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発明の名称 サスペンションのスタビライザ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−8260(P2007−8260A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−189625(P2005−189625)
出願日 平成17年6月29日(2005.6.29)
代理人 【識別番号】100072051
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 興作
発明者 松本 光貴
要約 課題
サスペンションストロークの左右同相或いは左右逆相に対するステア特性を、個別に設定することが可能なサスペンションのスタビライザを提供する。

解決手段
独立懸架式サスペンションに装着されるスタビライザ10を、車体に支持固定されるステアリングユニット11に形成したスタビライザ取付部15に支持固定し、スタビライザ10のストローク時にスタビライザ取付部15に発生する上下方向力によりステアリングユニット11が移動しステア角変化を生じさせる。スタビライザ取付部15に発生する上下方向力により、左右同相ストロークと左右逆相ストロークで異なったトーチェンジを実現するように、ステアリングユニット11に接続されたタイロッド14の軌跡を変化させた。
特許請求の範囲
【請求項1】
独立懸架式サスペンションに装着されたサスペンションのスタビライザにおいて、
ステアリングユニットに支持固定し、前記スタビライザの固定点入力を利用して前記ステアリングユニットを動かすことにより、サスペンションストロークの左右同相、左右逆相に対するステア角変化を変更可能にするサスペンションのスタビライザ。
【請求項2】
独立懸架式サスペンションに装着されるスタビライザを、車体に支持固定されるステアリングユニットに形成したスタビライザ取付部に支持固定し、前記スタビライザのストローク時に前記スタビライザ取付部に発生する上下方向力により前記ステアリングユニットが移動しステア角変化を生じさせるサスペンションのスタビライザ。
【請求項3】
前記スタビライザ取付部に発生する上下方向力により、左右同相ストロークと左右逆相ストロークで異なったトーチェンジを実現するように、前記ステアリングユニットに接続されたタイロッドの軌跡を変化させた請求項2に記載のサスペンションのスタビライザ。
【請求項4】
前記車体にステアリングユニットを取り付けるためのブッシュを、車両上下方向軸線に対し所定角度θ分、下方が開いたハの字形或いは上方が開いた逆ハの字形になるように配置する請求項2または3に記載のサスペンションのスタビライザ。
【請求項5】
前記ステアリングユニットは、ラックアンドピニオン式のステアリング構成を有する請求項1から4のいずれか一項に記載のサスペンションのスタビライザ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、サスペンションのスタビライザに関し、特に、独立懸架式のサスペンションのスタビライザに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、主として旋回中の車体ロールを少なくするために、サスペンションにスタビライザを取り付けたサスペンション構造が知られている。
このようなサスペンション構造を有するものに、例えば、「リアサスペンシヨン」(特許文献1参照)がある。この「リアサスペンシヨン」は、車体上下動時のバンプステアを小さく抑え、且つ車体ロール時のロールステアを大きくすることを目的として、独立懸架式サスペンションにおいて、スタビライザとロアリンク締結部のレイアウトを工夫し、スタビライザ反力を利用してリンクを車両前後若しくは左右方向へ移動することで、左右同相ストローク時のステア角とロール時のステア角に違いを持たせている。
【0003】
ところで、サスペンション特性のトー変化(サスペンションの左右輪同相ストローク時のタイヤステア角変化)は、直進安定性の観点からあまり変化しないことが望まれるが、操舵時の回頭性の観点からは、ロールステア(サスペンションの左右輪逆相ストローク時のタイヤステア角変化)にある程度のオーバステア特性を持たせることが望ましい。
【特許文献1】特開平05−000617号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の独立懸架式サスペンションにおいては、スタビライザバーの支持部が車体やサスペンションのサブフレームにあり、スタビライザバー支持部の反作用は、車体やサブフレームが受けていた。また、ステアリングユニットは、車体やサブフレームに単独で支持されていた。このため、サスペンションの左右輪同相ストローク或いは左右輪逆相ストロークに拘わらず、ステア特性の殆どが、サスペンションストロークに対する幾何学的なリンク配置のみで決まっていた。つまり、サスペンションストロークの同相或いは逆相で個別にステア特性を変化させることができなかった。
【0005】
この発明の目的は、サスペンションストロークの左右同相或いは左右逆相に対するステア特性を、個別に設定することが可能なサスペンションのスタビライザを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、この発明に係るサスペンションのスタビライザは、独立懸架式サスペンションに装着されるスタビライザを、車体に支持固定されるステアリングユニットに形成したスタビライザ取付部に支持固定し、前記スタビライザのストローク時に前記スタビライザ取付部に発生する上下方向力により前記ステアリングユニットが移動しステア角変化を生じさせている。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、独立懸架式サスペンションに装着されるスタビライザが、車体に支持固定されるステアリングユニットに形成したスタビライザ取付部に支持固定されていることから、スタビライザのストローク時にスタビライザ取付部に発生する上下方向力によってステアリングユニットが移動することになり、このステアリングユニットの移動に伴ってステア角変化が生じる。このため、サスペンションストロークの左右同相或いは左右逆相に対するステア特性を、個別に設定することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、この発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の一実施の形態に係るサスペンションのスタビライザの装着状態を示す概念説明図である。図1に示すように、サスペンションのスタビライザ10は、略コの字形をしたトーションバー(ねじり棒)の一種からなり、中央直線部10aは、2箇所がステアリングユニット(ハウジング)11に固定され、各先端10bは、左右輪の各サスペンションアーム(図示しない)に固定されて、サスペンションに装着されている。
【0009】
図2は、図1のスタビライザの取り付け状態を示し、(a)は左右輪の一方側の部分平面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図である。図2に示すように、ステアリングユニット(ハウジング)11は、例えば、ラックアンドピニオン式のステアリング構成を有しており、サスペンションメンバ12にブッシュ13を介して固定されている。ステアリングユニット(ハウジング)11の端部には、タイロッド14を介して車輪(図示しない)が装着されている((a)参照)。
【0010】
ステアリングユニット(ハウジング)11の端部近傍、即ち、サスペンションメンバ12との取り付け部の反対側には、ステアリングユニット(ハウジング)11の軸線方向に略直交して、スタビライザ10を取り付けるためのスタビライザ取付部15が突設されている((a)参照)。スタビライザ取付部15は、平板状に形成されており、その下面側に、スタビライザ10の中央直線部10aが、中央直線部10aを包み込むように装着されたブッシュ16を介して、スタビライザブラケット17により取り付け固定されている((b)参照)。スタビライザブラケット17は、スタビライザ10の中央直線部10aを受け止める略U字状に形成されており、スタビライザ取付部15に、例えば、ボルト止めされる。
【0011】
つまり、スタビライザ(スタビライザバー)10は、車体やサスペンションのサブフレーム(例えば、サスペンションクロスメンバ)に支持されているのではなく、スタビライザ取付部15により、ステアリングユニット(ハウジング)11に取り付けられている(図2参照)。
【0012】
なお、スタビライザ取付部15は、ステアリングユニット(ハウジング)11の車体幅方向略中央を対称軸として、反対側にも突設されており、スタビライザ10の中央直線部10aは、2箇所のスタビライザ取付部15により取り付けられている。2箇所のスタビライザ取付部15により取り付けられたスタビライザ10の中央直線部10aは、ブッシュ16を介することにより、例えば、スタビライザ10にねじれが加わった場合、中央直線部10aの周方向に沿って回動可能である。
【0013】
図3は、図1のスタビライザが装着されたサスペンション構造におけるステア角変化を示し、(a)はサスペンション構造の概略構成図、(b)はタイロッド軌跡の説明図である。図3に示すように、スタビライザ10は、例えば、ダブルウィッシュボーン式の独立懸架式サスペンションに装着されている。
【0014】
このダブルウィッシュボーン式の独立懸架式サスペンションにおいて、ナックル18のスピンドル18aに取り付けられたタイヤ19が路面Gを回転走行する際、タイヤ19を懸架するサスペンションがストロークする。このサスペンションのストロークに伴う、アッパーリンク20に取り付けたアッパーボールジョイント20aの軌跡a、ロアリンク21に取り付けたロアボールジョイント21aの軌跡b、ステアリングラック22に接続されたタイロッド14に取り付けたナックルアームボールジョイント14aの軌跡c、及びタイロッド14の軌跡dは、それぞれ図示のようになる((a)参照)。
【0015】
そして、ステア角が変化しないという前提の基で、サスペンションがストロークする際にナックルアームボールジョイント14aが描く軌跡cとタイロッド14が描く軌跡dに、干渉(軌跡の差e)が有る場合、軌跡の差eが無くなるようにナックル18がステアする((b)参照)。
【0016】
図4は、図1のスタビライザの作動を概略的に示し、(a)はタイロッドの軌跡の説明図、(b)は左右同相ストローク時の説明図、(c)は左右逆相ストローク時の説明図である。図4に示すように、スタビライザ10が機能する左右逆相ストロークの場合、スタビライザ取付部15のスタビライザ取り付け点(固定点)に上下方向力Fが発生する((a)参照)。そして、ステアリング(図示しない)に拘束されているスタビライザ10の上下方向力Fによって、ステアリングユニット(ハウジング)11が移動することになり、結果的に、タイロッド14の揺動中心Oが移動するので((a)参照)、ステア角変化が発生する。
【0017】
ところで、サスペンション特性のトー変化において、左右同相ストローク時は、ステア角が変化しない(ステア角変化=0)ほうが良く、左右逆相ストロークによるロール時は、ステア角を変化させたい、という要望がある。これらを両立させるためには、従来のストロークに対するステア角変化では実現不可能である。
【0018】
そこで、左右同相ストローク時は仕事をせずに回動しているだけである((b)参照)が、左右逆相ストローク時はねじれて力を発生(≒固定にも反力が発生)している((c)参照)、即ち、左右同相と左右逆相の各ストロークで違う仕事をしているスタビライザを利用した。
【0019】
つまり、スタビライザに発生する反力(固定点入力)を用いることで、左右同相ストロークと左右逆相ストロークで異なったトーチェンジを実現することが可能になるので、トーチェンジに寄与が大きいタイロッドの軌跡を変化させれば良い。このため、スタビライザをステアリングユニットに取り付けて、ステアリングユニットを動かすようにする。
【0020】
図5は、ステアリングユニットを車体に取り付けるためのブッシュの配置を示す、車両前方から見た説明図である。図5に示すように、スタビライザ10は、中央直線部10aの2箇所を、それぞれブッシュ16を介してステアリングユニット(ハウジング)11に取り付けており、ステアリングユニット(ハウジング)11は、ステアリング用のブッシュ13を介して、車体やサスペンションのサブフレーム(例えば、サスペンションクロスメンバ)に支持固定されている。2つのステアリング用のブッシュ13,13は、車両上下方向軸線に対し所定角度θ分、下方が開いたハの字形或いは上方が開いた逆ハの字形になるように配置する。
【0021】
このような配置にすることにより、タイロッド14の揺動中心Oを上方移動のみではなく左右移動させることができる(図中、白抜き矢印参照)ため、ステア角変化に、より大きな自由度を持たせることが可能になる。つまり、所望のステアリング特性(オーバステア或いはアンダーステア)に応じ、ステアリング用のブッシュ13をハの字形或いは逆ハの字形になるように配置する。
【0022】
上述したように、スタビライザを備えた独立懸架式のサスペンション構成において、スタビライザ(スタビライザバー)10をステアリングユニット(ハウジング)11に支持固定することで、左右逆相時にのみ作用するスタビライザ10の固定点入力、即ち、支持部反作用を利用し、ステアリング用のブッシュ(ラックインシュレータ)13を介して支持されているステアリングユニット(ハウジング)11を積極的に動かすことができる。つまり、サスペンションストロークの左右同相、左右逆相(ロール時)に対するステア角変化を変えられるので、ステア特性を個別に設定することができる範囲の拡大が可能になる。
【0023】
この結果、サスペンションストロークの左右同相、左右逆相でステア角変化を変えることにより、操舵応答性(オーバステアの場合、アンダーステアの場合は旋回スタビリティ(安定性)の確保が可能)及び直進安定性を両立させたサスペンション構造を実現することができる。
なお、ステアリングユニットを動かす方向及び移動量は、サスペンションリンク、ナックル、タイロッド等の配置や長さ、ステアリングユニットの油圧特性やステアリングユニットのマウントラバーブッシュ特性によって変わるため、これらの設計値と所望のステアリング特性とを考慮して本発明を適用する必要がある。
【0024】
このように、この発明によれば、独立懸架式サスペンションに装着されるスタビライザが、車体に支持固定されるステアリングユニットに形成したスタビライザ取付部に支持固定されていることから、スタビライザのストローク時にスタビライザ取付部に発生する上下方向力によってステアリングユニットが移動することになり、このステアリングユニットの移動に伴ってステア角変化が生じるため、サスペンションストロークの左右同相或いは左右逆相に対するステア特性を、個別に設定することが可能になる。
【0025】
なお、上記実施の形態において、ラックアンドピニオン式のステアリング構成及びダブルウィッシュボーン式のサスペンションに限るものではなく、スタビライザは、独立懸架式のサスペンションに装着されていれば良く、他のステアリング構成及び他のサスペンション構成でも良い。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】この発明の一実施の形態に係るサスペンションのスタビライザの装着状態を示す概念説明図である。
【図2】図1のスタビライザの取り付け状態を示し、(a)は左右輪の一方側の部分平面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図である。
【図3】図1のスタビライザが装着されたサスペンション構造におけるステア角変化を示し、(a)はサスペンション構造の概略構成図、(b)はタイロッド軌跡の説明図である。
【図4】図1のスタビライザの作動を概略的に示し、(a)はタイロッドの軌跡の説明図、(b)は左右同相ストローク時の説明図、(c)は左右逆相ストローク時の説明図である。
【図5】ステアリングユニットを車体に取り付けるためのブッシュの配置を示す説明図である。
【符号の説明】
【0027】
10 スタビライザ
10a 中央直線部
10b 先端
11 ステアリングユニット(ハウジング)
12 サスペンションメンバ
13 ブッシュ
14 タイロッド
14a ナックルアームボールジョイント
15 スタビライザ取付部
16 ブッシュ
17 スタビライザブラケット
18 ナックル
18a スピンドル
19 タイヤ
20 アッパーリンク
20a アッパーボールジョイント
21 ロアリンク
21a ロアボールジョイント
22 ステアリングラック
23 ステアリング用ブッシュ




 

 


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