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発明の名称 車輪情報処理装置、車輪状態検出システム、識別符号管理システム、識別符号割り当て方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−15454(P2007−15454A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−196681(P2005−196681)
出願日 平成17年7月5日(2005.7.5)
代理人 【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
発明者 小川 敦司
要約 課題
識別符号の再利用を促す。

解決手段
車輪側装置40は、車輪に関する所定の物理量を検出する空気圧センサ42および温度センサ44と、車輪毎に付与された識別符号とセンサにより検出された物理量とを関連付けて車輪状態情報として車体に送信する車輪側通信部46とを備える。車体側装置70は、送信された車輪状態情報を受信して物理量に基づいた処理を実行するTPMS処理部74と、車輪または車輪側装置の故障を検出したときに該車輪に対応する識別符号の再割り当てを許可する許可信号を送信する車体側通信部72とを備える。識別符号管理サーバ84は、車輪に割り当て済みの識別符号と未割り当ての識別符号とを記憶し、新たな識別符号の割り当て要求に対して未割り当ての識別符号のうちひとつを出力する。識別符号管理サーバ84は、車体側装置70から許可信号を受け取ると、その許可信号に対応する識別符号を未割り当ての識別符号に分類する。
特許請求の範囲
【請求項1】
車両に装着される車輪に設けられ所定の処理を実行する車輪情報処理装置であって、
当該装置を識別するための識別符号が予め付与されており、
前記所定の処理の続行が不可能と判断されたとき、前記識別符号と当該装置との対応関係の破棄を促す信号を車輪外部に送信することを特徴とする車輪情報処理装置。
【請求項2】
車両に装着される車輪に設けられ走行中の車輪に関する所定の物理量を検出する検出手段と、前記車輪毎に付与された識別符号と前記検出手段により検出された物理量とを関連付けて車輪状態情報として車体に送信する第1通信手段と、を備える車輪側装置と、
送信された車輪状態情報を受信して前記物理量に基づいた処理を実行する処理手段と、故障が検出されたとき、前記識別符号の再利用が可能であることを通知する信号を車両外部に送信する第2通信手段と、を備える車体側装置と、
を含むことを特徴とする車輪状態検出システム。
【請求項3】
車輪に設けられ、車輪側装置に生じる故障を検出する故障検出手段をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の車輪状態検出システム。
【請求項4】
前記故障検出手段は車輪に生じる異常を検出し、前記第2通信手段は、車輪の異常が検出されたときにも識別符号の再利用が可能であることを通知する信号を車両外部に送信することを特徴とする請求項3に記載の車輪状態検出システム。
【請求項5】
前記第2通信手段は、車両の走行環境に設置された中継器に対して前記信号を送信することを特徴とする請求項2に記載の車輪状態検出システム。
【請求項6】
車両に装着される車輪に対して識別符号を割り当てる識別符号管理システムであって、
車輪に設けられ走行中の車輪に関する所定の物理量を検出する検出手段と、前記車輪毎に付与された識別符号と前記検出手段により検出された物理量とを関連付けて車輪状態情報として車体に送信する第1通信手段と、を有する車輪側装置と、
送信された車輪状態情報を受信して前記物理量に基づいた処理を実行する処理手段と、車輪または車輪側装置の故障を検出したときに該車輪に対応する識別符号の再割り当てを許可する許可信号を送信する第2通信手段と、を備える車体側装置と、
車輪に割り当て済みの識別符号と未割り当ての識別符号とを記憶し、新たな識別符号の割り当て要求に対して未割り当ての識別符号のうちひとつを出力する識別符号管理サーバと、
を含み、
前記識別符号管理サーバは、前記車体側装置から許可信号を受け取ると、該許可信号に対応する識別符号を未割り当ての識別符号に分類することを特徴とする識別符号管理システム。
【請求項7】
前記識別符号にはそれぞれ有効期限が定義されており、前記管理サーバは、有効期限を経過した識別符号を未割り当ての識別符号に分類することを特徴とする請求項6に記載の識別符号管理システム。
【請求項8】
車両に装着される車輪に対して識別符号を割り当てる識別符号割り当て方法であって、
車輪に割り当て済みの識別符号と未割り当ての識別符号とを記憶するステップと、
車輪または車輪側装置の故障を検出したときに該車輪に対応する識別符号の再割り当てを許可する許可信号を送信するステップと、
新たな識別符号の割り当て要求に対して未割り当ての識別符号のうちひとつを出力するステップと、
前記許可信号を受け取ると、該許可信号に対応する識別符号を未割り当ての識別符号に分類するステップと、
を含むことを特徴とする識別符号割り当て方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車輪を構成する部品に識別符号を付与する技術に関し、特に識別符号の利用効率を高める技術に関する。
【背景技術】
【0002】
車輪を構成する様々な部品に対して、識別符号を記録させたICタグなどの記録媒体を貼付して、部品管理することが行われている。記憶媒体において識別符号のために割り振られる記憶領域は限られているため、部品に割り当て可能な識別符号の総数は限定される。したがって、識別符号が割り当てられた部品が故障したりまたは廃棄されたために管理不要になった識別符号は、速やかに他の部品に割り当てられることが好ましい。
【0003】
特許文献1には、携帯端末に対して使用期限を付加した識別符号を発行する技術が開示されている。これによると、使用期限の切れた識別符号の再利用を迅速に進めることができる。
【特許文献1】特開2003−157366号公報
【特許文献2】特開2004−210244号公報
【特許文献3】特開2004−216930号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1では、使用期限として比較的短期の期限(例えば、一日または一週間)が想定されている。一般に、車輪を構成する部品は数年からときには10年以上の長期間使用されるため、上記のような使用期限による管理は必ずしも適当とは言えない。例えば、部品が設定された使用期限より早く故障したり廃棄されたりした場合でも、予め設定された使用期限が終了するまでの間は識別符号の再利用ができないという問題がある。
【0005】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、車輪を構成する部品に対する識別符号の再割り当てを速やかに実施する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様は、車両に装着される車輪に設けられ所定の処理を実行する車輪情報処理装置であって、当該装置を識別するための識別符号が予め付与されており、前記所定の処理の続行が不可能と判断されたとき、前記識別符号と当該装置との対応関係の破棄を促す信号を車輪外部に送信することを特徴とする。
【0007】
この態様によると、車輪情報処理装置自体の故障や車輪の破損などのために、車輪情報処理装置における処理が不能になったときに、車輪情報処理装置は自身と識別符号との対応関係を破棄させる信号を外部に送信する。したがって、その識別符号の再割り当てが可能になったことを外部機器に速やかに通知することができる。
【0008】
本発明の別の態様は、車輪状態検出システムである。この車輪状態検出システムは、車両に装着される車輪に設けられ走行中の車輪に関する所定の物理量を検出する検出手段と、前記車輪毎に付与された識別符号と前記検出手段により検出された物理量とを関連付けて車輪状態情報として車体に送信する第1通信手段と、を備える車輪側装置と、送信された車輪状態情報を受信して前記物理量に基づいた処理を実行する処理手段と、故障が検出されたとき、前記識別符号の再利用が可能であることを通知する信号を車両外部に送信する第2通信手段と、を備える車体側装置と、を含む。
【0009】
この態様によると、車両に何らかの故障が検出されたとき、車体側装置の第2通信手段は、車輪に付与された識別符号の再利用が可能なことを通知する信号を車両外部に送信する。したがって、その識別符号の再割り当てが可能になったことを外部機器に速やかに通知することができる。
【0010】
車両状態検出システムは、車輪に設けられ、車輪側装置に生じる故障を検出する故障検出手段を備えてもよい。これにより、車輪側装置に故障が発生して本来の機能の発揮が不可能になったときに、車輪に付与された識別符号の再割り当てを許可することができる。
【0011】
故障検出手段は、車輪自体に生じる異常を検出してもよく、第2通信手段は、車輪の異常が検出されたときにも識別符号の再利用が可能であることを通知する信号を車両外部に送信してもよい。ここで、車輪の異常にはタイヤのバーストやトレッド面の摩耗が限界状態になったときなどが含まれる。これにより、車輪に異常が発生してその車輪を交換または廃棄すべきときにも、車輪に付与された識別符号の再割り当てを許可することができる。
【0012】
前記第2通信手段は、車両の走行環境に設置された中継機に対して前記信号を送信してもよい。これによれば、識別符号を管理する車両外部の機器に対して、中継機を介して再割り当てを許可する信号を送信することができる。
【0013】
本発明のさらに別の態様は、車両に装着される車輪に対して識別符号を割り当てる識別符号管理システムである。このシステムは、車輪に設けられ走行中の車輪に関する所定の物理量を検出する検出手段と、前記車輪毎に付与された識別符号と前記検出手段により検出された物理量とを関連付けて車輪状態情報として車体に送信する第1通信手段と、を有する車輪側装置と、送信された車輪状態情報を受信して前記物理量に基づいた処理を実行する処理手段と、車輪または車輪側装置の故障を検出したときに該車輪に対応する識別符号の再割り当てを許可する許可信号を送信する第2通信手段と、を備える車体側装置と、車輪に割り当て済みの識別符号と未割り当ての識別符号とを記憶し、新たな識別符号の割り当て要求に対して未割り当ての識別符号のうちひとつを出力する識別符号管理サーバと、を含む。そして、前記識別符号管理サーバは、前記車体側装置から許可信号を受け取ると、該許可信号に対応する識別符号を未割り当ての識別符号に分類する。
【0014】
この態様によると、車輪または車輪側装置の故障が検出されたとき、その車輪に対応する識別符号の再割り当てを許可する信号が、識別符号管理サーバに送信される。これによって、識別符号管理サーバは、管理不要になった識別符号を別の部品に対して速やかに割り当てることが可能になる。
【0015】
前記識別符号にはそれぞれ有効期限が定義されており、前記管理サーバは、有効期限を経過した識別符号を未割り当ての識別符号に分類してもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、車輪に付与される識別符号の利用効率を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
実施の形態1.
本発明の一実施形態は、タイヤ空気圧監視システム(Tire Pressure Monitoring System、以下「TPMS」と呼ぶ)に関する。TPMSでは、車輪に設置される空気圧センサから送信されるデータを基に車輪の空気圧を監視する。一般に、空気圧センサによって検出された空気圧データは、車両に装着された複数の車輪のうちいずれの車輪の空気圧センサのデータであるかを区別するために、車輪毎に付与された識別符号とともに車体側に送信される。
ところで、車輪に設置される記録装置の記憶容量やデータ送信時間の短縮化などの要請により、車輪に割り当てられる識別符号の総数には限りがある。したがって、空気圧センサが故障したりまたは車輪に備えられた他の部品の故障などによって、識別符号が不要になったときには、その不要になった識別符号は他の車輪に割り当てられることが好ましい。そこで、本実施の形態では、車輪において故障が検出されたときに、識別符号の再割り当てを許可する信号を車輪外部に発信するようにした。
【0018】
図1は、実施の形態1に係る車輪状態検出システム10の構成を示す。図1は、車両に装着される4つの車輪のうち任意のひとつを表している。車輪状態検出システム10は、車輪20に設置される車輪側装置40と、車体に設置される車体側装置70とからなり、上述のTPMSを構成している。
【0019】
図1には、車輪20を構成する種々の要素のうち、タイヤ26、ホイールリム30およびホイール32の断面が示されている。タイヤ26のトレッド22は、タイヤが路面に接する部分である。トレッド22には、排水、制動力の発揮、操作性の向上などを目的としてトレッドパターン24が刻まれている。
ホイールリム30と接するビード部28は、タイヤ26をホイール32に固定する部分であり、タイヤ26の全周にわたるリング状の構造をしている。カーカス36は、ナイロンまたはポリエステルなどの繊維で成形されるコード層であり、タイヤ構造を保持する役割を有する。また、スチールベルト37は、トレッド22とカーカス36との間にある補強層であり、衝撃を緩和し、トレッド22に生じた外傷がカーカス36に及ぶのを防止し、さらにトレッドゴムとカーカスの剥離を防止するといった役割を有する。
【0020】
ホイールリム30には、空気調整バルブ34が取り付けられている。車輪側装置40は、空気調整バルブ34と一体的に成形されたハウジング38内に収容されている。車輪側装置40は、車輪に関する所定の物理量を検出する種々のセンサ(例えば、図2の空気圧センサ42および温度センサ44)と、センサによる検出値を車体側に送信するための送信機(図示せず)と、センサおよび送信機に電力を供給する電池(図示せず)などを含む。車両に装着される4つの車輪のすべてに車輪側装置40が設置されることが好ましいが、一部の車輪にのみ設置されていてもよい。
【0021】
車体側装置70は、図示しない電子制御装置(以下、「ECU」と呼ぶ)および送受信機を含む。車体側装置70は、車体が備えるバッテリー(図示せず)を電源として駆動される。なお、送受信機のアンテナは、車輪側装置40から送信される信号の受信感度を高めるために、車体のタイヤケース近傍に設置されることが好ましい。また、このアンテナは、車輪毎に設けられていてもよいし、車体に一カ所のみ設けられていてもよい。
【0022】
図2は、車輪状態検出システム10を含む識別符号管理システム100の機能ブロック図である。ここに示す各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUやメモリをはじめとする素子、機械装置、通信回路で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックとして描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0023】
識別符号管理サーバ84は、例えば車両の組立工場に配置される。識別符号管理サーバ84は、車輪に割り当て済みの識別符号を含む割り当て済みグループ86と、未割り当ての識別符号を含む未割り当てグループ88とに分けて識別符号を記憶している。そして、組立工場において新たに車両に装着される車輪毎に、作業者または他の装置から発せられる識別符号の割り当て要求に対して、未割り当てグループ88の中からひとつの識別符号を出力する。出力された識別符号は、車輪側装置40の車輪側通信部46内のメモリに登録される。なお、識別符号の登録は、タイヤ交換時にも実行することが好ましい。
【0024】
車輪側装置40は、空気圧センサ42と、温度センサ44と、車輪側通信部46と、故障検出部48を含む。空気圧センサ42と温度センサ44は、図1のハウジング38内に設置されている。空気圧センサ42は、タイヤ空気室内の空気圧を検出する。温度センサ44は、タイヤ空気室内の温度を検出する。検出された空気圧データおよび温度データは、車輪側通信部46に送られる。なお、これらのセンサは、ハウジング38以外の場所に設置されていてもよい。
【0025】
車輪側通信部46は、受け取った空気圧データと温度データを車体側に送信する。また、車輪側通信部46内の図示しないメモリには、識別符号管理サーバ84により車輪毎に割り当てられた識別符号が記憶されている。この識別符号は、例えば8桁の数字であり、各車輪固有の値である。車輪に識別符号を割り当てる目的のひとつは、車体側に送信されるデータが車両のいずれの車輪から送られたものであるかを判別することである。
【0026】
故障検出部48は、車輪側装置40を構成するセンサや送信機などの故障を検出し、車輪側通信部46にその情報を送る。なお、故障の有無は、既知の断線検出技術やセンサの自己診断機能を利用して判断する。故障検出部48は、電池切れを故障として検出してもよい。
【0027】
車輪側通信部46は、識別符号54と、空気圧データと、温度データとを含む車輪状態情報をひとつのフレームに構成し、アンテナ46aを介して車体側に無線送信する。車輪側通信部46からの送信は、車体側の車体側通信部72から受信確認信号を受け取るまで繰り返される。
上記フレームには、さらに破棄フラグが含まれる。この破棄フラグは、車輪に割り当てられた識別符号と車輪との対応関係を破棄し、当該識別符号の再割り当てが可能であることを通知するためのものである。通常は「0」にセットされ、故障検出部48により故障が検出されたときは、車輪側通信部46により「1」にセットされる。
【0028】
図3は、車輪状態情報のフレーム50のデータ形式の一例である。フレームの先頭には、同期用のスタートビット52が配置される。スタートビット52の後に識別符号54が続き、その後に空気圧センサ42で検出された空気圧データ56、温度センサ44で検出された温度データ58が配置される。検出データのデータ長がセンサの種類によって異なる場合は、データの開始を示すビットまたはデータ長を通知するビットを付加してもよい。さらに識別符号54の再割り当てを許可するか否かを表す破棄フラグ60が配置され、最後にデータの終了を示すストップビット62が配置される。
【0029】
図2に戻り、車体側装置70は、車体側通信部72とTPMS処理部74とを含む。車体側通信部72は、アンテナ72aを介して車輪側通信部46から送信された車輪状態情報を受信する。車輪状態情報を受け取ると、車体側通信部72は受信確認信号を車輪側通信部46に送る。車輪側通信部46は、受信確認信号を受け取ると、フレーム信号の送信を停止する。
【0030】
車体側通信部72で受信された識別符号、空気圧データ、温度データは、TPMS処理部74に渡される。TPMS処理部74は、受け取った識別符号とメモリに予め登録されている識別符号とを比較して、受信した空気圧データおよび温度データが、左前輪、右前輪、左後輪、右後輪のいずれに関するものであるかを特定する。TPMS処理部74は、位置を特定したタイヤ空気圧データおよび温度データを解析して、各車輪に異常が生じているか否かを判定する。具体的には、TPMS処理部74は、タイヤ26の温度が所定値を超えたり、タイヤ空気室内の空気圧が所定値を下回ったときなど、車輪の状態が警告レベルまで低下したときは、車室内に設けられた警告ランプ(図示せず)を点灯させたりブザー(図示せず)を鳴らしたりして、ドライバに異常の発生を報知する。
【0031】
なお、TPMS処理部74への各車輪の識別符号の登録は、車輪側装置の車輪側通信部46への登録と同様に、組立工場で車輪を車体に装着するときや、タイヤ交換時に実行される。
【0032】
さらに、車体側通信部72は、車輪状態情報フレーム内の破棄フラグが「1」であるか否かを判定する。破棄フラグが「1」であると、このフレームで送信されてきた識別符号を含む識別信号再割り当て許可信号を中継機80に対して送信する。中継機80は、例えば車両の走行する道路に沿って複数配置しておく。中継機80は、他の通信目的を有する装置と兼用されていてもよい。例えば、車両の自動走行を可能にするITS用の通信装置を中継機として使用することができる。
【0033】
中継機80は、アンテナ80aを介して許可信号を受け取ると、その識別符号に関する情報をネットワーク82を経由して識別符号管理サーバ84に送信する。識別符号管理サーバ84は、受け取った識別符号を割り当て済みグループ86から未割り当てグループ88に移す。これによって、その識別符号を他の車輪に対して再び割り当てることが可能になる。
【0034】
なお、識別符号管理サーバ84は、識別符号をグループ毎に記憶する代わりに、識別符号が割り当て済みか否かを示すフラグを準備しておき、新たな識別信号を出力したとき、および許可信号を受信したときに、このフラグを書き換えるようにしてもよい。
【0035】
図4は、実施の形態1にしたがった車輪側装置40の処理を示すフローチャートである。
車輪側通信部46は、所定の間隔で空気圧センサ42、温度センサ44から検出データを取得する(S10)。次に、故障検出部48により車輪20または車輪側装置40に故障が検出されているか否かを判定し(S12)、故障が検出されていれば(S12のY)、車輪側通信部46は破棄フラグ60を「1」にセットした車輪状態情報フレームを作成し(S14)、そのフレームを車体側に送信する(S16)。故障が検出されていなければ(S12のN)、破棄フラグを「0」にセットした車輪状態情報フレームを車体側に送信する。
【0036】
図5は、実施の形態1にしたがった車体側装置70の処理を示すフローチャートである。
車体側通信部72は、車輪側装置40から送られてきた車輪状態情報を受け取り(S20)、破棄フラグが「1」であるか否かを判定する(S22)。破棄フラグが「0」であれば(S22のN)、空気圧データおよび温度データをTPMS処理部74に送る(S24)。破棄フラグが「1」であれば(S22のY)、このフレームで送信されてきた識別符号を含む識別信号再割り当て許可信号を中継機80に対して送信する。(S26)。
これによって、識別符号管理サーバ84は、故障の発生した車輪に与えられていた識別符号を未割り当てグループに分類するので、その識別符号を他の車輪に割り当てることができる。
【0037】
以上説明したように、実施の形態1によれば、車輪または車輪側装置に故障が発生したとき、車両から中継機を介して識別符号管理サーバに対して再割り当てすべき識別符号が通知されてくるので、識別符号管理サーバは速やかにその識別符号を他の車輪に与えることができる。したがって、識別符号の利用効率を高めることができる。
【0038】
実施の形態2.
実施の形態1では、故障検出部が車輪側に設けられることを述べたが、車体側装置の故障を検出する故障検出部を車体側に設けてもよい。
【0039】
図6は、実施の形態2に係る識別符号管理システム200の機能ブロック図である。図2と同一の符号が振られているブロックは、同一の機能を有するので説明を省略する。
図6では、車輪側装置140には故障検出部が設けられていない。代わりに、車体側装置170に故障検出部76が設けられている。この故障検出部76が車体側装置170の故障を検出すると、車体側通信部72は、車輪側装置140に割り当てられている識別符号54を含む許可信号を中継機80に対して送信する。以降の処理は、実施の形態1と同様である。
これによって、車体側装置の故障の結果、車輪に付与されていた識別符号が不要となった場合でも、速やかにその識別符号の再割り当てを実施することができる。
【0040】
なお、車輪側装置と車体側装置の両方に故障検出部を設けておき、車体側通信部72は、いずれか一方で故障が検出されたとき、中継機80に対して許可信号を送信するようにしてもよい。
【0041】
ここで、請求項の用語と実施の形態との対応関係の一例を説明すると、請求項1の車輪情報処理装置は、実施の形態の車輪側装置に対応する。請求項2以降の検出手段は、空気圧センサ、温度センサをはじめとする車輪に設置される各種センサに対応する。処理手段は、TPMS処理部に対応する。また、第1通信手段は車輪側通信部に、第2通信手段は車体側通信部にそれぞれ対応する。
【0042】
以上、実施の形態をもとに本発明を説明した。これらの実施形態は例示であり、各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、そのような変形例について述べる。
【0043】
上記実施の形態では、車輪毎に識別符号を割り当てることを述べたが、空気圧センサ、温度センサなどのセンサ毎に識別符号を割り当ててもよい。そして、センサ毎に破棄フラグの設定ができるように、車輪状態情報フレーム内の破棄フラグを2ビットとしておく。こうすることで、識別符号管理サーバは、いずれか一方のセンサが故障したときには、そのセンサに割り当てられていた識別符号のみを未割り当てグループに移すことができる。したがって、未故障のセンサについては引き続き識別符号を利用することができる。
【0044】
識別符号管理サーバは、識別符号毎に所定の有効期限(例えば10年)を設定しておいてもよい。具体的には、各識別符号に関連付けて有効期限が満了となる年月日をデータベースに保存しておく。そして、有効期限が経過した識別符号については、割り当て済みグループから未割り当てグループに移すようにする。こうすることで、新たな部品に割り当て可能な識別符号の数を増やすことができる。
【0045】
故障検出部48は、車輪自体に生じる異常、例えばタイヤのバースト、ホイールの変形、トレッド面の摩耗量大などを検出してもよい。タイヤのバーストは、空気圧センサ42の出力変化から検出することができる。ホイールの変形は、車輪に振動センサを設置しておけば、その出力から推定することができる。また、トレッド面の摩耗量は、トレッドゴム内に既知の摩耗センサを埋め込んでおくことで、その出力から摩耗量が限界しきい値に到達したことを検出することができる。
故障検出部48が車輪の異常を検出すると、車輪側通信部46は、上述の実施の形態と同様に、破棄フラグを含むフレームを車体側に無線送信する。これによって、車輪にバーストや摩耗などの異常が発生してその車輪を交換または廃棄すべきときにも、車輪に付与された識別符号の再割り当てを許可することができる。
【0046】
車輪には他にも、接地面のウェット/ドライ情報、加速度、歪みなどの種々の状態を検出するセンサを設けることができる。これに対応して車体側装置では、車輪側装置から送られてきたセンサ検出データに基づいた種々の処理を実行することができる。つまり、実施の形態は車輪に設置されるセンサの種類を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】実施の形態1に係る車輪状態検出システムの構成図である。
【図2】車輪状態検出システムを含む識別符号管理システムの機能ブロック図である。
【図3】車輪状態情報フレームのデータ形式の一例である。
【図4】実施の形態1にしたがった車輪側装置の処理を示すフローチャートである。
【図5】実施の形態1にしたがった車体側装置の処理を示すフローチャートである。
【図6】実施の形態2に係る識別符号管理システムの機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0048】
10 車輪状態検出システム、 20 車輪、 40 車輪側装置、 42 空気圧センサ、 44 温度センサ、 46 車輪側通信部、 48 故障検出部、 60 破棄フラグ、 70 車体側装置、 72 車体側通信部、 80 中継機、 84 識別符号管理サーバ、 140 車輪側装置、 170 車体側装置。




 

 


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