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発明の名称 ハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−15679(P2007−15679A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2006−47628(P2006−47628)
出願日 平成18年2月24日(2006.2.24)
代理人 【識別番号】100119644
【弁理士】
【氏名又は名称】綾田 正道
発明者 日▲高▼ 輝勝 / 小野山 泰一 / 早崎 康市
要約 課題
オイルポンプ1個のみにより、部品点数、コスト、重量の面で有利としながら、いかなる時も油圧供給を行うことができるハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置を提供すること。

解決手段
エンジンE、第1クラッチCL1、モータジェネレータMG、第2クラッチCL2、駆動輪RR,RLの順に接続してハイブリッド駆動系を構成したハイブリッド車両において、前記モータジェネレータMGと前記第2クラッチCL2との間にメカオイルポンプO/Pを配置し、前記第2クラッチCL2を締結する必要油圧が低下した場合、前記エンジンE又は前記モータジェネレータMGにより前記メカオイルポンプO/Pを駆動するオイルポンプ駆動制御手段を備えた。
特許請求の範囲
【請求項1】
エンジン、第1クラッチ、モータジェネレータ、第2クラッチ、駆動輪の順に接続してハイブリッド駆動系を構成したハイブリッド車両において、
前記第1クラッチと前記第2クラッチとの間にオイルポンプを配置し、
前記エンジン又は前記モータジェネレータにより前記オイルポンプを駆動するオイルポンプ駆動制御手段を備えたことを特徴とするハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載されたハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置において、
前記オイルポンプ駆動制御手段は、車両走行中は、前記エンジン又は前記モータジェネレータにて前記オイルポンプを駆動し、車両停止中は、前記エンジンが作動していればエンジンにて前記オイルポンプを駆動し、前記エンジンが停止しているアイドリングストップ中は、前記モータジェネレータにて前記オイルポンプを駆動することを特徴とするハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載されたハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置において、
前記オイルポンプ駆動制御手段は、アイドリングストップ中において、前記モータジェネレータにて必要油圧を得るように前記オイルポンプを駆動するのに加えてエンジンアイドリング相当の駆動力を発生させる時、前記第2クラッチをスリップ締結制御することでクリープ力を確保することを特徴とするハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項に記載されたハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置において、
前記オイルポンプ駆動制御手段は、車両停止中で、ブレーキを踏み込んでいるときは、前記第2クラッチの締結容量を低下あるいは開放させ、ブレーキ踏み込み量の減少を検知して前記第2クラッチを再締結させることを特徴とするハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1項に記載されたハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置において、
前記オイルポンプ駆動制御手段は、車両停止中でモータアイドリング中に急発進を要求されたときは、前記オイルポンプを駆動している前記モータジェネレータにより前記エンジンを始動することを特徴とするハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1項に記載されたハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置において、
前記オイルポンプ駆動制御手段は、前記モータジェネレータによる発進時、前記第2クラッチを滑らせてモータジェネレータの回転を高めに保つことを特徴とするハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れか1項に記載されたハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置において、
前記オイルポンプ駆動制御手段は、減速や停止により油圧が低下した場合、ポンプ発生油圧を検知して前記オイルポンプを作動させることを特徴とするハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置。
【請求項8】
請求項7に記載されたハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置において、
前記オイルポンプ駆動制御手段は、ポンプ発生油圧を検知して前記オイルポンプを作動させる場合、ポンプの作動・停止を判断する油圧にヒステリシスを持たせることを特徴とするハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置。
【請求項9】
請求項1乃至8の何れか1項に記載されたハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置において、
車両の走行状態を検出する走行状態検出手段を設け、
前記オイルポンプ駆動制御手段は、走行状態の検出信号をトリガとしてタイマーにより前記オイルポンプの作動・停止を制御することを特徴とするハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置。
【請求項10】
エンジン、第1クラッチ、モータジェネレータ、第2クラッチ、駆動輪の順に接続してハイブリッド駆動系を構成したハイブリッド車両において、
前記第1クラッチと前記第2クラッチとの間にオイルポンプを配置し、
前記エンジンが停止し前記第1クラッチが開放されているアイドリングストップ中は、発進意図を示すアクセル操作が開始されるまでは、前記第2クラッチのスリップ締結制御を行いつつ前記モータジェネレータの回転数をアイドル回転数とする制御により前記オイルポンプを駆動し、アクセル操作が開始されると、前記第2クラッチを締結状態にする制御に移行し、前記モータジェネレータの回転数をアクセル開度に応じた回転数とする制御に移行することにより前記オイルポンプを駆動することを特徴とするハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジン、第1クラッチ、モータジェネレータ、第2クラッチ、駆動輪の順に接続してハイブリッド駆動系を構成したハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
オートマチックトランスミッション(以下、「AT」という。)と電動モータを組み合わせたハイブリッド車両では、アイドリングストップ中において、ATを作動させるためのオイルポンプが停止し、AT制御に必要な油圧を発生させることが不可能となる。
このため、補助のオイルポンプ及びそれを駆動する補助電動モータを装備することで、走行中は勿論のこと、アイドリングストップ中にもかかわらず、ATを制御する油圧を確保するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−280458号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の車両にあっては、AT内の既存のポンプに加えて補助ポンプと補助電動モータを有する構成になっていたため、AT内の既存ポンプと補助ポンプの両方の油圧回路が必要で、ポンプ切り替え時のスムーズな油圧回路切り替えや構造が複雑になってしまう。また、部品点数、コスト、重量がアップしてしまう、という問題があった。
【0004】
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、オイルポンプ1個のみにより、部品点数、コスト、重量の面で有利としながら、いかなる時も油圧供給を行うことができるハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明では、エンジン、第1クラッチ、モータジェネレータ、第2クラッチ、駆動輪の順に接続してハイブリッド駆動系を構成したハイブリッド車両において、
前記第1クラッチと前記第2クラッチとの間にオイルポンプを配置し、
前記エンジン又は前記モータジェネレータにより前記オイルポンプを駆動するオイルポンプ駆動制御手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
よって、本発明のハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置にあっては、オイルポンプ駆動制御手段において、エンジン又はモータジェネレータによりオイルポンプが駆動される。
例えば、エンジン停止状態での減速や停止により油圧が低下し、第2クラッチの締結容量を保持できなくなった場合でも、モータジェネレータによってオイルポンプを回転させることによって油圧供給が可能である。
このように、オイルポンプ1個のみにより、部品点数、コスト、重量の面で有利としながら、いかなる時も油圧供給を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明のハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1〜実施例4に基づいて説明する。
【実施例1】
【0008】
まず、ハイブリッド車両の駆動系構成を説明する。
図1は実施例1のオイルポンプ駆動制御装置が適用された後輪駆動によるハイブリッド車両を示す全体システム図である。実施例1におけるハイブリッド車の駆動系は、図1に示すように、エンジンEと、モータジェネレータMGと、第1クラッチCL1と、第2クラッチCL2と、自動変速機ATと、プロペラシャフトPSと、ディファレンシャルDFと、左ドライブシャフトDSLと、右ドライブシャフトDSRと、左後輪RL(駆動輪)と、右後輪RR(駆動輪)と、メカオイルポンプO/P(オイルポンプ)と、を有する。
【0009】
前記エンジンEは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンであり、後述するエンジンコントローラ1からの制御指令に基づいて、スロットルバルブのバルブ開度等が制御される。
【0010】
前記モータジェネレータMGは、ロータに永久磁石を埋設しステータにステータコイルが巻き付けられた同期型モータジェネレータであり、後述するモータコントローラ2からの制御指令に基づいて、インバータ3により作り出された三相交流を印加することにより制御される。このモータジェネレータMGは、バッテリ4からの電力の供給を受けて回転駆動する電動機として動作することもできるし(以下、この状態を「力行」と呼ぶ)、ロータが外力により回転している場合には、ステータコイルの両端に起電力を生じさせる発電機として機能してバッテリ4を充電することもできる(以下、この動作状態を「回生」と呼ぶ)。なお、このモータジェネレータMGのロータは、図外のダンパーを介して自動変速機ATの入力軸に連結されている。
【0011】
前記第1クラッチCL1は、前記エンジンEとモータジェネレータMGとの間に介装された油圧式単板クラッチや油圧式多板クラッチ等であり、後述する第1クラッチコントローラ5からの制御指令に基づいて、第1クラッチ油圧ユニット6により作り出された制御油圧により、スリップ締結とスリップ開放を含み締結・開放が制御される。
【0012】
前記第2クラッチCL2は、前記モータジェネレータMGと左右後輪RL,RRとの間に介装された油圧式多板クラッチであり、後述するATコントローラ7からの制御指令に基づいて、第2クラッチ油圧ユニット8により作り出された制御油圧により、スリップ締結とスリップ開放を含み締結・開放が制御される。
【0013】
前記自動変速機ATは、例えば、前進5速後退1速や前進6速後退1速等の有段階の変速比を車速やアクセル開度等に応じて自動的に切り換える変速機であり、前記第2クラッチCL2は、専用クラッチとして新たに追加したものではなく、自動変速機ATの変速要素として設けられている複数の摩擦締結要素のうち、各変速段の動力伝達経路に存在する摩擦締結要素を流用している。そして、前記自動変速機ATの出力軸は、プロペラシャフトPS、ディファレンシャルDF、左ドライブシャフトDSL、右ドライブシャフトDSRを介して左右後輪RL,RRに連結されている。
【0014】
前記メカオイルポンプO/Pは、前記モータジェネレータMGと第2クラッチCL2との間に配置したもので、前記エンジンEと前記モータジェネレータMGの少なくとも一方をポンプ動力源として吐出圧を発生する内接ギヤ式ポンプや外接ギヤ式ポンプやベーンポンプ等が採用される。このメカオイルポンプO/Pは、モータジェネレータMGの回転軸、即ち、トランスミッションインプットシャフトの回転を受け、油圧を発生することができる構成となっており、第1クラッチCL1を締結させてエンジンEにより駆動することも、第1クラッチCL1を開放してモータジェネレータMGにより駆動することも可能である。そして、メカオイルポンプO/Pはハイブリッド駆動システムにおけるただ1つの油圧源であり、メカオイルポンプO/Pからの吐出油は、前記第1クラッチ油圧ユニット6と第2クラッチ油圧ユニット8に供給される。
【0015】
次に、ハイブリッド車両の制御系を説明する。
実施例1におけるハイブリッド車両の制御系は、図1に示すように、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、インバータ3と、バッテリ4と、第1クラッチコントローラ5と、第1クラッチ油圧ユニット6と、ATコントローラ7と、第2クラッチ油圧ユニット8と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10と、を有して構成されている。なお、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、第1クラッチコントローラ5と、ATコントローラ7と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10とは、互いに情報交換が可能なCAN通信線11を介して接続されている。
【0016】
前記エンジンコントローラ1は、エンジン回転数センサ12からのエンジン回転数情報を入力し、統合コントローラ10からの目標エンジントルク指令等に応じ、エンジン動作点(Ne,Te)を制御する指令を、例えば、図外のスロットルバルブアクチュエータへ出力する。なお、エンジン回転数Neの情報は、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給する。
【0017】
前記モータコントローラ2は、モータジェネレータMGのロータ回転位置を検出するレゾルバ13等からの情報を入力し、統合コントローラ10からの目標モータジェネレータトルク指令等に応じ、モータジェネレータMGのモータ動作点(Nm,Tm)を制御する指令をインバータ3へ出力する。なお、このモータコントローラ2では、バッテリ4の充電容量状態をあらわすバッテリSOCを監視していて、バッテリSOC情報は、モータジェネレータMGの制御情報に用いると共に、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給する。
【0018】
前記第1クラッチコントローラ5は、第1クラッチ油圧センサ14と第1クラッチストロークセンサ15等からのセンサ情報を入力し、統合コントローラ10からの第1クラッチ制御指令に応じ、第1クラッチCL1の締結・開放を制御する指令を第1クラッチ油圧ユニット6に出力する。なお、第1クラッチストロークC1Sの情報は、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給する。
【0019】
前記ATコントローラ7は、アクセル開度センサ16と車速センサ17と第2クラッチ油圧センサ18とインヒビタースイッチ24等からのセンサ情報を入力し、統合コントローラ10からの第2クラッチ制御指令に応じ、変速制御における第2クラッチ制御に優先し、第2クラッチCL2の締結・開放を制御する指令をAT油圧コントロールバルブ内の第2クラッチ油圧ユニット8に出力する。なお、アクセル開度APと車速VSPの情報は、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給する。
【0020】
前記ブレーキコントローラ9は、4輪の各車輪速を検出する車輪速センサ19とブレーキストロークセンサ20等からのセンサ情報を入力し、例えば、ブレーキ踏み込み制動時、ブレーキストロークBSから求められる要求制動力に対し回生制動力だけでは不足する場合、その不足分を機械制動力(液圧制動力やモータ制動力)で補うように、統合コントローラ10からの回生協調制御指令に基づいて回生協調ブレーキ制御を行う。
【0021】
前記統合コントローラ10は、車両全体の消費エネルギを管理し、最高効率で車両を走らせるための機能を担うもので、モータ回転数Nmを検出するモータ回転数センサ21と、第2クラッチ出力回転数N2outを検出する第2クラッチ出力回転数センサ22と、第2クラッチトルクTCL2を検出する第2クラッチトルクセンサ23等からの情報およびCAN通信線11を介して得られた上記各種情報を入力する。そして、前記エンジンコントローラ1への制御指令によりエンジンEの動作制御を行い、前記モータコントローラ2への制御指令によりモータジェネレータMGの動作制御を行い、前記第1クラッチコントローラ5への制御指令により第1クラッチCL1の締結・開放制御を行い、前記ATコントローラ7への制御指令により第2クラッチCL2の締結・開放制御を行う。
【0022】
なお、第1クラッチCL1と第2クラッチCL2の入出力回転数情報のうち、第1クラッチCL1の入力回転数情報は、エンジン回転数Neを検出するエンジン回転数センサ12から得られ、第1クラッチCL1の出力回転数情報は、モータ回転数Nmを検出するモータ回転数センサ21から得られ、第2クラッチCL2の入力回転数情報は、モータ回転数Nmを検出するモータ回転数センサ21から得られ、第2クラッチCL2の出力回転数情報は、第2クラッチ出力回転数N2outを検出する第2クラッチ出力回転数センサ22から得られる。
【0023】
次に、実施例1のハイブリッド車両の走行モードについて説明する。
実施例1のハイブリッド駆動系は、エンジンEとモータジェネレータMGとの間に第1クラッチCL1を介装すると共に前記モータジェネレータMGと左右後輪RL,RRとの間に第2クラッチCL2を介装して構成している。そして、走行モードとして、「エンジン走行モード」、「モータ走行モード」、「モータアシスト走行モード」、「走行発電モード」の4つの走行モードを有する。
【0024】
前記「エンジン走行モード」は、エンジンEとモータジェネレータMGとの間の第1クラッチCL1を締結し、エンジンEのみを動力源として駆動輪である左右後輪RL,RRを動かすモードである。
前記「モータ走行モード」は、エンジンEとモータジェネレータMGとの間の第1クラッチCL1を開放し、モータジェネレータMGのみを動力源として駆動輪である左右後輪RL,RRを動かすモードである。
前記「モータアシスト走行モード」は、エンジンEとモータジェネレータMGとの間の第1クラッチCL1を締結し、エンジンEとモータジェネレータMGの2つを動力源として駆動輪である左右後輪RL,RRを動かすモードである。
前記「走行発電モード」は、エンジンEとモータジェネレータMGとの間の第1クラッチCL1を締結し、エンジンEを動力源として駆動輪である左右後輪RL,RRを動かすと同時に、エンジンEの動力を利用してモータジェネレータMGを発電機として動作させるモードである。
なお、第2クラッチCL2は、例えば、「モータ走行モード」から「エンジン走行モード」へとモード遷移する場合、「モータ走行モード」において停止しているエンジンEを始動するとき、滑り締結によりエンジン始動ショックを駆動輪である左右後輪RL,RRへ伝達させないために用いられる。
【0025】
図2は実施例1の統合コントローラ10にて実行されるオイルポンプ駆動制御処理の流れを示すフローチャートであり、以下、各ステップについて説明する(オイルポンプ駆動制御手段)。
【0026】
ステップS101では、エンジンEを停止し、第1クラッチCL1を開放するアイドリングストップ中であるか否かを判断し、YES(アイドリングストップ中)の場合はステップS102へ移行し、NO(非アイドリングストップ中)の場合はリターンへ移行する。
【0027】
ステップS102では、ステップS101でのアイドリングストップ中であるとの判断に続き、自動変速機ATのセレクトレバーにより選択されているレンジ位置が、走行レンジであるドライブレンジ(Dレンジ),リバースレンジ(Rレンジ)、あるいは、停車レンジであるパーキングレンジ(Pレンジ),ニュートラルレンジ(Nレンジ)かを判断し、走行レンジ(Dレンジ,Rレンジ)の場合にはステップS103へ移行し、停車レンジ(Pレンジ,Nレンジ)の場合にはステップS105へ移行する。
【0028】
ステップS103では、ステップS102での走行レンジ(Dレンジ,Rレンジ)の選択時であるとの判断に続き、ブレーキ操作時か否かを判断し、YES(ブレーキ操作時)にはステップS106へ移行し、NO(ブレーキ解除時)にはステップS104へ移行する。
【0029】
ステップS104では、ステップS103でのブレーキ解除時であるとの判断に続き、アクセル操作時であるか否かを判断し、YES(アクセル操作時)にはステップS108へ移行し、NO(アクセル足離し時)にはステップS110へ移行する。
【0030】
ステップS105では、アイドリングストップ中で(ステップS101)、かつ、P,Nレンジ選択中である(ステップS102)との判断に続き、モータジェネレータMGの回転数をアイドル回転数NMG1とし、リターンへ移行する。
【0031】
ステップS106では、アイドリングストップ中で(ステップS101)、かつ、D,Rレンジ選択中で(ステップS102)、かつ、ブレーキONである(ステップS103)との判断に続き、第2クラッチCL2をスリップ制御用油圧P1とし、ステップS107へ移行する。
【0032】
ステップS107では、ステップS106での第2クラッチCL2のスリップ締結制御に続き、モータジェネレータMGの回転数をアイドル回転数NMG1とし、リターンへ移行する。
【0033】
ステップS108では、アイドリングストップ中で(ステップS101)、かつ、D,Rレンジ選択中で(ステップS102)、かつ、ブレーキOFFで(ステップS103)、かつ、アクセルOFFである(ステップS104)との判断に続き、第2クラッチCL2をスリップ制御用油圧P1とし、ステップS109へ移行する。
【0034】
ステップS109では、ステップS108での第2クラッチCL2のスリップ締結制御に続き、モータジェネレータMGの回転数をアイドル回転数NMG1とし、リターンへ移行する。
【0035】
ステップS110では、アイドリングストップ中で(ステップS101)、かつ、D,Rレンジ選択中で(ステップS102)、かつ、ブレーキOFFで(ステップS103)、かつ、アクセルONである(ステップS104)との判断に続き、第2クラッチCL2をスリップが発生しない締結油圧とし、ステップS111へ移行する。
【0036】
ステップS111では、ステップS110での第2クラッチCL2の締結制御に続き、モータジェネレータMGの回転数をアクセル開度に応じた回転数とし、リターンへ移行する。
【0037】
次に、作用を説明する。
[背景技術]
まず、特開2001−280458号公報に記載の車両にあっては、AT内の既存のポンプに加えて補助ポンプと補助電動モータを有する構成になっていたため、AT内の既存ポンプと補助ポンプの両方の油圧回路が必要で、ポンプ切り替え時のスムーズな油圧回路切り替えや構造が複雑になってしまうし、部品点数、コスト、重量がアップしてしまう。
【0038】
特許第2566527号公報に記載の車両にあっては、1個のオイルポンプをエンジン又は電動モータにより駆動し、車両停止時等では補助電動モータによって駆動する構成となっていたため、補助電動モータ等で駆動する場合、チェーンやギヤを介して駆動するため、駆動ロスが発生し、電気エネルギ消費が大きくなる。
【0039】
特許第3456168号公報に記載の車両にあっては、1個のポンプを補助電動モータで常時駆動させる構成となっていたため、常に補助電動モータで駆動するためにモータに大出力が要求される。よって、一般的な自動車用の12V電源系では駆動不可能で、強電径の専用電源(インバータ、DC/DCコンバータ)が必要になり、強電システムの複雑化、コスト、重量アップが発生してしまう。
【0040】
このように、従来の車両油圧供給装置では、エンジンを停止させるアイドリングストップ中に油圧を確保するため、既存のメカオイルポンプに加え、または、単独で、エンジンの作動・停止とは無関係にポンプ駆動ができるモータオイルポンプを新たに設定する構成を採用していた。
【0041】
[オイルポンプ駆動制御作用]
これに対し、実施例1では、ハイブリッド車両にエンジンEと共に搭載されているモータジェネレータMGを有効利用し、モータジェネレータMGの持つ既存の機能(駆動モータ機能・発電ジェネレータ機能・エンジンスタータモータ機能)に加え、メカオイルポンプO/Pを駆動させるポンプモータ機能を持たせ、アイドリングストップ中においても第2クラッチCL2を有する自動変速機ATを制御する油圧を確保できるようにした。
【0042】
以下、実施例1におけるオイルポンプ駆動制御作動を、図2に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0043】
まず、アイドリングストップ中で、かつ、P,Nレンジ選択中である場合、図2のフローチャートにおいて、ステップS101→ステップS102→ステップS105へと進み、ステップS105では、モータジェネレータMGの回転数がアイドル回転数NMG1とされる。
【0044】
そして、アイドルストップ中、P,Nレンジ選択からD,Rレンジ選択へと切り換えられると、ブレーキONである場合は、図2のフローチャートにおいて、ステップS101→ステップS102→ステップS103→ステップS106→ステップS107へと進み、ステップS106では、第2クラッチCL2をスリップ制御用油圧P1とするスリップ締結制御が実行され、ステップS107では、モータジェネレータMGの回転数がアイドル回転数NMG1とされる。
【0045】
さらに、ブレーキONからブレーキOFFに移行し、アクセルをONとするまでは、図2のフローチャートにおいて、ステップS101→ステップS102→ステップS103→ステップS104→ステップS108→ステップS109へと進み、ステップS108では、第2クラッチCL2をスリップ制御用油圧P1とするスリップ締結制御がそのまま実行され、ステップS109では、モータジェネレータMGの回転数もアイドル回転数NMG1が維持される。
【0046】
そして、アイドルストップ中であり、D,Rレンジ選択時で、かつ、ブレーキOFF時であり、アクセルがONとされると、図2のフローチャートにおいて、ステップS101→ステップS102→ステップS103→ステップS104→ステップS110→ステップS111へと進み、ステップS110では、第2クラッチCL2をスリップすることなく締結させる制御が実行され、ステップS111では、モータジェネレータMGの回転数がアクセル開度に応じた回転数とされる。
【0047】
次に、実施例1におけるオイルポンプ駆動制御作用を、図3の各走行シーンでの油圧発生状態を示すタイムチャートに基づいて説明する。
図3は車両停止→発進→一定走行→減速→停止→急発進を行った場合を示しており、(a)はメカオイルポンプO/Pの発生油圧、(b)はブレーキ踏み込み量、(c)はアクセル踏み込み量、(d)はモータジェネレータMGの回転数、(e)は第1クラッチCL1のトルク容量、(f)は第2クラッチCL2のトルク容量、(g)は本車両の車速をあらわす。
【0048】
まず、充分に暖機が行われ、アイドリングストップしている時刻t0から時刻t1においては、図3のイに示すように、車両停止中もモータジェネレータMGはアイドリング相当の回転を保持する。これによって、図3のアに示すように、自動変速機AT内の第2クラッチCL2を含むクラッチ・ブレーキの作動油圧を確保することができる。
【0049】
そして、時刻t0と時刻t1の途中で、例えば、PレンジからDレンジにシフトされた場合は、第2クラッチCL2をスリップ制御によりクリープ可能な締結容量とし、これをアクセルが踏み込み開始時刻t3まで維持する。これによって、図3のウに示すように、時刻t1にてブレーキ解除が開始され、時刻t2にてブレーキが完全に解除されると、時刻t2の直前から車両は動きだし、アクセルの踏み込み開始時刻t3までクリープ車速が保たれる。
【0050】
そして、時刻t3から時刻t4までアクセル踏み込み量を増し、時刻t4から時刻t6までアクセル踏み込み量を維持し、時刻t6からアクセルを足離し操作を開始し、時刻t7にてアクセル全閉とする。そして、時刻t8からブレーキ操作を開始し、時刻t9から時刻t11までブレーキ踏み込み量を一定とする。このアクセル操作及びブレーキ操作により、時刻t3から時刻t5まで車両は加速し、時刻t5から時刻t7まで一定走行を維持し、時刻t7から緩減速に入り、時刻t8から急減速となって時刻t10にて車両が停止する。
【0051】
そして、時刻t9から時刻t10までの途中において、車両停止寸前(クリープ車速程度)まで車速が減少すると、図3のエに示すように、再度、第2クラッチCL2の締結容量を下げるスリップ制御を行い、クリープトルクを確保する。また、時刻t10から時刻t11までの車両停止中は、図3のア,イに示すように、モータジェネレータMGによりアイドリング相当の回転を保持することで、自動変速機AT内の第2クラッチCL2を含むクラッチ・ブレーキの作動油圧を確保する。
【0052】
さらに、D,Rレンジでブレーキを踏み込んでの停車中である時刻t10から時刻t11までにおいては、その途中の時点で、図3のオに示すように、第2クラッチCL2の締結容量をさらに下げ、時刻t11から時刻t12の途中の時点でブレーキ踏み込み量の減少を検知して第2クラッチCL2を締結容量を元に戻す再締結させる。これにより、第2クラッチCL2の発熱・摩耗を防ぐことができる。
【0053】
そして、時刻t11からブレーキ解放を開始し、時刻t12にてブレーキが完全に開放されると、図3のウに示すように、時刻t12の直前から車両は動きだし、アクセルの急踏み開始時刻t13までクリープ車速が保たれる。
【0054】
次に、時刻t13にて急発進要求に基づきアクセル急踏みを開始し、時刻t14にてアクセル踏み込み量を最大とし、時刻t15まで車両を加速させる急発進時には、図3のカに示すように、第1クラッチCL1のトルク容量を、時刻t13から時刻t14まで所定の勾配にて高めて保持する制御を行うことで、モータジェネレータMGのイナーシャを利用してエンジンEを素早く始動する。この時のショックを左右後輪RL,RRに伝達させないように、第2クラッチCL2はスリップ制御を維持する。
なお、第1クラッチCL1のトルク容量は、時刻t13から時刻t14まで所定の勾配にて高めて保持した後、完全締結となるトルク容量まで高め、第2クラッチCL2のトルク容量は、第1クラッチCL1のトルク容量が完全締結レベルのトルク容量となった時点になるとスリップ制御から完全締結へと移行する。
【0055】
このように、何れの車両状態においても、1個のモータジェネレータMGにポンプモータ機能を持たせ、メカオイルポンプO/Pから油圧を発生させることで、自動変速機AT内のクラッチ・ブレーキを作動させることが可能である。
【0056】
次に、効果を説明する。
実施例1のハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
【0057】
(1) エンジンE、第1クラッチCL1、モータジェネレータMG、第2クラッチCL2、駆動輪RR,RLの順に接続してハイブリッド駆動系を構成したハイブリッド車両において、前記モータジェネレータMGと前記第2クラッチCL2との間にメカオイルポンプO/Pを配置し、前記第2クラッチCL2を締結する必要油圧が低下した場合、前記エンジンE又は前記モータジェネレータMGにより前記メカオイルポンプO/Pを駆動するオイルポンプ駆動制御手段を備えたため、1個のメカオイルポンプO/Pのみにより、部品点数、コスト、重量の面で有利としながら、いかなる時も油圧供給を行うことができる。
例えば、減速により油圧が低下し、発進クラッチである第2クラッチCL2の締結容量が保持できなくった場合でも、1個のメカオイルポンプO/Pのみで油圧供給が可能である。
【0058】
(2) 前記オイルポンプ駆動制御手段は、車両走行中は、前記エンジンE又は前記モータジェネレータMGにより前記第2クラッチCL2の前に配置したメカオイルポンプO/Pを駆動して必要油圧を発生させ、車両停止中は、前記エンジンEが作動していればエンジンEにてメカオイルポンプO/Pを駆動し、前記エンジンEが停止しているアイドリングストップ中は前記モータジェネレータMGにてメカオイルポンプO/Pを駆動するため、アイドリングストップを含む何れの車両状態においても、1個のみのメカオイルポンプO/Pから油圧を発生させることで、自動変速機AT内のクラッチ・ブレーキを作動させることができる。
例えば、走行中に信号等で停車が必要になった場合、エンジンブレーキの時は従来車と同様の方法で油圧を確保するが、モータ回生減速の時は必要油圧を確保できる車速まで通常のAT車と同様に油圧を発生させ、それ以上車速が落ち、油圧も低下する場合はモータジェネレータMGによってメカオイルポンプO/Pを駆動して必要油圧を発生させることで、補助ポンプ、補助モータ及びそれに付随する油圧回路、チェーン、ギヤ等の伝達機構が不要で、油圧回路のシンプル化、部品点数削減(強電駆動ポンプなら専用電源の削減も含む)、軽量化、コスト削減が見込める。
【0059】
(3) 前記オイルポンプ駆動制御手段は、アイドリングストップ中において、前記モータジェネレータMGにて必要油圧を得るようにメカオイルポンプO/Pを駆動するのに加えてエンジンアイドリング相当の駆動力を発生させる時、前記第2クラッチCL2をスリップ締結制御することでクリープ力を確保するため、通常のエンジンアイドリング相当の駆動力を発生させることで、モータジェネレータMGによるクリープ走行を行うが、この時、第2クラッチCL2をスリップ制御することで確保されるクリープ力により、従来車と同等の違和感の無いクリープ走行を行うことができる。
【0060】
(4) 前記オイルポンプ駆動制御手段は、車両停止中で、ブレーキを踏み込んでいるときは、前記第2クラッチCL2の締結容量を低下あるいは開放させ、ブレーキ踏み込み量の減少を検知して前記第2クラッチCL2を再締結させるため、第2クラッチCL2の発熱・摩耗を防ぐことができる。
【0061】
(5) 前記オイルポンプ駆動制御手段は、車両停止中でモータアイドリング中に急発進を要求されたときは、前記メカオイルポンプO/Pを駆動している前記モータジェネレータMGにより前記エンジンEを始動するため、急発進要求時にモータジェネレータMGのイナーシャを利用してエンジンEを素早く始動させることができる。
このように、急発進時にモータイナーシャを利用することで、モータジェネレータMGも含めた完全停止状態からの急発進よりも素早くエンジンEを始動させることが可能で、従来車に近い、或いは、相当短い発進時間が確保できると見込まれる。
【実施例2】
【0062】
実施例2は、モータジェネレータによる発進時、第2クラッチを滑らせてモータジェネレータの回転を高めに保つようにした例である。システム構成的には、実施例1の図1と同様であるので、図示並びに説明を省略する。
【0063】
図4は実施例2の統合コントローラ10にて実行されるオイルポンプ駆動制御処理の流れを示すフローチャートであり、以下、各ステップについて説明する(オイルポンプ駆動制御手段)。なお、ステップS201〜ステップS209の各ステップの処理は、図2に示すフローチャートのステップS101〜ステップS109の各ステップの処理と同様であるので説明を省略する。
【0064】
ステップS212では、ステップS204でのアクセルONの判断に続き、アクセル開度が2/8以上(アクセル踏み込み量が大きいという判断しきい値)であるか否かを判断し、YESの場合はステップS213へ移行し、NOの場合はステップS213へ移行する。
【0065】
ステップS213では、ステップS212でのアクセル開度が2/8未満であるとの判断に続き、モータジェネレータMGの回転数をアクセル開度に応じた回転数とし、リターンへ移行する。
【0066】
ステップS214では、ステップS212でのアクセル開度が2/8以上であるとの判断に続き、アクセル開度に応じたモータジェネレータ回転数(=目標MG回転数)よりも高い回転数までモータジェネレータ回転数を上昇させ、ステップS215へ移行する。
【0067】
ステップS215では、ステップS214でモータジェネレータ回転数の目標MG回転数よりも高い回転数までの上昇に続き、第2クラッチCL2のクラッチ油圧をランプ制御(一定の傾きで徐々に油圧を上昇させる制御)を行い、ステップS216へ移行する。
【0068】
ステップS216では、ステップS215での第1クラッチ圧のランプ制御に続き、アクセル開度に応じた目標駆動力に達したか否かを判断し、YESの場合はステップS217へ移行し、NOの場合はステップS215へ戻る。
【0069】
ステップS217では、ステップS216でのアクセル開度に応じた目標駆動力に達したとの判断に続き、アクセル開度に応じたモータジェネレータ回転数(=目標MG回転数)までモータジェネレータ回転数を下げ、リターンへ移行する。
なお、モータジェネレータ回転数制御と並行に、第2クラッチCL2を締結状態とするまでランプ制御する第2クラッチCL2の締結制御が実行される。
【0070】
次に、作用を説明する。
実施例2におけるオイルポンプ駆動制御作動を、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0071】
まず、アイドリングストップ中で、かつ、P,Nレンジ選択中である場合、図4のフローチャートにおいて、ステップS201→ステップS202→ステップS205へと進み、ステップS205では、モータジェネレータMGの回転数がアイドル回転数NMG1とされる。
【0072】
そして、アイドルストップ中、P,Nレンジ選択からD,Rレンジ選択へと切り換えられると、ブレーキONである場合は、図4のフローチャートにおいて、ステップS201→ステップS202→ステップS203→ステップS206→ステップS207へと進み、ステップS206では、第2クラッチCL2をスリップ制御用油圧P1とするスリップ締結制御が実行され、ステップS207では、モータジェネレータMGの回転数がアイドル回転数NMG1とされる。 さらに、ブレーキOFFとし、アクセルをONとするまでは、図4のフローチャートにおいて、ステップS201→ステップS202→ステップS203→ステップS204→ステップS208→ステップS209へと進み、ステップS208では、第2クラッチCL2をスリップ制御用油圧P1とするスリップ締結制御がそのまま実行され、ステップS209では、モータジェネレータMGの回転数もアイドル回転数NMG1が維持される。
【0073】
そして、アイドルストップ中であり、D,Rレンジ選択時で、かつ、ブレーキOFF時であり、アクセルがONとされると、アクセル開度が2/8以上になるまでは、図4のフローチャートにおいて、ステップS201→ステップS202→ステップS203→ステップS204→ステップS212→ステップS213へと進み、ステップS213では、モータジェネレータMGの回転数がアクセル開度に応じた回転数とされる。
【0074】
さらに、アクセル開度が2/8以上になると、ステップS212から、ステップS214→ステップS215→ステップS216へと進み、ステップS216にてアクセル開度に応じた目標駆動力に達するまでは、ステップS215→ステップS216が繰り返され、ステップS215では、第2クラッチCL2の締結油圧をランプ制御により上昇させる。
そして、ステップS216にてアクセル開度に応じた目標駆動力に達したと判断されると、ステップS216からステップS217へと進み、ステップS217では、モータジェネレータ回転数がアクセル開度に応じた回転数まで下げられ、第2クラッチCL2の締結油圧ランプ制御は、スリップの無い締結状態となる油圧まで継続される。
【0075】
次に、実施例2におけるオイルポンプ駆動制御作用を、図5の各走行シーンでの油圧発生状態を示すタイムチャートに基づいて説明する。
図5は車両停止→発進→一定走行を行った場合を示しており、(a)はメカオイルポンプO/Pの発生油圧、(b)はブレーキ踏み込み量、(c)はアクセル踏み込み量、(d)はモータジェネレータMGの回転数、(e)は第1クラッチCL1のトルク容量、(f)は第2クラッチCL2のトルク容量、(g)は本車両の車速をあらわす。
【0076】
まず、充分に暖機が行われ、アイドリングストップしている時刻t0から時刻t1においては、車両停止中もモータジェネレータMGはアイドリング相当の回転を保持する。これによって、メカオイルポンプO/Pからの発生油圧により、自動変速機AT内の第2クラッチCL2を含むクラッチ・ブレーキの作動油圧を確保することができる。
【0077】
そして、時刻t0と時刻t1の途中の時刻t0'で、例えば、PレンジからDレンジにシフトされた場合は、第2クラッチCL2をスリップ制御によりクリープ可能な締結容量とし、これをアクセルが踏み込み開始時刻t2'まで維持する。これによって、時刻t1にてブレーキ解除が開始され、時刻t2にてブレーキが完全に解除されると、時刻t2の直前から車両は動きだし、アクセルの踏み込み開始時刻t2'までクリープ車速が保たれる。
【0078】
そして、時刻t2'からアクセル開度が2/8開度以上になる時刻t3までは、第2クラッチCL2はスリップ制御のままで、モータジェネレータ回転数がアクセル開度に応じて上げられるのみである。そして、アクセル開度が2/8開度以上になる時刻t3から時刻t4までアクセル踏み込み量を増してドライバが発進を意図すると、図5のキに示すように、クラッチ制御側では、第2クラッチCL2のトルク容量を時刻t3からクラッチ締結状態となる時刻t5まで徐々に増やすランプ制御を行う。一方、モータジェネレータ回転数制御側では、アクセル開度に応じた目標駆動力に達した時刻t4'までは、モータジェネレータMGの回転数を目標MG回転数より高める制御を行い、時刻t4'を過ぎると、アクセル開度に応じたモータジェネレータ回転数まで徐々に下げられる。
【0079】
このように、第2クラッチCL2を滑らせてモータジェネレータMGの回転数を目標MG回転数より高める制御を行うことにより、時刻t3から時刻t4までのメカオイルポンプO/Pの発生油圧特性に示すように、素早く必要な油圧を確保することが可能である。
加えて、第2クラッチCL2のトルク容量を時刻t3から時刻t5まで徐々に増やすランプ制御により、駆動力は第2クラッチCL2のトルク容量に応じた必要な分だけ左右後輪RR,RLに伝達されるため、発進加速の大小にかかわらず、必要な油圧を確保することが可能である。なお、他の作用は実施例1と同様であるので、説明を省略する。
【0080】
次に、効果を説明する。
実施例2のハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置にあっては、実施例1の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
【0081】
(6) 前記オイルポンプ駆動制御手段は、前記モータジェネレータMGによる発進時、前記第2クラッチCL2を滑らせてモータジェネレータMGの回転を高めに保つため、素早く必要な油圧を確保することができると共に、発進加速の大小にかかわらず、必要な油圧を確保することができる。
【実施例3】
【0082】
実施例3は、減速や停止により油圧が低下した場合、ポンプ発生油圧を検知してメカオイルポンプを作動させるようにした例である。システム構成的には、実施例1の図1と同様であるので、図示並びに説明を省略する。
【0083】
図6は実施例3の統合コントローラ10にて実行されるオイルポンプ駆動制御処理の流れを示すフローチャートであり、以下、各ステップについて説明する(オイルポンプ駆動制御手段)。なお、ステップS301〜ステップS311の各ステップの処理は、図2に示すフローチャートのステップS101〜ステップS111の各ステップの処理と同様であるので説明を省略する。
【0084】
ステップS312では、ステップS302でのD,Rレンジ選択時であるとの判断に続き、アクセル足離し時か否かを判断し、YESの場合はステップS303へ移行し、NOの場合はステップS310へ移行する。
【0085】
ステップS313では、ステップS303でのブレーキON判断に続き、車速が車両停止に近づいていることをあらわす設定車速(例えば、12km/h)以下であるか否かを判断し、YESの場合はステップS314へ移行し、NOの場合はステップS306へ移行する。
【0086】
ステップS314では、ステップS313での車速が12km/h以下であるとの判断に続き、第2クラッチCL2のクラッチ締結油圧が下がりすぎたか否かを判断し、YESの場合はステップS315へ移行し、NOの場合はステップS314での判断を繰り返す。
なお、クラッチ締結油圧が下がりすぎたか否かは、クラッチ締結油圧TCL2が設定締結油圧TCL20未満となったか否かにより判断する。
【0087】
ステップS315では、ステップS314でのクラッチ締結油圧が下がりすぎたとの判断に続き、モータジェネレータ回転数を第2クラッチCL2が車速に応じた適正スリップができる回転数までパルス(2回)で上昇させ、リターンへ移行する。
【0088】
次に、作用を説明する。
実施例3におけるオイルポンプ駆動制御作動を、図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0089】
まず、走行状態から減速しながら停車する時であって、アクセル踏み込み状態での走行時は、図6のフローチャートにおいて、ステップS301→ステップS302→ステップS312→ステップS310→ステップS311へと進み、ステップS310では、第2クラッチCL2をスリップすることなく締結する制御が実行され、ステップS311では、モータジェネレータMGの回転数がアクセル開度に応じた回転数とされる。
【0090】
そして、アクセル足離し操作を行うと、ブレーキ踏み込み操作が開始されるまでは、図6のフローチャートにおいて、ステップS301→ステップS302→ステップS312→ステップS303→ステップS304→ステップS308→ステップS309へと進み、ステップS308では、第2クラッチCL2のスリップ締結制御が開始され、ステップS309では、モータジェネレータMGの回転数を低下させる制御が開始される。
【0091】
次いで、ブレーキ踏み込み操作を開始すると、車速12km/h以下になるまでは、図6のフローチャートにおいて、ステップS301→ステップS302→ステップS312→ステップS303→ステップS313→ステップS306→ステップS307へと進み、ステップS306では、第2クラッチCL2をスリップ制御用油圧P1を目標油圧としてスリップ制御が継続され、ステップS307では、モータジェネレータMGの回転数をアイドル回転数NMG1を目標値として低下させる。
【0092】
次いで、車速12km/h以下になると、図6のフローチャートにおいて、ステップS301→ステップS302→ステップS312→ステップS303→ステップS313→ステップS314へと進み、ステップS314にて第2クラッチ油圧が下がりすぎたと判断されると、ステップS315へ進んで、第2クラッチCL2が車速に応じた適正スリップができる回転数までパルス(2回)でモータジェネレータ回転数を上昇させる制御が実行される。
【0093】
次に、実施例3におけるオイルポンプ駆動制御作用を、図7の各走行シーンでの油圧発生状態を示すタイムチャートに基づいて説明する。
図7は一定走行→減速→停止を行った場合を示しており、(a)はメカオイルポンプO/Pの発生油圧、(b)はブレーキ踏み込み量、(c)はアクセル踏み込み量、(d)はモータジェネレータMGの回転数、(e)は第1クラッチCL1のトルク容量、(f)は第2クラッチCL2のトルク容量、(g)は本車両の車速をあらわす。
【0094】
まず、時刻t6からアクセルを足離し操作を開始し、時刻t7にてアクセル全閉とする。そして、時刻t8からブレーキ操作を開始し、時刻t9以降はブレーキ踏み込み量を一定とする。このアクセル操作及びブレーキ操作により、時刻t7までは一定走行を維持し、時刻t7から緩減速に入り、時刻t8から急減速となって時刻t10にて車両が停止する。
【0095】
そして、時刻t9から時刻t10までの途中の時刻t9'において、車両停止寸前(クリープ車速程度)まで車速が減少し、図7のクに示すように、メカオイルポンプO/Pの発生油圧の低下を、第2クラッチCL2の締結油圧の低下により検知し、モータジェネレータMGの回転数を第2クラッチCL2が車速に応じた適正スリップができる回転数までパルス(2回)で上昇させる。例えば、メカオイルポンプO/Pの発生油圧が低下した場合であって、モータジェネレータMGの回転数上昇制御を行わないと、図7のクの点線特性に示すように、第2クラッチCL2のトルク容量が低下してしまい、クリープ力の発生に必要なスリップトルク容量を確保できない。
【0096】
このように、車速12km/h以下の領域では、第2クラッチCL2の締結油圧の低下が検知される毎に、パルス(2回)にてモータジェネレータMGの回転数を上昇させることで、モータジェネレータMGの作動時間、消費電力を最小限に抑える。
【0097】
さらに、パルスにてモータジェネレータMGの駆動・停止を繰り返す場合、メカオイルポンプO/Pの作動・停止のハンチングを防止するため、メカオイルポンプO/Pを作動・停止させる油圧しきい値にヒステリシスを持たせる。
なお、他の作用は、実施例1,2と同様であるので、説明を省略する。
【0098】
次に、効果を説明する。
実施例3のハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置にあっては、実施例1,2の効果に加え、下記に列挙する効果を得ることができる。
【0099】
(7) 前記オイルポンプ駆動制御手段は、減速や停止により油圧が低下した場合、前記ポンプ発生油圧を検知してメカオイルポンプO/Pを作動させるため、必要最低限の油圧を確保しつつメカオイルポンプO/Pの作動時間も最小限ですみ、発進クラッチである第2クラッチCL2の摩耗や発熱を抑えることができる。また、メカオイルポンプO/Pを作動させるモータジェネレータMGの駆動時間も最小限に抑えられることで、電力消費の点でも優れる。
【0100】
(8) 前記オイルポンプ駆動制御手段は、前記ポンプ発生油圧を検知してメカオイルポンプO/Pを作動させる場合、ポンプの作動・停止を判断する油圧にヒステリシスを持たせるため、メカオイルポンプO/Pの作動・停止のハンチングを防止することができる。
【実施例4】
【0101】
実施例4は、車速等の走行状態の検出信号をトリガとしてタイマーによりメカオイルポンプの作動・停止を制御するようにした例である。システム構成的には、実施例1の図1と同様であるので、図示並びに説明を省略する。
【0102】
図8は実施例4の統合コントローラ10にて実行されるオイルポンプ駆動制御処理の流れを示すフローチャートであり、以下、各ステップについて説明する(オイルポンプ駆動制御手段)。なお、ステップS401〜ステップS405およびステップS407〜ステップS411の各ステップの処理は、図2に示すフローチャートのステップS101〜ステップS105およびステップS107〜ステップS111の各ステップの処理と同様であるので説明を省略する。
【0103】
ステップS412では、ステップS403でのブレーキONとの判断に続き、車両停止か否かを判断し、YESの場合はステップS413へ移行し、NOの場合はステップS412の判断を繰り返す。
【0104】
ステップS413では、ステップS412での車両停止判断に続き、車両停止時間が設定時間To以上経過したか否かを判断し、YESの場合はステップS414へ移行し、NOの場合はステップS413の判断を繰り返す。
【0105】
ステップS414では、ステップS413での車両停止時間が設定時間To以上経過したとの判断に続き、モータジェネレータMGをOFFとし、ステップS415へ移行する。
【0106】
ステップS415では、ステップS414でのモータジェネレータMGのOFF制御に続き、ブレーキONからブレーキOFFへとブレーキ動作の変更が行われた否かを判断し、YESの場合はステップS407へ移行し、NOの場合はステップS415の判断を繰り返す。
【0107】
次に、作用を説明する。
実施例4におけるオイルポンプ駆動制御作動を、図8に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0108】
まず、走行状態から減速しながら停車する時であって、アクセル踏み込み状態での走行時は、図8のフローチャートにおいて、ステップS401→ステップS402→ステップS403→ステップS404→ステップS410→ステップS411へと進み、ステップS410では、第2クラッチCL2をスリップすることなく締結する制御が実行され、ステップS411では、モータジェネレータMGの回転数がアクセル開度に応じた回転数とされる。
【0109】
そして、アクセル足離し操作を行うと、ブレーキ踏み込み操作が開始されるまでは、図8のフローチャートにおいて、ステップS401→ステップS402→ステップS403→ステップS404→ステップS408→ステップS409へと進み、ステップS408では、第2クラッチCL2のスリップ締結制御が開始され、ステップS409では、モータジェネレータMGの回転数をアイドル回転数にする制御が開始される。
【0110】
次いで、ブレーキ踏み込み操作を開始し、車両が停止すると、図8のフローチャートにおいて、ステップS401→ステップS402→ステップS403→ステップS412→ステップS413へと進み、ステップS413では、車両停止からの時間が設定時間To以上経過したか否かが判断される。そして、設定時間To以上経過すると、ステップS413からステップS414へと進み、ステップS414では、モータジェネレータMGが停止される。
【0111】
その後、ブレーキを緩める操作を行うと、図8のフローチャートにおいて、ステップS4151→ステップS407へと進み、ステップS407では、停止していたモータジェネレータMGを再始動させ、モータジェネレータ回転数をアイドル回転数まで上昇させる。
【0112】
次に、実施例4におけるオイルポンプ駆動制御作用を、図9の各走行シーンでの油圧発生状態を示すタイムチャートに基づいて説明する。
図9は一定走行→踏み換え減速→停止→踏み換え加速→一定走行を行った場合を示しており、(a)はメカオイルポンプO/Pの発生油圧、(b)はブレーキ踏み込み量、(c)はアクセル踏み込み量、(d)はモータジェネレータMGの回転数、(e)は第1クラッチCL1のトルク容量、(f)は第2クラッチCL2のトルク容量、(g)は本車両の車速をあらわす。
【0113】
まず、図9の時刻t6からアクセルを足離し操作を開始し、時刻t7にてアクセル全閉とする。そして、時刻t8からブレーキ操作を開始し、時刻t9から時刻t11までブレーキ踏み込み量を一定とする。このアクセル操作及びブレーキ操作により、時刻t7まで一定走行を維持し、時刻t7から緩減速に入り、時刻t8から急減速となって時刻t10にて車両が停止する。
【0114】
そして、時刻t10での車両停止した後、時刻t10'までの時間(タイマーによる設定時間To)、ブレーキを踏み続けて車両停止を継続したら、図9のケに示すように、モータジェネレータMGの回転を停止する。なお、車両停止後、前記タイマーによる設定時間To内にブレーキから足離し操作をしたら、モータジェネレータMGの回転を維持する。
【0115】
そして、モータジェネレータMGの回転を停止中に、車両を発進させようと時刻t11の時点でブレーキ踏み込み量を減少させると、このブレーキ踏み込み量減少動作(ブレーキON→OFF動作)を検知してモータジェネレータMGの回転数をアイドル回転数まで上昇させ、メカオイルポンプO/Pにて第2クラッチCL2へのクリープ相当油圧を発生させることで、クリープに備える。
【0116】
上記のように、実施例4では、必要最小限の油圧を確保しつつメカオイルポンプO/Pの作動時間も減少するので、第2クラッチCL2の摩耗や発熱を抑えることができる。
また、メカオイルポンプO/Pを駆動するモータジェネレータMGの駆動時間も最小限となることで、電力消費の点でも優れる。なお、他の作用は、実施例1,2,3と同様であるので説明を省略する。
【0117】
次に、効果を説明する。
実施例4のハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置にあっては、実施例1,2,3の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
【0118】
(9) 車両の走行状態を検出する走行状態検出手段を設け、前記オイルポンプ駆動制御手段は、走行状態の検出信号をトリガとしてタイマーによりメカオイルポンプO/Pの作動・停止を制御するため、第2クラッチCL2の摩耗や発熱を抑えることができる。また、メカオイルポンプO/Pを駆動するモータジェネレータMGの駆動時間も最小限となることで、電力消費の点でも優れる。
【0119】
以上、本発明のハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置を実施例1〜実施例4に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0120】
実施例1〜4では、図1に示すように、メカオイルポンプO/PをモータジェネレータMGと第2クラッチCL2との間に配置する例を示したが、図10に示すように、メカオイルポンプO/Pを第1クラッチCL1とモータジェネレータMGとの間に配置する用にしても良い。要するに、第1クラッチCL1と第2クラッチCL2との間にメカオイルポンプO/Pを配置したものであれば本発明に含まれる。
【0121】
実施例1〜4では、図1に示すように、第2クラッチCL2として自動変速機ATに使われているクラッチを流用する例を示したが、図10に示すように、自動変速機ATと駆動輪との間のプロペラシャフトPS等のトルク伝達経路に、別途、新たな第2クラッチCL2を設定するようにしても良い。要するに、第2クラッチCL2は、モータジェネレータMGと駆動輪との間の動力伝達経路の何れかの位置に配置されていれば良い。
【0122】
実施例1〜4では、オイルポンプ駆動制御手段として、車両走行中は、エンジン又はモータジェネレータにより第2クラッチの前に配置したメカオイルポンプを駆動して必要油圧を発生させ、車両停止中は、エンジンが作動していればエンジンにてメカオイルポンプを駆動し、エンジンが停止しているアイドリングストップ中はモータジェネレータにてメカオイルポンプを駆動し、且つ、アイドリングストップ中には、エンジンアイドリング相当の駆動力を発生と第2クラッチのスリップ締結制御によりクリープ力を確保する例を示したが、要するに、第2クラッチを締結する必要油圧が低下した場合、エンジン又はモータジェネレータによりメカオイルポンプを駆動する手段であればこれらの実施例に限らない。
【0123】
実施例2では、アクセルの踏み込み操作の開始から第2クラッチのトルク容量を徐々に上昇させる例を示したが、アクセルの踏み込み操作の開始直後、所定時間だけ第2クラッチを開放してモータジェネレータの回転をより高応答にて高めた後、第2クラッチのトルク容量を徐々に上昇させるような例としても良い。
【0124】
実施例3では、減速や停止によりポンプ発生油圧が低下した場合、発進クラッチである第2クラッチCL2は締結油圧が低下するので、締結油圧低下検知してメカオイルポンプを作動させる例を示したが、ポンプ発生油圧が低下した場合、第2クラッチCL2は締結力を保持できなくなり、自動的に滑るので、その滑りを検知してメカオイルポンプを作動させるようにしても良いし、また、減速や停止によりポンプ発生油圧が低下した場合、ポンプ発生油圧を直接検知してメカオイルポンプを作動させるようにしても良い。
【0125】
実施例4では、車速信号をトリガーとしてタイマーによりメカオイルポンプO/Pの作動・停止を制御する例を示したが、例えば、車速信号とブレーキ操作信号とアクセル解放信号のうち、1つの信号又は複数の組み合わせ信号をトリガーとする等、車両の走行状態を示す他の信号をトリガーとしてメカオイルポンプO/Pの作動・停止を制御するようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0126】
実施例1〜4では、後輪駆動のハイブリッド車両への適用例を示したが、前輪駆動のハイブリッド車両や四輪駆動のハイブリッド車両へも適用できる。要するに、エンジン、第1クラッチ、モータジェネレータ、第2クラッチ、駆動輪の順に接続してハイブリッド駆動系を構成したハイブリッド車両であれば全ての車両に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0127】
【図1】実施例1のオイルポンプ駆動制御装置が適用された後輪駆動のハイブリッド車両を示す全体システム図である。
【図2】実施例1の統合コントローラ10にて実行されるオイルポンプ駆動制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】実施例1の装置を搭載した車両での各走行シーンにおけるメカオイルポンプ発生油圧・ブレーキ踏み込み量・アクセル踏み込み量・モータジェネレータ回転数・第1クラッチトルク容量・第2クラッチトルク容量・車速の各特性をあらわすタイムチャートである。
【図4】実施例2の統合コントローラ10にて実行されるオイルポンプ駆動制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】実施例2の装置を搭載した車両での各走行シーンにおけるメカオイルポンプ発生油圧・ブレーキ踏み込み量・アクセル踏み込み量・モータジェネレータ回転数・第1クラッチトルク容量・第2クラッチトルク容量・車速の各特性をあらわすタイムチャートである。
【図6】実施例3の統合コントローラ10にて実行されるオイルポンプ駆動制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】実施例3の装置を搭載した車両での各走行シーンにおけるメカオイルポンプ発生油圧・ブレーキ踏み込み量・アクセル踏み込み量・モータジェネレータ回転数・第1クラッチトルク容量・第2クラッチトルク容量・車速の各特性をあらわすタイムチャートである。
【図8】実施例4の統合コントローラ10にて実行されるオイルポンプ駆動制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】実施例4の装置を搭載した車両での各走行シーンにおけるメカオイルポンプ発生油圧・ブレーキ踏み込み量・アクセル踏み込み量・モータジェネレータ回転数・第1クラッチトルク容量・第2クラッチトルク容量・車速の各特性をあらわすタイムチャートである。
【図10】実施例1〜4とは異なる位置にオイルポンプと第2クラッチを配置したハイブリッド車両の駆動系の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
【0128】
E エンジン
MG モータジェネレータ
CL1 第1クラッチ
CL2 第2クラッチ
AT 自動変速機
PS プロペラシャフト
DF ディファレンシャル
DSL 左ドライブシャフト
DSR 右ドライブシャフト
RL 左後輪(駆動輪)
RR 右後輪(駆動輪)
O/P メカオイルポンプ(オイルポンプ)
1 エンジンコントローラ
2 モータコントローラ
3 インバータ
4 バッテリ
5 第1クラッチコントローラ
6 第1クラッチ油圧ユニット
7 ATコントローラ
8 第2クラッチ油圧ユニット
9 ブレーキコントローラ
10 統合コントローラ




 

 


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