Warning: fopen(.htaccess): failed to open stream: No such file or directory in /home/jp321/public_html/header.php on line 47

Warning: filesize(): stat failed for .htaccess in /home/jp321/public_html/header.php on line 48

Warning: fread() expects parameter 1 to be resource, boolean given in /home/jp321/public_html/header.php on line 48

Warning: fclose() expects parameter 1 to be resource, boolean given in /home/jp321/public_html/header.php on line 49

Warning: fopen(.htaccess): failed to open stream: Permission denied in /home/jp321/public_html/header.php on line 54

Warning: flock() expects parameter 1 to be resource, boolean given in /home/jp321/public_html/header.php on line 56

Warning: fclose() expects parameter 1 to be resource, boolean given in /home/jp321/public_html/header.php on line 63
車両用操舵装置 - 日産自動車株式会社
米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 車両 -> 日産自動車株式会社

発明の名称 車両用操舵装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−8338(P2007−8338A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−192326(P2005−192326)
出願日 平成17年6月30日(2005.6.30)
代理人 【識別番号】100119644
【弁理士】
【氏名又は名称】綾田 正道
発明者 鈴木 拓 / 久保川 範規
要約 課題
微小な操舵角でも操舵反力を生成できる車両用操舵装置を提供する。

解決手段
コントローラ12は、ステアリングホイール1が中立角付近にあり、運転者のステアリング操作が無いとき、操作状態と転舵状態とに応じた指令電流を反力モータ5に与える通常モータ制御から、反力モータ5のモータ回転角を保持する相固定電流を反力モータに与える相固定制御に移行する。
特許請求の範囲
【請求項1】
運転者が操作する操作部と、
前記操作部に操舵反力を付与する反力モータと、
前記操作部の操作状態に応じて、車両の操向輪を転舵する転舵部と、
前記操作部の操作状態と前記転舵部の転舵状態とに応じた指令電流を前記反力モータに与える通常モータ制御を行う操舵反力制御手段と、
を備えた車両用操舵装置において、
前記操舵反力制御手段は、前記操作部への操作が無いとき、モータ回転角を保持する相固定電流を前記反力モータに与える相固定制御を行うことを特徴とする車両用操舵装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用操舵装置において、
前記操舵反力制御手段は、前記操作部が中立付近にあるとき、前記操作部を中立付近に保持する前記相固定電流を前記反力モータに与えることを特徴とする車両用操舵装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の車両用操舵装置において、
前記操舵反力制御手段は、前記通常モータ制御中、運転者が前記操作部から手を放したとき、前記操作部が所定操作位置以下まで戻った場合には、前記相固定制御に移行することを特徴とする車両用操舵装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用操舵装置において、
前記操舵反力制御手段は、車速が高いほど、前記相固定制御の相固定電流値を大きくすることを特徴とする車両用操舵装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両用操舵装置において、
前記操舵反力制御手段は、前記操向輪が据え切り状態で、前記操作部への操作が無いとき、前記相固定制御に移行することを特徴とする車両用操舵装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の車両用操舵装置において、
前記操舵反力制御手段は、前記操向輪が据え切り状態で、運転者が前記操作部から手を放したとき、前記転舵状態量が所定値よりも小さくなった場合には、前記相固定制御に移行することを特徴とする車両用操舵装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の車両用操舵装置において、
前記操舵反力制御手段は、前記転舵状態量が所定値以上のとき、前記相固定制御から前記通常モータ制御に移行することを特徴とする車両用操舵装置。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の車両用操舵装置において、
前記操舵反力制御手段は、前記相固定制御中の前記操作部の位置変化が所定値以上のとき、前記通常モータ制御に移行することを特徴とする車両用操舵装置。
【請求項9】
請求項8に記載の車両用操舵装置において、
前記操舵反力制御手段は、前記通常モータ制御時の操舵反力に近づけるように前記相固定電流値を減少させ、操舵反力が前記通常モータ制御時の操舵反力となったとき、前記通常モータ制御に移行することを特徴とする車両用操舵装置。
【請求項10】
請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の車両用操舵装置において、
前記操舵反力制御手段は、前記相固定制御中、前記操作部の操作が無い状態が所定時間以上継続したとき、前記通常モータ制御に移行することを特徴とする車両用操舵装置。
【請求項11】
請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の車両用操舵装置において、
前記反力モータは、前記相固定電流を流したとき、前記反力モータの摩擦力が増大するように、コイルとロータとロータに接触する摩擦部材とを配置したことを特徴とする車両用操舵装置。
【請求項12】
運転者が操作する操作部と、
前記操作部に操舵反力を付与する反力モータと、
前記操作部の操作状態に応じて、車両の操向輪を転舵する転舵部と、
前記操作部の操作状態と前記転舵部の転舵状態とに応じた指令電流を前記反力モータに与える通常モータ制御を行う操舵反力制御手段と、
を備えた車両用操舵装置において、
前記操作部への操作が無いとき、モータ回転角を保持する相固定電流を前記反力モータに与える相固定制御を行うことを特徴とする車両用操舵装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステアリングホイールに操舵反力を付与する反力モータを備えた車両用操舵装置の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来の車両用操舵装置では、ステアリングホイールの操舵角を角度センサにて検出し、検出した操舵角に応じて操舵反力を生成している(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平4−133860号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来技術にあっては、運転者が操舵を開始したとき、角度センサの検出し得る最初の角度を検出して初めて操舵反力が生成されるため、微小な操舵角で操舵反力を得るためには、操舵角のゲインを大きくしなければならない。ところが、操舵角のゲインを大きくし過ぎると、反力モータの応答遅れやコントローラの演算処理が間に合わなくなり、制御が発振するという問題があった。
【0004】
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、微小な操舵角でも操舵反力を生成できる車両用操舵装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の目的を達成するため、本発明では、
運転者が操作する操作部と、
前記操作部に操舵反力を付与する反力モータと、
前記操作部の操作状態に応じて、車両の操向輪を転舵する転舵部と、
前記操作部の操作状態と前記転舵部の転舵状態とに応じた指令電流を前記反力モータに与える通常モータ制御を行う操舵反力制御手段と、
を備えた車両用操舵装置において、
前記操舵反力制御手段は、前記操作部への操作が無いとき、モータ回転角を保持する相固定電流を前記反力モータに与える相固定制御を行うことを特徴とする。
【0006】
ここで、「操作部への操作が無い」とは、操作部が所定操作位置に保持された保舵状態、または運転者が操作部から手を放した手放し状態を言う。
【発明の効果】
【0007】
本発明にあっては、保舵時や手放し時等の運転者の操作が無い場合には、通常モータ制御から相固定制御に移行し、相固定電流によりモータ回転角が保持されるため、微小な角度から操作部の操舵反力が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1〜3に基づいて説明する。
【実施例1】
【0009】
まず、構成を説明する。
実施例1の車両用操舵装置は、ステアリングホイールと前輪との間が機械的に切り離され、ステアリング操作に応じた電気信号に基づいて前輪が転舵される、いわゆるステア・バイ・ワイヤシステムである。
【0010】
図1は、実施例1の車両用操舵装置の構成図であり、実施例1の車両用操舵装置は、ステアリングホイール(操作部)1と、角度センサ2と、トルクセンサ3と、角度センサ4と、反力モータ5と、角度センサ6と、転舵モータ7と、トルクセンサ8と、角度センサ9と、ラックアンドピニオン10と、クラッチ11と、コントローラ(操舵反力制御手段)12と、車速センサ13と、を備えている。
【0011】
角度センサ2は、ステアリングホイール1の角度(操舵角)を検出する。トルクセンサ3は、操舵側のトルク(操舵トルク)を検出する。角度センサ4は、反力モータ5の角度(反力モータ回転角)を検出する。反力モータ5は、ステアリングホイール1に操舵反力を付与する。
【0012】
角度センサ6は、転舵モータ7の回転角(転舵モータ回転角)を検出する。転舵モータ7は、ラックアンドピニオン10を駆動し、前輪を転舵する。トルクセンサ8は、転舵側のトルク(転舵トルク)を検出する。角度センサ9は、ピニオン角を検出する。
【0013】
角度センサ2、トルクセンサ3、角度センサ4、角度センサ6、トルクセンサ8、角度センサ9および車速センサ13の検出信号は、コントローラ12へ入力される。
【0014】
コントローラ12は、角度センサ2により得られる操舵角に基づいて、ラックアンドピニオン10の両端に連結された左右前輪(操向輪)(不図示)の目標転舵角を算出し、角度センサ9により得られるピニオン角が、目標転舵角に応じた値となるように、転舵モータ7に指令電流を出力する転舵制御を実施する。転舵モータ7に供給される電流値は、角度センサ6により得られるモータ回転角をフィードバックして設定される。
【0015】
また、コントローラ12は、角度センサ2により得られる操舵角に基づいて、ステアリングホイール1に付与する目標操舵反力を算出し、トルクセンサ3により得られる操舵トルクが、目標操舵反力に一致するように、反力モータ5に指令電流を出力する通常モータ制御を実施する。反力モータ5に供給される電流値は、角度センサ4により得られるモータ回転角をフィードバックして設定される。
【0016】
コントローラ12は、車両の走行時、ステアリングホイール1が操作されていないとき(中立保舵時または手放し時)、突起乗り越し時などのタイヤ軸力が発生していない場合には、反力モータ5のモータ回転角を保持する相固定電流を反力モータ5に与える相固定制御を実施する。コントローラ12は、角度センサ2により得られる操舵角と、操舵角から求まる操舵角速度と、トルクセンサ8から得られる転舵トルク(タイヤ軸力)と、車速センサ13から得られる車速と、に基づいて、通常モータ制御と相固定制御を切り替える。
【0017】
なお、コントローラ12は、モータ故障等によりステア・バイ・ワイヤシステムが継続不能となった場合、クラッチ11を締結してステアリングホイール1とラックアンドピニオン10を機械的に連結し、運転者の操舵力により前輪を転舵可能な状態とする。
【0018】
また、トルクセンサ8は、ラックアンドピニオン10のラック軸の軸力を検出するセンサや前輪(操向輪)を連結しているタイロッドに入力される軸力を検出するセンサでも置き換えられる。
【0019】
次に、作用を説明する。
[操舵反力生成ロジック]
ステアリングホイールと前輪とが機械的に切り離されたステア・バイ・ワイヤシステムでは、直進走行時、運転者がステアリングホイールに軽く手を添えている(微小な操舵力)ような状態でステアリングが僅かでも動いてしまうと、運転者は不安感を覚えてしまう。
【0020】
特開平4−133860号公報には、下記の式(1)のように操舵反力を生成する方法を取っているが、
T=M2(d2θ/dt2)+M1(dθ/dt)+M0θ±Mc …(1)
ここで、θ:操舵角
M2,M1,M0:定数
Mc:操舵方向により符号変化する定数
【0021】
この方法では、θ=0から操舵を開始して角度センサ2が検出し得る角度を検出して初めて操舵反力が生成される(図2参照)。そこで、操舵反力を微小な操舵角から得たい場合、式(1)のM0を大きくする方法があるが、M0を大きくし過ぎると、反力モータ5の応答遅れやコントローラ12の計算速度が間に合わなくなり、制御が発振するおそれがある。
【0022】
[相固定制御時の操舵反力生成方法]
通常モータ制御では、図3に示すように、常に各相の発生する磁力の合力がロータ位置と90度ずれた位置となるように制御することで、トルクを発生させ、ロータを回転させる。この各相の発生する磁力の合力の大きさは、流す電流値により変化し、これにより発生するトルク値が決定される。
【0023】
実施例1では、相固定制御時、図4に示すように反力モータ5に相固定電流Iを流し、ロータを1つの相に固定する。これにより、角度センサ2の分解能に依存すること無く、微小な操舵角から相固定電流Iに応じた操舵反力を得ることができる。このとき、操舵反力を大きくするために相固定電流Iを大きくした場合でも、反力モータ5の応答遅れ等は生じず、制御が発振することは無い。
【0024】
図5に、相固定制御時の操舵角と操舵反力との関係を示す。この関係は、使用しているモータに固有であり、操舵角とそのときに流している電流値が判れば操舵反力が算出できる。逆に言えば、操舵角が検出できれば得たい操舵反力を得るための電流値を決定することができる。
【0025】
[通常モータ制御から相固定制御への移行]
実施例1では、車両の走行時(車速>所定値V)、以下の条件をすべて満足したとき、通常モータ制御から相固定制御へ移行する。
操舵角<α(≒0)、操舵角速度<β(≒0)、軸力<γ(≒0)
【0026】
すなわち、ステアリングホイール1が中立(操舵角<α)で、保舵中(操舵角速度<β)のとき、突起乗り越しなどによるタイヤ軸力が生じていない場合(軸力<γ)に、通常モータ制御から相固定制御へと移行する。なお、γは、操舵反力に反映させたい入力に応じて可変するものとする。
【0027】
相固定制御では、ステアリングの切り始めに得たい操舵角−操舵反力に必要な相固定電流を反力モータ5に与える。この操舵角−操舵反力の傾きは、車速が大きくなるに従って大きくすると運転者にとって運転しやすくなるため、図6のように車速に従って大きくする。
【0028】
また、実施例1では、運転者がステアリングホイール1から手を放したと判断した場合は、ステアリングの収斂性(中立への復元性)を良くするために、相固定できる範囲の操舵角<φ(モータ構造で決まる相関角度で、αよりも大)になったら、操舵角速度>β、軸力>γであっても相固定制御へ移行する。なお、手放し判断は、公知の技術を用いることができる。
【0029】
[相固定制御から通常モータ制御への移行]
実施例1では、相固定制御から通常モータ制御への移行時、下記の式(2)に基づいて操舵反力を生成する。
T=T1+m*(dTn/dθ) …(2)
T:固定トルク
T1:θ1における操舵トルク
m:ゲイン
Tn:通常モータ制御への指令トルク
【0030】
図7に示すように、相固定制御から通常モータ制御への移行に際し、操舵反力変動が無いように、ある操舵角θ1(この角度は得たい切り始めの操舵力により決定され、例えば、1〜2度程度であり、操舵反力が大きいほど大きな値に設定する。)に達した後、式(2)から算出される固定トルクTとなるように、図5により相固定電流を切り替え、(通常モータ制御への指令トルク)>(相固定トルク)となったところで通常モータ制御に切り替える。
【0031】
通常モータ制御は相固定制御している間も計算しているため、操舵力変動をほとんど発生させずに通常モータ制御へ移行することができる。また、θ1以下の場合であっても(通常モータ制御への指令トルク)>(相固定トルク)となったら通常モータ制御へ切り替える。
【0032】
[通常モータ制御時の操舵反力生成方法]
実施例1では、通常モータ制御時の操舵反力Tnを、下記の式(3)に基づいて生成する。
Tn=K*θ+c*(dθ/dt)+f*sin(dθ/dt)+Fd …(3)
K,c,f:ゲイン
Fd:軸力などの路面外力
【0033】
[通常モータ−相固定切り替え制御処理]
図8は、実施例1の通常モータ−相固定切り替え制御処理の流れを示すフローチャートであり、以下、各ステップについて説明する。この制御処理は、イグニッションスイッチのONにより開始される。
【0034】
ステップS1では、車速、操舵角、操舵角速度、指令電流を読み込み、ステップS2へ移行する。
【0035】
ステップS2では、運転者がステアリングを握っているか否かを判定する。YESの場合にはステップS3へ移行し、NOの場合にはステップS4へ移行する。
【0036】
ステップS3では、運転者がステアリングを握っている場合の通常モータ−相固定切り替え制御を実施し、ステップS5へ移行する。
【0037】
ステップS4では、運転者がステアリングから手を放している場合の通常モータ−相固定切り替え制御を実施し、ステップS5へ移行する。
【0038】
ステップS5では、イグニッションスイッチのON/OFFを判定し、イグニッションONの場合にはステップS1へ移行し、イグニッションOFFの場合には本制御を終了する。
【0039】
図9は、図8のステップS3で実行される、運転者がステアリングを握っている場合の通常モータ−相固定切り替え制御処理の流れを示すフローチャートである。
【0040】
ステップS31では、車速が所定値Vよりも大きいか否かを判定する。YESの場合にはステップS32へ移行し、NOの場合にはステップS33へ移行する。
【0041】
ステップS32では、操舵角がαよりも小さいか否かを判定する。YESの場合にはステップS33へ移行し、NOの場合にはステップS36へ移行する。
【0042】
ステップS33では、操舵角速度がβよりも小さいか否かを判定する。YESの場合にはステップS34へ移行し、NOの場合にはステップS36へ移行する。ステップS32とステップS33により、運転者のステアリング操作の有無を検出するステアリング操作検出手段が構成される。
【0043】
ステップS34では、軸力がγよりも小さいか否かを判定する。YESの場合にはステップS35へ移行し、NOの場合にはステップS36へ移行する。
【0044】
ステップS35では、相固定制御を実施し、ステップS5(図8)へ移行する。
【0045】
ステップS36では、通常モータ制御を実施し、ステップS5(図8)へ移行する。
【0046】
図10は、図8のステップS4で実行される、運転者がステアリングから手を放している場合の通常モータ−相固定切り替え制御処理の流れを示すフローチャートである。
【0047】
ステップS41では、車速が所定値Vよりも大きいか否かを判定する。YESの場合にはステップS42へ移行し、NOの場合にはステップS43へ移行する。
【0048】
ステップS42では、操舵角がφよりも小さいか否かを判定する(ステアリング操作検出手段に相当)。YESの場合にはステップS44へ移行し、NOの場合にはステップS45へ移行する。
【0049】
ステップS43では、軸力がγよりも小さいか否かを判定する。YESの場合にはステップS44へ移行し、NOの場合にはステップS45へ移行する。
【0050】
ステップS44では、相固定制御を実施し、ステップS5(図8)へ移行する。
【0051】
ステップS45では、通常モータ制御を実施し、ステップS5(図8)へ移行する。
【0052】
[走行時の通常モータ−相固定制御切り替え作用]
実施例1では、ステアリングホイール1が中立位置(操舵角<α)で、操舵角変化が無く(操舵角速度<β)、軸力値が小さい(軸力<γ)とき、反力モータ5を相固定する(ステップS31→ステップS32→ステップS33→ステップS34→ステップS35)。よって、モータを1つの相に固定することで、直進走行時のステアリングホイール1の操舵反力を微小な角度から生成でき、直進走行時の中立付近の操舵フィーリングが良好になる。
【0053】
また、実施例1では、運転者がステアリングホイール1から手を放したとき、中立に対し、相固定角度に入ったら(操舵角<φ)、相固定制御に移行する(ステップS41→ステップS42→ステップS44)。よって、ステアリングの収斂性が良好になる。
【0054】
実施例1では、相固定制御から通常モータ制御への切り替えにおいて、通常モータ制御への指令トルクの傾きに応じて、相固定制御の電流値を変化させるため、相固定制御から通常モータ制御への切り替えをトルク変動無く行うことができ、運転者に違和感を与えない。
【0055】
さらに、実施例1では、相固定制御時には、車速が高いほど相固定電流Iを大きくするため、運転者に直進走行時の安定感を与えることができる。
【0056】
次に、効果を説明する。
実施例1の車両用操舵装置にあっては、以下に列挙する効果が得られる。
【0057】
(1) 運転者のステアリング操作の有無を検出するステアリング操作検出手段(ステップS32,S33、ステップS42)を備え、コントローラ12は、運転者のステアリング操作が無いとき、モータ回転角を保持する相固定電流Iを反力モータ5に与える相固定制御に移行する。よって、モータを1つの相に固定することで、ステアリングの操舵反力を微小な角度から得ることができる。
【0058】
(2) コントローラ12は、ステアリングホイール1が中立角付近にあるとき(操舵角<α)、ステアリングホイール1を中立角に保持する相固定電流Iを反力モータ5に与えるため、直進走行時のステアリングの操舵反力を微小な角度から生成でき、直進走行時の中立付近の操舵フィーリングが良好になる。
【0059】
(3) コントローラ12は、通常モータ制御中、運転者がステアリングホイール1から手を放し、操舵角が中立角付近の所定操舵角以下まで戻ったとき(操舵角<φ)、相固定制御に移行するため、手放し時のステアリングの収斂性を高めることができる。
【0060】
(4) コントローラ12は、車速が高いほど、相固定制御の相固定電流値Iを大きくするため、高速時には相固定電流を大きくすることで、運転者に直進時の安定感を与えることができる。
【0061】
(5) コントローラ12は、タイヤ軸力(転舵状態量)が所定値γ以上のとき、相固定制御から通常モータ制御に移行するため、例えば、突起乗り越しなどによるタイヤ軸力変化を、操舵反力に反映させることができる。
【0062】
(6) コントローラ12は、相固定制御中の操舵角からの操舵角変化が所定値以上のとき(操舵角速度≧β)、通常モータ制御に移行するため、操舵角変化に伴い変化する路面反力の変動を操舵反力に反映させることができる。
【0063】
(7) コントローラ12は、通常モータ制御時の操舵反力に近づけるように相固定電流値を減少させ、操舵反力が通常モータ制御時の操舵反力となったとき、通常モータ制御に移行するため、相固定制御から通常モータ制御へ移行する際に発生する操舵反力トルクの変動を抑制でき、運転者へ与える違和感を防止できる。
【実施例2】
【0064】
実施例2では、据え切り時(車速<V)に通常モータ制御と相固定制御とを切り替える例である。なお、実施例2の車両用操舵装置の全体構成は、図1に示した実施例1と同様であるため、構成の説明は省略する。
【0065】
次に、作用を説明する。
[通常モータ制御から相固定制御への移行]
実施例2では、据え切り時(車速<V)、以下の条件をすべて満足したとき、通常モータ制御から相固定制御へ移行する。
操舵角速度<β、軸力<γ(γ:タイヤ捩れが無くなる軸力)
実施例2では、上記条件をすべて満足した時点で、反力モータ5のロータをそのときのロータの位置に1番近い相に固定する。また、実施例2では、実施例1と同様に、運転者がステアリングホイール1から手を放したと判断した場合は、軸力<γとなったら、操舵角速度>βであっても、相固定制御へ移行する。
【0066】
[相固定制御から通常モータ制御への移行]
相固定制御から通常モータ制御への移行条件は、実施例1と同様であるが、さらに実施例2では、相固定制御時の電流のロスを防止するために、θ≒0が所定時間tth継続したとき、操舵力が無いと判断し、通常モータ制御へ切り替える。そして、θ≠0となったところで、再び相固定制御へ移行する。
【0067】
[据え切り時の通常モータ−相固定制御切り替え作用]
実施例2では、低速域(車速<V)で操舵角変化が無く(操舵角速度<β)、軸力値が小さい(軸力<γ)場合には、操舵角にかかわらず反力モータ5のロータを1番近い相に相固定するため、ステアリングホイール1を止めた位置からの微小舵角において操舵力を得ることができる。
【0068】
また、低速域(車速<V)で軸力値が小さく(軸力<γ)、運転者がステアリングホイール1から手を放したとき、軸力変化が無くなるのを判断した場合には、反力モータ5のロータを1番近い相に相固定するため、ステアリングの収斂性が向上する。例えば、据え切り時には、タイヤ捩れが戻ったところに相固定されるので、軸力に対向するように転舵制御が継続され、電流が流れ続けるのを防止できる。
【0069】
さらに、実施例2では、相固定制御時に操舵角がある一定時間tth変化しない場合(θ≒0)、通常モータ制御へと切り替えるため、ステアリングホイール1が一定時間操作されず、操舵反力が不要な場合には、反力モータ5に余計な電流を流さないことで、エネルギーロスを抑制できる。図11のタイムチャートに示すように、実施例1では、時点t1から時点t6までの区間で相固定制御が継続されるが、実施例2では、時点t2から時点t3までの区間、および時点t4から時点t5までの区間で消費される電流を省くことができる。
【0070】
次に、効果を説明する。
実施例2の車両用操舵装置にあっては、実施例1の効果(1)〜(7)に加え、以下に列挙する効果が得られる。
【0071】
(8) コントローラ12は、ステアリングホイール1の据え切り時に運転者のステアリング操作が無いとき、そのときの操舵角を保持する相固定制御に移行するため、ステアリングホイール1を止めた位置からの微小舵角において操舵力を得ることができる。
【0072】
(9) コントローラ12は、ステアリングホイール1の据え切り時に運転者がステアリングホイール1から手を放したとき、タイヤ軸力(転舵状態量)が所定値γよりも小さくなった場合には、そのときの操舵角を保持する相固定制御に移行するため、手放し時におけるステアリングの収斂性を向上させることができると共に、据え切り時の軸力に対向するように転舵が継続されるのを防止できる。
【0073】
(10) コントローラ12は、相固定制御中、ステアリング操作が無い状態が所定時間tth以上継続したとき、通常モータ制御に移行するため、反力モータ5に余計な電流が流れるのを防止でき、エネルギーロスを抑制できる。
【実施例3】
【0074】
実施例3は、反力モータに相固定電流を流したとき、ロータの摩擦力が増大するように反力モータを構成した例である。
【0075】
まず、構成を説明する。
図12は、実施例3の反力モータ5の構成を示す縦断面図である。
実施例3の反力モータ5は、コイル5aのロータ5bに対する軸方向位置を、モータの回転に支障のない範囲でスペーサ5c(摩擦部材であり、ベアリングでも良い。)側にずらしている。
【0076】
次に、作用を説明する。
[摩擦力による操舵反力発生作用]
反力モータ5は、コイル5aの軸方向位置がロータ5bに対しスペーサ5c側にオフセットされているため、コイル5aに相固定電流を与えたとき、コイル5aの発生磁力により、ロータ5bが常にスペーサ5c側に押し付けられた状態となる。
【0077】
このとき、運転者がステアリングホイール1を操作した場合には、ロータ5aとスペーサ5cとの間に、相固定電流の大きさに比例する摩擦力が発生し、ステアリングホイール1に操舵反力が発生する。
【0078】
すなわち、実施例3の反力モータ5では、図13に示すように、操舵反力を操舵角θ=0から発生させることができる。また、固定電流を可変することで、摩擦力の大きさをコントロールできる。
【0079】
次に、効果を説明する。
実施例3の車両用操舵装置にあっては、以下の効果が得られる。
【0080】
(11) 反力モータ5は、相固定電流を流したとき、ロータ5bの摩擦力が増大するように、コイル5a、ロータ5bおよびロータ5bと接触するベアリング5cの位置を設定したため、操舵角がゼロの状態から操舵反力を発生させることができ、直進走行時の操舵安定性をより向上させることができる。
【0081】
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1〜3に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例1〜3に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
【0082】
例えば、実施例1〜3では、ステアリングホイールと前輪とが機械的に切り離されたステア・バイ・ワイヤシステムに本発明を適用した例を示したが、本発明は、ステアリングホイールに操舵反力を発生させる反力モータを備えた構成であれば、ステアリングホイールと前輪とが機械的に連結された操舵装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】実施例1の車両用操舵装置の構成図である。
【図2】角度センサの分解能と操舵反力との関係を示す図である。
【図3】通常モータ制御時のロータの動きを示す図である。
【図4】相固定制御時のロータの状態を示す図である。
【図5】相固定電流値毎の操舵角に応じた操舵反力を示す図である。
【図6】車速毎の操舵角に応じた操舵反力を示す図である。
【図7】相固定制御から通常モータ制御移行時の操舵反力を示す図である。
【図8】実施例1の通常モータ−相固定切り替え制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】図8のステップS3で実行される、運転者がステアリングを握っている場合の通常モータ−相固定切り替え制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】図8のステップS4で実行される、運転者がステアリングから手を放している場合の通常モータ−相固定切り替え制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】実施例2の通常モータ−相固定制御切り替え作用を示すタイムチャートである。
【図12】実施例3の反力モータの構成を示す縦断面図である。
【図13】実施例3の摩擦力による操舵反力発生作用を示す図である。
【符号の説明】
【0084】
1 ステアリングホイール
2 角度センサ
3 トルクセンサ
4 角度センサ
5 反力モータ
6 角度センサ
7 転舵モータ
8 トルクセンサ
9 角度センサ
10 ラックアンドピニオン
11 クラッチ
12 コントローラ
13 車速センサ




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013