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発明の名称 ハイブリッド車両の電力制限方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−15582(P2007−15582A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−200076(P2005−200076)
出願日 平成17年7月8日(2005.7.8)
代理人 【識別番号】100072051
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 興作
発明者 今津 知也 / 塚本 典之
要約 課題
バッテリの瞬時の電力制限を行うことができ、バッテリを保護することができるハイブリッド車両の電力制限方法を提供する。

解決手段
エンジンと二つのモータとを2自由度のギヤにつないで出力軸に駆動トルクを伝達する電気変速装置を備えるハイブリッド車両の電力制限方法において、電気変速装置におけるバッテリの電力制限を行うにあたり、ローパスフィルタを備える電力推定手段を用いた定常電力制限部(ステップS1〜S5)とローパスフィルタを備えていない電力推定手段を用いた瞬時電力制限部(ステップS6〜S9)とからなる2段の電力制限部を順に通過させて電力を制限する。
特許請求の範囲
【請求項1】
エンジンと二つのモータとを2自由度のギヤにつないで出力軸に駆動トルクを伝達する電気変速装置を備えるハイブリッド車両の電力制限方法において、前記電気変速装置におけるバッテリの電力制限を行うにあたり、ローパスフィルタを備える電力推定手段を用いた定常電力制限部とローパスフィルタを備えていない電力推定手段を用いた瞬時電力制限部とからなる2段の電力制限部を順に通過させて電力を制限することを特徴とするハイブリッド車両の電力制限方法。
【請求項2】
前記定常電力制限部および瞬時電力制限部において、モータ1のトルク、モータ2のトルク、エンジントルクを同比(推定値/電力制限しきい値)で補正することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の電力制限方法。
【請求項3】
前記2段目の瞬時電力制限部において、1段目の定常電力制限部よりも電力制限しきい値を大きく設定することを特徴とする請求項1または2に記載のハイブリッド車両の電力制限方法。
【請求項4】
前記定常電力制御部の電力推定手段において、ローパスフィルタを電力推定最終計算結果にかけることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のハイブリッド車両の電力制限方法。
【請求項5】
前記定常電力制御部の電力推定手段において、ローパスフィルタをモータ実績回転数にかけることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のハイブリッド車両の電力制限方法。
【請求項6】
前記定常電力制御部の電力推定手段において、ローパスフィルタをモータトルク指令値にかけることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のハイブリッド車両の電力制限方法。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンと二つのモータとを2自由度のギヤにつないで出力軸に駆動トルクを伝達する電気変速装置を備えるハイブリッド車両の電力制限方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、原動機、発電機及びモータを組み合わせたハイブリッド方式の駆動装置において、バッテリに能力以上の電力要求が出るのを排除してバッテリを保護するために、バッテリの設定された制限電力値とフィードバックした検出電力値との差から、各トルクの指令操作量を修正することでバッテリの電力を制限する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平8−79912号公報
【0003】
図7は従来のハイブリッド車両における電力制限方法の一例を説明するためのブロック図である。図7に示す例において、51は、駆動トルク指令(Toref)、エンジン回転数指令(Neref)、エンジントルク指令(Teref)を発生する動作点指令部、52は、動作点指令部51からの各指令に基づきトルクを分配して、補正されたエンジントルク指令(Teref2)、モータ1トルク指令(T1ref)、モータ2トルク(T2ref)を出力するトルク分配部、53は、トルク分配部52からの各トルクを、設定されたバッテリの制限電力とフィードバックしたバッテリの検出出力(Pbact)との差から補正して、修正されたモータ1トルク指令(T1ref1)、修正されたモータ2トルク指令(T2ref1)、修正されたエンジントルク指令(Teref3)を出力する電力制限部、54はモータ1、55はモータ2、56はエンジン、57は遊星歯車変速機、である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図7に示す従来の電力制限方法では、フィードバックされるバッテリの検出電力(Pbact)がバッテリの設定された制限電力内に収まるように、モータ1(54)、モータ2(55)、エンジン56へのトルク指令を修正して、修正されたモータ1トルク指令(T1ref1)、修正されたモータ2トルク指令(T2ref1)、修正されたエンジントルク指令(Teref3)により、モータ1(54)、モータ2(55)、エンジン56の駆動を制御している。しかしながら、上述した従来の電力制限方法では、図7に示す従来の電力制限方法における電力制限結果の一例を示す図7の2.9〜3.0[s]の部分に示すように、モータ1トルク指令の増加に伴う瞬間的な電力増加による電力制限値ごえが発生する。図8に示すように、計測電力値が電力制限値を越えてからトルク指令の修正が増加(図8の3.1〜3.3[s])するため、瞬時のバッテリ制限が行えず、バッテリ保護ができない問題点があった。
【0005】
本発明の目的は上述した問題点を解消して、エンジンと二つのモータとを2自由度のギヤにつないで出力軸に駆動トルクを伝達する電気変速装置を備えるハイブリッド車両において、バッテリの瞬時の電力制限を行うことができ、バッテリを保護することができるハイブリッド車両の電力制限方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のハイブリッド車両の電力制限方法は、エンジンと二つのモータとを2自由度のギヤにつないで出力軸に駆動トルクを伝達する電気変速装置を備えるハイブリッド車両の電力制限方法において、前記電気変速装置におけるバッテリの電力制限を行うにあたり、ローパスフィルタを備える電力推定手段を用いた定常電力制限部とローパスフィルタを備えていない電力推定手段を用いた瞬時電力制限部とからなる2段の電力制限部を順に通過させて電力を制限することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明では、電気変速装置におけるバッテリの電力制限を行うにあたり、ローパスフィルタを備える電力推定手段を用いた定常電力制限部とローパスフィルタを備えていない電力推定手段を用いた瞬時電力制限部とからなる2段の電力制限部を順に通過させて電力を制限することにより、前段のローパスフィルタのついた電力推定手段を用いた定常電力制限部において、トルク指令値、回転数信号のハンチングが発生している場合に定常電力制限部のトルク修正動作によるトルク指令値のハンチングを防止しつつ定常状態の電力制限を行い、2段目のローパスフィルタのついていない電力推定手段を用いた瞬時電力制限部で瞬時電力の飛び出しを制限し、瞬時バッテリ保護を行うことができる。この方法では、トルク指令値のハンチングを防止するためにトルク指令値にローパスフィルタをかけることがないために駆動力指令、変速指令に対する応答性が悪化することはない。
【0008】
なお、本発明のハイブリッド車両の電力制限方法の好適例として、定常電力制限部および瞬時電力制限部において、モータ1のトルク、モータ2のトルク、エンジントルクを同比(推定値/電力制限しきい値)で補正することができる。このように構成することで、変速比制御を安定化できる。
【0009】
また、本発明のハイブリッド車両の電力制限方法の好適例として、2段目の瞬時電力制限部において、1段目の定常電力制限部よりも電力制限しきい値を大きく設定することができる。このように構成することで、瞬間的なトルク指令変動以外は2段目の瞬時電力制限部が機能せず、トルク指令値、回転数信号のハンチングが発生している場合に、2段目の瞬時電力制限部のトルク修正動作によるトルク指令値のハンチングを防止できる。
【0010】
さらに、本発明のハイブリッド車両の電力制限方法の好適例として、定常電力制御部の電力推定手段において、ローパスフィルタを電力推定最終計算結果にかけることができる。このように構成することで、電力推定値計算結果の変動によるトルク指令値修正のハンチングを防止できる。
【0011】
さらにまた、本発明のハイブリッド車両の電力制限方法の好適例として、定常電力制御部の電力推定手段において、ローパスフィルタをモータ実績回転数にかけることができる。このように構成することで、ドライブシャフト振動によりモータ回転数信号がハンチングしている場合にモータ回転数信号を使って電力推定値を計算することによるトルク指令値修正のハンチングを防止できる。
【0012】
また、本発明のハイブリッド車両の電力制限方法の好適例として、定常電力制御部の電力推定手段において、ローパスフィルタをモータトルク指令値にかけることができる。このように構成することで、ドライブシャフト信号を防止するための振動的なトルク指令値を使って電力推定値を計算することによるトルク指令値修正のハンチングを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に、この発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の対象となるハイブリッド車両のシステム構成の一例を示す図である。図1に示す例において、本発明の対象となるハイブリッド車両は、エンジン1と二つのモータ2、3とを結合軸4〜6を介して2自由度の遊星変速機7と結合し、遊星変速機7の出力軸をドライブシャフト8を介して負荷9に結合し、駆動トルクを負荷9に伝達する電気変速装置を備えている。エンジン1の駆動は、エンジン制御装置11の制御のもとスロットル制御されている。モータ2、3の駆動は、各別に設けられたインバータ12、13の制御のもと三相電流により各別に制御されている。エンジン制御装置1、インバータ12、13には、動作点決定手段14から各別の動作点の指令が供給されている。また、インバータ12、13には、バッテリ15から直流電圧が供給されている。
【0014】
図2は本発明の対象となる差動歯車機構を実現するための動力軸・出力配置を実現する遊星歯車機構と同軸電動機の組み合わせ構成例を示す図である。図2に示す例では、同軸形状の電動機からの補助的動力源である電動機出力が左方から、主たる動力源であるエンジン出力が右方から中央の遊星歯車にそれぞれ入力され、下方の出力軸へと伝達されている。インナーロータの出力軸は、遊星歯車の右方のサンギヤSdに結合されている。アウターロータの出力軸は、遊星歯車サンギヤSsに結合されている。エンジン軸はクラッチを介して右方のリングギヤRdに接続されている。出力軸は遊星歯車のキャリアCoに結合されている。リングギヤRdとサンギヤSdとはキャリア上に配置されているピニオンギヤPdを介して結合されている。サンギヤSsはピニオンギヤPsを介してピニオンギヤPdに結合されている。この遊星歯車・同軸電動機・エンジンの配置により、2自由度変速機構が実現できる。この出力軸をドライブシャフトなどを介して車輪に連結されば、本発明の対象実施例であるハイブリッド車両のパワートレイン系となる。
【0015】
本発明の特徴は、図1および図2に示すハイブリッド車両において、バッテリ15の電力制限方法にある。以下、本発明のハイブリッド車両の電力制限方法について、図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
図3は本発明に係るハイブリッド車の電力制限方法の一例を説明するためのブロック図である。図3に示す例において、21は、駆動トルク指令(Toref)、エンジン回転数指令(Neref)、エンジントルク指令(Teref)を発生する動作点指令部、22は、動作点指令部21からの各指令に基づきトルクを分配して、補正されたエンジントルク指令(Teref2)、モータ1トルク指令(T1ref1)、モータ2トルク(T2ref1)を出力するトルク分配部、23は、トルク分配部22からの各トルクに基づき、モータ1回転数(w1act)およびモータ2回転数(w2act)からバッテリの電力を推定して補正し、修正されたモータ1トルク指令(T1refi:i=1-3)、修正されたモータ2トルク指令(T2refi:i=1-3)、修正されたエンジントルク指令(Teref3)を出力する電力制限部、24はモータ1、25はモータ2、26はエンジン、27は遊星歯車変速機、である。
【0017】
図4は図3に示す制御構成における電力制限の一例を説明するためのフローチャートである。図4に示すフローチャートでは、電力制限部23において、モータ1トルク指令(T1ref1)、モータ2トルク指令(T2ref1)、モータ1回転数(w1act)およびモータ2回転数(w2act)から、バッテリの電力が所定の範囲内になるよう補正された、モータ1トルク指令(T1refi:i=1-3)およびモータ2トルク指令(T2refi:i=1-3)を求めた例を示している。また、各ステップS1〜S9のうち、ステップS1〜S5が初段の定常電力制限部を構成し、ステップS6〜S9が次段の瞬時電力制限部を構成している。
【0018】
図4に従って本発明の電力制限方法を説明すると、初段の定常電力制限部においては、まず、入力されたモータ1回転数(w1act)、モータ2回転数(w2act)、モータ1トルク指令(T1ref1)およびモータ2トルク指令(T2ref1)、さらに、回転数とトルク指令から求めたモータロス推定値とその他のロスの合計(Δloss)から、バッテリの電力を計算して第1の電力計算値(Pbcalc1)を求める(ステップS1)。次に、計算した第1の電力計算値(Pbcalc1)にローパスフィルタをかけて第2の電力計算値(Pbcalc2)を求める(ステップS2)。次に、求めた第2の電力計算値(Pbcalc2)を、予め設定されたここでは上限となる第1の電力しきい値(Pbmax1)で割って絶対値をとり、第1の修正ゲイン(K1)を計算する(ステップS3)。
【0019】
次に、第1の修正ゲイン(K1)が1より大きいかどうかを判断する(ステップS4)。ステップS4での判断の結果、第1の修正ゲイン(K1)が1より大きければ、モータ1トルク指令(T1ref1)およびモータ2トルク指令(T2ref1)を、それぞれ、第1の修正ゲイン(K1)で割り、補正したモータ1トルク指令(T1ref2)および補正したモータ2トルク指令(T2ref2)を求め、次段の瞬時電力制限部へ各モータのトルク指令値として送る(ステップS5)。一方、ステップS4での判断の結果、第1の修正ゲイン(K1)が1以下であれば、補正をせず、各モータのトルク指令値として、モータ1トルク指令(T1ref1)およびモータ2トルク指令(T2ref1)を、そのまま、次段の瞬時電力制限部へ送る。
【0020】
瞬時電力制限部においては、まず、入力されたモータ1回転数(w1act)およびモータ2回転数(w2act)と、前段の定常電力制限部から送られたトルク指令値、さらに、回転数とトルク指令から求めたモータロス推定値とその他のロスの合計(Δloss)から、バッテリの電力を計算して第3の電力計算値(Pbcalc3)を求める(ステップS6)。なお、前段の定常電力制限部での補正の有無で、トルク指令値は、補正したモータ1トルク指令(T1ref2)および補正したモータ2トルク指令(T2ref2)の組、あるいは、モータ1トルク指令(T1ref1)およびモータ2トルク指令(T2ref1)の組のいずれかの組となるが、ここでの説明では、補正したモータ1トルク指令(T1ref2)および補正したモータ2トルク指令(T2ref2)を例にとって説明する。
【0021】
次に、求めた第3の電力計算値(Pbcalc3)を、予め設定されたここでは上限となる第2の電力制限しきい値(Pbmax2)で割って絶対値をとり、第2の修正ゲイン(K2)を計算する(ステップS7)。次に、第2の修正ゲイン(K2)が1より大きいかどうかを判断する(ステップS8)。ステップS8での判断の結果、第2の修正ゲイン(K2)が1より大きければ、補正したモータ1トルク指令(T1ref2)および補正したモータ2トルク指令(T2ref2)を、それぞれ、第2の修正ゲイン(K2)で割り、補正したモータ1トルク指令(T1ref3)および補正したモータ2トルク指令(T2ref3)を求め、各モータのトルク指令値として出力する(ステップS9)。一方、ステップS8での判断の結果、第2の修正ゲイン(K2)が1以下であれば、補正をせず、各モータのトルク指令値として、補正したモータ1トルク指令(T1ref2)および補正したモータ2トルク指令(T2ref2)を、そのまま、出力する。
【0022】
以上の本発明の電力制限方法を実施することで、電力制限部23のトルク指令出力として、定常電力制限部および瞬時電力制限部で補正がなかった場合は、モータ1トルク指令(T1ref1)およびモータ2トルク指令(T2ref1)が得られ、定常電力制限部および瞬時電力制限部のいずれかで補正があった場合は、補正したモータ1トルク指令(T1ref2)および補正したモータ2トルク指令(T2ref2)が得られ、定常電力制限部および瞬時電力制限部の両者で補正があった場合は、補正したモータ1トルク指令(T1ref3)および補正したモータ2トルク指令(T2ref3)が得られる。
【0023】
なお、上述した電力制限方法では電力制限上限側を説明したが、同様の方法で電力制限下限側の電力制限を行うことができ、上限側および下限側の両方で電力制限を行うことで、最終的なモータ1トルク指令およびモータ2トルク指令を求めることができる。また、上述した電力制限方法において、第1の電力制限しきい値(Pbmax1)と第2の電力制限しきい値(Pbmax2)との関係は、Pbmax2>Pbmax1とすることが好ましい。さらに、変速比制御の安定化のために、入力されたエンジントルク指令(Teref2)を、上述した電力制限方法に従って補正して、補正したエンジントルク指令(Teref3)とすることが好ましい。
【0024】
次に、実際に本発明の電力制限方法に従ってハイブリッド車両のバッテリの電力制限を行った結果について、図5および図6を参照して説明する。
【0025】
図5は、本発明の電力制限方法のうち第1段の定常電力制限部のみで電力制御を行った場合の電力制限結果を示すグラフである。図5に示す例では、第1の修正ゲイン(K1)、モータ1トルク指令、モータ2トルク指令、バッテリの電力のそれぞれの変化を同じ時間軸上で記載している。図5の3.6〜3.7[s]に示すように、二つのモータのトルク指令の増加に伴う瞬間的な電力増加による電力制限値ごえが発生する。これはバッテリ電力計算値にローパスフィルタをかけているために修正ゲインの増加が遅れるため(図5の3.7[s]〜3.8[s])に発生するが、バッテリ電力計算値にローパスフィルタをかけないとモータの実績回転数の振動によりトルク指令値のハンチングが発生するので、それを回避するためにバッテリ電力計算値にローパスフィルタをかけている。図5の結果から、第1段の定常電力制限部のみでは本発明を達成できないことがわかる。
【0026】
図6は、本発明の電力制限方法に従って、第1段の定常電力制限部での制御を行った後第2段の瞬時電力制限部での制御を行った場合の電力制限結果を示すグラフである。図6に示す例では、第2の修正ゲイン(K2)、モータ1トルク指令、モータ2トルク指令、バッテリの電力のそれぞれの変化を同じ時間軸上に記載している。図6の3.6〜3.7[s]に示すように、二つのモータのトルク指令の増加に伴う循環的な電力増加を制限できている。これはバッテリ電力計算値にローパスフィルタをかけていないために、修正ゲインが瞬間的に増加(図6の3.6〜3.7[s])してトルク指令の増加を抑えることができるためである。
【0027】
本特許を適用することで、トルク指令のハンチングを防止しつつ、瞬時のバッテリ電力制限ができる。また本手法では、トルク指令のハンチング防止のためにトルク指令にローパスフィルタをかけずにすむために駆動力指令、変速指令に対する応答性の良さも確保することができる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明の電力制限方法によれば、電気変速装置におけるバッテリの電力制限を行うにあたり、ローパスフィルタを備える電力推定手段を用いた定常電力制限部とローパスフィルタを備えていない電力推定手段を用いた瞬時電力制限部とからなる2段の電力制限部を順に通過させて電力を制限することにより、バッテリの瞬時の電力制限を行うことができ、バッテリを保護することができるハイブリッド車両の電力制限方法として好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の対象となるハイブリッド車両のシステム構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の対象となる差動歯車機構を実現するための動力軸・出力配置を実現する遊星歯車機構と同軸電動機の組み合わせ構成例を示す図である。
【図3】本発明に係るハイブリッド車の電力制限方法の一例を説明するためのブロック図である。
【図4】図3に示す制御構成における電力制限の一例を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の電力制限方法のうち第1段の定常電力制限部のみで電力制御を行った場合の電力制限結果を示すグラフである。
【図6】本発明の電力制限方法に従って、第1段の定常電力制限部での制御を行った後第2段の瞬時電力制限部での制御を行った場合の電力制限結果を示すグラフである。
【図7】従来のハイブリッド車両における電力制限方法の一例を説明するためのブロック図である。
【図8】従来の電力制限方法に従って電力制限を行った場合の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
【0030】
1 エンジン
2 モータ1
3 モータ2
4〜6 結合軸
7 遊星変速機
8 ドライブシャフト
9 負荷
11 エンジン制御装置
12、13 インバータ
14 動作点決定手段
15 バッテリ





 

 


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