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発明の名称 ハイブリッド車両の制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−22118(P2007−22118A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−202838(P2005−202838)
出願日 平成17年7月12日(2005.7.12)
代理人 【識別番号】100075513
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 政喜
発明者 山口 武蔵 / 岩野 浩 / 下平 誠司 / 渡辺 英明 / 池田 哲也
要約 課題
ハイブリッド車両において、運転者による加速要求を実現しながら蓄電装置に確保する電力を最小限に抑制して燃費を向上させる。

解決手段
特許請求の範囲
【請求項1】
車両の駆動輪に伝達する駆動力を発生する駆動モータと、
前記駆動モータに供給する電力を蓄える蓄電装置と、
前記駆動モータへ供給する電力及び前記蓄電装置に蓄える電力を発電する発電装置と、
車両に要求される要求駆動力を実現する要求駆動仕事率を演算する要求駆動仕事率演算手段と、
前記蓄電装置の出力可能な電力である出力可能電力を演算する出力可能電力演算手段と、
前記車両が走行中の路面状態に基づいて前記駆動輪から路面に伝達することができる駆動力の上限値を推定する限界駆動力推定手段と、
車両に要求される要求駆動力が増大するとき、前記発電装置の出力電力が目標発電電力に増加するまでに不足する発電電力を補うための電力であって、前記蓄電装置から前記駆動モータに供給する電力である余裕駆動電力を演算する余裕駆動電力演算手段と、
前記余裕駆動電力を前記限界駆動力推定手段により演算された駆動力の上限値に基づいて算出するとともに、前記余裕駆動電力、前記出力可能電力及び前記要求駆動仕事率に基づいて前記発電装置の目標発電電力を演算する目標発電電力演算手段と、
前記発電装置の発電電力が前記目標発電電力となるように前記発電装置の発電電力を制御する発電電力制御手段と、
を備えることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
【請求項2】
前記目標発電電力演算手段は、前記余裕駆動電力が前記出力可能電力以下であるとき、前記出力可能電力から前記余裕駆動電力を減算した値を前記要求駆動仕事率から減算して目標発電電力を演算することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
【請求項3】
前記蓄電装置から供給する電力によって作動する補機で消費する電力を推定する補機消費電力推定手段をさらに備え、
前記目標発電電力演算手段は、前記余裕駆動電力が前記出力可能電力以下であるとき、前記出力可能電力から前記余裕駆動電力を減算した値を前記要求駆動仕事率と前記補機消費電力とを加算した値から減算して目標発電電力を演算することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
【請求項4】
前記発電装置はエンジンの駆動力によって回転して発電する発電機であることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
【請求項5】
前記発電装置は燃料電池であることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
【請求項6】
車両の駆動輪に伝達する駆動力を発生するエンジン及び駆動モータと、
前記駆動モータに供給する電力を蓄える蓄電装置と、
車両に要求される要求駆動力を実現する要求駆動仕事率を演算する要求駆動仕事率演算手段と、
前記蓄電装置の出力可能な電力である出力可能電力を演算する出力可能電力演算手段と、
前記車両が走行中の路面状態に基づいて前記駆動輪から路面に伝達することができる駆動力の上限値を推定する限界駆動力推定手段と、
車両に要求される要求駆動力が増大するとき、前記発電装置の出力電力が目標発電電力に増加するまでに不足する発電電力を補うための電力であって、前記蓄電装置から前記駆動モータに供給する電力である余裕駆動電力を演算する余裕駆動電力演算手段と、
前記余裕駆動電力を前記限界駆動力推定手段により演算された駆動力の上限値に基づいて算出するとともに、前記余裕駆動電力、前記出力可能電力及び前記要求駆動仕事率に基づいて前記エンジンの目標エンジン仕事率を演算する目標エンジン仕事率演算手段と、
前記エンジンの仕事率が前記目標エンジン仕事率となるように前記エンジンの仕事率を制御するエンジン仕事率制御手段と、
を備えることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
【請求項7】
前記目標エンジン仕事率演算手段は、前記余裕駆動電力が前記出力可能電力以下であるとき、前記出力可能電力から前記余裕駆動電力を減算した値を前記要求駆動仕事率から減算して目標エンジン仕事率を演算することを特徴とする請求項6に記載のハイブリッド車両の制御装置。
【請求項8】
前記蓄電装置から供給する電力によって作動する補機で消費する電力を推定する補機消費電力推定手段をさらに備え、
前記目標エンジン仕事率演算手段は、前記余裕駆動電力が前記出力可能電力以下であるとき、前記出力可能電力から前記余裕駆動電力を減算した値を前記要求駆動仕事率と前記補機消費電力とを加算した値から減算して目標エンジン仕事率を演算することを特徴とする請求項6に記載のハイブリッド車両の制御装置。
【請求項9】
前記駆動輪と路面との間の摩擦係数を推定し、前記摩擦係数が所定回数の演算で連続して所定値を下回ったとき前記摩擦係数を更新する摩擦係数推定手段をさらに備え、
前記限界駆動力推定手段は、前記摩擦係数と前記駆動輪にかかる荷重とを乗算して限界駆動力を演算することを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
【請求項10】
前記車両が走行中の地域の気象情報を取得して、前記気象情報に基づいて前記駆動輪と路面との間の摩擦係数を推定する摩擦係数推定手段をさらに備え、
前記限界駆動力推定手段は、前記摩擦係数と前記駆動輪にかかる荷重とを乗算して限界駆動力を演算することを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイブリッド車両の制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
エンジンとモータとを備え、エンジンを駆動力源とする発電機の発電電力によってモータを駆動させて走行するハイブリッド車両が知られている。このようなハイブリッド車両では、運転者の要求駆動力の変化に応じてエンジン出力を制御することで所望のモータ駆動力を発生させる。
【0003】
しかし、エンジンは出力指令に対して応答遅れを生じるので、運転者の要求駆動力の増大に対してエンジン出力を増大させても発電機の発電電力が遅れて立ち上がり、車両の駆動力に応答遅れを生じて運転者に不快感を与えるおそれがある。
【0004】
そこで、予め蓄電装置に電力を確保しておき、運転者の要求駆動力が増大したときにエンジン出力が立ち上がるまでの間、蓄電装置の電力を用いてモータを駆動させることで車両の駆動力を瞬時に立ち上げようとする技術が特許文献1に記載されている。
【特許文献1】特開2002−271909公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、ハイブリッド車両ではモータの駆動力のみを用いて走行するEV走行モードや、高負荷走行中にエンジンを高効率な動作点で運転し、不足する駆動力をモータで補うアシスト走行モードなどを車両の運転条件によって切り替え制御することで燃費を向上させることができる。
【0006】
よって、上記従来の技術のようにモータを駆動するための電力を運転者の加速要求に備えて常に確保しておくと、蓄電装置から供給できる電力が減少することでEV走行モードやアシスト走行モードを行う機会が減少して、その分だけ燃費向上効果を得ることができなくなる。
【0007】
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものであり、運転者による加速要求を実現しながら蓄電装置に確保する電力を最小限に抑制して燃費を向上させることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様では、駆動モータ、蓄電装置及び発電装置を有するハイブリッド車両の制御装置において、車両に要求される要求駆動力を実現する要求駆動仕事率を演算する要求駆動仕事率演算手段と、蓄電装置の出力可能な電力である出力可能電力を演算する出力可能電力演算手段と、車両が走行中の路面状態に基づいて車両が路面に伝達することができる駆動力の上限値を推定する限界駆動力推定手段と、車両に要求される要求駆動力が増大するとき、発電装置の出力電力が目標発電電力に増加するまでに不足する発電電力を補うための電力であって、蓄電装置から駆動モータに供給する電力である余裕駆動電力を演算する余裕駆動電力演算手段と、余裕駆動電力を限界駆動力推定手段により演算された駆動力の上限値に基づいて算出するとともに、余裕駆動電力、出力可能電力及び要求駆動仕事率に基づいて発電装置の目標発電電力を演算する目標発電電力演算手段と、発電装置の発電電力が目標発電電力となるように発電装置の発電電力を制御する発電電力制御手段と、を備える。
【0009】
また第2の態様では、エンジン、駆動モータ及び蓄電装置を有するハイブリッド車両の制御装置において、車両に要求される要求駆動力を実現する要求駆動仕事率を演算する要求駆動仕事率演算手段と、蓄電装置の出力可能な電力である出力可能電力を演算する出力可能電力演算手段と、車両が走行中の路面状態に基づいて車両が路面に伝達することができる駆動力の上限値を推定する限界駆動力推定手段と、車両に要求される要求駆動力が増大するとき、発電装置の出力電力が目標発電電力に増加するまでに不足する発電電力を補うための電力であって、蓄電装置から駆動モータに供給する電力である余裕駆動電力を演算する余裕駆動電力演算手段と、余裕駆動電力を限界駆動力推定手段により演算された駆動力の上限値に基づいて算出するとともに、余裕駆動電力、出力可能電力及び要求駆動仕事率に基づいてエンジンの目標エンジン仕事率を演算する目標エンジン仕事率演算手段と、エンジンの仕事率が目標エンジン仕事率となるようにエンジンの仕事率を制御するエンジン仕事率制御手段とを備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明の第1の態様によれば、運転者による加速要求時に不足する発電電力を補うために蓄電装置から駆動モータに供給する余裕駆動電力を、駆動モータの駆動力が路面に伝達可能な限界駆動力を超えない範囲に制限して演算することができる。これにより、加速要求時のために蓄電装置に確保しておく電力を必要最小限に抑えて、その分蓄電装置からの放電量を増加させることができるので、発電装置の発電電力を低減させることができる。よって、運転者の加速要求を満たしながら消費する燃料量を低減して燃費を向上させることができる。
【0011】
また第2の態様によれば、運転者による加速要求時に不足する発電電力を補うために蓄電装置から駆動モータに供給する余裕駆動電力を、駆動モータの駆動力が路面に伝達可能な限界駆動力を超えない範囲に制限して演算することができる。これにより、加速要求時のために蓄電装置に確保しておく電力を必要最小限に抑えて、その分蓄電装置からの放電量を増加させることができるので、駆動モータの仕事率を増加させてエンジンの仕事率を低下させることができる。よって、運転者の加速要求を満たしながら消費する燃料量を低減して燃費を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下では図面等を参照して本発明の実施の形態について詳しく説明する。なお、各図面において同一のもの及び同一の処理を行うものには同一の符号を付した。
【0013】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置を示す全体構成図である。本実施形態のハイブリッド車両はシリーズハイブリッド車両であり、発電機1はエンジン2に直結されており、エンジン2の駆動力によって回転して発電するとともに、エンジン2の始動時にはクランキングを行う。蓄電装置3は発電機1で発電された電力を蓄電するとともに、駆動モータ4及び補機5に対して電力を供給する。蓄電装置3はリチウムイオンバッテリ、ニッケル水素バッテリ及びキャパシタなどいずれを用いてもよい。駆動モータ4は発電機1の発電電力及び蓄電装置3に蓄電されている電力のうち少なくとも一方によって駆動し、駆動力はファイナルギア6を介して駆動輪7へ伝達される。
【0014】
エンジンコントローラ8は、統合コントローラ9から出力されるエンジントルク指令値に基づいてエンジン2のスロットル開度を制御する。発電機コントローラ10は、統合コントローラ9から出力される回転速度指令値に基づいて回転速度を制御する。このときエンジン2の回転速度も発電機1の回転速度指令値と等しくなるように発電機1でベクトル制御を行う。蓄電装置コントローラ11は、蓄電装置3の電圧及び電流を検出し、蓄電装置3の入出力可能電力を演算して統合コントローラ9に送信する。駆動モータコントローラ12は、統合コントローラ9から出力されるモータトルク指令値に基づいて駆動モータ4のトルクをベクトル制御する。
【0015】
統合コントローラ9は、蓄電装置3の電圧・電流、アクセルポジションセンサ13によって検出されたアクセル操作量、車速センサ14によって検出された車速、車輪速センサ15によって検出された車輪速、補機5の動作状態及び補機へ供給される電圧・電流を受信する。
【0016】
次に、統合コントローラ9で行う制御について図2を参照しながら説明する。図2は、本発明におけるハイブリッド車両の制御装置を示したフローチャートである。なお、本制御は所定時間(例えば10ms)ごとに繰り返し行われている。本制御は、運転者による加速要求時に不足する駆動仕事率を補うために蓄電装置3から駆動モータ4へ供給される電力を駆動モータ4の駆動力が路面に伝達可能な限界駆動力を超えない範囲で演算し、加速要求時のために蓄電装置3に確保しておく電力を必要最小限にしようとするものである。
【0017】
ステップS10では、運転者のアクセル操作量及び車速に基づいて要求駆動電力Pdrvを演算する。要求駆動電力Pdrvは図3のフローチャートに示す制御によって演算される。
【0018】
すなわち、ステップS11では、磁気式又は光学式のエンコーダなどの車速センサ14によって検出された車速を読み込む。
【0019】
ステップS12では、アクセルポジションセンサ13によって検出されたアクセル操作量を読み込む。
【0020】
ステップS13では、車速、アクセル操作量及び駆動力の関係を示した図4のマップを検索することで、車速及びアクセル操作量に基づいて車両の要求駆動力Fdrvを演算する。図4のマップは、車速及びアクセル操作量が大きいほど要求駆動力Fdrvが大きくなり、予め実験などによって求めておく。
【0021】
ステップS14では、要求駆動力Fdrvを実現する要求駆動仕事率Pdrv0を演算する。要求駆動仕事率Pdrv0は以下の(1)式に基づいて演算される。
【0022】
Pdrv0=(Fdrv×Nm)/(Gf×Rtire×1000)・・・(1)
ここで、Nmは駆動モータ4の回転速度、Gfはファイナルギア6の減速比、Rtireは駆動輪7の有効半径を示す。
【0023】
また、駆動モータ4の回転速度、トルク及び作動効率の関係を示した図5のマップを検索することで、要求駆動仕事率Pdrv0を実現する際の駆動モータ4のトルク及び回転速度に基づいて駆動モータ4の作動効率を求める。この作動効率に基づいて要求駆動仕事率Pdrv0の実現に必要となる電力である要求駆動電力Pdrvを演算する。ここで、駆動モータ4のトルクは、以下の式(2)により求めることができる。
【0024】
Tdrv=(Fdrv×Rtire)/Gf・・・(2)
【0025】
また、要求駆動電力Pdrvは以下の(3)式によって求めてもよい。
【0026】
Pdrv=Pdrv0+Peff・・・(3)
ここで、Peffは駆動モータ4における損失電力を示す。
【0027】
図2に戻ってステップS20では、蓄電装置3の出力可能電力Poutを演算する。出力可能電力Poutとは、蓄電装置3の端子電圧が蓄電装置3の下限電圧を下回って、蓄電装置3が過放電とならないような出力電力の上限値であり、以下の(4)式に基づいて演算される。
【0028】
Pout=(Vmin×(Vo−Vmin))/(R×100)・・・(4)
ここで、Vminは蓄電装置3の下限電圧、Voは蓄電装置3の開放電圧、Rは蓄電装置3の内部抵抗を示す。なお、蓄電装置3の開放電圧Voは蓄電装置3の充電状態(SOC)に基づいて算出され、SOCは蓄電装置コントローラ11によって検出される蓄電装置3の充放電電流を積算することで算出される。また、蓄電装置3の内部抵抗Rは蓄電装置3の温度によって変化するので、内部抵抗Rと温度との関係を予め実験などによって求めておくことで出力可能電力Poutをより精度良く演算することができる。
【0029】
図2に戻ってステップS30では、補機5の動作状態及び補機5に供給される電圧・電流に基づいて補機5の消費電力Pauxを推定する。
【0030】
ステップS40では、路面摩擦係数μに基づいて限界駆動力Fmaxを推定する。限界駆動力Fmaxとは、走行中の路面において過回転スリップを生じることなく駆動輪7から路面に伝達可能な最大の駆動力であり、図6のフローチャートに示す制御によって演算される。
【0031】
すなわち、ステップS41では、各輪の車輪速に基づいて路面摩擦係数μを推定する。路面摩擦係数μは例えば、タイヤと路面との摩擦係数の勾配である路面摩擦係数勾配に基づいて推定してもよいし、スリップ速度に対する制動トルクの勾配や駆動トルクの勾配に基づいて推定してもよい。
【0032】
ここで、ステップS41の処理では演算の度に路面摩擦係数μを更新するのではなく、路面摩擦係数μが所定値を所定回数だけ下回った場合に更新する。エンジン2は応答遅れを生じるので、路面摩擦係数μが路面状況に応じて短時間の間に連続的に変化する場合には、この変化に応じて発電機1やエンジン2の運転点を変化させることができなくなる可能性があり、この場合には所望の燃費低減効果を得ることができなくなる。よって、路面摩擦係数μが所定回数(時間)以上所定値を下回ったときのみ更新するようにすることで運転者の加速要求を確実に実現することができる。
【0033】
また、ナビゲーションシステム、インターネット及びラジオ等から走行中の地域周辺の気象情報を取得し、推定した路面摩擦係数μがその地域を代表する値か否かを判定することで、その後走行する路面における路面摩擦係数μを予想するようにしてもよい。
【0034】
さらに、例えばスノーモードスイッチなどのように運転者が自ら路面状況を判断して操作する装置において、運転者からの入力信号に基づいて路面摩擦係数μを推定するようにしてもよい。
【0035】
ステップS42では、限界駆動力Fmaxを算出する。限界駆動力Fmaxは駆動輪7にかかる荷重に路面摩擦係数μを乗算して算出される。
【0036】
図2に戻ってステップS50では、余裕駆動電力Prcを演算する。余裕駆動電力Prcとは、運転者による加速要求時にエンジン2の応答遅れによって不足する発電電力を補うために蓄電装置3に確保しておく電力であり、駆動モータ4の駆動力が限界駆動力Fmaxを超えない範囲となるように図7のフローチャートに示す制御によって演算される。
【0037】
すなわち、ステップS51では、アクセル操作量上限時、すなわちフルスロットル時の要求駆動力Faccmaxを演算する。要求駆動力Faccmaxは、図4のマップを参照してアクセル操作量の上限値及び車速に基づいて検索される。
【0038】
ステップS52では、ステップS40で推定した限界駆動力Fmax及び要求駆動力Faccmaxとのうち小さいほうを選択し、選択された駆動力を制限要求駆動力Flmtとする。ここで、フルスロットル時の要求駆動力Faccmaxを使用するのは、想定される最大の余裕駆動電力Prcを確保しておくことで運転者によるあらゆる加速要求を迅速に実現するためである。
【0039】
ステップS53では、制限要求駆動力Flmtを実現する制限駆動仕事率Pdrvlmtを以下の(5)式に基づいて算出する。
【0040】
Pdrvlmt=(Flmt×Nm)/(Gf×Rtire×1000)・・
・(5)
ここで、Nmは現在の駆動モータ4の回転速度を用いるが、車速の上昇に伴う回転速度の上昇を考慮に入れて算出してもよい。
【0041】
ステップS54では、運転者の要求駆動力Fdrvの変化に応じて制限駆動仕事率Pdrvlmtを遅れなく実現するために蓄電装置3に蓄えておく余裕駆動電力Prcを算出する。余裕駆動電力Prcは制限駆動仕事率Pdrvlmtを実現するのに必要な発電電力と実際の発電電力との差であり、予め実験などによってマップを求めておく。これにより、例えば発電機1の発電電力がゼロで蓄電装置4の供給電力のみによって駆動モータ4で走行するEV走行中であれば、エンジン2を始動させて出力がゼロの状態から発電機2を駆動して発電電力を増大させなければならないので、エンジン運転中に比べるとより多くの余裕駆動電力Prcを必要とすることになる。
【0042】
図2に戻ってステップS60では、発電機1の目標発電電力Pgenを演算する。目標発電電力Pgenは図8のフローチャートに示す制御によって演算される。
【0043】
すなわち、ステップS61では、余裕駆動電力Prcが出力可能電力Pout以下であるか否かを判定する。余裕駆動電力Prcが出力可能電力Pout以下であればステップS62へ進む。
【0044】
ステップS62では、目標発電電力Pgenを以下の(6)式に基づいて算出する。
【0045】
Pgen=Pdrv+Paux−(Pout−Prc)・・・(6)
ここで、出力可能電力Poutから余裕駆動電力Prcを減算した電力(Pout−Prc)を目標発電電力Pgenから減算することで、蓄電装置3は(Pout−Prc)の分だけ放電することになる。これにより、余裕駆動電力Prcが出力可能電力Pout以下であるときは蓄電装置3の蓄電状態(SOC)が比較的高いときであるので、SOCが過大となることを防止するとともに、蓄電装置3から可能な限り放電させることで発電機1を駆動するエンジン2の燃料消費量を低減させて燃費を向上させることができる。また、SOCが低下することで回生電力の受入性が向上して燃費を向上させることができる。
【0046】
一方、ステップS61において余裕駆動電力Prcが出力可能電力Poutより大きいと判定された場合はステップS63へ進んで、目標発電電力を以下の(7)式に基づいて算出する。
【0047】
Pgen=Pdrv+Paux・・・(7)
ここで、余裕駆動電力Prcが出力可能電力Poutより大きいときは蓄電装置3のSOCが比較的低いときであるので、現在の総消費電力(Pdrv+Paux)を発電機1に発電させ、蓄電装置3からは放電させない。
【0048】
図2に戻ってステップS70では、発電機1の発電電力が目標発電電力Pgenとなる目標エンジン出力を算出し、これを実エンジン回転速度で除算することでエンジントルク指令値を算出する。エンジントルク指令値に基づいてエンジン2を制御することで発電機1の発電電力を制御する。
【0049】
以上の制御をまとめて図9、10を参照しながら本実施形態の作用を説明する。図9は従来例における車両の状態を示したタイムチャートである。図10は本実施形態における車両の状態を示したタイムチャートである。(a)はアクセル操作量、(b)は駆動モータ及びエンジンの仕事率、(c)は蓄電装置の充放電電力をそれぞれ示している。
【0050】
時刻t0においてアクセル操作量が増大し運転者の加速要求が生じると(図9(a))、これに伴って車両の要求駆動仕事率Pdrv0が増加するとともに発電機1の出力を増大させるためにエンジン仕事率が増加する(図9(b))。しかし、エンジン2の応答遅れによってエンジン仕事率は要求駆動仕事率Pdrvに遅れて立ち上がる(図9(b))。
【0051】
そこで、エンジン仕事率が要求駆動仕事率Pdrvに達して発電機1の出力だけで要求駆動仕事率Pdrv0を実現できるようになるまでの間、蓄電装置3に蓄えた電力によって駆動モータ4への供給電力を増加させて(図9(c))、不足する仕事率を補う。
【0052】
蓄電装置3には、運転者による加速要求、すなわちアクセル操作量が上限値のときに駆動モータ4へ供給する必要のある余裕駆動電力Prcを蓄えているので、加速要求の大きさによらず蓄電装置3からの供給電力によって駆動モータ4の出力を要求駆動仕事率Pdrv0まで増加させることできる。(図9(b)、(c))。
【0053】
しかし、アクセル操作量が増大したときの要求駆動力Fdrvが限界駆動力Fmaxより大きい場合、駆動モータ4で発生させた駆動力の一部は路面に伝達することができず無駄な駆動力となる。加速要求時に備えて蓄電装置3に蓄電する電力はこの無駄な駆動力の分だけ余分に蓄電していることになり、それだけ蓄電装置3から放電できる電力が少なくなり、EV走行モード(発電機1の発電電力がゼロで蓄電装置4の供給電力のみによって走行するモード)やアシスト走行モード(蓄電装置3からの供給電力のみでは駆動モータ4の仕事率が不足するときにエンジン2の駆動力によって発電機1を駆動させ駆動モータ4へ電力を供給するモード)を行うことができる機会が減少して燃費向上効果を十分に得ることができなくなる。
【0054】
そこで、図10に示すように要求駆動力Fdrvが限界駆動力Fmaxより大きい場合には、要求駆動力Fdrvを限界駆動力Fmaxに制限する(図10(b))。
【0055】
これにより、時刻t0における加速要求時にエンジン仕事率の不足分を補うために駆動モータ4へ供給する電力を減少させることができ、蓄電装置3に蓄電する余裕駆動電力Prcが低下する(図10(c))。
【0056】
以上のように本実施形態では、運転者の加速要求に対して不足する発電電力を補うための余裕駆動電力Prcを、要求駆動力Fdrvが限界駆動力Fmaxを超えない範囲で演算して蓄電装置3に確保する。これにより、加速要求時のために蓄電装置3に確保しておく電力を必要最小限に抑えて、その分蓄電装置3からの放電量を増加させることができるので、発電機1の発電電力、すなわちエンジン2の出力を低減させることができる。よって、運転者の加速要求を満たしながら消費する燃料量を低減して燃費を向上させることができる。
【0057】
また、余裕駆動電力Prcが出力可能電力Pout以下となるような比較的SOCが高いときは、出力可能電力Poutから余裕駆動電力Prcを減算した値を要求駆動仕事率Pdrvから減算して発電機1の目標発電電力Pgenを演算する。
【0058】
これにより、SOCが高いときは蓄電装置3の放電量を増加させて、その分発電機1の発電電力を抑えることができるので、SOCが過大となることを防止するとともに発電機1を駆動するエンジン2の燃料消費量を低減して燃費を向上させることができる。また、蓄電装置3の放電量を増加させてSOCを低下させることで、回生電力の受入性を向上させて燃費を向上させることができる。
【0059】
さらに、蓄電装置3から電力の供給を受ける補機5を有する車両において、余裕駆動電力Prcが出力可能電力Pout以下となるような比較的SOCが高いときは、出力可能電力Poutから余裕駆動電力Prcを減算した値を要求駆動仕事率Pdrvと補機消費電力Pauxとを加算した値から減算して発電機1の目標発電電力Pgenを演算する。
【0060】
これにより、補機5を有する車両においても上記と同様に、SOCが高いときは蓄電装置3の放電量を増加させて、その分発電機1の発電電力を抑えることができるので、SOCが過大となることを防止するとともに発電機1を駆動するエンジン2の燃料消費量を低減して燃費を向上させることができる。また、蓄電装置3の放電量を増加させてSOCを低下させることで、回生電力の受入性を向上させて燃費を向上させることができる。
【0061】
さらにまた、本実施形態の車両はエンジン2の駆動力によって回転して発電する発電機1を備えるので、エンジン2の駆動力のみによって走行する車両に比べて運転者の加速要求に対する応答性を向上させることができる。
【0062】
さらにまた、路面摩擦係数μは所定回数の演算で連続して所定値を下回ったときのみ更新するので、車輪速センサ15の出力ノイズの影響などにより路面摩擦係数μが短時間の間に連続的に変化しても、路面摩擦係数μは更新されず、演算される限界駆動力Fmaxも変化しないので、余裕駆動電力Prcが不足することを防止して運転者の加速要求を確実に実現することができる。
【0063】
さらにまた、車両が走行中の地域の気象情報に基づいて路面摩擦係数μを推定するので、走行中の路面に限らず後に走行する路面の路面摩擦係数μを予め推定することができるので、余裕駆動電力Prcを必要最小限に抑えることができる。
【0064】
(第2実施形態)
図11は、本実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置を示す全体構成図である。本実施形態は燃料電池16を有するシリーズハイブリッド車両に本発明を適用した場合であり、第1実施形態の発電装置であるエンジン2と発電機1の代わりに燃料電池16を備え、さらに発電機1を制御する発電機コントローラ10の代わりに燃料電池16を制御する燃料電池コントローラ17を備えている。燃料電池16は、統合コントローラ9から出力される目標発電電力指令値に基づいて燃料電池コントローラ17によって発電電力を制御される。その他の構成は図1に示す第1実施形態の構成と同様である。
【0065】
以上により本実施形態では、発電装置として燃料電池16を使用するので発電量の増加に対する応答性が悪いが、要求駆動力Fdrvが限界駆動力Fmaxを超えない範囲で予め余裕駆動電力Prcを蓄電装置3に蓄えておくので、運転者の加速要求を迅速に実現しながら蓄電装置3に蓄える電力を必要最小限に抑えて燃費を向上させることができる。
【0066】
なお、燃料電池16は固体高分子型、燐酸型、溶融炭酸塩型など様々なタイプのものが適用可能である。また、燃料ガスである水素ガスは水素ボンベに貯蔵されていてもよいし、アルコールなどの原料を改質器で改質して生成してもよい。
【0067】
(第3実施形態)
図12は、本実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置を示す全体構成図である。本実施形態はパラレルハイブリッド車両に本発明を適用した場合である。本実施形態ではエンジン2の出力軸及び駆動モータ4の入力軸、並びに駆動モータ4の出力軸及び無段変速機18の入力軸はそれぞれ互いに連結されている。エンジン2及び駆動モータ4のうちの少なくとも一方の駆動力は、無段変速機18、減速装置19及びファイナルギア6を介して駆動輪7へ伝達される。
【0068】
無段変速機18はベルト式無段変速機であり、油圧装置20から圧油が供給され、プーリ幅を変化させることでベルトの接触半径を変え、変速比を変えることができる。油圧装置20において油圧を発生させるオイルポンプ(不図示)はモータ21により駆動される。
【0069】
また、変速機はトロイダル式無段変速機や有段変速機を用いても良い。さらに、遊星歯車を用いてもよく、エンジン2をキャリアに、駆動モータ4をサンギヤに、リングギヤを出力軸に結合し、サンギヤの回転速度を変化させることでキャリヤとリングギヤの回転速度を無段階に変化させることができる。この場合には、エンジン2が駆動力を発生していても、変速比によってその駆動力を出力軸に伝達しない状態を作り出せるのでクラッチは不要である。
【0070】
駆動モータ4及びモータ21はそれぞれインバータ22、23により駆動される。インバータ22、23は共通のDCリンク24を介して蓄電装置3に接続されており、蓄電装置3の直流充電電力を交流電力に変換して駆動モータ4及びモータ21へ供給するとともに、駆動モータ4の交流発電電力を直流電力に変換して蓄電装置3を充電する。なお、駆動モータ4及びモータ21は交流電動機に限らず直流電動機を用いてもよく、この場合にはインバータ22、23の代わりにDC/DCコンバーターを用いる。
【0071】
蓄電装置3には、リチウム・イオン電池、ニッケル・水素電池、鉛電池などの各種電池や、電気二重層キャパシター(パワーキャパシター)を用いてもよい。
【0072】
統合コントローラ9は、蓄電装置3の電圧・電流、アクセルポジションセンサ13によって検出されたアクセル操作量、車速センサ14によって検出された車速、車輪速センサ15によって検出された車輪速、蓄電装置3から電力を供給している補機5の動作状態及び補機5へ供給される電圧・電流を受信する。
【0073】
次に、統合コントローラ9で行う制御について図13を参照しながら説明する。図13は、本実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置を示したフローチャートである。なお、本制御は所定時間(例えば10ms)ごとに繰り返し行われている。また、第1実施形態と同一の制御を行う部分については同一の符号を付して適宜説明を省略する。本制御は、第1実施形態と同様に、運転者による加速要求時に不足する駆動仕事率を補うために蓄電装置3から駆動モータ4へ供給される電力を駆動モータ4の駆動力が路面に伝達可能な限界駆動力Fmaxを超えない範囲で演算し、加速要求時のために蓄電装置3に確保しておく電力を必要最小限にしようとするものである。
【0074】
ステップS110では、第1実施形態のステップS10において用いる(1)式の代わりに以下の(8)式を用いて要求駆動仕事率Pdrv0を演算する。
【0075】
Pdrv0=(Fdrv×Nm)/(Gf×Gcvt×Rtire×1000)・・・(8)
ここで、Gcvtは無段変速機18のギア比を示す。
【0076】
ステップS120〜S140の制御は第1実施形態のステップS20〜S40と同一である。
【0077】
ステップS150では、第1実施形態のステップS53において用いる(5)式の代わりに以下の(9)式を用いて余裕駆動電力Prcを演算する。
【0078】
Pdrvlmt=(Flmt×Nm)/(Gf×Gcvt×Rtire×1000)・・・(9)
【0079】
ステップS160では、目標エンジン仕事率Pengを演算する。目標エンジン仕事率Pengは図14のフローチャートに示す制御によって演算される。
【0080】
すなわち、ステップS161では余裕駆動電力Prcが出力可能電力Pout以下であるか否かを判定する。余裕駆動電力Prcが出力可能電力Pout以下であればステップS162へ進む。
【0081】
ステップS162では、目標エンジン仕事率Pengを以下の(10)式に基づいて算出する。
【0082】
Peng=Pdrv0+Paux−(Pout−Prc)・・・(10)
ここで、出力可能電力Poutから余裕駆動電力Prcを減算した電力(Pout−Prc)を目標エンジン仕事率Pengから減算することで、蓄電装置3は(Pout−Prc)の分だけ放電することになる。これにより、余裕駆動電力Prcが出力可能電力Pout以下であるときは蓄電装置3の蓄電状態(SOC)が比較的高いときであるので、SOCが過大となることを防止するとともに、蓄電装置3から可能な限り放電させることでエンジン2の燃料消費量を低減させて燃費を向上させることができる。また、SOCが低下することで回生電力の受入性が向上して燃費を向上させることができる。
【0083】
一方、ステップS161において余裕駆動電力Prcが出力可能電力Poutより大きいと判定された場合はステップS163へ進んで、目標エンジン仕事率Pengを以下の(11)式に基づいて算出する。
【0084】
Peng=Pdrv0・・・(11)
ここで、余裕駆動電力Prcが出力可能電力Poutより大きいときは蓄電装置3のSOCが比較的低いときであるので、要求駆動仕事率Pdrvをエンジン2によって発生させ、補機消費電力Pauxのみ蓄電装置3から放電させる。
【0085】
図13に戻ってステップS170では、エンジン2の仕事率が目標エンジン仕事率Pengとなるエンジントルク指令値を算出し、エンジントルク指令値に基づいてエンジン2を制御する。
【0086】
ステップS180では、実エンジン仕事率rPengを演算する。実エンジン仕事率rPengは、燃料噴射量、空気流量及び点火時期などに基づいて算出したエンジントルクとエンジン回転速度とを乗算することで演算する。
【0087】
ステップS190では、駆動モータ仕事率Pmを演算する。駆動モータ仕事率Pmは以下の(12)式に基づいて演算される。
【0088】
Pm=Pdrv0−rPeng・・・(12)
ステップS200では、駆動モータ仕事率Pmを実現するために必要な目標モータトルクTmを演算する。目標モータトルクTmは以下の(13)式に基づいて演算される。
【0089】
Tm=Pm/1000/Neng・・・(13)
ここで、Nengはエンジン回転速度を示す。
【0090】
ステップS210では、駆動モータ4のトルクが目標モータトルクTmとなるように蓄電装置3から駆動モータ4への供給電力を制御する。
【0091】
以上のように本実施形態では、運転者の加速要求に対して不足する発電電力を補うための余裕駆動電力Prcを、要求駆動力Fdrvが限界駆動力Fmaxを超えない範囲で演算して蓄電装置3に確保する。これにより、加速要求時のために蓄電装置3に確保しておく電力を必要最小限に抑えて、その分蓄電装置3からの放電量を増加させることができるので、駆動モータ4の仕事率を増加させてエンジン2の仕事率を低下させることができる。よって、運転者の加速要求を満たしながら消費する燃料量を低減して燃費を向上させることができる。
【0092】
また、余裕駆動電力Prcが出力可能電力Pout以下となるような比較的SOCが高いときは、出力可能電力Poutから余裕駆動電力Prcを減算した値を要求駆動仕事率Pdrvから減算して発電機1の目標発電電力Pgenを演算する。
【0093】
これにより、SOCが高いときは蓄電装置3の放電量を増加させて、その分エンジンの仕事率を低下させることができるので、SOCが過大となることを防止するとともにエンジン2の燃料消費量を低減して燃費を向上させることができる。また、蓄電装置3の放電量を増加させてSOCを低下させることで、回生電力の受入性を向上させて燃費を向上させることができる。
【0094】
さらに、蓄電装置3から電力の供給を受ける補機5を有する車両において、余裕駆動電力Prcが出力可能電力Pout以下となるような比較的SOCが高いときは、出力可能電力Poutから余裕駆動電力Prcを減算した値を要求駆動仕事率Pdrvと補機消費電力Pauxとを加算した値から減算して発電機1の目標発電電力Pgenを演算する。
【0095】
これにより、補機5を有する車両においても上記と同様に、SOCが高いときは蓄電装置3の放電量を増加させて、その分エンジンの仕事率を低下させることができるので、SOCが過大となることを防止するとともに発電機1を駆動するエンジン2の燃料消費量を低減して燃費を向上させることができる。また、蓄電装置3の放電量を増加させてSOCを低下させることで、回生電力の受入性を向上させて燃費を向上させることができる。
【0096】
以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明と均等であることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】第1実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置を示す全体構成図である。
【図2】第1実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置の制御を示すフローチャートである。
【図3】要求駆動電力を演算する制御を示すフローチャートである。
【図4】車速、アクセル開度及び要求駆動力の関係を示すマップである。
【図5】駆動モータの効率特性を示すマップである。
【図6】限界駆動力を推定する制御を示すフローチャートである。
【図7】余裕駆動電力を演算する制御を示すフローチャートである。
【図8】目標発電電力を演算する制御を示すフローチャートである。
【図9】従来例における車両の状態を示したタイムチャートである。
【図10】本実施形態における車両の状態を示したタイムチャートである。
【図11】第2実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置を示す全体構成図である。
【図12】第3実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置を示す全体構成図である。
【図13】第3実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置の制御を示すフローチャートである。
【図14】目標エンジン仕事率を演算する制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0098】
1 発電機
2 エンジン
3 蓄電装置
4 駆動モータ
5 補機
6 ファイナルギア
7 駆動輪
8 エンジンコントローラ
9 統合コントローラ
10 発電機コントローラ
11 蓄電装置コントローラ
12 駆動モータコントローラ
13 アクセル操作量センサ
14 車速センサ
15 車輪速センサ
16 燃料電池
17 燃料電池コントローラ
18 無段変速機
19 減速装置
20 油圧装置
21 モータ
22 インバータ
23 インバータ
24 DCリンク




 

 


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