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高さ調整タンク - 日産自動車株式会社
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発明の名称 高さ調整タンク
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−8264(P2007−8264A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−189746(P2005−189746)
出願日 平成17年6月29日(2005.6.29)
代理人 【識別番号】100072051
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 興作
発明者 永瀬 城
要約 課題
タンク製造のためのコスト及び工数がかからず、現状の位置から大幅に変更すること無く、撓み変形時のフードと干渉しないようにフードとの間に必要、且つ、十分な空間を確保することができる高さ調整タンクを提供する。

解決手段
フードに覆われたエンジンルーム内に収納され、下向きの圧力が加わると圧縮変形して押し潰された状態になり高さが圧縮前より低くなるタンク本体11を有し、撓み変形時のフードの変形によるエンジンルーム内への変位を許容する。タンク本体11は、下向きの圧力が加わると圧縮変形して押し潰された状態になる圧縮変形部(蛇腹部14)を有する。
特許請求の範囲
【請求項1】
フードに覆われたエンジンルーム内に収納され、下向きの圧力が加わると圧縮変形して押し潰された状態になり高さが圧縮前より低くなるタンク本体を有し、撓み変形時の前記フードの変形による前記エンジンルーム内への変位を許容する高さ調整タンク。
【請求項2】
前記タンク本体は、下向きの圧力が加わると圧縮変形して押し潰された状態になる圧縮変形部を有する請求項1に記載の高さ調整タンク。
【請求項3】
前記圧縮変形部は、前記タンク本体の高さ方向に沿って伸縮変形可能な蛇腹部、或いは前記タンク本体の高さ方向に沿って摺動する内筒及び外筒からなる入れ子構造、或いは前記タンク本体の高さ方向に沿って圧縮変形可能な弾性部材により形成されている請求項2に記載の高さ調整タンク。
【請求項4】
前記タンク本体の開口を閉じるキャップに設けられた大気との通気孔を、常時、付勢部材により閉塞し、タンク内圧の上昇時に前記付勢部材の付勢力に抗して開口する、通気部材を有する請求項1から3のいずれか一項に記載の高さ調整タンク。
【請求項5】
前記タンク本体の収容物に浮遊し、前記タンク本体の圧縮変形時、前記通気孔に下方から接触し閉塞するフロートを有する請求項4に記載の高さ調整タンク。
【請求項6】
前記クンク本体の圧縮変形時、前記圧縮変形部におけるねじれを抑えて圧縮変形状態を保持する係止手段を有する請求項2から5のいずれか一項に記載の高さ調整タンク。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、高さ調整タンクに関し、特に、エンジンルーム内に設置されてフードの変形に対応する高さ調整タンクに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エンジンルーム内に設置され、パワーステアリングシステムで消費するオイルを貯蔵する機能を持つパワーステアリングタンクが知られている。
図9は、従来のパワーステアリングタンクを示し、(a)は一部破断した正面図、(b)は通気経路を説明する(a)の部分拡大図である。図9に示すように、パワーステアリングタンク1は、主に樹脂により円筒形或いは箱形に成形されたタンク本体1aと、タンク本体1aの上端開口を塞ぐキャップ1bを有している。タンク本体1aの内部には、オイル2が収容されており、オイル層と、オイル面の揺動やオイル2の熱膨張を吸収するための空気層aが形成される((a)参照)。
【0003】
また、パワーステアリングタンク1には、キャップ1bにより上端開口を閉塞した状態で、キャップ1bを介した、タンク内圧を大気圧に保つ細い通気経路rが形成されている((b)参照)。なお、タンク外部と繋がる通気経路rは、オイル漏れや不純物の進入を防ぐため、ラビリンス(迷路)構造になっている。
【0004】
図10は、従来のパワーステアリングタンクの設置状態を示す概略説明図である。図10に示すように、パワーステアリングタンク1は、エンジンルーム3内のエンジン4の上部に位置して、エンジンルーム3内に収納された他部品5の間に組み込まれるように配置されており、オイル吸入ホース6を介して、エンジン4の下部に設置されたパワーステアリングポンプ7に接続されている。エンジンルーム3内の最上部に位置するパワーステアリングタンク1は、エンジンルーム3を覆うフード8との間に若干の空間を有している。
このようなタンクとして、例えば、「リザーバタンク」(特許文献1参照)がある。
【0005】
ところで、近年、自動車が歩行者に衝突した際の歩行者保護の考え方(それに伴って将来施行が予測される関連法規への対応)から、エンジンルームを覆うフードとエンジンルーム内収納部品の間に空間を設けて、歩行者衝突時にフードを積極的に撓み変形させることにより、衝突時のエネルギを吸収するようにしている。
このため、エンジンルーム内収納部品の一つであるパワーステアリングタンク1も、フード8との間に、フード8の変形に干渉せず自由な変形を許容する十分な空間が設けられるように設置する必要がある。
【特許文献1】特開平8−268303号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、撓み変形時のフード8(図10、2点鎖線参照)がパワーステアリングタンク1と干渉しないように、現状の設置場所でフード8との間に必要、且つ、十分な空間を確保するため、パワーステアリングタンク1を車両下方に移動させようとすると、エンジンルームパッケージングを成立させるため、それぞれの車両のパワーステアリングタンク1の周辺部品である他部品5の形状に合わせた特殊な形状のパワーステアリングタンク1を新規に作成しなければならない。パワーステアリングタンク1を新規に作成する場合、パワーステアリングタンク1は樹脂成形されているため、特殊な形状に成型する金型を新たに作成しなければならず、タンク製造のためのコスト及び工数がかかるのが避けられない。
【0007】
また、パワーステアリングタンク1内のオイル2、パワーステアリングタンク1からパワーステアリングポンプ7に供給されるが、パワーステアリングポンプ7はエンジン4下部に設置されていて位置の変更が困難であり、更に、車両音振性能やエンジンルームパッケージングを考慮すると、オイル吸入ホース6を伸ばしてパワーステアリングタンク1を現状の位置から大幅に変更することは難しい。加えて、フード8との間に必要、且つ、十分な空間を確保するため、パワーステアリングタンク1の高さは規制されることになる。
この発明の目的は、タンク製造のためのコスト及び工数がかからず、現状の位置から大幅に変更すること無く、撓み変形時のフードと干渉しないようにフードとの間に必要、且つ、十分な空間を確保することができる高さ調整タンクを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、この発明に係る高さ調整タンクは、フードに覆われたエンジンルーム内に収納され、下向きの圧力が加わると圧縮変形して押し潰された状態になり高さが圧縮前より低くなるタンク本体を有し、撓み変形時の前記フードの変形による前記エンジンルーム内への変位を許容する。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、フードに覆われたエンジンルーム内に収納されたタンク本体が、下向きの圧力が加わると圧縮変形して押し潰された状態になり高さが圧縮前より低くなって、撓み変形時のフードの変形によるエンジンルーム内への変位が許容される。このため、タンク製造のためのコスト及び工数がかからず、現状の位置から大幅に変更すること無く、撓み変形時のフードと干渉しないようにフードとの間に必要、且つ、十分な空間を確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、この発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の一実施の形態に係る高さ調整タンクの構造を示す一部破断した正面図である。図1に示すように、高さ調整タンク10は、フードに覆われたエンジンルーム内のエンジンの上部に位置して、エンジンルーム内に収納された他部品の間に組み込まれるように配置された(図10参照)、オイル等を収納するタンクであり、例えば、パワーステアリングタンクとして用いられる。
【0011】
この高さ調整タンク10は、主に樹脂により円筒形或いは箱形に成形されたタンク本体11と、タンク本体11の上端開口12を塞ぐキャップ(図示しない)を有している。タンク本体11の内部には、例えば、パワーステアリング用のオイル13が収容されており、オイル層と、オイル層上方の、オイル13面の揺動やオイル13の熱膨張を吸収するための空気層aが形成される。
また、高さ調整タンク10には、キャップにより上端開口12を閉塞した状態で、キャップを介した、タンク内圧を大気圧に保つ細い通気経路(図9(b)参照)が形成されている。この通気経路は、タンク外部と繋がっており、オイル漏れや汚染物質等の不純物の侵入を防ぐため、ラビリンス(迷路)構造になっている。
【0012】
タンク本体11は、上部周壁、即ち、タンク本体高さの上から略1/4を占める部分の周壁が、蛇腹部(圧縮変形部)14により形成されており、タンク本体高さ方向に沿って伸縮変形可能である。この蛇腹部14により、タンク本体11上部に突設した上端開口12に対し下向きの圧力が加わると、蛇腹部14が圧縮変形してタンク本体11が押し潰された状態になり、タンク本体高さが圧縮前より低くなる。
この蛇腹部14は、タンク本体内のオイル面高さの最も高い位置(HOTMAXライン)、即ち、オイル層の上方に設けられているので、蛇腹部14が圧縮状態になってもオイル層上面がキャップより上に来ることはなく、キャップからオイル漏れすることはない。
【0013】
このように、高さ調整タンク10は、上端開口12に対し下向きの圧力が加わると、蛇腹部14が圧縮変形してタンク本体11が押し潰された状態になり、タンク本体高さが圧縮前より低くなるので、撓み変形時のフード(図10、2点鎖線参照)が高さ調整タンク10と干渉することは無い。
つまり、フードに覆われたエンジンルーム内に収納された高さ調整タンク10は、タンク本体11が、下向きの圧力が加わると圧縮変形して押し潰された状態になり高さが圧縮前より低くなるので、撓み変形時のフードの、変形によるエンジンルーム内への変位を許容することになる。よって、エンジンルームを覆うフードとエンジンルーム内収納部品の間に空間を確保することができ、歩行者衝突時にフードを積極的に撓み変形させることにより、衝突時のエネルギを吸収することができる。
【0014】
図2は、この発明の他の実施の形態に係る高さ調整タンクの構造を示す一部破断した正面図である。図2に示すように、高さ調整タンク20は、タンク本体21が、蛇腹部14に代えて、内筒22と外筒23からなる入れ子構造(圧縮変形部)により、タンク本体高さ方向に沿って伸縮変形可能に形成されている。その他の構成及び作用は、高さ調整タンク10と同様である。
【0015】
内筒22は、有底円筒状に、外筒23は、上述したタンク本体11の上端開口12(図1参照)と同様の上端開口21aを有する円筒状に、それぞれ形成されており、内筒22を外筒23の下端開口から外筒23内に挿入した状態に装着されている。つまり、内筒22と外筒23は、外筒23内に挿入配置した内筒22に対し、外筒23が内筒22外表面に沿ってタンク本体高さ方向に沿って摺動自在な入れ子式構造を有している。
【0016】
タンク本体21内のオイル層上面は、内筒22の上端開口22aより上方に位置するが、外筒23の摺動面となる内筒22の外表面には、例えば、Oリング等の封止部材24がタンク本体高さ方向に離間する2箇所に装着されており、摺動面からのオイル13の漏洩を防止している。
この内筒22と外筒23からなる入れ子式構造は、タンク本体21の最圧縮状態時、内筒22の上端開口22aが外筒23の天井面に接触しても、オイル層上面がキャップより上に来ることはなく、キャップからオイル漏れすることはない。
【0017】
図3は、この発明の更に他の実施の形態に係る高さ調整タンクの構造を示す一部破断した正面図である。図3に示すように、高さ調整タンク25は、タンク本体26の上部周壁を、蛇腹部14に代えて弾性部材(圧縮変形部)27により形成し、タンク本体高さ方向に沿って圧縮変形可能にしている。その他の構成及び作用は、高さ調整タンク10と同様である。
弾性部材27は、例えば、ゴム製の膜からなり、タンク本体26上部に突設した上端開口26aに対し下向きの圧力が加わると、弾性部材27が圧縮変形してタンク本体26が押し潰された状態になり、タンク本体高さが圧縮前より低くなる。
【0018】
次に、圧縮変形によりタンク本体高さが圧縮前より低くなった場合のタンク内圧解放について説明する。
図4は、この発明の一実施の形態に係るタンク内圧解放構造を説明し、(a)は通常時のタンク本体の部分断面図、(b)は内圧解放時のタンク本体の部分断面図である。図4に示すように、キャップ30は、上述した高さ調整タンクに用いられ、タンク本体高さ方向に沿って圧縮変形可能なタンク本体31の上部に突設した上端開口31aに挿入され閉塞する栓部32を有すると共に、キャップ締め時、上端開口31aの外周面突起部に係止する係止部33を有している。
【0019】
栓部32は、タンク内圧を大気圧に保つ細い通気経路を形成する小通気孔34と共に、通気孔34より断面積が広い大通気孔35を有している。大通気孔35は、栓部32の平面略中心を貫通して、キャップ30外表面に形成された凹部30aに開口しており、凹部30aには、大通気孔35の開口を覆って塞ぐ蓋部材36が装着されている。
【0020】
この蓋部材36は、後述するタンク内圧解放時に、凹部30a内周面との間に十分な通気路を確保することができる大きさ及び形状を有すると共に、タンク内圧解放時にも凹部30aから突出することがない大きさに形成されており、キャップ30外表面に取り付けられた、例えば、板バネ等の付勢部材37により、常時、大通気孔35の開口を閉塞するように押し付けられている。凹部30aの蓋部材36圧着箇所には、外部から大通気孔35へ汚染物質等の不純物が侵入するのを防ぐために、例えば、Oリング等の封止部材38が装着されている((a)参照)。
【0021】
そして、タンク内圧が高くなって内圧により蓋部材36にかかる力が付勢部材37の付勢力に打ち勝ったとき、蓋部材36が押し上げられ、大通気孔35を通る通気経路Rが確保されてタンク内圧が解放される((b)参照)。蓋部材36は、キャップ30表面の凹部30aに配置されているので、撓み変形したフード(図10、2点鎖線参照)がキャップ30の上に降りてきてもタンク内圧を解放することができる。なお、通常時の通気は小通気孔34により行われる。
【0022】
図5は、この発明の他の実施の形態に係るタンク内圧解放構造を説明し、(a)は通常時のタンク本体の部分断面図、(b)は(a)のX−X線に沿う断面図、(c)は内圧解放時のタンク本体の部分断面図である。図5に示すように、キャップ40は、付勢部材37により常時付勢された蓋部材36に代えて、付勢部材41により常時付勢された通気バルブ42を有している。その他の構成及び作用は、キャップ30と同様である。
【0023】
キャップ40は、栓部43に、大通気孔44を有すると共に、大通気孔44の途中に大通気孔44を拡径した拡径部45を有しており、この拡径部45に、大通気孔44の栓部43下端面側を塞ぐことができる大きさのフランジ部42aを有する通気バルブ42が装着されている。通気バルブ42は、後述するタンク内圧解放時にもキャップ40表面から突出することがない大きさに形成されており、拡径部45の天井面とフランジ部42aの間に装着された、例えば、圧縮スプリング等の付勢部材41により、常時、大通気孔44の開口を閉塞するように押し付けられている((a)参照)。
【0024】
拡径部45には、後述する通気バルブ42上昇によるタンク内圧解放時にフランジ部42aと拡径部45内周面との間に通気路を確保するために、拡径部45高さ方向に沿うと共に内周方向に沿って複数個(この例では、略等しく離間する4個)のキャップ溝46、及び通気バルブ42高さ方向に沿うと共に外周方向に沿って複数個(この例では、略等しく離間する4個)のバルブ溝47が、それぞれ形成されている((b)参照)。
また、拡径部45の通気バルブ42圧着箇所には、外部から大通気孔44へ汚染物質等の不純物が侵入するのを防ぐために、例えば、Oリング等の封止部材48が装着されている((a)参照)。
【0025】
そして、タンク内圧が高くなって内圧により通気バルブ42のフランジ部42aにかかる力が付勢部材41の付勢力に打ち勝ったとき、通気バルブ42が押し上げられ、大通気孔44、キャップ溝46及びバルブ溝47を通る通気経路Rが確保されてタンク内圧が解放される((c)参照)。タンク内圧が解放時、通気バルブ42はキャップ40表面から突出することはないので、撓み変形したフード(図10、2点鎖線参照)がキャップ40の上に降りてきてもタンク内圧を解放することができる。
【0026】
次に、圧縮変形によりタンク本体高さが圧縮前より低くなり、オイル面がキャップや通気バルブ等に近づいたときのオイル漏れ防止について説明する。
図6は、この発明の一実施の形態に係るオイル漏れ防止構造を説明し、(a)は通常時のタンク本体の断面図、(b)はガイド部の側面図、(c)は通気通路閉塞時のタンク本体の断面図である。図6に示すように、上述した高さ調整タンクに用いられ、タンク本体高さ方向に沿って圧縮変形可能なタンク本体50は、上端開口50aを形成する円筒状壁をタンク本体50内部に突出させて、タンク本体50内部に上端開口50aに連通する円筒状のガイド部51を有している。そして、タンク本体50に、例えば、パワーステアリング用のオイル13を収容した後、オイル13面に球形フロート52を浮かべる((a)参照)。
【0027】
球形フロート52は、ガイド部51に収納可能で、タンク本体50の圧縮変形時、上端開口50aに装着したキャップの栓部53に密着して、栓部53に形成された大通気孔54を閉塞することができる形状及び浮力を有している。従って、オイル13面に浮かんだ球形フロート52は、通常時及び圧縮変形時の何れもガイド部51内に位置することになる((a),(c)参照)。
【0028】
ガイド部51の周壁には、タンク本体高さ方向に沿うスリット51aが設けられている((b)参照)。このスリット51aにより、タンク本体50の圧縮変形時、ガイド部51内がオイル13面により密閉状態になるのを防止している。
通気通路54が開口する栓部53の底面は、山形断面形状の凹部53aからなり、タンク本体50の圧縮変形時、オイル13面に浮かぶ球形フロート52は、凹部53aの山形斜面によりガイドされて凹部53aに密着する。凹部53aに密着した球形フロート52により通気通路54が閉塞されるので、オイル漏れを防止することができる((c)参照)。
【0029】
図7は、この発明の他の実施の形態に係るオイル漏れ防止構造を説明し、(a)は通常時のタンク本体の断面図、(b)は通気孔を示す平面図、(c)は通気通路閉塞時のタンク本体の断面図である。図7に示すように、上述した高さ調整タンクに用いられ、タンク本体高さ方向に沿って圧縮変形可能なタンク本体55は、ガイド部51を設けず、球形フロート52に代えて板状フロート56をオイル13面に浮かべている。その他の構成及び作用は、タンク本体50によるオイル漏れ防止構造(図6参照)と同様である。
【0030】
板状フロート56は、タンク本体50の内径と同一外径の円盤からなり、盤面中央には、山形に盛り上がって先端が球形状の突出部56aが形成されている。この板状フロート56は、タンク本体55の圧縮変形時、突出部56aが、上端開口55aに装着したキャップの栓部53に密着して栓部53に形成された通気通路54を閉塞することができる形状及び浮力を有している((a)参照)。なお、板状フロート56には、オイル13面に浮かべた板状フロート56とオイル13面の間の通気を可能にする通気孔56bが、複数個(この例では、略等しく離間する4個)開けられている((b)参照)。
【0031】
タンク本体55の圧縮変形時、オイル13面に浮かぶ板状フロート56の突出部56aは、栓部53に形成された凹部53aの山形斜面によりガイドされて凹部53aに密着する。凹部53aに密着した突出部56aにより通気通路54が閉塞されるので、オイル漏れを防止することができる((c)参照)。
【0032】
次に、タンク本体の剛性を高めるための構成について説明する。
図8は、この発明の一実施の形態に係るタンク本体の剛性強化構造を説明し、(a)は通常時のタンク本体の部分断面図、(b)は圧縮変形時のタンク本体の部分断面図、(c)は(b)の係止部の部分平面図である。図8に示すように、タンク本体60の上端外縁部には、タンク本体60の外周面に沿って下方に伸びる係止部61が突設されており、この係止部61の延長方向下方には、タンク本体圧縮変形時に係止部61が係止する被係止部62が設けられている((a)参照)。
【0033】
係止部61は、例えば、延長方向に直交する横断面が矩形状に形成されており、被係止部62は、係止部61を挿入することにより係止部61が圧入状態になって係止保持される矩形状開口部62aを有している((b),(c)参照)。
従って、高さ調整タンクのタンク本体が圧縮変形する際、係止部61が下方移動して被係止部62に係止保持されることにより、例えば、蛇腹部14(図1参照)によってタンク本体が圧縮変形する場合、タンク本体側面のねじり方向の剛性が低下するの防止することができる。このため、高さ調整タンクへの注油等の作業時には、タンク本体を完全に縮ませて係止部61と被係止部62を係止保持状態にすることで、タンク本体の圧縮変形時に圧縮変形部(例えば、蛇腹部14)上下におけるねじれを抑えることができ、オイル充填作業等の工場での作業性を良くすることができる。
【0034】
なお、係止部61の被係止部62による係止保持は、圧入に限るものではなく、例えば、係止部61に、被係止部62の凹部に係止する横向き突起を形成したり、係止部61と被係止部62が相互に噛み合うようにしても良い。
【0035】
このように、この発明によれば、フードに覆われたエンジンルーム内に収納されたタンク本体が、下向きの圧力が加わると圧縮変形して押し潰された状態になり高さが圧縮前より低くなって、撓み変形時のフードの変形によるエンジンルーム内への変位が許容されるため、タンク製造のためのコスト及び工数がかからず、現状の位置から大幅に変更すること無く、撓み変形時のフードと干渉しないようにフードとの間に必要、且つ、十分な空間を確保することができる。つまり、フードが撓んで高さ調整タンク10に接触した際、高さ調整タンク10が縮むことにより、フードの変形が阻害されず、撓み変形時のフードの、変形によるエンジンルーム内への変位が許容される。
【0036】
タンク本体の開口を閉じるキャップに設けられた大気との通気孔を、常時、付勢部材(通気バルブ)により閉塞し、タンク内圧の上昇時に付勢部材の付勢力に抗して開口する、通気部材を有する。つまり、フードの撓み変形時、急激にタンク本体の上部が押されてタンク本体が圧縮変形し始めると、通常の通気孔(小通気孔34)のみではタンク内圧を解放することができないため、タンク本体の圧縮変形が阻害されるが、タンク内圧の上昇時に通気孔(大通気孔35)を開口する通気部材(蓋部材36)を設けることで、通常は閉じて不純物の侵入を防止し、タンク本体の圧縮変形時には通気面積を増やしてタンク内圧を解放することができる。
【0037】
また、タンク本体の収容物に浮遊し、タンク本体の圧縮変形時、通気孔に下方から接触し閉塞するフロートを有する。これにより、タンク本体が圧縮変形して、タンク収容物(オイル等)の表面がキャップや通気バルブに近づいた際、タンク本体内と大気の通気経路を閉じて、通気経路からタンク収容物が漏れるのを防止することができる。
【0038】
また、クンク本体の圧縮変形時、圧縮変形部におけるねじれを抑えて圧縮変形状態を保持する係止手段を有する。これにより、工場等で、タンク本体へ、例えば、オイルを収容する際、キャップを外して注油機のヘッドを注油口(上端開口)に乗せ、タンク本体を縮めた状態で行うが、この際行われる、注油口とヘッドの機密性を保つためにヘッドを回転させる等の作業において、タンク本体のねじれや回転を防ぎ、作業性の悪化やタンク本体の破損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】この発明の一実施の形態に係る高さ調整タンクの構造を示す一部破断した正面図である。
【図2】この発明の他の実施の形態に係る高さ調整タンクの構造を示す一部破断した正面図である。
【図3】この発明の更に他の実施の形態に係る高さ調整タンクの構造を示す一部破断した正面図である。
【図4】この発明の一実施の形態に係るタンク内圧解放構造を説明し、(a)は通常時のタンク本体の部分断面図、(b)は内圧解放時のタンク本体の部分断面図である。
【図5】この発明の他の実施の形態に係るタンク内圧解放構造を説明し、(a)は通常時のタンク本体の部分断面図、(b)は(a)のX−X線に沿う断面図、(c)は内圧解放時のタンク本体の部分断面図である。
【図6】この発明の一実施の形態に係るオイル漏れ防止構造を説明し、(a)は通常時のタンク本体の断面図、(b)はガイド部の側面図、(c)は通気通路閉塞時のタンク本体の断面図である。
【図7】この発明の他の実施の形態に係るオイル漏れ防止構造を説明し、(a)は通常時のタンク本体の断面図、(b)は通気孔を示す平面図、(c)は通気通路閉塞時のタンク本体の断面図である。
【図8】この発明の一実施の形態に係るタンク本体の剛性強化構造を説明し、(a)は通常時のタンク本体の部分断面図、(b)は圧縮変形時のタンク本体の部分断面図、(c)は(b)の係止部の部分平面図である。
【図9】従来のパワーステアリングタンクを示し、(a)は一部破断した正面図、(b)は通気経路を説明する(a)の部分拡大図である。
【図10】従来のパワーステアリングタンクの設置状態を示す概略説明図である。
【符号の説明】
【0040】
10,20,25 高さ調整タンク
11,21,26,31,50,55,60 タンク本体
12,21a,22a,26a,31a,50a,55a 上端開口
12 キャップ
13 オイル
14 蛇腹部
22 内筒
23 外筒
24,48 封止部材
27 弾性部材
30,40 キャップ
30a,53a 凹部
32,43,53 栓部
33 係止部
34,56b 小通気孔
35,44,54 大通気孔
36 蓋部材
37,38,41 付勢部材
42 通気バルブ
42a フランジ部
45 拡径部
46 キャップ溝
47 バルブ溝
51 ガイド部
51a スリット
52 球形フロート
56 板状フロート
56a 突出部
61 係止部
62 被係止部
62a 矩形状開口部
R 通気経路
a 空気層




 

 


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