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発明の名称 車両およびその制御方法並びに動力出力装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−1425(P2007−1425A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−183674(P2005−183674)
出願日 平成17年6月23日(2005.6.23)
代理人 【識別番号】110000017
【氏名又は名称】特許業務法人アイテック国際特許事務所
発明者 奥田 弘一 / 太田 隆史 / 永野 周二
要約 課題
停止している内燃機関を始動して変速機に接続する際に生じ得る駆動力変化を抑制する。

解決手段
始動接続時動作が指示されたときに、エンジンの始動後の回転数を推定し(S120)、この推定した推定回転数NestがCVTのインプットシャフトの回転数Ninより大きく(S140)、且つ、運転者のブレーキペダルの踏み込みによるブレーキ圧Pbが閾値Pref未満であるときには(S150)、トルクコンバータとCVTとを接続するクラッチの接続に伴ってブレーキ圧Pbに基づく制動力に推定回転数Nestと回転数Ninとに基づく付加制動トルクTadを付加した制動力が車輪に作用するようブレーキ制御を開始する(S180,S190)。これにより、クラッチC1の接続の際に生じ得る加速する駆動力変化を抑制することができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
内燃機関と、
前記内燃機関の動力軸側に接続された入力軸と車軸に連結された駆動軸に接続された出力軸とを有し、変速比の変更を伴って前記内燃機関からの動力を変速して前記出力軸側に伝達可能な変速伝達手段と、
前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側との接続および接続の解除を行なう接続解除手段と、
始動後の前記内燃機関の回転数を推定する回転数推定手段と、
前記変速伝達手段の入力軸の回転数である入力軸回転数を検出する入力軸回転数検出手段と、
制動力を付与する制動力付与手段と、
前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側との接続が解除され且つ前記内燃機関の運転が停止された状態で前記内燃機関を始動すると共に前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とを接続する際には、前記内燃機関が始動されるよう該内燃機関を制御し、該内燃機関の始動後、前記推定された始動後の内燃機関の回転数と前記検出された入力軸回転数と前記制動力付与手段により付与されている制動力とに基づいて前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とが接続されるよう前記内燃機関,前記制動力付与手段,前記接続解除手段のいずれかを制御する制御手段と、
を備える車両。
【請求項2】
前記制御手段は、前記内燃機関の始動後、前記推定された始動後の内燃機関の回転数が前記検出された入力軸回転数以下のとき又は前記制動力付与手段から所定制動力以上の制動力が付与されているときには前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とが接続されるよう前記接続解除手段を制御し、前記推定された始動後の内燃機関の回転数が前記検出された入力軸回転数より大きいとき且つ前記制動力付与手段から前記所定制動力未満の制動力が付与されている低制動力接続時には前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とが接続されるよう前記接続解除手段を制御すると共に該接続に伴って走行用の駆動力または制動力の変化が抑制されるよう前記内燃機関,前記制動力付与手段,前記接続解除手段のいずれかを制御する手段である請求項1記載の車両。
【請求項3】
前記制御手段は、前記低制動力接続時には、前記推定された始動後の内燃機関の回転数と前記検出された入力軸回転数との回転数差に応じた制動力が前記制動力付与手段により付与されている制動力に加えて更に付与されるよう該制動力付与手段を制御する手段である請求項2記載の車両。
【請求項4】
前記制御手段は、前記低制動力接続時には、前記内燃機関の点火時期を遅角する手段である請求項2または3記載の車両。
【請求項5】
請求項2ないし4いずれか記載の車両であって、
走行用の動力を入出力可能な電動機を備え、
前記制御手段は、前記低制動力接続時には、前記推定された始動後の内燃機関の回転数と前記検出された入力軸回転数との回転数差に応じた制動力が前記電動機により付与されるよう該電動機を制御する手段である
車両。
【請求項6】
請求項2ないし5いずれか記載の車両であって、
低摩擦係数の路面を走行しているか通常の路面を走行しているかの走行状態を設定する走行状態設定手段を備え、
前記制御手段は、前記低制動力接続時には、前記走行状態設定手段により設定された走行状態に基づいて前記接続に伴って走行用の駆動力または制動力の変化が抑制されるよう制御する手段である
車両。
【請求項7】
前記制御手段は、前記走行状態設定手段により低摩擦係数の路面を走行している走行状態が設定されたときには前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とがゆっくり接続されるよう前記接続解除手段を制御する手段である請求項6記載の車両。
【請求項8】
請求項7記載の車両であって、
前記接続解除手段は、作動流体の圧力を用いて前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とを接続する手段であり、
前記制御手段は、前記走行状態設定手段により低摩擦係数の路面を走行している走行状態が設定されたときには作動流体の圧力の作用をゆっくり行なうことにより前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とがゆっくり接続されるよう前記接続解除手段を制御する手段である
車両。
【請求項9】
前記制御手段は、前記走行状態設定手段により低摩擦係数の路面を走行している走行状態が設定されたときには前記低制動力接続時が解除されるまで前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側との接続を行なわないよう前記接続解除手段を制御する手段である請求項6記載の車両。
【請求項10】
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
内燃機関と、
前記内燃機関の動力軸側に接続された入力軸と前記駆動軸に接続された出力軸とを有し、変速比の変更を伴って前記内燃機関からの動力を変速して前記出力軸側に伝達可能な変速伝達手段と、
前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側との接続および接続の解除を行なう接続解除手段と、
始動後の前記内燃機関の回転数を推定する回転数推定手段と、
前記変速伝達手段の入力軸の回転数である入力軸回転数を検出する入力軸回転数検出手段と、
前記駆動軸に制動力を付与する制動力付与手段と、
前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側との接続が解除され且つ前記内燃機関の運転が停止された状態で前記内燃機関を始動すると共に前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とを接続する際には、前記内燃機関が始動されるよう該内燃機関を制御し、該内燃機関の始動後、前記推定された始動後の内燃機関の回転数と前記検出された入力軸回転数と前記制動力付与手段により付与されている制動力とに基づいて前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とが接続されるよう前記内燃機関,前記制動力付与手段,前記接続解除手段のいずれかを制御する制御手段と、
を備える動力出力装置。
【請求項11】
前記制御手段は、前記内燃機関の始動後、前記推定された始動後の内燃機関の回転数が前記検出された入力軸回転数以下のとき又は前記制動力付与手段から所定制動力以上の制動力が付与されているときには前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とが接続されるよう前記接続解除手段を制御し、前記推定された始動後の内燃機関の回転数が前記検出された入力軸回転数より大きいとき且つ前記制動力付与手段から前記所定制動力未満の制動力が付与されている低制動力接続時には前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とが接続されるよう前記接続解除手段を制御すると共に該接続に伴って前記駆動軸に作用する駆動力または制動力の変化が抑制されるよう前記内燃機関,前記制動力付与手段,前記接続解除手段のいずれかを制御する手段である請求項10記載の動力出力装置。
【請求項12】
内燃機関と、前記内燃機関の動力軸側に接続された入力軸と車軸に連結された駆動軸に接続された出力軸とを有し変速比の変更を伴って前記内燃機関からの動力を変速して前記出力軸側に伝達可能な変速伝達手段と、前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側との接続および接続の解除を行なう接続解除手段と、前記車軸または該車軸とは異なる車軸に制動力を付与する制動力付与手段と、を備える車両の制御方法であって、
前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側との接続が解除され且つ前記内燃機関の運転が停止された状態で前記内燃機関を始動すると共に前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とを接続する際には、前記内燃機関が始動されるよう該内燃機関を制御すると共に始動後の前記内燃機関の回転数を推定し、該内燃機関の始動後、前記推定した始動後の内燃機関の回転数と前記変速伝達手段の入力軸の回転数と前記制動力付与手段により付与されている制動力とに基づいて前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とが接続されるよう前記内燃機関,前記制動力付与手段,前記接続解除手段のいずれかを制御する
車両の制御方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両およびその制御方法並びに動力出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の車両としては、エンジンと変速機との間にエンジンクラッチを有すると共に変速機と車軸側との間に発進クラッチを有し、変速機を介して走行用の動力を出力可能なモータを備えるハイブリッド車が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この車両では、エンジンクラッチをオフすると共に発進クラッチをオンしてエンジンを停止した状態でモータからの動力により走行するモータ走行している最中にエンジンを始動するときには、発進クラッチをスリップ制御しながらモータ回転数を上昇させ、所定の回転数に達したときにエンジンクラッチをオンしてエンジンを変速機側に接続する。そして、これにより、エンジンをスムーズに接続するものとしている。
【特許文献1】特開2000−255285号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述の車両では、エンジン回転数とモータ回転数とは異なる場合には、エンジンクラッチによりエンジンを変速機側に接続する際に車両に駆動力変動を生じさせ、運転者や同乗者に違和感を与える場合がある。エンジンは、始動直後は吸入空気の温度や燃料噴射量,点火時期などにより安定して回転しない場合があり、モータ回転数より大きな回転数になったり小さな回転数になったりする場合がある。この場合にエンジンクラッチを接続すると、回転数差に応じたトルクが出力され、発進クラッチをスリップ制御していても車両に駆動力変化を生じさせる場合がある。こうした駆動力変化は運転者の操作の方向、即ち、運転者がアクセルペダルを踏み込んだときに加速が促進される方向の駆動力変化や運転者がブレーキペダルを踏み込んだときに減速が促進される方向であれば運転者の違和感も小さいが、運転者の操作の方向とは異なる方向、即ち、運転者がアクセルペダルを踏み込んだときに減速する方向や運転者がブレーキペダルを踏み込んだときに加速する方向のときには運転者に違和感を生じさせてしまう。特に、運転者が軽くブレーキペダルを踏み込んでいるときに加速する駆動力変化が生じるときには運転者の意図する操作と異なるため、運転者が感じる違和感は大きくなる。
【0004】
本発明の車両およびその制御方法並びに動力出力装置は、停止している内燃機関を始動して変速機に接続する際に生じ得る駆動力変化を抑制することを目的の一つとする。また、本発明の車両は、こうした駆動力変化の抑制と低摩擦係数の路面における走行との両立を図ることを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の車両およびその制御方法並びに動力出力装置は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【0006】
本発明の車両は、
内燃機関と、
前記内燃機関の動力軸側に接続された入力軸と車軸に連結された駆動軸に接続された出力軸とを有し、変速比の変更を伴って前記内燃機関からの動力を変速して前記出力軸側に伝達可能な変速伝達手段と、
前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側との接続および接続の解除を行なう接続解除手段と、
始動後の前記内燃機関の回転数を推定する回転数推定手段と、
前記変速伝達手段の入力軸の回転数である入力軸回転数を検出する入力軸回転数検出手段と、
制動力を付与する制動力付与手段と、
前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側との接続が解除され且つ前記内燃機関の運転が停止された状態で前記内燃機関を始動すると共に前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とを接続する際には、前記内燃機関が始動されるよう該内燃機関を制御し、該内燃機関の始動後、前記推定された始動後の内燃機関の回転数と前記検出された入力軸回転数と前記制動力付与手段により付与されている制動力とに基づいて前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とが接続されるよう前記内燃機関,前記制動力付与手段,前記接続解除手段のいずれかを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
【0007】
この本発明の車両では、内燃機関の動力軸側と変速伝達手段の入力軸側との接続が解除され且つ内燃機関の運転が停止された状態で内燃機関を始動すると共に内燃機関の動力軸側と変速伝達手段の入力軸側とを接続する際には、内燃機関が始動されるよう内燃機関を制御し、内燃機関の始動後、推定される始動後の内燃機関の回転数と変速伝達手段の入力軸の回転数と制動力付与手段により付与されている制動力とに基づいて内燃機関の動力軸側と変速伝達手段の入力軸側とが接続されるよう内燃機関,制動力付与手段,接続解除手段のいずれかを制御する。これにより、始動後の内燃機関が不安定な状態であっても、それに応じて内燃機関の動力軸側と変速伝達手段の入力軸側とを接続するから、この接続の際に生じ得る駆動力変化を抑制することができる。
【0008】
こうした本発明の車両において、前記制御手段は、前記内燃機関の始動後、前記推定された始動後の内燃機関の回転数が前記検出された入力軸回転数以下のとき又は前記制動力付与手段から所定制動力以上の制動力が付与されているときには前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とが接続されるよう前記接続解除手段を制御し、前記推定された始動後の内燃機関の回転数が前記検出された入力軸回転数より大きいとき且つ前記制動力付与手段から前記所定制動力未満の制動力が付与されている低制動力接続時には前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とが接続されるよう前記接続解除手段を制御すると共に該接続に伴って走行用の駆動力または制動力の変化が抑制されるよう前記内燃機関,前記制動力付与手段,前記接続解除手段のいずれかを制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、始動後の内燃機関の回転数が変速伝達手段の入力軸の回転数より大きいときに内燃機関の動力軸側と変速伝達手段の入力軸側とを接続する際に、制動力を付与しているにも拘わらず、車両に加速側の駆動力が生じるのを抑制することができる。
【0009】
この低制動力接続時の制御を行なう態様の本発明の車両において、前記制御手段は、前記低制動力接続時には、前記推定された始動後の内燃機関の回転数と前記検出された入力軸回転数との回転数差に応じた制動力が前記制動力付与手段により付与されている制動力に加えて更に付与されるよう該制動力付与手段を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関の動力軸側と変速伝達手段の入力軸側とを接続する際に生じ得る加速側の駆動力を低減することができる。
【0010】
また、低制動力接続時の制御を行なう態様の本発明の車両において、前記制御手段は、前記低制動力接続時には、前記内燃機関の点火時期を遅角する手段であるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関の動力軸側と変速伝達手段の入力軸側とを接続する際に生じ得る加速側の駆動力を低減することができる。
【0011】
さらに、低制動力接続時の制御を行なう態様の本発明の車両において、走行用の動力を入出力可能な電動機を備え、前記制御手段は、前記低制動力接続時には、前記推定された始動後の内燃機関の回転数と前記検出された入力軸回転数との回転数差に応じた制動力が前記電動機により付与されるよう該電動機を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、電動機の制御により、内燃機関の動力軸側と変速伝達手段の入力軸側とを接続する際に生じ得る加速側の駆動力を低減することができる。
【0012】
あるいは、低制動力接続時の制御を行なう態様の本発明の車両において、低摩擦係数の路面を走行しているか通常の路面を走行しているかの走行状態を設定する走行状態設定手段を備え、前記制御手段は、前記低制動力接続時には、前記走行状態設定手段により設定された走行状態に基づいて前記接続に伴って走行用の駆動力または制動力の変化が抑制されるよう制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、車両が低摩擦係数の路面を走行しているか否かの走行状態に応じて内燃機関の動力軸側と変速伝達手段の入力軸側とを接続する際に生じ得る加速側の駆動力を低減することができる。この場合、前記制御手段は、前記走行状態設定手段により低摩擦係数の路面を走行している走行状態が設定されたときには前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とがゆっくり接続されるよう前記接続解除手段を制御する手段であるものとすることもできる。更にこの場合、前記接続解除手段は作動流体の圧力を用いて前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とを接続する手段であり、前記制御手段は、前記走行状態設定手段により低摩擦係数の路面を走行している走行状態が設定されたときには作動流体の圧力の作用をゆっくり行なうことにより前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とがゆっくり接続されるよう前記接続解除手段を制御する手段であるものとすることもできる。また、前記制御手段は、前記走行状態設定手段により低摩擦係数の路面を走行している走行状態が設定されたときには前記低制動力接続時が解除されるまで前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側との接続を行なわないよう前記接続解除手段を制御する手段であるものとすることもできる。
【0013】
本発明の動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
内燃機関と、
前記内燃機関の動力軸側に接続された入力軸と前記駆動軸に接続された出力軸とを有し、変速比の変更を伴って前記内燃機関からの動力を変速して前記出力軸側に伝達可能な変速伝達手段と、
前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側との接続および接続の解除を行なう接続解除手段と、
始動後の前記内燃機関の回転数を推定する回転数推定手段と、
前記変速伝達手段の入力軸の回転数である入力軸回転数を検出する入力軸回転数検出手段と、
前記駆動軸に制動力を付与する制動力付与手段と、
前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側との接続が解除され且つ前記内燃機関の運転が停止された状態で前記内燃機関を始動すると共に前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とを接続する際には、前記内燃機関が始動されるよう該内燃機関を制御し、該内燃機関の始動後、前記推定された始動後の内燃機関の回転数と前記検出された入力軸回転数と前記制動力付与手段により付与されている制動力とに基づいて前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とが接続されるよう前記内燃機関,前記制動力付与手段,前記接続解除手段のいずれかを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
【0014】
この本発明の動力出力装置では、内燃機関の動力軸側と変速伝達手段の入力軸側との接続が解除され且つ内燃機関の運転が停止された状態で内燃機関を始動すると共に内燃機関の動力軸側と変速伝達手段の入力軸側とを接続する際には、内燃機関が始動されるよう内燃機関を制御し、内燃機関の始動後、推定される始動後の内燃機関の回転数と変速伝達手段の入力軸の回転数と制動力付与手段により付与されている制動力とに基づいて内燃機関の動力軸側と変速伝達手段の入力軸側とが接続されるよう内燃機関,制動力付与手段,接続解除手段のいずれかを制御する。これにより、始動後の内燃機関が不安定な状態であっても、それに応じて内燃機関の動力軸側と変速伝達手段の入力軸側とを接続するから、この接続の際に生じ得る駆動力変化を抑制することができる。
【0015】
こうした本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記内燃機関の始動後、前記推定された始動後の内燃機関の回転数が前記検出された入力軸回転数以下のとき又は前記制動力付与手段から所定制動力以上の制動力が付与されているときには前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とが接続されるよう前記接続解除手段を制御し、前記推定された始動後の内燃機関の回転数が前記検出された入力軸回転数より大きいとき且つ前記制動力付与手段から前記所定制動力未満の制動力が付与されている低制動力接続時には前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とが接続されるよう前記接続解除手段を制御すると共に該接続に伴って前記駆動軸に作用する駆動力または制動力の変化が抑制されるよう前記内燃機関,前記制動力付与手段,前記接続解除手段のいずれかを制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、始動後の内燃機関の回転数が変速伝達手段の入力軸の回転数より大きいときに内燃機関の動力軸側と変速伝達手段の入力軸側とを接続する際に、制動力を付与しているにも拘わらず、駆動軸に加速側の駆動力が生じるのを抑制することができる。
【0016】
本発明の車両の制御方法は、
内燃機関と、前記内燃機関の動力軸側に接続された入力軸と車軸に連結された駆動軸に接続された出力軸とを有し変速比の変更を伴って前記内燃機関からの動力を変速して前記出力軸側に伝達可能な変速伝達手段と、前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側との接続および接続の解除を行なう接続解除手段と、前記車軸または該車軸とは異なる車軸に制動力を付与する制動力付与手段と、を備える車両の制御方法であって、
前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側との接続が解除され且つ前記内燃機関の運転が停止された状態で前記内燃機関を始動すると共に前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とを接続する際には、前記内燃機関が始動されるよう該内燃機関を制御すると共に始動後の前記内燃機関の回転数を推定し、該内燃機関の始動後、前記推定した始動後の内燃機関の回転数と前記変速伝達手段の入力軸の回転数と前記制動力付与手段により付与されている制動力とに基づいて前記内燃機関の動力軸側と前記変速伝達手段の入力軸側とが接続されるよう前記内燃機関,前記制動力付与手段,前記接続解除手段のいずれかを制御する
ことを要旨とする。
【0017】
この本発明の車両の制御方法では、内燃機関の動力軸側と変速伝達手段の入力軸側との接続が解除され且つ内燃機関の運転が停止された状態で内燃機関を始動すると共に内燃機関の動力軸側と変速伝達手段の入力軸側とを接続する際には、内燃機関が始動されるよう内燃機関を制御し、内燃機関の始動後、推定される始動後の内燃機関の回転数と変速伝達手段の入力軸の回転数と制動力付与手段により付与されている制動力とに基づいて内燃機関の動力軸側と変速伝達手段の入力軸側とが接続されるよう内燃機関,制動力付与手段,接続解除手段のいずれかを制御する。これにより、始動後の内燃機関が不安定な状態であっても、それに応じて内燃機関の動力軸側と変速伝達手段の入力軸側とを接続するから、この接続の際に生じ得る駆動力変化を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
【実施例】
【0019】
図1は、本発明の一実施例としての動力出力装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、4輪駆動により走行可能な自動車であり、エンジン22からの動力をトルクコンバータ25や無段変速機としてのCVT50,ギヤ機構65を介して前軸64に出力して前輪63a,63bを駆動する前輪駆動系と、モータ40からの動力をギヤ機構68を介して後軸67に出力して後輪63c,63dを駆動する後輪駆動系と、装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。トルクコンバータ25とCVT50との間にはクラッチC1が設けられており、エンジン22をCVT50側から切り離すことができるようになっている。ハイブリッド自動車20は、この他に、エンジン22からの動力を用いてCVT50やクラッチC1を駆動するためのライン油圧を発生させる機械式オイルポンプ26や低圧バッテリから電力により駆動する電動オイルポンプ36を備える。
【0020】
エンジン22は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力可能な内燃機関として構成されており、図2に示すように、エアクリーナ122により清浄された空気をスロットルバルブ124を介して吸入する共に燃料噴射弁126からガソリンを噴射して吸入された空気とガソリンとを混合し、この混合気を吸気バルブ128を介して燃料室に吸入し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト23の回転運動に変換する。エンジン22からの排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化装置(三元触媒)134を介して外気へ排出される。
【0021】
エンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)29により制御されている。エンジンECU29は、CPU29aを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU29aの他に処理プログラムを記憶するROM29bと、データを一時的に記憶するRAM29cと、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。エンジンECU29には、エンジン22の状態を検出する種々のセンサからの信号、クランクシャフト23の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランクポジションやエンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温,燃焼室内に取り付けられた圧力センサ143からの筒内圧力Pin,燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブ128や排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ144からのカムポジション,スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットルポジション,吸気管に取り付けられたエアフローメータ148からの吸入空気量Ga,同じく吸気管に取り付けられた温度センサ149からの吸気温Taなどが入力ポートを介して入力されている。また、エンジンECU29からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号、例えば、燃料噴射弁126への駆動信号や、スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動信号、イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への制御信号、吸気バルブ128の開閉タイミングの変更可能な可変バルブタイミング機構150への制御信号などが出力ポートを介して出力されている。なお、エンジンECU29は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータを出力する。
【0022】
CVT50は、溝幅が変更可能でインプットシャフト51に接続されたプライマリープーリー53と、同じく溝幅が変更可能で駆動軸としてのアウトプットシャフト52に接続されたセカンダリープーリー54と、プライマリープーリー53およびセカンダリープーリー54の溝に架けられたベルト55と、プライマリープーリー53およびセカンダリープーリー54の溝幅を変更する第1アクチュエータ56および第2アクチュエータ57とを備え、第1アクチュエータ56および第2アクチュエータ57を用いてプライマリープーリー53およびセカンダリープーリー54の溝幅を変更することによりインプットシャフト51の動力を無段階に変速してアウトプットシャフト52に出力する。ここで、第1アクチュエータ56は変速比の制御に用いられ、第2アクチュエータ57はCVT50の伝達トルク容量を調節するためのベルト55の狭圧力の制御に用いられる油圧式のアクチュエータとして構成されている。
【0023】
図3は第1アクチュエータ56としての変速制御機構90の構成の概略を示す構成図であり、図4は第2アクチュエータ57としてのベルト狭圧力制御機構95の構成の概略を示す構成図である。変速制御機構90は、図3に示すように、デューティソレノイド91,92と、変速用コントロールバルブ93,94とにより構成されており、デューティソレノイド91のデューティ比を制御して変速用コントロールバルブ93を開方向に調節すると共に変速用コントロールバルブ94を閉方向に調節することにより機械式オイルポンプ26または電動オイルポンプ36からのライン油圧をプライマリープーリー53に作用させてCVT50をアップシフトし、デューティソレノイド92のデューティ比を制御して変速用コントロールバルブ93を閉方向に調節すると共に変速用コントロールバルブ94を開方向に調節することによりプライマリープーリー53に作用しているライン油圧を抜いてCVT50をダウンシフトすることができるようになっている。また、ベルト狭圧力制御機構95は、図4に示すように、コントロールバルブ96と、レギュレータ97と、コントロールバルブ98と、リニアソレノイド99とにより構成されており、リニアソレノイド99を制御してコントロールバルブ96から入力された油圧をレギュレータ97とコントロールバルブ98とに供給してその開閉を調節することによりライン油圧を調節すると共にセカンダリープーリー54に供給する油圧を調節してベルト55の狭圧力を調節できるようになっている。
【0024】
CVT50の変速制御やベルト狭圧力制御は、CVT用電子制御ユニット(以下、CVTECUという)59により行なわれる。このCVTECU59には、インプットシャフト51に取り付けられた回転数センサ61からのインプットシャフト51の回転数Ninやアウトプットシャフト52に取り付けられた回転数センサ62からのアウトプットシャフト52の回転数Nout,トルクコンバータ25に取り付けられた回転数センサ25aからのタービン回転数Ntなどが入力されており、CVTECU59からは第1アクチュエータ56(デューティソレノイド91,92)および第2アクチュエータ57(リニアソレノイド99)および電動オイルポンプ36の図示しない電気モータへの駆動信号が出力されている。また、CVTECU59は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってCVT50の変速比を制御すると共に必要に応じてインプットシャフト51の回転数Ninやアウトプットシャフト52の回転数NoutなどCVT50の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
【0025】
このCVTECU50は、クラッチC1の接続の制御も行っている。図5にクラッチC1のアクチュエータとしての油圧回路100の構成の一例を示す。油圧回路100は、デューティソレノイド102,104と、シフトコントロールバルブ106とにより構成されている。シフトコントロールバルブ106は、ライン油圧が生じているときにはデューティソレノイド104からの油圧によりライン油圧とクラッチC1とのラインを閉じ、デューティソレノイド102によるデューティ比を制御することによってクラッチC1への油圧を調節し、ライン油圧が生じていないときにはライン油圧を直接クラッチC1に供給する。したがって、ライン油圧が生じていないときに電動オイルポンプ36を駆動すると、電動オイルポンプ36からの作動オイルが直接クラッチC1に供給される。
【0026】
モータ40は、発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41を介して高圧バッテリ31と電力をやり取りしたりオルタネータ32から電力の供給を受ける。モータ40は、モータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)42により駆動制御されている。モータECU42には、モータ40を駆動制御するために必要な信号、例えばモータ40の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータ40に印加される相電流などが入力されている。モータECU42は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってインバータ41へのスイッチング制御信号を出力することによりモータ40を駆動制御すると共に必要に応じてモータ40の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
【0027】
高圧バッテリ31は、定格電圧Vh(例えば42[V])の二次電池として構成されており、オルタネータ32から供給された電力を蓄電すると共にモータ40と電力をやり取りする。低圧バッテリ35は、定格電圧Vhよりも低い定格電圧Vl(例えば12[V]程度)の二次電池として構成されており、オルタネータ32からDC/DCコンバータ34を介して供給された電力を蓄電すると共に図示しない補機などの低電圧で作動する機器に電力を供給する。高圧バッテリ31や低圧バッテリ35,DC/DCコンバータ34は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)30によって管理されている。バッテリECU30には、高圧バッテリ31や低圧バッテリ35を管理するのに必要な信号、例えば、図示しないセンサによって検出された両バッテリの端子間電圧や,充放電電流,電池温度などが入力されており、必要に応じて両バッテリの状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU30では、高圧バッテリ31や低圧バッテリ35を管理するために充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
【0028】
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号や,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,運転者のブレーキペダル85の操作に基づいてブレーキオイルに油圧(マスターシリンダ圧)を発生させるブレーキマスターシリンダ108のマスターシリンダ圧を検出するマスターシリンダ圧センサ109からのマスターシリンダ圧としてのブレーキ圧Pb,車速センサ88からの車速V,運転席近傍に設けられたスリップ抑制スイッチ89からのスリップ抑制スイッチ信号SWSlipなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、オルタネータ32への制御信号や電動オイルポンプ36の図示しない電動モータへの駆動信号,各車輪63a〜63dに取り付けられたブレーキアクチュエータ69a〜69dへの駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。また、ハイブリッド用電子制御ユニット70は、エンジンECU29やバッテリECU30,モータECU42,CVTECU59と各種制御信号やデータのやり取りを行なっている。
【0029】
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者のアクセル操作に応じて、主としてエンジン22からの動力を前輪に出力して走行し、必要に応じてモータ40からの動力を後輪に出力して4輪駆動により走行する。4輪駆動により走行する場合の例としては、例えばアクセルペダル83が大きく踏み込まれた急加速時や車輪がスリップしたときなどがあげられる。また、走行中にブレーキペダル85が踏み込まれたときなどの減速時には、クラッチC1の接続を解除しエンジン22をCVT50から切り離した状態でエンジン22を停止すると共にモータ40を回生制御して後輪66a,66bに制動力を付与すると共にその運動エネルギを電力に変換して高圧バッテリ31に回収する。
【0030】
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、クラッチC1の接続が解除され且つエンジン22の運転が停止された状態でエンジン22を始動すると共にクラッチC1を接続する際の動作(以下、「始動接続時動作」という)について説明する。この始動接続時動作は、例えば、減速時にはクラッチC1の接続を解除してエンジン22をCVT50から切り離して停止し、この状態でモータ40を回生制御して制動力を付与すると共に運動エネルギを回収している最中に運転者がアクセルペダル83を踏み込んだときや、こうした制動により車両が停止直前の状態となり次に発進する準備が必要と判断されたときに行なわれる。実施例では、始動接続時動作はハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される図6に例示する始動接続時制御ルーチンにより実行される。
【0031】
始動接続時制御が実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、エンジンECU29でエンジン22を始動してその回転数Neを制御するエンジン始動時制御の実行が開始されるようエンジンECU29に実行開始指示を送信すると共にCVTECU59でCVT50のインプットシャフト51の回転数Ninを変更する変速制御やクラッチC1を接続するクラッチ接続制御の実行が開始されるようCVTECU59に実行開始指示を送信する(ステップS100)。実行開始指示を受信したエンジンECU29は図7に例示するエンジン始動時制御ルーチンを実行することによりエンジン始動時制御の実行を開始し、実行開始指示を受信したCVTECU59は図8に例示する変速制御ルーチンや図9に例示するクラッチ接続制御ルーチンの実行することにより変速制御やクラッチ接続制御の実行を開始する。これらの制御については後述する。
【0032】
次に、エンジン22の吸気温Taや吸入空気量Ga,燃料噴射量τ,点火時期θなど始動後のエンジン22の回転数Neを推定するのに必要なデータを入力すると共に(ステップS110)、入力したデータを用いて始動後のエンジン22の回転数である推定回転数Nestを推定する(ステップS120)。この推定回転数Nestは、吸気温Taや吸入空気量Ga,燃料噴射量τ,点火時期θと推定回転数Nestとの関係を予め実験などにより求めてマップとしてROM74に記憶しておき、吸気温Taや吸入空気量Ga,燃料噴射量τ,点火時期θが与えられるとマップから対応する推定回転数Nestを導出することにより行なうことができる。なお、吸気温Taと吸入空気量Gaとについては温度センサ149やエアフローメータ148により検出されたものをエンジンECU29から通信により入力するものとした。また、燃料噴射量τ,点火時期θについてはエンジンECU29により設定されたものをエンジンECU29から通信により入力するものとした。
【0033】
続いて、インプットシャフト51の回転数Ninとマスターシリンダ圧センサ109からのブレーキ圧Pbを入力し(ステップS130)、設定した推定回転数Nestと入力したインプットシャフト51の回転数Ninとを比較すると共に(ステップS140)、入力したブレーキ圧Pbを閾値Prefと比較し(ステップS150)、スリップ抑制スイッチSWSlipを調べる(ステップS160)。ここで、インプットシャフト51の回転数Ninは、回転数センサ61により検出されたものをCVTECU59から通信により入力するものとした。また、閾値Prefは、比較的小さな制動力を作用させる程度のブレーキ圧として設定されている。推定回転数Nestがインプットシャフト51の回転数Nin以下のときやブレーキ圧Pbが閾値Pref以上のときにはクラッチC1の接続が完了するのを待って(ステップS200)、本ルーチンを終了する。
【0034】
一方、推定回転数Nestがインプットシャフト51の回転数Ninより大きくブレーキ圧Pbが閾値Pref未満で且つスリップ抑制スイッチSWSlipがオフのときには、スリップ抑制フラグFslipに値0を設定すると共に(ステップS170)、推定回転数Nestとインプットシャフト51の回転数Ninとに基づいてクラッチC1の接続の際にブレーキ圧Pbにより各車輪63a〜63dに作用する制動力に加えて各車輪61a〜63dで作用させる付加制動トルクTadを設定し(ステップS180)、クラッチC1の接続が完了するのを待って(ステップS200)、本ルーチンを終了する。ここで、付加制動トルクTadは、エンジン22の回転数Neがインプットシャフト51の回転数Ninより大きい状態のときにクラッチC1を接続する際にCVT50を介して前輪63a,63bに出力される駆動力を抑制するために設定されるものであり、推定回転数Nestとインプットシャフト51の回転数Ninとの回転数差が大きいほど大きくなる傾向に設定される。付加制動トルクTadの作用については後述する。
【0035】
推定回転数Nestがインプットシャフト51の回転数Ninより大きくブレーキ圧Pbが閾値Pref未満でも、スリップ抑制スイッチSWSlipがオンのときには、スリップ抑制フラグFslipに値1を設定し(ステップS190)、推定回転数Nestやインプットシャフト51の回転数Ninに基づくブレーキ制御を行なうことなく、クラッチC1の接続が完了するのを待って(ステップS200)、本ルーチンを終了する。スリップ抑制フラグFslipに値1をセットしたときの制御については後述する。
【0036】
ハイブリッド用電子制御ユニット70からの指示に基づいてエンジンECU29により図7に例示するエンジン始動制御ルーチンが実行されると、エンジンECU29は、まず、スタータモータ22aによるクランキングを開始すると共に(ステップ400)、エンジン22の点火時期を最もトルクを発生させることができる点火タイミングより所定角度だけ遅角させて(ステップS410)、燃料噴射制御や点火制御を開始し(ステップS420)、完爆するのを確認する(ステップS430)。ここで、点火タイミングを遅角させる所定角度は、エンジン22を始動することができると共に更に点火時期を遅角させることによりエンジン22からの出力トルクを低下させることができる程度の角度として設定されている。完爆を確認すると、所定時間経過するのを待って(ステップS440)、点火時期を徐々に進角させる進角処理を開始し(ステップS450)、クラッチC1の接続完了を待って(ステップS460)、このルーチンを終了する。
【0037】
ハイブリッド用電子制御ユニット70からの指示に基づいてCVTECU59により図8に例示する変速制御ルーチンが実行されると、CVTECU59は、まず、エンジン22の回転数Neを入力すると共に(ステップS500)、エンジン22の回転数NeがCVT50の変速比の変更が可能な回転数である閾値Nref以上であるか否かを判定し(ステップS510)、エンジン22の回転数Neが閾値Nref未満のときにはクラッチC1の接続が完了したか否かを判定する(ステップS540)。ここで、エンジン22の回転数Neは、回転数センサ23aにより検出されたものを通信により入力するものとした。エンジン22の回転数Neが閾値Nref未満の状態を維持すると共にクラッチC1の接続が完了していないときには、こうした入力処理と判定処理を繰り返す。クラッチC1の接続は、インプットシャフト51の回転数NinによってはCVT50の変速比の変更なしに行なわれることもあるからである。この場合、何もせずに本ルーチンを終了する。一方、エンジン22の回転数Neが閾値Nref以上に至ると、クラッチC1による接続が完了するまで回転数センサ61からのインプットシャフト51の回転数Ninを入力すると共に入力した回転数Ninがエンジン22の回転数Neに一致する変速比となるよう変速制御する処理を繰り返し(ステップS520,S530)、クラッチC1による接続が完了すると、本ルーチンを終了する。このように、エンジン22の回転数Neが閾値Nref以上に至ると、クラッチC1による接続が完了するまでインプットシャフト51の回転数Ninがエンジン22の回転数Neに一致する変速比となるよう変速制御を行なうが、この変速制御は上述したように油圧制御により行なわれるから、迅速に行なうことができない。このため、エンジン22が始動直後に吹き上がるようなときには、追従することができない。
【0038】
ハイブリッド用電子制御ユニット70からの指示に基づいてCVTECU59により図9に例示するクラッチ接続制御ルーチンが実行されると、CVTECU59は、まず、高めの油圧としてクラッチC1のシリンダに作動オイルを詰め込むファストフィルを実行する(ステップS600)。ファストフィルは、エンジン22の回転数Neが閾値Nrefに至るまでは電動オイルポンプ36からの油圧を直接クラッチC1に供給することによって行ない、エンジン22の回転数Neが閾値Nrefに至った以降は機械式オイルポンプ26からの油圧をデューティソレノイド102のデューティ比を制御することにより行なう。次に、ファストフィルの完了を判定すると(ステップS610)、スリップ抑制フラグFslipの値を調べる(ステップS620)。スリップ抑制フラグFslipが値0のときには、運転者によるスリップ抑制スイッチ89がオンされていないため、通常の路面を走行していると判断し、クラッチC1への油圧を昇圧する際の微小油圧ΔPに通常の値Psetを設定すると共に(ステップS630)、運転者のブレーキペダル85の踏み込みに伴うブレーキ圧Pbに相当する制動力に始動接続時制御ルーチンのステップS180で設定された付加制動トルクTadが付加されて各車輪61a〜63dに作用するようブレーキアクチュエータ69a〜69dの制御を開始する(ステップS635)。そして、指示油圧Piがクラッチ伝達トルクの変動を許容できるクラッチ容量を持たせる油圧Pc1に至るまで指示油圧Piを徐々に上昇させるために指示油圧Piに微小油圧ΔPを加えた値に指示油圧Piを更新する処理を繰り返し(ステップS650,S660)、指示油圧Piが油圧Pc1に至ると、クラッチC1の接続が完了するのを待って(ステップS670)、接続完了をハイブリッド用電子制御ユニット70に送信すると共に(ステップS680)、指示油圧PiをクラッチC1の接続時の保持油圧(例えば最大油圧)にして(ステップS690)、本ルーチンを終了する。上述したように、付加制動トルクTadは、エンジン22の回転数Neがインプットシャフト51の回転数Ninより大きい状態でクラッチC1を接続する際にCVT50を介して前輪63a,63bに出力される駆動力を抑制するものであるから、クラッチC1への油圧の昇圧に伴って付加制動トルクTadが付加されるよう制御を開始することにより、運転者が軽くブレーキペダル85を踏み込んでいるときにクラッチC1を接続する際に生じ得る加速する駆動力変化を抑制することができる。この結果、運転者に違和感を生じさせ得るのを抑制することができる。
【0039】
一方、ステップS620でスリップ抑制フラグFslipが値1であると判定されたときには、滑りやすい路面を走行していると判断し、クラッチC1への油圧を昇圧する際の微小油圧ΔPに通常の値Psetの半分の値を設定し(ステップS640)、指示油圧Piを昇圧する制御を行なうと共に(ステップS650,S660)、クラッチC1の接続が完了するのを待って(ステップS670)、接続完了をハイブリッド用電子制御ユニット70に送信すると共に(ステップS680)、指示油圧PiをクラッチC1の接続時の保持油圧(例えば最大油圧)にして(ステップS690)、本ルーチンを終了する。このように、スリップ抑制フラグFslipが値1のときには、通常の値Psetの半分の値を微小油圧ΔPに設定して指示油圧Piの変更速度を通常の1/2にすることにより、運転者が軽くブレーキペダル85を踏み込んでいるときにクラッチC1を接続する際に生じ得る加速する駆動力変化を抑制することができる。この結果、運転者に違和感を生じさせるのを抑制することができる。
【0040】
図10は、始動後のエンジン22の推定回転数Nestがインプットシャフト51の回転数Ninより大きく且つ運転者のブレーキペダル85の踏み込みによるブレーキ圧Pbが閾値Pref未満であり、更にスリップ抑制スイッチ89がオフとされているときのエンジン22の回転数Neやインプットシャフト51の回転数Nin,クラッチC1への油圧の指示油圧Pi,ブレーキ作用圧,点火時期θの時間変化の一例を示す説明図である。ここで、ブレーキ作用圧は、車輪63a〜63dに取り付けられたブレーキアクチュエータ69a〜69dに作用する制動力をブレーキマスターシリンダ108におけるマスターシリンダ圧(ブレーキ圧Pb)に換算したものである。この例では、時間T1に始動接続時動作の指示がなされたことによりハイブリッド用電子制御ユニット70により始動接続時制御が実行され、これに伴ってエンジンECU29によりエンジン22の始動時制御が実行されると共にCVTECU59によりCVT50の変速制御とクラッチC1の接続制御とが実行される。この時間T1以降に点火時期θが所定角度だけ遅角されてエンジン22のスタータモータ22aによるクランキングが開始され、燃料噴射制御や点火制御などが開始される。そして、時間T3に完爆が判定される。一方、クラッチC1の接続制御は、電動オイルポンプ36の駆動により時間T2にクラッチC1へのファストフィルが行なわれ、このファストフィルが完了した時間T4にクラッチC1への油圧の昇圧が開始される。いま、エンジン22の始動後の推定回転数Nestがインプットシャフト51の回転数Ninより大きく、ブレーキ圧Pbが閾値Pref未満であるときを考えているから、クラッチC1への油圧の昇圧の開始に伴って運転者のブレーキペダル85の踏み込みに基づくブレーキ圧Pbに推定回転数Nestと回転数Ninとに基づく付加制動トルクTadを加えた制動力の車輪63a〜63dへの作用を開始する。これにより、運転者が軽くブレーキペダル85を踏み込んでいるときにクラッチC1を接続する際に生じ得る加速する駆動力変化を抑制することができる。エンジン22の完爆が判定されてから所定時間経過した時間T5には点火時期θが徐々に進角され、クラッチC1の接続が完了した時間T6に処理を完了する。
【0041】
図11は、始動後のエンジン22の推定回転数Nestがインプットシャフト51の回転数Ninより大きく且つ運転者のブレーキペダル85の踏み込みによるブレーキ圧Pbが閾値Pref未満であり、更にスリップ抑制スイッチ89がオンとされているときのエンジン22の回転数Neやインプットシャフト51の回転数Nin,クラッチC1への油圧の指示油圧Pi,ブレーキ作用圧,点火時期θの時間変化の一例を示す説明図である。図中、指示油圧Piおよびブレーキ作用圧の一点鎖線は、スリップ抑制スイッチ89がオフとされているときのもの(図10)を示す。図示するように、スリップ抑制スイッチ89がオンとされているときには、ファストフィルが完了した時間T4にクラッチC1への油圧の昇圧が開始されるが、指示油圧Piに加える微小油圧ΔPを通常時の1/2にして指示油圧Piをゆっくり上昇させるから、時間T6より遅い時間T7にクラッチC1の接続が完了する。このため、運転者が軽くブレーキペダル85を踏み込んでいるときにクラッチC1を接続する際に生じ得る加速する駆動力変化を抑制することができる。また、こうしたクラッチC1への油圧の昇圧を開始しても、付加制動トルクTadによる制動力の付加は行なわないから、付加制動トルクTadが付加されることに伴って車輪63a〜63dがスリップするのを抑制することができる。
【0042】
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、始動接続時動作が指示されたときに、エンジン22の始動後の回転数を推定し、この推定した推定回転数Nestがインプットシャフト51の回転数Ninより大きく、且つ、運転者のブレーキペダル85の踏み込みによるブレーキ圧Pbが閾値Pref未満であるときには、クラッチC1の接続に伴ってブレーキ圧Pbに基づく制動力に推定回転数Nestと回転数Ninとに基づく付加制動トルクTadを付加した制動力が車輪63a〜63dに作用するようにすることにより、クラッチC1の接続の際に生じ得る加速する駆動力変化を抑制することができる。この結果、運転者に違和感を生じさせるのを抑制することができる。しかも、スリップ抑制スイッチ89がオンとされているときには、ブレーキ圧Pbに基づく制動力に推定回転数Nestと回転数Ninとに基づく付加制動トルクTadを付加した制動力が作用する制御を行なわないから、制動力の付加に伴って車輪63a〜63dがスリップするのを抑制することができる。また、こうしたスリップ抑制スイッチ89がオンとされているときには、クラッチC1への油圧の昇圧の際の微小油圧ΔPを通常時の1/2にして指示油圧Piをゆっくり上昇させることにより、クラッチC1の接続の際に生じ得る加速する駆動力変化を抑制することができる。
【0043】
実施例のハイブリッド自動車20では、始動接続時動作が指示されたときに、始動後のエンジン22の推定回転数Nestがインプットシャフト51の回転数Ninより大きく、且つ、運転者のブレーキペダル85の踏み込みによるブレーキ圧Pbが閾値Pref未満であるときには、クラッチC1の接続に伴ってブレーキ圧Pbに基づく制動力に推定回転数Nestと回転数Ninとに基づく付加制動トルクTadを付加した制動力が車輪63a〜63dに作用するようにブレーキアクチュエータ69a〜69dを制御するものとしたが、付加制動トルクTadがモータ40から出力されるようモータ40を駆動制御するものとしてもよい。
【0044】
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の吹き上がりに対して何も対処しないものとしたが、エンジン22の吹き上がりが抑制されるよう点火時期θを遅角したり、エンジン22の燃料供給を停止(フューエルカット)するものとしても構わない。
【0045】
実施例のハイブリッド自動車20では、スリップ抑制スイッチ89がオンとされているときには、クラッチC1への油圧の昇圧の際の微小油圧ΔPに通常時の値Psetの1/2の値を設定し、指示油圧Piをゆっくり上昇させるものとしたが、スリップ抑制スイッチ89がオンされているときに指示油圧Piをゆっくり上昇させればよいから、通常時の値Psetの1/2の値に限定されるものではなく、1/2の値より小さい1/3の値や1/4の値などを用いるものとしてもよく、1/2の値より大きな2/3の値や3/5の値などを用いるものとしても構わない。
【0046】
実施例のハイブリッド自動車20では、スリップ抑制スイッチ89がオンとされているときには、クラッチC1への油圧の昇圧の際の微小油圧ΔPに通常時の値Psetの1/2の値を設定し、指示油圧Piをゆっくり上昇させてクラッチC1を接続するものとしたが、エンジン22の吹き上がりが収まってエンジン22の回転数Neがインプットシャフト51の回転数Ninに略一致するまで、あるいは、運転者がブレーキペダル85の踏み込みを解除するまで、クラッチC1の接続を行なわないものとしてもよい。
【0047】
実施例のハイブリッド自動車20では、スリップ抑制スイッチ89がオンとされているときには、クラッチC1への油圧の昇圧の際の微小油圧ΔPに通常時の値Psetの1/2の値を設定し、指示油圧Piをゆっくり上昇させてクラッチC1を接続するものとしたが、車輪63a〜63dのスリップを検出したときや車輪63a〜63dのスリップを検出して所定時間経過するまではクラッチC1への油圧の昇圧の際の微小油圧ΔPに通常時の値Psetの1/2の値を設定し、指示油圧Piをゆっくり上昇させてクラッチC1を接続するものとしてもよい。
【0048】
実施例のハイブリッド自動車20では、トルクコンバータ25とCVT50との間にクラッチC1を設けるものとしたが、トルクコンバータ25とエンジン22との間にクラッチを設けるものとしてもよい。
【0049】
実施例のハイブリッド自動車20では、モータ40の動力を後軸67に出力するものとしたが、モータ40の動力を前軸64に出力するものとしてもよいし、モータ40を備えないものとしても差し支えない。また、モータ40を搭載しないものとしても構わない。
【0050】
実施例のハイブリッド自動車20では、変速機としてベルト式のCVT50を用いるものとしたが、トロイダル式などの他のタイプの無段変速機を用いるものとしてもよいし、有段変速機を用いるものとしても構わない。
【0051】
実施例では、動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20として説明したが、こうした動力出力装置を自動車以外の車両や船舶,航空機などの移動体に搭載するものとしてもよいし、動力出力装置を建設設備などの移動しない設備に組み込むものとしても差し支えない。また、こうした動力出力装置やこれを搭載した車両の形態に限定されるものではなく、動力出力装置を搭載する車両の制御方法の形態としてもよい。
【0052】
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、車両や動力出力装置の製造産業に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の実施例としての動力出力装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。
【図2】エンジン22の構成の概略を示す構成図である。
【図3】変速制御機構90の構成の概略を示す構成図である。
【図4】ベルト狭圧力制御機構95の構成の概略を示す構成図である。
【図5】油圧回路100の構成の概略を示す構成図である。
【図6】ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される始動接続時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図7】エンジンECU29により実行されるエンジン始動時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図8】CVTECU59により実行される変速制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図9】CVTECU59により実行されるクラッチ接続制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図10】スリップ抑制スイッチ89がオフされているときのエンジン22の回転数Neやインプットシャフト51の回転数Nin,クラッチC1への油圧の指示油圧Pi,ブレーキ作用圧,点火時期θの時間変化の一例を示す説明図である。
【図11】スリップ抑制スイッチ89がオンされているときのエンジン22の回転数Neやインプットシャフト51の回転数Nin,クラッチC1への油圧の指示油圧Pi,ブレーキ作用圧,点火時期θの時間変化の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0055】
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、22a スタータモータ、23 クランクシャフト、25 トルクコンバータ、25a 回転数センサ、26 機械式オイルポンプ、29 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、29a CPU、29bROM、29c RAM、30 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、31 高圧バッテリ、32 オルタネータ、34 DC/DCコンバータ、35 低圧バッテリ、36 電動オイルポンプ、40 モータ、41 インバータ、42 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、43 回転位置検出センサ、50 CVT、51 インプットシャフト、52 アウトプットシャフト、53 プライマリープーリー、54 セカンダリープーリー、55 ベルト、56 第1アクチュエータ、57 第2アクチュエータ、59 CVT用電子制御ユニット(CVTECU)、61 回転数センサ、62 回転数センサ、63a,63b 前輪、63c,63d 後輪、64 前軸、65 ギヤ機構、67 後軸、68 ギヤ機構、69a〜69d ブレーキアクチュエータ、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、89 スリップ抑制スイッチ、90 変速制御機構、91,92 デューティソレノイド、93,94 変速用コントロールバルブ、95 ベルト狭圧力制御機構、96 コントロールバルブ、97 レギュレータ、98 コントロールバルブ、99 リニアソレノイド、100 油圧回路、102,104 デューティソレノイド、106 シフトコントロールバルブ、108 ブレーキマスターシリンダ、109 マスターシリンダ圧センサ、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、126 燃料噴射弁、128 吸気バルブ、130 点火プラグ、132 ピストン、134 浄化装置、136,スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランクポジションセンサ、142 水温センサ、143 圧力センサ、144 カムポジションセンサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、148 エアフローメータ、149 温度センサ、150 可変バルブタイミング機構、C1 クラッチ。




 

 


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