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発明の名称 転写箔
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−15205(P2007−15205A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−198538(P2005−198538)
出願日 平成17年7月7日(2005.7.7)
代理人
発明者 中村 喜美枝 / 横居 広美
要約 課題

本発明の課題は、転写箔を紙質材料のような多孔質材料表面へ転写した場合でも、接着性が維持でき、保管時の転写箔ロールのブロッキングが生じることなく、箔切れが良好な転写箔を提供するものである。
また、本発明の課題は、転写箔の接着層と装飾層の間に保護層を設けることによって、装飾層の耐性を改善した転写箔を提供するものである。

解決手段
特許請求の範囲
【請求項1】
基材フィルムに、少なくとも剥離層、装飾層、接着層を有する転写層を積層してなる転写箔において、該接着層に使用する樹脂に少なくとも2種類以上のエステルの共重合樹脂を用いることを特徴とする転写箔。
【請求項2】
前記の接着層に使用する樹脂が、アクリル酸エチルとメタクリル酸メチルとの共重合樹脂を有して、メタクリル酸メチルのモル数を100とした場合、アクリル酸エチルの配合がモル数で250〜400であることを特徴とする請求項1に記載の転写箔。
【請求項3】
前記の接着層中にポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ナイロン、アクリル樹脂、エチレン、酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂を、接着層の樹脂全体の10〜50重量%の割合で添加したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の転写箔。
【請求項4】
前記の装飾層が、ホログラムを有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の転写箔。
【請求項5】
前記のホログラムが金属層を有するホログラムであることを特徴とする請求項4に記載の転写箔。
【請求項6】
前記の接着層中に3種類以上の粒径の異なる無機化合物を含有し、これらのうち少なくとも1種類の粒径の平均が0.1〜0.5μmで、また、少なくとも1種類の粒径の平均が2〜8μmの無機化合物である請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の転写箔。
【請求項7】
前記の接着層中に2種類以上の組成の異なる無機化合物を含有する請求項5に記載の転写箔。
【請求項8】
前記の接着層中に少なくとも1種類以上の、ナノ粒子の集合体からなる無機化合物を含有する請求項6または請求項7に記載の転写箔。
【請求項9】
前記の接着層と、前記の装飾層の間に酸化チタンと酸化ケイ素を含有する保護層を有する請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の転写箔。
【請求項10】
請求項1乃至請求項8のいずれかに記載された転写箔を紙に転写して形成したことを特徴とする被転写物。
【請求項11】
前記の紙が、画像層を有する紙であることを特徴とする請求項10に記載の被転写物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、基材フィルムに、少なくとも剥離層、装飾層、接着層を有する転写層を積層してなる転写箔に関する。
【背景技術】
【0002】
基材フィルムに、少なくとも剥離層、装飾層、接着層を有する転写層を積層してなる転写箔は知られており、これらの転写箔は基材フィルム側から加熱、加圧して接着層を被転写物に転写した後、基材フィルムを剥離して転写を行うよう構成されている。
この様な転写箔を用いて、紙質材料面への転写を行う場合、紙質材料の表面は紙繊維が折り重なった状態、つまり樹脂表面と比較すると均一ではないことから、転写層と紙質材料との接着性は乏しい。
また、紙質材料は多孔質であることから、転写時に加熱溶融した接着層が紙質材料中に浸透してしまい、接着不良を引き起こす場合がある。
この様な欠点に対応するため、接着層の塗布量を多くすることが行われるが、その場合には、保存の際の転写箔ロールのブロッキングや、転写時における転写箔エッジ部分でのバリ発生(箔切れ不良)という問題が生じる。
また、転写箔を、被転写体として樹脂に転写した場合には、被転写体である樹脂が装飾層の保護層の役割を果たすが、一方、転写箔を紙質材料に転写した場合は、紙質材料は樹脂とは異なり液体を透過し易く、紙質材料側から浸入した水、アルコール、または、酸などの液体による装飾層の劣化が問題となる(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特許第3140823号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、転写箔を紙質材料のような多孔質材料表面へ転写した場合でも、接着性が維持でき、保管時の転写箔ロールのブロッキングが生じることなく、箔切れが良好な転写箔を提供するものである。
また、本発明の課題は、転写箔の接着層と装飾層の間に保護層を設けることによって、装飾層の耐性を改善した転写箔を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1に記載の発明は、基材フィルムに、少なくとも剥離層、装飾層、接着層を有する転写層を積層してなる転写箔において、該接着層に使用する樹脂に少なくとも2種類以上のエステルの共重合樹脂を用いることを特徴とする転写箔である。
【0005】
請求項2に記載の発明は、前記の接着層に使用する樹脂が、アクリル酸エチルとメタクリル酸メチルとの共重合樹脂を有して、メタクリル酸メチルのモル数を100とした場合、アクリル酸エチルの配合がモル数で250〜400であることを特徴とする請求項1に記載の転写箔である。
【0006】
請求項3に記載の発明は、前記の接着層中にポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ナイロン、アクリル樹脂、エチレン、酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂を、接着層の樹脂全体の10〜50重量%の割合で添加したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の転写箔である。
【0007】
請求項4に記載の発明は、前記の装飾層が、ホログラムを有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の転写箔である。
【0008】
請求項5に記載の発明は、前記のホログラムが金属層を有するホログラムであることを特徴とする請求項4に記載の転写箔である。
【0009】
請求項6に記載の発明は、前記の接着層中に3種類以上の粒径の異なる無機化合物を含有し、これらのうち少なくとも1種類の粒径の平均が0.1〜0.5μmで、また、少なくとも1種類の粒径の平均が2〜8μmの無機化合物である請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の転写箔である。
【0010】
請求項7に記載の発明は、前記の接着層中に2種類以上の組成の異なる無機化合物を含有する請求項5に記載の転写箔である。
【0011】
請求項8に記載の発明は、前記の接着層中に少なくとも1種類以上の、ナノ粒子の集合体からなる無機化合物を含有する請求項6または請求項7に記載の転写箔である。
【0012】
請求項9に記載の発明は、前記の接着層と、前記の装飾層の間に酸化チタンと酸化ケイ素を含有する保護層を有する請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の転写箔である。
【0013】
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載された転写箔を紙に転写して形成したことを特徴とする被転写物である。
【0014】
請求項11に記載の発明は、前記の紙が、画像層を有する紙であることを特徴とする請求項10に記載の被転写物である。
【発明の効果】
【0015】
本発明の転写箔では、3種類以上の粒径の異なる無機化合物を接着層に含有することによって、接着層の厚みを一定でなくしたことで、転写箔をロール状に保存する場合にもブロッキングを生じること無く、優れた保存性を発揮するものである。
また、接着層の厚みを一定でなくしたことと、接着層に組成の異なる無機化合物を添加したことで、箔切れを向上させることが可能となる。
また、接着層に使用する樹脂を、メタクリル酸メチルのモル数を100とした場合、アクリル酸エチルの配合がモル数で250〜400となる共重合樹脂とし、その樹脂に前記の無機化合物を添加することにより、特に紙質材料への転写に際して、従来の転写箔よりも良好な接着性を有するようになった。
また、接着層と装飾層の間に酸化チタンと酸化ケイ素を含有する保護層を設けることにより、転写箔を紙質材料に転写した際の装飾層の耐性の向上が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の転写箔について、その実施形態の一例を図1、図2、および、図3に基づいて説明するが、これに限定されるものではない。
【0017】
まず、基材2の表面に剥離層4を形成する(図1(a))。
【0018】
基材2の材料としては、剥離層4との剥離性、耐熱性を有するものであればよく、ポリエチレンテレフタレートに代表されるポリエステルや、ポリプロピレン等を用いることができる。
また、基材2の厚みとしては5〜200μmが好ましく、さらには、15〜20μmが好ましい。
【0019】
剥離層4の材料としては、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、繊維素系樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂などを用いることができ、特に、透明性が高いポリメタクリル酸メチルを用いるのが好ましい。
また、必要に応じてワックス等を使用することができる。
剥離層4の厚さとしては10μm以下が好ましく、さらには、1〜3μmが好ましい。
また、剥離を容易ならしめる効果と、剥離層4上に形成される装飾層5を保護する効果を得るため、剥離層4は2層以上に積層してもよい。
【0020】
剥離層4の塗工方法としては、ロールコート法、グラビアコート法、ワイヤーバーコート法、エアーナイフコート法などの方法を用いることできる。
【0021】
次に、剥離層4上に装飾層5を形成する(図1(b))。
【0022】
前記の装飾層5は、転写箔の装飾性を向上するために設けられるものであり、通常のインキにより模様、絵柄、図柄等を施した模様層、或いはインキによるベタ印刷層、或いは金属蒸着層、部分金属蒸着層、回折構造を形成したホログラム層、透明着色層等の、各層単独あるいはこれらの層の2層以上から成る。
【0023】
次に、装飾層5上に接着層6を形成する(図1(c))。
【0024】
接着層6の材料としては、アクリル酸エチルとメタクリル酸メチルとの共重合樹脂を用いることができ、メタクリル酸メチルのモル数を100とした場合、アクリル酸エチルの配合がモル数で250〜400であることが好ましい。
また、添加する無機化合物の種類と量によっては、無機化合物の樹脂中への分散が困難な場合もあるが、その場合は、これらの樹脂の他に、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ナイロン、アクリル樹脂、エチレン/酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂を、接着層の樹脂全体の10〜50重量%の割合で添加すると分散が容易に行える。
【0025】
接着層6に含有される無機化合物は、3種類以上の粒径の異なる無機化合物で、これらのうち少なくとも1種類の粒径の平均が0.1〜0.5μmの無機化合物で、2種類以上の組成の異なる無機化合物であることが好ましい。
【0026】
接着層6に含有される粒径の平均が0.1〜0.5μmの無機化合物として、炭酸カルシウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、硫酸バリウム、カオリン、クレー等を用いることができる。
【0027】
また、少なくとも1種類の無機化合物は、ナノ粒子の集合体で、粒径の平均が2〜8μmの不定形粒子であることが好ましい。
粒径の平均が2〜8μmの無機化合物としては、酸化ケイ素、ガラスビーズ等を用いることができる。
【0028】
また、接着層6に粒径の平均が2〜8μmの無機化合物を添加することで、無機化合物をきっかけとして、接着層が破断され易くなり、粒径の平均が0.1〜0.5μmの無機化合物のみと比較すると、転写時の箔切れが良好となる。
【0029】
また、接着層6に粒径の平均が2〜8μmの無機化合物を添加することで、転写箔を紙質材料に転写した場合、紙質材料表面の多孔質の穴を粒径の平均が2〜8μmの無機化合物が埋めて、転写時に溶融した接着層の樹脂、および、粒径の平均が0.1〜0.5μmの無機化合物の紙質材料中への過度の浸透により起こる接着不良を防ぐことができる。
【0030】
ここで、接着層6に粒径の平均が2〜8μmの無機化合物を用いることで、転写時の転写層表面の平滑性が不良となる恐れがある。
転写箔を紙質材料に転写した場合、無機化合物の凹凸は、紙質材料の多孔質や、繊維が折り重なった形状によるクッション性に吸収されて平滑性不良とはならないが、無機化合物が装飾層を傷つける恐れがある。
粒径の平均が2〜8μmの無機化合物をナノ粒子の集合体にすることによって、転写時の衝撃を吸収して装飾層が傷つかないようにすることができる。
【0031】
図2に示す転写箔は、装飾層5と接着層6の間に、装飾層の保護層7を有するものである。
装飾層5に金属蒸着層、部分金属蒸着層が用いられ、これらの層が接着層と隣接している場合、耐水性が問題となる。
本発明転写箔が、紙質材料に転写された場合、水や水蒸気は容易に、金属蒸着層や部分金属蒸着層に到達する。
金属蒸着層や部分金属蒸着層に用いられる金属は酸化によって変色が起こり、水や水蒸気によってこの変色は促進される。
それに対して、装飾層5と接着層6の間に装飾層の保護層7を設けることによって、装飾層5の耐水性を向上させることが可能になる。
【0032】
保護層7には架橋性の樹脂を用いることができ、架橋剤としてはイソシアナート基、エポキシ基、アミノ基を有するものを用いることができる。
また、水や水蒸気は、アルカリ性や酸性を呈する場合があり、保護層7に酸化チタンと酸化ケイ素を含有することによって十分な耐性を得ることができる。
酸化チタンは、粒径の平均が0.1〜0.3μmで、好ましくは、粒径の平均が0.2μmの不定形粒子を用いることができる。
酸化ケイ素は、粒径の平均が0.1〜0.2μmで、好ましくは、粒径の平均が0.1μmの粒子を用いることができる。
【0033】
図1に示した転写箔は、紙質材料に転写された場合、溶剤、例えば、トルエン、エタノール、メチルエチルケトン、イソプロパノール等は、紙質材料側から装飾層5に容易に到達する。
装飾層5を形成する絵柄層、ベタ印刷層、回折格子を形成したホログラム層などは、これらの溶剤を希釈溶剤として用いて形成されるので、形成した後も、前記の溶剤に対する耐性が低い。
これに対して、装飾層5と接着層6の間に、装飾層5の保護層7を設けることによって、装飾層5の耐溶剤性を向上させることが可能になる。
装飾層5の保護層7は、1層に限らず2層以上積層することも可能であり、図3に示す転写箔の装飾層5の保護層7と接着層6の接着強度が弱い場合などは、装飾層5の保護層7と接着層6の間にアンカー層8を設けることができる。
【0034】
以下、実施例による本発明を具体的に説明するが、本発明は係る実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0035】
まず、厚み19μmの透明ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの表面に、下記組成物から成る透明インキを塗布・乾燥後に膜厚が1μmとなるように剥離層Aを形成した。
【0036】
剥離層Aインキ組成物
・ポリメタクリル酸メチル 29重量%
・ポリエチレンパウダー 1重量%
・トルエン 40重量%
・メチルエチルケトン 30重量%
【0037】
次に、下記組成物から成る透明インキを塗布・乾燥後に膜厚が1μmとなるように剥離層Bを形成した。
【0038】
剥離層Bインキ組成物
・アクリル樹脂 35重量%
・トリレンジイソシアナート 5重量%
・トルエン 40重量%
・メチルエチルケトン 20重量%
【0039】
次に、下記組成物から成るインキを塗布して、150℃10秒間の焼付け乾燥後の膜厚が1μmとなるように回折構造形成層を形成し、さらに、ロールエンボス法によりOptical(ly) variable devaiceレリーフパターンを形成し、その後に真空蒸着法にてアルミニウムを50nmの膜厚と成るように形成した。
【0040】
装飾層インキ組成物
・ニトロセルロース 20重量%
・ポリビニルピロリドン 15重量%
・ウレタン樹脂 5重量%
・トルエン 30重量%
・メチルエチルケトン 20重量%
・イソプロピルアルコール 10重量%
【0041】
次に、下記組成物からなるインキをパターン印刷し、乾燥後の膜厚が1μmとなるように形成した。
【0042】
保護層インキ組成物
・ポリ酢酸ビニル 13重量%
・ヘキサメチレンジイソシアネート 2重量%
・酸化チタン 3重量%
・酸化ケイ素 2重量%
・トルエン 40重量%
・メチルエチルケトン 40重量%
【0043】
次に、50℃に加熱された1.5Nの水酸化ナトリウム溶液が入った浴槽に10秒間浸漬して、アルミニウムをエッチングしたのち、0.1Nの塩酸溶液にて中和し、その後水洗・乾燥を行って部分金属蒸着層、回折構造を形成した層を有する装飾層および、部分金属蒸着層を保護する耐水性の樹脂層である装飾層の保護層を形成した。
【0044】
最後に、下記組成物から成るインキを塗布して、乾燥後の膜厚の平均が5.5μmとなるように接着層を形成して転写箔を得た。
【0045】
接着層インキ組成物
・アクリル酸エチル/メタクリル酸メチル共重合樹脂(モル比100/30)10重量%
・塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂 10重量%
・酸化ケイ素(平均粒径3μm) 5重量%
・酸化ケイ素(平均粒径0.1μm) 2重量%
・硫酸バリウム 3重量%
・トルエン 40重量%
・メチルエチルケトン 30重量%
【0046】
<比較例1>
接着層の酸化ケイ素(平均粒径3μm)を添加しなかった以外は、実施例1と同様に転写箔を形成して、転写性(箔切れ)および密着性を調べた。
実施例1の転写箔と、実施例2の転写箔を同条件で紙に転写したところ、転写性が実施例1と比較して比較例1では低下していた。
【0047】
また、実施例1の転写箔と実施例2の転写箔を同条件で紙に転写した後、それぞれをエポキシ樹脂に包埋後、ウルトラミクロトームにて断面出しをして光学顕微鏡にて観察を行ったところ、実施例1では接着層の最も薄い部分が1μmに対して、比較例1では接着層の最も薄い部分が0.5μm未満と、実施例1と比較すると比較例1の接着層の厚みは少なく、密着性は低下していた。
【0048】
また、実施例1の転写箔の接着層表面と、比較例1の転写箔の接着層表面を走査電子顕微鏡で観察したところ、比較例1と比較して実施例1は明らかに凹凸が大きく、これらの転写箔をロールの状態で保存したところ、実施例1は比較例1と比較するとブロッキングが起こり難かった。
【0049】
<比較例2>
保護層の酸化チタンと酸化ケイ素を添加せず、硫酸バリウムを5重量%添加した以外は、実施例1と同様に転写箔を形成して、装飾層の耐水性と耐溶剤性を調べた。
実施例1の転写箔と比較例2の転写箔を同条件で紙に転写した後、それぞれを100℃の蒸留水中に30分間浸漬した後の転写箔を観察したところ、比較例2では実施例1と比較して白濁、アルミ光沢の消失が多く認められ、実施例1は比較例2よりも耐水性が高いことが確認された。
【0050】
また、実施例1の転写箔と比較例2の転写箔を同条件で紙に転写した後、エタノールに浸漬した後の転写箔を観察したところ、比較例2では実施例1と比較して白濁、アルミ光沢の消失、発泡が多く認められ、実施例1は比較例2よりも耐溶剤性が高いことが確認された。
【0051】
<比較例3>
接着層の硫酸バリウムを添加しなかった以外は、実施例1と同様に転写箔を形成して、転写性(箔切れ)を調べた。
実施例1の転写箔と、比較例3の転写箔を同条件で紙に転写したところ、転写性が実施例1と比較して比較例3では低下していた。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明の転写箔は、紙基材に対しての優れた転写安定性と、紙転写後に優れた耐性を示すことから、様々な紙製品、例えば、カートン、包装紙、玩具、文房具などの転写箔として利用できる。
また、印刷の他に金属薄膜やホログラムなど様々なデザイン設計が可能なことから、有価証券、商品券、認証マーク、紙幣、宝くじ、パスポート、会員券、航空券などの偽造防止用転写箔として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明転写箔の1例を示す断面図
【図2】本発明転写箔の他の例を示す断面図
【図3】本発明転写箔のその他の例を示す断面図
【符号の説明】
【0054】
1 転写箔
2 基材
3 転写層
4 剥離層
5 装飾層
6 接着層
7 装飾層の保護層
8 アンカー層




 

 


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