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発明の名称 転写箔、転写物およびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−15159(P2007−15159A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−197266(P2005−197266)
出願日 平成17年7月6日(2005.7.6)
代理人
発明者 久保 章 / 井出 英誉 / 前川 直輝
要約 課題
転写後、基材を剥がした上で電子線を照射することにより、基材を通した照射に比べて弱い出力で硬化可能である。また、基材を通さないために基材の影響を受けず、安定的な硬化を行うことができ、品質が安定する。また、未硬化を心配することなく最低限の照射で硬化ができるために、結果的に高耐性な転写物の製造方法および転写箔を提供する。

解決手段
少なくとも基材上に順に、剥離層、全面もしくはパターン状の金属反射層、電子線硬化性接着層が積層している転写箔を被転写物に転写し、基材を剥離し、しかる後に電子線硬化性接着層を硬化させることを特徴とする転写物の製造方法および転写物を提供する。
特許請求の範囲
【請求項1】
基材上に順に、少なくとも、転写の際に該基材から剥離可能に設けられた剥離層、全面にもしくはパターン状に設けられた金属反射層、及び、電子線硬化が可能なポリマーを主材料に用いた低タック性の電子線硬化性接着層を備えたことを特徴とする転写箔。
【請求項2】
回折構造が、全面に、前記金属反射層がある全面に、もしくは前記金属反射層がある領域に部分的に形成された回折構造形成層を、前記剥離層と金属反射層との間に備えたことを特徴とする請求項1に記載の転写箔。
【請求項3】
基材上に順に、少なくとも、転写により移行する層を剥離容易にすると共に該基材に残る離型層、全面にもしくはパターン状に設けられた金属反射層、及び、電子線硬化が可能なポリマーを主材料に用いた低タック性の電子線硬化性接着層を備えたことを特徴とする転写箔。
【請求項4】
回折構造が、全面に、前記金属反射層がある全面に、もしくは前記金属反射層がある領域に部分的に形成された回折構造形成層を、前記離型層と金属反射層との間に備えたことを特徴とする請求項3に記載の転写箔。
【請求項5】
支持体上に順に、少なくとも、電子線で硬化されたポリマーを主材料とする電子線硬化性接着層、及び、全面もしくはパターン状の金属反射層を備え、
該電子線硬化性接着層が電子線による硬化を経て生じた接着性によって、該金属反射層を該支持体上に強固に接着していることを特徴とする転写物。
【請求項6】
回折構造が全面に、前記金属反射層がある全面に、もしくは前記金属反射層がある領域に部分的、に形成された回折構造形成層を、前記金属反射層の上側に備えたことを特徴とする請求項5に記載の転写物。
【請求項7】
請求項1乃至4のいずれかに記載の転写箔の前記電子線硬化性接着層が、支持体の被転写面上の所望の位置に接するように位置合せを行い、
熱または圧力の少なくとも一方を前記基材側から加えることで該電子線硬化性接着層を仮接着し、少なくとも前記基材を剥離することで転写し、
しかる後に、該転写した層に電子線を照射し、該電子線硬化性接着層を硬化させることによって、該転写した層を強固に接着させることを特徴とする転写物の製造方法。
【請求項8】
回折構造が全面に、前記金属反射層がある全面に、もしくは前記金属反射層がある領域に部分的、に形成された回折構造形成層を、前記金属反射層の上側に備えたことを特徴とする請求項7に記載の転写物の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、銀行券、株券、商品券、パスポートなどの有価証券、認証媒体に利用するセキュリティデバイスなどの被転写物に全面もしくはパターン状の金属反射層が接着層により転写されている転写物およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、銀行券、商品券、パスポート、カードなどの有価証券や認証媒体には、真偽判定の手段として、金属反射層を有する転写箔が転写されることがある。
【0003】
これら媒体は、その判定機能を保持するため、日常生活での頻繁な利用を考慮した耐性を付与する必要がある。
【0004】
たとえば、汗が付着した時の汗液(酸、塩基)に対する耐性、食事の際、食べ物や飲み物を溢した際の温水やアルコールなどに対する耐性、濡れて乾かす際、アイロンを用いた場合を考慮した熱に対する耐性、衣類とともにドライクリーニングに出した際の有機溶剤に対する耐性、などを考慮する必要があった。
【0005】
一方、転写箔の製造現場では溶剤に溶かした樹脂をコーティングし、転写現場ではホットスタンピングなどの熱転写を用いるため、そのままでは耐性には限界があった。そこで、特許文献1の様な技術が知られていた。
【0006】
特許文献は以下の通りである。
【特許文献1】特開平8−48072号公報
【特許文献2】特開平11−271506号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、接着剤を硬化させる方法が考えられるが、転写箔の基材が在る為に電子線が透り難く、電子線硬化性接着層の硬化が難しく、転写温度が変わる可能性があったり、照射強度を上げたりすることに伴うトラブルの原因ともなる。また、電子線硬化性の接着剤は一般にタック性を呈する場合が多い為に、転写箔の電子線硬化性接着層として使用した場合には、保存中にブロッキング電子線硬化性接着層とを、巻き取り状態で保存するとか、巻き出して使用する等ではトラブルが起きてしまう為、実用性が乏しいと云う問題もあった。
【0008】
本発明は、上記従来の技術の問題点に鑑み成されたものであり、電子線硬化性接着剤による接着層を持つ転写箔でありながら、転写箔の基材の存在と電子線硬化に関る問題を解消して、効率の良い転写を導き、耐性の高い強固な接着を実現し、また、転写箔の巻き取りも実現できるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明で、課題を解決するため、請求項1では、基材上に順に、少なくとも、転写の際に該基材から剥離可能に設けられた剥離層、全面にもしくはパターン状に設けられた金属反射層、及び、電子線硬化が可能なポリマーを主材料に用いた低タック性の電子線硬化性接着層を備えたことを特徴とする転写箔を提供するものである。
【0010】
請求項2では、回折構造が、全面に、前記金属反射層がある全面に、もしくは前記金属
反射層がある領域に部分的に形成された回折構造形成層を、前記剥離層と金属反射層との間に備えたことを特徴とする請求項1に記載の転写箔を提供するものである。
【0011】
請求項3では、基材上に順に、少なくとも、転写により移行する層を剥離容易にすると共に該基材に残る離型層、全面にもしくはパターン状に設けられた金属反射層、及び、電子線硬化が可能なポリマーを主材料に用いた低タック性の電子線硬化性接着層を備えたことを特徴とする転写箔を提供するものである。
【0012】
請求項4では、回折構造が、全面に、前記金属反射層がある全面に、もしくは前記金属反射層がある領域に部分的に形成された回折構造形成層を、前記離型層と金属反射層との間に備えたことを特徴とする請求項3に記載の転写箔を提供するものである。
【0013】
請求項5では、支持体上に順に、少なくとも、電子線で硬化されたポリマーを主材料とする電子線硬化性接着層、及び、全面もしくはパターン状の金属反射層を備え、
該電子線硬化性接着層が電子線による硬化を経て生じた接着性によって、該金属反射層を該支持体上に強固に接着していることを特徴とする転写物を提供するものである。
【0014】
請求項6では、回折構造が全面に、前記金属反射層がある全面に、もしくは前記金属反射層がある領域に部分的、に形成された回折構造形成層を、前記金属反射層の上側に備えたことを特徴とする請求項5に記載の転写物を提供するものである。
【0015】
請求項7では、請求項1乃至4のいずれかに記載の転写箔の前記電子線硬化性接着層が、支持体の被転写面上の所望の位置に接するように位置合せを行い、
熱または圧力の少なくとも一方を前記基材側から加えることで該電子線硬化性接着層を仮接着し、少なくとも前記基材を剥離することで転写し、
しかる後に、該転写した層に電子線を照射し、該電子線硬化性接着層を硬化させることによって、該転写した層を強固に接着させることを特徴とする転写物の製造方法を提供するものである。
【0016】
請求項8では、回折構造が全面に、前記金属反射層がある全面に、もしくは前記金属反射層がある領域に部分的、に形成された回折構造形成層を、前記金属反射層の上側に備えたことを特徴とする請求項7に記載の転写物の製造方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0017】
転写後、基材を剥がした上で電子線を照射することにより、基材を通した照射に比べて弱い出力で硬化可能である。また、基材を通さないために基材の影響を受けず、安定的な硬化を行うことができ、品質が安定する。また、未硬化を心配することなく最低限の照射で硬化ができるために、結果的に高耐性な転写物を作製することができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明に係る転写箔の構成の例である。図2は本発明に係る転写媒体に電子線を照射する図である。
【0019】
転写箔は、基材(11)に、剥離層(11、22)、金属反射層(14、24)、接着層(15、25)の順に形成する。金属反射層は、全面もしくはパターンで設けることができ、また、回折構造を形成する場合には、回折構造形成層(13、23)を追加することができる。
【0020】
基材としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリプロピレン(PP)などのフィルムを用いることができ、転写箔の剥離強
度を調整するための処理をすることができる。
【0021】
剥離層としては、上記基材から安定に剥がれるとともに、転写後、最表面に位置する層となるため、使用目的に応じた表面保護性能が必要となる。剥離層は、これら性能を満たす樹脂をグラビアコータ、マイクログラビアコータ、ロールコータなどを用いて基材に設ける。
【0022】
具体的には、アクリル樹脂、スチレン樹脂、メラミン樹脂等の材料を用いることができる。
【0023】
回折構造を形成する場合には、回折構造形成層を追加してもよい。回折構造形成層は、加熱した回折構造版を押し付けたとき、型取りしやすい材料であり、かつ転写時の熱圧で回折構造が崩れにくい材料で設ける。
【0024】
回折構造としては、ホログラムまたは回折格子の内のいずれか片方または両方を好適に用いることができる。
【0025】
ホログラムは、光学的な撮影方法により微細な凹凸パターンからなるレリーフ型のマスター版を作製し、次に、このマスター版から電気メッキ法により凹凸パターンを複製したニッケル製のプレス版を作製し、そして、このプレス版によりホログラムを形成する層上に加熱押圧するという方法により大量複製が可能である。
【0026】
このタイプのホログラムはレリーフ型ホログラムと称されている。
【0027】
また、回折格子を用いたものは、このような実際のものを撮影するホログラムとは異なり、微少なエリアに複数種類の単純な回折格子を配置して画素とし、グレーティングイメージ、ドットマトリックス(ピクセルグラム等)と呼ばれる画像を表現するものである。
【0028】
このような回折格子を用いた画像は、レリーフ型ホログラムと同様な方法で大量複製が行われる。
【0029】
回折構造形成層の材料としては具体的には、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、ニトロセルロース等の材料を用いることができる。さらに、この膜厚としては0.5〜2.0μmが一般的である。
【0030】
金属反射層としては、Al、Sn、Ag、Cr、Ni、Auなどの金属のほかにインコネル、青銅、アルミ青銅などの合金を用いることができる。これら材料を蒸着、スパッタリング、イオンプレーティングなどを用いて10nmから100nm程度でコーティングする。
【0031】
金属反射層をパターンで設けるには、水洗シーライト加工、エッチング加工、レーザ加工などを用いることができる。
【0032】
水洗シーライト加工は、基材上に水洗インキをあらかじめネガパターンで印刷しておき、反射層を全面に形成し、水洗インキを水で洗い流すと同時に反射層を取り除くことによりパターン状の金属薄膜を形成する方法である。
【0033】
また、エッチング加工は、反射層を形成し、マスキング剤をポジパターンで印刷し、マスキングされていない部分を腐食液を用いて腐食することにより取り除くことによりパターン状の金属薄膜を形成する方法である。このエッチング法は、反射層を腐食するのに適
当な腐食液がない場合には、用いることができない。
【0034】
また、レーザ加工は、基材上に反射層を形成し、部分的に強いレーザを当てて除去することによりパターン状の金属薄膜を形成する方法である。用いるレーザとしては、Nd:YAG、CO2ガス、エキシマレーザなどが一般的である。
【0035】
接着層は、電子線硬化可能なポリマーを用いることがでる。接着温度とタックのバランスを調整しやすいので、巻き取り可能にするためには好ましい。また、電子線硬化可能なモノマーやオリゴマーはタックが出やすい為に、全く入れないか、又は、ほんの僅かに適度なタック性を持たせる事による。熱可塑性樹脂、無機フィラーを混ぜて、タックや箔切れ性、接着性を調整することもできるが、多量に加えすぎると硬化後の耐性が上がりにくい。
【0036】
電子線硬化可能なポリマーとしては、特に限定はなく、公知のものを用いることができる。たとえば、
1.水産基を含有する重合体の側鎖の一部に(メタ)アクリロイル基を導入する方法
2.カルボキシル基を含有する共重合体に水酸基を含有する不飽和単量体を縮合反応させる方法
3.カルボキシル基を含有する共重合体にエポキシ基を含有する不飽和単量体を付加させる方法
4.エポキシ基含有共重合体に不飽和カルボン酸を反応させる方法
などで合成したポリマーを用いることができる。
【0037】
接着層は、これら材料をグラビアコータ、マイクログラビアコータ、ロールコータなどを用いて基材に設ける。接着層の膜厚としては、0.5〜5.0μmを用いることができる。
【0038】
これら転写箔の媒体(21)への転写は、転写機を用いて行う。転写の方式としては、アップダウン式のホットスタンプやロール転写機を用いることができる。
【0039】
転写して得られた転写媒体に電子線を照射して、硬化させることができる。照射は箔転写側からでも、基材裏側からでも構わない。照射量および加速電圧はそれぞれ最適な条件に調整する必要がある。
【実施例】
【0040】
16μmの厚さのPET基材に、[剥離層インキ配合]よりなる剥離層をマイクログラビアコーティング法にてドライ膜厚で2μm設け、さらに[回折構造形成層インキ配合]よりなる回折構造形成層をマイクログラビアコーティング法にてドライ膜厚1μm積層した。回折構造形成層の硬化を促進するため、60℃で2日間エージングした。さらに、回折構造を形成したスタンパーにより版面150℃にてエンボスし、真空蒸着法によりAl層を50nmの厚みで形成した。さらに、[接着剤インキ配合]よりなる接着剤をマイクログラビアコーティング法にてドライ膜厚で3μm設け、回折構造を形成した転写箔を得た。
【0041】
得られた転写箔を版面120℃のホットスタンピングにより紙媒体に転写し、基材を剥離した後、転写した箔側から200kVの電圧で加速した電子線を7Mradの照射強度で照射し、硬化させた。得られた転写物を除光液(酢酸エチル)に30分間浸漬したが、外観の変化は認められなかった。
【0042】
[剥離層インキ配合]
PMMA系アクリル樹脂 20重量部
MEK溶剤 80重量部
[回折構造形成層インキ配合]
アクリルポリオール樹脂 10重量部
TDI系硬化剤 10重量部
MEK 40重量部
MIBK 40重量部
[接着剤インキ配合]
グリシジルアクリレート付加EA−MMA系アクリル樹脂 30重量部
シリカフィラー 10重量部
MEK 60重量部
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明に係る転写箔の断面図である。
【図2】本発明に係る被転写物に電子線を照射する状態の断面図である。
【符号の説明】
【0044】
11 基材
12 22 剥離層
13 23 回折構造形成層
14 24 金属反射層
21 被転写体
25 接着層
26 電子線




 

 


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