米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 車両 -> 日立化成工業株式会社

発明の名称 バックドア
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−8234(P2007−8234A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−188830(P2005−188830)
出願日 平成17年6月28日(2005.6.28)
代理人 【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
発明者 鈴木 繁生 / 太田 貴夫 / 高木 裕
要約 課題
バックドアの高い外観品質を確保するとともに、バックドアの重量増、コストアップを抑えて、後面衝突時のバックドアの破損を抑制する。

解決手段
伸縮可能に形成された第1の補強部材15を、インナパネル11とアウタパネル12との間でこれらのパネル11,12に沿って配置するとともに、該第1の補強部材15の両端部15a,15bをインナパネル11とアウタパネル12との少なくも一方に固定した。
特許請求の範囲
【請求項1】
インナパネルとアウタパネルとにより中空状に形成され、車体本体後部のバックドア枠部に開閉自在に取り付けられるバックドアにおいて、
伸縮可能に形成された第1の補強部材が前記インナパネルと前記アウタパネルとの間でこれらのパネルに沿って配置されているとともに、該第1の補強部材の両端部が前記インナパネルと前記アウタパネルとの少なくも一方に固定されていることを特徴とするバックドア。
【請求項2】
前記第1の補強部材は、波形鋼板であることを特徴とする請求項1に記載のバックドア。
【請求項3】
前記インナパネルと前記アウタパネルとに亘って形成され、ウィンドウパネルを保持する窓枠部を備え、
前記第1の補強部材は、前記窓枠部の左右の側部において伸縮方向が上下方向に沿うように延在されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のバックドア。
【請求項4】
前記インナパネルの上部に形成されたヒンジ取付部を補強する、前記インナパネルに設けられた第2の補強部材と、
前記第2の補強部材よりも下方であって前記窓枠部の下部の前記インナパネルに設けられ、前記インナパネルを補強する第3の補強部材と、
を備え、
前記第1の補強部材の上端部は、前記第2の補強部材を介して前記インナパネルに固定されている一方、前記第1の補強部材の下端部は、前記第3の補強部材を介して前記インナパネルに固定されていることを特徴とする請求項3に記載のバックドア。
【請求項5】
前記第1の補強部材は、幅が5mm〜30mmの範囲内、厚さが0.5mm〜2.0mmの範囲内、変形可能な伸びの最大量が100mm〜250mmの範囲内であることを特徴とする請求項2に記載のバックドア。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のバックドアに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車用のバックドアには、ガラス繊維強化樹脂成形品からなるインナパネルと樹脂成形品からなるアウタパネルとが接着剤により接合されて一体化されたものが広く使用されている。ガラス繊維強化樹脂成形品は鋼板品と比べると比剛性が高い(軽量でも高い曲げ剛性を確保できる)こと、鋼板品では加工しにくい複雑な形状を比較的容易に形成できること、金型代が安価なため少量生産品に向いていること等の利点がある。
【特許文献1】特開2000−247148号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
バックドアに要求される重要な特性として後面衝突時の安全性能、即ち、バックドアの破損を抑えることが挙げられる。
【0004】
従来のバックドアにおいては、鋼板製補強部材をインナパネルやアウタパネルに当接させて取り付けることで、後面衝突時の安全性を確保させている。しかしながら、この構造では、後面衝突時の安全性を確保するために鋼板の板厚が厚くなり、更に取付用ネジで鋼板製補強部材の多数箇所を固定しているで、バックドアの重量増、コストアップの要因となっている。
【0005】
また、特許文献1には、インナ部材における窓枠部の外面に補強材が設ける構造が開示されているが、この構造では、補強材が露出してしまうため、バックドアの外観が損なわれるという問題がある。
【0006】
本発明は、バックドアの高い外観品質を確保するとともに、バックドアの重量増、コストアップを抑えて、後面衝突時のバックドアの破損を抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、インナパネルとアウタパネルとにより中空状に形成され、車体本体後部のバックドア枠部に開閉自在に取り付けられるバックドアにおいて、伸縮可能に形成された第1の補強部材が前記インナパネルと前記アウタパネルとの間でこれらのパネルに沿って配置されているとともに、該第1の補強部材の両端部が前記インナパネルと前記アウタパネルとの少なくも一方に固定されていることを特徴とするバックドア。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のバックドアにおいて、前記第1の補強部材は、波形鋼板であることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のバックドアにおいて、前記インナパネルと前記アウタパネルとに亘って形成され、ウィンドウパネルを保持する窓枠部を備え、前記第1の補強部材は、前記窓枠部の左右の側部において伸縮方向が上下方向に沿うように延在されていることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のバックドアにおいて、前記インナパネルの上部に形成されたヒンジ取付部を補強する、前記インナパネルに設けられた第2の補強部材と、前記第2の補強部材よりも下方であって前記窓枠部の下部の前記インナパネルに設けられ、前記インナパネルを補強する第3の補強部材と、を備え、前記第1の補強部材の上端部は、前記第2の補強部材を介して前記インナパネルに固定されている一方、前記第1の補強部材の下端部は、前記第3の補強部材を介して前記インナパネルに固定されていることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載のバックドアにおいて、前記第1の補強部材は、幅が5mm〜30mmの範囲内、厚さが0.5mm〜2.0mmの範囲内、変形可能な伸びの最大量が100mm〜250mmの範囲内であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、伸縮可能に形成された第1の補強部材がインナパネルとアウタパネルとの間でこれらのパネルに沿って配置されているとともに、該第1の補強部材の両端部がインナパネルとアウタパネルとの少なくも一方に固定されているので、バックドアの高い外観品質を確保するとともに、バックドアの重量増、コストアップを抑えて、後面衝突時のバックドアの破損を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の一実施形態を図1ないし図3に基づいて図面に基づいて説明する。本実施形態は、自動車であるワゴン車の後部に取り付けられたバックドアへの適用例である。
【0014】
図1は、本実施形態のバックドアを備える自動車の後部を示す斜視図である。図1に示すように、自動車1の車体本体2の後部に形成されたバックドア枠部2aには、バックドア3が開閉自在に取り付けられている。このバックドア枠部2aには、図示しないバックドア開口が形成されており、バックドア3を開けることによりバックドア開口が開放され、バックドア3を閉めることによりバックドア開口が閉塞される。
【0015】
バックドア3の上部には、ウィンドウパネルであるリアガラス4が組み込まれ、その下部には、凹状のライセンスプレート取付部5が形成されている。バックドア3は、その上部に取り付けられたヒンジ6(図2参照)によって車体本体2に対して回動自在に設けられている。このバックドア3は、ロック機構を構成するドア側ロック部と車体側ロック部(何れも図示せず)とが係合することにより車体本体2にロックされる。ここで、バックドア3における上下とは、バックドア3が閉じられた状態での上下である。
【0016】
図2は、バックドア3の側部を示す縦断側面図である。なお、図2は、図1でのA−A断面を示している。図2に示すように、バックドア3は、車両前後方向で相対向するインナパネル11とアウタパネル12とを備え、これらのインナパネル11とアウタパネル12との縁部が接着剤13によって接合されることにより中空状に形成されている。
【0017】
インナパネル11の材質は、例えば、ガラス繊維強化樹脂であり、アウタパネル12の材質は、例えば、樹脂である。
【0018】
インナパネル11の上部には、ヒンジ6が取り付けられるヒンジ取付部13が形成されている。
【0019】
また、バックドア3の上部には、リアガラス4の全周を保持する窓枠部14がインナパネル11とアウタパネル12とに亘って形成されている。この窓枠部14には、図示しない開口が形成され、この開口はリアガラス4によって閉塞されている。
【0020】
この窓枠部14の左右の側部14a,14bの内部には、第1の補強部材15が上下方向に沿って延在されて設けられている。詳しくは、第1の補強部材15は、インナパネル11とアウタパネル12との間でこれらのパネル11,12から離間した位置でこれらのパネル11,12に沿って配置されている。
【0021】
第1の補強部材15は、蛇腹状に形成されて伸縮可能となっている。具体的には、第1の補強部材15は、三角波形が上下方向に沿って繰り返し連続して形成された波形鋼板であり、上下方向に長い長尺状に形成されている。したがって、この第1の補強部材15における蛇腹形状が伸縮する方向である伸縮方向は、上下方向となっている。波形鋼板は、例えば、防錆処理を施した冷間圧延鋼板によって形成される。この第1の補強部材15は、その両端部である上端部15aと下端部15bとが離れる方向に規定の大きさ以上の荷重で引っ張られることにより、三角波形が平坦状に展開するように伸び塑性変形する。
【0022】
ここで、第1の補強部材15は、幅が5mm〜30mmの範囲内、厚さが0.5mm〜2.0mmの範囲内、変形可能な伸びの最大量が100mm〜250mmの範囲内であることが望ましく、変形可能な伸びの最大量にあっては150mm〜200mmであることがより望ましい。
【0023】
この第1の補強部材15の上端部15aは、第2の補強部材16を介してインナパネル11に固定されている一方、第1の補強部材15の下端部15bは、第3の補強部材17を介してインナパネル11に固定されている。
【0024】
第2の補強部材16は、インナパネル11の上部に形成されたヒンジ取付部13に沿ってインナパネル11の内面に設けられ、ヒンジ取付部13を補強している。この第2の補強部材16に、ネジ18によって第1の補強部材15の上端部15aが固定されている。
【0025】
第3の補強部材17は、第2の補強部材16よりも下方であって窓枠部14の下部において左右方向に延在して設けられている。この第3の補強部材17に、ネジ18によって、第1の補強部材15の下端部15bが固定されている。
【0026】
次に、自動車1の後部が障害物と後面衝突した場合のバックドア3の変形を図3に基づいて説明する。ここで、図3は、後面衝突時のバックドア3の変形状態を示す縦断側面図である。図3に示すように、自動車1の後部が障害物と衝突し、バックドア3の下部が前方に押し曲げられた場合、第1の補強部材15には、その上端部15aを固定側としてその下端部15bが前方斜め下方に引っ張られる向きに荷重が入力される。この引張荷重が規定の大きさ以上の場合、第1の補強部材15が、その引張荷重によって伸び塑性変形して入力荷重を吸収し、バックドア3の破損を抑制する。また、その引張荷重が規定の大きさよりも小さい場合には、第1の補強部材15が、その引張荷重によって伸び弾性変形して入力荷重を吸収し、バックドア3の破損を抑制する。これらにより、バックドア3の構成部品の一部がバックドア3の他の構成部品から分離することが防止される。ここで、第1の補強部材15は、蛇腹状に形成されていることにより第1の補強部材が平板鋼板の場合に比べて伸び可能量が多いので、平板鋼板の場合に比べて入力荷重をより吸収することができ、よって、平板鋼板の場合に比べてバックドア3の破損をより抑制することができる。
【0027】
以上説明したように、本実施の形態においては、伸縮可能に形成された第1の補強部材15が、インナパネル11とアウタパネル12との間でこれらのパネル11,12に沿って配置されているとともに、該第1の補強部材15の両端部である上下端部15a,15bがインナパネル11とアウタパネル12との少なくも一方に固定されていることにより、後面衝突時のバックドア3の損傷を抑制することができる。そして、この構成では、第1の補強部材15の上端部15a及び下端部15bのみがインナパネル11に固定されているので、補強部材の中間部などもインナパネル11に固定する場合に比べて、バックドア3の重量増、コストアップが抑制される。また、第1の補強部材15がインナパネル11とアウタパネル12との間に設けられていることにより、第1の補強部材15がバックドア3の外部に露出しない。即ち、本実施の形態によれば、バックドア3の高い外観品質を確保するとともにバックドア3の重量増、コストアップを抑えて、後面衝突時のバックドア3の破損を抑制することができる。
【0028】
また、本実施の形態においては、第1の補強部材15は、窓枠部14の左右の側部14a,14bにおいて伸縮方向が上下方向に沿うように延在されていることにより、第1の補強部材15によって窓枠部14の補強がなされ、窓枠部14の変形が抑制され、よって、バックドア3全体の変形が抑制される。
【0029】
また、本実施の形態においては、第2の補強部材16により、ヒンジ取付部13が補強されているので、ヒンジ取付部13の破損が抑制される。また、第3の補強部材17により窓枠部14の下部のインナパネル11が補強されているので、窓枠部14の下部の破損が抑制される。
【0030】
また、本実施の形態においては、第1の補強部材15は、幅が5mm〜30mmの範囲内、厚さが0.5mm〜2.0mmの範囲内、変形可能な伸びの最大量が100mm〜250mmの範囲内であることにより、衝突での第1の補強部材15に対する引張方向への荷重入力時での第1の補強部材15の展開長さを十分にとれるとともに、第1の補強部材15の重量増を抑えることができる。
【0031】
なお、本発明は、本実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採用することができる。
【0032】
例えば、本実施の形態では、第1の補強部材15の両端部である上端部15aと下端部15bとがインナパネル11に固定された例を説明したが、これに限るものではなく、第1の補強部材15の上端部15aと下端部15bとは、インナパネル11とアウタパネル12との少なくも一方に固定されていればよい。即ち、第1の補強部材15の上端部15aと下端部15bとは、アウタパネル12に固定されていてもよいし、一方の端部15a又は15bがインナパネル11に固定され他方の端部15b又は15aがアウタパネル12に固定されていてもよい。
【0033】
また、本実施の形態では、第1の補強部材15の上下端部15a,15bを第2の補強部材16と第3の補強部材17とによりインナパネル11に固定したが、第1の補強部材15の上下端部15a,15bをインナパネル11又はアウタパネル12に固定する固定部材は、それらに限るものではない。さらに、本実施の形態では、第1の補強部材15の上下端部15a,15bをインナパネル11又はアウタパネル12に固定する固定部材(第2の補強部材、第3の補強部材)を第1の補強部材15と別部品とした例を説明したが、それらの固定部材を第1の補強部材15に一体に形成してもよい。
【実施例】
【0034】
次に、所定の条件下での後面衝突実験においてドアロック機構のロック状態を維持できる、第1の補強部材15と比較例の補強部材(以下、比較品という)とを製造し、その重量及びコストの比較を行った。比較品は、鋼板製の平板部材であって、インナパネル11に形成されたボス部にタッピングネジで固定した。この第1の補強部材15と比較品との重量及びコスト(指標)を図4に示す。
【0035】
図4に示すように、この比較では、第1の補強部材15の重量が1.5kgであったのに対し、比較品の重量は2.7kgであった。また、比較品のコスト(指標)を100とすると、第1の補強部材15のコスト(指標)は80であった。このように、本発明の第1の補強部材15は、所定の条件下での後面衝突実験においてドアロック機構のロック状態を維持する上で、即ち、バックドア3の破損を抑制する上で、重量増、コスト増を従来の補強部材に比べて抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施形態のバックドアを備える自動車の後部を示す斜視図である。
【図2】バックドアの側部を示す縦断側面図である。
【図3】後面衝突時のバックドアの変形状態を示す縦断側面図である。
【図4】本発明の実施例と比較例との重量及びコストの比較結果を示す説明図である。
【符号の説明】
【0037】
2 車体本体
2a バックドア枠部
3 バックドア
11 インナパネル
12 アウタパネル
13 ヒンジ取付部
14 窓枠部
14a 窓枠部の側部
14b 窓枠部の側部
15 第1の補強部材
15a 第1の補強部材の上端部
15b 第1の補強部材の下端部
16 第2の補強部材
17 第3の補強部材




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013