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発明の名称 内燃機関の吸気量制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−1467(P2007−1467A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−185056(P2005−185056)
出願日 平成17年6月24日(2005.6.24)
代理人 【識別番号】100087480
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 修平
発明者 北浦 浩一 / ▲吉▼岡 衛
要約 課題
ハイブリッド車両に適用されても、内燃機関のエミッションを良好に維持できる吸気制御装置を提供する。

解決手段
燃料の燃焼によって作動する一動力源としての内燃機関1と他の動力源2,3とを備えたハイブリッド車両に適用され、前記内燃機関1への吸入空気量を制御する装置であって、内燃機関1の排気系15,16へ2次空気を供給する2次空気供給手段20と、冷間始動時に前記2次空気供給手段が作動したときに、前記内燃機関への吸入空気量を変化させる吸気量制御手段25とを、備えている。本発明によると、排気系内での排気ガスの流速及びガス圧を調整して排気ガスに含まれるHC、CO等の酸化反応を促進できる。したがって、本発明を適用した内燃機関は冷間始動されてもエミッションを良好に維持できる。
特許請求の範囲
【請求項1】
燃料の燃焼によって作動する一動力源としての内燃機関と他の動力源とを備えたハイブリッド車両に適用され、前記内燃機関への吸入空気量を制御する装置であって、
前記内燃機関の排気系へ2次空気を供給する2次空気供給手段と、
冷間始動時に前記2次空気供給手段が作動したときに、前記内燃機関への吸入空気量を変化させる吸気量制御手段とを、備えたことを特徴とする内燃機関の吸気量制御装置。
【請求項2】
前記吸気量制御手段は前記吸入空気量をアイドル状態と比して減少させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の吸気量制御装置。
【請求項3】
大気圧を検出する大気圧検出手段をさらに備え、
前記吸気量制御手段は、前記大気圧検出手段の出力に基づいて大気圧を確認し、低圧であるほど前記吸入空気量をさらに減少させる、ことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の吸気量制御装置。
【請求項4】
外気温度を検出する温度検出手段をさらに備え、
前記吸気量制御手段は、前記温度検出手段の出力に基づいて外気温度を確認し、低温であるほど前記吸入空気量をさらに減少させる、ことを特徴とする請求項2または3に記載の内燃機関の吸気量制御装置。
【請求項5】
燃料の燃焼によって作動する一動力源としての内燃機関と他の動力源とを備えたハイブリッド車両に適用され、前記内燃機関への吸入空気量を制御する装置であって、
前記内燃機関の排気系へ2次空気を供給する2次空気供給手段と、
冷間始動時に前記2次空気供給手段が作動したときに、前記内燃機関のスロットル弁開度を変化させるスロットル開閉制御手段とを、備えたことを特徴とする内燃機関の吸気量制御装置。
【請求項6】
前記スロットル開閉制御手段は、アイドル状態での開度に比して前記スロットル弁開度を小さくする、ことを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の吸気量制御装置。
【請求項7】
大気圧を検出する大気圧検出手段をさらに備え、
前記スロットル開閉制御手段は、前記大気圧検出手段の出力に基づいて大気圧を確認し、低圧であるほど前記スロットル弁開度をさらに小さくする、ことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の吸気量制御装置。
【請求項8】
外気温度を検出する温度検出手段をさらに備え、
前記スロットル開閉制御手段は、前記温度検出手段の出力に基づいて外気温度を確認し、低温であるほど前記スロットル弁開度をさらに小さくする、ことを特徴とする請求項6または7に記載の内燃機関の吸気量制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイブリッド車両に適用される内燃機関の吸気量制御装置に関し、特に排気系に2次空気を供給する機能を備える内燃機関の吸気量制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関の排気系には排気ガスを浄化するための排気浄化触媒が配備されており、排気ガス中のHC、CO等の大気汚染物質を無害なHO、CO等に変換している。排気浄化触媒がその機能を十分発揮するためには、排気浄化触媒が一定の活性化温度(例えば、350℃以上)の環境下に置かれることが必要とされている。そのため、内燃機関の冷間始動時などにあっては排気浄化触媒がその機能を十分に発揮し得ない場合がある。
【0003】
そこで、冷間始動時における浄化機能を向上させるために、排気系に2次空気を供給する機構(以下、単に、2次空気供給機構という)を配備した内燃機関が従来から提案されている。この2次空気供給機構は、排気管に設置される排気浄化触媒よりも上流側に2次空気供給通路を設けてエアポンプにより2次空気を供給するものである。排気系内に2次空気を供給することで、排気管内の酸素濃度を高くして、排気ガスに含まれるHC、CO等の未燃ガスの酸化を促進して排気ガスの浄化を図ることができる。また、HC、CO等の酸化反応により排気ガスの温度を高めることができ、これにより排気浄化触媒の雰囲気温度が活性化温度となるまでの時間を短縮することもできる。
【0004】
しかし、2次空気供給機構を追加した内燃機関では、上記のようにエアポンプを駆動して2次空気を供給するので、その分だけ負荷が増加することになる。冷間始動直後のアイドル中にエアポンプを作動させると内燃機関の回転数が低下してアイドル安定性や排気特性が悪化する等の弊害が生じることになる。そこで、例えば特許文献1は、2次空気の供給を行う場合にエアポンプを駆動して、内燃機関へ供給する吸入空気量(以下、単に、吸気量と称す)を増量補正するようにした内燃機関を提案している。この内燃機関は、2次空気供給動作に起因する機関の回転数の低下を抑制できるので、2次空気供給時におけるアイドル安定性や排気特性などの悪化を防止できる。
【0005】
【特許文献1】特開2004−100503号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1で提案するのは、単独の動力源として採用される一般的な内燃機関についての2次空気供給に係る技術である。近年、内燃機関(ガソリンエンジンなど)とモータとを組合せたハイブリッドシステムを搭載した車両(以下、ハイブリッド車両という)が注目されるようになっている。内燃機関とは別の動力源を備えるハイブリッド車両では、一般に高効率の条件で運転が行われるので内燃機関の負荷率が高くなっている。そのため、ハイブリッド車両における内燃機関の排気系は、従来の一般的な内燃機関における排気系よりも排気ガスの流速が速く、ガス圧が高くなっている。
【0007】
上記のように排気系内での排気ガスの流速が速くなると、排気浄化触媒の機能向上のために供給している2次空気と未燃焼ガスとの接触時間が短くなってしまう。2次空気と未燃ガスとを反応させるためには一定温度以上で、これらを十分に混合させることが必要であるが、接触時間が短いとこのような条件を満たすことができない。そのためにハイブリッドシステムの内燃機関ではエミッションの悪化が懸念されることになる。また、排気系内のガス圧が高くなると、排気系内に2次空気を供給する(導入する)ことが困難となる。これについてはエアポンプの能力を上げれば対処できるが、この場合には装置の大型化とコストアップを招来することなる。
【0008】
上記のようにハイブリッド車両に適用された内燃機関においては、2次空気を供給する技術に関して従来の一般的な内燃機関とは異なる技術的な課題がある。
【0009】
したがって、本発明の目的はハイブリッド車両に適用されても、内燃機関のエミッションを良好に維持できる吸気制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的は、燃料の燃焼によって作動する一動力源としての内燃機関と他の動力源とを備えたハイブリッド車両に適用され、前記内燃機関への吸入空気量を制御する装置であって、前記内燃機関の排気系へ2次空気を供給する2次空気供給手段と、冷間始動時に前記2次空気供給手段が作動したときに、前記内燃機関への吸入空気量を変化させる吸気量制御手段とを、備えた内燃機関の吸気量制御装置により達成できる。
【0011】
本発明によると、冷間始動時に2次空気を排気系へ供給するときに、吸気量制御手段が吸入空気量を変化させるので、排気系内での排気ガスの流速及びガス圧を調整して排気ガスに含まれるHC、CO等の酸化反応を促進できる。したがって、本発明を適用した内燃機関は冷間始動されてもエミッションを良好に維持できる。
【0012】
特に、前記吸気量制御手段が前記吸入空気量をアイドル状態と比して減少させると、排気系内での排気ガスの流速及びガス圧を低減させることができる。よって、供給した2次空気と排気ガスに含まれる未燃ガスとの接触時間を長くして、排気ガスに含まれるHC、CO等の酸化反応を促進できる。
【0013】
また、大気圧を検出する大気圧検出手段をさらに備え、前記吸気量制御手段は、前記大気圧検出手段の出力に基づいて大気圧を確認し、低圧であるほど前記吸入空気量をさらに減少させるように構成されていてもよい。この場合には、標高が高い土地ほど大気圧が低いので、高地であるほど吸入空気量が減少されることになる。このように低い気圧であるほど吸入空気量をさらに減らすようにすることで高地であっても背圧上昇を利用して2次空気と未燃ガスとの反応を促進できる。
【0014】
また、外気温度を検出する温度検出手段をさらに備え、前記吸気量制御手段は、前記温度検出手段の出力に基づいて外気温度を確認し、低温であるほど前記吸入空気量をさらに減少させるように構成されていてもよい。この場合には外気が低温であるほど吸入空気量が減少される。このように低温であるほど吸入空気量を減らして流速を低く抑えることで、2次空気と未燃ガスとが排気系内に滞留する状態を形成できる。よって、2次空気と未燃ガスとの接触時間を確保して酸化反応を促進できる。
【0015】
また、上記目的は、燃料の燃焼によって作動する一動力源としての内燃機関と他の動力源とを備えたハイブリッド車両に適用され、前記内燃機関への吸入空気量を制御する装置であって、前記内燃機関の排気系へ2次空気を供給する2次空気供給手段と、冷間始動時に前記2次空気供給手段が作動したときに、前記内燃機関のスロットル弁開度を変化させるスロットル開閉制御手段とを、備えた内燃機関の吸気量制御装置によっても達成できる。
【0016】
本発明によると、冷間始動時に2次空気を排気系へ供給するときに、スロットル開閉制御手段がスロットル弁開度を変化させるので、排気系内での排気ガスの流速及びガス圧を調整して排気ガスに含まれるHC、CO等の酸化反応を促進できる。したがって、本発明を適用した内燃機関は冷間始動されてもエミッションを良好に維持できる。
【0017】
また、前記スロットル開閉制御手段が、アイドル状態での開度に比して前記スロットル弁開度を小さくすると、排気系内での排気ガスの流速及びガス圧を低減させることができる。よって、供給した2次空気と排気ガスに含まれる未燃ガスとの接触時間を長くして、排気ガスに含まれるHC、CO等の酸化反応を促進できる。
【0018】
また、大気圧を検出する大気圧検出手段をさらに備え、前記スロットル開閉制御手段は、前記大気圧検出手段の出力に基づいて大気圧を確認し、低圧であるほど前記スロットル弁開度をさらに小さくするようにしもよい。また、外気温度を検出する温度検出手段をさらに備え、前記スロットル開閉制御手段は、前記温度検出手段の出力に基づいて外気温度を確認し、低温であるほど前記スロットル弁開度をさらに小さくするようにしてもよい。
【0019】
なお、内燃機関への吸入空気量を減少させると内燃機関自体の効率は低下することになるが、ハイブリッドシステムに組込まれたものであるから同時に組込まれている他の動力源(電動モータなど)を補助的に駆動することでハイブリッド車両としては一定の駆動力を保持できる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ハイブリッド車両に適用されても、内燃機関のエミッションを良好に維持できる吸気制御装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る内燃機関の吸気量制御装置について説明する。
【実施例1】
【0022】
図1は、車両に搭載したハイブリッドシステムHVの主要部を示した概略図である。図1で示すハイブリッドシステムHVに、実施例1に係る内燃機関としてガソリンエンジン1(以下、単に、エンジン1と称する)が組込まれている。図1において、エンジン1と2台のモータジェネレータ(MG)2、3とが動力分割機構4に接続されている。モータジェネレータ2、3は、それぞれがモータ(電動機)と発電機の機能を備えている。動力分割機構4は、例えば遊星歯車機構等を用いて形成されている。この動力分割機構4を切換制御することにより、エンジン1、モータジェネレータ2、モータジェネレータ3それぞれの接続状態が切り換えられる。そして、動力分割機構4の出力は動力伝達機構5を介して車両の駆動輪6に伝えられている。モータジェネレータ2及び3はインバータ7を介してバッテリ8に接続されている。なお、ここでは2台のモータジェネレータ2、3を具備した場合を例示的に示しているが、1台のモータジェネレータをエンジン1と組合せたハイブリッド構造としてもよい。
【0023】
エンジン1の吸気側にはインテークマニホルド11が接続されており、このインテークマニホルド11には吸気管12が接続されている。吸気管12の上流側には上流側から順にエアクリーナ13、スロットルバルブ14が配設してある。また、エンジン1の排気側にはエキゾーストマニホルド15が接続されており、このエキゾーストマニホルド15には排気管16が接続されている。この排気管16には排気ガスを浄化する排気浄化触媒装置17が配備されている。この排気浄化触媒装置17の内部には、例えば三元触媒が保持されておりHC、CO等を酸化処理する。
【0024】
さらに、上記エンジン1はエキゾーストマニホルド15に2次空気を供給する2次空気供給手段として2次空気供給機構20を備えている。この2次空気供給機構20は、エアクリーナ13より下流側の吸気管12とエキゾーストマニホルド15とを接続するバイパス管21と、このバイパス管21に配置したエアポンプ22とを含んでいる。なお、ここで示す2次空気供給機構20は2次空気供給手段の一例としての構造である。例えば、バイパス管21の下流側はエキゾーストマニホルド15よりも下流の排気管16に接続してもよい。さらに、吸気管12の内部を流れる吸入空気(以下、単に、吸気と称する)を2次空気としても利用する一態様としてバイパス管21を配備する構造例を示しているがこれに限らない。2次空気供給機構20に独自の2次空気取入れ用の供給管路を配備してもよい。要するに、エキゾーストマニホルド15より下流で、排気浄化触媒装置17より上流の排気系に2次空気を供給する構造を適宜に採用すればよい。
【0025】
図1に示すハイブリッドシステムHVは、ECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)25によって全体的な制御がなされている。このECU25はマイクロプロセッサとRAM、ROM等の周辺装置とを組合せたコンピュータとして構成されている。ECU25は、種々のセンサの出力信号を参照しつつ所定のプログラムに従ってハイブリッドシステム全体の駆動を制御する。特に、ECU25はエンジン1を冷間始動して排気系へ2次空気を供給する際に、エミッションが悪化することがないように排気浄化触媒装置17の機能維持を図る制御を実行する。
【0026】
例えば、ECU25はエンジン1のエキゾーストマニホルド15へ2次空気を供給する際に、吸気量を通常のアイドル時に比して減少させる制御を実行する。このような制御を実行すると排気系内での排気ガスの流速とガス圧を低減させることができるので、排気浄化のために供給した2次空気と排気ガスとの接触時間を十分に確保して排気浄化の促進、すなわちエミッションの向上を図ることができる。
【0027】
以下、さらに図を参照して、エンジン1の排気系に2次空気を供給するときにECU25が実行する制御内容を具体的に説明する。図2は、ECU25がエンジン1に2次空気を供給する際に実行するルーチンの一例を示しているフローチャートである。
【0028】
ECU25は、例えば車両側のイグニッションスイッチがオンされたときに本ルーチンを起動して、エンジン1が冷間時に始動されたか、否かを確認する(S11)。このときECU25は、例えば水温センサ18(図1参照)からエンジン1の冷却水温を検出して、冷間始動時であるか否かを確認する。よって、車両が走行した直後でありエンジン1の暖機が十分であるときにイグニッションスイッチがオンされた様な場合には、ECU25は上記ステップ11で冷間始動時ではないとの判断を行うことになる。この場合には、スロットルバルブ14の開度を通常のアイドル運転時での目標値に設定する(S16)。ECU25は、スロットルバルブ14の開度をこの目標値に制御して(S15)、本ルーチンによる処理を終了する(S15)。このように、ECU25は始動時にエンジン1が十分に暖機されており、排気管16内の温度が十分に昇温していると予想できる場合にはスロットルバルブ14の開度を通常のアイドル運転状態に維持する。
【0029】
一方、ECU25は上記ステップ11でエンジン1が冷間時に始動されたと判断したときには、エキゾーストマニホルド15へ2次空気を供給する制御(AI制御)の準備に入り、AI制御を実行する条件が成立しているかを確認する(S12)。ここでのAI制御実行条件は、エンジン1の排気系に2次空気を供給しないと排気浄化触媒装置17を十分に機能させることができないと推定できる所定の条件である。このAI制御実行条件は適宜に定めることができるが、例えばエンジン1の冷却水温が一定値以下であること、排気浄化触媒装置17の装置内温度が一定値以下であること、また吸気量が一定値以下であることなどである。これらを単独或いは組合せてAI制御実行条件とすることができる。このステップ12で実行の条件が成立しない場合、例えば排気浄化触媒装置17が十分に昇温している等と判断された場合には上記ステップ16に進んで前述と同様にスロットルバルブ開度を通常とする制御が実行される。
【0030】
一方、ECU25がステップ12でAI制御の実行条件が成立していると判断した場合には、バッテリ8の残量が十分であるかを確認する(S13)。そして、ECU25はAI制御を実行するときにスロットルバルブの開度目標値を内部のROMから読出して、冷間始動時に対応したスロットルバルブ14の開度(弁開度)の目標値として設定する(S14)。この目標値は、通常のアイドル運転時で設定するスロットルバルブ開度(ステップ16で設定するバルブ開度)と比較して、エンジン1への吸気量が減少するように開度が小さく設定されている。ECU25は上記AI制御用の目標値となるようにスロットルバルブ14の開度を制御して(S15)、本ルーチンによる処理を終了する。なお、上記ステップ14でECU25が読出すスロットルバルブ開度の目標値はROMに予め記憶した一定値(通常のアイドル運転時で設定するスロットルバルブ開度より小さい開度)を読出して使用してもよい。また、ROMに複数の目標値を準備しておき、例えば検出したエンジン水温に応じた特定の目標値を自動選択するようにしてもよい。
【0031】
上記のように、ECU25はエンジン1が冷間時に始動したと予想した場合には、スロットルバルブ14の開度を通常のアイドル運転時での目標値より小さく、すなわちエンジン1を冷間始動する時には吸気量を減少するように制御する。本実施例1のECU25は、ハイブリッドシステムに適用されエンジン1の負荷率が高いことに考慮して制御を実行するので、従来とは逆に吸気量を減少させる制御となる。エンジン1の冷間始動時にスロットルバルブ14の開度を通常のアイドル運転時よりも絞って吸気量を低減すると、排気系内のガス圧及び流速が通常より低くなるので、供給した2次空気と排気ガスとの接触時間を確保して酸化反応を促進できる。よって、冷間始動時におけるエミッションの悪化を防止できる。また、排気浄化触媒装置17での酸化反応の促進により排気ガス温を上昇させることができるので触媒の暖機を促進できる。このようにエンジン1の排気浄化触媒装置17は効率良く機能させられるので触媒に使用する白金などの高価な貴金属を低減できる。よって、エンジン1はコストの低減を図ることもできる。
【0032】
ところで、上記のようにエンジン1の冷間始動時の吸気量を通常時よりも低減すると当然に回転数が下がることになる。しかし、このエンジン1はハイブリッドシステムに適用されているので、モータジェネレータ2、3を補助駆動させることで駆動状態は一定に維持できるので問題とはならない。
【実施例2】
【0033】
さらに、図3を参照して実施例2について説明する。この実施例2は、大気圧の低い高地で冷間始動された場合にも気圧変化に対応できるように改善したエンジンを組込んだハイブリッドシステムである。なお、このハイブリッドシステム及びエンジンの主要部構成は、図1で示した実施例1のハイブリッドシステムHVと同様である。実施例2の場合にはさらに大気圧検出手段として気圧センサ30が配備されている。この気圧センサ30からの検出信号がECU25に供給されている点が異なる。よって、図1に点線で気圧センサ30を図示することにより重複する説明は省略する。以下では、図3を参照して、エンジン1の排気系に2次空気を供給するときにECU25が実行する制御内容を具体的に説明する。
【0034】
図3は、実施例2に係るエンジン1のECU25によって実行されるルーチンの一例を示しているフローチャートである。冷間始動の確認(S21)、AI制御実行条件の確認(S22)及びバッテリ8の残量確認(S23)までの処理、並びにこれらのステップでNo(ノー)と判断されたときにスロットルバルブ14の開度を通常のアイドル運転時での目標値に設定する処理(S28)は、前述した実施例1と同様である。
【0035】
図3では、AI制御の実行したステップ24以降のステップが図2と異なっている。すなわち、ステップ24で、ECU25は気圧センサ30の出力を取り込む。これに基づいて、図4に示す大気圧−空気量補正マップ(map)から補正空気量を算出する(S25)。図4に示す大気圧−空気量補正マップは、ECU25内のROMに予め記憶されているものを読出して使用される。図4で示すように補正マップは、AI制御時に大気圧が低いほどスロットルバルブ14の開度が小さくなるように補正空気量が設定されている。すなわち、この図4で示すようAI制御時以外の場合とは逆であり、高地であり気圧が低い程にスロットルバルブ14の開度を絞るように設定されている。
【0036】
本実施例2のECU25は、冷間始動時であるときにエンジン1へ吸気量を減少させるだけでなく、高地であり気圧が低いほど、更にエンジン1へ吸気量を減少させる。ECU25は、気圧も加味してエンジン1へ供給すべき最終目標空気量を算出する。そして、この最終目標空気量に基づいて、AI制御用のスロットルバルブ開度の目標値を設定する(S26)。ECU25は、この目標値となるようにスロットルバルブ14の開度を制御して(S27)本ルーチンによる処理を終了する。
【0037】
実施例2のECU25は、エンジン1の冷間始動時に気圧が低い場合には、この気圧に応じてエンジン1への吸気量をさらに減少させるように制御する。このように大気圧が低圧になるほど吸気量を低減させると、排気系内の排気系内のガス圧を通常よりさらに低くできる。よって、高地であり大気圧が低い場合でも背圧上昇を利用して、2次空気と排気ガスとの接触時間を確保して酸化反応を促進できる。よって、山間地などの高地でハイブリッド車両を冷間始動したときにも良好なエミッションを維持できる。
【実施例3】
【0038】
さらに、図5を参照して実施例3について説明する。この実施例3は、外気温が低い場所で冷間始動された場合にも温度変化に対応できるように改善したエンジンを組込んだハイブリッドシステムである。なお、このハイブリッドシステム及びエンジンの主要部構成も、図1で示した実施例1のハイブリッドシステムHVと同様である。この実施例3の場合にはさらに外気温検出手段として温度センサ31が配備されている。この温度センサ31からの検出信号がECU25に供給されている点が異なる。よって、図1に点線で温度センサ31を図示することにより重複する説明は省略する。以下では、図5を参照して、エンジン1の排気系に2次空気を供給するときにECU25が実行する制御内容を具体的に説明する。
【0039】
図5は、実施例3に係るエンジン1のECU25によって実行されるルーチンの一例を示しているフローチャートである。このフローチャートでも、冷間始動の確認(S31)、AI制御実行条件の確認(S32)及びバッテリ8の残量確認(S33)までの処理、並びにこれらのステップでNo(ノー)と判断されたときにスロットルバルブ14の開度を通常のアイドル運転時での目標値に設定する処理(S38)は、前述した実施例1と同様である。
【0040】
図5では、ステップ34以降のステップが実施例2と異なっている。すなわち、ステップ34で、ECU25は温度センサ31の出力を取り込む。これに基づいて、図6に示す外気温−空気量補正マップ(map)から補正空気量を算出する(S35)。図6に示す外気温−空気量補正マップは、ECU25内のROMに予め記憶されているものを読出して使用される。図6で示すように補正マップは、AI制御時に外気温が低いほどスロットルバルブ14の開度が小さくなるように補正空気量が設定されている。すなわち、この図6で示すようAI制御時以外の場合とは逆であり、外気温が低い程スロットルバルブ14の開度を絞るように設定されている。
【0041】
本実施例3のECU25は、冷間始動時であるときにエンジン1へ吸気量を減少させるだけでなく、外気温まで確認して外気温が低いほど、更にエンジン1へ吸気量を減少させる。ECU25は、外気温も加味してエンジン1へ供給すべき最終目標空気量を算出する。そして、この最終目標空気量に基づいて、AI制御用にスロットルバルブ開度の目標値を設定する(S36)。ECU25は、この目標値となるようにスロットルバルブ14の開度を制御して(S37)本ルーチンによる処理を終了する。
【0042】
実施例3のECU25は、エンジン1の冷間始動時に外気温が低い場合には、これに応じてエンジン1への吸気量をさらに減少させるように制御する。このように外気温が低いほど吸気量を低減させると、排気系内の排気系内のガス圧を通常よりさらに低くできる。よって、排気系内のガス圧をさらに低く供給することになるので、2次空気と排気ガスとの接触時間(滞留時間)を十分に確保して酸化反応を促進できる。よって、寒冷地などでハイブリッド車両を冷間始動したときにも良好なエミッションを維持できる。
【0043】
なお、上記実施例2は気圧センサを設けて大気圧低下に応じて更にエンジン1への吸気量を減少する場合、上記実施例3は温度センサを設けて温度低下に応じて更にエンジン1への吸気量を減少する場合をそれぞれ説明したが、実施例2,3を組合せてもよい。すなわち、気圧センサ及び温度センサを更に設けて、気圧と外気温の低下に応じてエンジン1への吸気量を減少させるようにしてもよい。この場合には、高地及び寒冷地においてエンジン1を冷間始動時するときのエミッションを改善できる。
【0044】
上記実施例は、ECU25がスロットルバルブを開閉制御し、冷間始動時に2次空気供給機構20が作動したときに変化させる。特に、アイドル状態での弁開度に比して前記スロットルバルブ開度を小さくする。また、ECU25は低圧であるほど前記スロットルバルブ開度をさらに小さくし、また、低温であるほど前記スロットルバルブ開度をさらに小さくする。よって、特許請求の範囲との関係ではECU25がスロットル開閉制御手段に対応する。しかし、上記実施例はスロットルバルブの開閉制御に係る態様のみを示すものに限定するものではない。
【0045】
上記ECU25は、冷間始動時に2次空気供給機構20が作動したときにエンジン1への吸気量を変化させている。ECU25はエンジン1への吸気量をアイドル状態と比して減少させ、そして特に低圧であるほど吸気量を減少させ、また、低温であるほど吸気量を減少させている。よって、この点で上記ECU25は特許請求の範囲との関係では吸気量制御手段にも対応する。
【0046】
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】車両に搭載したハイブリッドシステムの主要部を示した概略図である。
【図2】実施例1に係るエンジンのECUが2次空気を供給する際に実行するルーチンの一例を示しているフローチャートである。
【図3】実施例2に係るエンジンのECUによって実行されるルーチンの一例を示しているフローチャートである。
【図4】実施例2のECUが用いる大気圧−空気量補正マップについて示した図である。
【図5】実施例3に係るエンジンのECUによって実行されるルーチンの一例を示しているフローチャートである。
【図6】実施例3のECUが用いる外気温−空気量補正マップについて示した図である。
【符号の説明】
【0048】
1 ガソリンエンジン(内燃機関)
2,3 モータジェネレータ
12 吸気管
14 スロットルバルブ
15 エキゾーストマニホルド
16 排気管
17 排気浄化触媒装置
20 2次空気供給機構
21 パイパス管
22 エアポンプ
25 ECU(吸気量制御手段、スロットル開閉制御手段)
HV ハイブリッドシステム




 

 


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