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発明の名称 車両用空調装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−15550(P2007−15550A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−199008(P2005−199008)
出願日 平成17年7月7日(2005.7.7)
代理人 【識別番号】100084412
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 冬紀
発明者 田野井 晃
要約 課題
複数の吹出し口からそれぞれ送風された風が車内を一巡しやすくなるようにし、車室内の温度分布を減少させ、車内の快適性を向上させる。

解決手段
左側ベント口および右側ベント口から交互に送風されるように、各ベント口からの風量を時間とともに変動させ、且つ左側および右側のベント口からの風量を互いに異なる位相をもって制御する。オートエアコンアンプは、左側又は右側のベント口からの送風周期を要求風量に応じて、当該風量が大きいほど短くなるように設定する。
特許請求の範囲
【請求項1】
ブロアファンから送風空調風を車室内に吹出す第1の吹出し口および第2の吹出し口と、
前記第1および第2の吹出し口から吹出される風量をそれぞれ調節する吹出風量調整手段と、
前記第1の吹出し口から吹き出される空調風風量の変動周期と前記第2の吹出し口から吹き出される空調風風量の変動周期を略逆位相とし、前記第1および第2の吹出し口から吹き出される空調風風量の変動周期を、前記ブロファンの送風風量が大きいほど短くなるように、前記吹出風量調整手段を駆動する制御手段とを備えることを特徴とする車両用空調装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用空調装置において、
前記各変動周期において、前記ブロアファンの送風風量を一定としたときにより多くの風量を吹出す吹出し口から空調風を吹出している期間が、吹出し風量の少ない他の吹出し口から吹き出す期間よりも短くなるように前記変動周期を設定することを特徴とする車両用空調装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の車両用空調装置において、
前記空調風風量の変動周期は、一方の吹出し口から空調風を吹出している間は、他方の吹出し口から空調風を吹き出さないように空調風風量が変動する周期であることを特徴とする車両用空調装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の車両用空調装置において、
前記第1および第2の吹出し口は、それら吹出し口からそれぞれ送風される空調風が車室内を互いに逆回りに巡回するような位置に設けられており、
前記第1の吹出し口からの空調風が前記車室内を一巡するまでは、前記第2の吹出し口からの空調風の吹出しを前記第1の吹き出し口からの空調風の吹き出しよりも小さくし、前記第1の吹出し口からの空調風が前記車室内を一巡した後は、その第1の吹出し口からの空調風の吹出しを小さくして、前記第2の吹出し口からの空調風の吹き出しを、前記第1の吹き出し口からの空調風の吹き出しよりも大きくするように前記吹出風量調整手段を制御することを特徴とする車両用空調装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は車両用空調装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の吹出し口からの送風を周期的に切替えて、ゆらぎ風として送風する車両用空調装置が知られている。例えば特許第2787613号公報の第5欄第2行〜第9行には、前席用空調ユニットの脈動パターンと後席用空調ユニットの脈動パターンとが干渉を生じないように決定され、後席用空調ユニットから後席空間へ供給される脈動風が前席空間に供給される脈動風によって損なわれてしまう虞れが少なくなることが記載されている。
【特許文献1】特許第2787613号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら上述の技術では、前席用空調ユニットの脈動パターンと後席用空調ユニットの脈動パターンが干渉を生じないように決定されるだけで、車内に気流が回りきらず、温度分布が十分に解消されないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(1)請求項1の発明による車両用空調装置は、ブロアファンから送風されて調和制御された空調風を車室内にそれぞれ吹出す第1の吹出し口および第2の吹出し口と、第1および第2の吹出し口から吹出される風量をそれぞれ調節する吹出風量調整手段と、第1の吹出し口から吹き出される空調風風量の変動周期と第2の吹出し口から吹き出される空調風風量の変動周期を略逆位相とし、第1および第2の吹出し口から吹き出される空調風風量の変動周期を、ブロファンの送風風量が大きいほど短くなるように、吹出風量調整手段を駆動する制御手段とを備えることを特徴とする。
(2)請求項2の発明は、請求項1に記載の車両用空調装置において、各変動周期において、ブロアファンの送風風量を一定としたときにより多くの風量を吹出す吹出し口から空調風を吹出している期間が、吹出し風量の少ない他の吹出し口から吹き出す期間よりも短くなるように変動周期を設定することを特徴とする。
(3)請求項3の発明は、請求項1または2に記載の車両用空調装置において、空調風風量の変動周期は、一方の吹出し口から空調風を吹出している間は、他方の吹出し口から空調風を吹き出さないように空調風風量が変動する周期であることを特徴とする。
(4)請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の車両用空調装置において、第1および第2の吹出し口は、それら吹出し口からそれぞれ送風される空調風が車室内を互いに逆回りに巡回するような位置に設けられており、第1の吹出し口からの空調風が車室内を一巡するまでは、第2の吹出し口からの空調風の吹出しを第1の吹き出し口からの空調風の吹き出しよりも小さくし、第1の吹出し口からの空調風が車室内を一巡した後は、その第1の吹出し口からの空調風の吹出しを小さくして、第2の吹出し口からの空調風の吹き出しを、第1の吹き出し口からの空調風の吹き出しよりも大きくするように吹出風量調整手段を制御することを特徴とする
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、車室内の温度分布を減少させ、車内の快適性が向上する車両用空調装置を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
<1.車両用空調装置の構成(図1、図2)>
図1は、本発明の第1の実施の形態による車両用空調装置ACの全体構成を示す図である。車両用空調装置ACは、そのケース10内に、ファン11を駆動するブロアモータ12と、ファン11により送風された空気を除湿、冷却するエバポレータ13と、エバポレータ13で除湿、冷却された送風空気を再加熱するヒータコア14と、ヒータコア14への配風比を調節するエアミックスドア15とを備えている。ケース10のインテーク部には、内気導入口7からの吸気もしくは外気導入口8からの吸気の切り換えを行う内気外気切替ドア6が設けられている。また、ケース10の下部には、エバポレータ13で凝縮された空気中の水分(凝縮水)を車外に排出するためのドレン排出口16が設けられている。
【0007】
内気外気切替ドア6で選択された車両室内または車外もしくはその双方の空気は、電圧で制御されるブロアモータ12により駆動されるファン11で加圧、送風され、エバポレータ13を通過して除湿、冷却される。エバポレータ13には液冷媒が供給され、この液冷媒がエバポレータ13で気化することで、送風空気が除湿、冷却される。なお、気化した冷媒は、車両のエンジンで駆動される不図示の冷媒圧縮機で圧縮され、不図示のコンデンサで冷却および凝縮される。エバポレータ13を通過した空気は、エアミックスドア15により決定される配風比でヒータコア14を通過する空気と、ヒータコア14を通過しない空気とに分配される。エアミックスドア15で分配されてヒータコア14を通過した空気とヒータコア14を通過しなかった空気とは、ヒータコア14の下流で再び合流し、車室内に供給される。
【0008】
車両用空調装置ACは、空調空気を車両内へ配風するために、車両のインストルメントパネル上に設けられたベント口17と、ベント口17に接続されるベントダクト19と、ベントダクト19を開閉するベントドア18と、デフ口20と、デフ口20に接続されるデフダクト22と、デフダクト22を開閉するデフドア21と、フット口23と、フット口23に接続されるフットダクト25と、フットダクト25を開閉するフットドア24とを備えている。
【0009】
図2は、上記車両用空調装置ACのシステム構成を示す図である。図2に示すように、車両用空調装置ACは、マイクロコンピュータを構成するオートエアコンアンプ30と、車両用空調装置ACで温度制御するために必要な熱負荷を検出するための各種の熱負荷センサ群35と、各種ドアを開閉するアクチュエータ6a,15a,18a,21a,24aとを備えている。オートエアコンアンプ30は、車室内が乗員の設定した設定温度になるよう熱負荷センサ群35からの情報を基に空調運転条件の演算を行う。演算された空調運転条件に基づいて、オートエアコンアンプ30は、所定のファン速(風量)となるようブロアモータ12の電圧VFを制御するとともに、エアミックスドア15の開度M、内気外気切替ドア6の切換位置および各ドア18,21,24の開度を各ドアのアクチュエータ6a,15a,16a,18a,21a,24aにより制御する。
【0010】
エアミックスドア15の開度Mおよび、ブロアモータ12の電圧VFは、次の式で表される。
M=f1(Tw,Tam,Tin,Ts,Tptc,Q) ・・・(1)
VF=f2(M) ・・・(2)
【0011】
ここで、Twはエンジン出口水温、Tamは外気温度、Tinは車室内温度、Tsはファン吸い込み空気温度、Tptcは車両内設定温度、Qは日射量であり、これらは、車両用空調装置の熱負荷に関するパラメータである。また、Mが所定値以上でエアミックスドア15は全開(フルホット位置)となる。
【0012】
車両用空調装置ACはさらに、車両用空調装置ACを操作するための各種操作スイッチが設けられた空調操作盤101と、車両用空調装置ACの状態や空調操作盤101の操作状態などを表示する表示装置102とを備えている。空調操作盤101および表示装置102は、車室内のインストルメントパネル上に設けられている。
【0013】
上記構成の車両用空調装置ACは、オートエアコンアンプ30によりブロアモータ12の電圧(回転数)と、内気外気切替ドア6の切換位置と、エアミックスドア15および各ドア18,21,24の開度を制御して、車室内が設定温度になるよう風量、温度を調節した空調風を車室内に送風する。
【0014】
<2.第1の実施の形態の作用(図3、図4)>
図3は、本発明の第1の実施の形態による車両用空調装置ACの適用例を示す車室内の概略平面図である。例えば車室内前方にベント口17が4つ設置され、左2つのベント口17aをそれぞれ開閉する2つの右ベントドアと、右2つのベント口17bをそれぞれ開閉する2つの左ベントドアとが設けられ、ブロアファンからの送風風量によって各ベント口から送風される風量が略等しいものとする。そして、各左右ベントドアの開度調整により、左2つのベント口17aと右2つのベント口17bとの間で風量を交互に変化、つまり風量が逆位相となるよう時間変化させて、実線と波線で示すゆらぎ風を生成する。なお、実線は左ベント口17aからの吹出し風であり、破線は右ベント口17bからの吹出し風である。
【0015】
図4は、左右のベント口17aと17bから吹き出される風量が逆位相となるようにベントドアを時間変化させる一例を示し、左ベントドアが開のときは右ベントドアを閉とし、その逆に、右ベントドアが開のときは左ベントドアを閉とする。図4で示すTはゆらぎ周期、あるいは変動周期と呼び、左右ベントドアの開閉周期を示している。この実施の形態では、このゆらぎ周期Tを要求風量(熱負荷から演算されるブロアファンの送風風量)に応じて図5に示すように設定する。ゆらぎ周期Tについて次に詳細に説明する。
【0016】
左側のベント口17aから送風している時、その風量が大きければ、風は早く車室内を左回りに巡って、車室内右前方に至る。一方、右側のベント口17bから送風している時は、上記の逆で右回りとなる。すなわち、ゆらぎ周期Tは、左右のベント口からの風が車室内をそれぞれ一巡するに要する時間に基づいて設定される。したがって、要求風量が小さければ、風が車内を巡って左前方に至るには時間がかかるので、図5に示すように、風量が増えるほどゆらぎ周期Tを短くする。これにより、風量にかかわらず一方のベント口から吹き出された風が他方のベント口に到達し、他方のベント口から吹き出された風が一方のベント口に到達するように、各吹出し風が車内を一巡する。
【0017】
図6は、本発明の第1の実施の形態による車両用空調装置ACの処理動作を説明するフローチャートである。この処理は、図1の車両用空調装置ACのオートエアコンアンプ30によって、例えば10秒程度の一定期間ごとに定期的に実行される。
【0018】
ステップS11において、送風中で且つゆらぎ風設定されている状態か否かを判定する。なお、ゆらぎ風設定はユーザの好みで設定したり、所定の空調条件が成立すると設定するようにしてもよい。ステップS11が否定される場合は次以降の処理を実行せず、上記一定期間を待った後ステップS11を再度実行する。送風中で且つゆらぎ風設定されている場合は、ステップS12に進む。
【0019】
ステップS12において、現在の風量を算出する。風量の算出方法は特に限定されるものではなく、例えば上式(1)および(2)のように熱負荷に基づいて風量を算出する。或いはユーザが風量に関する設定をした場合はその設定情報に基づいて風量を算出する。
【0020】
次に、ステップS13において、上記風量に基づいて、左右のベント口17から吹き出す風量の変動周期を設定する。特に、算出された上記風量が大きいほど短く、上記風量が小さいほど長くなるように、変動周期を設定する。
【0021】
風量に基づく変動周期の設定方法は特に限定されるものではなく、算出された風量を特定の方程式に代入して変動周期を算出しても良いし、算出された風量に対応する変動周期の値を、予め記憶したテーブルから抽出してもよい。こうして設定された変動周期に基づいて、左右ベント口17のベントドア18を交互に開閉すれば、所望の変動周期によるゆらぎ風を得ることができる。
【0022】
なお、図6のフローチャートは本発明に関係するステップのみを示しており、算出された風量に応じてブロアモータ12のファン速度を制御するステップや、ゆらぎ周期Tに応じて左右のベントドアを不図示のアクチュエータで開閉するステップなどは図示を省略している。
【0023】
<3.第1の実施の形態の効果>
以上説明した第1の実施の形態によれば次のような作用効果を奏する。
(1)左右ベントドアを交互に開閉する際、要求風量すなわちブロアファンの送風風量に応じて開閉の周期を制御し、風量が多いときはゆらぎ周期を短くし、風量が少ないときはゆらぎ周期を長くするようにした。したがって、要求風量にかかわらず、左右ベント口17からそれぞれ送風された風が車内を一巡しやすくなる。このため、車室内の温度分布を減少させ、局所的温冷感を軽減させられるので、車内の快適性を向上させることができる。
(2)特に第1の実施の形態では、左右のベント口17で交互に揺らぎ風を発生させているので、右回りおよび左回りの風が交互に均等に発生し、車室内全体の快適性を向上させることができる。
【0024】
<4.第2の実施の形態の作用(図7、図8、図9)>
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態による車両用空調装置ACの構成は、第1の実施の形態において図1および図2に基づき説明したものと同様であるので、図示および説明を省略する。
【0025】
図7は、本発明の第2の実施の形態による車両用空調装置ACの適用例を示す車室内の概略側面図である。例えば車室内前方の腰の高さにベント口17が、脚の高さに前席用および後席用のフット口23aおよび23bが設置され、ベント口17を開閉するベントドア18と、前席用および後席用フット口23aおよび23bをそれぞれ開閉する2つのフットドア24とが設けられ、ブロアファンからの送風風量によってベント口から送風される風量がフット口から送風される風量より多くなるものとする。そして、ベント口17とフット口23a,23bとの間で風量を交互に変化、つまり風量が逆位相となるよう時間変化させて、実線と波線で示すゆらぎ風を生成する。なお、実線はベント口17からの吹出し風であり、破線はフット口23a,23bからの吹出し風である。
【0026】
この第2の実施の形態でも、図4に示したように、一方のベント口17とフット口23a,23bとからそれぞれ吹き出される風量が逆位相となるように、ベントドア18が開のときはフットドア24を閉とし、その逆に、フットドア24が開のときはベントドア18を閉とする。
【0027】
また、ベント口17から送風している時、その風量が大きければ、風は早く車室内上部から車室内後部へ、更に車室内下部に至る。一方、フット口23a,23bから送風している時は、上記の逆まわりとなる。この場合、上述したように、フット口23a,23bは一般に風量が出にくいため、風が車内を巡って車室内上部に至るには時間がかかる。そこで、風量にかかわらずベント口から吹き出された風が車室内を一巡した後、フット口から空調風を吹出して車室内を一巡させ、その後、ベント口から吹き出された風が車室内を一巡するように各ドアの開閉を制御する。
【0028】
図8は、ベント口から吹き出される風量に応じたドア開時間を実線で示し、フット口から吹き出される風量に応じたドア開時間を破線で示すグラフである。すなわち、風量が多くなるほどそれぞれの開時間は長くなる。また、上記(2)式で決定されるファン速度に対して、ベントドア開時間はフットドア開時間よりも短く設定される。このようにして決定されるベントドア開時間とフットドア開時間によるゆらぎ周期Tは、結局、図5に示すように風量が多くなればなるほど長くなる。
【0029】
図9は、本発明の第2の実施の形態による車両用空調装置ACの処理動作を説明するフローチャートである。この処理は、図1と同様の車両用空調装置ACのオートエアコンアンプ30によって、例えば10秒程度の一定期間ごとに定期的に実行される。
【0030】
ステップS21およびステップS22は第1の実施の形態のステップS11および12と同一であり説明を省略する。ステップS23において、上記算出され風量に基づいて、ベントドア18の開時間とフットドア24の開時間を算出して設定する。特に、算出された上記風量が大きいほど各吹出し口ドアの開時間が長くなり、上記風量が小さいほど各吹出し口ドアの開時間が短くなるようにする。こうして算出された各吹出しドアの開閉時間に基づいて、ベント口17のベントドア18とフット口23a,23bのフットドア24とを交互に開閉すれば、所望のゆらぎ周期Tのゆらぎ風を得ることができる。
【0031】
風量に基づくドア開時間の算出方法も第1の実施の形態で説明したものと同様の方法を採用できる。
【0032】
なお、図9のフローチャートは本発明に関係するステップのみを示しており、算出された風量に応じてブロアモータ12のファン速度を制御するステップや、ゆらぎ周期Tに応じて各ドアを不図示のアクチュエータで開閉するステップなどは図示を省略している。
【0033】
<5.第2の実施の形態の効果>
以上説明した第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態において述べた効果と同様の効果が得られるが、特に第2の実施の形態では次のような作用効果を奏する。
(1)ベント口17とフット口23a,23bとで交互に揺らぎ風を発生させている。このとき、ベントモードではフットモードより風量が出やすいため、ベントモードとフットモードとのモード変化に関わらず吹出された風が車室内を一巡する時間を一定にするには、ブロアモータ12の電圧(回転数)をモード変化のたびに変化させる必要がある。しかし、第2の実施の形態では、モードによる風量の違いに応じてドア開時間を設定するので、ブロアモータ12の回転数を変更しなくても、ベント風もフット風も同様に車室内を一巡させることができ、車室内全体の快適性を向上させることができる。
【0034】
<6.変形例>
図10は、本発明の第1および第2の実施の形態およびその変形例における風量の時間変化を例示したグラフである。図10の各図において、横軸は時間、縦軸は風量を示し、横軸より上側には第1の吹出し口の風量、横軸より下側には第2の吹出し口の風量を示す。第1、第2の吹出し口の風量は、いずれも横軸からの距離が離れるほど大風量であることを示す。
【0035】
例えば図10(A)は、第1の実施の形態における左側のベント口17a(第1の吹出し口)と、右側のベント口17b(第2の吹出し口)の風量の時間変化の例を示している。風量が大きいほど、変動周期を短くしている。
【0036】
また図10(B)は、第2の実施の形態におけるベント口17(第1の吹出し口)とフット口23a,23b(第2の吹出し口)の風量の時間変化の例を示している。風量が大きい吹出し口ほど、或いは風量が出やすいモードにおける吹出し口ほど、大風量期間を短くしている。
【0037】
さて、以上述べた第1および第2の実施の形態では、ベントドア18やフットドア24を「開閉する」ものとしたが、風量を大風量と小風量とに時間変化させればよいので、小風量期間にベントドア18やフットドア24を完全に閉じなくても構わない。
図10(C)は、第1の実施の形態において小風量期間にベントドア18を完全に閉じないこととした例を示している。第2の実施の形態においても同様の変形例が可能である。
【0038】
また、左右ベント口17のベントドア18を、或いはベントドア18およびフットドア24を、「交互に」開閉するものとしたが、一方が大風量のときに他方が必ず小風量でなければならないというものではない。つまり、風量を時間変化させる位相がずれていれば、同時に大風量を送風する時間が一時的に表れても構わない。また、大風量を送風しない時間が表れても構わない。なお、この場合でも、左右ベント口17から交互に送風される風同士が衝突する影響や、ベント口17およびフット口23a,23bから交互に送風される風同士が衝突する影響を避けることは当然である。
【0039】
図10(D)は、第1の実施の形態において、同時に大風量を送風する時間が一時的に表れたり、大風量を送風しない時間が表れたりする場合の例を示している。第2の実施の形態においても同様の変形例が可能である。
なお、位相のずれは180°(逆位相)が好ましいが、これに限られるものではない。
【0040】
また、「左右のベント口17で」、或いは「ベント口17およびフット口23a,23bで」交互にゆらぎ風を発生させるものとしたが、これに限られるものではない。例えばフット口23a,23bが左右又は前後にそれぞれ設けられている場合に、これら左右又は前後のフット口23a,23bで交互にゆらぎ風を発生させてもよい。また、第1の実施の形態において、ベント口17とフット口23a,23bとで交互にゆらぎ風を発生させても良い。また、第2の実施の形態において、複数のベント口17同士で交互にゆらぎ風を発生させてもよい。更に、他の吹出し口の組合せでも良い。
【0041】
また上記第1および第2の実施の形態による処理は「10秒程度」の一定期間ごとに定期的に実行されるものとしたがこれに限られるものではない。例えば、変動周期或いは大風量期間の再設定を、より頻繁に行うためには、より短い間隔で実行すればよい。
図10(E)は、第1の実施の形態において変動周期の再設定をより頻繁に行うこととした例を示している。第2の実施の形態においても同様の変形例が可能である。
【0042】
要するに、本発明は、一方の吹出し口(第1の吹出し口)から吹き出される空調風風量の変動周期と他方の吹出し口(第2の吹出し口)から吹き出される空調風風量の変動周期を略逆位相とし、第1および第2の吹出し口から吹き出される空調風風量の変動周期を、ブロファンの送風風量が大きいほど短くなるようにして、各吹出し口から吹き出される風量を制御する車両用空調装置であれば、その構成、制御法は上記実施の形態になんら限定されるものではない。
【0043】
また本発明は、一方の吹出し口からの空調風が車室内を一巡するまでは他方の吹出し口からの空調風の吹出しを一方の吹き出し口からの空調風の吹き出しよりも小さくし、一方の吹出し口からの空調風が車室内を一巡した後は、その一方の吹出し口からの空調風の吹出しを小さくして、他方の吹出し口からの空調風の吹き出しを、一方の吹き出し口からの空調風の吹き出しよりも大きくするようにしてもよい。
【0044】
<7.用語の説明等>
なお、以上説明した実施の形態におけるオートエアコンアンプ30は本発明の「制御手段」に相当し、各ドア18、24は「吹出風量調整手段」に相当する。
第1の実施の形態における左側のベント口17aは「第1の吹出し口」に、右側のベント口17bは「第2の吹出し口」に、それぞれ相当する。
第2の実施の形態におけるベント口17は「第1の吹出し口」に、フット口23a,23bは「第2の吹出し口」に、それぞれ相当する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の第1の実施の形態による車両用空調装置ACの全体構成を示す図である。
【図2】上記車両用空調装置ACのシステム構成を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態による車両用空調装置ACの適用例を示す車室内の概略平面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における左右ベントドアの開閉時間を例示したタイムチャートである。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるゆらぎ周期と風量の関係を例示したグラフである。
【図6】本発明の第1の実施の形態による車両用空調装置ACの処理動作を説明するフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施の形態による車両用空調装置ACの適用例を示す車室内の概略側面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態におけるドア開時間と風量との関係を例示したグラフである。
【図9】本発明の第2の実施の形態による車両用空調装置ACの処理動作を説明するフローチャートである。
【図10】本発明の第1および第2の実施の形態およびその変形例における風量の時間変化を例示したグラフである。
【符号の説明】
【0046】
17…ベント口 17a…左側ベント口
17b…右側ベント口 18…ベントドア
23…フット口 24…フットドア
30…オートエアコンアンプ 35…熱負荷センサ群




 

 


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