道路の方向とを比較し、その偏差(2)に基づいて補正した操作量(2)で四輪に制動力を加えることにより、従来の道路形状を考慮しない操作量(1)を用いるものに比べて、実際の道路形状に則した適切な減速を行ってアンダーステア状態を的確に解消することができる。
【0059】
図13は、車両Vがカーブの出口付近を走行している状態を示しており、このとき車両Vの実際の進行方向は基準の進行方向に対して半径方向外側にあってアンダーステア状態が発生している。従って、アンダーステア状態を解消すべく、両者の偏差(1)に応じて設定した操作量(1)で旋回内輪に制動力を加えると、右旋回のヨーモーメントが発生してカーブ出口に連なる直線路の方向に対して車両の進行方向が右側に大きくずれてしまう可能性がある。
【0060】
しかしながら本実施例によれば、実際のカーブと方向と実際の車両Vの進行方向とを比較した偏差(2)に応じて操作量(1)を減少方向に補正して操作量(2)を算出し(図10参照)、この操作量(2)に基づいて旋回内輪に制動力を加えるので、車両Vに過剰な右旋回のヨーモーメントが発生するのを回避し、カーブ出口に連なる直線路に対して車両の進行方向が右側にずれるのを防止することが可能となる。これにより、カーブ路から直線路への移行をスムーズに行わせることができる。
【0061】
図14は、車両Vがカーブ中を走行している状態を示しており、このとき車両Vの実際の進行方向は基準の進行方向に対して半径方向外側にあってアンダーステア状態が発生している。このアンダーステア状態を解消すべく、両者の偏差(1)に応じて設定した操作量(1)で旋回内輪に制動力を加え、かつ旋回外輪に駆動力を加えて右旋回のヨーモーメントを発生させても、カーブが連続しているためにアンダーステア状態が解消されない可能性がある。
【0062】
しかしながら本実施例によれば、実際のカーブと方向と実際の車両Vの進行方向とを比較した偏差(2)に応じて操作量(1)を増加方向に補正して操作量(2)を算出し(図11参照)、この操作量(2)に基づいて旋回内輪の制動力および旋回外輪の駆動力を増加させるので、車両Vに充分な右旋回のヨーモーメントを発生させてアンダーステア状態を確実に解消することができる。
【0063】
図15は、車両Vがカーブ中を走行しているときにカウンタステア操作を行った状態を示している。このとき車両Vの実際の進行方向は基準の進行方向に対して半径方向内側にあってオーバーステア状態が発生している。このオーバーステア状態を解消すべく、両者の偏差(1)に応じて設定した操作量(1)で旋回外輪に制動力を加えて左旋回のヨーモーメントを発生させるが、その左旋回のヨーモーメントが不充分でオーバーステア状態が充分に解消されないことがある。
【0064】
しかしながら本実施例によれば、実際のカーブと方向と実際の車両Vの進行方向とを比較した偏差(2)に応じて操作量(1)を増加方向に補正して操作量(2)を算出し、この操作量(2)に基づいて旋回外輪の制動力を増加させるので、車両Vに充分な左旋回のヨーモーメントを発生させてオーバーステア状態を確実に解消することができる。
【0065】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0066】
例えば、道路形状検知手段はナビゲーションシステムNVに限定されず、車両進行方向の状況、例えば道路の白線、先行車、ガードレール等を検知するCCDカメラのような撮像手段や、路側に設置されて車両Vに道路情報を送信するビーコンのような通信手段であっても良い。
【0067】
また実施例では各車輪の制動力を個別にあるいは一括して制御することによりオーバーステア状態やアンダーステア状態を解消しているが、制動力に代えて、あるいは制動力に加えて各車輪の駆動力を個別にあるいは一括して制御することによりオーバーステア状態やアンダーステア状態を解消することができる。具体的には、エンジンと駆動輪との間にトルク配分機構を配置し、左右の駆動輪に駆動力および制動力を配分してヨーモーメントを発生させることができる。この場合、左右一方の駆動輪に作用する駆動力と左右他方の駆動輪に作用する制動力とが相殺されるので、制御によって車両全体の駆動力や制動力が急変することがなくなり、運転者が違和感を受けるのを防止することができる。
【0068】
また実施例では操作量算出手段M4が算出した操作量を道路形状に基づいて補正しているが、これに限らず、道路形状に基づいて直接的または間接的に操作量を補正するものを含むことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】車両制御装置を備えた車両の全体構成図
【図2】制動系統のブロック図
【図3】電子制御ユニットの回路構成を示すブロック図
【図4】メインルーチンのフローチャート
【図5】操作量(1)算出ルーチンのフローチャート
【図6】操作量(2)算出ルーチンのフローチャート
【図7】偏差(1)から操作量(1)を検索するマップを示す図
【図8】ヨーレート偏差ΔYおよび横滑り角偏差Δβと操作量(1)との関係を示す図
【図9】カーブ入口で偏差(2)から減速量を検索するマップを示す図
【図10】カーブ出口で偏差(2)から補正係数K0を検索するマップを示す図
【図11】カーブ中で偏差(2)から補正係数K0を検索するマップを示す図
【図12】カーブ入口でアンダーステアが予測される場合の作用説明図
【図13】カーブ出口でアンダーステア状態になった場合の作用説明図
【図14】カーブ中でアンダーステア状態になった場合の作用説明図
【図15】カーブ中でオーバーステア状態になってカウンタ操作を行った場合の作用説明図
【符号の説明】
【0070】
V 車両
M1 運動状態検知手段
M2 基準運動状態設定手段
M3 第1比較手段
M4 操作量算出手段
M5 車両挙動制御手段
M6 操作量補正手段
M7 車両進行方向予測手段
M8 第2比較手段
M10 自車位置予測手段
M11 道路方向予測手段
NV ナビゲーションシステム(道路形状検知手段)
V 車両




 

 


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