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発明の名称 車両の前端部構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−22205(P2007−22205A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−204457(P2005−204457)
出願日 平成17年7月13日(2005.7.13)
代理人 【識別番号】100082670
【弁理士】
【氏名又は名称】西脇 民雄
発明者 猪股 祐介
要約 課題
簡単な構成で衝撃荷重入力の対象が車両下部に潜り込むのを防止できると共に、車両の重量増加及びコストアップとなるのを抑制できる車両の前端部構造を提供すること。

解決手段
車両の前端部構造は、車体の前部両側下方に配設され且つ前記車両前後方向に回動可能に前記車体の両側部に取り付けられたアーム5と、前記アーム5の自由端部(下端部)に車幅方向に向けて取り付けられたブロッカービーム8と、車体の前端部に入力される衝撃荷重を予知または検出して検出信号を出力する衝撃荷重検出センサ24と、前記検出信号を受けて前記アーム5を車両前側に回動させるアクチュエータ9を備えている。
特許請求の範囲
【請求項1】
車体の前部両側下方に配設され且つ前記車両前後方向に回動可能に前記車体の両側部に取り付けられたアームと、前記アームの自由端部に車幅方向に向けて取り付けられたブロッカービームと、車体の前端部に入力される衝撃荷重を予知または検出して検出信号を出力する衝撃荷重検出センサと、前記検出信号を受けて前記アームを車両前側に回動させるアクチュエータを備えることを特徴とする車両の前端部構造。
【請求項2】
前記車体の前部両側のサイドメンバーの下部に前記アクチュエータが取り付けられ、前記アクチュエータには作動時に車両後方に向けて進出するアクチュエータロッドが設けられ、前記アクチュエータロッドの先端部には係止部材が車幅方向に延びる軸線を中心に回動可能に取り付けられ、前記サイドメンバーの下部には前記係止部材を係止させる係止凹部が形成されていると共に、前記係止部材は、前記アクチュエータロッドの車両後方への進出時に前記アームに係合して前記アームを車両前側に回動駆動させる一方、前記アームの車両前側への回動位置で前記係止凹部に係止されて、前記アームに後方に向けて入力される衝撃荷重を前記サイドメンバーに伝達するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両の前端部構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、車体前部へ衝撃荷重が入力されたときに、この衝撃荷重入力の対象が車両下部に潜り込むのを防止させるようにした車両の前端部構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の車両の前端部構造としては、車両下方に向けたアームを車体前部のサイドメンバーの前端部に車両前後方向に向けて回動可能に取り付け、このアームの下端部にバンパ本体を取り付けると共に、サイドメンバーに送りネジ機構の送りネジを取り付け、この送りネジで車両前後方向に駆動される雌ねじ部材を設け、この雌ねじ部材とアームとの間にシリンダ式の緩衝装置を介装したバンパ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、サイドメンバーにラッチ構造のラッチ付長孔を設けて、このラッチ付長孔に爪部材を設け、この爪部材とアームとの間にシリンダ式の緩衝装置を介装したバンパ装置も知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平11−78735号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このように緩衝装置を設けたバンパ装置では、緩衝装置の向き等を調整するために送りネジ機構やラッチ構造を設けているため、複雑な構成になり、車両の重量が増えると共に、コストアップとなるという問題があった。
【0005】
そこで、この発明は、簡単な構成で衝撃荷重入力の対象が車両下部に潜り込むのを防止できると共に、車両の重量増加及びコストアップとなるのを抑制できる車両の前端部構造を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するため、この発明は、車体の前部両側下方に配設され且つ前記車両前後方向に回動可能に前記車体の両側部に取り付けられたアームと、前記アームの自由端部に車幅方向に向けて取り付けられたブロッカービームと、車体の前端部に入力される衝撃荷重を予知または検出して検出信号を出力する衝撃荷重検出センサと、前記検出信号を受けて前記アームを車両前側に回動させるアクチュエータを備える車両の前端部構造としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
この構成によれば、簡単な構成で衝撃荷重入力の対象が車両下部に潜り込むのを防止できると共に、車両の重量増加及びコストアップとなるのを抑制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[構成]
図1(a),図2において、1,1は車体(全体図示略)の前部の両側に設けられたサイドメンバーである。このサイドメンバー1,1の前端にはバンパーレインフォース2の車幅方向の両端部近傍の部分が取り付けられている。また、図1(a),図2において、1a,1aはサイドメンバー1,1の対向する内側面、1b,1bはサイドメンバー1,1の互いに反対側の外側面である。
【0009】
この各サイドメンバー1の前部下方には、図1(a),図2に示したように下方に突出するブラケット3がそれぞれ取り付けられている。また、各サイドメンバー1の前部下面には、ブラケット3の設けられている付近に位置させて、断面形状が三角形状で下方に開放する係止凹部4が形成されている。
【0010】
尚、作用説明の便宜上、図1(a),図2では係止凹部4,4をサイドメンバー1,1の側方まで開放させて図示しているが、実際には図1(b)に示したように係止凹部4,4はサイドメンバー1,1の側面1a,1bに開放させない状態で設けられる。
【0011】
また、図1(a),図2ではブラケット3が係止凹部4に臨むように図示しているが、実際には図1(b)に示したようにブラケット3が係止凹部4に臨むことなくサイドメンバー1の側面及び下面に溶接固定されている。また、ブラケット3は、図1(b)に示したように各サイドメンバー1の内側面1aと外側面1bにそれぞれ設けられている。
【0012】
この各サイドメンバー1の前部の下方にはアーム5が配設されている。この各アーム5は、上アーム部5aと、上アーム部5aの下部に後方に向けて傾斜するように連設した下アーム部5bとから、くの字を逆にしたような形状(ベルクランク状)に形成されている。
【0013】
そして、各サイドメンバー1のブラケット3,3の下部間には各アーム5の上アーム部5aの上部がそれぞれ配設されている。そして、各上アーム5aの上部(アーム5の上端部近傍の部分)は、それぞれ支持軸6を介して各サイドメンバー1のブラケット3,3の下部に車両前後方向に回動自在に取り付けられている。
【0014】
このブラケット3,3と上アーム5との間には、図1(b)に示したように支持軸6に捲回したネジリコイルバネ(回動付勢手段)7が介装されている。このネジリコイルバネ7は、上アーム部5aの上端部5cを車両前方に回動付勢している。尚、図1(a),図2では図示の便宜上、図1(b)のネジリコイルバネ7の図示を省略している。
【0015】
また、サイドメンバー1,1のアーム5,5の下端部間には車幅方向に延びるブロッカービーム8が配設されている。このブロッカービーム8は、両端部がアーム5,5の下アーム部5b,5bの下端部にそれぞれ溶接固定されている。
【0016】
更に、各サイドメンバー1の前部下面には、上アーム部5aの上端部5cより前側に配設したアクチュエータ9が上アーム部5aの上端部5cを車両後方に回動させる回動駆動手段として取り付けられている。このアクチュエータ9は、シリンダ10と、高圧ガスを発生させるインフレータ11を備えている。
【0017】
このシリンダ10は、図1(a),図2に示したように車両前後方向に延びるシリンダ本体12と、シリンダ本体12のシリンダ室12a内に摺動自在に配設されたピストン13と、ピストン13と一体に設けられ且つシリンダ本体12の車両後端部から後方に突出するピストンロッド(アクチュエータロッド)14を有する(図3,図4参照)。
【0018】
また、シリンダ室12aは、図3,図4に示したように、ピストン13によって車両前方側のガス注入室Aと、車両後方側のバネ室Bとに区画されている。そして、バネ室B内にはピストン13を車両前側に付勢するコイルスプリング15が配設されている。更に、シリンダ本体12には、インフレータ11で発生させられる高圧ガスをガス注入室Aに導くガス注入口16が形成されていると共に、ピストン13が車両後方に移動させられる際にバネ室B内のエアを排気する排気口17が形成されている。尚、Sはピストン13に装着されたシールリングである。
【0019】
更に、シリンダ12と上アーム部5aの上端部5cとの間には、シリンダ本体12側に開口する空間18aを設けた係止部材18が配設されている。この係止部材18は、図5に示したように、上壁19,側壁20,20,下壁21と、後壁22を有する。しかも、下壁21は、上壁19と平行な前下壁部21aと、前下壁部21aから車両後方に向けて上方に傾斜する傾斜壁部21bを有する。
【0020】
尚、上壁19の車両前後方向の長さ(寸法)は、係止凹部4の下方への開口端の車両前後方向の長さ(寸法)よりも僅かに短く形成されている。
【0021】
そして、ピストンロッド14の外端部14aは、図3,図4に示したように、係止部材18の空間18a内に配設されていると共に、係止部材18の側壁20,20に車幅方向に延びる支持軸23を介して回転自在(回動自在)に取り付けられている。尚、係止部材18は、通常、図3に示したようにコイルスプリング15のバネ力(付勢力)でシリンダ12の後端に当接させられている。また、この状態では、上アーム部5aの上端部5cが図1(b)のネジリコイルバネ7のバネ力で図3の如く係止部材18の後壁22に当接させられている[図1(a)参照]。
【0022】
また、車体(全体図示略)の前端部にはラジエータを支持するラジエータコアサポート(図示せず)が設けられ、このラジエータコアサポートには図6に示した衝撃荷重検出センサ24が取り付けられている。この衝撃荷重検出センサ24にはGセンサが用いられていて、この衝撃荷重検出センサ24はバンパ本体2に車両後方に向けて入力される衝撃荷重を検出して検出信号を出力するようになっている。そして、この検出信号は、オートアンプ等の制御回路(制御手段)25に入力されるようになっている。そして、制御回路25は、衝撃荷重検出センサ24からの検出信号が入力されると、インフレータ11を作動させて、インフレータ11から高圧ガスを発生させるようになっている。
【0023】
なお、本実施形態においては、衝撃荷重を検出して検出信号を出力しているが、レーダー装置等によって衝撃荷重の入力を予知して検出信号を出力するようにすれば、アーム5の作動に時間的な余裕ができるので、インフレータ11の出力を下げることができ、インフレータ11を小型・軽量なものとすることができる。
[作用]
次に、このような構成の車両の前端部構造の作用を説明する。
【0024】
このような構成において、通常、アーム5は図1(a)の如く車両後方に向けて傾斜しており、アクチュエータ9のピストンロッド14も図3の如くシリンダ本体12内に大半が入っている状態となっていて、係止部材18がシリンダ本体12に当接させられている。
【0025】
この状態から、例えばバンパ本体2に車両後方に向けて衝撃荷重が入力されると、この衝撃荷重は衝撃荷重検出センサ24により検出されて、この荷重検出センサ24は検出信号を出力する。この検出信号は制御回路25に入力される。そして、制御回路25は、衝撃荷重検出センサ24からの検出信号が入力されると、インフレータ11を作動させて、インフレータ11から高圧ガスを発生させる。
【0026】
この高圧ガスは、シリンダ本体12のガス注入口16からガス注入室A内に高速で注入されて、ピストン13をコイルスプリング15のバネ力及びネジリコイルバネ7のバネ力に抗して車両後方に向けて移動させ、ピストンロッド14を図4,図2及び図7の如く車両後方に進出させて、係止部材18を車両後方に移動させる。この際、係止部材18は、サイドメンバー1の係止凹部4の真下まで移動させられる。
【0027】
しかも、この際、係止部材18は、アーム5の上端部5cを車両後方に押圧移動させて支持軸6を中心に後方に回動させる。これにより、アーム5の下端部及びブロッカビーム8が、図2に矢印A1で示すように支持軸6を中心に車両前方に回動させられる。
【0028】
そして、係止部材18がサイドメンバー1の係止凹部4の真下まで移動させられて停止させられると、アーム5の上アーム部5aが車両後方向に向けて略水平に倒れると共に、アーム5の下アーム部5bが図2,図7で示したように斜め前方に向けて傾斜し、下アーム部5bの下端部に取り付けられたブロッカビーム8が図2に示したようにバンパ本体2の略下方に位置させられることになる。
【0029】
このようなアーム5の回動動作は、インフレータ11から発生させられる高圧ガスにより瞬時に行われる。
【0030】
この後、対象物からバンパ本体2に車両後方に向けて衝撃荷重が入力されると、衝撃荷重の入力の対象物がバンパ本体2の下方に潜り込もうとする。この際、この対象物は、ブロッカビーム8を図8の如く矢印A2で示したように車両後方に押して、アーム5を支持軸6を中心に矢印A3で示したように車両後方に回動させる。
【0031】
この回動に伴いアーム5は、上アーム部5aの前面5dが係止部材18の後傾斜壁21bに当接するように、係止部材18を支持軸23を中心に矢印A4で示したように図8中反時計回り方向に回動させて、係止部材18を係止凹部4内に入り込ませ、係止部材18の上壁19を係止凹部4の後側の傾斜面4aに当接させる。この結果、ブロッカビーム8に入力される衝撃荷重は、アーム5,ブラケット3及び係止部材18を介してサイドメンバー1に伝達されることになる。
【0032】
従って、衝撃荷重の入力の対象物は、バンパ本体2及びブロッカビーム8により受けられて、車体の一部であるサイドメンバー1,1の下方及びこれらの間の下方に潜り込むのが阻止されることになる。
【0033】
以上説明したように、この発明の実施の形態の車両の前端部構造は、車体の前部両側下方に配設され且つ前記車両前後方向に回動可能に前記車体の両側部に取り付けられたアーム5と、前記アーム5の自由端部(下端部)に車幅方向に向けて取り付けられたブロッカービーム8と、車体の前端部に入力される衝撃荷重を予知または検出して検出信号を出力する衝撃荷重検出センサ24と、前記検出信号を受けて前記アーム5を車両前側に回動させるアクチュエータ9を備えている。
【0034】
この構成によれば、簡単な構成で衝撃荷重入力の対象が車両下部に潜り込むのを防止できると共に、車両の重量増加及びコストアップとなるのを抑制できる。しかも、車両前端部に車両後方に向かう衝撃荷重が入力されるとき以外では、バンパ本体の対象物に対するアプローチングアングルを減少させることなく、対象物の車両前部下方への潜り込みを抑制できる。
【0035】
また、この発明の実施の形態の車両の前端部構造において、前記車体の前部両側のサイドメンバー1の下部に前記アクチュエータ9が取り付けられ、前記アクチュエータ9には作動時に車両後方に向けて進出するアクチュエータロッド(ピストンロッド14)が設けられ、前記アクチュエータロッド(ピストンロッド14)の先端部には係止部材18が車幅方向に延びる軸線を中心に回動可能に取り付けられ、前記サイドメンバー1の下部には前記係止部材18を係止させる係止凹部4が形成されていると共に、前記係止部材18は、前記アクチュエータロッド(ピストンロッド14)の車両後方への進出時に前記アーム5に係合して前記アーム5を車両前側に回動駆動させる一方、前記アーム5の車両前側への回動位置で前記係止凹部4に係止されて、前記アーム5に後方に向けて入力される衝撃荷重を前記サイドメンバー1に伝達するように設けられている。
【0036】
この構成によれば、係止部材18が係止凹部4に係止されることで、ブロッカビーム8に車両後方に向けて入力される衝撃荷重がアーム5及び係止部材18等を介してサイドメンバー1に伝達されることになる。この結果、衝撃荷重の入力の対象物は、ブロッカビーム8により受けられて、車体の一部であるサイドメンバー1,1の下方及びこれらの間の下方に潜り込むのが阻止されることになる。従って、ブロッカビーム8に車両後方に向けて入力される衝撃荷重を従来のラッチ構造等に比べて簡単な構造で確実にサイドメンバー1に伝達することができる。
【0037】
以上、図面を参照して本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は上述した実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計変更は本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】(a)この発明にかかる車両の前端部構造の概略斜視図、(b)は(a)のアームの取付部の断面図である。
【図2】図1(a)のアームの回動状態を説明する概略作用説明図である。
【図3】図1(a)のアクチュエータの断面図である。
【図4】図3のアクチュエータの作用説明図である。
【図5】図1(a)の係止部材の斜視図である。
【図6】図1(a)のアクチュエータの作動制御のための制御回路図である。
【図7】図1(a)のアクチュエータ及びアームの動作説明図である。
【図8】図1(a)の係止部材及びアームの動作説明図である。
【符号の説明】
【0039】
1…サイドメンバー(車体の一部)
4…係止凹部
5…アーム
8…ブロッカービーム
9…アクチュエータ
14…ピストンロッド(アクチュエータロッド)
18…係止部材
24…衝撃荷重検出センサ




 

 


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