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発明の名称 前後輪独立駆動制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−22161(P2007−22161A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−203647(P2005−203647)
出願日 平成17年7月12日(2005.7.12)
代理人 【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也
発明者 横手 正継
要約 課題
駆動モードが前駆モードから後駆モードに切り替えられたとき、旋回特性が急に変化することによりドライバの運転負荷が増加することを抑制する。

解決手段
特許請求の範囲
【請求項1】
各車輪への駆動力配分を制御し、少なくとも前輪側と後輪側とを独立に駆動する前後輪独立駆動制御装置において、
各車輪への駆動力の配分制御を行い、設定された駆動モードで各車輪を駆動制御する駆動制御手段と、
前輪側のみを駆動する前駆モード及び後輪側のみを駆動する後駆モードの何れかを選択可能な駆動モード選択手段と、
当該駆動モード選択手段での選択結果に応じて前記駆動モードを設定する駆動モード設定手段と、を備え、
当該駆動モード設定手段は、前記駆動モード選択手段での選択結果が、前記前駆モードから前記後駆モードに変化したときには、前記前駆モードでの車両の旋回特性と前記後駆モードでの車両の旋回特性との間の旋回特性を有する中間特性モードを、予め設定した保持時間、前記駆動モードとして設定し、その後、前記後駆モードを前記駆動モードとして設定することを特徴とする前後輪独立駆動制御装置。
【請求項2】
前記駆動モード設定手段は、前記駆動モード選択手段での選択結果が、前記後駆モードから前記前駆モードに変化したときには、前記駆動モードとして速やかに前記後駆モードを設定することを特徴とする請求項1記載の前後輪独立駆動制御装置。
【請求項3】
前記中間特性モードは、前輪及び後輪の駆動力配分比が50;50又はその近傍の配分比に設定されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の前後輪独立駆動制御装置。
【請求項4】
車速を検出する車速検出手段を備え、
前記駆動モード設定手段は、前記車速検出手段で検出される車速が、予め設定したしきい値以下のときには、前記駆動モードとして速やかに前記後駆モードを設定することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の前後輪独立駆動制御装置。
【請求項5】
車速を検出する車速検出手段と、
当該車速検出手段で検出された車速に応じた前記保持時間を設定する保持時間設定手段と、を備え、
当該保持時間設定手段は、前記車速が大きいときほど前記保持時間が長くなるように当該保持時間を設定することを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の前後輪独立駆動制御装置。
【請求項6】
車速を検出する車速検出手段と、
旋回状態を検出する旋回状態検出手段と、を備え、
前記駆動モード設定手段は、前記車速検出手段で検出される車速が予め設定した車速のしきい値以上であり且つ前記旋回状態検出手段で検出される旋回状態が予め設定した旋回状態のしきい値以上であるときには、前記駆動モードを、前記後駆モードに変更しないことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の前後輪独立駆動制御装置。
【請求項7】
前記車速検出手段で検出される車速に応じて、前記旋回状態のしきい値を設定するしきい値設定手段を備え、
当該しきい値設定手段は、前記車速が大きいときほど前記旋回状態のしきい値が小さくなるように当該しきい値を設定することを特徴とする請求項6記載の前後輪独立駆動制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、各車輪への駆動力配分を制御し、少なくとも前輪及び後輪を独立に駆動することの可能な前後輪独立駆動制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車輪毎に電動モータを設け、各車輪を独立に駆動するようにした電動車両が提案されており、車両の走行状態に応じて各車輪に最適な駆動力を配分制御したり、さらに、車両の走行状態等から設定された駆動力と実際とが相違する場合には、これを修正制御することによって、従来のガソリン車等にはない、きめ細やかな制御を行うようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このように、各車輪を駆動モータにより個別に駆動制御するようになっている電動車両は、電動モータ特有の制御応答性の良さ、及び各車輪が機械的につながっていないため、前後、左右の駆動力配分比を「0;100」から「100;0」の範囲で制御することができるといった、制御可能範囲の広さを十分活かした技術であって、今後、環境やエネルギ問題とあいまって、さらに期待が高まっていく技術といえる。
【0004】
ところで、車両の運動性能は、例えば前駆モードや後駆モードといった駆動モードでその旋回特性が異なることは、一般に知られているところである。この特徴を活かして、ファミリーユース車、つまり前輪駆動車両であって、アンダステア特性を持ち、安定走行を優先した車両や、スポーティ車、つまり後輪駆動車両であって、オーバステア特性を持ち、操る楽しさを追求したスポーティ車両等、その特徴を活かした車両が数多く販売されている。
【0005】
前述のように、電動車両においては、前輪及び後輪を独立に駆動制御可能であることから、例えば、特許文献2や特許文献3に記載されているように、ドライバのスイッチ操作に応じて二輪駆動から四輪駆動に切り替えるようにした駆動装置や制御装置と同様に、ドライバのスイッチ操作に応じて前駆モード及び後駆モードを切り替えるように構成することによって、ドライバの意志に応じた駆動モードで駆動制御することができ、これによってドライバの好みとする車両特性となるように制御することも可能である。
【特許文献1】特開平5−328542号公報
【特許文献2】特開2001−138762号公報
【特許文献3】特開2004−90685号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように、前駆モードや後駆モードに切り替えることにより、旋回特性を変更することができる。しかしながら、選択スイッチの切り替え等によって前駆モードと後駆モードとを切り替えるようにした場合、この駆動モードの切り替えと同時に、旋回特性が変化することになる。このため、旋回特性が急に変化することになって、この旋回特性の変化にドライバが適応することができず、場合によっては、ドライバの運転負荷が大きくなる場合がある。
【0007】
特に、前駆モードから後駆モードに切り替える場合には、駆動モードを切り替えると同時にアンダステア傾向からオーバステア傾向となるため、走行環境によっては、旋回特性の変化にドライバが速やかに適応することができず、車両を操る楽しさを越えて疲労感を与えてしまう場合があるという問題がある。
そこで、この発明は、上記従来の未解決の問題に着目してなされたものであり、ドライバに疲労感を与えることなく、前駆モード及び後駆モード間での駆動モードの切り替えを行うことの可能な前後輪独立駆動制御装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る前後輪独立駆動制御装置は、指定された駆動モードに応じて、駆動制御手段により、各車輪への駆動力の配分制御が行われ、例えば、前輪のみを駆動する前駆モードや後輪のみを駆動する後駆モードで、駆動力の配分制御が行われ、前輪駆動車両或いは後輪駆動車両が実現される。
前記駆動モードの選択は駆動モード選択手段で行われ、この駆動モード選択手段での選択結果に応じて駆動モード設定手段により、駆動制御手段での駆動モードが設定される。このとき、駆動モード設定手段では、駆動モード選択手段での選択結果が、前駆モードから後駆モードに変化したときには、駆動モードを、すぐには後駆モードに変更せず、前駆モードでの車両の旋回特性と後駆モードでの車両の旋回特性との間の旋回特性を有する中間特性モードを、予め設定した保持時間、駆動モードとして設定し、この中間特性モードで、前記保持時間の間、駆動力配分を行った後、後駆モードを前記駆動モードとして設定する。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る前後輪独立駆動制御装置によれば、駆動モード選択手段により駆動モードが前駆モードから後駆モードに切り替えられたときには、即座に後輪モードへの切り替えは行わず、前駆モードでの車両の旋回特性と後駆モードでの車両の旋回特性との間の旋回特性を有する中間特性モードで所定時間駆動制御した後、後駆モードに切り替える。このため、前駆モードから後駆モードに速やかに切り替わることにより、車両の旋回特性が急に大きく変化することを回避することができ、この旋回特性の急な変化に伴ってドライバの運転負荷が増加することを回避し、ドライバに疲労感を与えることを回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
まず、第1の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用した電動車両の概略構成を示す概略構成図である。
図1中、1FL〜1RRは前後左右の車輪、2FL〜2RRは車輪毎に設けられた駆動モータであって、駆動モータ2FL〜2RRの回転出力は、それぞれドライブシャフト3FL〜3RRを介して各車輪1FL〜1RRに伝達される。前記駆動モータ2FL〜2RRは、例えば、バッテリや燃料電池等を電源として、制御装置10によって駆動制御される。
【0011】
この制御装置10は、図1に示すように、ドライバにより要求される駆動力値を検出する駆動力検出部11、車両の走行状態を検出する車両走行状態検出部12、駆動モータ3FL〜3RRの駆動状態を検出する駆動状態検出部13、電動車両の駆動モードを選択指定するための駆動モード選択部14、これら各検出部11〜13の検出信号及び駆動モード選択部14の選択信号に基づいて、各車輪の駆動力を算出する駆動力演算部15及びこの駆動力演算部15で算出した駆動力を発生するよう各駆動モータ3FL〜3RRを駆動する駆動制御部16から構成される。
【0012】
前記駆動力検出部11は、要求される駆動力値として運転者の走行要求に基づく操作量を検出するものである。この要求される駆動力値とは、図示しないアクセルペダルの踏込み量や図示しないブレーキペダルの踏込み量であって、前記駆動力検出部11は、これらをアクセルペダルやブレーキペダルの踏込み量を検出するためのセンサで構成される。なお、図示しない変速機の変速比も考慮して駆動力値を算出するようにしてもよい。
【0013】
前記車両走行状態検出部12は、車両の走行状態として、例えば、前後加速度や図示しないステアリングホイールの操舵角、また、車体速度を検出するものであって、例えば、前後加速度センサ、操舵角センサ、車速センサ等で構成される。
前記駆動状態検出部13は、前記駆動モータ3FL〜3RRそれぞれについて、その回転数や、駆動モータの駆動信号等といった、各駆動モータの駆動状態から車輪の駆動状態を検出するものであって、駆動モータの回転数を検出する回転数センサや、駆動モータへの駆動電流を検出する電流センサ等で構成される。
【0014】
前記駆動モード選択部14は、電動車両の駆動モードを選択するためのものであって、例えば、図2に示すようなモードスイッチで構成される。そして、ここでは、自分の好みで運転したいというドライバの願望を実現するため、ドライバの好みや意志に応じた、前駆モードと後駆モードとの二つのモードが設定できるようになっている。
なお、前記駆動モード選択部14として、モードスイッチを用いた場合について説明したが、これに限るものではなく、例えば、音声入力により、所望の駆動モードを選択するようにしてもよく、要は、ドライバの意志に応じて所望の駆動モードを指定することができればどのような構成であってもよい。
【0015】
前記前駆モードは、前輪のみを駆動するモードであって、前後輪の駆動力配分比は「100;0」である。そして、いかなる状況でも極めて安全サイドの運転が可能なモードであって、その旋回特性はアンダステア特性を有する。また、後駆モードは後輪のみを駆動するモードであって、前後輪の駆動力配分比は「0;100」である。そして、山岳のワインディング路をスポーティ走行が可能なモードであって、その旋回特性はオーバステア特性を有する。前記駆動モード選択部14を操作することにより、安全サイドの運転が可能な前駆モードとスポーティな走行が可能な後駆モードとの2つのモードを選択できるようになっている。
【0016】
前記駆動力演算部15は、例えばマイクロコンピュータ等の演算処理装置で構成され、各検出部11〜13の検出信号及び駆動モード選択部14からの駆動モードの選択信号を入力し、駆動モード選択部14での駆動モードの選択状況に応じて、前記前駆モード及び後駆モード、また、後述の仮想四駆モード及び全自動モードの何れの駆動モードで駆動制御するかを決定する。そして、決定した駆動モードに応じて、最適な駆動力配分となるように各駆動モータ2FL〜2RRを駆動制御する。
【0017】
また、駆動力演算部15は、駆動モード選択部14で選択される駆動モードが切り替わった場合には、指定された駆動モードに切り替えるが、図3に示すように、前駆モードから後駆モードに切り替えられた場合には、前駆モードから、四輪を駆動制御する前記仮想四駆モードに移行した後、後輪のみを駆動する後駆モードに移行する。一方、後駆モードから前駆モードに切り替えられた場合には、後駆モードから直接前駆モードに移行する。また、駆動モード選択部14で前駆モード及び後駆モードのいずれも選択されていない場合には、駆動モードとして全自動モードを設定する。この全自動モードは、各検出部11〜13の検出信号に基づいて、車両の走行に最適な駆動力配分となるように各車輪を駆動制御するモードである。
【0018】
前記駆動力配分値の演算は、各駆動モードに応じて、特開平5−328542号公報等に記載されているように、公知の手順で行えばよく、例えば、駆動力検出部11で検出された駆動力値と車両走行状態検出部12で検出された車両の走行状態とに応じて接地荷重の移動を求めて各車輪の駆動力の配分値を演算する。さらに、車両の走行状態及び駆動モータ3FL〜3RRの駆動状態について予め許容範囲を設定し、その許容範囲を超えた場合には駆動力の配分値を修正する。
【0019】
前記駆動制御部16は、駆動モータ2FL〜2RRに対して電力供給を行う、駆動回路等で構成され、駆動力演算部15で検出された駆動力配分値にしたがって各車輪1FL〜1RRの駆動手段である駆動モータ3FL〜3RRへの通電を行うことで、駆動モータ3FL〜3RRを駆動制御する。
図4は、駆動力演算部15で実行される駆動モード設定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この演算処理は、予め設定された所定周期で実行される。
【0020】
駆動力演算部15は、まず、ステップS1で、駆動モード選択部14からの選択信号を読み込み、前駆モードが選択されているかどうかを判断する(ステップS2)。そして、前駆モードが選択されている場合にはステップS3に移行し、現在の駆動モードとして後駆モードが設定されているかどうかを判断する。
そして、現在の駆動モードが後駆モードである場合にはステップS4に移行し、駆動モードとして前駆モードを設定する。すなわち、図3に示すように、駆動モードを後駆モードから前駆モードに速やかに切り替える。
【0021】
一方、前記ステップS3の処理で、現在の駆動モードが後駆モードでない場合にはステップS5に移行し、駆動モードとして前駆モードを設定する。すなわち、引き続き前駆モードを維持するか、または、全自動モードから前駆モードに切り替える。
また、前記ステップS2の処理で、駆動モード選択部14において、前駆モードが選択されていない場合にはステップS6に移行し、次に、駆動モード選択部14において、後駆モードが選択されているかどうかを判断する。
【0022】
そして、後駆モードが選択されていない場合には、駆動モード選択部14で、前駆モードも後駆モードも選択されていない状態であるから、ステップS7に移行し、駆動モードとして全自動モードを設定する。つまり、駆動モードとして全自動モードが設定されていれば引き続き駆動モードとして全自動モードを設定し、駆動モードとして前駆モード或いは後駆モードが設定されていれば、全自動モードに切り替える。
【0023】
一方、前記ステップS6の処理で、駆動モード選択部14で後駆モードが選択されている場合には、ステップS8に移行し、駆動モードとして前駆モードが設定されているかどうかを判断する。そして、駆動モードとして前駆モードが設定されていない場合、つまり、後駆モード又は全自動モードが設定されている場合にはステップS9に移行し、駆動モードとして後駆モードを設定する。
【0024】
一方、ステップS8の処理で、駆動モードとして前駆モードが設定されている場合には、ステップS11に移行し、車両走行状態検出部12で検出した車体速度Vが予め設定したしきい値Vth以下であるかどうかを判断する。そして、車体速度Vが予め設定したしきい値Vth以下である場合にはステップS12に移行し、駆動モードとして後駆モードを設定する。すなわち、駆動モードを前駆モードから後駆モードに切り替える。
【0025】
なお、前記車体速度のしきい値Vthは、前駆モードから後駆モードに切り替えることにより車両の旋回特性が変化したとしても、安定した走行状態を維持することの可能な車体速度(例えば、通常路、すなわち、高μ路では40〔km/h〕程度、一方、低μ路では20〔km/h〕程度)に設定される。つまり、駆動モードを後駆モードに切り替え、旋回特性がオーバステア傾向に変化した場合であっても安定した走行状態を確保することができる車体速度であるときにステップS11からステップS12に移行し、後駆モードへの切り替えを行う。
【0026】
一方、前記ステップS11の処理で、車体速度がしきい値Vthよりも大きいときにはステップS13に移行し、車両走行状態検出部12で検出される操舵角θが予め設定したしきい値θth以上であるかどうかを判断する。そして、操舵角がしきい値以上であるときにはステップS14に移行し、後駆モードへの切り替えは行わない。つまり、駆動モードを引き続き前駆モードに維持する。
【0027】
なお、前記操舵角のしきい値θthは、旋回中であるかどうかを判断するためのしきい値であって、旋回中に、後駆モードに切り替えることにより旋回特性の変化が生じた場合でも、安定した走行状態を確保することの可能な角度(例えば、通常路、すなわち高μ路では、90〔deg〕程度、一方、低μ路ではその半分の角度程度)に設定される。
そして、前記ステップS13の処理で、車両走行状態検出部12で検出される操舵角θがしきい値θthより小さいとき、つまり、直進走行状態又は比較的緩いカーブを走行している状態であると予測されるときにはステップS15に移行し、駆動モードを、前駆モードから仮想四駆モードに切り替える。
【0028】
ここで、仮想四駆モードは、前輪と後輪との駆動力配分比が「50;50」又はその近傍の配分比となるように四輪全てを駆動するモードであって、すなわち、前駆モードの旋回特性と後駆モードの旋回特性との中間程度の旋回特性を持つように設定される。
そして、このように、駆動モードを仮想四駆モードに切り替えると共に、仮想四駆モードの継続時間を計測するためのタイマを起動した後、ステップS16に移行する。
【0029】
このステップS16では、計測している仮想四駆モードの継続時間が、予め設定した保持時間Tに達したかどうかを判断する。そして、前記保持時間Tに達していない場合には、駆動モードの切り替えは行わず、引き続き駆動モードとして仮想四駆モードを維持し、仮想四駆モードの継続時間が前記保持時間Tに達したときステップS17に移行し、駆動モードとして後駆モードを設定する。つまり、駆動モードを仮想四駆モードから後駆モードに切り替える。
なお、前記仮想四駆モードの保持時間Tは、前駆モードから後駆モードに切り替えた場合に、これに伴う旋回特性の変化によって、ドライバが後駆モードの旋回特性に対して十分に適応することの可能な状態となるまでの時間(例えば数秒から数十秒程度)に設定される。
【0030】
次に、上記第1の実施の形態の動作を説明する。
今、ドライバが駆動モード選択部14で、何れのモードも選択していない場合には、図4のステップS1からステップS2、ステップS6を経てステップS7に移行し、駆動モードとして全自動モードが設定される。このため、車両は、走行状態に応じて最適な駆動力配分となるように各輪が制御されることになり、車両の走行状態や走行環境等に応じて前輪のみ或いは後輪のみ、また、四輪が駆動されて最適な駆動力配分で各車輪が駆動されることになる。
【0031】
この状態から例えば、雨天又はウェットの高速道路に進入し、安定且つ安心して走行したいため、ドライバが駆動モード選択部14で前駆モードを選択すると、駆動力演算部15では、図4のステップS1からステップS2を経てステップS3に移行し、この場合駆動モードとして全自動モードが設定されていることから、ステップS5に移行し、駆動モードを、全自動モードから前駆モードに切り替える。このため、駆動モードは速やかに前駆モードに切り替えられ、前輪駆動車両として駆動力制御され、その旋回特性は、アンダステア傾向となり、いかなる状況でも極めて安全サイドの走行状態となる。
【0032】
この状態から、高速道路を降り、間もなく山岳路に差しかかり、路面が乾き路面摩擦係数も高まったことから、車両を意のままに操りながら、スポーティな走りを楽しみたいとしてドライバが駆動モード選択部14で、後駆モードを選択すると、この時点では、駆動モードとして前駆モードが設定されていることから、図4のステップS1からステップS2、ステップS6、ステップS8を経てステップS11に移行する。
【0033】
このとき、比較的高速で直進走行しており、車両走行状態検出部12で検出される車体速度Vがそのしきい値Vthを上回り、また、操舵角θがそのしきい値θthを下回る場合には、ステップS11からステップS13を経てステップS15に移行し、駆動モードとして仮想四駆モードを設定する。これによって、駆動モードが前駆モードから仮想四駆モードに切り替えられ、前後輪の駆動力配分比が「50;50」程度の四輪駆動車として駆動制御される。そして、所定の保持時間Tの間、四輪駆動車として駆動制御された後、ステップS17に移行し、駆動モードして後駆モードが設定され、駆動モードが仮想四駆モードから後駆モードに切り替えられる。このため、後輪駆動車両として駆動力配分が制御され、その旋回特性は、オーバステア傾向となり、スポーティ走行が可能となる。
【0034】
ここで、一般に走行路面は必ずしも路面摩擦係数が一定であるとは限らない。特に前述のように山岳路を走行している場合には、局所的ではあっても砂利や砂などで路面摩擦係数の低い場所が混在する場合がある。このような山岳路で前駆モードから後駆モードへの駆動モードの切り換えを行うと、車両の旋回特性がアンダステア傾向からオーバステア傾向に急に変化することになり、この旋回特性の変化にドライバが適応することができず、場合によっては、スポーティ車によって操る楽しさを越えて、運転に疲れを覚えてしまう可能性がある。
【0035】
しかしながら、上述のように、前駆モードから後駆モードに切り替える場合には、所定の保持時間Tの間、仮想四駆モードに保持した後、後駆モードに移行するようにしている。前述のように、仮想四駆モードは、前駆モードと後駆モードにおける旋回特性の中間程度の旋回特性を有しているから、前駆モードから仮想四駆モードを挟んで後駆モードに切り替えることによって、車両の旋回特性は、比較的強いアンダステア特性から、比較的弱いアンダステア特性又は比較的弱いオーバステア特性を経て、比較的強いオーバステア特性に変化する。したがって、旋回特性が比較的強いアンダステア特性から比較的強いオーバステア特性に急に変化することはない。
【0036】
また、このとき、所定の保持時間Tの間、車両の旋回特性を比較的弱いアンダステア特性或いは比較的弱いオーバステア特性の状態に維持した後、比較的強いオーバステア特性に変化させているから、比較的強いアンダステア特性からアンダステア特性の比較的弱い状態或いはオーバステア特性の比較的弱い状態に、ドライバがある程度適応した後、比較的強いオーバステア特性に切り替わることになる。したがって、後駆モードに切り替わった時点では、ドライバはアンダステア特性或いはオーバステア特性が比較的弱い状態から比較的強いオーバステア特性への旋回特性の変化に適応すればよく、比較的強いアンダステア特性から比較的強いオーバステア特性に直接切り替わる場合に比較してその旋回特性の差は小さいから、ドライバは、後駆モードの旋回特性に比較的速やかに適応することができる。
【0037】
したがって、前述の山岳路を走行中に、前駆モードから後駆モードに切り替えた場合であっても、ドライバは、段階的に変化する旋回特性に対して、段階的に適応すればよいから、旋回特性が急に変化することに伴って、ドライバに係る運転負荷が増大することを回避することでき、山岳路での後駆モードによるスポーティ走行を十分楽しむことができる。
【0038】
そして、駆動モード選択部14で後駆モードが選択されている間、ステップS1からステップS2、ステップS6、ステップS8を経てステップS9に移行し、駆動モードとして後駆モードが設定されるから、後駆モードが選択されている間、駆動モードは後駆モードに維持されることになる。
一方、上記山岳路で、後駆モードが選択されたとき、旋回中であって操舵角がそのしきい値θth以上であるときには、ステップS13からステップS14に移行して、駆動モードの変更を行わない。つまり、前駆モードを継続する。したがって、比較的高速で旋回中に駆動モードが変化し旋回特性が変化することを回避し、ドライバの運転負荷が増大することを回避し、車両の走行安定性を向上させることができる。
【0039】
そして、この場合には、カーブを抜けた場合等、直進走行状態となったときに、ステップS13からステップS15に移行し、上記と同様に、仮想四駆モードを経た後、後駆モードに切り替えられることになり、車両の走行安定性を確保した状態で駆動モードの切り換えが行われることになる。
一方、後駆モードが選択されたとき、比較的低速で走行している場合には、ステップS11からステップS12に移行し、駆動モードは、前駆モードから後駆モードに速やかに変更される。
【0040】
ここで、低速走行している場合には、前駆モードから後駆モードに変化し旋回特性が変化した場合であっても、低速走行しているため、旋回特性の変化に伴ってドライバの運転負荷がそれほど増大することはなく、運転操作に対する疲労感を与えることはない。したがって、ドライバに対してそれほど運転負荷を与えないと予測されるときには、ドライバの、駆動モードの切り替え意志に応じて、駆動モードを速やかに後駆モードに切り替えることで、ドライバの意図する旋回特性を速やかに実現することができる。
【0041】
そして、後駆モードで走行している状態から、再度前駆モードに変更した場合には、ステップS2からステップS3を経てステップS4に移行し、駆動モードとして前駆モードを設定する。つまり、駆動モードを後駆モードから前駆モードに速やかに切り替える。
ここで、駆動モードを、後駆モードから前駆モードに切り替えた場合、前駆モードは、前述のように、いかなる状況であっても極めて安全サイドの運転が可能なモードであるから、駆動モードを、速やかに前駆モードに変更しても、旋回特性の変化に伴ってドライバの運転負荷を増大させることはなく疲労感を与えることはない。したがって、速やかにドライバの意図した旋回特性での走行を実現することができる。
【0042】
そして、この状態から、駆動モード選択部14での駆動モードの選択が解除されると、ステップS1からステップS2、ステップS6を経てステップS7に移行し、全自動モードに戻る。
このように、前駆モードから後駆モードに駆動モードを切り替える場合には、一旦、仮想四駆モードに切り替えた後、後駆モードに切り替えるようにしているから、旋回特性が急に大きく変化することを回避することができ、旋回特性の変化に伴ってドライバの運転負荷が増大することを回避することができ、ドライバに疲労感を与えることを回避することができる。
【0043】
したがって、上述のように、駆動モード選択部14で、駆動モードを選択可能に構成しているから、自分の好みに応じた駆動モードをドライバが選択することによって、好みに応じた運転操作を実現することができると共に、駆動モードを切り替えた際に旋回特性の変化に伴う運転負荷の増加を抑制することができ、ドライバは疲労感を感じることなく、自分の好みに応じた快適な運転を楽しむことができる。
【0044】
なお、上記実施の形態においては、仮想四駆モードでは、前輪及び後輪の駆動力配分比を「50;50」又はその近傍の配分比としているが、これに限るものではない。上述のように、仮想四駆モードは、前駆モードから後駆モードに変更した場合に、旋回特性が急に変化することを回避するためのモードであるから、前駆モードにおける旋回特性と、後駆モードにおける旋回特性との間の旋回特性を有し、駆動モードを前駆モード、仮想四駆モード、後駆モードの順に切り替えた場合に、車両の旋回特性が急に大きく変化するのではなく、段階的に変化するような旋回特性を有していればよい。
【0045】
したがって、例えば、前駆モードや後駆モードにおける旋回特性や、旋回特性が変化したときのドライバの運転負荷の増大度合等を考慮して、前後輪の駆動力配分比が「50;50」の場合の旋回特性に比較して、よりアンダステア傾向の旋回特性或いは、よりオーバステア傾向の旋回特性を持つ、駆動力配分比を、仮想四駆モードにおける駆動力配分比として設定するようにしてもよい。
また、例えば、前記保持時間Tの間に、仮想四駆モードにおける駆動力配分を、その旋回特性が段階的にオーバステア傾向となるように、変更させるようにしてもよい。また、ドライバの運転技能に応じて仮想四駆モードにおける旋回特性を設定するように構成してもよい。
【0046】
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
この第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態において、駆動モード設定処理の処理手順が異なること以外は、同様であるので、同一部には同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。
この第2の実施の形態では、図5のフローチャートに示すように、ステップS15の処理で駆動モードを仮想四駆モードに切り替えた後、ステップS15aに移行し、車両走行状態検出部12で検出される車体速度Vに応じて仮想四駆モードの保持時間Tを設定する。そして、車体速度Vに応じて保持時間Tを設定した後、ステップS15aからステップS16に移行し、ステップS16では、ステップS15aで設定した保持時間Tが経過したかどうかを判断する。そして、保持時間Tが経過した後、ステップS17に移行し、駆動モードを後駆モードに切り替える。
【0047】
ここで、前記仮想四駆モードの保持時間Tは、例えば、図6の制御マップにしたがって算出する。なお、図6において、横軸は車体速度V、縦軸は保持時間Tである。
図6に示すように、車体速度Vが予め設定したしきい値V1(例えば30〔km/h〕程度)以下である場合には、保持時間Tは零に設定される。つまり、仮想四駆モードに移行することなく、速やかに後駆モードへの切り替えが行われる。そして、車体速度Vがしきい値V1よりも大きいときには、車体速度Vが大きいときほどこれに比例して保持時間Tが零から増加するように設定される。
【0048】
つまり、車両が高速走行しているときほど保持時間を長くし、低速走行しているときには保持時間を短くし、さらに、極低速走行している場合には保持時間を設けないようにしている。そして、旋回特性が変化し、ドライバの運転負荷が増大した場合であっても、比較的低速走行しているため走行安定性を確保することができると予測される状態であるときには保持時間を短くし、後駆モードへの切り替えに要する所用時間を短くする。
【0049】
このように、車体速度Vから、車旋回特性が変化したときに車両の走行安定性を確保できる状態にあるかどうかを予測し、これを考慮して、仮想四駆モードの保持時間Tを設定することによって、後駆モードへの切り替え応答性と走行安定性との両立を図ることができる。
なお、上記第1の実施の形態と同等の作用効果を得ることができることはいうまでもない。
【0050】
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
この第3の実施の形態は、上記第2の実施の形態において、駆動モード設定処理の処理手順が異なること以外は、同様であるので、同一部には同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。
この第3の実施の形態では、図7のフローチャートに示すように、ステップS11の処理で車体速度Vがしきい値Vthよりも大きいと判断したならば、ステップS13aに移行し、車両走行状態検出部12で検出される車体速度Vに応じて、操舵角のしきい値θthを設定する。
【0051】
この操舵角のしきい値θthは、例えば、図8の制御マップにしたがって算出する。なお、図8において、横軸は車体速度V、縦軸は操舵角のしきい値θthである。
図8の特性線L1に示すように、車体速度Vが前記しきい値V1(例えば30〔km/h〕程度)であるときには、操舵角しきい値θthは、その最大値θ1に設定される。そして、車体速度Vが、しきい値V1より大きいときには、車体速度Vが増加するほどこれに反比例して、操舵角しきい値θthは低下し、車体速度Vがしきい値V2となったとき、操舵角しきい値θthは零に設定される。
【0052】
そして、このようにして、操舵角のしきい値θthを設定したならば、ステップS13aからステップS13に移行し、ステップS13aで車体速度Vに応じて設定した操舵角のしきい値θthと車両走行状態検出部12で検出される操舵角θとを比較し、操舵角θが、しきい値θth以上であるとき、つまり、図8において、斜線で示す領域にあるときには、ステップS14に移行し、後駆モードへの切り替えは行わず前駆モードを保持する。
【0053】
つまり、車体速度Vがしきい値V1よりも小さく比較的低速で走行している場合には旋回状態であっても旋回特性の変化に伴うドライバの運転負荷の増加は小さいと予測されることから、操舵角θの大きさに関わらず、後駆モードへの切り替えを許容する。そして、車体速度Vがしきい値V1以上であるときには、旋回中に車両が高速で走行しているときほど旋回特性に変化に伴ってドライバの運転負荷が増加すると予測されることから、車体速度Vが大きくなるほど、操舵角のしきい値θthを小さな値に設定し、高速走行しているときほど旋回度合がより小さい状態でのみ後駆モードへの切り替えを許容する。そして、車体速度Vがしきい値V2以上であるときには操舵角θに関係なく、後駆モードへの切り替えの許可は行わず、高速旋回中に旋回特性の変更は行わない。
【0054】
このように、第3の実施の形態においては、車体速度Vに応じて操舵角のしきい値θthを設定し、旋回状態と車体速度とを考慮して、後駆モードへの切り替えを行うかどうかの判定を行うようにしているから、後駆モードへの切り替えに伴って、車両挙動が不安定となることをより確実に回避することができる。
なお、上記第3の実施の形態においては、図8に斜線で示す、車体速度のしきい値V1及びV2を結ぶ特性線L1を境界として、車体速度Vが、しきい値V1以上の領域であり、且つ、操舵角θが特性線L1よりも大きい領域では、前駆モードから後駆モードへの切り替えを禁止するようにした場合について説明したがこれに限るものではなく、後駆モードへの切り替えを禁止するための操舵角θのしきい値θthは、任意に設定することができる。
【0055】
例えば、図8に特性線L2で示すように、車体速度Vがしきい値V1以上の領域では、車体速度Vがある程度大きくなるまでの間はしきい値θthを一定値に維持し、車体速度Vがある程度大きい領域では、車体速度Vが大きくなるにつれてしきい値θthが小さくなるように設定してもよい。また、特性線L3で示すように、車体速度Vがしきい値V1以上の領域では、車体速度Vが大きくなるにつれてしきい値θthが小さくなるように設定し、且つ車体速度Vが比較的大きい領域では、車体速度Vが中程度の領域に比較して、車体速度Vの変化に対するしきい値θthの減少度合がより大きくなるように設定するようにしてもよい。
【0056】
つまり、旋回中は、車体速度Vが大きいときほど旋回特性の変化により車両挙動が不安定となりやすいことから、車体速度Vが大きいときほど操舵角のしきい値θthを小さくし、後駆モードへの切り替えを禁止するような特性であれば、どのような特性に設定してもよい。
また、上記第3の実施の形態においては、上記第2の実施の形態に適用した場合について説明したが、上記第1の実施の形態に適用することも可能である。
【0057】
また、上記各実施の形態においては、旋回状態として操舵角θを検出し、操舵角θから車両の旋回状態を検出するようにした場合について説明したがこれに限るものではなく、例えば、横加速度等、旋回状態を予測することの可能なパラメータであれば適用することができる。
また、上記各実施の形態においては、前駆モードから後駆モードに切り替える場合に、一旦、仮想四駆モードに切り替えた後、後駆モードに切り替えるようにした場合について説明したが、前駆モードから後駆モードに切り替える場合に限らず、全自動モードから後駆モードに切り替える場合においても、仮想四駆モードに切り替えた後、後駆モードに切り替えるようにしてもよい。
【0058】
つまり、全自動モードでは、走行状態や走行環境に応じた的確な駆動力配分となるように走行制御しているため場合によっては、旋回特性が前駆モードに近い状態となるように駆動力配分が行われていることも考えられる。このため、このような状態で、後駆モードに切り替えると、上記と同様に、ドライバの運転負荷が大きくなり、場合によっては疲労感を与える場合がある。
【0059】
したがって、全自動モードから後駆モードに切り替える場合においても、一旦、仮想四駆モードに切り替え、すなわち、旋回特性が、アンダステア傾向になく、また、オーバステア傾向にもない中程度の旋回特性を持つ状態に切り替えた後、後駆モードに切り替えることによって、旋回特性が大きく変化することを回避することができ、旋回特性の変化に伴うドライバの運転負荷の増加を抑制することができる。
【0060】
また、上記各実施の形態においては、駆動モード選択部14において、前駆モード及び後駆モードの何れかを選択できるように構成し、これらの何れもが選択されないときには全自動モードを有効とする場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、四輪駆動車両として駆動力配分を行う固定四駆モードを、駆動モード選択部14においても選択できるように構成し、前駆モード、後駆モード及び固定四駆モードをドライバの好みに応じて選択できるように構成してもよい。このように、駆動モードの選択肢をより多く設けることによって、ドライバの好みにより則した駆動モードでの運転を実現することができる。
【0061】
また、上記各実施の形態においては、車輪毎に駆動モータを設け、車輪を個別に駆動する場合について説明したがこれに限るものではなく、例えば、前輪駆動用の駆動モータと後輪駆動用の駆動モータとを設け、前輪側及び後輪側をそれぞれの駆動モータで個別に駆動させることで、前輪駆動車両及び後輪駆動車両を実現するようにした車両であっても適用することができる。
【0062】
また、上記各実施の形態においては、駆動モード選択部14の操作により、前駆モードから後駆モードに切り替える場合に、仮想四駆モードを経て後駆モードに切り替えるようにした場合について説明したが、これに限るものではなく、車両の走行状態に応じて、前記モードや全自動モードから後駆モードに駆動モードを自動的に変更可能に構成されている場合等であっても、適用することができる。
【0063】
なお、上記各実施の形態において、駆動力演算部15及び駆動制御部16が駆動制御手段に対応し、駆動モード選択部14が駆動モード選択手段に対応し、図4又は図5又は図7の駆動モード設定処理が駆動モード設定手段に対応し、仮想四駆モードが中間特性モードに対応している。
また、車両走行状態検出部12の車速を検出する手段が車速検出手段に対応し、操舵角θを検出する手段が旋回状態検出手段に対応している。
また、第2の実施の形態において、図5のステップS15aの処理が保持時間設定手に対応している。
また、第3の実施の形態において、図7のステップS13aの処理がしきい値設定手段に対応している。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明における前後輪独立駆動制御装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】駆動モード選択部の一例を示す図である。
【図3】本発明における駆動モードの遷移状況を説明するための説明図である。
【図4】第1の実施の形態における駆動モード設定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】第2の実施の形態における駆動モード設定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】仮想四駆モードの保持時間Tと車体速度Vとの対応を表す制御マップである。
【図7】第3の実施の形態における駆動モード設定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】操舵角のしきい値θαと車体速度Vとの対応を表す制御マップである。
【符号の説明】
【0065】
1FL〜1RR 車輪
2FL〜2RR 駆動モータ
3FL〜3RR ドライブシャフト
10 制御装置
11 駆動力検出部
12 車両走行状態検出部
13 駆動状態検出部
14 駆動モード選択部
15 駆動力演算部
16 駆動制御部




 

 


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