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発明の名称 ケーブル式操舵装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−22165(P2007−22165A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−203778(P2005−203778)
出願日 平成17年7月13日(2005.7.13)
代理人 【識別番号】100119644
【弁理士】
【氏名又は名称】綾田 正道
発明者 海老名 亮彦 / 竹日 雅人 / 佐藤 晴彦 / 佐久間 壮
要約 課題
トルクセンサを用いることなく、運転者のステアリング操作力を正確に求めることができるケーブル式操舵装置を提供する。

解決手段
ステアリング操作力を操向輪に伝えるインナーケーブル3g,3hを覆うアウターチューブ3c,3dを備えたケーブル式操舵装置において、アウターチューブ3c,3dと操向輪側プーリケース3bとの間に介装した弾性部材3iと、アウターチューブ3c,3dとステアリング側プーリケース3aとの間に介装した弾性部材3jと、弾性部材3i,3jの変位量を検出する変位検出手段3k,3mと、検出された弾性部材3i,3jとの変位量に基づいて、操舵トルクを検出するコントロールユニット5と、を備える。
特許請求の範囲
【請求項1】
ステアリング操作力を操向輪に伝えるインナーケーブルを覆うアウターチューブを備えたケーブル式操舵装置において、
前記アウターチューブの第1の端部と車両との間に介装した第1の弾性部材と、
前記アウターチューブの第2の端部と車両との間に介装した第2の弾性部材と、
前記第1の弾性部材および前記第2の弾性部材の軸方向変位量に基づいて、ステアリング操作力を検出するステアリング操作力検出手段と、
を備えることを特徴とするケーブル式操舵装置。
【請求項2】
請求項1に記載のケーブル式操舵装置において、
前記第1の弾性部材と前記第2の弾性部材を、その変位方向が互いに交差するように車体に取り付けたことを特徴とするケーブル式操舵装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のケーブル式操舵装置において、
前記ステアリング操作力検出手段は、前記第1の弾性部材の軸方向変位量と前記第2の弾性部材の軸方向変位量との差に応じて、前記アウターチューブと前記インナーケーブルとの間の摩擦力を算出し、算出した摩擦力に基づいてステアリング操作力を推定することを特徴とするケーブル式操舵装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のケーブル式操舵装置において、
前記ステアリング操作力検出手段は、前記アウターチューブと前記インナーケーブルとの間の摩擦力が静摩擦力を超えて動摩擦力に変化するときを除く所定の範囲で、ステアリング操作力を検出することを特徴とするケーブル式操舵装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のケーブル式操舵装置において、
運転者の操舵負担を軽減するアシスト力を出力するアシスト手段と、
前記ステアリング操作力検出手段により検出されたステアリング操作力に基づいて、前記アシスト手段を制御するアシスト制御手段と、
を備えることを特徴とするケーブル式操舵装置。
【請求項6】
ステアリング操作力を操向輪に伝えるインナーケーブルを覆うアウターチューブを備えたケーブル式操舵装置において、
前記アウターチューブの両端と車体との間に弾性部材をそれぞれ介装し、両弾性部材の軸方向変位量に基づいて、ステアリング操作力を検出することを特徴とするケーブル式操舵装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブル式コラムを用いたケーブル式操舵装置の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来のケーブル式操舵装置では、ステアリングホイール近傍に設けられるトルクセンサに代えて、ステアリング操作力に応じて弾性変形する弾性部材を設け、弾性部材の変形により生じる操舵角と転舵角との角度偏差に基づいて、ステアリング操作力を推定している(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2004−352111号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来技術にあっては、弾性部材の剛性が高すぎると変位量が小さくなるため、分解能の高い舵角センサを用いなければ正確なステアリング操作力が推定できないという問題があった。一方、弾性部材の剛性を低くした場合、操舵に遊びが生じて操舵感の悪化を招くという問題があった。
【0004】
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、トルクセンサを用いることなく、運転者のステアリング操作力を正確に求めることができるケーブル式操舵装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の目的を達成するため、本発明では、
ステアリング操作力を操向輪に伝えるインナーケーブルを覆うアウターチューブを備えたケーブル式操舵装置において、
前記アウターチューブの第1の端部と車両との間に介装した第1の弾性部材と、
前記アウターチューブの第2の端部と車両との間に介装した第2の弾性部材と、
前記第1の弾性部材および前記第2の弾性部材の変位量に基づいて、ステアリング操作力を検出するステアリング操作力検出手段と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明にあっては、2つの弾性部材の変位量に基づいて操舵トルクを算出するため、ステアリングホイール近傍にトルクセンサを設けることのない省コスト、省スペースの構成としながら、アウターチューブとインナーケーブルとの間に発生する摩擦力の影響を考慮して、インナーケーブルに掛かる真の張力に基づいて正確な操舵トルクを検出できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明のケーブル式操舵装置を実現するための最良の形態を、実施例1に基づいて説明する。
【実施例1】
【0008】
まず、構成を説明する。
[全体構成]
図1は、実施例1のケーブル式操舵装置の全体構成図であり、実施例1のケーブル式操舵装置は、ステアリングホイール1と、ステアリングコラム2と、ケーブル式コラム3と、アシストモータ(アシスト手段)4と、コントロールユニット(ステアリング操作力検出手段およびアシスト制御手段に相当)5と、を備えている。
【0009】
[ケーブル式コラムの構成]
ケーブル式コラム3は、ステアリングコラム2側に設けられたステアリング側プーリケース3aと、図外の前輪(操向輪)を転舵させる転舵機構のステアリングギヤボックスと連結された操向輪側プーリケース3bと、両プーリケース3a,3bの間に設けられた2本のアウターチューブ3c,3dと、を備えている。
【0010】
ケーブル式コラム3は、図2に示すように、ステアリングホイール1側に設けられ、ステアリングコラム2と一体に回転するステアリング側ケーブルプーリ3eと、前輪(操向輪)側に設けられた操向輪側ケーブルプーリ3fと、両ケーブルプーリ3e,3fに対し互いに逆方向に巻き付けられた状態で連結する2本のインナーケーブル3g,3hと、ステアリング側ケーブルプーリ3eを収納するステアリング側プーリケース3aと、操向輪側ケーブルプーリ3fを収納する操向輪側プーリケース3bと、両インナーケーブル3g,3hをそれぞれ覆い、両プーリケース3a,3bを連結する2本のアウターチューブ3c,3dと、操舵トルクにより変位する弾性部材(第1の弾性部材,第2の弾性部材)3i,3jと、弾性部材3i,3jの軸方向変位量をそれぞれ測定する変位検出手段3k,3mと、を備えている。
【0011】
両プーリケース3a,3bは、車体に固定されている。ステアリング側プーリケース3aはステアリングポスト等を介して車体に固定され、操向輪側プーリケース3bはシャシ等を介して車体に固定されている。
【0012】
弾性部材3iは、アウターチューブ3c,3dの操向輪側端部(第1の端部)と操向輪側プーリケース3bとの間に介装され、弾性部材3jは、アウターチューブ3c,3dのステアリング側端部(第2の端部)とステアリング側プーリケース3aとの間に介装されている。これら弾性部材3i,3jとしては、アウターチューブ3c,3dの軸方向に弾性変形可能なバネ等を用いることができる。
【0013】
インナーケーブル3g,3hは、両ケーブルプーリ3e,3fに巻き付けられ、ケーブルプーリ3e,3fの回転中心はプーリケース3a,3bに対して一体となっているため、アウターチューブ3c,3dの内部をインナーケーブル3g,3hが動くとき、アウターチューブ3c,3dとインナーケーブル3g,3hとの間に発生する摩擦力のため、アウターチューブ3c,3dはプーリケース3a,3bに対して弾性部材3i,3jの弾性方向に相対的に動くことになる。
【0014】
変位検出手段3k,3mは、図3に示すように、運転者のステアリング操作に応じた弾性部材3i,3jの変位量をそれぞれ検出し、コントロールユニット5に出力する。
【0015】
コントロールユニット5は、変位検出手段3kにより検出された弾性部材3iの変位量、または変位検出手段3mにより検出された弾性部材3jの変位量から、例えば、図4に示す変位量と操舵トルクとの関係を用いて操舵トルク(ステアリング操作力)を推定する。
【0016】
そして、コントロールユニット5は、推定した操舵トルクと車速等の走行状態に応じて、運転者の操舵負荷を軽減する目標アシストトルクを算出し、実アシストトルクを目標アシストトルクと一致させる指令電流値をアシストモータ4へ供給する。
【0017】
次に、作用を説明する。
[弾性部材の変位量に基づく操舵トルク算出ロジック]
まず、図2のようにアウターチューブ3c,3dとインナーケーブル3g,3hとが真っ直ぐに取り付けられている場合を考える。
【0018】
前述でも少しふれたように、アウターチューブ3c,3dの内径側とインナーケーブル3g,3hの外径側には摩擦力が生じており、ステアリングホイール1を回した時に静摩擦力を超えない範囲では、アウターチューブ3c,3dとインナーケーブル3g,3hは一体となって動き、アウターチューブ3c,3dに取り付けた弾性部材3i,3jに弾性力が発生する。
【0019】
そして、さらにステアリングホイール1を回すことで、弾性部材3i,3jの弾性力がさらに大きくなり、アウターチューブ3c,3dとインナーケーブル3g,3h間の静摩擦力を超えた後、動摩擦力で釣り合った状態でアウターチューブ3c,3dとインナーケーブル3g,3hは滑る。つまり、摩擦力が静摩擦力を超えない範囲ではアウターチューブ3c,3dとインナーケーブル3g,3hは一体となって動き、ステアリングホイール1を回す力は弾性部材3i,3jを変位させる力に比例することになるため、弾性部材3i,3jの変位を測定することで、操舵トルクを計測することができる。
【0020】
ここで、図2のようにアウターチューブ3c,3dとインナーケーブル3g,3hとが真っ直ぐ(直線上)に取り付けられている場合には、摩擦力が静摩擦力を超えた以降はアウターチューブ3c,3d内でインナーケーブル3g,3hが滑るため、操舵トルクを計測できないが、図3に示すように、弾性部材3i,3jの変位の方向が交差するように、アウターチューブ3c,3dを湾曲した状態で配策することで、ステアリングホイール1を回す力がアウターチューブ3c,3dを真っ直ぐにする方向に作用し(図3の点線の状態)、アウターチューブ3c,3dが真っ直ぐにされる方向への変位により、弾性部材3i,3jが変位する。したがって、アウターチューブ3c,3dを湾曲させて弾性部材3i,3jの変位を測定することで、操舵トルクを測定することができる。
【0021】
[摩擦力を考慮したアシスト制御作用]
なお、アウターチューブ3c,3dを図3のように湾曲させた場合、静摩擦力と動摩擦力の全ての範囲でアウターチューブ3c,3dを真っ直ぐにしようとする力が作用する。ここで、図3のようにアウターチューブ3c,3dを湾曲させた状態で操舵トルクを作用させた場合には、図の矢印で示すように、弾性部材3i,3jはプーリケース側に変位するが、摩擦力(静摩擦力、動摩擦力にかかわらず)が作用することによって弾性部材3i,3jの変位量に差が生じる(インナーケーブル3g,3hが引っ張られる側の変位量が大きい)ので、弾性部材3i,3jの変位量の差を取ることによって摩擦力分を算出することができる。
【0022】
言い換えれば、ステアリング操作中にアウターチューブ3c,3dとインナーケーブル3g,3hの接触状態が変化することにより摩擦力が変化しても常に正確な操舵トルクを算出することができる。また、操舵トルクからこの摩擦力分を除くことによって、操向輪を作動させるための操舵トルクを求めることができ、操向輪のトルクアシストをする際に正確な制御を行うことができる。
【0023】
[操舵フィーリング向上作用]
例えば、検出した操舵トルクをアシストするようにアシストモータ4を制御する際、アウターチューブ3c,3dとインナーケーブル3g,3h間の摩擦力が分かっていれば、その摩擦力が変動した際にその変動量に応じてアシスト量を変化させる。これにより、操舵トルクを一定にでき、摩擦力の変動分を運転者が感じなくなるので、良好な操舵フィーリングが得られる。
【0024】
[操舵トルクの誤検出防止]
アウターチューブ3c,3dとインナーケーブル3g,3h間の摩擦力が静摩擦力を超えて動摩擦力に変化する際、一般に静摩擦力よりも動摩擦力は小さいため、操舵トルクが一瞬不安定になるが、実施例1では、このような場合に備え、操舵トルクが最大の静摩擦力(所定の値)を超えて動摩擦力に移る場合を予測し、この所定の値を通過する領域では操舵トルクの算出を行わない。これにより、不正確な操舵トルクが検出されるのを抑制できる。
【0025】
次に、効果を説明する。
実施例1のケーブル式操舵装置にあっては、以下に列挙する効果が得られる。
【0026】
(1) 操舵トルクを操向輪に伝えるインナーケーブル3g,3hを覆うアウターチューブ3c,3dを備えたケーブル式操舵装置において、アウターチューブ3c,3dと操向輪側プーリケース3bとの間に介装した弾性部材3iと、アウターチューブ3c,3dとステアリング側プーリケース3aとの間に介装した弾性部材3jと、弾性部材3i,3jの軸方向変位量に基づいて、操舵トルクを検出するコントロールユニット5と、を備える。よって、ステアリングホイール1の近傍にトルクセンサを設けることなく、アウターチューブ3c,3dとインナーケーブル3g,3hとの間に発生する真の摩擦力に基づいて、操舵トルクを正確に算出できる。
【0027】
(2) 弾性部材3i,3jを、その変位方向が互いに交差するように車体に取り付けたため、アウターチューブ3c,3dとインナーケーブル3g,3hとの間に発生する摩擦力にかかわらず(静摩擦力、動摩擦力によらず)、全ての領域で操舵トルクを検出できる。
【0028】
(3) コントロールユニット5は、弾性部材3i,3jの軸方向変位量の差に応じて、アウターチューブ3c,3dとインナーケーブル3g,3hとの間の摩擦力を算出し、算出した摩擦力に基づいて操舵トルクを推定する。よって、ステアリング操作中にアウターチューブ3c,3dとインナーケーブル3g,3hの接触状態が変化して摩擦力が変化した場合でも、常に正確な操舵トルクを算出できる。
【0029】
(4) コントロールユニット5は、アウターチューブ3c,3dとインナーケーブル3g,3hとの間の摩擦力が静摩擦力を超えて動摩擦力に変化するときを除く所定の範囲で、操舵トルクを検出するため、不安定な操舵トルクが算出されるのを抑制できる。
【0030】
(5) 運転者の操舵負担を軽減するアシスト力を出力するアシストモータ4を備え、コントロールユニット5は、検出された操舵トルクに基づいて、アシストモータ4を制御するため、摩擦力を考慮したアシストを実現できる。例えば、摩擦力を無くすようにアシストすることで、摩擦力の変動分を運転者に感じさせることのない、良好な操舵フィーリングが得られる。
【0031】
(他の実施例)
以上、本発明のケーブル式操舵装置を実施するための最良の形態を、実施例1に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例1に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
【0032】
例えば、実施例1では、弾性部材3i,3jの変位量を検出する変位検出手段3k,3mをアウターチューブ3d側に設けた例を示したが、アウターチューブ3c側に設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】実施例1のケーブル式操舵装置の全体構成図である。
【図2】実施例1のケーブル式コラム3の構成を示す平面図である。
【図3】実施例1のケーブル式コラム3の車両組み付け時の状態を示す図である。
【図4】実施例1の弾性部材3i,3jの変位量差と操舵トルクとの関係を示す図である。
【符号の説明】
【0034】
1 ステアリングホイール
2 ステアリングコラム
3 ケーブル式コラム
3a ステアリング側プーリケース
3b 操向輪側プーリケース
3c,3d アウターチューブ
3e ステアリング側ケーブルプーリ
3f 操向輪側ケーブルプーリ
3g,3h インナーケーブル
3i,3j 弾性部材
3k,3m 変位検出手段
4 アシストモータ
5 コントロールユニット




 

 


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