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発明の名称 車輪構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−1575(P2007−1575A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2006−245901(P2006−245901)
出願日 平成18年9月11日(2006.9.11)
代理人 【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
発明者 倉田 史
要約 課題
本発明は、車輪構造に関し、車輪への路面入力に際しては、駆動用モータの存在に伴うバネ下質量の増加による影響を回避させることを目的とする。

解決手段
車体に対して支持された車輪12付近に、該車輪12に駆動力を伝達して車輪12を駆動する駆動用モータ34を配置する。駆動用モータ34の出力軸をフレキシブルカップリング36を介して車輪12のホイール16に連結する。また、駆動用モータ34を、鉛直軸に対して車両前後方向に傾斜した軸線を有するガイド39に沿って車輪12に対して相対変位可能に、コイルバネ40及びアブソーバ42を介してサスペンション17を構成するナックル部材20に支持する。
特許請求の範囲
【請求項1】
車体に対して支持された車輪付近に配置され、該車輪に駆動力を伝達して該車輪を駆動する駆動用モータを備える車輪構造であって、
前記駆動用モータを前記車輪に対して少なくとも鉛直軸に対して車両前後方向に傾斜した軸線に沿って相対変位可能に支持したことを特徴とする車輪構造。
【請求項2】
前記駆動用モータは、ばね要素及び減衰要素を介して前記車輪に支持されていることを特徴とする請求項1記載の車輪構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車輪構造に係り、特に、車体に対して支持された車輪付近に配置され、該車輪に駆動力を伝達して該車輪を駆動する駆動用モータを備える車輪構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車輪の有するホイール内に車輪を回転駆動させる駆動用モータを配設した車輪構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。この車輪構造において、駆動用モータの駆動軸はホイールに連結されている。従って、車輪は、駆動用モータが発生するトルクにより回転駆動することができる。
【特許文献1】特開平6−48192号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、駆動用モータの駆動軸がホイールに接続され、車輪が駆動用モータを用いて回転駆動する構成においては、その駆動用モータの質量分だけ車両におけるバネ下質量が増加する。この点、上記従来の車輪構造では、駆動用モータの駆動軸がホイールに直結され、駆動用モータと車輪とが一体的に固定されているため、車輪への路面入力時に駆動用モータが車輪と一体となって車体に対して変位してしまう。このため、バネ下質量の増加による影響が顕著に現れ、車両走行時における車輪の路面追従性が低下して乗員の乗り心地が悪化する事態が生ずる。
【0004】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、車輪への路面入力に際しては、駆動用モータの存在に伴うバネ下質量の増加による影響を回避させることが可能な車輪構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的は、請求項1に記載する如く、車体に対して支持された車輪付近に配置され、該車輪に駆動力を伝達して該車輪を駆動する駆動用モータを備える車輪構造であって、前記駆動用モータを前記車輪に対して少なくとも鉛直軸に対して車両前後方向に傾斜した軸線に沿って相対変位可能に支持した車輪構造により達成される。
【0006】
本発明において、車輪を駆動する駆動用モータは、その車輪に対して、少なくとも鉛直軸に対して車両前後方向に傾斜した軸線に沿って相対変位可能に支持されている。この場合には、駆動用モータが車輪と一体となって変位することはなく、駆動用モータが車輪に対して鉛直軸方向及び車両前後方向に相対変位可能であるので、車輪への鉛直軸方向及び車両前後方向の路面入力に対してダイナミックダンパ効果を実現することができ、駆動用モータの存在に伴う車両のバネ下質量の増加による影響は極力回避される。
【0007】
この場合、上記した車輪構造において、前記駆動用モータは、ばね要素及び減衰要素を介して前記車輪に支持されていることとすれば、駆動用モータをダイナミックダンパとして機能させることができ、これにより、車輪に作用する振動を抑制して乗員の乗り心地を向上させることができる。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の発明によれば、車輪への鉛直軸方向及び車両前後方向の路面入力時に、車輪への入力に対してダイナミックダンパ効果を実現することができ、駆動用モータの存在に伴う車両のバネ下質量の増加による影響を回避させることができ、これにより、乗員の乗り心地の悪化を防止することができる。
【0009】
また、請求項2記載の発明によれば、車輪への鉛直軸方向及び車両前後方向の路面入力時に、駆動用モータをダイナミックダンパとして機能させることができ、乗員の乗り心地を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1及び図2は、本発明の実施例である車輪構造10の構成図を示す。尚、図1には本実施例の車輪構造10の車両側面図を、また、図2には本実施例の車輪構造10の車両正面図を、それぞれ示す。
【0011】
本実施例において、車両は、回転駆動すると共に操舵される車輪12の車輪構造10を有している。車輪12は、路面に接触するゴム製のタイヤ14と、該タイヤ14を装着したホイール16とにより構成されている。車輪12と車体との間には、ダブルウィッシュボーン式のサスペンション(懸架装置)17が介在されている。
【0012】
車輪12のホイール16は、サスペンション17を構成するナックル部材20に回転可能に支持されている。ナックル部材20は、サスボールジョイント22,24を介してサスペンションアーム26,28に揺動可能に支持されている。サスペンションアーム26,28は、車体又はサスペンションメンバ(何れも図示せず)に揺動可能に支持されている。サスペンションアーム28には、該サスペンションアーム28と車体との間に介在されるコイルスプリング30及びショックアブソーバ32が取り付けられている。
【0013】
本実施例の車輪構造10は、車輪12付近に配置され、車輪12に駆動力を伝達して車輪12を駆動する駆動用モータ34を備えている。駆動用モータ34は、車載電源から電力が供給されることにより回転駆動する電動モータである。駆動用モータ34の出力軸は、オルダムカップリング等のフレキシブルカップリング(自在軸継手)36を介して車輪12のホイール16に連結されている。このため、駆動用モータ34は、その出力軸中心がホイール16の軸中心からずれた状態、すなわち、両者の軸中心が偏心した状態においても車輪12にその車輪12を回転駆動させる駆動力を伝達することが可能である。
【0014】
駆動用モータ34は、モータ台座38に取り付け固定されている。モータ台座38は、棒状のガイド39を介してナックル部材20に可動可能に保持されている。ガイド39は、鉛直軸に対して上方が車両後方にかつ下方が車両前方に位置することにより車両前後方向に傾斜した軸線を有している。この軸線は、鉛直軸に対して例えば10°程度の角度αを有している。
【0015】
モータ台座38とナックル部材20との間には、ばね要素としてのコイルバネ40、及び、減衰要素としてのアブソーバ42が介在されている。コイルバネ40は、ガイド39に沿ってすなわち鉛直軸に対して車両前後方向に傾斜してその周囲を取り囲むように延びており、かかる傾斜方向に弾性を有している。また、アブソーバ42は、ガイド39に平行にすなわち鉛直軸に対して車両前後方向に傾斜して延びており、かかる傾斜方向における振動を減衰させる特性を有している。
【0016】
従って、モータ台座38及び駆動用モータ34は、ばね要素と減衰要素とによりナックル部材20すなわちナックル部材20と一体的な車輪12に弾性的に支持されており、ナックル部材20を有するサスペンション(アクスル)17及び車輪12に対して、鉛直軸に対して車両前後方向に傾斜した軸線に沿って相対変位することができるように構成されている。
【0017】
ところで、本実施例の如く車輪12が駆動用モータ34を用いて回転駆動される構成においては、車両におけるバネ下質量がその駆動用モータ34の質量分だけ増加することとなる。ここで、仮に駆動用モータ34が車輪12に対して車両前後方向や車両上下方向へ相対変位することができない、すなわち、車輪12に一体的に固定されているものとすると、路面からの車輪12への入力が生じた際に駆動用モータ34が車輪12と一体となって車体に対して変位することとなるため、車両が走行する際の車輪12の路面追従性が低下することにより、乗員の乗り心地が悪化すると共に、車両の運動性能が低下するというバネ下質量の増加による不都合が顕著に現れてしまう。そこで、本実施例の車輪構造10は、車輪12への入力が生じた際には駆動用モータ34の存在に伴うバネ下質量の増加による悪影響を回避する点に特徴を有している。
【0018】
図3は、本実施例の車輪構造10の効果を説明するための図を示す。本実施例の車輪構造10においては、駆動用モータ34が、上記の如く、車輪12に対して相対変位可能にナックル部材20にひいては車輪12に支持されている。この際、駆動用モータ34の車輪12に対する相対変位は、ガイド39により一方向に具体的には鉛直軸に対して車両前後方向に傾斜した軸線に沿って許容されている。尚、駆動用モータ34はフレキシブルカップリング36を介して車輪12に連結されるため、駆動用モータ34の軸中心と車輪12の軸中心とが偏心した場合にも駆動用モータ34から車輪12へ駆動力を伝達することは可能である。そして、上記した相対変位が許容される方向において、バネ要素としてのコイルバネ40、及び、減衰要素としてのアブソーバ42の双方が延在している。
【0019】
かかる構成において、駆動用モータ34は、車輪12への入力に対してダイナミックダンパとして機能する。具体的には、駆動用モータ34は、車輪12が車体に対して上下動する場合には、モータ台座38と一体で上下方向に加振され、かかる方向におけるダイナミックダンパとしての機能を有する。また、車輪12が車体に対して車両前後方向へ変位する場合には、モータ台座38と一体で車両前後方向に加振され、かかる方向におけるダイナミックダンパとしての機能を有する。
【0020】
従って、車輪12が図3に示す如く石等の障害物44を乗り越える際には、車輪12に、障害物との接触面から鉛直軸に対して僅かに傾斜した斜め上方へ向かう力Fが入力されるが、本実施例の車輪構造10においては、駆動用モータ34の車輪12に対する相対変位が、鉛直軸に対して上方が車両後方にかつ下方が車両前方に位置することにより車両前後方向に傾斜した軸線上で許容されるので、かかる軸線の鉛直軸に対する角度αを適当に設定することで、車輪12に入力する力Fの方向を駆動用モータ34の車輪に対する相対変位の方向と一致させることが可能となり、上記した斜め上方へ向かう車輪12への入力に対して効果的にダイナミックダンパ効果を実現することができる。
【0021】
尚、かかる構成においても、駆動用モータ34はフレキシブルカップリング36を介して車輪12に連結されるため、駆動用モータ34から車輪12への駆動力の伝達は的確に行われることとなる。
【0022】
この点、駆動用モータ34は、車輪12に対して鉛直軸に対して車両前後方向に傾斜した方向へ相対変位可能であり、かかる方向における車輪への入力に対してダイナミックダンパとしての機能を十分に発揮することができる。このため、本実施例の車輪構造10によれば、車両走行中に路面から車輪12へ入力が加わる場合にも、車体に作用する振動を効果的に抑制することができ、これにより、車両乗員の乗り心地を向上させることができると共に、車両の運動性能を向上させることができる。従って、本実施例の車輪構造10によれば、路面から車輪への入力時には、駆動用モータ34の存在に伴う車両のバネ下質量の増加による影響をできる限り回避させることが可能となっている。
【0023】
尚、上記の実施例においては、コイルバネ40が特許請求の範囲に記載した「ばね要素」に、アブソーバ42が特許請求の範囲に記載した「減衰要素」に、それぞれ相当している。
【0024】
ところで、上記の実施例においては、車輪に駆動力を伝達し車輪を駆動する駆動用モータとして、電源から供給される電力を用いて回転駆動する電動モータを用いることとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、オイルや空気の流れにより機械的に駆動する油圧モータやエアモータを用いることとしてもよい。
【0025】
また、上記の実施例においては、操舵される車輪12の車輪構造10を用いているが、操舵が行われない非操舵輪の車輪構造に適用することも可能である。この場合にも、車輪12を駆動する駆動用モータ34は、その車輪12に対して相対変位可能にホイール16やサスペンション(アクスル)等のバネ下部品に支持されることとなる。
【0026】
また、上記の実施例においては、ダブルウィッシュボーン式又はストラット式のサスペンションを用いることとしているが、他の形式のサスペンションを用いることとしてもよい。この場合にも、車輪12を駆動する駆動用モータ34は、その車輪12に対して相対変位可能にホイール16やサスペンション(アクスル)等のバネ下部品に支持されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施例である車輪構造の構成を示す車両側面図である。
【図2】本実施例の車輪構造の構成を示す車両正面図である。
【図3】本実施例の車輪構造の効果を説明するための図である。
【符号の説明】
【0028】
10 車輪構造
12 車輪
34 駆動用モータ
40 コイルバネ
42 アブソーバ





 

 


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