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発明の名称 ステアリングロック装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−8231(P2007−8231A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−188794(P2005−188794)
出願日 平成17年6月28日(2005.6.28)
代理人 【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
発明者 北川 睦 / 早川 文洋 / 中野 淳一 / 近藤 英男
要約 課題
防犯性を高め、しかも省スペース化を図ることができるステアリングロック装置を提供する。

解決手段
ステアリング操舵を不可能にするステアリングロック装置10は、メインシャフト3に対し、同一軸線上に接続された回転シャフト12と、回転シャフト12に設けられた係合部材に係合し、回転シャフト12の回転を不可能にするロック部材とを備えている。
特許請求の範囲
【請求項1】
ステアリング操舵を不可能にするステアリングロック装置において、
ステアリング機構に備えられたシャフトに対し、同一軸線上に接続された回転シャフトと、
前記回転シャフトに設けられた係合部と、
前記係合部に係合し、前記回転シャフトの回転を不可能にするロック手段と
を備えたことを特徴とするステアリングロック装置。
【請求項2】
請求項1に記載のステアリングロック装置において、
前記回転シャフトは、
前記ステアリング機構を構成するメインシャフトとインターミディエイトシャフトとの間に配設され、前記メインシャフトに対して同一軸線上に連結されていることを特徴とするステアリングロック装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のステアリングロック装置において、
前記ステアリング機構を構成するメインシャフトを内在するステアリングチューブに連結固定され、前記回転シャフトを内在し回転可能に支持するとともに、前記ロック手段を内在するハウジングを備えたことを特徴とするステアリングロック装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のステアリングロック装置において、
前記回転シャフトに設けられた前記係合部は、その外周に係合凹部を備え、
前記ロック手段は、
前記係合凹部と係合する複数の係止部と、
前記各係止部を、前記係合部の前記係合凹部にそれぞれ異なる方向から係合して前記回転シャフトを回転不可能にするロック位置と、前記係合部から離間して前記回転シャフトを回転可能にするアンロック位置との間で移動させる移動手段とを備えることを特徴とするステアリングロック装置。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のステアリングロック装置において、
前記回転シャフトに設けられた前記係合部は、環状に形成され、その外周に係合凹部を備え、
前記ロック手段は、
環状に形成され、その内周に、前記係合部の前記係合凹部と係合可能な係合突部を備えた係止部と、
前記係止部を、前記係合部を内嵌して前記回転シャフトを回転不可能にするロック位置と、前記係合部から離間して前記回転シャフトを回転不可能にするアンロック位置との間で移動させる移動手段とを備えることを特徴とするステアリングロック装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステアリングロック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のステアリング操舵を不可能にするステアリングロック装置として、ステアリングシャフトの嵌合部に嵌合するロックバーを備えたステアリングロック装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。図8に示すように、ステアリングロック装置100は、例えば、ステアリングメインシャフト(以下、単にメインシャフト101という)を貫挿したステアリングチューブ102の外周に取付けられている。メインシャフト101は、ステアリングホイール103に連結固定され、同ステアリングホイール103の回転を、ステアリング機構に伝達するようになっている。
【0003】
図9に示すように、ステアリングロック装置100は、ハウジング104内に、モータ105と、駆動力を伝達する伝達機構106と、伝達機構106により移動するロックバー107とを備えている。ロックバー107は、ステアリングチューブ102に貫通形成された孔108を介して、メインシャフト101に対して進退するようになっている。そして、メインシャフト101に形成された嵌合部109に、ロックバー107が嵌合することにより、メインシャフト101の回転を制止し、インターミディエイトシャフト110(図8参照)以下のステアリング機構に対するトルク伝達を不可能としている。
【特許文献1】特開2005−47315号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、ステアリングチューブ102の外周に取付けられたステアリングロック装置100は、その取付位置のため、破壊され取り外される不正行為が行われる虞がある。また、ステアリングロック装置100がロック状態の際に、無理な操舵を繰り返し試みると、メインシャフト101がロックバー107から外れる方向に撓み、ロック解除されてしまう可能性もある。
【0005】
さらに、ステアリングチューブ102の外周にステアリングロック装置100を取付けた場合、ステアリングチューブ102から外側へ突出した状態になる。このため、ステアリングチューブ102周辺のレイアウトの自由度が失われるばかりか、ステアリングロック装置100の構成も制限されてしまう。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、防犯性を高め、しかも省スペース化を図ることができるステアリングロック装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、ステアリング操舵を不可能にするステアリングロック装置において、ステアリング機構に備えられたシャフトに対し、同一軸線上に接続された回転シャフトと、前記回転シャフトに設けられた係合部と、前記係合部に係合し、前記回転シャフトの回転を不可能にするロック手段とを備えたことを要旨とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のステアリングロック装置において、前記回転シャフトは、前記ステアリング機構を構成するメインシャフトとインターミディエイトシャフトとの間に配設され、前記メインシャフトに対して同一軸線上に連結されているこ
とを要旨とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のステアリングロック装置において、前記ステアリング機構を構成するメインシャフトを内在するステアリングチューブに連結固定され、前記回転シャフトを内在し回転可能に支持するとともに、前記ロック手段を内在するハウジングを備えたことを要旨とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のステアリングロック装置において、前記回転シャフトに設けられた前記係合部は、その外周に係合凹部を備え、前記ロック手段は、前記係合凹部と係合する複数の係止部と、前記各係止部を、前記係合部の前記係合凹部にそれぞれ異なる方向から係合して前記回転シャフトを回転不可能にするロック位置と、前記係合部から離間して前記回転シャフトを回転可能にするアンロック位置との間で移動させる移動手段とを備えることを要旨とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のステアリングロック装置において、前記回転シャフトに設けられた前記係合部は、環状に形成され、その外周に係合凹部を備え、前記ロック手段は、環状に形成され、その内周に、前記係合部の前記係合凹部と係合可能な係合突部を備えた係止部と、前記係止部を、前記係合部を内嵌して前記回転シャフトを回転不可能にするロック位置と、前記係合部から離間して前記回転シャフトを回転不可能にするアンロック位置との間で移動させる移動手段とを備えることを要旨とする。
【0012】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、ステアリングロック装置は、ステアリング機構に備えられたシャフトの同一軸線上に接続された回転シャフトを備えている。また、回転シャフトの回転を不可能にするロック手段を備えている。このため、ステアリングロック装置を比較的取り外し困難な位置に取付けることができるので、ステアリングロック装置の不正な破壊又は取り外しを防止できる。さらに、ステアリングロック装置を、ステアリング機構側のシャフトと同一軸線上に設けることにより、そのシャフトの外周を省スペース化でき、そのシャフト周辺又はステアリングロック装置のレイアウトの自由度の向上を図ることができる。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、回転シャフトは、メインシャフトとインターミディエイトシャフトとの間に配設され、メインシャフトと同一軸線上に連結されている。このため、ステアリングロック装置が不正に外された場合、回転シャフトも外されるので、メインシャフトの回転がインターミディエイトシャフトに伝達されないようにすることができる。従って、不正行為がなされた場合にも、ステアリング操舵を不可能とすることができるので、防犯性を高めることができる。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、ステアリングロック装置は、ステアリングチューブと連結固定されるハウジングを備える。ハウジングは、回転シャフトを回転可能に支持するとともに、ロック手段を内在する。従って、ステアリングロック装置は、ステアリングチューブから外に突出する部材や、ハウジングから外に張り出す部材を具備しない。このため、省スペース化を図ることができる。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、ステアリングロック装置は、複数の係止部と、各係止部を係合部の係合凹部に係合するロック位置まで移動させる移動手段とを備え、それぞれ異なる方向から回転シャフトの回転をロックする。このため、ロック状態の際に、回転シャフトをより強固にロックすることができる。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、係合部は、環状に形成され、その外周に係合凹部を備える。また、ロック手段は、環状に形成され、内周面に係合突部を備えた係止部と、係止部を、係合部を内嵌するロック位置と、係合部から離間するアンロック位置との間で移動させる移動手段とを備える。このため、回転シャフトの周方向において、回転シャフトをロックすることができるため、より強固にロックすることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、防犯性を高め、しかも省スペース化を図ることができるステアリングロック装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化したステアリングロック装置の一実施形態を図1〜図5に従って説明する。
【0019】
図1は、ステアリング機構としてのステアリング装置1を説明するための概略図である。ステアリング装置1は、ステアリングホイール2、メインシャフト3、ステアリングチューブ4及びインターミディエイトシャフト6を有する。ステアリングホイール2は、ステアリングメインシャフト(以下、メインシャフト3という)に連結固定され、同ステアリングホイール2の回転を、メインシャフト3に伝達する。メインシャフト3は、円筒状のステアリングチューブ4内に貫挿され、ステアリングチューブ4に対して回転可能に支持されている。
【0020】
メインシャフト3は、その先端部が、ステアリングロック装置10を介して、インターミディエイトシャフト6と駆動連結されている。従って、インターミディエイトシャフト6には、メインシャフト3及びステアリングロック装置10を介してステアリングホイール2の回転が伝達される。そして、インターミディエイトシャフト6は、伝達された回転力を、例えば、ラックアンドピニオン式のステアリングギア(図示せず)に伝達する。
【0021】
次に、ステアリングロック装置10について説明する。図2に示すように、ステアリングロック装置10は、有蓋円筒状のハウジング11を備え、このハウジング11は、ステアリングチューブ4と連結固定されている。図3に示すように、ハウジング11は、その蓋部11aに、等間隔に形成されたネジ孔11bを備えている。一方、ステアリングチューブ4の先端部には、フランジ部4aが等間隔に形成され、各フランジ部4aには、貫挿孔4bがそれぞれ形成されている。そして、締結ボルトBを貫挿孔4bに貫挿して、ハウジング11のネジ孔11bに螺着することによって、ハウジング11とステアリングチューブ4は、連結固定されている。
【0022】
また、図3に示すように、ハウジング11には、回転シャフト12が貫挿され、回転シャフト12は、蓋部11aに形成した軸受孔11cにて、ハウジング11に対して回転可能に支持されている。回転シャフト12は、その基端(ステアリングチューブ4側の端部)が、ハウジング11から突出した状態で、ステアリングチューブ4内に配置される。
【0023】
回転シャフト12の基端部には、円柱状の嵌挿突部12aが突出形成されている。この嵌挿突部12aの直径は、メインシャフト3の先端面に凹設された嵌合孔3aの直径と等しいか、若干大きくなるように形成されている。また、嵌挿突部12aの長さは、嵌合孔3aの深さとほぼ同じになるように形成されている。
【0024】
そして、ステアリングロック装置10は、回転シャフト12の嵌挿突部12aを、メインシャフト3の嵌合孔3aに圧入することにより、メインシャフト3側と接続されるよう
になっている。これにより、メインシャフト3とステアリングロック装置10の回転シャフト12とが、ステアリングチューブ4内で連結され、ステアリングロック装置10(回転シャフト12)は、ステアリングチューブ4内のメインシャフト3と同一軸線上に配置される。そして、回転シャフト12には、メインシャフト3を介して、ステアリングホイール2の回転が伝達され、メインシャフト3とともに回転する。
【0025】
また、回転シャフト12の先端部は、ハウジング11から突出した状態になっており、図1に示す継ぎ手12bが連結されている。この継ぎ手12bは、図1に示すインターミディエイトシャフト6に設けた継ぎ手6aと連結されている。
【0026】
図4及び図5は、ハウジング11内に構成されたステアリングロック装置10の機構を説明するための説明図である。図4に示すように、ハウジング11には、回転シャフト12が配設され、回転シャフト12の下側には、ロック手段を構成するモータ13が内蔵されている。このモータ13の出力軸13aには、ロック手段を構成する伝達機構14が連結されている。
【0027】
図4に示すように、伝達機構14は、回転軸20を有している。回転軸20は、ハウジング11内に、回転シャフト12と直交するように配置され、図示しない軸受によって回転可能に支持されている。また、その中央位置には、ウォームホイール21が固着されている。ウォームホイール21は、モータ13の出力軸13aに固着されたウォームギア22と噛合されている。従って、モータ13は、正逆回転することによって、ウォームギア22及びウォームホイール21を介して、回転軸20を正逆回転させる。
【0028】
また、回転軸20のウォームホイール21を挟んだ両側には、左側及び右側スクリューネジ筒23,24が固着されている。左側及び右側スクリューネジ筒23,24は、その外周面に互いに異なる方向の雄ネジが形成されている。
【0029】
左側及び右側スクリューネジ筒23,24には、左側及び右側移動筒25,26が螺合している。つまり、左側及び右側移動筒25,26の内周面には、雌ネジが形成されていて、左側及び右側スクリューネジ筒23,24の外周面に形成された雄ネジとそれぞれ螺合するようになっている。左側及び右側移動筒25,26は、回転軸20と平行に配設された図示しないガイド軸に摺動可能に貫挿支持され、回転軸20の回転とともに連れ回ることがないように配設されている。
【0030】
従って、モータ13によって回転軸20が(左側及び右側スクリューネジ筒23,24)が回転すると、左側及び右側移動筒25,26は、回転軸20に沿って往復移動する。このとき、左側及び右側スクリューネジ筒23,24の雄ネジの向きが互いに異なるので、左側及び右側移動筒25,26は、互いに接近したり、離間する往復移動を行う。尚、説明の便宜上、モータ13を正回転させたとき回転軸20は正回転し、左側及び右側移動筒25,26は互いに近接する方向に移動するものとする。反対に、モータ13を逆回転させたとき回転軸20は逆回転し、左側及び右側移動筒25,26は、互いに離間する方向に移動するものとする。
【0031】
左側及び右側移動筒25,26には、左側及び右側取付アーム27,28が図中上方に向ってそれぞれ延出形成されている。左側及び右側取付アーム27,28の先端部は、回転シャフト12を挟むように相対向するように配置されている。その相対向する面には、直交する方向に略円筒状の支持部29,30が形成され、各支持部29,30内には、バネ31,32が設けられている。各支持部29,30によって支持されたバネ31,32の先端には、係止部を構成するロック部材33,34が設けられている。
【0032】
左側及び右側のロック部材33,34の間の回転シャフト12には、係合部としての係合部材35が固着されている。係合部材35は、略円環状に形成され、その中央に回転シャフト12が貫挿されている。また、係合部材35の外周面には、各ロック部材33,34が嵌合可能な大きさの係合凹部36が多数凹設されている。本実施形態では、係合凹部36は、6個〜十数個形成されている。
【0033】
回転軸20の正回転に基づき、左側及び右側移動筒25,26が互いに接近する方向に移動すると、図5に示すように、各ロック部材33,34がロック位置に配置され、それぞれ対峙する係合凹部36に嵌合する(ロック状態)。このとき、各ロック部材33,34と、左側及び右側取付アーム27,28との間に介在するバネ31,32は、各ロック部材33,34を係合部材35側に押し付ける方向に付勢力を付与する。さらに、2つのロック部材33,34により、相対向する方向から係合部材35を圧接するので、回転シャフト12を強固に固定できる。その結果、メインシャフト3がロックされ、ステアリングホイール2の操舵を不可能にすることができる。
【0034】
モータ13は、ステアリングロック電子制御装置(以下、ステアリングロックECU40という)の駆動信号に基づいて、正回転又は逆回転するようになっている。ステアリングロックECU40は、所定の作動条件に基づいて、モータ13を所定の方向に回転させる。本実施形態では、図示しないキーシリンダから運転キーが抜かれたことをステアリングロックECU40が検知すると、ステアリングロックECU40は、モータ13を正回転させて、図5に示すように、ロック部材33,34を係合凹部36に嵌合させ、回転シャフト12を回転不能にロックする。反対に、キーシリンダに運転キーが差し込まれたことをステアリングロックECU40が検知すると、ステアリングロックECU40は、モータ13を逆回転させて、図4に示すように、ロック部材33,34を係合凹部36から離間させたアンロック位置に移動して、回転シャフト12を回転可能にする(アンロック状態)。
【0035】
また、伝達機構14は、図示しない位置検出器を備え、ロック部材33,34の位置を検出するようになっている。ステアリングロックECU40が、位置検出器から、ロック部材33,34がロック位置まで移動した旨の検出信号を入力すると、ステアリングロックECU40は、モータ13を回転停止させるようになっている。
【0036】
次に、ステアリングロック装置10の作用について説明する。ステアリングロック装置10がアンロック状態であるときに、キーシリンダから運転キーが抜出されると、ステアリングロックECU40は、モータ13を正回転させるための駆動信号を出力する。
【0037】
モータ13が正回転すると、回転軸20が正方向に回転する。これにより、左側及び右側移動筒25,26が、互いに接近する方向に移動し、左側及び右側取付アーム27,28に設けたロック部材33,34が、係合部材35の各係合凹部36に嵌合し、図5に示すロック状態になる。従って、各ロック部材33,34と、係合部材35との係合(嵌合)により、ステアリングロック装置10の回転シャフト12が回転不可能になる。このため、回転シャフト12に連結されたメインシャフト3及びインターミディエイトシャフト6がロックされるため、ステアリングホイール2の操舵が不可能となる。
【0038】
反対に、ステアリングロック装置10がロック状態であるときに、キーシリンダに運転キーが差し込まれると、ステアリングロックECU40は、モータ13を逆転させるための駆動信号を出力する。回転軸20が逆方向に回転すると、左側及び右側移動筒25,26(左側及び右側取付アーム27,28)は、互いに離間する方向に移動する。その結果、各ロック部材33,34が、係合部材35の係合凹部36から抜出され、図4に示すアンロック状態になる。その結果、回転シャフト12が回転可能となり、ステアリングホイ
ール2の旋回操作に基づくメインシャフト3の回転が、ステアリングロック装置10の回転シャフト12を介して、インターミディエイトシャフト6以下のステアリング機構に伝達可能となる。
【0039】
一方、上記したようなステアリングロック装置10が、破壊等により不正に取り外されると、回転シャフト12も破壊又は取り除かれて、メインシャフト3の回転力をインターミディエイトシャフト6に伝達できなくなる。このため、ステアリングロック装置10が不正に取り除かれた場合においても、ステアリング操舵が不可能になるので、防犯性を高めることができる。
【0040】
また、ステアリングロック装置10の回転シャフト12が、各ロック部材33,34により相対向する2方向からロックされることにより、ロック状態にも関わらず、ステアリングホイール2の操作が試みられても、メインシャフト3の撓みの発生を抑制できる。従って、メインシャフト3のベアリング(図示省略)にかかる負荷を軽減できる。
【0041】
(1)第1の実施形態では、ステアリングロック装置10に、回転シャフト12を備え、その回転シャフト12を、メインシャフト3及びインターミディエイトシャフト6の間に連結した。また、回転シャフト12に固着された係合部材35と、その係合部材35と係合可能な各ロック部材33,34を備えるようにした。さらに、各ロック部材33,34を、ロック位置とアンロック位置との間で移動させる、モータ13及び伝達機構14を備えるようにした。従って、ステアリングロック装置10が不正に破壊又は取り外されると、メインシャフト3とインターミディエイトシャフト6との間でトルクが伝達不可能になるため、ステアリング操舵が不可能になり、車両盗難を防止できる。また、ステアリングロック装置10を、メインシャフト3の外周側でなく、同一軸線上に配置したので、メインシャフト3及びステアリングロック装置10周辺を省スペース化し、ステアリング機構周辺又はステアリングロック装置10のレイアウトの自由度を向上させることができる。
【0042】
(2)第1の実施形態では、ステアリングロック装置10は、2つのロック部材33,34を備えるようにした。つまり、ステアリングロック装置10とメインシャフト3とを同一軸線上に接続した構成にしたため、ロック部材33,34のレイアウトの自由度が比較的向上し、ロック状態の際に、回転シャフト12(メインシャフト3)を相対向する2方向からロックし、より強固にロックすることができる。また、ロック状態の際に、操舵が試みられた場合にも、メインシャフト3の撓みの発生を抑制し、ロック解除されることを防止することができる。
【0043】
(3)第1の実施形態では、ステアリングロック装置10は、ステアリングチューブ4と連結固定される有蓋円筒状のハウジング11を備えるようにした。また、ハウジング11に、メインシャフト3と同一軸線上に連結される回転シャフト12が回転可能に支持されるようにした。さらに、ハウジング11内に、モータ13、伝達機構14及びロック部材33,34等が内在するようにした。従って、ステアリングロック装置10は、ステアリングチューブ4から外に突出する部材や、ハウジング11から外に張り出す部材を具備しないので、ステアリングチューブ4及びステアリングロック装置10の周方向における省スペース化を図ることができる。
【0044】
(第2の実施形態)
次に、本発明を具体化した第2の実施形態を図6及び図7に従って説明する。尚、第2の実施形態は、第1の実施形態のステアリングロック装置10の内部構造を変更したのみの構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。図6及び図7は、ステアリングロック装置10の内部構造を説明するための要部模式図である。
【0045】
図6に示すように、ステアリングロック装置10は、第1の実施形態のハウジング11と同様な構成のハウジング11を備えている。ハウジング11内には、メインシャフト3及びインターミディエイトシャフト6と連結する、回転シャフト12が貫挿されている。回転シャフト12には、係合凹部36を備えた係合部材35が固着されている。
【0046】
また、ハウジング11内には、係止部としてのロック部材41が配設されている。ロック部材41は、環状に形成され、その中央部に形成した貫通孔41aに回転シャフト12が貫挿されている。貫通孔41aの内周面には、所定の間隔で係合突部42が突設されている。この係合突部42は、係合部材35の係合凹部36の数と同じ数だけ形成されている。そして、ロック部材41を移動させることによって、図7に示すように、貫通孔41a内に、回転シャフト12に固着した係合部材35を嵌合させるようになっている。このとき、係合部材35の各係合凹部36に対して、貫通孔41aに形成した各係合突部42が、それぞれスラスト方向から嵌合するようになっている。
【0047】
また、ロック部材41には、ネジ孔41bが貫通形成されている。ネジ孔41bは、回転シャフト12と平行に配設された、移動手段を構成するネジ軸43と螺合している。ネジ軸43は、ハウジング11内に配設された移動手段を構成するモータ(図示省略)にて正逆回転するようになっている。さらに、ロック部材41の外周面には、ガイド片44が突設されている。ガイド片44は、ハウジング11の内周面に回転シャフト12と平行な方向に形成された摺動溝45に摺動可能に嵌合されている。
【0048】
従って、ネジ軸43がモータによって正逆回転すると、ロック部材41は、回転シャフト12の軸線方向と平行な方向に往復移動するようになっている。その結果、ロック部材41は、その各係合突部42が、係合部材35の各係合凹部36にそれぞれ嵌合するロック位置と、嵌合しないアンロック位置に配置される。そして、ロック部材41が、ロック位置にあるとき、回転シャフト12(メインシャフト3)にトルクが加えられても、ロック部材41の各係合突部42と、係合部材35の各係合凹部36との係合により、回転シャフト12の回転が周方向で規制される。また、ロック部材41のガイド片44が、ハウジング11の摺動溝45に嵌合されているため、回転シャフト12の回転を強固にロックし、ステアリングホイール2の旋回操作を不可能にすることができる。
【0049】
反対に、ロック部材41がアンロック位置にあるとき、ロック部材41は、係合部材35から離間するため、ロック部材41は、回転シャフト12を回転可能にする(アンロック状態)。その結果、ステアリングホイール2の旋回操作を可能にすることができる。
【0050】
従って、第2の実施形態によれば、第1の実施形態の(1)及び(3)に記載の効果に加えて以下の効果を得ることができる。
(4)第2の実施形態では、メインシャフト3に連結する回転シャフト12に、係合凹部36を備えた係合部材35を固着するようにした。また、ハウジング11内に、ロック部材41を、周方向に回転不能で、スラスト方向に移動可能になるように配設した。また、ロック部材41の内周面に、係合部材35の各係合凹部36と嵌合する各係合突部42をそれぞれ形成した。つまり、ステアリングロック装置10を、メインシャフト3と同一軸線上に配置することにより、従来では組立工程上でも困難であった、回転シャフト12の周方向においてロックする構成にすることが可能となる。従って、各係合突部42と各係合凹部36との係合により、係合突部42が係合凹部36から抜出し難くなるため、ロックバーとの嵌合によりロックするよりも、より強固にメインシャフト3をロックすることができる。
【0051】
尚、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・第1の実施形態では、ステアリングロック装置10は、2つのロック部材33,34を設けるようにしたが、1つ又は3つ以上でもよい。
【0052】
・第1の実施形態では、係合部材35に係合凹部36を多数(6個〜十数個)形成したが、第1の実施形態では、ロック部材33,34の数と同数以上形成されていればよい。第2の実施形態では、係合部材35は、係合凹部36を1つ以上備えていればよく、ロック部材41の係合突部42は、係合凹部36と同数形成される。
【0053】
・第1の実施形態では、モータ13及び伝達機構14の駆動により移動するロック部材33,34以外に、係合部材35の係合凹部36に嵌合可能なロックバーを備えたソレノイドを用いるようにしてもよい。
【0054】
・第1の実施形態では、伝達機構14を、支持軸と、支持軸にその端部を支持された2つのアームを有する機構にしてもよい。各アームの先には、係合部材35の係合凹部36に嵌合するロック部材が備えられ、モータ13の駆動により、支持軸を中心に回動し、ステアリングロック装置10の回転シャフト12を、ロック状態又はアンロック状態にする。
【0055】
・第1の実施形態では、ロック部材33,34と左側及び右側取付アーム27,28との間に、バネ31,32を介在させるようにしたが、これを省略し、ロック部材33,34を左側及び右側取付アーム27,28に直接固定するようにしてもよい。
【0056】
・第2の実施形態では、ロック部材41は、ネジ軸43を備えた移動機構により往復動するようにしたが、移動機構は、その他の構成にしてもよい。
・上記各実施形態では、ステアリングロック装置10をロック状態にする作動条件を、運転キーの抜出の検出にしたが、他の作動条件にしてもよい。例えば、イグニッションモジュールのオフ状態の検出、ドア開閉の検出、シフトポジションがパーキングレンジにある状態の検出のうち、いずれか1つ又は複数の作動条件を満たした場合に、ステアリングロック装置10をロック状態にするようにモータ13を正回転させてもよい。
【0057】
・上記各実施形態では、略円環状の係合部材35を回転シャフト12に貫挿するようにしたが、回転シャフト12に、係合部材35に相当する係合部を形成するようにしてもよい。つまり、第1の実施形態では、回転シャフト12の外周面に、ロック部材33,34が嵌合可能な係合凹部36を形成するようにしてもよい。また、第2の実施形態では、回転シャフト12の外周面に、ロック部材41が内嵌可能な凹部を形成するようにしてもよい。
【0058】
・上記各実施形態では、ステアリングロック装置10の回転シャフト12と、メインシャフト3とをセレーション結合により、接続するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、ステアリングロック装置10を、メインシャフト3の先端側に設けたが、インターミディエイトシャフト6や、メインシャフト3の中間等、ステアリング操舵に連動するシャフトのうち、その他の位置に配置するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】第1の実施形態のステアリングロック装置の取付位置の説明図。
【図2】ステアリングロック装置の取付位置の説明図。
【図3】ステアリングロック装置の構成の模式図。
【図4】ステアリングロック装置の構成の模式図。
【図5】ステアリングロック装置の構成の模式図。
【図6】第2の実施形態のステアリングロック装置の模式図。
【図7】ロック状態のステアリングロック装置の模式図。
【図8】従来のステアリングロック装置の取付位置を説明する説明図。
【図9】従来のステアリングロック装置の構成を説明する模式図。
【符号の説明】
【0060】
1…ステアリング機構を構成するステアリング装置、2…ステアリング機構を構成するステアリングホイール、3…ステアリング機構を構成するメインシャフト、4…ステアリング機構を構成するステアリングチューブ、6…ステアリング機構を構成するインターミディエイトシャフト、10…ステアリングロック装置、11…ハウジング、12…回転シャフト、13…ロック手段を構成するモータ、14…ロック手段及び移動手段を構成する伝達機構、33,34…係止部としてのロック部材、35…係合部としての係合部材、36…係合凹部、41…係止部としてのロック部材、42…係合突部、43…移動手段を構成するネジ軸。




 

 


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