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発明の名称 車体前後部構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−15572(P2007−15572A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−199634(P2005−199634)
出願日 平成17年7月8日(2005.7.8)
代理人 【識別番号】100082670
【弁理士】
【氏名又は名称】西脇 民雄
発明者 林 英雄
要約 課題

荷重吸収代を増大させて、燃料タンク等の設定の自由度を向上させることができる車体前後部構造を提供する。

解決手段
特許請求の範囲
【請求項1】
車体の下面側に設けられたアンダパネル部材に、溶接によって接続されるフック補強部材を介して、フック部材を固着させる車体後部構造であって、
前記フック部材への衝突荷重入力により、前記フック補強部材を前記アンダパネル部材から剥離させる剥離手段を有することを特徴とする車体前後部構造。
【請求項2】
前記剥離手段は、前記フック補強部材の車両内側端縁近傍に形成された溶接部に対して、離間配置されると共に、前記フック部材を固設するフック固着部を有し、前記フック部材への荷重入力により、車両上下方向へ移動させ、前記フック部材への荷重入力により、該フック固着部の上面側を、前記アンダパネル部材の下面側に当接させて、アンダパネル部材を上方へ変形させる脆弱部を有することを特徴とする請求項1記載の車体前後部構造。
【請求項3】
前記脆弱部は、該フック固着部の上面側が、前記アンダパネル部材の下面側に近接されて位置するように上方へ凸状のフック固定溝部を有することを特徴とする請求項2記載の車体前後部構造。
【請求項4】
前記剥離手段は、前記フック補強部材の車両内側端縁近傍に形成された溶接部と、離間配置されて前記フック部材を固設するフック固着部との間に、車両上下方向への該フック補強部材の変形を抑制する高剛性部を有して構成されることを特徴とする請求項1乃至3のうち何れか一項記載の車体前後部構造。
【請求項5】
前記高剛性部は、前記脆弱部に比して面外内方向への変形を抑制するように、下方へ凸状の凸部を、該脆弱部と同一鋼板を折曲させて構成することを特徴とする請求項4記載の車体前後部構造。
【請求項6】
前記アンダパネル部材と、フック補強部材との間の接合部は、車両上下方向に沿った方向に施されるスポット溶接を有することを特徴とする請求項1乃至5のうち何れか一項記載の車体前後部構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等、車両の前後部に設けられた牽引及び搬送用のフック部材を固定する車体前後部構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の前後部に設けられて、牽引及び搬送に用いるフック部材の車体への固定構造が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
このようなものでは、リヤサイドメンバ部材よりも車両上下方向で、下方に位置するアンダパネル部材としてのスペアタイヤパン部材の下側に、ブラケット部材を介在させて固着させている。
【0004】
このため、車両前,後に配置されるバンパ部材の車両上,下方向への幅寸法を大きく設定出来る等、設計の自由度を向上させることができる。
【特許文献1】特開昭57−953号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の車体前後部構造では、フック部材への車両前,後方向からの衝突荷重入力により、前記スペアタイヤパン部材が、このフック部材が固着されたブラケット部材と共に、車両上方へ向けて圧縮変形される。
【0006】
このため、車両後部の燃料タンクに近接されて、前記フック部材が配置されている場合では、車体の変形により燃料タンクに他の車両構成部品を干渉させないように、燃料タンクのレイアウト及び容量が規制されてしまうといった問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、荷重吸収代を増大させて、燃料タンク等の設定の自由度を向上させることができる車体前後部構造を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上述事情に鑑みなされたものであって、車体の下面側に設けられたアンダパネル部材に、溶接によって接続されるフック補強部材を介して、フック部材を固着させる車体後部構造であって、前記フック部材への衝突荷重入力により、前記フック補強部材を前記アンダパネル部材から剥離させる剥離手段を有する車体前後部構造を特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、前記剥離手段が、前記フック部材への衝突荷重入力により、前記フック補強部材を前記アンダパネル部材から剥離させる。
【0010】
このため、フック補強部材の取付剛性が低下して、強度が低下することにより、該フック補強部材及びアンダパネル部材の変形を容易なものとして、荷重吸収代を増大させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1乃至図3に示すこの実施の形態の車体前後部構造では、車体1の後部2は、主にリヤエンドアウタパネル3及びリヤエンドインナパネル4とを有すると共に、後部下面側5には、アンダパネル部材の一部を構成するスペアタイヤパン6が、略水平に設けられている。
【0013】
このスペアタイヤパン6には、溶接によって接続されるフック補強部材7を介して、フック部材8が固着されている。
【実施例1】
【0014】
この実施例1の車体前後部構造では、図2に示すように、前記フック補強部材7が、車両前後方向に沿って、長尺状で、前端縁7bを円弧状とする略長円形状を呈すると共に、図1に示すように、車幅方向に沿う直線状を呈して、上方に向けて略鉛直に折り返された後端フランジ部7aが、前記スペアタイアパン6の後端フランジ部6aと共に、前記リヤエンドパネル3の下端縁3aにスポット溶接9a,9aが施されて、固定されている。
【0015】
また、このフック補強部材7の周縁フランジ部7dは、所定の間隔を置いてスポット溶接9b,9b…が施されることにより、前記スペアタイヤパン6の下面側に固着されている。
【0016】
そして、この実施例1では、図2に示されるように、前記周縁フランジ部7d,7dよりも、車幅方向内側で、車両前後方向では、前端縁7bと、フック部材8が固定されるフック固着部11との間に、車両上,下方向から、複数のスポット溶接9b,9b…が施されることにより、前記スペアタイヤパン6の下面側に、このフック補強部材7が固着されている。
【0017】
更に、このフック補強部材7の周縁フランジ部7d,7dと共に、左,右取付フランジ部10a,10aを前記スペアタイヤパン6にスポット溶接する断面略ハット状の取付ブラケット10が設けられている。
【0018】
この取付ブラケット10の中央板部10bには、上面側に、前記フック部材8の左右一対の脚部8a,8aが、添着されて、前記フック補強部材7との間に挟持することにより、フック固着部11に固着されるように構成されている。
【0019】
更に、この実施例1のフック部材8には、前記脚部8a,8a間に、後方に凸状の円弧状を呈するフック被係止部8bが、一体となるように延設されていて、図2及び図1中二点鎖線で示す通常状態では、下方に向けて一定角度で折曲されている。
【0020】
そして、図1中白抜き矢印に示すように、車両後方からの前記フック部材8への衝突荷重入力により、前記フック部材8が設けれたフック補強部材7を前記スペアタイヤパン6から剥離させる剥離手段が設けられている。
【0021】
この剥離手段として、実施例1では、フック固着部11が、前記フック補強部材の車両内側端縁である前記前端縁7b近傍に形成された溶接部9の一部としてのスポット溶接9b…等に対して、車両前後方向で一定距離離間配置されている。
【0022】
また、フック固着部11では、前記フック補強部材7の後端部近傍に、車両前後方向に向けて延設される左,右一対のV字状のフック固定溝部7c,7cが、フック固着部11の上面側11aが、前記スペアタイヤパン6の下面側6bに近接されて位置するように上方へ凸を呈して形成されている。
【0023】
更に、この実施例1では、フック固着部11周縁及び取付ブラケット10には、車両上下方向への変形による移動が許容されていて、図1中白抜き矢印で示すように、前記フック部材7への衝突荷重入力により、前記スペアタイヤパン6の下面側6bに当接させる脆弱部12が設けられている。
【0024】
この実施例1の脆弱部12では、周縁フランジ部7dのスポット溶接9b,9b…部分及び前端縁7dのスポット溶接9b,9b…部分を残して、後述する凸部13よりも車両後方に位置するフック補強部材7の一部を車両上方に向けて移動可能とするように、前記フック固定溝7c,7cの両側壁及びフック固定溝7c,7cの間に位置する断面山型の膨出部7eが変形可能に折曲形成されていて、衝突荷重入力状態で伸張するように構成されている。
【0025】
そして、この実施例1の前記剥離手段の1つとして、前記フック補強部材7の前端縁7b近傍に形成された溶接部9のスポット溶接9b部分と、離間配置されて前記フック部材8を固設するフック固着部11との間に、車両上下方向へのフック補強部材7の変形を抑制する高剛性部としての凸部13が形成されている。
【0026】
このため、図1中実線で示すように、フック固定部11aが車両上方へ向けて移動する際にも、この凸部13が高剛性を有して変形しにくいため、この凸部13よりも車両前方に位置する前端縁7bを残して、前記スペアタイヤパン6を上方に向けて変形させる。
【0027】
従って、前記スペアタイヤパン6の下面側6bと、フック補強部材7の前記スポット溶接9c,9cが施された部分との間は、前記フック部材7への荷重入力Fにより、車両上下方向で離間Vされるように構成されている。
【0028】
また、この実施例1の凸部13は、前記脆弱部12に比して面外内方向への変形を抑制するように、下方へ凸となる形状を呈している。そして、この凸部13が、前記脆弱部12のうち、フック固着部11周縁部分と、同一鋼板を折曲させて、前記フック補強部材7内に設けられている。
【0029】
次に、この実施例1の作用について説明する。
【0030】
この実施例1の車体前後部構造では、フック部材8のフック被係止部8bが、左,右一対の脚部8a,8aから下方に向けて屈曲されている。このため、図1中白抜き矢印に示すように、車両の後方から、前記フック部材8に荷重Fが入力すると、このフック部材8は、上方へ向けて前記フック固定溝部7c,7cを突き上げる方向のモーメントを発生させる。
【0031】
この際、この実施例1では、前記フック固定部11周縁及び取付ブラケット10が、前記前端縁7b近傍のスポット溶接9…に対して、車両前後方向で一定距離離間配置されていて、車両上下方向への変形による移動が許容されている。
【0032】
この実施例1では、更に、前記フック固定溝7c,7cの両側壁及びフック固定溝7c,7cの間に位置する断面山型の膨出部7eが変形可能に折曲形成されていて、荷重入力状態で伸張する。伸張の際、前記脚部8a,8a間に延設された、後方に凸状の円弧状を呈するフック被係止部8bを中心として、両脚部8a,8a先端部間寸法は、車幅方向に拡開可能であるので、膨出部7eの伸張等の変形を妨げる事が無い。
【0033】
このため、前記スペアタイヤパン6の下面側6bに近接している位置に存在するフック固着部11の上面側11aが、この上面側11aの上方に凸となる部分を、前記スペアタイヤパン6の下面側6bに当接されて、図1中二点鎖線で示す位置から、前記スペアタイヤパン6を上方に向けて変形させて、実線で示すように上方へ撓ませる。
【0034】
このように、前記フック部材7への荷重入力Fにより、前記スペアタイヤパン6の下面側6bと、フック補強部材7との間で、車両上下方向への離間V移動が発生すると、前記周縁フランジ部7dに設けられたスポット溶接9b…及び前端縁7dのスポット溶接9b,9b…部分を残して、スペアタイヤパン6と、スポット溶接9c,9cが施されたフック補強部材7のうち、前記凸部13よりも車両前方の部分との間の位置で、車両上下方向に剥離する。
【0035】
特に、この実施例1では、前記フック補強部材7の前端縁7b近傍に形成されたスポット溶接9部分と、離間配置されて前記フック部材8を固設するフック固着部11との間に、形成された凸部13によって、車両上下方向へのフック補強部材7の変形が抑制される。
【0036】
このため、フック部材8の押し上げる力でフック補強部材7が、スペアタイヤパン6に押しつけられるように圧縮変形してしまう部分でも、この凸部13が断面山型で高剛性を有するので、車両上下方向に移動する寸法が小さく、先にスペアタイヤパン6が、フック固着部11の上面側11aによって押し上げられて、スペアタイヤパン6と、フック補強部材7の前記スポット溶接9c,9cが施された部分との間を離間Vさせる。
【0037】
従って、前記フック補強部材7の前端縁7b近傍に形成された車両上下方向に沿って施されたスポット溶接9部分の剥離は、更に、容易に促進される。
【0038】
このため、フック補強部材7と、スペアタイヤパン6とは、分離されて、個別の荷重吸収代が増大される。従って、燃料タンクにフック補強部材7周辺が潰れ残り、干渉してしまう虞が減少するため、燃料タンク等の配置位置や、形状及び容量の設定の自由度を向上させることができる。
【0039】
また、この実施例1では、前記凸部13が、前記脆弱部12に比して面外内方向への変形が抑制されるように、下方へ凸状に、脆弱部12と同一鋼板を折曲させて、フック補強部材7内に形成されている。
【0040】
このため、別部材で高剛性部を追加するものに比して、容易に構成出来、部品点数の増大も抑制される。
【0041】
更に、この実施例1では、前記フック部材8への車両後方からの衝突荷重入力が増大すると、前記凸部13を中心として、二つ折れ形状に前記フック補強部材7が変形して衝突荷重入力を吸収する。この際、前記前端部7bと、フック固着部11との間には、車両前後方向に一定の寸法を容易に設定出来るので、吸収代を大きく取ることができる。
【0042】
そして、前記離間する変形が進行して、フック補強部材7の周縁フランジ部7dに施されたスポット溶接9b,9b…が剥離すると、前記フック部材8は、前記フック補強部材7及び取付ブラケット10と共に、前端部を下方に向けて変形される。
【0043】
この実施例1の前記スペアタイヤパン6と、フック補強部材7との間の接合部9は、車両上下方向に沿った方向に施されるスポット溶接9b,9c…を有して構成されているので、前記スペアタイヤパン6の下面側6bと、フック補強部材7との間の車両上下方向への離間で、容易に剥離する。
【0044】
従って、更に、燃料タンクにフック補強部材7が、干渉してしまう虞が減少するため、燃料タンク等の配置位置や、形状及び容量の設定の自由度を向上させることができる。
【0045】
この際、前記フック補強部材7の上方に向けて略鉛直に折り返された後端フランジ部7aが、前記スペアタイアパン6の後端フランジ部6aと共に、前記リヤエンドパネル3の下端縁3aにスポット溶接9a,9aが施されて、固定されている。
【0046】
このため、前記フック部材8は、前記フック補強部材7及び取付ブラケット10と共に、飛散することなく、車体1に接続状態を保持したまま支持される。
【0047】
上述してきたように、前記フック部材8への衝突荷重入力により、前記フック補強部材7を前記スペアタイヤパン6から剥離させる。
【0048】
このため、スペアタイヤパン6と、一体である場合に比して、フック補強部材7の取付剛性が低下して、強度が低下することにより、フック補強部材7及びスペアタイヤパン6の変形を容易なものとして、荷重吸収代を増大させることができる。
【0049】
しかも、この実施例1では、前記スペアタイヤパン6と、フック補強部材7との間の接合部9が、周縁フランジ部7dのスポット溶接9b…に加えて、更に、前記凸部13よりも車両前方の部分で、周縁フランジ部7cの内側に位置するスポット溶接9c…によって多数の溶接ポイントを設定出来る。
【0050】
このため、牽引及び搬送用のフック部材8を固定するフック固定部11として用いて充分な取付強度を通常使用時には発揮させつつ、荷重吸収代を確保出来るという実用上有益な効果が発揮される。
【0051】
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態及び各実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
【0052】
即ち、前記実施の形態の実施例1の車体前後部構造では、アンダパネル部材として、スペアタイヤパン6を用いたものを示して説明してきたが、特にこれに限らず、例えば、リヤフロアアンダパネル部材等、車体の前後部下面側に設けられているものであればよい。
【0053】
また、前記フック部材8の形状、数量及び材質についても、特にこの実施例1に限定されるものではなく、例えば、先端に円環状のフック被係止部が形成されているフック部材等、衝突荷重入力により、前記剥離手段によって、前記フック補強部材7が前記アンダパネル部材から剥離されるものであるならば、形状、数量及び材質が特に限定されるものではない。
【0054】
更に、この実施例1では、車体1の後部2に、この剥離手段を適用したものを示して説明してきたが、特にこれに限らず、例えば、車体1の前部のフック部材の装着に適用する等、取付位置が特に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の実施の形態の実施例1で、車体前後部構造で、要部の構成を説明し、二点鎖線は、荷重入力前、実線は、荷重入力後の様子を示す図3中A−A線に沿った位置での断面図である。
【図2】本発明の実施の形態の実施例1で、車体前後部構造で、荷重入力前の車両後部下面側の構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態の実施例1で、車体前後部構造で、荷重入力後の車両後部下面側の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0056】
1 車体
5 後部下面側
6 スペアタイヤパン(アンダパネル)
6b 下面側
7 フック補強部材
7c,7c フック固定溝部
8 フック部材
9… スポット溶接(溶接部)
11 フック固着部(剥離手段の一つ)
11a 上面側
12 脆弱部(剥離手段の一つ)
13 凸部(高剛性部)




 

 


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