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発明の名称 サーボ制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−1544(P2007−1544A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−187057(P2005−187057)
出願日 平成17年6月27日(2005.6.27)
代理人 【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
発明者 岩▲崎▼ 克彦 / 河上 清治 / 片岡 寛暁 / ラッタポン チュムサムット
要約 課題
積分演算を含むサーボ制御を行う際に、外乱による影響を抑える。

解決手段
制御対象の状態を表す物理量に対して積分演算を行う際に、正積分演算及び負積分演算の2回の積分演算を施す。これで、制御の状況に応じて差別化された情報が得られる。そして、制御対象の状態が目標制御値になるように制御する際に、実制御値及び目標制御値に基づいて、正積分演算または負積分演算のどちらから得られた積分値を用いるかを選択する。これにより、位相遅延を含めていると判断された制御パラメータが除去される。したがって、全体の制御における位相遅延が抑えられることになり、例えば適切な操舵支援制御を行うことができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
所定の制御処理を繰り返し実行し、その実行結果に基づいて制御対象の状態を制御するサーボ制御装置であって、
前記制御対象の状態を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された前記制御対象の状態を表す物理量に対する積分演算を行い、その積分値が正の値の場合に前記積分演算を継続する正積分手段と、
前記検出手段により検出された前記制御対象の状態を表す物理量に対する積分演算を行い、その積分値が負の値の場合に前記積分演算を継続する負積分手段と、
前記制御対象の状態が目標制御値になるように制御する際に、前記正積分手段または前記負積分手段のどちらを用いるかを選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された前記正積分手段または前記負積分手段の一方を用いて、前記制御対象の状態が前記目標制御値になるように制御する制御手段と、
を備えることを特徴とするサーボ制御装置。
【請求項2】
前記選択手段は、実制御値及び前記目標制御値に基づいて、前記正積分手段または前記負積分手段のどちらを用いるかを選択することを特徴とする請求項1に記載のサーボ制御装置。
【請求項3】
前記選択手段は、前記実制御値と前記目標制御値との偏差が所定の正のしきい値以上である場合に前記正積分手段を選択し、前記偏差が所定の負のしきい値以下である場合に前記負積分手段を選択することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のサーボ制御装置。
【請求項4】
前記正積分手段の積分値の符号が負の場合に前記正積分手段の積分値をゼロとし、前記負積分手段の積分値の符号が正の場合に前記負積分手段の積分値をゼロとする設定手段を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のサーボ制御装置。
【請求項5】
前記設定手段は、前記偏差が前記正のしきい値以上である場合に前記負積分手段の積分値をゼロとし、前記偏差が前記負のしきい値以下である場合に前記正積分手段の積分値をゼロとすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のサーボ制御装置。
【請求項6】
車両が走行車線の所定の位置を走行するように車両の操舵を支援する車両用操舵支援装置であって、
前記検出手段は、前記車両の前記走行車線中の目標位置からのずれ量であるオフセットを検出し、
前記正積分手段は、前記検出手段により検出された前記オフセットに対する積分演算を行い、そのオフセット積分値が正の値の場合に積分演算を継続し、
前記負積分手段は、前記検出手段により検出された前記オフセットに対する積分演算を行い、そのオフセット積分値が負の値の場合に積分演算を継続し、
前記選択手段は、前記車両の前記走行車線中の前記位置が前記目標位置になるように制御する際に、前記正積分手段または前記負積分手段のどちらを用いるかを選択し、
前記制御手段は、前記選択手段により選択された前記正積分手段または前記負積分手段の一方を用いて、前記車両の前記走行車線中の前記位置が前記目標位置になるように制御すること、
を特徴とする請求項1に記載のサーボ制御装置。
【請求項7】
前記選択手段は、前記車両の前記走行車線中の前記位置、及び、前記目標位置に基づいて、前記正積分手段または前記負積分手段のどちらを用いるかを選択することを特徴とする請求項6に記載のサーボ制御装置。
【請求項8】
前記選択手段は、前記車両の前記走行車線中の前記位置と前記目標位置との偏差が所定の正のしきい値以上である場合に前記正積分手段を選択し、前記偏差が所定の負のしきい値以下である場合に前記負積分手段を選択することを特徴とする請求項6または請求項7に記載のサーボ制御装置。
【請求項9】
前記正積分手段のオフセット積分値の符号が負の場合に前記正積分手段のオフセット積分値をゼロとし、前記負積分手段のオフセット積分値の符号が正の場合に前記負積分手段のオフセット積分値をゼロとする設定手段を備えることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載のサーボ制御装置。
【請求項10】
前記設定手段は、前記偏差が前記正のしきい値以上である場合に前記負積分手段のオフセット積分値をゼロとし、前記偏差が前記負のしきい値以下である場合に前記正積分手段のオフセット積分値をゼロとすることを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載のサーボ制御装置。




発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーボ制御装置、特に車両の操舵支援を行うサーボ制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、サーボ制御において、外乱による定常偏差を除去するために、積分器を用いる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の技術は、サーボ制御の一例として車両用の操舵支援装置に関するものであり、外乱が車両に与える影響を表す値を積分演算により求めて、その積分値に応じて車両の操舵補助力を制御することで、例えば車線維持制御の精度を向上させると記載されている。
【特許文献1】特開2001−1923号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、このように積分器を用いて、外乱による定常偏差を除去するための処理を行うと、積分演算固有の特性による位相遅延が発生することを避けられない。このような位相遅延が生じると、外乱の振る舞いに伴って安定性が欠如された制御結果が得られるおそれがある。例えば、外乱の無い場合には、制御量に低周波の振動が発生するおそれがある。また、外乱が有り、その外乱の方向が反転した際には、正しい制御結果を得るために演算された値である積分値が、むしろ外乱の影響を助長してしまうおそれがある。
【0004】
このような問題点を解決するために、積分されるパラメータの増減傾向が反転した際に、そのパラメータの積分値がゼロになるようリセットすることで、制御の安定性を図る方法が考えられる。この方法を用いると、外乱が有りその方向が反転した際においては、速やかな対応ができるので、制御の安定性が保たれる。しかし、定常的な外乱が発生しているときにおいては、制御量に振動が発生してしまうので、制御の安定性が保たれないという問題点がある。
【0005】
また、積分されるパラメータの符号が反転した際に、パラメータの積分値をリセットすることで、制御の安定性を図る方法が考えられる。この方法を用いると、定常的な外乱が発生しているときにおいては、外乱による定常偏差が積分器によって安定的に除去されるので、良好な制御結果が得られる。しかし、外乱の方向が反転した際に、リセットした時点から安定的な制御が行われるまで過度的な時間がかかってしまい、その過度時間内においては外乱が制御できないという問題点が依然として残っている。
【0006】
サーボ制御においては、上記のいずれについても良好に対応することが望まれており、本発明は、それを鑑みたものである。そこで、本発明は、積分演算を含むサーボ制御を行う際に、外乱による影響が抑えられるサーボ制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明に係るサーボ制御装置は、所定の制御処理を繰り返し実行し、その実行結果に基づいて制御対象の状態を制御するサーボ制御装置であって、制御対象の状態を検出する検出手段と、検出手段により検出された制御対象の状態を表す物理量に対する積分演算を行い、その積分値が正の値の場合に積分演算を継続する正積分手段と、検出手段により検出された制御対象の状態を表す物理量に対する積分演算を行い、その積分値が負の値の場合に積分演算を継続する負積分手段と、制御対象の状態が目標制御値になるように制御する際に、正積分手段または負積分手段のどちらを用いるかを選択する選択手段と、選択手段により選択された前記正積分手段または前記負積分手段の一方を用いて、制御対象の状態が目標制御値になるように制御する制御手段とを備えることを特徴としている。この場合に、選択手段は、実制御値及び前記目標制御値に基づいて、正積分手段または負積分手段のどちらを用いるかを選択することが好適である。更に、選択手段は、実制御値と目標制御値との偏差が所定の正のしきい値以上である場合に正積分手段を選択し、偏差が所定の負のしきい値以下である場合に負積分手段を選択することが好適である。更に、正積分手段の積分値の符号が負の場合に正積分手段の積分値をゼロとし、負積分手段の積分値の符号が正の場合に負積分手段の積分値をゼロとする設定手段を備えることが好適である。この場合に、設定手段は、偏差が正のしきい値以上である場合に負積分手段の積分値をゼロとし、偏差が負のしきい値以下である場合に正積分手段の積分値をゼロとすることが好適である。
【0008】
これらの発明によれば、検出手段により検出された物理量に対する積分演算を、正積分手段及び負積分手段が分担して行う。例えば、正積分手段は、前回の制御処理における積分値が正の場合に、次回の制御処理における積分演算を行う。一方、負積分手段は、前回の制御処理における積分値が負の場合に、次回の制御処理における積分演算を行う。これにより、積分値の符号、すなわち制御の状況に応じて差別化された情報が得られる。
【0009】
一方、選択手段は、制御対象の状態が目標制御値になるように制御する際に、実制御値及び目標制御値に基づいて、正積分手段または負積分手段のどちらを用いるかを選択する。例えば、実制御値と目標制御値との偏差が正の値を維持している場合には正積分手段の積分値を以後の処理で用いられる制御パラメータとして選択し、偏差が負の値を維持している場合には負積分手段の積分値を以後の処理で用いられる制御パラメータとして選択する。このとき、選択されない積分値は設定手段がゼロにリセットすることで、確実に除去する。これにより、定常的な外乱が発生しているときにおいて、2つの積分手段が演算した結果のうち、制御状況により適合した演算結果が選択されるので、安定的に外乱を除去することができる。
【0010】
また、例えば、制御パラメータの符号が正から負に変わり、正積分手段による制御パラメータの位相遅延が全体の制御に妨げになると判断された時に、選択手段は、正積分手段からの積分値を無視し、負積分手段からの積分値のみを制御パラメータとして選択する。このときの判断は、実制御値と目標制御値との偏差を正のしきい値と比較することで行われる。例えば、制御の状況によって、位相遅延を含めていると判断された制御パラメータが除去され(ゼロにリセットされ)、当該制御状況により適合していると判断された演算結果が選択される。これにより、正積分手段による位相遅延が除去されるので、制御手段が行う全体の制御における位相遅延が抑えられる。一方、制御パラメータの符号が負から正に変わる際にも同様の作用及び効果が得られる。
【0011】
また、本発明に係るサーボ制御装置は、車両が走行車線の所定の位置を走行するように車両の操舵を支援する車両用操舵支援装置であって、検出手段は、車両の走行車線中の目標位置からのずれ量であるオフセットを検出し、正積分手段は、検出手段により検出されたオフセットに対する積分演算を行い、そのオフセット積分値が正の値の場合に積分演算を継続し、負積分手段は、検出手段により検出されたオフセットに対する積分演算を行い、そのオフセット積分値が負の値の場合に積分演算を継続し、選択手段は、車両の走行車線中の位置が目標位置になるように制御する際に、正積分手段または負積分手段のどちらを用いるかを選択し、制御手段は、選択手段により選択された前記正積分手段または前記負積分手段の一方を用いて、車両の走行車線中の位置が目標位置になるように制御することを特徴としている。この場合に、選択手段は、車両の走行車線中の位置、及び、目標位置に基づいて、正積分手段または負積分手段のどちらを用いるかを選択することが好適である。更に、選択手段は、車両の走行車線中の位置と目標位置との偏差が所定の正のしきい値以上である場合に正積分手段を選択し、偏差が所定の負のしきい値以下である場合に負積分手段を選択することが好適である。更に、正積分手段のオフセット積分値の符号が負の場合に正積分手段のオフセット積分値をゼロとし、負積分手段のオフセット積分値の符号が正の場合に負積分手段のオフセット積分値をゼロとする設定手段を備えることが好適である。この場合に、設定手段は、偏差が正のしきい値以上である場合に負積分手段のオフセット積分値をゼロとし、偏差が負のしきい値以下である場合に正積分手段のオフセット積分値をゼロとすることが好適である。
【0012】
これらの発明によれば、本発明のサーボ制御装置は、車両が走行車線の所定の位置を走行するように車両の操舵を支援する車両用操舵支援装置として用いられることができる。これにより、車両用操舵支援装置において、操舵摩擦などの外乱による影響が抑えられるので、適切な操舵支援制御を行うことができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、積分演算を含むサーボ制御を行う際に、外乱による影響を抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下では、本発明に係るサーボ制御装置の好適な実施形態の一例として、本発明のサーボ制御装置が車両用の操舵支援装置として動作する場合について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0015】
先ず、本発明の実施形態に係る操舵支援装置を備えた車両1の構成について、図1、図2、及び、図3を参照しながら詳しく説明する。図1は、本実施形態の操舵支援装置の構成概要図である。また、図2は車両1に搭載されている画像部2により走行車線10の画像データが取得される状況を説明するための図であり、図3は車両1が走行車線10を走行する際の各種道路パラメータ及び走行パラメータを説明するための図である。
【0016】
図1に示されるように、車両1は、走行車線10の前方を撮像した画像データからカーブ半径、オフセット、ヨー角等の道路パラメータ及び走行パラメータを取得する画像部2、車両1の操舵角、走行速度、ヨーレート等の走行パラメータを検出するセンサ部3、画像処理部2及びセンサ部3から各種道路パラメータ及び走行パラメータを入力され車両操舵支援制御(車線維持制御)を実行する電子制御ユニット(ECU:Electrical Control Unit)4、ECU4から入力される操舵制御信号に従って車輪FL,FRを転舵する操舵機構5を備えて構成されている。なお、画像部2及びセンサ部3は本発明に係る検出手段に相当し、ECU4は本発明に係る正積分手段、負積分手段、選択手段、制御手段、及び、設定手段に相当する。以下、各構成要素をより詳細に説明する。
【0017】
画像部2は、CCDカメラ21及び画像処理部22を備えて構成されている。図2に示すように、CCDカメラ21は例えばルームミラー23に内蔵されている。このCCDカメラ21は、車両1の前方の画像データ、特に車両1の走行車線10の周辺の画像データを取得する撮像手段である。この撮像手段としては、C−MOSカメラなどCCDカメラ21以外のものを用いても良い。CCDカメラ21は、例えば、取得した画像情報をAD(Analog to Digital)変換によりデジタル画像データに変換して、画像処理部22に出力する。
【0018】
画像処理部22は、CCDカメラ21から入力された画像データに対する一連の画像認識処理を施し、車両1が走行する道路上に描かれた一対の白線(道路区画線)10L,Rを認識することで、走行車線10を検出するものである。CCDカメラ21が撮像した画像データ内において、路面とその上に描かれた白線10L,Rとの輝度差が大きいことから、走行車線10を区画する白線10L,Rはエッジ検出等によって比較的検出しやすく、車両1の前方の走行車線10を検出するのに都合がいい。
【0019】
図3に示すように、画像処理部22は、検出した走行車線10に基づいて、走行車線10前方のカーブ半径R、走行車線10に対する車両1のオフセットD(車両1の前後方向の中心軸1aと走行車線10の中心線10Cの車両重心位置における接線10aとの横ずれ量)、及び、ヨー角θ(車両1の前後方向の中心軸1aと走行車線10の中心線10Cの車両重心位置における接線10aとのなす角度)を、一連の演算を施すことで検出する。そして、その検出結果をECU4に出力する。なお、カーブ半径R、オフセットD、ヨー角θはいずれも正負いずれの値も取ることがあり、符号は方向、または向きを示す。本実施形態においては、車両1の前後方向の中心軸1aの左側を正の値で表し、車両1の前後方向の中心軸1aの右側を負の値で表すこととする。以上のように、画像データに基づいて、カーブ半径R、オフセットD、及び、ヨー角θを検出する方法は、公知の方法を用いることができる。
【0020】
センサ部3は、図1に示すように、舵角センサ31、車速センサ32、及び、ヨーレートセンサ33を備えて構成されている。舵角センサ31は、車両1の操舵角を検出してECU4に出力するものである。本実施形態において、舵角センサ31は、図1に示すステアリングホイール51またはステアリングシャフト52と接続され、ステアリングホイール51の操舵角を検出し、その検出結果をECU4に出力する。車速センサ32は、例えば、車両1の各車輪の回転速度を検出することで、車両1の走行速度を検出するものである。本実施形態において、車速センサ32は、図1に示す左右前輪FR,FLなどに取り付けられ、各車輪の回転速度に応じた周期でパルス信号を発生する。そして、車速センサ32は、このパルス信号をECU4に出力する。また、ヨーレートセンサ33は、車両1の重心近傍に配置され、重心鉛直軸回りのヨーレートを検出し、その検出信号をECU4に出力するものである。
【0021】
このように、センサ部3により検出された各種信号は、センサ部3と接続されているECU4に出力される。ECU4は、舵角センサ31からの出力信号に基づいてステア角を検出すると共に、車速センサ32からの出力信号に基づいて車速を検出する。なお、センサ部3は、ナビゲーションシステム(図示しない)を備えるようにしてもよい。この場合、ナビゲーションシステムはGPS(全地球測位システム、Global Positioning System)を利用して、CCDカメラ21の視野範囲外における車両1前方の道路パラメータを探知する。そして、ECU4は、センサ部3からの検出信号から各種データを検出する際に、このナビゲーションシステムが探知した道路パラメータを参照するようにしてもよい。
【0022】
操舵機構5は、図1に示すように、ステアリングホイール51、ステアリングシャフト52、ステアリングギヤボックス53、ラックバー54、ナックルアーム55、モータドライバ56、及び、モータ57を備えて構成されている。ステアリングホイール51は、車両1の車室内に配設されており、運転者によって操作されることで車輪FR,FLを転舵させる。このステアリングホイール51は、ステアリングシャフト52の一端に固定されている。ステアリングシャフト52は、ステアリングホイール51の回転に伴って回転する。
【0023】
ステアリングシャフト52の他端には、ステアリングギヤボックス53を介してラックバー54が連結されている。ステアリングギヤボックス53は、ステアリングシャフト52の回転運動をラックバー54の軸方向への直進運動に変換する機能を有している。ラックバー54の両端は、ナックルアーム55を介して車輪FL,FRの各ハブキャリア(図示しない)に連結されている。このような構成から、ステアリングホイール51が回転されると、ステアリングシャフト52、ステアリングギヤボックス53、ラックバー54、及び、ナックルアーム55を介して、車輪FL,FRが転舵される。
【0024】
モータドライバ56はECU4に接続されている。ECU4は、後述する論理に従ってモータドライバ56に操舵制御信号を供給する。そして、モータドライバ56は、この操舵制御信号に従って、ステアリングギヤボックス53に配設されたモータ57に駆動電流を供給することで、モータ57を駆動させる。モータ57は、モータドライバ56から供給された駆動電流に応じた操舵トルクをラックバー54に付与する。図示されていないが、ラックバー54の一部外周面にはボールスクリュー溝が形成されており、モータ57のロータにはこのボールスクリュー溝に対応するボールスクリュー溝を内周面上に有するボールナットが固定されている。一対のボールスクリュー溝の間には複数のベアリングボールが収納されており、モータ57を駆動させるとロータが回転して、ラックバー54の軸方向の直進運動、即ち、車輪の転舵を制御することができる。
【0025】
続いて、画像部2及びセンサ部3から入力された道路パラメータ及び走行パラメータに基づいて、ECU4により行われる操舵支援制御について、図4を参照しながら具体的に説明する。図4は、ECU4により操舵制御信号が算出され、その操舵制御信号に応じた操舵トルクTが操舵機構5により車輪FL,FRに付与される際の動作を示すブロック図である。ここで、車両1が走行車線10を適切に維持しながら走行するための目標となるオフセットやヨー角は、目標オフセットD及び目標ヨー角θとして予め設定されている。本実施形態においては、図3に示す走行車線10の中心線10Cを操舵制御の目標位置とし、その目標位置における目標オフセットD及び目標ヨー角θの値は、ともにゼロとして設定されている。
【0026】
先ず、画像部2のCCDカメラ21によって、車両1の前方が撮像される。そして、画像処理部22は、撮像された画像に基づいて、走行車線10のカーブ半径R、車両1のオフセットD及びヨー角θを算出する。なお、カーブ半径Rは、撮像された画像から幾何学的に求められる。幾何学的な求め方としては、車両1の所定距離前方における白線の横方向への偏位量や車両1の所定距離前方における白線の接線の傾きを参照して行えばよい。
【0027】
操舵機構5に付与する操舵トルクTは、下記の式(1)に基づいて算出される。
T=T+Tθ+T+T積分…(1)
【0028】
ここで、Tは、車両1を走行車線10(カーブ)に沿って旋回させるために必要な操舵トルクである。この操舵トルクTは、例えば式(2)に示すように、画像部2から入力されたカーブ半径Rを変数として、所定のトルク演算関数Gに基づいて算出される。
=G(R)…(2)
【0029】
また、式(1)において、Tθはヨー角θを補償するための操舵トルクである。この操舵トルクTθは、例えば式(3)に示すように、画像部2から入力されたヨー角θと目標ヨー角θとの偏差Δθ、すなわち(θ−θ)に係数Kθを乗じ、それを変数とする所定のトルク演算関数Gθに基づいて算出される。なお、本実施形態では、目標ヨー角θがゼロであるため、ヨー角偏差Δθは(−θ)である。
θ=Gθ(Kθ×(θ−θ))…(3)
【0030】
また、式(1)において、TはオフセットDを補償するための操舵トルクである。この操舵トルクTは、例えば式(4)に示すように、画像部2から入力されたオフセットDと目標オフセットDとの偏差ΔD、すなわち(D−D)に係数Kを乗じ、それを変数とする所定のトルク演算関数Gに基づいて算出される。なお、本実施形態では、目標オフセットDがゼロであるため、オフセット偏差ΔDは(−D)である。
=G(K×(D−D))…(4)
【0031】
また、式(1)において、T積分は外乱による定常偏差を除去するためECU4により行われる積分演算に応じた操舵トルクである。この操舵トルクT積分は、例えば式(5)に示すように、オフセットDの積分値に係数K積分を乗じ、それを変数とする所定のトルク演算関数G積分に基づいて算出される。
積分=G積分(K積分×積分値)…(5)
【0032】
このようにして算出された4つの操舵トルクT,Tθ,T及びT積分を式(1)に従って合算することで、操舵トルクTが算出される。
【0033】
ところが、式(5)のように、外乱による定常偏差を除去するために、積分演算による処理を行うと、積分演算固有の特性による位相遅延が発生することを避けられない。このような位相遅延が生じると、外乱の振る舞いに伴って安定性が欠如された制御結果が得られるおそれがある。そこで、本実施形態においては、積分演算に伴って発生した位相遅延が全体の操舵支援制御に与える影響を抑えるため、2回にわたる積分演算を施した後に、制御状況に適した最良の演算結果を最終的な制御パラメータとして選択することで、位相遅延による影響を最小化する。以下、このような本実施形態に係る操舵支援装置の動作について、図5及び図6のフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
【0034】
図5は本実施形態に係るサーボ制御装置の基本動作を示すフローチャートである。この図5のフローチャートにおける一連の制御処理は、例えばECU4により繰り返し実行される。先ず、車両1が走行している走行車線10の画像に基づいて、走行車線10のカーブ半径R、車両1のオフセットD、ヨー角θなどの道路パラメータ及び走行パラメータが取得される。この際の映像はCCDカメラ21の撮像信号を読み込んだものが用いられ、その画像に基づく道路パラメータ取得処理及び走行パラメータ取得処理は画像処理部22により行われる(ステップS101)。
【0035】
オフセットDを補償するための操舵トルクTが例えば上述した式(4)に基づいて演算される(ステップS102)。そして、ヨー角θを補償するための操舵トルクTθが例えば上述した式(3)に基づいて演算される(ステップS103)。
【0036】
次に、オフセットDに対する積分演算が行われる。この積分演算は以下に詳しく説明するように正積分演算(ステップS104〜ステップS106)と負積分演算(ステップS107〜ステップS109)に大別される。
【0037】
先ず、正積分演算が行われる(ステップS104)。本実施形態においては、車両1の前後方向の中心軸1aの左側を正の値で表すこととしたため、正積分演算は、中心軸1aの左側において行われる。なお、本実施形態において、この正積分演算の結果であるオフセットDの積分値(以下、「正積分値」と記載する)は、今回の制御処理における正積分値に当時点でのオフセット偏差ΔDを足すことで求められる。
【0038】
そして、正積分値の符号が判断される(ステップS105)。ステップS105にて、正積分値の符号が負の場合には、ステップS104にて求めた正積分値がゼロにリセットされる(ステップS106)。ステップS104の正積分演算処理では、オフセットDの積分値が負の値である場合に比べて、オフセットDの積分値が正の値である場合に、制御状況により適合した情報が得られる。正積分演算処理は積分値が正の値を維持しているときに演算を行う(リセットされない)ので、その演算結果には積分値が負の値を維持していたときの影響が現れないからである。そのため、ステップS105にて、正積分値の符号が負の場合には、その正積分値をゼロにリセットすることで、制御状況に適合していない情報が全体の制御に及ぼす影響を抑えることができる。これで、定常的な外乱が発生しているときに安定的に外乱による影響を抑えることができる。一方、ステップS105にて、正積分値の符号が正の場合には、正積分値をリセットすることなく、処理の流れはステップS107に移行する。
【0039】
次に、負積分演算が行われる(ステップS107)。本実施形態においては、車両1の前後方向の中心軸1aの右側を負の値で表すこととしたため、負積分演算は、中心軸1aの右側において行われる。なお、本実施形態において、この負積分演算の結果であるオフセットDの積分値(以下、「負積分値」と記載する)は、今回の制御処理における負積分値に当時点でのオフセット偏差ΔDを足すことで求められる。
【0040】
そして、負積分値の符号が判断される(ステップS108)。ステップS108にて、負積分値の符号が正の場合には、ステップS107にて求めた負積分値がゼロにリセットされる(ステップS109)。ステップS107の負積分演算処理では、オフセットDの積分値が正の値である場合に比べて、オフセットDの積分値が負の値である場合に、制御状況により適合した情報が得られる。負積分演算処理は積分値が負の値を維持しているときに演算を行う(リセットされない)ので、その演算結果には積分値が正の値を維持していたときの影響が現れないからである。そのため、ステップS108にて、負積分値の符号が正の場合には、その負積分値をゼロにリセットすることで、制御状況に適合していない情報が全体の制御に及ぼす影響を抑えることができる。これで、定常的な外乱が発生しているときに安定的に外乱による影響を抑えることができる。一方、ステップS108にて、負積分値の符号が負の場合には、負積分値をリセットすることなく、処理の流れはステップS110に移行する。
【0041】
次に、正積分演算処理(ステップS104〜ステップS106)で求めた正積分値、及び、負積分演算処理(ステップS107〜ステップS109)で求めた負積分値のうち、制御状況に適したいずれかが、今後の処理で実際に用いられる制御パラメータとして選択される(ステップS110)。この制御パラメータ選択処理については、図6に示すフローチャートを参照しながら詳細に後述する。
【0042】
ステップS110にて積分値が選択されると、その積分値を用いて、外乱による定常偏差を除去するための操舵トルクT積分が例えば上述した式(5)により演算される(ステップS111)。そして、車両1を走行車線10(カーブ)に沿って旋回させるための操舵トルクTが例えば上述した式(2)に基づいて演算される(ステップS112)。
【0043】
次に、全体の操舵支援制御に必要な操舵トルクTが例えば上述した式(1)により演算される(ステップS113)。そして、その操舵トルクTが操舵機構5に出力されることで、操舵支援制御が行われる(ステップS114)。
【0044】
続いて、ステップS110の制御パラメータ選択処理について、図6に示すフローチャートを参照しながら詳細に説明する。図6に示す各処理は、負積分値をリセットする処理(ステップS201〜ステップS204)と、正積分値をリセットする処理(ステップS205〜ステップS208)と、実際の制御パラメータとして正積分値及び負積分値のうちいずれかを選択する処理(ステップS209〜ステップS213)とで大別される。以下、各処理について詳細に説明する。
【0045】
先ず、目標位置と現在の車両1の実際の位置との偏差が、所定の第1しきい値(正のしきい値)より大きいか否かが判断される(ステップS201)。ここで、目標位置は、本実施形態の操舵支援装置1による操舵支援制御における目標制御値に相当するものであり、例えば、この目標位置として走行車線の中央位置が設定される。また、現在の車両1の実際の位置とは、本操舵支援制御における実制御値に相当する。したがって、目標位置と現在の車両1の実際の位置との偏差は、目標位置から現在の車両1の実際の位置までの距離(ずれ量)として表すことができる。なお、目標位置は、その目標位置に基づいて演算された目標操舵トルク(車両1をその目標位置まで移動させるために必要な操舵トルク)に対応し、現在の車両1の実際の位置は、操舵機構5に実際に与えられた実操舵トルクに対応する。そして、本実施形態では、第1しきい値が例えば+20cmとして予め設定されている。
【0046】
ステップS201にて、目標位置と現在の車両1の実際の位置との偏差が第1しきい値より大きい場合には、正積分フラグがONの状態に制御され、負積分フラグはOFFの状態に制御される(ステップS202)。
【0047】
次に、前回の制御処理における負積分フラグの状態がONであるか否か、及び、今回の制御処理における負積分フラグの状態がOFFであるか否かが判断される(ステップS203)。
【0048】
ステップS203にて、前回の制御処理における負積分フラグの状態がONであり、かつ、今回の制御処理における負積分フラグの状態がOFFである場合には、負積分値がゼロにリセットされる(ステップS204)。このような場合は、前回の制御処理と今回の制御処理とで、積分値の符号が変化した場合であると想定される。このような場合に、積分値の符号が変化する前の制御処理における積分値(現時点では負積分値)は位相遅延を含む可能性があり、その位相遅延が全体の制御に影響を与えかねない。そこで、本実施形態では、この負積分値をゼロにリセットすることで、負積分値の位相遅延の影響が全体の制御に及ぶことを抑える。
【0049】
一方、ステップS201にて目標位置と現在の車両1の実際の位置との偏差が第1しきい値より大きくない場合には、負積分値がゼロにリセットされることなく、処理の流れはステップS205に移行する。また、ステップS203にて、前回の制御処理における負積分フラグの状態がOFFであり、かつ、今回の制御処理における負積分フラグの状態がOFFである場合にも、負積分値がゼロにリセットされることなく、処理の流れはステップS205に移行する。
【0050】
次に、目標位置と現在の車両1の実際の位置との偏差が、所定の第2しきい値(負のしきい値)より小さいか否かが判断される(ステップS205)。なお、本実施形態では、第2しきい値が例えば−20cmとして予め設定されている。
【0051】
ステップS205にて、目標位置と現在の車両1の実際の位置との偏差が第2しきい値より小さい場合には、負積分フラグがONの状態に制御され、正積分フラグはOFFの状態に制御される(ステップS206)。
【0052】
次に、前回の制御処理における正積分フラグの状態がONであるか否か、及び、今回の制御処理における正積分フラグの状態がOFFであるか否かが判断される(ステップS207)。
【0053】
ステップS207にて、前回の制御処理における正積分フラグの状態がONであり、かつ、今回の制御処理における正積分フラグの状態がOFFである場合には、正積分値がゼロにリセットされる(ステップS208)。このような場合は、前回の制御処理と今回の制御処理とで、積分値の符号が変化した場合であると想定される。このような場合に、積分値の符号が変化する前の制御処理における積分値(現時点では正積分値)は位相遅延を含む可能性があり、その位相遅延が全体の制御に影響を与えかねない。そこで、本実施形態では、この正積分値をゼロにリセットすることで、正積分値の位相遅延の影響が全体の制御に及ぶことを抑える。
【0054】
一方、ステップS205にて目標位置と現在の車両1の実際の位置との偏差が第2しきい値より小さくない場合には、正積分値がゼロにリセットされることなく、処理の流れはステップS209に移行する。また、ステップS207にて、前回の制御処理における正積分フラグの状態がOFFであり、かつ、今回の制御処理における正積分フラグの状態がOFFである場合にも、正積分値がゼロにリセットされることなく、処理の流れはステップS209に移行する。
【0055】
次に、正積分フラグがONの状態であるか否かが判断される(ステップS209)。ステップS209にて、正積分フラグがONの状態である場合には、正積分値が図5に示すステップS111以後の処理で実際に用いられる制御パラメータ(積分値)として選択される(ステップS210)。
【0056】
一方、ステップS209にて、正積分フラグがONの状態でない場合には、負積分フラグがONの状態であるか否かが判断される(ステップS211)。ステップS211にて、負積分フラグがONの状態である場合には、負積分値が図5に示すステップS111以後の処理で実際に用いられる制御パラメータ(積分値)として選択される(ステップS212)。一方、ステップS211にて、負積分フラグがONの状態でない場合には、車両1は例えば目標位置に位置していると判断され、図5に示すステップS111以後の処理で実際に用いられる制御パラメータの値をゼロにリセットする(ステップS213)。
【0057】
以上のように、本実施形態に係る操舵支援装置によれば、オフセットDに対する積分演算を2回にわたって施す。例えば、前回の制御処理におけるオフセットDの積分値が正の場合に、次回の制御処理における正積分演算が行われる。一方、前回の制御処理におけるオフセットDの積分値が負の場合に、次回の制御処理における負積分演算が行われる。これにより、オフセットDの積分値の符号、すなわち制御の状況に応じて差別化された情報が得られる。
【0058】
一方、選択手段は、車両1の走行車線10中での実際の位置が目標位置である車線中心位置になるように制御する際に、実際位置及び目標位置に基づいて、正積分演算及び負積分演算により得られたそれぞれの積分値のいずれかを用いるかを選択する。例えば、実際位置と目標位置との偏差が正の値を維持している場合には正積分演算により得られた積分値を以後の処理で用いられる制御パラメータとして選択し、偏差が負の値を維持している場合には負積分演算により得られた積分値を以後の処理で用いられる制御パラメータとして選択する。このとき、選択されない積分値はゼロにリセットすることで、確実に除去する。これにより、定常的な外乱が発生しているときにおいて、2つの積分演算による演算結果のうち、制御状況により適合した演算結果が選択されるので、安定的に外乱を除去することができる。
【0059】
また、例えば、制御パラメータの符号が正から負に変わり、正積分演算による制御パラメータの位相遅延が全体の制御に妨げになると判断された時に、負積分演算による積分値のみが制御パラメータとして選択される。このときの判断は、目標位置と現在の車両1の実際の位置との偏差を、しきい値と比較することで行われる。例えば、制御の状況によって、位相遅延を含めていると判断された制御パラメータが除去され(ゼロにリセットされ)、当該制御状況により適合していると判断された演算結果が選択される。これにより、正積分演算による位相遅延が除去されるので、全体の制御における位相遅延が抑えられる。一方、制御パラメータの符号が負から正に変わる際にも同様の作用及び効果が得られる。
【0060】
図7は、車両1のオフセットDの値が正から負に変化する場合などにおいてのオフセットDを表している。図7(a)は位相遅延が無い理想的な場合であり、図7(b)は従来のように位相遅延TDによる影響が有る場合である。図7(c)は、積分演算により生じた位相遅延が本発明のサーボ制御装置により抑えられた場合である。なお、図7(c)において、破線のグラフAは正積分演算による積分値を表しており、破線のグラフBは負積分演算による積分値を表している。実線のグラフCはグラフAの積分値及びグラフBの積分値の中で選択された制御パラメータを表している。図7に示すように、図7(c)に現れる位相遅延TDは、図7(b)に現れる位相遅延TDに比べて、その遅れ度合いが少ないことが確認される。このように位相遅延が抑えられると、操舵摩擦などの外乱による影響が抑えられることになり、本発明に係るサーボ制御装置により例えば適切な操舵支援制御が行われる。
【0061】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。
【0062】
例えば、本発明に係るサーボ制御装置は、上記のように限られなく、ロボットなどの位置制御に用いられても良い。そのときの目標制御値は例えば走行路の中心位置に限られることなく、位置制御の状況により適宜変更可能である。また、本実施形態においては、正積分演算による積分値、及び、負積分演算による積分値のうちいずれか一方を選択するようにしているが、両積分値に適宜な重みをかけるようにしても良い。また、車両及び道路の状況などに合わせ、第1しきい値及び第2しきい値を適宜に変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の実施形態に係るサーボ制御装置の構成概要図である。
【図2】走行車線10の画像データが取得される状況を説明するための図である。
【図3】走行車線10の各種道路パラメータを説明するための図である。
【図4】図1のサーボ制御装置の動作を示すためのブロック図である。
【図5】図1のサーボ制御装置の動作を示すためのフローチャートである。
【図6】図1のサーボ制御装置の動作を示すためのフローチャートである。
【図7】図1のサーボ制御装置により位相遅延が抑えられたことを示す図である。
【符号の説明】
【0064】
1…車両、10…走行車線、2…画像部、3…センサ部、4…ECU、5…操舵機構。




 

 


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