米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 車両 -> アイシン・エィ・ダブリュ株式会社

発明の名称 段差学習システム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−8404(P2007−8404A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−194744(P2005−194744)
出願日 平成17年7月4日(2005.7.4)
代理人 【識別番号】100116207
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 俊明
発明者 小川 文治 / 椎窓 利博 / 富田 晃市
要約 課題
段差を検出中に現在位置の精度が低下した場合には、当該段差エリアの段差情報を記憶手段から削除することによって、正確な段差情報を学習することができ、段差に対して適切にサスペンション制御を行うことができるようにする。

解決手段
道路の段差を検出する段差検出手段と、該段差検出手段が検出した段差に基づく段差エリアの段差情報を記憶する記憶手段と、車両の現在位置を検出する現在位置検出手段と、検出された現在位置の精度を算出する現在位置精度算出手段と、算出された現在位置の精度が所定のレベルより低いと、前記段差エリアの段差情報を前記記憶手段に記憶させない記憶処理手段とを有する。
特許請求の範囲
【請求項1】
(a)道路の段差を検出する段差検出手段と、
(b)該段差検出手段が検出した段差に基づく段差エリアの段差情報を記憶する記憶手段と、
(c)車両の現在位置を検出する現在位置検出手段と、
(d)検出された現在位置の精度を算出する現在位置精度算出手段と、
(e)算出された現在位置の精度が所定のレベルより低いと、前記段差エリアの段差情報を前記記憶手段に記憶させない記憶処理手段とを有することを特徴とする段差学習システム。
【請求項2】
前記記憶処理手段は、前記段差検出手段が段差エリアの段差を検出している間に、算出された現在位置の精度が所定のレベルより低くなると、前記記憶手段に記憶された当該段差エリアの段差情報を当該段差エリアの始点に遡って削除する請求項1に記載の段差学習システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、段差学習システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ナビゲーション装置が搭載された車両において、前記ナビゲーション装置が提供する道路状況データに対応させてサスペンション制御を行うことができるようにした車両のサスペンション制御装置が提供されている(例えば、特許文献1参照。)。この場合、道路上に段差があるか否かをデータベースに基づいて判定し、サスペンションの硬さを制御する。そして、サスペンションからの入力である上下方向加速度を取得し、取得した上下方向加速度に基づいて道路上に段差があるか否かを判定し、データベースに記録する学習も行われている。すなわち、実際のサスペンションの制御結果と予測される制御内容とを比較し、比較結果に基づいてデータベースの内容を修正する。
【特許文献1】特開2000−318634号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記従来のサスペンション制御装置においては、学習する段差の位置はナビゲーション装置が検出する現在位置に依存するので、段差を検出中に前記現在位置の精度が低下した場合には段差の学習を中止する必要があるが、中止するまでに検出した段差についての記憶を消去することができず、実際の段差情報とは異なる段差情報が学習されてしまう。
【0004】
本発明は、前記従来の問題点を解決して、段差を検出中に現在位置の精度が低下した場合には、当該段差エリアの段差情報を記憶手段から削除することによって、正確な段差情報を学習することができ、段差に対して適切にサスペンション制御を行うことができる段差学習システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そのために、本発明の段差学習システムにおいては、道路の段差を検出する段差検出手段と、該段差検出手段が検出した段差に基づく段差エリアの段差情報を記憶する記憶手段と、車両の現在位置を検出する現在位置検出手段と、検出された現在位置の精度を算出する現在位置精度算出手段と、算出された現在位置の精度が所定のレベルより低いと、前記段差エリアの段差情報を前記記憶手段に記憶させない記憶処理手段とを有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、段差を検出中に現在位置の精度が低下した場合には、当該段差エリアの段差情報を記憶手段から削除するようになっている。そのため、正確な段差情報を学習することができ、段差に対して適切にサスペンション制御を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0008】
図2は本発明の第1の実施の形態における段差学習システムの構成を示すブロック図である。
【0009】
図に示されるように、本実施の形態における段差学習システムは、道路情報としての車両の走行環境情報を出力する走行環境情報出力ユニットとしてのナビゲーション装置10、車両のサスペンション(懸架装置)を制御する制御ユニットとしてのサスペンション制御装置20、及び、サスペンションユニット30を有する。ここで、前記車両は乗用車、トラック、バス、二輪車等道路を走行可能なものであればいかなる種類のものであってもよいが、本実施の形態においては、説明の都合上、前記車両が4つの車輪を備える乗用車である場合について説明する。なお、前記サスペンションユニット30は4つの車輪のそれぞれに取り付けられているものとする。
【0010】
そして、11はGPS(Global Positioning System)センサ、12は車両の回転角速度、すなわち、旋回角を検出するジャイロセンサ、13は車両の速度を検出する車速センサ、及び、14は車両の加速度を検出するGセンサである。
【0011】
ここで、前記ナビゲーション装置10は、CPU、MPU等の演算手段、半導体メモリ、磁気ディスク等の記憶手段、CRT、液晶ディスプレイ、LED(Light Emitting Diode)ディスプレイ、レーザホログラム等の表示手段、タッチパネル、リモートコントローラ、押しボタンスイッチ等の入力手段、通信インターフェイス等を備える。なお、前記ナビゲーション装置10は、前記GPSセンサ11、ジャイロセンサ12、車速センサ13及びGセンサ14に加えて、運転者が操作する車両のステアリングの舵(だ)角を検出するステアリングセンサ、車両の方向指示器としてのウィンカの動作を検出するウィンカセンサ、運転者が操作するアクセル開度を検出するアクセルセンサ、運転者が操作する車両のブレーキペダルの動きを検出するブレーキセンサ、車両の重量情報を取得する車重センサ、地磁気センサ、距離センサ、ビーコンセンサ、高度計等を備えていてもよい。この場合、前記GPSセンサ11は、図示されないGPS衛星が発信した電波を受信することによって地球上における現在位置を検出し、前記地磁気センサは、地磁気を測定することによって車両が向いている方位を検出し、前記距離センサは、道路上の所定の位置間の距離等を検出する。また、前記ビーコンセンサは、道路に沿って配設されたビーコンからの位置情報を受信して現在位置を検出する。そして、前記ナビゲーション装置10は、前記GPSセンサ11、ジャイロセンサ12、車速センサ13、Gセンサ14等からの信号に基づいて、車両の現在位置、車両が向いている方位、車両の速度、車両の移動距離等を検出する。
【0012】
また、前記ナビゲーション装置10の記憶手段は、地図データファイル、交差点データファイル、ノードデータファイル、道路データファイル、及び、各地域のホテル、ガソリンスタンド等の施設の情報が記憶された施設情報データファイルから成る地図データベース部15を備える。さらに、前記記憶手段は、サスペンション制御装置20が検出した道路上の段差に関する情報、すなわち、段差情報や経路を探索するためのデータの他、前記表示手段の画面に、探索された経路に沿って案内図を表示したり、次の交差点までの距離、次の交差点における進行方向等を表示したり、他の案内情報を表示したりするための各種のデータを記憶する記憶メディア部19を備える。なお、該記憶メディア部19には、所定の情報を音声出力するための各種のデータも記憶される。また、前記記憶手段は、磁気テープ、磁気ディスク、磁気ドラム、フラッシュメモリ、CD−ROM、MD、DVD−ROM、光ディスク、MO、ICカード、光カード、メモリカード等、あらゆる形態の記憶媒体を含むものであり、取り外し可能な外部記憶媒体を使用することもできる。
【0013】
そして、前記交差点データファイルには交差点データが、ノードデータファイルにはノードデータが、道路データファイルには道路データが、それぞれ、記憶され、前記交差点データ、ノードデータ及び道路データによって道路状況が表示手段の画面に表示される。なお、前記交差点データには、交差点の種類、すなわち、交通信号灯器の設置されている交差点であるか又は交通信号灯器の設置されていない交差点であるかが含まれる。また、前記ノードデータは、前記地図データファイルに記録された地図データにおける少なくとも道路の位置及び形状を構成するものであり、実際の道路の分岐点(交差点、T字路等を含む)、ノード点、及び、各ノード点間を連結するリンクを示すデータから成る。さらに、前記ノード点は、少なくとも道路の屈曲点の位置を示す。
【0014】
また、前記道路データには、道路自体について、幅員、勾(こう)配、カント、高度、バンク、路面の状態、道路の車線数、該車線数の減少する地点、幅員の狭くなる地点等のデータが含まれる。なお、高速道路や幹線道路の場合、対向方向の車線のそれぞれが別個の道路データとして格納され、2条化道路として処理される。例えば、片側2車線以上の幹線道路の場合、2条化道路として処理され、上り方向の車線と下り方向の車線は、それぞれ、独立した道路として道路データに格納される。また、コーナについては、曲率半径、交差点、T字路、コーナの入口等のデータが含まれる。さらに、道路属性については、踏切、高速道路出入口ランプウェイ、高速道路の料金所、降坂路、登坂路、道路種別(国道、主要地方道、一般道、高速道等)等のデータが含まれる。
【0015】
さらに、前記ナビゲーション装置10の通信インターフェイスは、サスペンション制御装置20との間で通信を行うとともに、FM送信装置、電話回線網、インターネット、携帯電話網等との間で各種のデータの送受信を行うためのものであり、例えば、図示されない情報センサ等によって受信した渋滞等の道路情報、交通事故情報、GPSセンサ11の検出誤差を検出するD−GPS情報等の各種のデータを受信する。
【0016】
そして、前記ナビゲーション装置10は、車両の現在位置を検出する現在位置検出部16、該現在位置検出部16が検出する現在位置の精度を算出してサスペンション制御装置20に通知するための現在位置精度通知処理を実行する現在位置精度通知処理部16a、サスペンション制御装置20が検出した段差に関する情報に基づいて段差エリア算出処理を実行する段差エリア算出処理部17、及び、車両の進行方向前方の道路上にある段差についての情報をサスペンション制御装置20に通知するための段差情報通知処理を実行する段差情報通知処理部18を有する。さらに、ナビゲーション装置10は、同一地点において送信された学習要求の数をカウントするカウンタとしての図示されない学習要求カウンタを有する。また、前記ナビゲーション装置10は、通常の車両用ナビゲーション装置と同様に、目的地までの経路の探索、経路中の走行案内、特定区間の決定、地点、施設等の検索等の基本処理を実行し、地図を表示手段の画面に表示し、前記地図上に車両の現在位置、該現在位置から目的地までの経路、該経路に沿った案内情報等を表示する。なお、該案内情報は、発音手段によって音声出力されるようにしてもよい。また、前記ナビゲーション装置10は車両の現在位置を特定する現在位置特定手段として機能する。さらに、前記ナビゲーション装置10は、車両の走行経路において車両の前方に位置するコーナ等(交差点、T字路、高速道路出入口ランプウェイ等も含む)の形状、該コーナ等への推奨進入速度等を含む走行環境を認識する。そして、走行環境情報はサスペンション制御装置20に送信される。
【0017】
また、該サスペンション制御装置20は、CPU、MPU等の演算手段、半導体メモリ、磁気ディスク等の記憶手段、通信インターフェイス等を備える。そして、前記サスペンション制御装置20は、例えば、車両内に配設されたボディ通信網としての車内LAN(Local Area Network)等の通信網を介して、ナビゲーション装置10と通信可能に接続されている。なお、前記サスペンション制御装置20は、道路上にある段差を検出する段差検出処理を実行する路面検出処理部21、及び、サスペンションユニット30の特性を制御するサスペンション特性制御部としての減衰力制御部25を有する。
【0018】
そして、前記路面検出処理部21は、路面検出センサ22に接続され、該路面検出センサ22の検出信号に基づいて、車両が段差上を走行したことを検出する。前記路面検出センサ22は、例えば、上下加速度センサであり、サスペンションユニット30における車体側の部分であるばね上部分が上下方向に移動する加速度としての車両の上下方向加速度を検出する。なお、前記ナビゲーション装置10のGセンサ14や図示されない車高センサを路面検出センサ22として兼用することもできる。そして、路面検出処理部21は、上下加速度の高周波成分をバンドパスフィルタで抽出し、所定の閾(しきい)値以上であれば、車両が段差上を走行したと判断する。なお、検出された上下加速度が低周波である場合には、段差によるものでなく、路面のうねりによるものと考えることができるので、車両が段差上を走行したと判断しないようになっている。
【0019】
また、前記減衰力制御部25は、車両の速度を検出する車速センサ26及び運転者が操作する車両のステアリングの舵角を検出するステアリングセンサ27に接続され、前記車速センサ26及びステアリングセンサ27の検出信号、並びに、ナビゲーション装置10の段差情報通知処理部18から取得した段差情報に基づいて、各サスペンションユニット30の特性を制御する。なお、前記ナビゲーション装置10の車速センサ13及びステアリングセンサを車速センサ26及びステアリングセンサ27として兼用することもできる。また、減衰力制御部25は、前記サスペンションユニット30のいかなる特性を制御してもよく、例えば、ばね部材のばねレート(ばね定数又はスプリングレート)の値を制御してもよいが、ここでは、サスペンションユニット30の特性としての減衰力を制御する場合について説明する。また、該減衰力の制御はいかなる方法で行われてもよいが、ここでは、各サスペンションユニット30の油圧ダンパ34に内蔵されたアクチュエータを駆動してオリフィス切り換え型減衰可変バルブを回転させることによって、油流路におけるオリフィスの直径の大きさを変化させるものとする。
【0020】
ここで、サスペンションユニット30は、一端が車体に回動可能に取り付けられ、他端が車軸を支持するハブ部材等に取り付けられたアッパーアーム31、ロワーアーム32等の車輪支持装置、並びに、コイルスプリング33等のばね部材及び油圧ダンパ34等の減衰器から成る緩衝装置を有する。なお、図に示される車輪支持装置及び緩衝装置は、一例に過ぎず、サスペンションユニット30はいかなるタイプの車輪支持装置及び緩衝装置を有するものであってもよい。図に示される油圧ダンパ34は、アクチュエータ内蔵型の減衰力可変ダンパである。なお、前記サスペンションユニット30は、サスペンション制御装置20に制御状況情報を送信する。また、図に示される例においては、サスペンション制御装置20が独立した構成になっているが、サスペンション制御装置20が有する機能をサスペンションユニット30に付属させることもできる。
【0021】
本実施の形態において、段差学習システムは、機能の観点から、段差検出手段、記憶手段、現在位置検出手段、現在位置精度算出手段及び記憶処理手段を有する。前記段差検出手段は、道路の段差を検出するものであり、路面検出処理部21、路面検出センサ22等の機能を含むものである。また、前記記憶手段は、段差検出手段が検出した段差に基づく段差エリアの段差情報を記憶するものであり、記憶メディア部19等の機能を含むものである。さらに、前記現在位置検出手段は、車両の現在位置を検出するものであり、現在位置検出部16等の機能を含むものである。さらに、現在位置精度算出手段は、検出された現在位置の精度を算出するものであり、現在位置精度通知処理部16a等の機能を含むものである。さらに、前記記憶処理手段は、算出された現在位置の精度が所定のレベルより低いと、前記段差エリアの段差情報を前記記憶手段に記憶させないものであり、段差エリア算出処理部17、路面検出処理部21等の機能を含むものである。
【0022】
次に、前記構成の段差学習システムの動作について説明する。
【0023】
図1は本発明の第1の実施の形態における段差の学習をキャンセルする動作を示す図である。
【0024】
車両が道路上の段差を走行する際に、例えば、減衰力を弱くすることによって、サスペンションユニット30の特性をソフトな、すなわち、柔らかな設定に変更することによって、乗り心地を向上させることができる。しかし、段差があることを検出してからサスペンションユニット30の特性を変更しても間に合わないので、十分な効果を得ることができない。そのため、十分な効果を得るためには、サスペンションユニット30の特性を事前に柔らかな設定に変更する必要がある。そして、サスペンションユニット30の特性を事前に変更するためには、ナビゲーション装置10の地図データベース部15にあらかじめ段差情報を格納し、該段差情報と車両の現在位置とに基づいて、車両の進行方向前方の所定距離範囲内に段差があることを判断することが考えられるが、道路のすべての段差に関する段差情報を格納した地図データファイルや道路データファイルを作成することは、コストが高く、また、ファイルの記憶容量が膨大なものになってしまうので、事実上困難である。また、車両に取り付けたカメラ等の撮像装置やミリ波レーダ等のレーダ装置によって、車両の進行方向前方の所定距離範囲内にある段差を検出することも考えられるが、高い精度で段差を検出することはコストが高くなる。
【0025】
そこで、本実施の形態においては、サスペンション制御装置20が段差を検出するとナビゲーション装置10に学習要求として段差を検出した旨の信号を送信し、ナビゲーション装置10が学習要求に応じて検出された段差エリアの段差情報を記憶メディア部19に記憶して学習するようになっている。なお、前記段差エリアは、道路上において段差の存在する範囲である。また、前記段差情報は、前記段差エリアの始点及び終点の位置情報等を含む段差エリアに関する情報である。
【0026】
そして、段差情報を記憶メディア部19に記憶した後に該当する段差エリアのある道路を走行する場合、ナビゲーション装置10は記憶した段差エリアの段差情報を事前にサスペンション制御装置20に送信する。そのため、該サスペンション制御装置20は、ナビゲーション装置10から受信した段差情報に基づいてサスペンションユニット30の特性を事前に柔らかな設定に変更することができる。この場合、前述のようにコストが高くなることがなく、また、ファイルの記憶容量が膨大なものになることもなく、乗り心地を向上させることができる。
【0027】
ところで、段差情報に含まれる位置情報は、ナビゲーション装置10の現在位置検出部16が検出する現在位置に依存するので、現在位置検出部16が検出する現在位置の精度が低下すると、段差情報に含まれる位置情報の精度が低下してしまう。そして、位置情報の精度が低い段差情報を記憶メディア部19に記憶して学習すると、学習した結果に基づいて行われるサスペンション制御が不適切なものとなってしまう。そこで、現在位置検出部16が検出する現在位置の精度が所定のレベルより低下した場合には、段差エリアの段差情報の学習を行わず、位置情報の精度が低い段差情報を記憶メディア部19に記憶しないようにする必要がある。
【0028】
なお、現在位置検出部16が検出する現在位置の精度は、現在位置精度通知処理部16aによって算出される。また、段差エリアの段差情報の学習を行うか否かの判断は、サスペンション制御装置20の路面検出処理部21が行うようになっている。これは、適切なサスペンション制御に必要な位置情報の精度が、サスペンションの特性、サスペンションの制御方法、車両の特性等の車両側の状況に大きく依存するので、ナビゲーション装置10の汎(はん)用性を考慮すると、前記判断をサスペンション制御装置20が行うことが望ましいと考えられるからである。
【0029】
そこで、本実施の形態においては、現在位置精度通知処理部16aが現在位置の精度を路面検出処理部21に通知し、該路面検出処理部21は、通知された現在位置の精度が段差学習に必要な現在位置精度、すなわち、所定のレベルより低いか否かを判断し、低い場合にはナビゲーション装置10に段差情報の学習を行わせないようになっている。また、ある段差エリアの段差情報の学習中において、通知された現在位置の精度が段差学習に必要な現在位置精度より低くなった場合には、ナビゲーション装置10に段差情報の学習を中止させるとともに、前記段差エリアについて既に記憶してしまった段差情報も破棄させる必要がある。しかし、学習要求信号をオンからオフに切り替えただけでは、既に記憶してしまった段差情報を破棄させることができない。
【0030】
図1(a)は、ある段差エリアの段差情報の学習中において、通知された現在位置の精度が段差学習に必要な現在位置精度より低くなった場合に学習要求信号をオンからオフに切り替えたときの動作を示している。図1(a)においては、ナビゲーション装置10の現在位置検出部16が検出する現在位置の精度が段差学習に必要な現在位置精度よりも高い状態が継続中に、サスペンション制御装置20の路面検出センサ22が段差検出信号を出力したことが示されている。この場合、路面検出処理部21は前記段差検出信号に基づいて学習要求信号をON(オン)にし、ナビゲーション装置10は学習要求信号ONに応じて段差情報を記憶メディア部19に記憶している。ここで、現在位置検出部16が検出する現在位置の精度が段差学習に必要な現在位置精度よりも低くなったときに、路面検出処理部21が前記段差検出信号に基づいて学習要求信号をONからOFF(オフ)に切り替えると、ナビゲーション装置10は段差情報の記憶を中止するが、中止するまでの段差情報が記憶メディア部19に記憶されたままになる。すると、該記憶メディア部19には、実際の段差エリアの区間の長さよりも短い区間を有する段差エリアが記憶されてしまうことになってしまう。
【0031】
そこで、本実施の形態においては、図1(b)に示されるように、現在位置検出部16が検出する現在位置の精度が段差学習に必要な現在位置精度よりも低くなったときに、当該段差エリアについての学習を中止するとともに当該段差エリアについて既に学習した内容をキャンセルするために、路面検出処理部21は、学習要求信号をキャンセルに変更し、キャンセル要求を行うようになっている。これにより、キャンセル要求までに記憶メディア部19に記憶された段差情報が消去される。そのため、不正確な段差情報が学習されてしまうことを確実に防止することができる。
【0032】
すなわち、本実施の形態における段差学習システムは、区間の情報である段差情報を学習する際に、前記区間の途中から取得した情報の信頼性が低下した場合には、前記区間の始点に遡(さかのぼ)り、記憶された段差情報を破棄する。すなわち、瑕疵(かし)を含む可能性のある段差情報の記憶を区間の始点にまで遡(そ)及して削除する。そのため、不正確な段差情報を学習することがなく、正確な段差情報のみを学習することができる。
【0033】
しかし、検出されたすべての段差エリアの段差情報を記憶メディア部19に記憶すると、走行距離の増加に伴って、記憶メディア部19に記憶する記憶データが増加し、記憶メディア部19の記憶容量が圧迫されてしまう。そのため、本実施の形態においては、段差エリアの段差情報に対し、段差エリアの走行頻度、走行回数等に基づいた重み付けを行い、優先度を設定し、設定された該優先度に従って記憶メディア部19に記憶するようになっている。この場合、優先度の設定が適切に行われないと機能が低下してしまうこともある。例えば、新しいデータを記憶しないように設定すると、運転者等の車両のユーザの引っ越し等によって、車両の走行範囲が変化した場合、以前の走行範囲に存在する段差エリアの段差情報だけが記憶メディア部19に残存し、新たな走行範囲に存在する段差エリアの段差情報が記憶メディア部19に記憶されないことが起こり得る。また、例えば、新しいデータを記憶するために古いデータをランダムに消去するように設定すると、頻繁に走行する道路にある段差エリアの段差情報が消去されてしまうことが起こり得る。
【0034】
そこで、本実施の形態においては、あらかじめ設定された条件のうちの少なくとも1つの条件に従って優先度を付与し、記憶データ量が記憶メディア部19の記憶容量をオーバーするときには、優先度の低い記憶データを削除して新しいデータと置き換えることによって、車両のユーザにとって有効な記憶データを残しつつ新しいデータを記憶することができるようになっている。この場合、優先度を付与するための条件とは、例えば、条件1:最終通行日、条件2:通行頻度、条件3:自宅からの距離、条件4:効果の大きさ等である。
【0035】
まず、条件1の最終通行日は、新しさを示す条件である。この場合、記憶メディア部19に記憶されている学習された段差エリアとしての学習エリアを車両が走行する、すなわち、通過する度に該当する学習エリアの最終通行日を更新する。そして、最終通行日が新しい学習エリアの優先度を高くする。
【0036】
次に、条件2の通行頻度は、よく通る道、すなわち、頻繁に走行する道路にある段差エリアの段差情報を優先するための条件である。この場合、通行回数をカウントする通行回数カウンタを備え、記憶メディア部19に記憶されている学習エリアを車両が通過する度に該当する学習エリアの通行回数カウンタのカウント値をインクリメントする。そして、通行回数が多い学習エリアの優先度を高くする。
【0037】
次に、条件3の自宅からの距離は、段差エリアの属性情報としての位置情報であり、ナビゲーション装置10に登録された自宅の場所に近い段差エリアの段差情報を優先するための条件である。前記ナビゲーション装置10は、通常の車両用ナビゲーション装置と同様に、ユーザの自宅位置を「自宅」として登録する機能を備えている。そして、登録された自宅周辺の道路は通行頻度も高いと考えられるので、自宅からの距離が短い位置にある学習エリアの優先度を高くする。
【0038】
次に、条件4の効果の大きさは、サスペンション制御を行うことによって得られる効果の大きさであり、段差エリアの属性情報としての段差レベル、すなわち、段差の大きさを示す条件である。この場合、段差が大きい程サスペンション制御を行ってサスペンションユニット30の特性を柔らかな設定に変更することの効果が大きいと考えることができるので、段差レベルが大きい学習エリアの優先度を高くする。なお、段差レベルは学習エリアの段差情報に含まれる。
【0039】
また、前記条件1〜4に基づく優先度を複数組み合わせることによって、より詳細に優先度を設定することができる。この場合、複数の条件に基づいて優先度を順番に評価することもできるし、複数の条件に基づいて総合的に評価することもできる。換言すると、複数の優先度を順番に、すなわち、シーケンシャルに組み合わせることもできるし、複数の優先度を総合的に組み合わせることもできる。なお、前記優先度に、条件1〜4以外の条件に基づく優先度を更に加えることもできるし、条件1〜4のいずれかに基づく優先度を削除することもできる。
【0040】
例えば、複数の条件に基づく優先度をシーケンシャルに組み合わせる場合、まず、第1の条件に基づく優先度が最も低いデータを抽出し、同一レベルのデータが存在するときには、更に第2の条件に基づく優先度が最も低いデータを抽出する。このようにして、最も優先度が低いデータが確定するまで、又は、すべての条件に基づく優先度による評価が終了するまで、評価を繰り返す。
【0041】
また、例えば、複数の条件に基づく優先度を総合的に組み合わせる場合、まず、各条件に基づく優先度のポイントを算出し、すべての条件に基づく優先度のポイントを加算した結果、最もポイントが低いデータを最も優先度が低いデータとする。
【0042】
さらに、複数の条件に基づく優先度を組み合わせる場合のポイント設定を車両のユーザが選択することができるようにして、よりユーザに適した優先度の設定を行うことができる。
【0043】
ところで、サスペンション制御装置20からの学習要求が短い間隔で複数送信された場合に、ナビゲーション装置10がすべての学習要求に応じて検出された段差エリアの段差情報をそのまま記憶メディア部19に記憶し、記憶した段差エリアの段差情報に基づいてサスペンション制御装置20がサスペンションユニット30の特性を変更すると、該サスペンションユニット30の特性が短い間隔で変化するので、車両の運転者や同乗者は違和感を感じてしまう。また、記憶メディア部19に記憶する記憶データが増加し、記憶メディア部19の記憶容量が圧迫されてしまう。
【0044】
そこで、本実施の形態においては、近接した段差エリアを統合する段差エリア統合処理を行い、検出された段差エリアとしての学習要求エリアの間隔が短い場合には、複数の学習エリアをまとめて学習された段差エリアとしての学習エリアを作成するようになっている。なお、段差エリアとは、道路において段差が存在する区間であり、その長さは車両の進行方向に沿って計測される。そして、サスペンション制御装置20からの学習要求が短い間隔で複数送信されたとすると、ナビゲーション装置10は、隣接する学習要求エリア同士の間隔があらかじめ設定された閾値、例えば、30〔m〕未満の場合には、統合して単一の学習エリアを作成する。また、隣接する学習要求エリア同士の間隔が閾値以上の場合には統合しない。
【0045】
また、道路上の同じ場所にある段差を複数回走行する場合、走行する度に学習要求に応じて検出された段差エリアの段差情報を記憶メディア部19に記憶すると、記憶データが増加し、記憶メディア部19の記憶容量を圧迫してしまう。
【0046】
そこで、本実施の形態においては、検出された段差エリアとしての学習要求エリアを既に記憶メディア部19に記憶されている段差エリア、すなわち、学習エリアと比較して、同一地点における段差エリアであるか否かを判定する同一地点判定を行い、同一地点における段差エリアである場合には、記憶メディア部19に記憶しないようになっている。そして、サスペンション制御装置20からの今回の学習要求エリアが記憶済みの段差エリアとしての学習エリアと重なっている部分があるときは、該学習エリアと同一地点における段差エリアであると判定し、新たに記憶メディア部19に記憶しない。また、サスペンション制御装置20からの今回の学習要求エリアがいずれの学習エリアと重なっていなくても、記憶済みの段差エリアとしての学習エリアからの距離がマッチング距離誤差以内にあるときは、前記学習エリアと同一地点における段差エリアであると判定し、新たに記憶メディア部19に記憶しない。なお、前記マッチング距離誤差は、マップマッチングの際に生じる誤差の最大距離であり、例えば、30〔m〕である。そして、サスペンション制御装置20からの今回の学習要求エリアがいずれの学習エリアと重なっておらず、かつ、記憶済みの段差エリアとしての学習エリアからの距離がマッチング距離誤差より大であるときは、前記学習エリアと同一地点における段差エリアでないと判定し、新たな学習エリアとして記憶メディア部19に記憶する。
【0047】
さらに、1回の学習要求によって記憶メディア部19に記憶された学習エリアに基づいてサスペンション制御装置20がサスペンションユニット30の特性を変更すると、該サスペンションユニット30の特性を不適切に変更してしまうことがある。例えば、片側2車線以上の道路においては、同一地点であっても、1つの車線にのみ段差があり、他の車線には段差がない場合がある。この場合、通常は段差のない車線を選択して車両を走行させる運転者であっても、段差のない車線に駐停車している車両等の障害物があるときには、段差のある車線を選択して車両を走行させることになる。このとき、サスペンション制御装置20は学習要求を送信するので、該学習要求によって前記段差に対応する学習エリアが記憶メディア部19に記憶されることになる。しかし、次回以降に同一地点を走行する際に、前記学習エリアに基づいてサスペンションユニット30の特性を変更するような制御が行われると、運転者は段差のない車線を選択して車両を走行させるので、不要な制御が行われたことになる。
【0048】
また、1つの車線内においてもある範囲にのみ段差がある場合がある。この場合、通常は段差のない範囲を選択して車両を走行させる運転者であっても、段差のない範囲に駐停車している車両等の障害物があるときや、隣接する車線に他の車両が走行していて段差のない範囲を選択することができないときには、段差のある範囲を選択して車両を走行させることになる。このとき、サスペンション制御装置20は学習要求を送信するので、該学習要求によって前記段差に対応する学習エリアが記憶メディア部19に記憶されることになる。しかし、次回以降に同一地点を走行する際に、前記学習エリアに基づいてサスペンションユニット30の特性を変更するような制御が行われると、運転者は段差のない範囲を選択して車両を走行させるので、不要な制御が行われたことになる。
【0049】
そこで、本実施の形態において、ナビゲーション装置10は、カウンタとしての学習要求カウンタを備え、記憶メディア部19に記憶されている学習エリアの各々について送信された学習要求の数をカウントするようになっている。そして、学習要求カウンタのカウント値が閾値未満であると、サスペンションを制御するための情報としての出力が禁止され、学習エリアの段差情報をサスペンション制御装置20に送信しないようになっている。この場合、段差情報を送信するか否かを決定する閾値を道路の属性としての道路種別に応じて変更することができる。例えば、前述のように、1つの車線にのみ段差があり、他の車線には段差がない場合や、1つの車線内においてもある範囲にのみ段差がある場合は、一般道において多く見受けられる。これに対し、高速道路においては、路面が比較的均一であり、隣接する車線間でも同一の車線内でも路面状態の違いが少ないと考えられる。そこで、学習要求が送信された地点が一般道の場合には前記閾値を高く、例えば、3以上で段差情報を送信するように設定し、学習要求が送信された地点が高速道路の場合には前記閾値を低く、例えば、1以上で段差情報を送信するように設定する。
【0050】
次に、段差学習システムの実行する処理について説明する。
【0051】
図3は本発明の第1の実施の形態における段差学習システムの実行する処理の手順を示すフローチャートである。
【0052】
まず、ナビゲーション装置10は現在位置精度通知処理を実行する。ここで、該現在位置精度通知処理は、ナビゲーション装置10の現在位置精度通知処理部16aが、現在位置検出部16が検出する現在位置の精度を算出してサスペンション制御装置20に通知する処理である。この場合、現在位置の精度は、取得された走行軌跡と道路データとのマッチングにおけるマッチング精度、走行軌跡上の走行方向に蓄積された誤差、GPSセンサ11、ジャイロセンサ12、車速センサ13、Gセンサ14等の各センサの零点誤差、各センサ等の装置の破損、GPS衛星が発信した電波の受信状況等に基づいて算出することができる。そして、算出された現在位置の精度は、サスペンション制御装置20の路面検出処理部21に送信される。
【0053】
また、サスペンション制御装置20は段差検出処理を実行する。ここで、該段差検出処理は、サスペンション制御装置20の路面検出処理部21が、路面検出センサ22の検出信号に基づいて、車両が段差上を走行したことを検出する処理である。この場合、前記路面検出処理部21は、段差検出処理を所定周期で、例えば、10〔msec〕毎に繰り返して実行し、実行する都度、段差が検出されているか否かを判断する。そして、段差が検出されていない状態から検出されている状態に変化したときには学習要求信号をONにしてナビゲーション装置10に送信し、段差が検出されている状態から検出されていない状態に変化したときには学習要求信号をOFFにしてナビゲーション装置10に送信する。したがって、学習要求信号ONは、検出された段差の区間である段差エリアとしての学習要求エリアの始点に該当し、学習要求信号OFFは、検出された段差の区間である段差エリアとしての学習要求エリアの終点に該当する。なお、現在位置の精度が所定のレベルより低い場合には、学習要求信号をキャンセルにする。
【0054】
続いて、ナビゲーション装置10は段差情報記憶処理を実行する。ここで、該段差情報記憶処理は、ナビゲーション装置10の現在位置検出部16及び段差エリア算出処理部17が記憶メディア部19にアクセスして、検出された段差エリアを記憶メディア部19に記憶する処理である。この場合、近接する段差エリアを統合し、学習された段差エリアとしての学習エリアを作成して記憶する。また、同一地点判定を行い、検出された段差エリアが既に記憶されている学習エリアと同一地点における段差エリアでない場合には、前記検出された段差エリアを学習エリアとして記憶し、検出された段差エリアが既に記憶されている学習エリアと同一地点における段差エリアである場合には、前記検出された段差エリアを記憶せず、既に記憶されている学習エリアについての学習要求カウンタのカウント値を1だけ増加、すなわち、インクリメントする。なお、学習要求信号がキャンセルである場合には、段差エリアの始点情報が破棄されるので、段差エリアの始点に遡り、記憶された段差情報が破棄される。
【0055】
また、ナビゲーション装置10は段差情報通知処理を実行する。ここで、該段差情報通知処理は、ナビゲーション装置10の段差情報通知処理部18が、現在位置検出部16から取得した車両の現在位置及び記憶メディア部19から取得した学習エリアの情報に基づいて、車両の進行方向前方における所定範囲内にある学習された段差エリアとしての学習エリアの段差情報をサスペンション制御装置20に送信する処理である。この場合、段差情報通知処理部18は段差エリアが存在する道路の道路種別を判断し、学習要求カウンタのカウント値が道路種別に対応する閾値以上である学習エリアの段差情報だけをサスペンション制御装置20に送信する。
【0056】
続いて、該サスペンション制御装置20は減衰力制御処理を実行する。ここで、該減衰力制御処理は、サスペンション制御装置20の減衰力制御部25が、ナビゲーション装置10から受信した段差情報に基づいて、サスペンションユニット30の減衰力を下げて乗り心地を向上させる処理である。なお、車両が旋回中である場合には、車両の安定性に影響を及ぼすので、サスペンションユニット30の減衰力を変更しない。
【0057】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 ナビゲーション装置10は現在位置精度通知処理を実行する。
ステップS2 サスペンション制御装置20は段差検出処理を実行する。
ステップS3 ナビゲーション装置10は段差情報記憶処理を実行する。
ステップS4 ナビゲーション装置10は段差情報通知処理を実行する。
ステップS5 サスペンション制御装置20は減衰力制御処理を実行する。
【0058】
次に、ステップS1における現在位置精度通知処理のサブルーチンについて説明する。
【0059】
図4は本発明の第1の実施の形態における現在位置精度通知処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0060】
まず、ナビゲーション装置10の現在位置精度通知処理部16aは、現在位置検出部16が検出する現在位置の精度を算出する。すなわち、ナビ現在位置精度を算出する。そして、前記現在位置精度通知処理部16aは、サスペンション制御装置20にナビ現在位置精度を送信して処理を終了する。
【0061】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1−1 ナビ現在位置精度を算出する。
ステップS1−2 サスペンション制御装置20にナビ現在位置精度を送信して処理を終了する。
【0062】
次に、ステップS2における段差検出処理のサブルーチンについて説明する。
【0063】
図5は本発明の第1の実施の形態における段差検出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0064】
この場合、段差検出処理は所定タイミング、例えば、10〔msec〕毎に1回ずつ、繰り返して実行される。まず、サスペンション制御装置20の路面検出処理部21は、車体の上下加速度を路面検出センサ22からの検出信号に基づいて検出する。そして、前記路面検出処理部21は、上下加速度の高周波成分を抽出する。
【0065】
続いて、路面検出処理部21は、ナビゲーション装置10の現在位置精度通知処理部16aから受信したナビ現在位置精度が所定のレベルよりも低いか否かを判断する。ここで、該所定のレベルは、段差エリアの段差情報の学習を行うか否かを決定するための基準であり、ナビ現在位置精度が所定のレベルよりも低ければ段差エリアの段差情報の学習が行われない。なお、前記所定のレベルは、サスペンションの特性、サスペンションの制御方法、車両の特性等に基づいてあらかじめ設定され、サスペンション制御装置20の記憶手段に格納されている。
【0066】
そして、ナビ現在位置精度が所定のレベルよりも低い場合、路面検出処理部21は学習要求信号がONであるか否かを判断する。ここで、学習要求信号がONでない、すなわち、OFFである場合は、段差エリアの段差情報の学習が現在行われていないことを意味するので、路面検出処理部21はそのまま処理を終了する。また、学習要求信号がONである場合は、段差エリアの段差情報の学習が現在行われていることを意味するので、路面検出処理部21は学習要求信号をキャンセルにする。すなわち、学習が現在行われている段差エリアについての学習を中止するとともに当該段差エリアについて既に学習した内容をキャンセルするために、学習要求信号をONからキャンセルに変更する。そして、路面検出処理部21は、学習要求信号をナビゲーション装置10に送信して処理を終了する。
【0067】
また、ナビ現在位置精度が所定のレベルよりも低くない場合も、路面検出処理部21は学習要求信号がONであるか否かを判断する。ここで、学習要求信号がONであることは、車両は段差エリアを走行中であり、少なくとも前回の段差検出処理で車両が段差を検出したことを意味する。また、学習要求信号がONでなくOFFであることは、車両は段差エリアを走行中でなく、少なくとも前回までの段差検出処理で車両が段差を検出しなかったことを意味する。
【0068】
そして、学習要求信号がONでない場合、路面検出処理部21は上下加速度の高周波成分が第1の所定値としての所定値1以上であるか否かを判断する。ここで、所定値1は車両が段差上を走行したと判断することができる程度の上下加速度の大きさであり、任意に設定することができる。そして、前記上下加速度の高周波成分が所定値1以上でない場合には、そのまま処理を終了する。また、前記上下加速度の高周波成分が所定値1以上である場合、路面検出処理部21は学習要求信号をONにする。そして、ナビゲーション装置10に学習要求信号を送信して処理を終了する。
【0069】
また、学習要求信号がONであるか否かを判断して学習要求信号がONである場合、路面検出処理部21は上下加速度の高周波成分が第2の所定値としての所定値2未満であるか否かを判断する。ここで、所定値2は車両が段差上を走行しなくなったと判断することができる程度の上下加速度の大きさであり、ヒステリシスを持たせるために、前記所定値1よりも小さな値であり、任意に設定することができる。そして、前記上下加速度の高周波成分が所定値2未満でない場合には、そのまま処理を終了する。また、前記上下加速度の高周波成分が所定値2未満である場合、路面検出処理部21は学習要求信号をOFFにする。そして、ナビゲーション装置10に学習要求信号を送信して処理を終了する。
【0070】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS2−1 車体の上下加速度を路面検出センサ22からの検出信号に基づいて検出する。
ステップS2−2 上下加速度の高周波成分を抽出する。
ステップS2−3 ナビ現在位置精度が所定のレベルよりも低いか否かを判断する。ナビ現在位置精度が所定のレベルよりも低い場合はステップS2−4に進み、ナビ現在位置精度が所定のレベルよりも低くない場合はステップS2−6に進む。
ステップS2−4 学習要求信号がONであるか否かを判断する。学習要求信号がONである場合はステップS2−5に進み、学習要求信号がONでない場合は処理を終了する。
ステップS2−5 学習要求信号をキャンセルにする。
ステップS2−6 学習要求信号がONであるか否かを判断する。学習要求信号がONである場合はステップS2−10に進み、学習要求信号がONでない場合はステップS2−7に進む。
ステップS2−7 上下加速度の高周波成分が所定値1以上であるか否かを判断する。上下加速度の高周波成分が所定値1以上である場合はステップS2−8に進み、上下加速度の高周波成分が所定値1以上でない場合は処理を終了する。
ステップS2−8 学習要求信号をONにする。
ステップS2−9 ナビゲーション装置10に学習要求信号を送信して処理を終了する。
ステップS2−10 上下加速度の高周波成分が所定値2未満であるか否かを判断する。上下加速度の高周波成分が所定値2未満である場合はステップS2−11に進み、上下加速度の高周波成分が所定値2未満でない場合は処理を終了する。
ステップS2−11 学習要求信号をOFFにする。
【0071】
次に、ステップS3における段差情報記憶処理のサブルーチンについて説明する。
【0072】
図6は本発明の第1の実施の形態における段差情報記憶処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0073】
まず、ナビゲーション装置10は、路面検出処理部21から受信した学習要求信号がONであるか否かを判断する。そして、学習要求信号がONである場合、始点登録済みであるか否かを判断する。すなわち、検出された段差エリアとしての学習要求エリアの始点が登録されているか否かを判断する。そして、登録済みである場合にはそのまま処理を終了する。また、登録済みでない場合には、段差エリア始点登録を行い、検出された段差エリアの始点を登録して処理を終了する。
【0074】
また、学習要求信号がONであるか否かを判断してONでない場合、ナビゲーション装置10は、段差エリア始点が登録済みであるか否かを判断する。すなわち、検出された段差エリアの始点が登録されているか否かを判断する。そして、登録済みでない場合にはそのまま処理を終了する。
【0075】
一方、段差エリア始点が登録済みである場合、ナビゲーション装置10は学習要求信号がOFFであるか否かを判断する。そして、学習要求信号がOFFである場合には、段差エリア終点登録を行い、検出された段差エリアの終点を登録する。
【0076】
続いて、ナビゲーション装置10は、今回の段差エリア手前所定範囲に別の段差があるか否かを判断する。すなわち、今回の段差情報記憶処理において終点が登録された段差エリアよりも、車両の進行方向に関する手前側の所定範囲、例えば、前記段差エリアの始点より手前側30〔m〕以内の範囲に、既に登録された他の段差エリアがあるか否かを判断する。そして、別の段差がある場合、すなわち、既に登録された他の段差エリアがある場合には、段差エリアを結合する。すなわち、今回の段差情報記憶処理において終点が登録された段差エリアを既に登録された他の段差エリアと結合して単一の学習エリアを作成する。なお、別の段差がない場合、すなわち、既に登録された他の段差エリアがない場合には、段差エリアを結合しない。
【0077】
続いて、ナビゲーション装置10は、既に記憶メディア部19に登録済みの段差エリアで距離が所定値以内のものがあるか否かを判断する。すなわち、検出された段差エリアを既に記憶メディア部19に記憶されている段差エリア、すなわち、学習エリアと比較して、同一地点における段差エリアであるか否かを判定する同一地点判定を行う。そして、距離が所定値以内のものがある場合、すなわち、同一地点における段差エリアである場合には、対応する学習エリアの学習要求カウンタをインクリメントして処理を終了する。この場合、検出された段差エリアを記憶メディア部19に記憶せず、既に記憶メディア部19に記憶されている学習エリアの学習要求カウンタのカウンタ値を1だけ増加させる。
【0078】
また、距離が所定値以内のものがない場合、すなわち、同一地点における段差エリアでない場合には、段差エリアを記憶メディア部19に新規登録するための学習エリアの新規登録処理を実行して、処理を終了する。
【0079】
なお、学習要求信号がOFFであるか否かを判断して学習要求がOFFでない場合、ナビゲーション装置10は学習要求信号がキャンセルであるか否かを判断する。そして、学習要求信号がキャンセルである場合、ナビゲーション装置10は、検出された段差エリアの始点についての情報、すなわち、段差エリア始点情報を破棄する。これにより、既に記憶された当該段差エリアの段差情報が消去される。そして、ナビゲーション装置10は処理を終了する。また、学習要求信号がキャンセルでない場合、ナビゲーション装置10はそのまま処理を終了する。
【0080】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS3−1 学習要求信号がONであるか否かを判断する。学習要求信号がONである場合はステップS3−2に進み、学習要求信号がONでない場合はステップS3−4に進む。
ステップS3−2 始点登録済みであるか否かを判断する。始点登録済みである場合は処理を終了し、始点登録済みでない場合はステップS3−3に進む。
ステップS3−3 段差エリア始点登録を行い、処理を終了する。
ステップS3−4 段差エリア始点が登録済みであるか否かを判断する。段差エリア始点が登録済みである場合はステップS3−5に進み、段差エリア始点が登録済みでない場合は処理を終了する。
ステップS3−5 学習要求信号がOFFであるか否かを判断する。学習要求信号がOFFである場合はステップS3−6に進み、学習要求信号がOFFでない場合はステップS3−12に進む。
ステップS3−6 段差エリア終点登録を行う。
ステップS3−7 今回の段差エリア手前所定範囲に別の段差エリアがあるか否かを判断する。今回の段差エリア手前所定範囲に別の段差エリアがある場合はステップS3−8に進み、今回の段差エリア手前所定範囲に別の段差エリアがない場合はステップS3−9に進む。
ステップS3−8 段差エリアを結合する。
ステップS3−9 既に記憶メディア部19に登録済みの段差エリアで距離が所定値以内のものがあるか否かを判断する。既に記憶メディア部19に登録済みの段差エリアで距離が所定値以内のものがある場合はステップS3−10に進み、既に記憶メディア部19に登録済みの段差エリアで距離が所定値以内のものがない場合はステップS3−11に進む。
ステップS3−10 対応する学習エリアの学習要求カウンタをインクリメントして処理を終了する。
ステップS3−11 学習エリアの新規登録処理を実行して処理を終了する。
ステップS3−12 学習要求信号がキャンセルであるか否かを判断する。学習要求信号がキャンセルである場合はステップS3−13に進み、学習要求信号がキャンセルでない場合は処理を終了する。
ステップS3−13 段差エリア始点情報を破棄して処理を終了する。
【0081】
次に、ステップS3−11における学習エリアの新規登録処理のサブルーチンについて説明する。
【0082】
図7は本発明の第1の実施の形態における学習エリアの新規登録処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0083】
まず、ナビゲーション装置10は、段差エリアの最大記憶数に達しているか否かを判断する。この場合、記憶メディア部19に既に登録済みの段差エリア、すなわち、学習エリアの数が記憶メディア部19に記憶可能な学習エリア数の最大値となっているか否かを判断する。そして、段差エリアの最大記憶数に達していない場合、記憶メディア部19の記憶容量に余裕があるので、今回の学習エリアを新規登録して処理を終了する。これにより、検出された段差エリアが学習エリアとして記憶メディア部19に新規登録される。
【0084】
また、段差エリアの最大記憶数に達している場合、ナビゲーション装置10は、記憶メディア部19内の段差エリアのうちで最終通行日が最も古いものを選択する。すなわち、記憶メディア部19に記憶されている学習エリアの中から最終通行日が最も古いものを優先度が最も低いものとして選択する。これは、前記条件1に対応する。続いて、ナビゲーション装置10は、複数存在するか否かを判断する。この場合、記憶メディア部19内の段差エリアのうちで最終通行日を条件とする優先度が最も低いものとして選択された段差エリアが複数であるか否かを判断する。
【0085】
そして、複数存在しない場合、すなわち、記憶メディア部19内の段差エリアのうちで最終通行日を条件とする優先度が最も低いものとして選択された段差エリアが1つである場合、ナビゲーション装置10は、選択された段差エリアの記憶データを削除する。この場合、記憶メディア部19に記憶されている前記選択された段差エリアの段差情報を削除する。そして、今回の学習エリアを新規登録して処理を終了する。
【0086】
また、複数存在するか否かを判断して複数存在する場合、ナビゲーション装置10は、条件1で選択された段差エリアのうちで通行回数が最も少ないものを選択する。すなわち、記憶メディア部19に記憶されている学習エリアの中から最終通行日を条件とする優先度が最も低いものとして選択された学習エリアの中から、更に通行頻度を条件とする優先度が最も低いものを選択する。これは、前記条件2に対応する。続いて、ナビゲーション装置10は、複数存在するか否かを判断する。この場合、記憶メディア部19内の段差エリアのうちで最終通行日を条件とする優先度が最も低く、かつ、通行頻度を条件とする優先度が最も低いものとして選択された段差エリアが複数であるか否かを判断する。
【0087】
そして、複数存在しない場合、すなわち、記憶メディア部19内の段差エリアのうちで最終通行日を条件とする優先度が最も低く、かつ、通行頻度を条件とする優先度が最も低いものとして選択された段差エリアが1つである場合、ナビゲーション装置10は、選択された段差エリアの記憶データを削除する。この場合、記憶メディア部19に記憶されている前記選択された段差エリアの段差情報を削除する。そして、今回の学習エリアを新規登録して処理を終了する。
【0088】
また、複数存在するか否かを判断して複数存在する場合、ナビゲーション装置10は、条件2で選択された段差エリアのうちで自宅から最も遠いものを選択する。すなわち、記憶メディア部19に記憶されている学習エリアの中から最終通行日を条件とする優先度が最も低く、かつ、通行頻度を条件とする優先度が最も低いものとして選択された学習エリアの中から、更に自宅からの距離を条件とする優先度が最も低いものを選択する。これは、前記条件3に対応する。続いて、ナビゲーション装置10は、複数存在するか否かを判断する。この場合、記憶メディア部19内の段差エリアのうちで最終通行日を条件とする優先度が最も低く、通行頻度を条件とする優先度が最も低く、かつ、自宅からの距離を条件とする優先度が最も低いものとして選択された段差エリアが複数であるか否かを判断する。
【0089】
そして、複数存在しない場合、すなわち、記憶メディア部19内の段差エリアのうちで最終通行日を条件とする優先度が最も低く、通行頻度を条件とする優先度が最も低く、かつ、自宅からの距離を条件とする優先度が最も低いものとして選択された段差エリアが1つである場合、ナビゲーション装置10は、選択された段差エリアの記憶データを削除する。この場合、記憶メディア部19に記憶されている前記選択された段差エリアの段差情報を削除する。そして、今回の学習エリアを新規登録して処理を終了する。
【0090】
また、複数存在するか否かを判断して複数存在する場合、ナビゲーション装置10は、条件3で選択された段差エリアのうちで段差検出レベルが最も小さいものを選択する。すなわち、記憶メディア部19に記憶されている学習エリアの中から最終通行日を条件とする優先度が最も低く、通行頻度を条件とする優先度が最も低く、かつ、自宅からの距離を条件とする優先度が最も低いものとして選択された学習エリアの中から、段差レベルを条件とする優先度が最も低いものを選択する。これは、前記条件4に対応する。続いて、ナビゲーション装置10は、選択された段差エリアの記憶データを削除する。この場合、記憶メディア部19に記憶されている前記選択された段差エリアの段差情報を削除する。そして、今回の学習エリアを新規登録して処理を終了する。
【0091】
なお、ここでは、条件1〜4の順番で選択する場合について説明したが、条件1〜4の順番は適宜変更することができる。
【0092】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS3−11−1 段差エリアの最大記憶数に達しているか否かを判断する。段差エリアの最大記憶数に達している場合はステップS3−11−2に進み、段差エリアの最大記憶数に達していない場合はステップS3−11−10に進む。
ステップS3−11−2 記憶メディア部19内の段差エリアのうちで最終通行日が最も古いものを選択する。
ステップS3−11−3 複数存在するか否かを判断する。複数存在する場合はステップS3−11−4に進み、複数存在しない場合はステップS3−11−9に進む。
ステップS3−11−4 条件1で選択された段差エリアのうちで通行回数が最も少ないものを選択する。
ステップS3−11−5 複数存在するか否かを判断する。複数存在する場合はステップS3−11−6に進み、複数存在しない場合はステップS3−11−9に進む。
ステップS3−11−6 条件2で選択された段差エリアのうちで自宅から最も遠いものを選択する。
ステップS3−11−7 複数存在するか否かを判断する。複数存在する場合はステップS3−11−8に進み、複数存在しない場合はステップS3−11−9に進む。
ステップS3−11−8 条件3で選択された段差エリアのうちで段差検出レベルが最も小さいものを選択する。
ステップS3−11−9 選択された段差エリアの記憶データを削除する。
ステップS3−11−10 今回の学習エリアを新規登録して処理を終了する。
【0093】
次に、ステップS4における段差情報通知処理のサブルーチンについて説明する。
【0094】
図8は本発明の第1の実施の形態における段差情報通知処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0095】
まず、ナビゲーション装置10は、現在位置前方道路の段差情報を記憶メディア部19から読み出す。この場合、現在位置検出部16から取得した車両の現在位置に基づき、車両の進行方向前方の道路にある学習された段差エリアの段差情報を記憶メディア部19から取得する。続いて、前方に段差エリアがあるか否かを判断する。この場合、車両の進行方向前方における所定範囲内にある学習された段差エリアがあるか否かを判断する。
【0096】
そして、前方に段差エリアがない場合には処理を終了する。また、前方に段差エリアがある場合、ナビゲーション装置10は該当する段差エリアの最終通行日を更新する。続いて、該当する段差エリアの通行回数を更新する。この場合、該当する段差エリアの通行回数カウンタのカウント値をインクリメントする。続いて、段差エリアの道路種別を確認する。すなわち、地図データベース部15の道路データファイルにアクセスし、段差エリアが存在する道路の道路種別を確認する。そして、ナビゲーション装置10は段差エリアが高速道路であるか否かを判断する。すなわち、段差エリアが存在する道路の道路種別が高速道路であるか否かを判断する。
【0097】
ここで、道路種別が高速道路である場合、ナビゲーション装置10は、学習要求カウンタのカウント値、すなわち、学習要求回数が第1の所定値としての所定値1以上であるか否かを判断する。ここで、所定値1は、道路種別が高速道路である場合に学習された段差エリアの段差情報をサスペンション制御装置20に送信することができる学習要求回数の閾値であり、例えば、1であるが、任意に設定することができる。そして、学習要求回数が所定値1以上でない場合にはそのまま処理を終了する。また、学習要求回数が所定値1以上である場合には、サスペンション制御装置20に段差情報を送信して処理を終了する。
【0098】
一方、道路種別が高速道路でない場合、ナビゲーション装置10は、学習要求回数が第2の所定値としての所定値2以上であるか否かを判断する。ここで、所定値2は、道路種別が高速道路以外のもの、例えば、一般道である場合に学習された段差エリアの段差情報をサスペンション制御装置20に送信することができる学習要求回数の閾値であり、例えば、3であるが、任意に設定することができる。そして、学習要求回数が所定値2以上でない場合にはそのまま処理を終了する。また、学習要求回数が所定値2以上である場合には、サスペンション制御装置20に段差情報を送信して処理を終了する。
【0099】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS4−1 現在位置前方道路の段差情報を記憶メディア部19から読み出す。
ステップS4−2 前方に段差エリアがあるか否かを判断する。前方に段差エリアがある場合はステップS4−3に進み、前方に段差エリアがない場合は処理を終了する。
ステップS4−3 段差エリアの最終通行日を更新する。
ステップS4−4 段差エリアの通行回数を更新する。
ステップS4−5 段差エリアの道路種別を確認する。
ステップS4−6 段差エリアが高速道路であるか否かを判断する。段差エリアが高速道路である場合はステップS4−7に進み、段差エリアが高速道路でない場合はステップS4−9に進む。
ステップS4−7 学習要求回数が所定値1以上であるか否かを判断する。学習要求回数が所定値1以上である場合はステップS4−8に進み、学習要求回数が所定値1以上でない場合は処理を終了する。
ステップS4−8 サスペンション制御装置20に段差情報を送信して処理を終了する。
ステップS4−9 学習要求回数が所定値2以上であるか否かを判断する。学習要求回数が所定値2以上である場合はステップS4−10に進み、学習要求回数が所定値2以上でない場合は処理を終了する。
ステップS4−10 サスペンション制御装置20に段差情報を送信して処理を終了する。
【0100】
次に、ステップS5における減衰力制御処理のサブルーチンについて説明する。
【0101】
図9は本発明の第1の実施の形態における減衰力制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0102】
まず、サスペンション制御装置20の減衰力制御部25は、ナビゲーション装置10から前方の段差情報を受信したか否か、すなわち、車両の進行方向前方における所定範囲内にある学習された段差エリアについての段差情報を受信したか否かを判断する。そして、段差情報を受信していない場合にはそのまま処理を終了する。
【0103】
また、段差情報を受信した場合、減衰力制御部25はナビゲーション装置10の現在位置精度通知処理部16aから受信したナビ現在位置精度が所定のレベルよりも低いか否かを判断する。そして、ナビ現在位置精度が所定のレベルよりも低い場合には、段差エリアの位置を高い精度で特定することができず、適切に減衰力制御を行うことができないので、そのまま処理を終了する。
【0104】
一方、ナビ現在位置精度が所定のレベルよりも低くない場合、減衰力制御部25は旋回中であるか否かを判断する。この場合、減衰力制御部25はステアリングセンサ27の検出信号に基づいて車両が旋回中であるか否かを判断する。なお、減衰力制御部25が図示されないヨーレートセンサや横加速度センサに接続されているのであれば、該ヨーレートセンサや横加速度センサの検出信号に基づいて車両が旋回中であるか否かを判断することもできる。
【0105】
そして、車両が旋回中である場合にはそのまま処理を終了する。また、車両が旋回中でない場合、減衰力制御部25はサスペンションユニット30の減衰力を下げて乗り心地を向上させ、処理を終了する。
【0106】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS5−1 ナビゲーション装置10から前方の段差情報を受信したか否かを判断する。ナビゲーション装置10から前方の段差情報を受信した場合はステップS5−2に進み、ナビゲーション装置10から前方の段差情報を受信していない場合は処理を終了する。
ステップS5−2 ナビ現在位置精度が所定のレベルよりも低いか否かを判断する。ナビ現在位置精度が所定のレベルよりも低い場合は処理を終了し、ナビ現在位置精度が所定のレベルよりも低くない場合はステップS5−3に進む。
ステップS5−3 旋回中であるか否かを判断する。旋回中である場合は処理を終了し、旋回中でない場合はステップS5−4に進む。
ステップS5−4 サスペンションユニット30の減衰力を下げて乗り心地を向上させ、処理を終了する。
【0107】
このように、本実施の形態においては、サスペンション制御装置20は、段差を検出している間にナビゲーション装置10が検出する現在位置の精度が所定のレベルより低下した場合、ナビゲーション装置10に送信している学習要求信号をキャンセルに変更し、ナビゲーション装置10に当該段差エリアについての学習を中止させるとともに当該段差エリアについて既に学習した内容をキャンセルさせるようになっている。そのため、不正確な段差情報が学習されてしまうことを確実に防止することができる。
【0108】
また、ナビゲーション装置10は記憶メディア部19に記憶された段差エリアの段差情報に優先度を付与する。そして、記憶メディア部19の記憶容量に余裕がない場合には、優先度の低い段差エリアの段差情報を削除して、新しく検出された段差エリアの段差情報を記憶して学習するようになっている。そのため、記憶メディア部19に記憶する記憶データの記憶容量を削減することができ、記憶メディア部19の記憶容量を圧迫することがない。
【0109】
さらに、優先度の高い段差エリアの段差情報を記憶しているので、段差に対して適切にサスペンション制御を行うことができる。
【0110】
さらに、ユーザの自宅からの距離が短い程優先度を高くするので、ユーザの引っ越し、ユーザの変更等によって、車両の走行範囲が変化した場合であっても、新たな走行範囲に存在する段差エリアの段差情報を記憶メディア部19に記憶することができるので、新たな走行範囲における段差に対して適切にサスペンション制御を行うことができる。
【0111】
さらに、前記優先度を設定するための条件をユーザが設定することができるので、各ユーザに適した優先度を設定することができる。
【0112】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
【0113】
図10は本発明の第2の実施の形態における優先度を付与するための第1条件の関数を示す図、図11は本発明の第2の実施の形態における優先度を付与するための第2条件の関数を示す図、図12は本発明の第2の実施の形態における優先度を付与するための第3条件の関数を示す図、図13は本発明の第2の実施の形態における優先度を付与するための第4条件の関数を示す図、図14は本発明の第2の実施の形態における学習エリアの新規登録処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0114】
本実施の形態においては、複数の条件に基づく優先度を総合的に組み合わせる場合に複数の条件に基づいて総合的に評価する動作について説明する。そのため、ステップS3−11における学習エリアの新規登録処理のサブルーチンについて説明する。なお、他の動作については、前記第1の実施の形態と同様である。
【0115】
まず、ナビゲーション装置10は、段差エリアの最大記憶数に達しているか否かを判断する。この場合、記憶メディア部19に既に登録済みの段差エリア、すなわち、学習エリアの数が記憶メディア部19に記憶可能な学習エリア数の最大値となっているか否かを判断する。そして、段差エリアの最大記憶数に達していない場合、記憶メディア部19の記憶容量に余裕があるので、今回の学習エリアを新規登録して処理を終了する。これにより、検出された段差エリアが学習エリアとして記憶メディア部19に新規登録される。
【0116】
また、段差エリアの最大記憶数に達している場合、ナビゲーション装置10は、記憶メディア部19内の段差エリアに対して、所定の式に従って重み付けポイントPを算出する。該重み付けポイントPは、複数の条件に基づく優先度を総合的に組み合わせた結果に対応する。この場合、記憶メディア部19に記憶されている学習エリアに対し、後述される式(1)〜(4)に従って、前記第1の実施の形態において説明した優先度を付与する条件1〜4の各々に対応する重み付けポイントP1〜P4を算出し、さらに、後述される式(5)に従って重み付けポイントPを算出するようになっている。前記重み付けポイントP1〜P4は、条件1〜4に従って付与された優先度に対応する。
【0117】
まず、条件1に対応する重み付けポイントP1は、該当する段差エリアの最終通行日と現在の日付との関数Faとして、次の式(1)のように示される。
P1=Fa(最終通行日、現在の日付) ・・・式(1)
前述のように、条件1の最終通行日とは新しさを示す条件であり、最終通行日が新しい学習エリアの優先度を高くするようになっている。そのため、関数Faは図10における線51で表すことができる。なお、図10において、縦軸は重み付けポイントP1の値、横軸は現在の日付と最終通行日との差を採ってある。図10から分かるように、現在の日付と最終通行日との差が大きくなる程、すなわち、最終通行日が古くなる程重み付けポイントP1の値が低くなるように設定されている。なお、線51は、標準的な設定である初期設定の状態における関数Faであり、ユーザは線51aで表される極大設定の状態と線51bで表される極小設定の状態との範囲内で任意に設定を変更することができる。図10における矢印51cはユーザ設定の範囲を示している。
【0118】
また、条件2に対応する重み付けポイントP2は、該当する段差エリアの通行回数の関数Fbとして、次の式(2)のように示される。
P2=Fb(通行回数) ・・・式(2)
前述のように、条件2の通行頻度は、よく通る道、すなわち、頻繁に走行する道路にある段差エリアの段差情報を優先するための条件であり、通行回数をカウントする通行回数カウンタを備え、通行回数が多い学習エリアの優先度を高くするようになっている。そのため、関数Fbは図11における線52で表すことができる。なお、図11において、縦軸は重み付けポイントP2の値、横軸は通行回数を採ってある。図11から分かるように、通行回数が大きくなる程、すなわち、通行回数カウンタのカウント値が大きくなる程重み付けポイントP2の値が高くなるように設定されている。なお、線52は、標準的な設定である初期設定の状態における関数Fbであり、ユーザは線52aで表される極大設定の状態と線52bで表される極小設定の状態との範囲内で任意に設定を変更することができる。図11における矢印52cはユーザ設定の範囲を示している。
【0119】
さらに、条件3に対応する重み付けポイントP3は、該当する段差エリアの自宅からの距離の関数Fcとして、次の式(3)のように示される。
P3=Fc(自宅からの距離) ・・・式(3)
前述のように、条件3の自宅からの距離は、ナビゲーション装置10に登録された自宅の場所に近い段差エリアの段差情報を優先するための条件であり、登録された自宅周辺の道路は通行頻度も高いと考えられるので、自宅からの距離が短い位置にある学習エリアの優先度を高くするようになっている。そのため、関数Fcは図12における線53で表すことができる。なお、図12において、縦軸は重み付けポイントP3の値、横軸は自宅からの距離を採ってある。図12から分かるように、自宅からの距離が大きくなる程、すなわち、自宅から離れる程重み付けポイントP3の値が低くなるように設定されている。なお、線53は、標準的な設定である初期設定の状態における関数Fcであり、ユーザは線53aで表される極大設定の状態と線53bで表される極小設定の状態との範囲内で任意に設定を変更することができる。図12における矢印53cはユーザ設定の範囲を示している。
【0120】
さらに、条件4に対応する重み付けポイントP4は、該当する段差レベルの関数Fdとして、次の式(4)のように示される。
P4=Fd(段差レベル) ・・・式(4)
前述のように、条件4の効果の大きさは、サスペンション制御を行うことによって得られる効果の大きさであり、段差が大きい程サスペンション制御を行ってサスペンションユニット30の特性を柔らかな設定に変更することの効果が大きいと考えることができるので、段差レベルが大きい学習エリアの優先度を高くするようになっている。そのため、関数Fdは図13における線54で表すことができる。なお、図13において、縦軸は重み付けポイントP4の値、横軸は段差レベルを採ってある。図13から分かるように、段差レベルが大きくなる程重み付けポイントP4の値が大きくなるように設定されている。なお、線54は、標準的な設定である初期設定の状態における関数Fdであり、ユーザは線54aで表される極大設定の状態と線54bで表される極小設定の状態との範囲内で任意に設定を変更することができる。図13における矢印54cはユーザ設定の範囲を示している。
【0121】
そして、式(1)〜(4)に従って、重み付けポイントP1〜P4が算出されると、続いて、次の式(5)に従って重み付けポイントPが算出される。
P=P1+P2+P3+P4 ・・・式(5)
続いて、ナビゲーション装置10は、重み付けポイントPが最も小さい段差エリアを選択する。すなわち、記憶メディア部19に記憶されている学習エリアの中から重み付けポイントPが最も小さいものを選択する。続いて、ナビゲーション装置10は、選択された段差エリアの記憶データを削除する。この場合、記憶メディア部19に記憶されている前記選択された段差エリアの段差情報を削除する。そして、今回の学習エリアを新規登録して処理を終了する。
【0122】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS3−11−21 段差エリアの最大記憶数に達しているか否かを判断する。段差エリアの最大記憶数に達している場合はステップS3−11−22に進み、段差エリアの最大記憶数に達していない場合はステップS3−11−25に進む。
ステップS3−11−22 記憶メディア部19内の段差エリアに対して所定の式に従って重み付けポイントPを算出する。
ステップS3−11−23 重み付けポイントPが最も小さい段差エリアを選択する。
ステップS3−11−24 選択された段差エリアの記憶データを削除する。
ステップS3−11−25 今回の学習エリアを新規登録して処理を終了する。
【0123】
このように、本実施の形態においては、学習エリアに優先度を付与する場合に複数の条件に基づく優先度を総合的に組み合わせるようになっている。この場合、各条件に基づく評価ポイントを算出し、すべての条件に基づく評価ポイントを加算した結果、最もポイントが低いデータを最も優先度が低いデータとする。そのため、優先度を適切に設定することができる。
【0124】
また、ポイント設定を車両のユーザが選択することができるようになっている。そのため、よりユーザに適した優先度の設定を行うことができる。
【0125】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0126】
【図1】本発明の第1の実施の形態における段差の学習をキャンセルする動作を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における段差学習システムの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における段差学習システムの実行する処理の手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施の形態における現在位置精度通知処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施の形態における段差検出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施の形態における段差情報記憶処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施の形態における学習エリアの新規登録処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施の形態における段差情報通知処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図9】本発明の第1の実施の形態における減衰力制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施の形態における優先度を付与するための第1条件の関数を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態における優先度を付与するための第2条件の関数を示す図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態における優先度を付与するための第3条件の関数を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態における優先度を付与するための第4条件の関数を示す図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態における学習エリアの新規登録処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0127】
16 現在位置検出部
16a 現在位置精度通知処理部
17 段差エリア算出処理部
19 記憶メディア部
21 路面検出処理部
22 路面検出センサ




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013