米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 車両 -> トヨタ自動車株式会社

発明の名称 スペアタイヤ保持構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−8371(P2007−8371A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−193694(P2005−193694)
出願日 平成17年7月1日(2005.7.1)
代理人 【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
発明者 桑原 正明
要約 課題
スペアタイヤを車体に対し保持したままで該スペアタイヤが車体の変形に抑制することを防止することができるスペアタイヤ保持構造を得る。

解決手段
スペアタイヤ保持構造10では、軸線が上下方向に沿うように水平に配置されたスペアタイヤ28を、該スペアタイヤを貫通したアッパボルト40にタイヤクランプ42を螺合して車体に保持する。アッパボルト40と車体のリヤフロアパネル12とはワイヤ35によって連結されており、スペアタイヤ28に後方からの軸線と略直角を成す前向き荷重が作用した場合に、スペアタイヤ28の軸線を車体に対し傾斜させるようになっている。
特許請求の範囲
【請求項1】
軸線が上下方向に沿うようにスペアタイヤを車体に保持する保持手段に、前記軸線に対する直角方向から前記スペアタイヤに所定値以上の力が作用した場合に、前記スペアタイヤの軸線を車体に対し傾斜させる保持角可変構造を設けたスペアタイヤ保持構造。
【請求項2】
前記保持手段は、一端が車体側に連結され前記スペヤタイヤの軸心部を貫通したボルトにナットを螺合して該スペアタイヤを締結する締結手段であり、
前記保持角可変構造は、前記ボルトと車体との間に設けられ、前記スペアタイヤに前記所定値以上の力が作用した場合に、前記ボルトを車体に対し傾斜させるようになっている請求項1記載のスペアタイヤ保持構造。
【請求項3】
前記保持角可変構造は、前記ボルトと車体とを連結するワイヤを含んで構成されている請求項2記載のスペアタイヤ保持構造。
【請求項4】
前記保持角可変構造は、前記ワイヤとボルトとの間に設けられた被支持部と、一端側が車体に固定されると共に他端側が前記被支持部を支持する支持部材とをさらに含んで構成されている請求項3記載のスペアタイヤ保持構造。
【請求項5】
前記支持部材は、前記被支持部を支持可能な他端側に設けられ、前記スペアタイヤに作用する前記所定値以上の力によって前記支持部材に対し位置ずれした前記被支持部を所定位置に案内するガイド部を有する請求項4記載のスペアタイヤ保持構造。
【請求項6】
前記スペアタイヤは車体後部の床上に保持されており、
前記保持角可変構造は、前記スペアタイヤに後方から所定値以上の荷重が作用した場合に、該スペアタイヤの後部が前部に対し持ち上がるように前記軸線を車体に対し傾斜させる請求項1乃至請求項5の何れか1項記載のスペアタイヤ保持構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等の車両にスペアタイヤ保持するためのスペアタイヤ保持構造に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば自動車の後突時にスペアタイヤが車体後部の変形を抑制することを防止するために、該後突時にスペアタイヤを収納凹部から抜け出るようにした技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】実開平5−46676号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記の如き従来の技術では、収納凹部から抜け出したスペアタイヤが車体から離脱するため、この離脱後のスペアタイヤの移動を規制できないという問題があった。
【0004】
本発明は、上記事実を考慮して、スペアタイヤを車体に対し保持したままで該スペアタイヤが車体の変形に抑制することを防止することができるスペアタイヤ保持構造を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係るスペアタイヤ保持構造は、軸線が上下方向に沿うようにスペアタイヤを車体に保持する保持手段に、前記軸線に対する直角方向から前記スペアタイヤに所定値以上の力が作用した場合に、前記スペアタイヤの軸線を車体に対し傾斜させる保持角可変構造を設けた。
【0006】
請求項1記載のスペアタイヤ保持構造では、通常はスペアタイヤが保持手段によって車体に対し略水平に保持されている。このスペアタイヤに軸線との略直角方向(略水平方向)の所定値以上の力が作用すると、保持角可変構造が設けられている保持手段は、スペアタイヤの車体に対する保持角度を変化させ、スペアタイヤの軸線が車体に対し傾斜する。すると、この傾斜をきっかけにして上記所定値以上の力によってスペアタイヤを車体に対し回転させるモーメントが作用し、スペアタイヤは保持手段によって車体に保持されたまま回転する。これにより、例えばスペアタイヤが車体後部に保持された構成において、後突が生じた場合に、スペアタイヤは衝突によって変形する車体に保持されたまま回転することで、該車体の変形を抑制することが防止される。
【0007】
このように、請求項1記載のスペアタイヤ保持構造では、スペアタイヤを車体に対し保持したままで該スペアタイヤが車体の変形に抑制することを防止することができる。
【0008】
請求項2記載の発明に係るスペアタイヤ保持構造は、請求項1記載のスペアタイヤ保持構造において、前記保持手段は、一端が車体側に連結され前記スペヤタイヤの軸心部を貫通したボルトにナットを螺合して該スペアタイヤを締結する締結手段であり、前記保持角可変構造は、前記ボルトと車体との間に設けられ、前記スペアタイヤに前記所定値以上の力が作用した場合に、前記ボルトを車体に対し傾斜させるようになっている。
【0009】
請求項2記載のスペアタイヤ保持構造では、一端が車体側に連結されたボルトをスペアタイヤの軸心部に挿通させ、該ボルトにナットを螺合することで、スペアタイヤが車体に締結される。このスペアタイヤに上記所定値以上の力が作用すると、ボルトと車体との間に配設された保持角可変手段によって、ボルトすなわちスペヤタイヤ軸線の車体に対する角度が変化する。
【0010】
請求項3記載の発明に係るスペアタイヤ保持構造は、請求項2記載のスペアタイヤ保持構造において、前記保持角可変構造は、前記ボルトと車体とを連結するワイヤを含んで構成されている。
【0011】
請求項3記載のスペアタイヤ保持構造では、締結手段の締結状態では、ワイヤに作用するボルト長手方向の張力が該ボルトすなわちスペアタイヤを通常位置に保持する。スペアタイヤに上記所定値以上の力が作用すると、ワイヤと車体又はボルトとの連結部位の相対角変位やワイヤ自体の屈曲等によって、ボルトすなわちスペヤタイヤ軸線の車体に対する角度が変化する。
【0012】
請求項4記載の発明に係るスペアタイヤ保持構造は、請求項3記載のスペアタイヤ保持構造において、前記保持角可変構造は、前記ワイヤとボルトとの間に設けられた被支持部と、一端側が車体に固定されると共に他端側が前記被支持部を支持する支持部材とをさらに含んで構成されている。
【0013】
請求項4記載のスペアタイヤ保持構造では、被支持部が支持部材に支持されることで、スペアタイヤの取り外し、取り付け時(通常使用時)にボルトの姿勢が維持され、使い勝手が良好である。
【0014】
請求項5記載の発明に係るスペアタイヤ保持構造は、請求項4記載のスペアタイヤ保持構造において、前記支持部材は、前記被支持部を支持可能な他端側に設けられ、前記スペアタイヤに作用する前記所定値以上の力によって前記支持部材に対し位置ずれした前記被支持部を所定位置に案内するガイド部を有する。
【0015】
請求項5記載のスペアタイヤ保持構造では、スペアタイヤに上記所定値以上の力が作用すると、被支持部すなわちボルトとワイヤとの連結部位がガイド部にガイドされて所定位置に移動して、ボルトすなわちスペヤタイヤ軸線の車体に対する角度が変化する。これにより、スペアタイヤを上記の如く回転させるきっかけとなる初期傾斜角を所定の角度(範囲)に設定することが可能になる。
【0016】
請求項6記載の発明に係るスペアタイヤ保持構造は、請求項1乃至請求項5の何れか1項記載のスペアタイヤ保持構造において、前記スペアタイヤは車体後部の床上に保持されており、前記保持角可変構造は、前記スペアタイヤに後方から所定値以上の荷重が作用した場合に、該スペアタイヤの後部が前部に対し持ち上がるように前記軸線を車体に対し傾斜させる。
【0017】
請求項6記載のスペアタイヤ保持構造では、車体後突時には、スペアタイヤは後部が持ち上がるように(車室に近づくように)車体に保持されつつ回転し、車体の変形を許容する。このため、スペアタイヤにおける後部が前部よりも高位になり、スペアタイヤの前部が持ち上がる構成と比較して、スペアタイヤと乗員等との接触が生じ難い。また、仮に保持手段が破壊された場合でも、スペアタイヤが車外に放出され難い。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように本発明に係るスペアタイヤ保持構造は、スペアタイヤを車体に対し保持したままで該スペアタイヤが車体の変形に抑制することを防止することができるという優れた効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の実施形態に係るスペアタイヤ保持構造10について、図1乃至図3に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UPは、それぞれスペアタイヤ保持構造10が適用された自動車Sの前方向(進行方向)、上方向を示している。
【0020】
図1には、スペアタイヤ保持構造10が適用された自動車Sの後部が概略的な側断面図にて示されている。この図に示される如く、本実施の形態に係るスペアタイヤ保持構造10は、自動車Sの後部に位置するトランクルームTに適用されている。この自動車Sは、床部材としてのリヤフロアパネル12を備えており、リヤフロアパネル12におけるトランクルームTの床を構成する部分には、収納凹部としてのリヤフロアパン14が形成されている。リヤフロアパネル12の後端には、ロアバックパネル16が連続している。
【0021】
ロアバックパネル16の後方には、車幅方向に長手のリヤバンパリインフォースメント18が配設されており、リヤバンパリインフォースメント18は、リヤバンパカバー20に覆われてリヤバンパ22を構成している。一方、トランクルームTの後部で上向きに開口する開口部は、トランクリッド25によって開閉されるようになっている。
【0022】
また、自動車Sにおけるリヤフロアパン14の前方には、該リヤフロアパン14に上下方向にオーバラップしてリヤサスペンションメンバ24が配設されている。さらに、リヤサスペンションメンバ24の前方には、該リヤサスペンションメンバ24と上下方向にオーバラップして、燃料タンク26が配設されている。燃料タンク26は、扁平型のタンクとされ、床下に配置されている。
【0023】
そして、トランクルームTのリヤフロアパン14内には、スペアタイヤ28が配設されている。リヤフロアパン14の底面14Aは、略水平面に沿う平面状に形成されており、スペアタイヤ28は、その軸線が略上下方向に沿うように底面14A上に略水平に載置されている。この状態で、スペアタイヤ28は、スペアタイヤ保持構造10によって、リヤフロアパネル12すなわち車体に対し保持されている。以下、具体的に説明する。
【0024】
スペアタイヤ保持構造10は、リヤフロアパン14の底面14A上に固定された台座30を備えている。台座30上には、支持部材としてボールガイド32の下端が固定されている。また、台座30には、アンダボルト34が螺合によって固定されている。アンダボルト34にはワイヤ35の一端が固定されており、ワイヤ35の他端には被支持部としてのボールジョイント36が固定されている。ボールジョイント36は、球体状に形成されており、ワイヤ35に所定の張力を作用させた状態でボールガイド32の水平面に沿って平坦な上面32A上に、摺動又は転動可能に載置されるようになっている。
【0025】
また、ボールガイド32の上端からは、ガイド部38が前方に向けて延設されている。ガイド部38は、上向きに凹のボール受け形状とされており、前側に位置ずれしたボールジョイント36を誘い込むと共に、それ以上の位置ずれを規制するようになっている。なお、図示は省略するが、ボールガイド32の上面32Aからガイド部38にかけてワイヤ35が挿通されたスリットが設けられており、該ワイヤ35の上端が前後方向に移動することを許容するようになっている。
【0026】
さらに、ボールジョイント36におけるワイヤ35の接続端とは反対側には、アッパボルト40の下端が固定されている。これにより、アッパボルト40を長手方向に引張ると、該アッパボルト40と張力が作用するワイヤ35とが一直線状に配置されるようになっている。そして、スペアタイヤ保持構造10では、アッパボルト40をスペアタイヤ28の軸心部を構成するホイール28Aの中心部を貫通させて、該アッパボルト40にナットとしてのタイヤクランプ42を螺合することで、該タイヤクランプ42と底面14Aとの間にスペアタイヤ28を挟み込んで保持する(締結する)ようになっている。
【0027】
上記の如くワイヤ35に張力が作用した状態で、ボールジョイント36がボールガイド32の上面32A上に載置されているため、換言すれば、ボールジョイント36がワイヤ35の張力で上面32Aに押し付けられているため、アッパボルト40は、タイヤクランプ42を取り外しても直立状態を維持するようになっている。
【0028】
このスペアタイヤ保持構造10では、スペアタイヤ28に後方から前向きの所定値以上の力が作用すると、図2に示される如く、ワイヤ35の根元(下端)を屈曲させて、アッパボルト40を介して前向きの移動力が作用するボールジョイント36がボールガイド32の上面32Aからガイド部38に移動し、アッパボルト40を前傾させるようになっている。この前傾によってスペアタイヤ28は、底面14Aに接触している前部近傍を中心として、後部を持ち上げるように回動するようになっている。この実施形態では、ボールジョイント36が上面32Aからガイド部38に移動することで、スペアタイヤ28が略2°だけ回動する設定(寸法形状)とされている。
【0029】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0030】
上記構成のスペアタイヤ保持構造10が適用された自動車Sでは、該スペアタイヤ保持構造10によってスペアタイヤ28がリヤフロアパン14内で固定的に保持されている。スペアタイヤ28を使用する場合には、タイヤクランプ42のアッパボルト40への螺合を解除した後、スペアタイヤ28をリヤフロアパン14から取り出す。このとき、アッパボルト40は直立状態を維持する。スペアタイヤ28をリヤフロアパン14内で保持する際には、ホイール28Aにアッパボルト40を貫通させ、該アッパボルト40にタイヤクランプ42を螺合する。
【0031】
そして、本スペアタイヤ保持構造で10は、例えば他の車両Cがリヤバンパ22に追突すると、スペアタイヤ28にはリヤバンパリインフォースメント18を介して衝突荷重が作用する。この衝突荷重が上記所定値以上であると、図2に示される如く、ボールジョイント36がボールガイド32の上面32Aからガイド部38に移動し、アッパボルト40がわずか(略2°だけ)に前傾する。このアッパボルト40の前傾に伴って、スペアタイヤ28は、前部を回動中心として後部を持ち上げるようにわずかに回動する。
【0032】
この回動によって(きっかけとして)、スペアタイヤ28には、上記後方からの衝突荷重がモーメントとして作用し、このモーメントによって、図3(A)に示される如くスペアタイヤ28が前部を回動中心として後部をさらに持ち上げるように回動する。このとき、リヤフロアパネル12は、上記衝突荷重によって変形して衝撃を吸収し、スペアタイヤ28が回動することで、アッパボルト40には殆どせん断が作用することなく引っ張り荷重が作用する。このため、リヤフロアパネル12は、スペアタイヤ保持構造10を介してスペアタイヤ28が保持された状態を維持しながら、上記の如く変形する。換言すれば、スペアタイヤ28は、リヤフロアパネル12の変形を抑制することなく後部を持ち上げるように回動する。
【0033】
ここで、スペアタイヤ保持構造10では、水平に配置されたスペアタイヤ28に後方からの力が作用した場合に、該スペアタイヤ28の車体に対する保持角をわずかに変化させるため、衝突荷重によってスペアタイヤ28を回動することができる。これにより、スペアタイヤ28をリヤフロアパネル12に保持させたまま、該リヤフロアパネル12の変形を許容する状態に移行する。したがって、スペアタイヤ保持構造10が適用された自動車Sでは、リヤフロアパネル12を含む車体後部を効果的に変形させて衝突に伴う衝撃を給することができる。また、スペアタイヤ28が車外に放出されることが防止される。
【0034】
具体的には、図3(A)に示される如く、後突時にスペアタイヤ28がリヤサスペンションメンバ24に干渉しても、このリヤサスペンションメンバ24が燃料タンク26に干渉することが防止される。また、スペアタイヤ28が車室に侵入することが防止される。
【0035】
図3(B)に示す比較例との比較で説明する。なお、比較例における上記実施形態に対応する部分には同一の符号を付す。この比較例は、台座部60から立設されホイール28Aを貫通したボルト62にタイヤクランプ64を螺合することで、スペアタイヤ28をリヤフロアパン14内に保持する。この比較例では、他の車両Cが追突すると、リヤバンパリインフォースメント18を介して前向きの衝突荷重が作用したスペアタイヤ28は、略水平状態を維持したまま車両前方に並進する。このため、スペアタイヤ28がリヤフロアパネル12の変形すなわち衝撃吸収を抑制してしまう。また、前方に並進するスペアタイヤ28は、リヤサスペンションメンバ24を介して燃料タンク26に損傷を与える恐れがある。さらに、スペアタイヤ28は、燃料タンク損傷を避けたとしても、車室に侵入してしまう恐れがある。
【0036】
これに対し本スペアタイヤ保持構造10では、上記の通り後突の初期にスペアタイヤ28をわずかに回動することで、衝突荷重を利用して該スペアタイヤ28を回動するきっかけを与える構造であるため、スペアタイヤ28を回動させることで、リヤフロアパネル12の変形抑制、燃料タンク26への干渉、車室への侵入がそれぞれ効果的に防止される。
【0037】
特に、スペアタイヤ保持構造10では、スペアタイヤ28が後部を持ち上げるように回動するため、相対的に高位となる後部が乗員と干渉する確率が低くなる。したがって、独立したトランクルームTを有さず、荷室と車室とが連通したワゴンタイプの車両にも好適に適用される。さらに、後部を持ち上げる方向に回動するスペアタイヤ28は、仮にスペアタイヤ保持構造10による保持状態が解除された場合(たとえば、ワイヤ35の切断等)でも、スペアタイヤ28が車外に放出されることが効果的に防止される。
【0038】
このように、本実施形態に係るスペアタイヤ保持構造10では、スペアタイヤ28を車体のリヤフロアパネル12に対し保持したままで該スペアタイヤ28がリヤフロアパネル12の変形に抑制することを防止することができる。
【0039】
また、スペアタイヤ保持構造10では、ワイヤ35をアッパボルト40とリヤフロアパネル12との間に設けることで、後突時のスペアタイヤ28の回動を創出するため、構造が簡単である。さらに、このワイヤ35に設けたボールジョイント36を支持するボールガイド32を有するため、通常はアッパボルト40が直立状態を維持し、通常時には上記した比較例に係る構成と同等の使用性を確保することができる。しかも、ボールガイド32からはガイド部38が延設されているため、このガイド部によってスペアタイヤ28の初期回動量を設定することができる。この実施形態では、スペアタイヤを略2°だけ回動して衝突荷重を利用する(モーメントに変換する)きっかけを作ることが実現された。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施形態に係るスペアタイヤ保持構造が適用された自動車車体の後部を示す側断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るスペアタイヤ保持構造による後突時のスペアタイヤの回動初期状態を示す側断面図である。
【図3】(A)は本発明の実施形態に係るスペアタイヤ保持構造による後突時のスペアタイヤの回動状態を示す側断面図、(B)は比較例に係る構成の後突時のスペアタイヤの移動状態を示す側断面図である。
【符号の説明】
【0041】
10 スペアタイヤ保持構造
12 リヤフロアパネル(車体)
28 スペアタイヤ
32 ボールガイド(支持部材)
35 ワイヤ(保持角可変手段)
36 ボールジョイント(被支持部)
38 ガイド部
40 アッパボルト(ボルト)




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013